JP2003078050A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003078050A JP2002180894A JP2002180894A JP2003078050A JP 2003078050 A JP2003078050 A JP 2003078050A JP 2002180894 A JP2002180894 A JP 2002180894A JP 2002180894 A JP2002180894 A JP 2002180894A JP 2003078050 A JP2003078050 A JP 2003078050A
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    • H01L29/40Electrodes ; Multistep manufacturing processes therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書込/消去速度を劣化させることなく記憶保
持時間を効率良く改善できるような、Si量子ドットを
利用した半導体装置及びその製造方法を提供することを
目的とする。 【解決手段】 半導体または導体(11)と、その表面
上に設けられた第1のトンネル絶縁膜(12)と、その
上に設けられた複数の下部量子ドット(13)と、その
上に設けられた第2のトンネル絶縁膜(14)と、その
上に設けられ前記下部量子ドットよりもサイズが大きい
上部量子ドット(15)と、を備え、前記上部量子ドッ
トの下に複数の前記下部量子ドットが配置されてなるこ
とを特徴とする半導体装置を提供する。または、下部量
子ドットのチャネル側のトンネル膜の実効膜厚を相対的
に厚くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に、浮遊ゲート部のゲート絶縁膜
中に情報電荷蓄積部となる量子ドットを有する不揮発性
メモリ素子などの半導体装置及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子波動関数を3次元的な微小空間に閉
じこめることにより量子効果を発現するメカニズムとし
て、「量子ドット」がある。このような量子ドットの特
有の量子効果を利用することにより、従来とは異なる種
々の新規な半導体装置を実現することが可能となり、そ
の一例として、メモリを挙げることができる。
【0003】例えば、電気的消去及び書き込みが可能な
メモリ(以下、「不揮発性メモリ」と称する)は、電荷
を蓄積することによって電源を切断しても情報を保持す
ることができる特徴を持ち、磁気ディスクのような駆動
部品が無く小型かつ軽量であるため、携帯情報機器など
の記憶媒体として、低電圧駆動化と大容量化が望まれて
いる。本発明者は、既に、この不揮発性メモリに量子ド
ットを応用する発明をしている。
【0004】図22は、本発明者が既に発明した浮遊ゲ
ート型メモリ装置の浮遊ゲート構造を表す模式図であ
る。
【0005】すなわち、このメモリ装置は、同図(a)
に表したように、シリコン基板101の表面にトンネル
酸化膜102が形成され、その上に、下部Si(シリコ
ン)量子ドット103、上側トンネル酸化膜104、上
部Siドット105、制御酸化膜106、ゲート電極1
07がこの順に積層されている。また、この積層構造の
両側には、ソース/ドレイン領域108が形成されてい
る。
【0006】トンネル酸化膜102は、基板101を熱
酸化することにより形成することができ、その厚さto
x=3nm程度とすることができる。また、下部Si量
子ドット103は、直径5nm程度のシリコン粒子によ
り形成される。一方、上部Siドット105は、直径1
0nm程度のシリコン粒子により形成される。制御酸化
膜106の膜厚Tox=30nm程度とすることができ
る。
【0007】この浮遊ゲート型Siドットメモリに設け
られる量子ドットの配置関係は、図22(b)に表した
如くであり、下部Si量子ドット103の真上に上部S
iドット105が、上側トンネル酸化膜104を介して
積重なっている。
【0008】この浮遊ゲート型メモリは、ゲート酸化膜
中に「クーロンブロッケイド条件(電子一個の充電エネ
ルギーが熱揺らぎよりも大きいこと)」を満たす下部S
iドット103を挟んだ二重トンネル接合を介して、S
i基板101の表面と上部Siドット105との間で情
報電子の入出が可能な構造を有する。
【0009】よって、記憶保持状態においては、上部S
iドット105とSi基板101との間に下部Siドッ
ト103でのクーロンブロッケイド効果と量子閉じ込め
効果によるエネルギー障壁が形成され、簡単には情報電
子の出入りができなくなり、記憶保持時間が上がる。下
部Siドット103の粒径を微小化することによってエ
ネルギー障壁を上げてやれば指数関数的にトンネル確率
が減少するため、極めて効率良く保持特性を改善でき
る。
【0010】一方、情報電子の書込消去は、ゲート電極
107に印加するゲート電圧をトンネル膜全体に2ΔE
(ΔEは下部ドットでのエネルギー障壁)よりも大きく
なるようにすることで、直接トンネルの速さで可能であ
る。ただし、保持時間を向上させるために、エネルギー
障壁ΔEを大きくすると書込消去速度は少しずつ低下す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、図22に例
示した素子構造においては、記憶保持時間を長くするた
めに下部Siドット103のサイズを微小化してエネル
ギー障壁ΔEを大きくすると、書込消去速度が次第に遅
くなるという点でさらなる改善の余地があった。
【0012】本発明は、かかる課題の認識に基づいてな
されたものであり、その目的は、書込/消去速度を劣化
させることなく記憶保持時間を効率良く改善できるよう
な、Si量子ドットを利用した半導体装置及びその製造
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の半導体装置は、半導体または導体
と、前記半導体または導体の表面上に設けられた第1の
トンネル絶縁膜と、前記第1のトンネル絶縁膜の上に設
けられた複数の下部量子ドットと、前記下部量子ドット
の上に設けられた第2のトンネル絶縁膜と、前記第2の
トンネル絶縁膜の上に設けられ前記下部量子ドットより
もサイズが大きい上部量子ドットと、を備え、前記上部
量子ドットの下に複数の前記下部量子ドットが配置され
てなることを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、上部ドットとチャネル
間の情報電荷の注入放出経路が並列に複数個(N個)に
なるので、経路が1つの場合よりも、書込消去速度を劣
化させずに、下部ドット内でのエネルギー障壁を大きく
でき、よって記憶保持時間をより効率的に改善できる。
【0015】ここで、前記半導体または導体の前記表面
に対して前記上部量子ドットを投影した空間内に、少な
くとも2以上の前記下部量子ドットが包含されてなるも
のとすることができる。
【0016】このように複数の下部量子ドットを上部量
子ドットに対して「オーバーラップ」させて配置すれ
ば、ひとつの上部量子ドットに対してこれら複数の下部
量子ドットを確実に結合させることができ、情報電荷の
注入放出経路として複数の経路を確実に確保できる。
【0017】また、前記複数の下部量子ドット同士の間
隙は絶縁体により充填され、前記上部量子ドットと前記
半導体または導体との間における電荷の移動は、前記下
部量子ドットを経由するものに実質的に限られるものと
すれば、下部量子ドット間の空間をリークする情報電荷
の移動を確実に防ぐことができる。゜また、前記上部量
子ドットに情報電荷を蓄積し、前記半導体または導体か
ら前記下部量子ドットを介して前記上部量子ドットに対
する前記情報電荷の書込と消去とを行うものとすれば、
いわゆる「浮遊ゲート」型の不揮発性メモリを形成する
ことができる。
【0018】また、前記上部量子ドットは、前記第2の
トンネル絶縁膜の上において1×1011cm−2以上
の面密度で設けられたものとすれば、上部ドット間の平
均距離をクーロン遮蔽長以下とすることができ、クーロ
ン遮蔽によってチャネル電流を減少させることによるメ
モリ効果を確実に得ることができる。
【0019】また、前記上部量子ドットの粒径は、30
nm以下であることを特徴とする。本願明細書において
用いる「量子ドット」は、例えば導電体や半導体からな
る微粒子状のドットであり、素電荷に相当する電位差q
/Cdot(qは素電荷、Cdotはドットの容量)が、室温
25meVよりも大きいものであることが望ましい。
【0020】量子ドットの粒径が30nmの場合に、電
位差q/Cdotが約25meVとなるので、本発明にお
いては、量子ドットの粒径として30nm以下のものを
用いることが望ましい。
【0021】一方、本発明をメモリに適用した場合、好
適なメモリ動作のために要求される量子ドットの面密度
は、1×1011cm−2〜(30nm)−2以上であ
るが、30nm四方の面積に一個以上のドットが入らな
ければこれが実現できない。上部量子ドットの粒径が3
0nm以下であれば、1×1011cm−2以上の面密
度が得られる点でも、その粒径は30nm以下とするこ
とが望ましい。
【0022】一方、本発明の半導体装置の製造方法は、
上記のいずれかの半導体装置を製造する製造方法であっ
て、両側を絶縁膜で挟まれた非晶質シリコン薄膜に熱処
理を施すことにより、前記複数の下部量子ドットを形成
する工程を備えたことを特徴とする。
【0023】この方法によれば、略同一平面内に配置さ
れた多数の微細な下部量子ドットを確実かつ容易に形成
することができる。
【0024】一方、本発明の第2の半導体装置は、電荷
の蓄積が可能な電荷蓄積部と、チャネルを有する半導体
と、前記電荷蓄積部と前記チャネルとの間に設けられ前
記電荷蓄積部と前記チャネルとの間の電荷の移動を制御
するゲートと、を備え、前記ゲートは、クーロンブロッ
ケイド条件を満たす少なくとも1つの導電性粒子と、前
記導電性粒子を挟む少なくとも二つのトンネル絶縁膜
と、を有し、前記二つのトンネル絶縁膜のうちの前記チ
ャネル側のトンネル絶縁膜の方が前記電荷蓄積部側のト
ンネル絶縁膜よりも実効トンネル膜厚が厚いものとされ
たことを特徴とする。
【0025】上記構成によれば、上下のトンネル膜の膜
厚を同一とした場合と比較して、書込消去速度を劣化さ
せることなく、保持特性を向上させることができる。こ
こで、「実効トンネル膜厚」とは、上下のトンネル膜の
誘電率を同一とした場合の、それぞれのトンネル膜厚の
換算値である。
【0026】ここで、前記電荷蓄積部は、粒径が30n
m以下の量子ドットであるものとすれば、良好なメモリ
動作が確保できる。
【0027】また、前記電荷蓄積部は、原子間結合の欠
陥により形成された電荷捕捉準位とすることもできる。
【0028】そして、これら電荷蓄積部の面密度を、1
×1011cm−2以上とすれば、良好なメモリ動作を
確保できる。
【0029】なお、本願明細書において「トンネル絶縁
膜」とは、直接トンネルにより低電圧でも速い電子の透
過が可能な薄い絶縁膜のことをいう。例えば、SiO
を主成分とする場合は、膜厚0.5nm以上3.5nm
以下のものであることが望ましい。また、厚さ3.5n
m以下のSiO膜と同様のトンネル確率を有する絶縁
膜であれば、SiO以外の材料からなるものも用いる
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0031】(第1の実施の形態)まず、本発明の第1
の実施の形態として、1個の上部量子ドットの下に、1
個よりも多い数の下部量子ドットが設けられた半導体装
置について説明する。
【0032】図1は、本発明の第1実施形態に係る浮遊
ゲート型メモリ装置の浮遊ゲート構造を説明する。
【0033】本実施形態のメモリ装置は、シリコン基板
11の表面にトンネル酸化膜12が形成され、その上
に、複数の下部Si(シリコン)量子ドット13、上側
トンネル酸化膜14、上部Siドット15、制御酸化膜
16、ゲート電極17がこの順に積層されている。ま
た、この積層構造の両側には、ソース/ドレイン領域1
8が形成されている。
【0034】トンネル酸化膜12は、基板11を熱酸化
することにより形成することができ、その厚さtox=
3nm程度とすることができる。また、下部Si量子ド
ット13は、直径5nm程度のシリコン粒子により形成
される。一方、上部Siドット15は、直径10nm程
度のシリコン粒子により形成される。制御酸化膜16の
膜厚Tox=30nm程度とすることができる。
【0035】この浮遊ゲート型Siドットメモリに設け
られる量子ドットの配置関係は、図1(b)に表した如
くであり、複数の下部Si量子ドット13の上にひとつ
の上部Siドット15が、上側トンネル酸化膜14を介
して積重なっている。
【0036】この浮遊ゲート型メモリにおいても、ゲー
ト酸化膜中に「クーロンブロッケイド条件」を満たす複
数の下部Siドット13を挟んだ二重トンネル接合を介
して、Si基板11の表面と上部Siドット15との間
で情報電子の入出が可能な構造を有する。
【0037】ここで、「クーロンブロッケイド条件を満
たす」とは、電子一個の静電エネルギー(クーロンブロ
ッケイド・エネルギー:素電荷をq、量子ドットの容量
をCdotとして、q/2Cdotと与えられる)が熱揺らぎ
よりも大きいことをいう。例えば、量子ドットが粒径5
nm程度のシリコンナノ微結晶である場合には、その容
量Cdotは約1aFであり、クーロンブロッケイド・エ
ネルギーΔEは以下の如くとなる。 ΔE=q/2Cdot=80meV 室温での熱エネルギーは約25meVであるので、この
場合はクーロンブロッケイド条件を満たすこととなる。
【0038】そして、本発明の量子ドット構造において
は、1つの上部ドット15に対して複数個(N個)の下
部ドット13が設けられているため、下部ドット13が
1個しか設けられていない場合と比較して、下部ドット
13のエネルギー障壁ΔEが全て同じ場合には、N個の
注入放出経路が設けられたこととなり、N倍速い書込消
去速度が得られる。換言すると、同じ書込消去速度にお
いては、下部ドット13をN個設けた本発明の方が、図
22に例示した1個の時よりもエネルギー障壁ΔEを大
きくできる。この時、記憶保持時間はΔEに対し指数関
数的に上昇するので、非常に効率良く増加する。つま
り、経路数がN倍になることで、書込消去速度を全く変
えることなく、エネルギー障壁ΔEを大きくできるの
で、記憶保持時間を指数関数的に改善することが可能と
なる。
【0039】上述した如く、本発明の量子ドット浮遊ゲ
ート型メモリ素子では、複数個の下部Siドット13の
上に1個の上部Siドット15が積重なった量子ドット
構造を浮遊ゲートとしており、電荷蓄積部である上部ド
ットへの充放電はクーロンブロッケイド条件を満たすS
iナノ微粒子を挟んだ2重トンネル接合を経由して行わ
れる。
【0040】本発明のメモリ素子が、従来技術よりも、
同一の書込消去速度において記憶保持特性に優れている
ことを示すため、以下にまず、図22の構造において得
られる作用効果について説明する。
【0041】図23は、図22に表した構造に対する比
較例としての半導体装置の模式図である。同図について
は、図22に関して前述したものと同様の要素には同一
の符号を付して詳細な説明は省略する。すなわち、図2
3は、1層のトンネル酸化膜102のみを有するドット
メモリを表す。
【0042】図22に例示した構造においては、図23
に例示した1層のトンネル酸化膜のみのドットメモリと
は違い、二重トンネル接合に挟まれた下部Siドット1
03でのエネルギー障壁ΔEによって、電子の出入りが
抑制されて記憶保持時間が向上する。
【0043】図2は、図23の構造と図22の構造にお
ける量子ドットの近傍のエネルギーバンドを表す模式図
である。すなわち、図2(a)は、比較例(図23)の
構造におけるエネルギーバンドを表し、図2(b)は、
図22に表した構造におけるエネルギーバンドを表す。
【0044】図2(b)に表した2重量子ドット構造に
おいては、エネルギー障壁ΔEが得られることが分か
る。このエネルギー障壁ΔEは、下部ドット103での
量子閉じ込め効果とクーロンブロッケイド効果によるも
のである。
【0045】図3は、書込消去の際の量子ドット近傍の
エネルギーバンドを表す模式図である。すなわち、図3
(a)は、比較例(図23)の構造におけるエネルギー
バンドを表し、図3(b)は、図22に表した構造にお
けるエネルギーバンドを表す。
【0046】二重ドット構造の場合、書込消去の際に
は、図3(b)に例示したように、上部ドット15とチ
ャネル間の電圧Veffが2ΔEよりも大きくなるような
領域を用いれば、途中にエネルギー障壁が無いため速い
書込消去ができる。
【0047】二重接合のトンネル電流の計算で最も一般
的なオーソドックス理論で計算すると、二重ドットメモ
リのΔEにより抑制されたトンネル確率と、一重ドット
メモリの薄い酸化膜1層しか存在しない時のトンネル確
率との比は図4に表した如くである。ここで、図4の上
側の横軸は、対応する下部Siドット13(103)の
粒径を表す。
【0048】保持状態(Veff〜0V)では、トンネル
確率比P(single)/P(double)は、次式により与え
られる。 P(single)/P(double)=(2kT/ΔE)sin
h(ΔE/kT) ここで、kはボルツマン定数であり、Tは室温(300
K)である。下部ドット103を微小化してΔEを大き
くしてやることでトンネル確率が指数関数的に小さく抑
えられるので、飛躍的に保持時間を改善できる。
【0049】例えば、下部Siドット13の直径が5n
m程度の場合、ΔEはクーロンブロッケイドによるエネ
ルギーが80meV、量子閉じ込め効果によるエネルギ
ーが0.12eVなので、全部でΔE=0.2eVとな
り、Veff=0Vでのトンネル確率の比から、記憶保持
時間は数100倍の改善になることがわかる。
【0050】書込消去状態(典型的なVeff=1V>2
ΔE)においては、トンネル確率比P(single)/P
(double)は、次式により与えられる。 P(single)/P(double) =(Veff/Rt)/([Veff−2ΔE]/2Rt) =2/(1−2ΔE) すなわち、下部ドット103のサイズを微小化してΔE
を大きくしてやると、トンネル確率が、保持状態の時ほ
ど顕著ではないがやはり減少するので、書込消去速度は
遅くなってしまう。例えば、下部ドット103の直径を
4nmよりも小さくしていくと10倍程度の書込消去速
度の低下が生ずる。
【0051】以上説明した図22の構造に対して、図1
に表したように上部ドット15の真下に複数個(N個)
の下部ドット13が設けられた本発明の構造の場合につ
いて説明する。ここで問題は、図22に表したように下
部ドット103が一個の場合と比較して、本発明のN個
ある時が、両者同一の書込消去速度で、どちらが保持時
間を良く改善できるかということである。
【0052】1個の場合(図22)と複数の場合(図
1)とで書込消去速度が同じということは、同じ電圧V
eff=1V(>2ΔE)において両者のトンネル確率が
等しいということである。つまり、次式が成立する。 P(N)/P(1)=N(1−2ΔE(N))/(1−2ΔE) =1 ここでΔEは、図22の構造における下部ドット103
が1個の時のエネルギー障壁である。また、ΔE(N)
は、本発明において下部ドット3がN個の時のエネルギ
ー障壁である。本発明においては注入放出経路がN個あ
るために確率は単純にN倍になるので、上式右辺の分子
がN倍になる。これにより、同一の書込消去速度では、
次式が成り立つ。 ΔE(N)=(N−1+2ΔE)/(2N) ただし ΔE(N)−ΔE=(1−2E)(1−1/N)/2 >0 すなわちΔE(N)がΔEよりも大きくなることは重要
である。これは、本発明では確率がN倍になる分、同一
のトンネル確率でエネルギー障壁ΔE(N)を大きくで
きる余裕が生じるためである。
【0053】図5は、下部ドット13の数に対するΔE
の依存性を表すグラフ図である。同図から、下部ドット
13の数Nが増えると、同一書込消去速度でのエネルギ
ー障壁ΔEが上昇することが分かる。ここで、N=1は
図22に例示した構造に対応し、本発明のようにNが
2,3,4・・・と複数になるとΔEが増えていく。
【0054】次に、保持時間の改善について説明する。
本発明のように、一つの上部ドット15に対してN個
(複数)の下部ドット13が設けられている時、保持状
態(Veff〜0V)でもトンネル確率がN倍になる点は
同等である。従って、1層の薄い酸化膜しか存在しない
場合(図23)とのトンネル確率比P(single)/P
(double)は、次式により与えられる。 P(single)/P(double)=(1/N)(2kT/Δ
E(N))sinh(ΔE(N)/kT) 保持時間は、経路がN個設けられている分、1/N倍に
低下するが、図5に表したように下部ドット13の数を
複数にすることでエネルギー障壁が増えるため、記憶保
持時間が指数関数的に改善されるので、本発明の方が従
来技術よりも、同一の書込消去速度で記憶保持時間が良
くなることが期待される。
【0055】図6は、書込消去速度を同一とした時の下
部ドットの数に対する記憶保持時間の依存性を表すグラ
フ図である。図22に例示した如くN=1の場合より
も、本発明のようにNが2,3,4・・・と複数になる
ほうが、記憶保持時間が大きく改善できることがわか
る。すなわち、本発明によりN(>1)個の下部Siド
ット13の上に1個の上部Siドット15が積重なった
量子ドット構造を浮遊ゲートとするほうが、N=1個の
場合よりも、書込消去速度を劣化させないで記憶保持時
間を向上させることができる。
【0056】本発明の作用効果が実際のメモリ特性にお
いて有効に寄与するためには、図1に例示した(1個の
上部ドット15に対してN個の下部ドット13)という
構造単位が、通常チャネル上に、ある程度の面密度で存
在しなければならない。メモリ効果は、上部ドット15
の情報電荷によるクーロン遮蔽によりチャネル電流が減
少することにより発現する。従って、上部ドット15同
士の平均間隔が、クーロン遮蔽長(おおよそ15nm程
度)の2倍よりも大きいとチャネル面上にクーロン遮蔽
を受けない部分が現れ、メモリ効果が十分発現しないこ
とになる。よって、(1個の上部ドット15に対してN
個の下部ドット13)という構造単位が、面密度にして
1/(30nm)〜1×1011cm−2以上存在す
ることが望ましい。但し、チャネル幅がクーロン遮蔽長
程度まで細いような場合であれば、図1(b)の量子ド
ット構造単位が最低1個でも、メモリ効果に寄与可能で
ある。
【0057】また、本発明の効果は、N個の下部ドット
13によってトンネル確率がN倍になることに起因する
ため、N個の下部ドット13が上部ドット15にできる
だけオーバーラップするように設けられることが望まし
い。また、隣接する下部ドット13同士の隙間にリーク
電流が流れると記憶保持効果が弱まってしまうので、下
部ドット同士の隙間は後に具体例として説明するよう
に、酸化膜やa−Si(非晶質シリコン)などの高抵抗
物質であることが望ましい。
【0058】以上の説明は、上部ドット15と半導体チ
ャネルとの間において、下部ドット13を挟む二重トン
ネル接合を介して情報電荷が出入りする場合に対応する
が、多重トンネル接合を介して情報電荷が出入りする場
合でも同様である。
【0059】図7及び図8は、このような多重トンネル
接合を例示する模式図である。すなわち、図7は、図2
2の構成において多重接合を導入したものを表し、一つ
の上部ドット15の直下に、一つの下部ドット13Bと
一つの下部ドット13Aとが直列状に設けられて多重ト
ンネル接合を形成している。
【0060】一方、図8は、図1の構成において多重接
合を導入したものを表し、一つの上部ドット15の直下
に、複数の下部ドット13Bと複数の下部ドット13A
とが複数直列状に設けられて、複数の多重トンネル接合
を形成している。
【0061】図8に例示したように一つの上部ドット1
5に対して、情報電荷の注入放出経路数を複数倍にした
ものの方が、上述の場合と同様にメモリ効果が改善され
る。要するに、注入放出経路が並列に複数個形成されれ
ば、経路が一本しかない時よりも、同一の書込消去速度
の条件で、途中のエネルギー障壁を高くできるため、保
持時間をより改善できるという同様の効果が得られる。
【0062】図9は、このような多重トンネル接合を有
するメモリの断面構造を表す模式図である。すなわち、
同図のメモリは、ひとつの上部ドット15に対して、複
数の下部ドット13Bと複数の下部ドット13Aとが複
数直列状に設けられ、複数の多重トンネル接合が形成さ
れている。
【0063】図9に表したような構造の浮遊ゲートに有
するメモリは、例えば、以下に説明する第1実施例にお
いて、下部ドット23を成すSi(シリコン)層を2層
にすれば得られる。
【0064】また、後に説明する第4実施例のように、
図1の基本構造が「入れ子状」に設けられた構造におい
ても、同様の効果があることは勿論である。この場合、
上部ドット55と中間下部ドット50との間で、N倍の
トンネル確率差に起因した中間下部ドット50における
エネルギー障壁の増加が可能な上、中間下部ドット50
と下部ドット53との間でのN’倍のトンネル確率差に
起因して、下部ドット53におけるエネルギー障壁の増
加も可能なため、より効率よく記憶保持特性を向上でき
る。
【0065】以下、実施例を参照しつつ本発明の実施の
形態についてさらに詳細に説明する。
【0066】(第1の実施例)まず、本発明の第1の実
施例として、複数個の下部Siドットの上に1個の上部
Siドットが積重なった量子ドット構造を有する浮遊ゲ
ート型メモリ装置について説明する。
【0067】図10は、本発明の第1の実施例にかかる
半導体装置の要部製造工程を表す工程断面図である。そ
の要部について説明すると、以下の如くである。
【0068】まず、Si(シリコン)基板21上に厚さ
tox=2nmの熱酸化膜22を形成し、その上にCV
D(Chemical Vapor Deposition)法によりアモルファ
スシリコン(a−Si)薄膜を約4nmの膜厚に堆積す
る。次に、700℃、3分間のドライ酸化処理によりa
−Si層の表面に2nmの酸化膜24を形成する。これ
により、a−Si層の厚さは3nmとなり、その上下両
側が厚さ2nmの酸化膜で挟まれた構造が得られる。さ
らに、窒素雰囲気中で900℃の高温アニールを行う
と、a−Si層は3nm程度のポリシリコングレイン2
3からなるシリコン層となり、図10(a)に表した構
造が得られる。
【0069】次に、図10(b)に表したように、LP
CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法
により、粒径約8nmの上部Siドット25を形成す
る。
【0070】次に、図10(c)に表したように、LP
CVDにより厚さ10nmの制御酸化膜26を形成し、
さらにゲート電極となる厚さ200nmのnポリシリ
コン層をCVDにより堆積し、ゲート電極27をレジス
トパターンをマスクとすることにより形成する。さら
に、リン(P)をドーズ量1×1015cm−2、入射
エネルギー15KeVの条件で注入し、900℃でアニ
ールすることにより、ソース・ドレインとなるn層2
8を形成する。
【0071】このようにして、複数個の下部Siドット
23の上に1個の上部Siドット25が積重なった量子
ドット構造を有する浮遊ゲート型メモリ装置が形成でき
た。
【0072】以上説明した第1実施例においては、アニ
ール時間によっては、下部Siドット23同士の間にa
−Siが残る場合もありうるが、上部ドット25の下に
複数のSi微結晶ドットが存在する位、多くの部分がS
i微結晶と成っていれば良い。
【0073】また、本実施例の場合、隣接する上部ドッ
ト25同士の間にも下部ドット23が存在しているが、
上部ドット25の真下に複数個の下部ドット23が存在
しているという構造上の特徴は同一であり、上部ドット
間の隙間に下部ドットがあっても本発明の効果は失われ
ることはない。
【0074】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例として、隣接する上部ドット同士の間には下部ドッ
トが設けられないような半導体装置の製造方法について
説明する。
【0075】図11は、本実施形態の製造方法を表す要
部工程断面図である。
【0076】まず、Si基板31上に厚さtox =
2nmの熱酸化膜32を形成し、その上にCVD法によ
りアモルファスシリコン(a−Si)薄膜を4nm堆積
する。 次に、700℃、3分間のドライ酸化によりa
−Si層の表面に2nmの酸化膜34を形成する。これ
により、a−Si層の厚さは3nmとなり、その上下両
側を厚さ2nmの酸化膜で挟まれた構造が得られる。さ
らに、窒素雰囲気中で900℃の高温アニールを行う
と、a−Si層は3nm程度のポリシリコングレイン3
3からなるシリコン層となる。
【0077】さらに、図11(a)に表したように、L
PCVDにより、粒径12nmの上部Siドット35を
形成する。
【0078】次に、900℃の水蒸気酸化により8nm
程度酸化すると、図11(b)に表したように、上部S
iドットの真下以外の部分にあった下部Siドット33
は全て酸化膜となって消滅する。
【0079】この後、図11(c)に表したように、L
PCVDにより厚さ10nmの制御酸化膜36を形成
し、さらにゲート電極となる厚さ200nmのnポリ
シリコン層をCVDで堆積し、ゲート電極37を、レジ
ストパターンをマスクとすることにより形成する。
【0080】さらに、リン(P)をドーズ量1×10
15cm−2、入射エネルギー15KeVの条件で注入
し、900℃でアニールすることによりソース・ドレイ
ンとなるn層38が形成される。
【0081】このようにして、複数個の下部Siドット
33の上に1個の上部Siドット35が積重なった量子
ドット構造を有する浮遊ゲート型メモリ装置が形成でき
た。
【0082】なお、本実施例においては、隣接する上部
ドット35同士の隙間の下部ドットを酸化により消滅さ
せたが、本発明はこれには限定されず、例えば、図11
(d)に表したように、RIE(Reactive Ion Etchin
g)などの方法によりエッチング除去してもよい。
【0083】(第3の実施例)次に、本発明の第3の実
施例として、本発明の半導体装置のもうひとつの製造方
法について説明する。
【0084】図12は、本実施例の半導体装置の製造方
法の要部を表す工程断面図である。
【0085】まず、Si基板41上に厚さtox=2n
mの熱酸化膜42を形成し、その上にCVD法によりア
モルファスシリコン(a−Si)薄膜を4nm堆積す
る。
【0086】次に、700℃、3分間のドライ酸化処理
により、a−Si層の表面に2nmの酸化膜44を形成
する。これにより、a−Si層の厚さは約3nmとな
り、その上下両側が厚さ2nmの酸化膜で挟まれた構造
が得られる。さらに、窒素雰囲気中で900℃の高温ア
ニールを行うと、a−Si層は3nm程度のポリシリコ
ングレイン(微結晶)43からなるシリコン層となる。
その際に、下部Siドットの間に少しa−Si43aが
残る程度の短めのアニール時間とすると、図12(a)
に表した構造が得られる。
【0087】その後、700℃のドライ酸化を行うと、
微結晶43は表面の応力により酸化が進みにくいので、
図12(b)に表したように、結晶化していない微結晶
の隙間のa−Si43aのみが酸化される。
【0088】次に、図12(c)に表したように、LP
CVD法により、粒径8nmの上部Siドット45を形
成し、その上にLPCVD法により厚さ10nmの制御
酸化膜46を形成する。さらに、ゲート電極となる厚さ
200nmのnポリシリコン層をCVD法で堆積し、
ゲート電極47をレジストパターンをマスクとすること
により形成する。また、リンをドーズ量1×1015
−2、入射エネルギー15KeVの条件で注入し、9
00℃のアニール処理を施すことにより、ソース・ドレ
インとなるn層48を形成する。
【0089】このようにして、複数個の下部Siドット
43の上に1個の上部Siドット45が積重なった量子
ドット構造を有する浮遊ゲート型メモリ装置が形成でき
た。
【0090】なお、本実施例においても、第2実施例に
関して前述したように、隣接する上部ドット45同士の
隙間の下にある下部ドット43を、酸化またはエッチン
グにより無くすことができる。このようにすると、図1
2(d)に表した構造が得られる。
【0091】(第4の実施例)次に、本発明の第4の実
施例として、量子ドットが「入れ子状」に積層された構
造を有する半導体装置について説明する。
【0092】図13は、本実施例の半導体装置の製造方
法を表す要部工程断面図である。
【0093】本実施例においてもまず、Si基板51の
上に厚さtox=2nmの熱酸化膜52を形成し、その
上にCVD法によりアモルファスシリコン(a−Si)
薄膜を4nm堆積する。
【0094】次に、700℃、3分間のドライ酸化によ
りa−Si層の表面に2nmの酸化膜54を形成する。
これによりa−Si層の厚さは3nmとなり、その上下
両側が厚さ2nmの酸化膜で挟まれた構造が得られる。
その上に、CVD法によりアモルファスシリコン(a−
Si)薄膜を7nm堆積する。
【0095】次に、700℃、3分間のドライ酸化によ
りa−Si層の表面に2nmの酸化膜59を形成する。
これにより、図13(a)に表したように、上側a−S
i層の厚さは約6nmとなり、その上下両側が厚さ2n
mの酸化膜で挟まれた構造が得られる。
【0096】次に、窒素雰囲気中で900℃の高温アニ
ールを行うと、図13(b)に表したように、a−Si
層は3nm程度のポリシリコングレイン53と6nm程
度のポリシリコングレイン50とからなるシリコン層と
なる。
【0097】次に、図13(c)に表したように、LP
CVD法により、粒径12nmの上部Siドット55を
形成する。さらに、LPCVD法により厚さ10nmの
制御酸化膜56を形成し、ゲート電極となる厚さ200
nmのnポリシリコン層をCVDで堆積し、ゲート電
極57を、レジストパターンをマスクとすることにより
形成する。さらに、リンをドーズ量1×1015cm
−2、入射エネルギー15KeVの条件で注入し、90
0℃のアニールを施すことによりソース・ドレインとな
るn層58を形成することできる。
【0098】このようにして、図13(c)に表したよ
うに、複数個の下部Siドット53の上に1個の中間S
iドット50が積重なった量子ドット構造を有し、さら
に複数個の中間Siドット50の上に1個の上部Siド
ット55が積重なった量子ドット構造を有する「入れ子
状」の浮遊ゲート型メモリ装置が形成できた。
【0099】本実施例においても、第2実施例に関して
前述したように、上部ドット55の隙間にある中間ドッ
ト50や、その中間ドット50同士の隙間にある下部ド
ット53を酸化またはエッチングにより無くしてもよ
い。このようにすると、図13(d)に表した構造が得
られる。
【0100】中間Siドット50同士の間には、アニー
ル時間によってはa−Siが残る場合もありうるが、上
部ドットの下に複数のSi微結晶ドットが存在する位、
多くの部分がSi微結晶となっていれば良い。また第3
実施例に関して前述したように、中間ドット50や下部
ドット53の隙間に残ったa−Si部を700℃のドラ
イ酸化で酸化してもよい。
【0101】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態として、量子ドットの上下のトンネル酸化
膜の「厚み」が異なる半導体装置について説明する。
【0102】図14は、本実施形態の浮遊ゲート型メモ
リ装置の浮遊ゲート構造を表す断面図である。
【0103】すなわち、本実施形態のメモリ装置は、シ
リコン基板61の表面に下側トンネル酸化膜62が形成
され、その上に、下部Si(シリコン)量子ドット6
3、上側トンネル酸化膜64、上部Si量子ドット6
5、制御酸化膜66、ゲート電極67がこの順に積層さ
れている。また、この積層構造の両側には、ソース/ド
レイン領域68が形成されている。
【0104】本実施形態の浮遊ゲート型メモリも、ゲー
ト酸化膜中に「クーロンブロッケイド条件(電子一個の
充電エネルギーが熱揺らぎよりも大きいこと)」を満た
す下部Si量子ドット63を挟んだ二重トンネル接合を
介して、Si基板61の表面と上部Si量子ドット65
との間で情報電子の入出が可能とされている。
【0105】つまり、記憶保持状態においては、上部S
iドット65とSi基板61との間に下部Siドット6
3でのクーロンブロッケイド効果と量子閉じ込め効果に
よるエネルギー障壁が形成され、簡単には情報電子の出
入りができなくなり、記憶保持時間が上がる。下部Si
ドット63の粒径を微小化することによってエネルギー
障壁を上げてやれば指数関数的にトンネル確率が減少す
るため、極めて効率良く保持特性を改善できる。
【0106】そしてさらに、本実施形態においては、下
部量子ドット65の上下に設けられたトンネル酸化膜の
うち、下側トンネル酸化膜62の厚みが、上側トンネル
酸化膜64よりも厚くなるように形成されている。
【0107】具体的には、例えば、シリコン基板61の
表面に設けられた下側トンネル酸化膜62の厚さtox
を3.07nmとし、その上に直径5nm程度の下部S
i量子ドット63を設け、その真上に、厚みが1.53
5nmの上側トンネル酸化膜64を設ける。この上に設
けられる上部量子ドット65の直径は、例えば、10n
m程度とすることができる。
【0108】このゲート構造の上に制御酸化膜66を介
して、n型ポリシリコンなどからなるゲート電極67
を設け、基板61の両側にソース/ドレイン領域68を
設けることにより、浮遊ゲート型Siドットメモリ装置
となる。
【0109】本実施形態の量子ドット構造では、図22
に例示したような比較例とは異なり、二重トンネル酸化
膜のチャネル側に近接して設けられる下側トンネル酸化
膜62の方が、上側トンネル酸化膜64よりも厚く形成
されている。このため、上下のトンネル酸化膜の膜厚が
同様である場合と比べると、電荷保持状態において、S
i量子ドット62における記憶保持特性の悪化の主原因
であるキャリア放出が効率よく抑制されるので、記憶保
持特性が向上する。本実施形態における二重トンネル接
合のトンネル抵抗の和は、図22に表した比較例におい
て上下のトンネル酸化膜102、104の膜厚をともに
3nmとした場合と同じであるため、書込消去速度は同
じである。
【0110】つまり、本実施形態によれば、上下2つの
トンネル抵抗の和をほぼ等しくするという条件のもと
に、これらトンネル酸化膜の内の電荷供給部(チャネ
ル)側が厚い非対称二重接合とすることで、書込消去速
度を実質的に変えることなく、記憶保持時間を改善する
ことが可能となる。
【0111】なおここで、本実施形態においては、第1
実施形態の如く一つの上部量子ドット65の下に複数の
下部量子ドット62を設ける必要は必ずしもなく、一つ
の上部量子ドット65の下に一つの下部量子ドット62
のみを設けてもよい。
【0112】以下、本実施形態において得られる作用効
果について、具体例を挙げつつさらに詳細に説明する。
本実施形態においては、浮遊ゲート型メモリ素子の二
重トンネル酸化膜のうちで、電荷供給部であるチャネル
側の下側トンネル酸化膜62の厚みを、例えば3.07
nm程度とし、一方、電荷蓄積部(例えば上部Siドッ
ト65)側の上側トンネル膜64の厚みを1.535n
m程度とすることができる。つまり、上側トンネル酸化
膜64よりも下側トンネル酸化膜62のほうが2倍程度
も厚い非対称の二重トンネル接合とする。
【0113】まず、このような非対称二重トンネル接合
における記憶保持について説明する。Si量子ドット
や、SiNにおける原子間結合の欠陥(ダングリングボ
ンド)による電子捕捉準位のように、ナノメートル程度
の非常に小さな電荷蓄積部を用いた浮遊ゲートメモリの
記憶保持については、キャリア注入の際には、これら微
小電荷蓄積部の真下の注入キャリア存在確率が、サブス
レッショルド領域において著しく減ることで注入律速が
起こるため、キャリア放出の方がより大きな記憶保持悪
化の原因となる。
【0114】図15は、Siドットメモリにおけるキャ
リアの注入と放出特性を例示したグラフ図である。同図
から分かるように、Siドットメモリでは、記憶保持で
の電流ON/OFF比の悪化は、一般に電子(キャリ
ア)放出側の方が多くを負っていることが多い。従っ
て、キャリア注入よりもキャリア放出を、より抑えるこ
とができれば、より効率よく記憶保持特性を改善するこ
とが可能となる。
【0115】図16は、上下トンネル膜厚を対称とした
場合と非対称とした場合の、キャリア注入と放出のリー
クを説明する概念図である。
【0116】記憶保持の状態での実効的エネルギー障壁
高さは、図16に表したように、同じ情報電荷リークを
促すエネルギー差ΔVに対して、対称型(左側)では注
入・放出時どちらもΔE−ΔV/2であるのに対し、本
発明の非対称型二重トンネル接合(右側)では、注入時
のΔE−2ΔV/3よりも放出時のΔE−ΔV/3のほ
うが実効的に高くなる。つまり、上下トンネル膜厚が対
称な場合においては、注入・放出どちらも記憶保持がe
xp[(ΔE−ΔV/2)/kT]倍になるのに対して
(ここで、kはボルツマン定数、Tは温度である)、本
発明の非対称型の場合は、キャリア注入はexp[(Δ
E−2ΔV/3)/kT]倍と劣るが、記憶保持悪化の
主要因であるキャリア放出がexp[(ΔE−ΔV/
3)/kT]倍と優れていることが分かる。。
【0117】図17は、対称型及び非対称型のおけるキ
ャリア注入・放出特性を表すグラフ図である。すなわ
ち、同グラフ中で、上方に水平方向に伸びる3つの特性
線がキャリア注入特性を表し、左下から右上に伸びる3
つの特性線がキャリア放出特性を表す。図17から分か
るように、本発明による非対称構造によれば、キャリア
の放出時間が長くなり、記憶保持特性がより向上する。
【0118】次に書込・消去速度について説明する。ト
ンネル抵抗のトンネル酸化膜厚Tox依存は、次式によ
り近似することができる。 exp[4π(2mH)1/2×Tox/h]=10T
ox/(0.23nm) ここで、mは電子実効質量で2.7×10−31Kg程
度、また、Hは酸化膜の障壁高さ3.1eV、hはプラ
ンク定数である。
【0119】よって厚さ3.07nmの下側トンネル酸
化膜62のトンネル抵抗は、厚さが3nm酸化膜のそれ
の2倍であり、厚さ1.535nmの上側酸化膜64の
トンネル抵抗はそれに比して無視できるほど小さい。そ
の結果、二重のトンネル酸化膜の抵抗の和は、本発明
(非対称)と従来技術(対称)の上下とも3nmのもの
とで同じであり、書込・消去速度は実質的に変化しな
い。
【0120】つまり上下の2つのトンネル酸化膜のトン
ネル抵抗の和が等しいという条件のもとでは、トンネル
酸化膜のうちのチャネル側が厚い非対称二重接合とする
ことで、書込消去速度を全く変えることなく、記憶保持
時間を改善することが可能となる。
【0121】以上説明したように、本発明のトンネル膜
厚を非対称にした二重ドットメモリでは、従来技術の対
称な構造のものと比較して、書込消去速度を失うことな
く記憶保持を向上させることができる。
【0122】本発明の効果が実際にメモリ特性で有効に
機能するためには、図14に例示したような非対称二重
トンネル接合と微小電荷蓄積部(上部Siドット65)
という構造単位が、チャネル上にある程度の面密度で存
在することが望ましい。メモリ効果は、上部ドット65
の情報電荷によるクーロン遮蔽によりチャネル電流が減
少することにより発現する。よって、隣接する上部ドッ
ト65間の平均距離が、クーロン遮蔽長(おおよそ15
nm程度である)の倍よりも大きいとチャネル面上にク
ーロン遮蔽を受けない部分が現れ、メモリ効果が十分発
現しないことになる。
【0123】つまり、(非対称二重トンネル接合+微小
電荷蓄積部)という構造単位が、面密度に換算して、1
/(30nm)〜1×1011cm−2以上存在する
ことが望ましい。但し、チャネル幅がクーロン遮蔽長程
度まで細いような場合であれば、この構造単位が最低1
個でもメモリ効果に寄与可能なのでこの限りではない。
【0124】以下、本発明の第2実施形態に基づき、チ
ャネル側のトンネル酸化膜厚の方が、電荷蓄積部側のト
ンネル酸化膜厚よりも厚く構成されている非対称二重ト
ンネル接合を有する半導体メモリ装置について、第5乃
至第7の実施例を参照しつつさらに詳細に説明する。
【0125】(第5の実施例)図18は、本発明の第5
の実施例の半導体装置の製造方法の要部を表す工程断面
図である。
【0126】本実施例においてはまず、Si基板71の
上に厚さtox=3.07nmの熱酸化膜72を形成
し、その上にCVD法によりアモルファスシリコン(a
−Si)薄膜70を6nm堆積する。次に、700℃、
1分間のドライ酸化によりa−Si層70の表面に1.
535nmの酸化膜74を形成する。これによりa−S
i層70の厚さは、およそ5nmとなり、その上下に各
々厚さ1.535nm、3.07nmの酸化膜74、7
2が設けられた構造が得られる。その後、LPCVDに
より粒径が15nm程度の上部Siドット75を形成す
ることにより、図18(a)に表した構造が得られる。
【0127】次に、900℃の水蒸気酸化により10n
m程度酸化すると、上部Siドット75の真下にのみ粒
径5nm程度の下部Siドット73が残り、それ以外の
a−Si薄膜70は酸化されて、図18(b)に表した
構造が得られる。
【0128】さらに、LPCVD法により厚さ10nm
の制御酸化膜76を形成する。そして、その上にゲート
電極となる厚さ200nmのn型ポリシリコン層をC
VDで堆積しレジストパターン(図示せず)をマスクと
することによりパターニングしてゲート電極77を形成
する。さらに、リン(P)を、例えばドーズ量1×10
15cm−2、入射エネルギー15KeVの条件で注入
し、900℃でアニールを施すことより、図18(c)
に表したように、ソース・ドレイン領域となるn+型領
域78を形成することができる。
【0129】以上説明したように、本実施例によれば、
チャネル側のトンネル酸化膜72の厚みが約3.07n
mで、電荷蓄積部側のトンネル酸化膜74の厚みが約
1.535nmの、非対称二重トンネル接合を有する二
重量子ドット構造を形成することができる。
【0130】本実施例においては、上部量子ドット75
は、その位置が規則正しく並んでるものでもよく、また
はチャネル上に上部ドット75が1個しかない単一ドッ
トメモリ構造のものでもよい。また、上述の具体例の場
合、上部ドット75同士の隙間の部分の下部ドットを酸
化プロセスにより消失させているが、この代わりに、上
部ドット75をマスクとするRIEのようなエッチング
により下部ドットを消失させることもできる。
【0131】なお、好適なメモリ動作のために要求され
る量子ドットの面密度は、1×10 11cm−2〜(3
0nm)−2以上であるが、30nm四方の面積に一個
以上のドットが入らなければこれが実現できない。上部
量子ドット75の粒径が30nm以下であれば、1×1
11cm−2以上の面密度が得られる点でも、その粒
径は30nm以下とすることが望ましい。
【0132】(第6の実施例)次に、本発明の第6の実
施例について説明する。
【0133】図19は、本発明の第6の実施例の半導体
装置の製造方法の要部を表す工程断面図である。
【0134】本実施例においてもまず、Si基板81の
上に厚さtox=3.07nmの熱酸化膜82を形成
し、その上にCVD法によってアモルファスシリコン
(a−Si)薄膜を4nm堆積する。次に、700℃、
1分間のドライ酸化によりa−Si層の表面に1.53
5nmの酸化膜84を形成する。これにより、a−Si
層の厚さはおよそ3nmとなり、その上下を各々厚さ
1.535nm、3.07nmの酸化膜で挟まれた構造
が形成される。
【0135】次に、窒素雰囲気中で900℃の高温アニ
ールを行うと、a−Si層は3nm程度のポリシリコン
グレイン83からなるシリコン層となり、図19(a)
に表した構造が得られる。
【0136】その後、LPCVD法により、粒径8nm
の上部Siドット85を形成することにより、図19
(b)に表した構造が得られる。
【0137】さらに、LPCVD法により厚さ10nm
の制御酸化膜86を形成し、さらにゲート電極となる厚
さ200nmのn型ポリシリコン層をCVD法で堆積
し、レジストパターン(図示せず)をマスクとすること
によりゲート電極87を形成する。その後、リン(P)
を、例えばドーズ量1×1015cm−2、入射エネル
ギー15KeVの条件で注入し、900℃でアニールす
ることにより、ソース・ドレイン領域となるn型領域
88を形成することで、図19(c)に表したように、
本発明の第2実施形態の非対称二重量子ドット構造を有
する半導体メモリ装置が形成される。
【0138】本実施例では、隣接する上部ドット85同
士の隙間の下側にも下部ドット83が存在しているが、
それによって本実施形態の効果が失われることはない。
あるいは、図11に関して前述した第2実施例のよう
に、隙間の部分の下部ドット群を酸化またはRIEによ
って消失させてもよい。
【0139】下部Siドット83同士の間には、アニー
ル時間によってはa−Siが残る場合もありうるが、多
くの部分がSi微結晶となっていれば問題ない。また、
図12に関して前述した第3実施例のように、下部Si
ドット間に残ったアモルファス部を酸化により消失させ
ることもできる。
【0140】本実施例においても、上部量子ドット85
は、位置的に規則正しく並んでいるものでもよく、チャ
ネル上に上部ドット85が1個しかない単一ドットメモ
リ構なお、好適なメモリ動作のために要求される量子ド
ットの面密度は、1×10 11cm−2〜(30nm)
−2以上であるが、30nm四方の面積に一個以上のド
ットが入らなければこれが実現できない。上部量子ドッ
ト85の粒径が30nm以下であれば、1×1011
−2以上の面密度が得られる点でも、その粒径は30
nm以下とすることが望ましい。
【0141】(第7の実施例)次に、本発明の第7の実
施例について説明する。
【0142】図20は、本発明の第7の実施例の半導体
装置の製造方法の要部を表す工程断面図である。
【0143】本実施例においてもまず、Si基板91の
上に厚さtox=3.07nmの熱酸化膜92を形成
し、その上にCVD法によってアモルファスシリコン
(a−Si)薄膜を4nm堆積する。次に、700℃、
1分間のドライ酸化によりa−Si層の表面に1.53
5nmの酸化膜94を形成する。これにより、a−Si
層の厚さはおよそ3nmとなり、その上下を各々厚さ
1.535nm、3.07nmの酸化膜で挟まれた構造
が形成される。
【0144】次に、窒素雰囲気中で900℃の高温アニ
ールを行うと、a−Si層は3nm程度のポリシリコン
グレイン(93からなるシリコン層となり、図20
(a)に表した構造が得られる。
【0145】その後、浮遊電極部の形成のため、図20
(b)に表したように、厚さ5nmの窒化シリコン(S
iN)膜95をLPCVD法により堆積する。これによ
り、SiN膜95の界面あるいは内部に、原子間結合の
欠陥(ダングリングボンド)が多数形成され、これらに
より形成される電子捕捉準位を電荷蓄積部とすることが
できる。
【0146】その上に、LPCVD法により、厚さ5n
mの制御酸化膜96を形成する。さらに、ゲート電極と
なる厚さ200nmのn型ポリシリコン層をCVD法
により堆積し、レジストパターンをマスクとすることに
よりゲート電極97を形成する。そして、リン(P)
を、例えばドーズ量1×1015cm−2、入射エネル
ギー15KeVの条件で注入し、1000℃で10秒間
程度の高速アニールを施すことにより、ソース・ドレイ
ン領域となるn型領域98を形成する。
【0147】このようにして、図20(c)に表したよ
うに、チャネル側のトンネル酸化膜92の方が、電荷蓄
積部側のトンネル酸化膜94よりも厚く形成された非対
称二重トンネル接合を有する半導体メモリ装置が形成で
きる。
【0148】本実施例においては、制御酸化膜96を省
略して、SiN膜95の上に直接ゲート電極97を積ん
だ構造としてもよい。
【0149】または、SiN膜95は、連続的な一つな
がりの膜である必要は無く、図20(d)に例示したよ
うに、10nm程度の微小SiN粒子99の集合体とし
てもよい。この時、前述した第2実施例あるいは第5実
施例のように、微小SiN粒子99の真下にのみ下部S
iドット93が設けられた構造としてもよい。また、微
小SiN粒子99は、その位置的に規則正しく並んでい
るものでもよく、単一ドット構造のものでもよい。
【0150】以上、本発明の第1及び第2の実施の形態
について、具体例を参照しつつ詳細に説明した。しか
し、本発明はこれらの具体例に限定されるものではな
い。
【0151】例えば、前述した第1乃至第7実施例にお
いては、半導体材料としてシリコンを用いているが、本
発明は、他の半導体材料を用いても同様に実施可能であ
り、ゲルマニウムや各種の化合物半導体などを用いるこ
とができる。
【0152】また、第1乃至第7実施例においては、ト
ンネル絶縁膜として酸化シリコンを用いたが、その他の
絶縁性物質を用いても本発明を同様に実施可能であり、
同様の作用効果を得ることができる。
【0153】また、第1乃至第7実施例では、薄いトン
ネル酸化膜に挟まれた充放電経路上の微小粒子をSiナ
ノ微結晶としたが、他の導電性材料であっても同様の効
果が得られる。
【0154】さらに、第1乃至第7実施例においては、
浮遊ゲートへの情報電荷の供給源はチャネル半導体であ
るが、制御ゲート電極のnシリコンを供給源としても
同様の効果が得られる。
【0155】また、第1乃至第7実施例においては、n
型MOSFETに基づく浮遊ゲートメモリを例に挙げた
が、本発明は、p型MOSFETに基づくメモリ素子に
も同様に適用可能である。
【0156】さらに、第1乃至第7実施例においては、
下部Siドットの形成にa−Si薄膜の高温アニールに
よる微結晶化を利用しているが、それ以外にも、LPC
VD法で粒径の小さい下部Siドットをウェーハ上に多
数降らせて作成しても良い。ただしその場合、粒径の数
倍大きな上部Siドットをそれらの上に堆積する際に、
図1に表したように、その真下に複数個の下部ドットが
存在するくらい高密度に下部ドットを形成しなければな
らない。
【0157】また、第1乃至第7実施例において、上部
量子ドットの形成位置は、ランダムでも規則正しく配列
したものでもよい。
【0158】さらに、第1乃至第7の実施例において
は、素子サイズが微小になれば、チャネル上に上部ドッ
トが1個しかない単一ドットメモリ構造のものでも可能
である。
【0159】また、第5乃至第7実施例では、トンネル
膜厚の非対称の構成について2:1の膜厚比の場合を例
に挙げたが、チャネル側がより厚いものであれば他の比
率でも、それに応じた同様の効果が得られる。
【0160】また、第5乃至第7実施例において、上下
トンネル酸化膜の非対称構造を形成する手段としては、
膜厚を調節するのみならず、互いに誘電率εの相異なる
材料を使い分けて上下のトンネル絶縁膜を形成してもよ
い。このようにしても、実効酸化膜厚を変化させたこと
と同様の効果が得られる。
【0161】また、第5乃至第7実施例においては、
「微小粒子とそれを挟む二重トンネル接合」を介して充
放電されるメモリ素子を例示したが、図21に例示した
ように多重トンネル接合を介して充放電する構成におい
ても、チャネル側のトンネル膜をより厚くすることによ
り、同様の効果が得られる。
【0162】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の第1の実
施の形態によれば、一つの上部ドットに対して複数の下
部ドットを積層させる構造を提供することにより、例え
ば、これをメモリに応用した場合には、上部ドットとチ
ャネル間の情報電子の注入放出経路が並列に複数個(N
個)になるので、経路が1つの場合よりも、書込消去速
度を劣化させずに、下部ドット内でのエネルギー障壁を
大きくでき、よって記憶保持時間をより効率的に改善で
きる。
【0163】また、本発明の第2の実施の形態によれ
ば、量子ドットを挟む上下のトンネル膜の膜厚あるいは
誘電率を非対称とすることにより、書込消去速度を劣化
させることなく電荷保持特性を向上させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、複数個の下部Siドットの上に1個
の上部Siドットが積重なった量子ドット構造を有する
浮遊ゲート型メモリ装置の断面図である。
【図2】1層のトンネル酸化膜のみの一重Siドットメ
モリと、下部Siドットと上部Siドットが積重なった
二重ドットメモリの、記憶保持状態でのエネルギーバン
ド図である。
【図3】1層のトンネル酸化膜のみの一重Siドットメ
モリと、下部Siドットと上部Siドットが積重なった
二重ドットメモリの、書込状態でのエネルギーバンド図
である。
【図4】一つの上部ドットに対して下部ドットが一個の
みの二重ドットメモリの、1層のトンネル酸化膜のみの
一重Siドットメモリに対する、保持時間改善と書込消
去速度劣化を表すグラフ図である。
【図5】本発明による、複数個の下部Siドットの上に
1個の上部Siドットが積重なった量子ドット構造を有
する浮遊ゲート型メモリにおける、同一書込消去速度で
の、下部ドット数に対するエネルギー障壁高の変化を表
すグラフ図である。
【図6】本発明による、複数個の下部Siドットの上に
1個の上部Siドットが積重なった量子ドット構造を有
する浮遊ゲート型メモリにおける、同一書込消去速度で
の、下部ドット数に対する保持時間改善の変化を表すグ
ラフ図である。
【図7】情報電荷の注入放出経路を一個とした場合の多
重ドット構造の断面図である。
【図8】本発明による、注入放出経路が複数個ある時の
多重ドット構造の断面図である。
【図9】本発明の注入放出経路が複数個ある時の多重ド
ット構造を、浮遊ゲート部に有している半導体メモリ素
子の断面図である。
【図10】本発明の第1の実施例の半導体装置の製造方
法を表す要部工程断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例の半導体装置の製造方
法を表す要部工程断面図である。
【図12】本発明の第3の実施例の半導体装置の製造方
法を表す要部工程断面図である。
【図13】本発明の第4の実施例の半導体装置の製造方
法を表す要部工程断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態の浮遊ゲート型メモリ
装置の浮遊ゲート構造を表す断面図である。
【図15】Siドットメモリにおけるキャリアの注入と
放出特性を例示したグラフ図である。
【図16】上下トンネル膜厚を対称とした場合と非対称
とした場合の、キャリア注入と放出のリークを説明する
概念図である。
【図17】対称型及び非対称型のおけるキャリア注入・
放出特性を表すグラフ図である。
【図18】本発明の第5の実施例の半導体装置の製造方
法の要部を表す工程断面図である。
【図19】本発明の第6の実施例の半導体装置の製造方
法の要部を表す工程断面図である。
【図20】本発明の第7の実施例の半導体装置の製造方
法の要部を表す工程断面図である。
【図21】多重トンネル接合を表す概念図である。
【図22】1個の上部Siドットに対して下部Siドッ
トが1個しかない二重量子ドット構造と、それを浮遊ゲ
ート部に有する半導体メモリ素子の断面図である。
【図23】1層のトンネル酸化膜のみからなる一重Si
ドットメモリ装置の断面図である。
【符号の説明】
11、21、31、41、51 Si基板 12、22、32、42、52 トンネル酸化膜 13、23、33、43、53 下部Si量子ドット 14、24、34、44、54 上段トンネル酸化膜 15、25、35、45、55 上部Si量子ドット 16、26、36、46、56 制御酸化膜 17、27、37、47、57 ゲート電極 18、28、38、48、58 ソース/ドレイン 50 中間Si量子ドット 59 最上段トンネル酸化膜 61、71、81、91、101 Si基板 62、72、82、92、102 下側トンネル酸化膜 63、73、83、93、103 下部Si量子ドット 64、74、84、94、104 上側トンネル酸化膜 65、75、85、95、105 上部Si量子ドット 66、76、86、96、106 制御酸化膜 67、77、87、97、107 ゲート電極 68、78、88、98、108 ソース/ドレイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F083 EP09 EP13 EP17 EP22 EP27 EP43 ER03 ER14 ER21 JA33 5F101 BA07 BA16 BA45 BA52 BA54 BB02 BC01 BE07 BF02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体または導体と、 前記半導体または導体の表面上に設けられた第1のトン
    ネル絶縁膜と、 前記第1のトンネル絶縁膜の上に設けられた複数の下部
    量子ドットと、 前記下部量子ドットの上に設けられた第2のトンネル絶
    縁膜と、 前記第2のトンネル絶縁膜の上に設けられ前記下部量子
    ドットよりもサイズが大きい上部量子ドットと、 を備え、 前記上部量子ドットの下に複数の前記下部量子ドットが
    配置されてなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記半導体または導体の前記表面に対して
    前記上部量子ドットを投影した空間内に、少なくとも2
    以上の前記下部量子ドットが包含されてなることを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記複数の下部量子ドット同士の間隙は絶
    縁体により充填され、前記上部量子ドットと前記半導体
    または導体との間における電荷の移動は、前記下部量子
    ドットを経由するものに実質的に限られることを特徴と
    する請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記上部量子ドットに情報電荷を蓄積し、 前記半導体または導体から前記下部量子ドットを介して
    前記上部量子ドットに対する前記情報電荷の書込と消去
    とを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記上部量子ドットは、前記第2のトンネ
    ル絶縁膜の上において1×1011cm−2以上の面密
    度で設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1つに記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】前記下部量子ドットは、クーロンブロッケ
    イド条件を満たすサイズであることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】前記上部量子ドットの粒径は、30nm以
    下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つ
    に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導
    体装置を製造する製造方法であって、 両側を絶縁膜で挟まれた非晶質シリコン薄膜に熱処理を
    施すことにより、前記複数の下部量子ドットを形成する
    工程を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】電荷の蓄積が可能な電荷蓄積部と、 チャネルを有する半導体と、 前記電荷蓄積部と前記チャネルとの間に設けられ前記電
    荷蓄積部と前記チャネルとの間の電荷の移動を制御する
    ゲートと、 を備え、 前記ゲートは、クーロンブロッケイド条件を満たす少な
    くとも1つの導電性粒子と、前記導電性粒子を挟む少な
    くとも二つのトンネル絶縁膜と、を有し、 前記二つのトンネル絶縁膜のうちの前記チャネル側のト
    ンネル絶縁膜の方が前記電荷蓄積部側のトンネル絶縁膜
    よりも実効トンネル膜厚が厚いものとされたことを特徴
    とする半導体装置。
  10. 【請求項10】前記電荷蓄積部は、粒径が30nm以下
    の量子ドットであることを特徴とする請求項9記載の半
    導体装置。
  11. 【請求項11】前記電荷蓄積部は、原子間結合の欠陥に
    より形成された電荷捕捉準位であることを特徴とする請
    求項9記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】前記電荷蓄積部の面密度は、1×10
    11cm−2以上であることを特徴とする請求項10ま
    たは11に記載の半導体装置。
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