JP2003077340A - 透明導電膜および透明導電膜の製造方法 - Google Patents

透明導電膜および透明導電膜の製造方法

Info

Publication number
JP2003077340A
JP2003077340A JP2001264144A JP2001264144A JP2003077340A JP 2003077340 A JP2003077340 A JP 2003077340A JP 2001264144 A JP2001264144 A JP 2001264144A JP 2001264144 A JP2001264144 A JP 2001264144A JP 2003077340 A JP2003077340 A JP 2003077340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive film
transparent conductive
layer
fine particles
metal fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001264144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4951832B2 (ja
Inventor
Hisamitsu Kameshima
久光 亀島
Toru Okubo
透 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2001264144A priority Critical patent/JP4951832B2/ja
Publication of JP2003077340A publication Critical patent/JP2003077340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4951832B2 publication Critical patent/JP4951832B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金属微粒子を用いた場合でも、前記用途に要求
されるレベルの導電性を発現させるのに必要な温度は、
150〜200℃以上であり、プラスチックフィルムの
場合、前記温度であっても処理可能な温度とは言えず、
使用可能な基材が限定される。また、金属微粒子を含む
塗布液を使用する際、金属微粒子と溶媒以外の化合物を
混合させると、塗布適性は上がるものの、金属微粒子の
凝集が起き易く、塗布液の安定性に乏しい上に、一般的
に導電性が落ちてしまう。 【解決手段】透明基材上に、溶剤浸透層、無機酸化物微
粒子を1種類以上含有した1層以上の凝集促進層を形成
後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し、金属微粒子が凝
集している金属微粒子凝集層を形成することを特徴とす
る透明導電膜の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、EL,PDP,C
RT,LCD等の各種表示装置の電磁波遮蔽膜、透明電
極、あるいは太陽電池の透明電極として有用な透明導電
膜およびその製造方法に関する。詳しくは、低温で熱処
理可能で、より広範な基材に対応可能な透明導電膜およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、透明導電膜は錫ドープ酸化インジ
ウム(ITO)等の導電性酸化物、あるいは銀等の金属
からなる薄膜をスパッタリングや蒸着等のドライプロセ
スにより成膜することで一般的に得られてきたが、ドラ
イプロセスは成膜が高真空中で行われるため、成膜工程
が複雑かつ高コストであるという本質的な問題点があっ
た。
【0003】これに対し近年、透明導電層の低コストな
形成方法として湿式塗工に代表されるウェットプロセス
が盛んに試みられてきた。湿式塗工材料としては、IT
O微粒子や金属微粒子等の導電材料を、バインダや分散
安定剤とともに分散媒に分散させたものが一般的に用い
られている。
【0004】このうち、ITO微粒子を用いた透明導電
膜は、塗工層中の微粒子間粒界抵抗のため達成可能な表
面抵抗は、低くとも1000Ω/□〜10000Ω/□
であり、電磁波遮蔽、あるいは電極として必要なレベル
の導電性を得ることができない。また、350℃〜40
0℃以上の高温熱処理することにより、低抵抗化も可能
であるが、基材がガラスに限定されてしまう。
【0005】一方、金属微粒子は、体積固有抵抗率が前
記導電性酸化物と比較し、1/100オーダーで小さい
体積固有抵抗率であることに加え、前記導電性酸化物微
粒子、あるいは前記金属微粒子のバルク状態と比較し、
低温で粒子同士の融着が生じることが一般的に知られて
いる。このため、金属微粒子は、湿式塗工用の透明導電
材料として用いた場合、比較的低温の熱処理で、前記用
途に必要なレベルの導電性を得ることが可能であり、透
明導電材料として最近、注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記金
属微粒子を用いた場合でも、前記用途に要求されるレベ
ルの導電性を発現させるのに必要な温度は、150〜2
00℃以上であり、プラスチックフィルムの場合、前記
温度であっても処理可能な温度とは言えず、使用可能な
基材が限定されるという問題点は依然解決されていな
い。また、、金属微粒子を含む塗布液を使用する際、金
属微粒子と溶媒以外の化合物を混合させると、塗布適性
は上がるものの、金属微粒子の凝集が起き易く、塗布液
の安定性に乏しい上に、一般的に導電性が落ちてしま
う。しかし、金属微粒子と溶媒のみの溶液では、一般的
基材への塗布適性は著しく乏しい。
【0007】本発明は、この問題点を鑑みてなされたも
のであり、金属微粒子と溶媒のみの溶液を用いることが
可能であり、さらに、低い熱処理温度で、導電膜の用途
に必要な導電性を示す透明導電膜を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、透明基材上に設けられた1層以上の、金属微粒子が
凝集している金属微粒子凝集層を形成したことを特徴と
する透明導電膜である。
【0009】請求項2に記載の、前記透明基材の上に、
無機酸化物微粒子を1種類以上含有した1層以上の凝集
促進層を設けたことを特徴とする請求項1記載の透明導
電膜である。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記凝集促進層
は、無機酸化物微粒子の総含有量が20重量%以上であ
ることを特徴とする請求項1、または2記載の透明導電
膜である。
【0011】請求項4に記載の発明は、前記透明基材の
上に、無機酸化物微粒子を1種類以上含有した溶媒浸透
層が1層以上設けられていることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0012】請求項5に記載の発明は、前記溶媒浸透層
は、無機酸化物微粒子の総含有量が、20重量%以上で
あることを特徴とする請求項4記載の透明導電膜であ
る。
【0013】請求項6記載の発明は、前記溶媒浸透層
は、層中に含まれる無機酸化物微粒子の種類及び組成比
が、凝集促進層に含まれる無機酸化物微粒子の種類及び
/または組成比とは異なることを特徴とする請求項4ま
たは5記載の透明導電膜である。
【0014】請求項7記載の発明は、前記凝集促進層の
膜厚が、10〜10000nm範囲であることを特徴と
する請求項2乃至6記載のいずれかに記載の透明導電膜
である。
【0015】請求項8記載の発明は、前記溶媒浸透層の
膜厚が、1〜100μmであることを特徴とする請求項
5乃至7のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0016】請求項9記載の発明は、前記金属微粒子凝
集層を形成する金属微粒子が、Ag,Al,Cu,A
u,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2種類以
上の組み合わせまたは合金であることを特徴とする請求
項1乃至8のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0017】請求項10記載の発明は、透明基材上に、
無機酸化物微粒子を1種類以上含有した1層以上の凝集
促進層を形成後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し、金
属微粒子が凝集している金属微粒子凝集層を形成するこ
とを特徴とする透明導電膜の製造方法である。
【0018】請求項11記載の発明は、透明基材上に、
溶媒浸透層を形成後、凝集促進層を積層し、その後、金
属微粒子溶液を塗布及び乾燥し金属微粒子が凝集してい
る金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導
電膜の製造方法である。
【0019】請求項12記載の発明は、前記凝集促進層
の膜厚を、10〜10000nmの範囲で設けたことを
特徴とする請求項10、または11記載の透明導電膜の
製造方法である。
【0020】請求項13記載の発明は、前記溶媒浸透層
の膜厚を、1〜100μmの範囲で設けたことを特徴と
する請求項11,または12記載の透明導電膜の製造方
法である。
【0021】請求項14記載の発明は、前記金属微粒子
凝集層を形成する金属微粒子として、Ag,Al,C
u,Au,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2
種類以上の組み合わせまたは合金であることを特徴とす
る請求項10乃至13のいずれに記載の透明導電膜の製
造方法である。
【0022】請求項15記載の発明は、前記熱処理温度
が、150℃以下であることを特徴とする請求項10乃
至14のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法であ
る。である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を具体的に説明する。
【0024】まず、図1に示すように、本発明は、透明
基材4に、無機酸化物微粒子を含む1層以上の凝集促進
層2を形成し、この凝集促進層2上に、金属微粒子と溶
媒のみから成る金属微粒子凝集層1を形成した透明導電
膜である。ここで、前記凝集促進層2は、全面に形成し
ても、または部分的に形成してもよい。
【0025】このように、凝集促進層上に、金属微粒子
と溶媒のみからなる溶液を塗布することにより、無機酸
化物微粒子や無機酸化物微粒子間の隙間から成る細孔へ
主として溶媒が選択的に浸透し、それに伴い表面に近い
部分に金属微粒子の凝集が促進され、適切な金属微粒子
凝集層が低い熱処理温度で形成できる。
【0026】なお、以下、溶媒浸透層3と凝集促進層2
をそれぞれ1層設けた場合の層構成について説明する
が、本発明は、この構成に限定されるものではない。
【0027】ここで、本発明における透明基材4は、特
に限定されるものではなく、各種ガラス基材をはじめ適
当な機械的剛性をもつ公知の透明プラスチックフィルム
もしくはシートの中から適宜選択して用いることができ
る。具体例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセ
ルロース等のフィルムが挙げられる。
【0028】また、金属微粒子の粒径は、透明性の観点
から一次粒径50nm以下のものが好ましい。一次粒径
が50nm以上であると、透明性の低下のみならずヘー
ズが発生しやすくなり、視認性の悪化につながる。ま
た、金属微粒子凝集層1に用いる金属微粒子の金属種と
しては、Ag,Au,Cu,Al,Pd等が挙げられる
が、特に導電性と透明性の観点からAgを主体とするも
のが好ましい。また、色調や化学的安定性の向上のた
め、それら2種以上の合金、特にAgを含む合金が好ま
しい。
【0029】前記金属微粒子の調製としては、Care
y−Leaが1889年に発表した方法(Am.J.S
ci.,vol.37,pp.491,1889)に代
表される数多くの公知技術により比較的容易に製造可能
である。
【0030】金属微粒子溶液としては、溶媒以外に、調
製時に用いられるクエン酸などの分散剤や、微量に含ま
れてしまう洗浄しきれていない還元剤やその他添加物が
含まれるが、溶液中の金属分散性能劣化や塗布後の導電
性劣化の原因となり得るため、それ以外の添加剤を加え
ない方が好ましい。
【0031】前記のように、金属微粒子溶液への添加剤
の添加はしないことが望ましいが、金属微粒子の分散性
向上や塗布適性向上、塗膜強度向上などの目的で、分散
安定化剤やバインダを添加しても良い。
【0032】前記添加剤としては、クエン酸、ステアリ
ン酸、ラウリン酸、オレイン酸などのカルボン酸や、フ
ェニルジアゾスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸
などのスルホン酸、あるいはポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの水
溶性高分子化合物を用いるのが好ましい。
【0033】金属微粒子溶液に用いられる溶媒として
は、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、
ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチル
エステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエキルケ
トン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケ
トン類などが挙げられる。これらは単独で使用しても良
く、また2種以上混合して使用しても良い。
【0034】前記凝集促進層2としては、無機酸化物微
粒子を20%以上含むことにより、目的を達成すること
ができ、含有率が高いほどより好ましい。
【0035】前記溶媒浸透層3に含まれる無機酸化物微
粒子は、粒子径があまり小さいと粒子間の隙間がほとん
ど無くなってしまい、一方、あまり大きいと粒子間の隙
間が大きくなり、適切な溶媒の浸透が起こりにくくな
り、凝集促進層での金属微粒子の適切な凝集が起こりに
くくなるため、粒子径10nm〜100μmの範囲であ
ることが好ましく、特に、100nm〜10μmの範囲
であることがより好ましい。また、無機酸化物微粒子の
構造は、フレーク状、羽毛状、板状に近い形状であるこ
とが好ましい。
【0036】前記溶媒浸透層3に含まれる無機酸化物微
粒子の無機酸化物種としては、特に限定されるものでは
なく、一般的な酸化ケイ素微粒子や酸化アルミ微粒子な
どを用いることができる。
【0037】前記溶媒浸透層3に含まれる他の成分とし
ては、塗布適性及び塗膜強度の観点から、バインダ及び
/またはバインダ前駆体モノマーを含むことが好まし
く、バインダとしてはポリビニルアルコールやポリエチ
レングリコールなどの水溶性高分子や、熱硬化性樹脂及
びモノマー、光硬化性樹脂及びモノマーなどが挙げられ
るがその限りではない。
【0038】前記溶媒浸透層3に含まれるバインダ及び
/またはバインダ前駆体モノマーの含有量としては、あ
まり多いと無機酸化物微粒子間の隙間が無くなってしま
い、あまり少ないと塗布適性及び塗膜強度が乏しくなっ
てしまうことから、無機酸化物微粒子100重量部に対
して、1〜100重量部の範囲であることが好ましく、
さらに好ましくは、5〜20重量部の範囲である。
【0039】前記溶媒浸透層3の膜厚としては、100
nm〜100μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは
1μm〜50μmの範囲である。
【0040】前記凝集促進層2に含まれる無機酸化物微
粒子としては、粒子径があまり小さいと粒子間の隙間が
ほとんど無くなってしまい、あまり大きいと粒子間の隙
間が大きくなり、金属微粒子の適切な凝集が起こりにく
くなるため、粒子径1nm〜10μmの範囲であること
が好ましく、10nm〜1μmの範囲であることがより
好ましく、さらには、球形に近い形状であることが好ま
しい。
【0041】前記凝集促進層2に含まれる無機酸化物微
粒子の無機酸化物種としては、特に限定されるものでは
なく、一般的な酸化ケイ素微粒子や酸化アルミ微粒子な
どを用いることができる。
【0042】前記凝集促進層2に含まれる他の成分とし
ては、塗布適性及び塗膜強度の観点から、バインダ及び
/またはバインダ前駆体モノマーを含むことが好まし
く、バインダとしてはポリビニルアルコールやポリエチ
レングリコールなどの水溶性高分子や、熱硬化性樹脂及
びモノマー、光硬化性樹脂及びモノマーなどが挙げられ
るがその限りではない。
【0043】前記凝集促進層2に含まれるバインダ及び
/またはバインダ前駆体モノマーの含有量としては、あ
まり多いと無機酸化物微粒子間の隙間が無くなってしま
い、あまり少ないと塗布適性及び塗膜強度が乏しくなっ
てしまうことから、無機酸化物微粒子100重量部に対
して、1〜100重量部の範囲であることが好ましく、
さらに好ましくは、5〜20重量部の範囲である。
【0044】前記凝集促進層2の膜厚としては、5nm
〜10μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10n
m〜2μmの範囲である。
【0045】金属微粒子凝集層を形成する金属微粒子溶
液、溶媒浸透層及び凝集促進層の塗布方法としては、ス
ピンコート法、インクジェット法、ロールコート法、ス
プレー法、バーコート法、ディップ法などの通常の成膜
方法が使用可能である。
【0046】金属微粒子凝集層を形成後、さらにその上
層に種々のオーバーコート層を設け、各種機能を付与す
ることも可能である。
【0047】
【実施例】A.銀微粒子水溶液の調製 前述のCarey−Leaが1889年に発表した方法
(Am.J.Sci.,vol.37,pp.491,
1889)により、銀微粒子分散水溶液を調製した。T
EM観察により平均一次粒子径は約7nmであった。さ
らに、Ag濃度が7重量%となるように蒸留水にて希釈
し調製した。
【0048】B.溶媒浸透層形成用塗布液の調製 フレーク状アルミナゾル水溶液(日産化学工業製 アル
ミナゾル520、アルミナ分20重量%)を25重量部
及び、ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA21
7)の10重量%水溶液を5重量部及び、蒸留水を10
0重量部の割合で混合した溶液を30分間攪拌して調製
した。
【0049】C.凝集促進層形成用塗布液の調製 球状シリカゾル水溶液(日産化学工業製 スノーテック
スAk、シリカ分20重量%)を25重量部及び、ポリ
ビニルアルコール(クラレ製 PVA217)の10重
量%水溶液を5重量部、及び蒸留水を100重量部の割
合で混合した溶液を30分間攪拌して調製した。
【0050】D.評価方法 表面抵抗は、三菱化学(株)製の表面抵抗計ロレスタA
P(MCP−T400)を用い測定した。可視光線透過
率は、透明基板ごと、村上色彩技術研究所製の反射・透
過率計(HR−100)を用いて測定した。
【0051】(実施例1)ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム(東洋紡績製 A4300)上に、
ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が10μm
となるよう溶媒浸透層形成用塗布液を塗布せしめ、12
0℃で1分間乾燥させ、溶媒浸透層を形成した。この溶
媒浸透層上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の
膜厚が0.1μmとなるよう凝集促進層形成用塗布液を
塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、凝集促進層を
形成した。さらにこの凝集促進層上に銀微粒子水溶液を
ワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmと
なるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、
フィルムを作成した。
【0052】(比較例1)PETフィルム(東洋紡績製
A4300)上に、銀微粒子水溶液をワイヤーバーコ
ート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せ
しめた後、120℃で1分間乾燥させ、目的のフィルム
を作成した。
【0053】(比較例2)PETフィルム(東洋紡績製
A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾
燥後の膜厚が0.1μmとなるよう凝集促進層形成用塗
布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、凝集促
進層を形成した。さらにこの凝集促進層上に銀微粒子水
溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1
μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥
させ、フィルムを作成した。
【0054】(比較例3)PETフィルム(東洋紡績製
A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾
燥後の膜厚が10μmとなるよう凝集促進層形成用塗布
液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、凝集促進
層を形成した。この凝集促進層上に銀微粒子水溶液をワ
イヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとな
るよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フ
ィルムを作成した。
【0055】(比較例4)PETフィルム(東洋紡績製
A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥
後の膜厚が10μmとなるよう溶媒浸透層形成用塗布液
を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、溶媒浸透層
を形成した。この溶媒浸透層上に銀微粒子水溶液をワイ
ヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなる
よう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィ
ルムを作成した。
【0056】作成された導電膜の特性を以下の表1に示
す。
【0057】
【表1】
【0058】上記表1の結果から、溶媒浸透層と凝集促
進層の積層体上に銀微粒子水溶液を塗布することによ
り、PET基材のみ、溶媒浸透層のみ及び凝集促進層の
みの積層体上に銀微粒子水溶液を塗布する場合に比べ
て、銀微粒子の凝集状態がほどよく制御され、良好な表
面抵抗と可視光線透過率を示した。
【0059】
【発明の効果】本発明の透明導電膜は、金属微粒子凝集
層の下側に、凝集促進層、好ましくは、さらに凝集促進
層の下側に、溶媒の浸透を促進させる溶媒浸透層を設け
ることにより、金属微粒子の凝集が制御され、良好な表
面抵抗と可視光線透過率を両立したものとなる。また、
上記構成から成るので、金属微粒子凝集層を形成するた
めの塗布液を、全面に塗布、形成しても、網目状等の部
分的に金属微粒子凝集層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明導電膜の1例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 金属微粒子凝集層 2 凝集促進層 3 溶媒浸透層 4 透明基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA17C AA17D AB01B AB10B AB17B AB24B AB25B AB31B AR00A BA02 BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B BA27 DE01B DE01D EH46B EH462 EJ86B EJ862 GB41 JB07D JD08 JG01 JN01 JN01A YY00C YY00D 5G307 FA01 FA02 FB02 FC09 5G323 BA01 BB02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材上に設けられた1層以上の、金属
    微粒子が凝集している金属微粒子凝集層を形成したこと
    を特徴とする透明導電膜。
  2. 【請求項2】前記透明基材の上に、無機酸化物微粒子を
    1種類以上含有した1層以上の凝集促進層を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の透明導電膜。
  3. 【請求項3】前記凝集促進層は、無機酸化物微粒子の総
    含有量が20重量%以上であることを特徴とする請求項
    1、または2記載の透明導電膜。
  4. 【請求項4】前記透明基材の上に、無機酸化物微粒子を
    1種類以上含有した溶媒浸透層が1層以上設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    透明導電膜。
  5. 【請求項5】前記溶媒浸透層は、無機酸化物微粒子の総
    含有量が、20重量%以上であることを特徴とする請求
    項4記載の透明導電膜。
  6. 【請求項6】前記溶媒浸透層は、層中に含まれる無機酸
    化物微粒子の種類及び組成比が、凝集促進層に含まれる
    無機酸化物微粒子の種類及び/または組成比とは異なる
    ことを特徴とする請求項4または5記載の透明導電膜。
  7. 【請求項7】前記凝集促進層の膜厚が、10〜1000
    0nm範囲であることを特徴とする請求項2乃至6記載
    のいずれかに記載の透明導電膜。
  8. 【請求項8】前記溶媒浸透層の膜厚が、1〜100μm
    であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記
    載の透明導電膜。
  9. 【請求項9】前記金属微粒子凝集層を形成する金属微粒
    子が、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのいずれ
    か、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまたは合
    金であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに
    記載の透明導電膜。
  10. 【請求項10】透明基材上に、無機酸化物微粒子を1種
    類以上含有した1層以上の凝集促進層を形成後、金属微
    粒子溶液を塗布及び乾燥し、金属微粒子が凝集している
    金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導電
    膜の製造方法。
  11. 【請求項11】透明基材上に、溶媒浸透層を形成後、凝
    集促進層を積層し、その後、金属微粒子溶液を塗布及び
    乾燥し金属微粒子が凝集している金属微粒子凝集層を形
    成することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  12. 【請求項12】前記凝集促進層の膜厚を、10〜100
    00nmの範囲で設けたことを特徴とする請求項10、
    または11記載の透明導電膜の製造方法。
  13. 【請求項13】前記溶媒浸透層の膜厚を、1〜100μ
    mの範囲で設けたことを特徴とする請求項11,または
    12記載の透明導電膜の製造方法。
  14. 【請求項14】前記金属微粒子凝集層を形成する金属微
    粒子として、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのい
    ずれか、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまた
    は合金であることを特徴とする請求項10乃至13のい
    ずれに記載の透明導電膜の製造方法。
  15. 【請求項15】前記熱処理温度が、150℃以下である
    ことを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載
    の透明導電膜の製造方法。
JP2001264144A 2001-08-31 2001-08-31 透明導電膜の製造方法 Expired - Fee Related JP4951832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001264144A JP4951832B2 (ja) 2001-08-31 2001-08-31 透明導電膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001264144A JP4951832B2 (ja) 2001-08-31 2001-08-31 透明導電膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003077340A true JP2003077340A (ja) 2003-03-14
JP4951832B2 JP4951832B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=19090798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001264144A Expired - Fee Related JP4951832B2 (ja) 2001-08-31 2001-08-31 透明導電膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4951832B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017510994A (ja) * 2013-12-19 2017-04-13 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 機能性有機層を含む透明ナノワイヤー電極

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000137233A (ja) * 1998-11-02 2000-05-16 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子の被覆方法、被覆微粒子、異方性導電接着剤、導電接続構造体、及び、液晶表示素子用スペーサ
JP2001118423A (ja) * 1999-10-20 2001-04-27 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 透明導電膜形成用塗料、透明導電膜及び表示装置
WO2001039561A1 (fr) * 1999-11-26 2001-05-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Panneau de connexion et procede de production associe

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000137233A (ja) * 1998-11-02 2000-05-16 Sekisui Chem Co Ltd 微粒子の被覆方法、被覆微粒子、異方性導電接着剤、導電接続構造体、及び、液晶表示素子用スペーサ
JP2001118423A (ja) * 1999-10-20 2001-04-27 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 透明導電膜形成用塗料、透明導電膜及び表示装置
WO2001039561A1 (fr) * 1999-11-26 2001-05-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Panneau de connexion et procede de production associe

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017510994A (ja) * 2013-12-19 2017-04-13 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 機能性有機層を含む透明ナノワイヤー電極
US10109387B2 (en) 2013-12-19 2018-10-23 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Transparent nanowire electrode comprising a functional organic layer

Also Published As

Publication number Publication date
JP4951832B2 (ja) 2012-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6673142B2 (en) Transparent conductive layered structure and method of producing the same, and transparent coat layer forming coating liquid used in the method of producing the same, and display device to which transparent conductive layered structure is applied
JP5309440B2 (ja) 太陽電池の電極形成用組成物及び該電極の形成方法並びに該形成方法により得られた電極を用いた太陽電池の製造方法
EP2190027A1 (en) Composite membrane for super straight solar cell, process for producing the composite membrane for super straight solar cell, composite membrane for substraight solar cell, and process for producing the composite membrane for substraight solar cell
JP2009129882A (ja) 透明導電膜、透明導電性フィルム及びフレキシブル透明面電極
JP5569607B2 (ja) 透明導電膜、透明導電性フィルム及びフレキシブル透明面電極
WO2017022420A1 (ja) 断熱塗料
JP2012136725A (ja) 金属微粒子分散液、金属微粒子、金属微粒子分散液の製造法等
JP4595268B2 (ja) 透明導電膜および透明導電膜の製造方法
JP5248006B2 (ja) 太陽電池の電極の形成方法
JP6499661B2 (ja) 窓用断熱フィルム、窓用断熱ガラスおよび窓
JP4035934B2 (ja) 透明導電性基材とその製造方法および透明導電性基材の製造に用いられる透明導電層形成用塗液とその製造方法
JP3882419B2 (ja) 導電膜形成用塗布液およびその用途
JP2005038625A (ja) 金属ナノロッドおよび金属酸化物粉末を含有する組成物とその用途
JP2010087479A (ja) サブストレート型太陽電池用の複合膜及びその製造方法
WO2003049123A1 (en) Conductive film, manufacturing method thereof, substrate having the same
JP3473272B2 (ja) 導電膜形成用塗布液および導電膜
JPH11228872A (ja) 透明導電層形成用塗布液とその製造方法
JP4951832B2 (ja) 透明導電膜の製造方法
KR101171878B1 (ko) 투명 피막 형성용 도포액 및 투명 피막을 지닌 기재 및표시장치
KR100996052B1 (ko) 투명피막 형성용 도포액, 투명피막부 기재 및 이 기재를구비한 표시장치
JP3879540B2 (ja) 導電膜および導電膜の製造方法
JP2001279304A (ja) 鎖状金属コロイド分散液及びその製造方法
JPH11203943A (ja) 透明導電性基材とその製造方法およびこの基材が適用された表示装置
JP4425530B2 (ja) インジウム系酸化物微粒子の製造方法、該微粒子を含む透明導電性被膜形成用塗布液および透明導電性被膜付基材、表示装置
JP2002367428A (ja) 着色透明導電膜形成用塗布液、着色透明導電膜付き基体およびその製造方法、ならびに表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080814

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees