JP2003080016A - 塵埃捕集材用処理剤及び塵埃捕集材 - Google Patents

塵埃捕集材用処理剤及び塵埃捕集材

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JP2003080016A
JP2003080016A JP2001278378A JP2001278378A JP2003080016A JP 2003080016 A JP2003080016 A JP 2003080016A JP 2001278378 A JP2001278378 A JP 2001278378A JP 2001278378 A JP2001278378 A JP 2001278378A JP 2003080016 A JP2003080016 A JP 2003080016A
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宣弘 久保
Kazuo Tanabe
一雄 田邊
Yoshitaka Saito
嘉孝 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現状の生活資材全般に応用することが可能であ
って、現行の基材の設計を変えることなく、後処理を行
うことにより良好な塵埃捕集機能を付与できる塵埃捕集
材用処理剤、及び該処理剤を付与した塵埃捕集材を提供
する。 【解決手段】−60〜20℃のガラス転移点(Tg)を
有するポリウレタン樹脂を含有する塵埃捕集材用処理
剤、及び該処理剤を基材に付与した塵埃捕集材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塵埃捕集材用処理
剤、及び該処理剤を付与した塵埃捕集材に関する。更に
詳しくは、本発明は、繊維、不織布などの基材に処理す
ることにより、アレルゲンとなる空気中の塵埃を効率よ
く捕集できる塵埃捕集材の作製を可能とし、また該塵埃
捕集材を洗濯等による洗浄で繰り返して使用することを
も可能にする塵埃捕集材用処理剤、及び該処理剤を付与
した塵埃捕集材に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中に浮遊するハウスダスト、花粉、
車両排気ガス中の微粒子等の塵埃が、人体にアレルゲン
として取り込まれアレルギー症状を引き起こすことが知
られており、このアレルギー症状の予防に関して様々な
対策が施されている。その多くの事例はフィルターによ
る対処方法であり、具体的には、空調機、空気清浄機、
マスクなどが挙げられる。そしてこれらのフィルターの
塵埃の捕集効率を高めるには、フィルター素材の選定、
フィルター開孔度の設計、捕集に好適な処理剤の選定な
どが重要なポイントとなり、例えば、特開平6−126
093号公報、特開平11−90133号公報などが開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように塵埃の捕集
効率を高めるためには、捕集基材の設計で最適のものに
することが必要であり、基材の素材、繊維の径、繊維の
断面形状、開孔度(密度)などが塵埃捕集能を左右する
大きな因子となる。しかしながら、捕集効率を高めるた
めに適するこれらの条件は、その目的とする用途それぞ
れに必ずしも適したものとはならない場合が多い。例え
ば、マスクの場合、呼吸に支障を来さない程度の開孔度
に設計すると塵埃捕集能が不十分となったり、エアーフ
ィルターの場合、効率良い塵埃捕集能と圧力損失の防止
の両立は難しいとされている。本発明は、現状の生活資
材全般に応用することが可能であって、現行の基材の設
計を変えることなく、後処理を行うことにより良好な塵
埃捕集機能を付与できる塵埃捕集材用処理剤、及び該処
理剤を付与した塵埃捕集材を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定のポリ
ウレタン樹脂を繊維、不織布などの基材に処理すること
により、優れた塵埃捕集能を有する基材が得られること
を見出し、この知見に基づき本発明を完成させた。すな
わち、本発明は、−60〜20℃のガラス転移点(T
g)を有するポリウレタン樹脂を含有する塵埃捕集材用
処理剤を提供する。また本発明は、該処理剤を基材に付
与したことを特徴とする塵埃捕集材を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる−60〜20
℃のガラス転移点(Tg)を有するポリウレタン樹脂
は、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物及び
鎖伸長剤をイソシアネート重付加反応させて得られるポ
リウレタン樹脂に代表される。
【0006】本発明に用いられるポリイソシアネート化
合物は、その化合物中に少なくとも2個のイソシアネー
ト基を有する化合物であり、例えば、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、
テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナ
ンジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物が
挙げられる。これらポリイソシアネート化合物の内、特
に好ましいのは、キシリレンジイソシアネート、1,3
−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボ
ルナンジイソシアネートである。また、これらポリイソ
シアネート化合物は、1種を単独で使用することもで
き、また2種以上を組み合わせて使用することもでき
る。
【0007】本発明に用いられるポリオール化合物は、
その化合物中に少なくとも2個の水酸基を有するポリオ
ール化合物であり、例えば、ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル、アクリルポリオールなどが挙げられる。ポリエステ
ルポリオールとしては、ポリエチレンアジペート、ポリ
エチレンプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリヘキサメチ
レンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポ
リヘキサメチレンイソフタレート、ポリエチレンサクシ
ネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンセバ
ケート、ポリブチレンセバケート、ポリ−ε−カプロラ
クタムジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレ
ンアジペート)などが挙げられ、ポリエーテルポリオー
ルとしては、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレング
リコール、ポリオキシエチレン・オキシプロピレングリ
コールなどが挙げられ、ポリカーボネートポリオールと
しては、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポ
リヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ−1,4
−シクロヘキサンジメチレンカーボネートジオールなど
が挙げられる。アクリルポリオールとしては、エチレン
性不飽和基1個と水酸基とを有する単量体から得られる
単独重合体及びこれら単量体と他の単量体との共重合体
である。これらポリオール化合物は、1種を単独で使用
することもでき、また2種以上を組み合わせて使用する
こともできる。
【0008】本発明に用いられる鎖伸長剤としては、例
えば、低分子量の多価アルコールやポリアミンを挙げる
ことができる。低分子量の多価アルコールとしては、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチル
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トールなどが挙げられ、低分子量のポリアミンとして
は、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ヒドラジン、ピペラジン、イソホロンジアミン、ノ
ルボルナンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジア
ミノシクロヘキシルメタン、トリレンジアミン、キシリ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トレエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロ
ピルアミンなどが挙げられる。これら鎖伸長剤は、1種
を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わ
せて使用することもできる。
【0009】本発明に用いられるポリウレタン樹脂のガ
ラス転移点(Tg)は、イソシアネート重付加反応させ
る上記のポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物
及び鎖伸長剤の種類、反応モル比により調整が可能であ
り、得られるポリウレタン樹脂のガラス転移点(Tg)
が−60〜20℃の範囲に有れば、反応形態には制限は
ない。特にガラス転移点(Tg)が−50〜0℃の範囲
のポリウレタン樹脂を用いた場合には、塵埃捕集性とそ
の性能の洗濯耐久性の両性能を発現させるで好ましい。
ガラス転移点(Tg)が−60℃未満の場合には、洗濯
耐久性を低下させる虞が有り、20℃を超えた場合に
は、塵埃捕集性を低下させる虞が有る。また用いられる
ポリウレタン樹脂は、塵埃捕集材用処理剤を乾燥した場
合に皮膜化するものが好ましい。
【0010】本発明の塵埃捕集材用処理剤の付与量は、
被処理物(基材)の重量に対してポリウレタン樹脂とし
て0.5〜10重量%であることが好ましい。本発明の
塵埃捕集材用処理剤の基材への処理方法には特に制限は
なく、パッド法、スプレー法、コート法、浸漬法などの
従来より知られた方法を用いることができる。例えば、
パッド法で処理する場合には、被処理物(基材)を処理
液に浸漬後、マングルにて絞り率30〜150重量%程
度に絞り、その後100〜150℃で乾燥し、場合によ
り140〜180℃でキュアー処理することにより、ポ
リウレタン樹脂を付与できる。また、スプレー処理の場
合も同様に、塵埃捕集材用処理剤の付与量が30〜15
0重量%程度になるよう処理液をスプレーした後、10
0〜150℃で乾燥し、場合により140〜180℃で
キュアー処理することにより、ポリウレタン樹脂を付与
できる。この時用いられる処理液のポリウレタン樹脂の
濃度は、マングルでの絞り率やスプレー処理時の付与量
から、被処理物(基材)の重量に対してポリウレタン樹
脂として0.5〜10重量%となるように処理液を調整
することが好ましい。
【0011】本発明の塵埃捕集材に用いられる基材とし
ては、その材料としてポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維などの合成繊維;
毛、絹、綿、麻などの天然繊維;レーヨンなどの再生セ
ルロース繊維;アセテートなどの半合成繊維等が挙げら
れ、その形態としては、糸、織物、編物、不織布等が挙
げられ、特に制限はないが、織物、編物、不織布などの
面状体の基材が好ましい。また本発明の塵埃捕集材用処
理剤を用いれば、マスク、フィルター、カーテンなどの
製品の形態に加工されものについても処理が可能であ
る。
【0012】本発明に用いられる塵埃捕集材用処理剤
は、乾燥によりポリウレタン樹脂の皮膜を形成すること
から、被処理物(基材)に付与した際には、塵埃捕集性
と捕集した塵埃の除去性に適した粘弾性を有する凹凸状
の被膜を基材表面に形成し、本発明の効果を奏するもの
と推定される。
【0013】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に説明する
が、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるもの
ではない。 実施例1 撹拌機、環流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた
4ツ口フラスコに、ポリオキシテトラメチレングリコー
ル(平均分子量1500)218.2g、ジフェニルメ
タンジイソシアネート72.7g、エチレングリコール
9.0g、ジメチルホルムアミド150gを仕込み、昇
温し、80℃にて反応を開始した。反応開始後20分毎
にジメチルホルムアミド50gづつを6回投入しなが
ら、80℃で反応を240分間継続し、その後冷却し、
メチルエチルケトン250gを仕込み、均一に撹拌し
て、樹脂分30.2重量%、20℃における粘度が41
000mPa・s、ガラス転移点(Tg)−42℃の無色透
明な溶剤系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0014】実施例2 撹拌機、環流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた
4ツ口フラスコに、ポリオキシテトラメチレングリコー
ル(平均分子量1000)164.8g、ジフェニルメ
タンジイソシアネート117.7g、エチレングリコー
ル17.5g、ジメチルホルムアミド150gを仕込
み、昇温し、80℃にて反応を開始した。反応開始後2
0分毎にジメチルホルムアミド50gづつを6回投入し
ながら、80℃で反応を240分間継続し、その後冷却
し、メチルエチルケトン350gを仕込み、均一に撹拌
して、樹脂分30.2重量%、20℃における粘度が3
000mPa・s、ガラス転移点(Tg)−8℃の無色透明
な溶剤系ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0015】実施例3 撹拌機、環流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた
4ツ口フラスコに、ポリオキシテトラメチレングリコー
ル(平均分子量1000)150.3g、ジフェニルメ
タンジイソシアネート100.2g、ジメチルホルムア
ミド150gを仕込み、昇温し、樹脂分に対する遊離イ
ソシアネート基の含有量が5.4重量%になるまで80
℃で120分間反応し、その後、ジメチルホルムアミド
300g、ジアミノジフェニルメタン49.6g、ジブ
チル錫ジラウレート0.005gを仕込み、60℃で更
に240分間反応した。その後冷却し、メチルエチルケ
トン250gを仕込み、均一に撹拌して、樹脂分30.
2重量%、20℃における粘度が38000mPa・s、ガ
ラス転移点(Tg)10℃の無色透明な溶剤系ポリウレ
タン樹脂溶液を得た。
【0016】比較例1 撹拌機、環流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた
4ツ口フラスコに、ポリオキシプロピレングリコール
(平均分子量400)30.7g、ビスフェノールAの
プロピレンオキサイド付加物(平均分子量584)8
3.5g、ポリオキシエチレングリコール(平均分子量
600)12.0g、ジメチロールブタン酸4.2g、
トリエタノールアミン2.9g、ジブチル錫ジラウレー
ト0.001g及びメチルエチルケトン70gを仕込
み、均一混合後、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート19.5g、ジフェニルメタンジイソシアネート5
3.0gを加え、75℃で340分間反応させ、樹脂分
に対する遊離イソシアネート基の含有量が4.9重量%
のウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得
た。この溶液を30℃に冷却後、トリエチルアミン4.
6gを添加し、均一混合後、水600gを徐々に加えて
乳化分散させ、水50gに溶解したヒドラジン3.2g
を添加し30℃で120分間撹拌した。得られたポリウ
レタン分散液を減圧下、50℃にて脱溶剤を行なうこと
により、樹脂分30.1重量%、20℃での粘度270
mPa・s、平均粒子径0.35μm、ガラス転移点(T
g)31℃の安定な水分散系ポリウレタン樹脂液を得
た。
【0017】比較例2 撹拌機、環流冷却管、温度計及び窒素吹込み管を備えた
4ツ口フラスコに、ポリオキシプロピレングリコール
(平均分子量3000)256.7g、イソホロンジイ
ソシアネート38.0g、エチレングリコール5.3
g、ジメチルホルムアミド150gを仕込み、昇温し、
80℃にて反応を開始した。反応開始後20分毎にジメ
チルホルムアミド50gづつを4回投入しながら、80
℃で反応を240分間継続し、その後冷却し、メチルエ
チルケトン350gを仕込み、均一に撹拌して、樹脂分
30.2重量%、20℃における粘度が48000mPa・
s、ガラス転移点(Tg)−65℃の無色透明な溶剤系
ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0018】比較例3 水分散系アクリル樹脂XA−2742((株)トウペ
製、ガラス転移点(Tg)−28℃)をそのまま用い
た。
【0019】ガラス転移点(Tg) 実施例及び比較例中の樹脂のガラス転移点(Tg)の測
定は以下の通りに行った。まずステンレスの箱中に樹脂
溶液を流し込み、60℃にて1時間、更に120℃にて
2時間乾燥し、厚さ約0.3mmのフィルムを作成した。
このフィルムを用いて、粘弾性測定装置DMS6100
(セイコーインスツルメンツ(株)製)にて−100〜
200℃の動的粘弾性を測定し、得られた損失粘弾率の
ピーク温度(T℃)をガラス転移点(Tg)とした。な
お測定は、昇温速度5℃/分、測定周波数1Hzにて行
った。
【0020】平均粒子径 実施例及び比較例中のポリウレタン水分散液の平均粒子
径は、島津レーザー回析式粒度分布測定装置SALD−
1100にて測定した。
【0021】試験布の作成 上記実施例1〜3及び比較例1〜3の樹脂を、溶剤系樹
脂の場合にはメチルエチルケトンに希釈し、水分散系樹
脂の場合には水にて希釈して処理液を作成し、ポリエス
テルポンジにパッド法で処理し、120℃にて3分間乾
燥したものを試験布として使用した。この時、ポリエス
テルポンジの重量に対して樹脂分が3重量%付着するよ
う処理液を調整した。
【0022】(評価方法)塵埃捕集性 JIS Z 8901(1995)に規定される試験用粉
体1の7種(関東ローム)を20g、5種(フライアッ
シュ)を80g、12種(カーボンブラック)を0.2
gそれぞれ秤量し、均一に混合したものを合成塵埃とし
て予め用意した。1Lのポリ容器中に試験布から5cm
×5cmに切り出した試験片と合成塵埃2gとを入れ、
ピリングテスターの回転箱中で20分間回転させた後、
試験片を取り出し、試験前と比較し、汚れ度合いをグレ
ースケールにて5段階評価で判定した。本試験では塵埃
捕集性が良いものほど汚れ度合いが大きくなるため、数
字が小さいほど塵埃捕集性が良好である。また( )内
には、塵埃捕集性の良好なものから悪いものへ、◎ ○
△ ×の4段階で評価した結果も併記する。
【0023】塵埃除去性 塵埃捕集性で評価した試験片を、下記の条件で洗濯を一
回行い、その時の塵埃の脱落度合いをグレースケールに
て5段階評価で判定した。洗濯は、家庭用2槽式洗濯機
で、浴比1:30、洗剤としてアタック(花王(株)
製)を0.8g/L使用して、40℃で10分間洗濯を
行い、脱液後、15分オーバーフローにて水洗した。そ
の後脱水、風乾した。本試験では塵埃除去性が良いもの
ほど汚れ度合いが小さくなるため、数字が大きいほど塵
埃除去性が良好である。また( )内には、塵埃除去性
の良好なものから悪いものへ、◎ ○ △ ×の4段階で
評価した結果も併記する。
【0024】洗濯耐久性 作成した試験布を上記の洗濯条件で10回繰り返し洗濯
した後、上記と同様の塵埃捕集性の試験に供し、塵埃捕
集性の洗濯耐久性を評価した。本試験でも塵埃捕集性が
良いものほど汚れ度合いが大きくなるため、数字が小さ
いほど塵埃捕集性が良好である。また( )内には、塵
埃捕集性の良好なものから悪いものへ、◎ ○ △ ×の
4段階で評価した結果も併記する。
【0025】総合評価 上記の塵埃捕集性の初期と洗濯耐久性の結果、及び塵埃
除去性の結果をまとめて総合評価した。実施例1〜3及
び比較例1〜3の樹脂を用いて作成した試験布のこれら
の評価結果をまとめて表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】本発明の塵埃捕集材用処理剤で処理した基
材は、塵埃捕集性が良好であって、その効果は洗濯後に
おいても維持されていた。また捕集した塵埃は洗濯によ
り容易に基材から脱落するので、長期に渡って塵埃捕集
性の効果が期待できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、優れた塵埃捕集性を有
し、また捕集した塵埃の除去が洗濯により容易に行え、
更にこの効果は洗濯耐久性を有するため、洗浄によりそ
の機能を繰り返し発現できる塵埃捕集材を得ることがで
きる。そして、本発明の塵埃捕集材用処理剤による加工
は、被処理物となる基材の基本設計を変えることなくこ
れらの機能付与が可能であることから、産業上の利用価
値が極めて高いものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −60〜20℃のガラス転移点を有する
    ポリウレタン樹脂を含有する塵埃捕集材用処理剤。
  2. 【請求項2】 −60〜20℃のガラス転移点を有する
    ポリウレタン樹脂を基材に付与したことを特徴とする塵
    埃捕集材。
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