JP4595268B2 - 透明導電膜および透明導電膜の製造方法 - Google Patents

透明導電膜および透明導電膜の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EL,PDP,CRT,LCD等の各種表示装置の電磁波遮蔽膜、透明電極、あるいは太陽電池の透明電極として有用な透明導電膜およびその製造方法に関する。詳しくは、より低い熱処理温度で形成でき、より広範な基材に対応可能な透明導電膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透明導電膜は錫ドープ酸化インジウム(ITO)等の導電性酸化物、あるいは銀等の金属からなる薄膜をスパッタリングや蒸着等のドライプロセスにより成膜することで一般的に得られてきたが、ドライプロセスは成膜が高真空中で行われるため、成膜工程が複雑、かつ高コストであるという本質的な問題点があった。
【0003】
これに対し近年、透明導電層の低コストな形成方法として、湿式塗工に代表されるウェットプロセスが盛んに試みられてきた。湿式塗工材料としては、ITO微粒子や金属微粒子等の導電材料をバインダや分散安定剤とともに分散媒に分散させたものが一般的に用いられている。
【0004】
このうちITO微粒子を用いた透明導電膜は、塗工層中に含まれる微粒子間の粒界抵抗のため、達成可能な表面抵抗は、低くとも1000Ω/□〜10000Ω/□であり、電磁波遮蔽あるいは電極として必要なレベルの導電性を得ることができない。また、前記ITO微粒子や金属微粒子等の導電材料をバインダや分散安定剤とともに分散媒に分散させた塗工材料は、350℃〜400℃以上の高温熱処理することにより低抵抗化することも可能であるが、塗工基材が、ガラスに限定されてしまう。
【0005】
一方、金属微粒子は、体積固有抵抗率が、前記導電性酸化物と比較し1/100のオーダーと、小さいことに加え、前記導電性酸化物微粒子、あるいは前記金属微粒子のバルク状態と比較し、低温で粒子同士の融着が生じることが、一般的に知られている。このため、金属微粒子は、湿式塗工用の透明導電材料として用いると、比較的低温の熱処理で、前記用途に必要なレベルの導電性を得ることが可能であり、透明導電材料として注目されるようになってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記金属微粒子を用いた場合でも、前記用途に要求されるレベルの導電性を発現させるのに必要な温度は、150〜200℃以上であり、基材がプラスチックフィルムの場合、前記温度であっても処理可能な温度とは言えず、使用可能な基材が限定されるという問題点は依然解決されていない。
また、金属微粒子を含む塗布液を使用する際、金属微粒子と溶媒以外の化合物を混合させると、塗布適性は上がるものの、金属微粒子の凝集が発生し易く、また、塗布液の安定性が乏しい上に、一般的に導電性が落ちてしまう。
しかし、金属微粒子と溶媒のみの塗布溶液では、ガラス、プラスチックフィルム等の一般的基材への塗布適性は著しく乏しい。
さらに、網目状に金属微粒子を凝集などさせ、透過率を上げる試みが、フォトリソグラフィーなどの方法を用いて試みられているが、必要とされる技術、及びコストが高いことから実用化が難しい状態である。
【0007】
本発明はこの問題点を鑑みてなされたものであり、金属微粒子と溶媒のみの溶液を用いることが可能であり、さらに従来の処理温度よりも低い熱処理温度で、上記用途に必要な導電性を示す、網目状の透明導電膜を簡便に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、透明基材上に、無機酸化物微粒子を1種類以上含有した少なくとも1層以上からなる凝集促進層と、網目状に金属微粒子が凝集した金属微粒子凝集層を設け、前記凝集促進層中の無機酸化物微粒子の総含有量が20重量%以上であり、前記凝集促進層の少なくとも1層が網目状となっていることを特徴とする透明導電膜である。
【0012】
請求項に記載の発明は、前記の凝集促進層の層間、及び/または下層に、溶液難浸透層が1層以上設けられていることを特徴とする請求項記載の透明導電膜である。
【0013】
請求項に記載の発明は、前記溶媒難浸透層は、少なくとも1層に親溶媒性ポリマーが、20重量%以上含有していることを特徴とする請求項記載の透明導電膜である。
【0014】
請求項に記載の発明は、前記凝集促進層の膜厚が、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0015】
請求項に記載の発明は、前記溶媒難浸透層の膜厚が、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0016】
請求項に記載の発明は、前記金属微粒子凝集層を形成する金属微粒子が、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまたは合金であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の透明導電膜である。
【0017】
請求項に記載の発明は、透明基材上に、層中の総含有量が20重量%以上である無機酸化物微粒子を1種以上含む凝集促進層を網目状に形成後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し金属微粒子が網目状に凝集している金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導電膜の製造方法である。
【0019】
請求項に記載の発明は、透明基材上に、溶媒難浸透層を形成後、層中の総含有量が20重量%以上である無機酸化物微粒子を1種以上含む網目状の凝集促進層を積層し、その後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し、金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導電膜の製造方法である。
【0021】
請求項に記載の発明は、前記凝集促進層の膜厚を、10〜10000nmの範囲に設けたことを特徴とする請求項7または8記載の透明導電膜の製造方法である。
【0022】
請求項10に記載の発明は、前記溶媒難浸透層の膜厚を、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項8または9記載の透明導電膜の製造方法である。
【0023】
請求項11に記載の発明は、前記金属微粒子凝集層を形成する金属微粒子として、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまたは合金を用いたことを特徴とする請求項乃至10のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法である。
【0024】
請求項12に記載の発明は、前記熱処理温度が、150℃以下であることを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0026】
まず、図1に示すように、本発明は、透明基材4上に、無機酸化物微粒子を含む1層以上の凝集促進層2を形成し、この凝集促進層2上に金属粒子凝集層1を設けた透明導電膜である。
ここで、前記凝集促進層2は、全面に形成しても、または部分的に形成してもよい。
【0027】
このように、無機酸化物微粒子を含む凝集促進層上に、金属微粒子凝集層を設けるためには、前記凝集促進層上に、金属微粒子と溶媒のみから成る金属微粒子溶液を塗布することにより、無機酸化物微粒子や無機酸化物微粒子間の隙間から成る細孔へ主として金属微粒子溶液が選択的に浸透し、それに伴い凝集促進層部分で金属微粒子の凝集が加速度的に促進され、自己組織的に形成された網目状の金属微粒子凝集層が低い熱処理温度で形成できる。
【0028】
また、凝集促進層形成用塗布液、及び/またはコロイド溶液があまり浸透しない溶媒難浸透層3を、凝集促進層2の下側に設けることにより、凝集促進層2が自己組織的に網目状に形成され、さらに、金属微粒子溶液が網目状の凝集促進層2へ浸透していき、結果として網目状の金属微粒子凝集層1が良い開口率で得られる。
【0029】
なお、前記溶媒難浸透層3と凝集促進層2をそれぞれ1層設けた場合について説明したが、この構成に限定されるものではない。
【0030】
ここで、本発明における透明基材4は、特に限定されるものではなく、各種ガラス基材をはじめ適当な機械的剛性をもつ公知の透明プラスチックフィルム、もしくはシートの中から適宜選択して用いることができる。
具体例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等のフィルムが挙げられる。
【0031】
また、金属微粒子凝集層1に用いる金属微粒子の粒径は、透明性の観点から一次粒径50nm以下のものが好ましい。ここで、一次粒径が50nm以上であると、透明性の低下のみならず、ヘーズが発生しやすくなり、視認性の悪化につながる。また、金属微粒子の金属種としては、Ag,Au,Cu,Al,Pd等が挙げられるが、特に導電性と透明性の観点から、Agを主体とするものが好ましい。さらに、色調や化学的安定性の向上のため、それら2種以上の合金、特にAgを含む合金が好ましい。
【0032】
前記金属微粒子の調製としては、Carey−Leaが1889年に発表した方法(Am.J.Sci.,vol.37,pp.491,1889)に代表される数多くの公知技術により比較的容易に製造可能である。
【0033】
金属微粒子溶液としては、溶媒以外に、調製時に用いられるクエン酸などの分散剤や、微量に含まれてしまう洗浄しきれていない還元剤やその他添加物が含まれるが、溶液中の金属分散性能劣化や、塗布後の導電性劣化の原因となり得るため、それ以外の添加剤を加えない方が好ましい。
【0034】
前記のように、金属微粒子溶液への添加剤の添加はしないことが望ましいが、金属微粒子の分散性向上や塗布適性向上、塗膜強度向上などの目的で、分散安定化剤やバインダを添加しても良い。
【0035】
前記添加剤としては、クエン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸などのカルボン酸や、フェニルジアゾスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのスルホン酸、あるいはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子化合物を用いるのが好ましい。
【0036】
金属微粒子溶液に用いられる溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエキルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などが挙げられる。これらは単独で使用しても良く、また2種以上混合して使用しても良い。
【0037】
前記の凝集促進層2としては、無機酸化物微粒子を20重量%以上含むことにより目的を達成することができ、含有率が高いほど好ましい。
【0038】
前記凝集促進層2に含まれる無機酸化物微粒子は、粒子径があまり小さいと粒子間の隙間がほとんど無くなってしまい、一方、あまり大きいと粒子間の隙間が大きくなり、適切なコロイド溶液及び/または溶媒の浸透が起こりにくくなり、金属微粒子の適切な凝集が起こりにくくなるため、粒子径1nm〜10μmの範囲であることが好ましく、特に、10nm〜1μmであることがより好ましい。
【0039】
前記凝集促進層2に含まれる無機酸化物微粒子の無機酸化物種としては、特に限定されるものではなく、一般的な酸化ケイ素微粒子や酸化アルミ微粒子などを用いることができる。
【0040】
前記凝集促進層2に含まれる他の成分としては、塗布適性及び塗膜強度の観点から、バインダ及び/またはバインダ前駆体モノマーを含むことが好ましい。
このバインダとしては、ポリビニルアルコールやポリエチレングリコールなどの水溶性高分子や、熱硬化性樹脂及びモノマー、光硬化性樹脂及びモノマーなどが挙げられるが、これらの物質に限られるものではない。
【0041】
前記凝集促進層2に含まれるバインダ及び/またはバインダ前駆体モノマーの含有量は、あまり多いと無機酸化物微粒子間の隙間が無くなってしまうことから、無機酸化物微粒子100重量部に対して、100重量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは、20重量部以下である。
【0042】
前記凝集促進層2の膜厚は、10nm〜10000nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、10nm〜1000nm範囲である。
【0043】
前記溶媒難浸透層3に含まれる親溶媒性ポリマー種は、特に限定されるものではなく、一般的なポリマーを用いることができる。
例えば、溶媒として水を用いる場合であれば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシドなどを用いることができる。
また、有機溶媒を用いる場合であれば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などを用いることができる。
【0044】
前記溶媒難浸透層3の膜厚は、10nm〜10000nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10nm〜1000nmの範囲である。
【0045】
前記の網目構造に形成された金属微粒子凝集層の面積は、透明性が良好となるように、金属微粒子凝集層の面積/開口部面積=1/1以下であることが好ましい。
【0046】
金属微粒子凝集層、溶媒難浸透層及び凝集促進層の塗布方法としては、スピンコート法、インクジェット法、ロールコート法、スプレー法、バーコート法、ディップ法などの、通常の成膜方法が使用可能である。
【0047】
金属微粒子塗布形成した金属微粒子凝集層上に、種々のオーバーコート層を設け、各種機能を付与することも可能である。
【0048】
【実施例】
A.金属(銀)微粒子水溶液の調製
前述のCarey−Leaが1889年に発表した方法(Am.J.Sci.,vol.37,pp.491,1889)により、銀微粒子分散水溶液を調製した。TEM観察により平均一次粒子径は約7nmであった。さらに、Ag濃度が7重量%となるように蒸留水にて希釈し調製した。
【0049】
B.溶媒難浸透層形成用塗布液の調製
ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA317)の10重量%水溶液を10重量部、蒸留水を90重量部の割合で混合した溶液を、30分間攪拌して調製した。
【0050】
C.凝集促進層形成用塗布液の調製
球状シリカゾル水溶液(日産化学工業製スノーテックスAk、シリカ分20重量%)を、20重量部、蒸留水を80重量部の割合で混合した溶液を30分間攪拌して調製した。
【0051】
D.評価方法
表面抵抗は、三菱化学(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用い測定した。可視光線透過率は、透明基板ごと、村上色彩技術研究所製の反射・透過率計(HR−100)を用いて測定した。
【0052】
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績製 A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が1μmとなるよう前記凝集促進層形成用塗布液を塗布し、120℃で1分間乾燥させた。さらに、この凝集促進層上に、前記銀微粒子水溶液を、ワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0053】
(実施例2)
PETフィルム(東洋紡績製 A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が0.1μmとなるよう前記溶媒難浸透層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、溶媒難浸透層を形成した。この溶媒難浸透層上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が0.2μmとなるよう前記凝集促進層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、さらにこの凝集促進層上に、前記銀微粒子水溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0054】
(実施例3)
PETフィルム(東洋紡績製 A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が0.1μmとなるよう前記溶媒難浸透層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、溶媒難浸透層を形成した。この溶媒難浸透層上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が1μmとなるように、前記凝集促進層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、凝集促進層を形成した。さらにこの凝集促進層上に、前記銀微粒子水溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0055】
(比較例1)
PETフィルム(東洋紡績製 A4300)上に、前記銀微粒子水溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0056】
(比較例2)
PETフィルム(東洋紡績製 A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が0.2μmとなるように、前記凝集促進層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、凝集促進層を形成し、さらにこの凝集促進層上に、前記銀微粒子水溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0057】
(比較例3)
PETフィルム(東洋紡績製 A4300)上に、ワイヤーバーコート法により、乾燥後の膜厚が1μmとなるように、前記溶媒難浸透層形成用塗布液を塗布せしめ、120℃で1分間乾燥させ、溶媒難浸透層を形成した。この溶媒難浸透層上に、前記銀微粒子水溶液をワイヤーバーコート法により、ウェット膜厚で1μmとなるよう塗布せしめた後、120℃で1分間乾燥させ、フィルムを作成した。
【0058】
上記作成された導電膜の成膜状態と膜特性を、以下の表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004595268
【0060】
上記表1の結果から、PET基材のみ(比較例1)、不適切に薄い凝集促進層(比較例2)、溶媒難浸透層のみ(比較例3)へ、銀微粒子水溶液を塗布した場合、激しいはじきや、少ない凝集により、導通パスが得られなかった。
【0061】
これに対し、適切な厚みで凝集促進層を設けた基材上に銀微粒子水溶液を塗布すること(実施例1)により、銀微粒子が網目状に凝集し、良好な表面抵抗と可視光線透過率を示すことがわかった。
【0062】
また、溶媒難浸透層を設けた基材上に、凝集促進層形成用塗布液を塗布することにより程良いはじきが起こり、凝集促進層が網目状に形成され、さらに銀微粒子水溶液を塗布すること(実施例2,3)により、凝集促進層へ銀微粒子水溶液の浸透、及び銀微粒子の凝集が起こり、結果として網目状の銀微粒子の凝集層が形成され、非常に良好な表面抵抗と可視光線透過率を示す。
【0063】
また、溶媒難浸透層形成後の凝集促進層形成用塗布液の塗布量を少なくすると開口径が小さく(実施例2)、また、多くすると開口径が大きくなる(実施例3)といった現象も確認でき、目的に応じて開口径を調節できる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の透明導電膜は、金属微粒子の凝集が成される凝集促進層を設けることにより、前記凝集促進層を全面に設けた場合であっても、金属微粒子の網目状の凝集が促され、良好な表面抵抗と可視光線透過率を両立したものとなる。
好ましくは、溶媒が程良くはじくような溶媒難浸透層上に、凝集促進層形成用塗布液を塗布し、はじきの効果を利用して網目状の凝集促進層を形成した後、金属微粒子を塗布することにより、網目状の金属微粒子凝集層が形成され、非常に良好な表面抵抗と可視光線透過率を両立したものとなる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1……金属微粒子凝集層
2……凝集促進層
3……溶媒難浸透層
4……透明基材

Claims (12)

  1. 透明基材上に、無機酸化物微粒子を1種類以上含有した少なくとも1層以上からなる凝集促進層と、網目状に金属微粒子が凝集した金属微粒子凝集層を設け、前記凝集促進層中の無機酸化物微粒子の総含有量が20重量%以上であり、前記凝集促進層の少なくとも1層が網目状となっていることを特徴とする透明導電膜。
  2. 前記の凝集促進層の層間、及び/または下層に、溶液難浸透層が1層以上設けられていることを特徴とする請求項記載の透明導電膜。
  3. 前記溶媒難浸透層は、少なくとも1層に親溶媒性ポリマーが、20重量%以上含有していることを特徴とする請求項記載の透明導電膜。
  4. 前記凝集促進層の膜厚が、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の透明導電膜。
  5. 前記溶媒難浸透層の膜厚が、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の透明導電膜。
  6. 前記金属微粒子凝集層を形成する金属微粒子が、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまたは合金であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の透明導電膜。
  7. 透明基材上に、層中の総含有量が20重量%以上である無機酸化物微粒子を1種以上含む凝集促進層を網目状に形成後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し金属微粒子が網目状に凝集している金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  8. 透明基材上に、溶媒難浸透層を形成後、層中の総含有量が20重量%以上である無機酸化物微粒子を1種以上含む網目状の凝集促進層を積層し、その後、金属微粒子溶液を塗布及び乾燥し、金属微粒子凝集層を形成することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  9. 前記凝集促進層の膜厚を、10〜10000nmの範囲に設けたことを特徴とする請求項7または8記載の透明導電膜の製造方法。
  10. 前記溶媒難浸透層の膜厚を、10〜10000nmの範囲であることを特徴とする請求項8または9記載の透明導電膜の製造方法。
  11. 前記金属微粒子凝集層を形成する金属微粒子として、Ag,Al,Cu,Au,Pt,Pdのいずれか、あるいはそれらの2種類以上の組み合わせまたは合金を用いたことを特徴とする請求項乃至10のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法。
  12. 前記熱処理温度が、150℃以下であることを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法。
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