JP2003075759A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2003075759A
JP2003075759A JP2001270765A JP2001270765A JP2003075759A JP 2003075759 A JP2003075759 A JP 2003075759A JP 2001270765 A JP2001270765 A JP 2001270765A JP 2001270765 A JP2001270765 A JP 2001270765A JP 2003075759 A JP2003075759 A JP 2003075759A
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deflecting means
separating
reflected
incident
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JP2001270765A
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Tomohiko Okada
知彦 岡田
Toshio Urakawa
俊夫 浦川
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハーフミラーからなる折り返しミラーにより分
離された反射光又は透過光の何れか一方のみを被走査体
に配光し、残る他方の光が迷光として被走査体に影響を
与えないようにする。 【解決手段】入射面111におけるレーザ光Lの入射位
置Pと端部114との距離aを2t・tanθ1より小
さくする。透過光Lbのうち裏面112又は端面113
cで反射した光は、端面113若しくは113a又は裏
面112において反射した後に入射面111を内部から
外部に向かってレーザ光Lに平行に透過する光Le若し
くはLe′、又は、端面113、113a又は113c
を反射光Laと異なる方向に透過する光Lf若しくはL
f′となり、いずれの光も感光体ドラム9の表面に向か
うことがなく、感光体ドラム9の表面に反射光La以外
の光によるノイズ画像が形成されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成プロセスによって画像を形成するプリンタやディ
ジタル複写機等の画像形成装置の書込ユニットのよう
に、光源から照射された後に回転偏向手段によって偏向
された走査光により被走査体を走査する光走査装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式のプリンタや複写機
等の画像形成装置では、光走査装置として半導体レーザ
等の光源を含むレーザ書込ユニット(以下、LSUとい
う。)を備え、画像データにより変調して光源から照射
された画像光を、ポリゴンミラーやfθレンズ等を介し
て被走査体である感光体表面に結像させることにより、
感光体表面に静電潜像を形成する。
【0003】このような画像形成装置においては、近
年、高速化及び高解像度化の要請が強いが、ポリゴンミ
ラーを回転させて画像光により感光体表面を露光走査す
るLSUを用いた場合、画像形成速度及び解像度の限界
がLSUの性能によって決定されることが多い。即ち、
LSUにおいてポリゴンミラーを駆動するドライブモー
タの軸受構造が許容する最高回転数が、そのまま画像形
成装置の画像形成速度及び解像度の上限を決定すること
が多い。
【0004】確かに、画像形成速度の高速化と高解像度
とを高次元で両立させ得る高速回転型のドライブモータ
も存在するが、高価であるためにコストの高騰を招く問
題があり、現状ではポリゴンミラーの回転速度には限界
がある。
【0005】そこで、ポリゴンミラーの回転速度を上げ
ることなく高解像度を実現するために、高解像度時には
画像形成速度を低下させる方法が採用されている。例え
ば、600dpi及び1200dpiの解像度を選択可
能な画像形成装置を例にあげると、1200dpiの高
解像度の画像形成を行う場合の感光体表面の移動速度
(円筒状の感光体ドラムを用いる場合は回転速度)を、
600dpiの低解像度時の1/2にして画像形成を行
う。このとき、LSUにおけるポリゴンミラーの回転速
度(LSUの書込速度)及び画像光の径は変化させな
い。
【0006】例えば、ドライブモータの回転速度を30
000rpmとし、6面ポリゴンミラーの各面で1ライ
ンを走査する構成では、文字画像等の600dpiの解
像度時には画像形成速度を127mm/s、写真画像等
の1200dpiの解像度時には画像形成速度を63.
5mm/sとなるように、解像度に応じて画像形成速度
を切り換えるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、高解像度で
画像を形成する際に、低解像度の時よりも感光体表面の
移動速度を遅くすると感光体ドラム上へのレーザ光の走
査回数が増加し、感光体表面に対する露光量が過剰にな
る。このため、600dpiの低解像度時の像面パワー
(感光体表面に到達する光量)が0.2mWである場合
には、1200dpiの高解像度時の像面パワーを60
0dpi時の半分の0.1mWにする必要がある。
【0008】しかし、LSUに用いられる光出力の定格
が5mWの一般的な半導体レーザでは、発光波長の安定
領域における光出力はレーザ光出力部で約1.5mW〜
5.0mWであり、LSUを構成している各部品の透過
率、反射率、反射鏡による光の折り返し回数等により感
光体ドラムに到達する光量の低減率は異なるが、感光体
表面における像面パワーは約0.2mW〜1.0mWと
なる。
【0009】したがって、一般的なLSUの構成では、
高解像度時に半導体レーザを発光波長の安定領域で使用
すると、像面パワーが過剰になって高解像度の画像を得
ることができない。一方、光量を低減するために半導体
レーザの出力を低下すると、半導体レーザから照射され
る画像光の出力波長が安定領域から外れ、焦点位置にズ
レを生じる。
【0010】ここで、高解像度時に適正な像面パワーで
露光を行なうために、例えばフィルタ等を追加して感光
体ドラムに到達する前に光量を低減する方法も考えられ
るが、半導体レーザの光量を低減させるためのフィルタ
は高価でありコストの高騰を招く。また、フィルタに汚
れや傷などを付けないように取り扱いに注意してLSU
に組み込む必要があり、部品点数の増加や組立作業時間
の増加等を生じる。
【0011】このため、半導体レーザ等の光源から照射
された光の感光体等の被走査体に至る光路中にハーフミ
ラーによって構成された折り返しミラーを配置し、光源
の光の一部を透過させることによって折り返しミラーに
おける被走査体への反射光量を減少させ、被走査体に照
射される光量を調整するようにした光走査装置が提案さ
れている。
【0012】しかしながら、このように構成された光走
査装置では、折り返しミラーの入射面を透過した光が折
り返しミラーの内部において出射面で反射して被走査体
に迷光として照射されてしまう。このため、ハーフミラ
ーからなる折り返しミラーを用いて光量を調整する光走
査装置を画像形成装置のLSUとして用いると、迷光に
より感光体表面に2重写り等のノイズ画像が形成されて
しまう問題がある。
【0013】この発明の目的は、光源から被走査体に照
射される光の光量の調整にハーフミラーからなる折り返
しミラーを用いる場合に、折り返しミラーにより分離さ
れた反射光又は透過光の何れか一方のみを被走査体に配
光するようにし、残る他方の光が迷光として被走査体に
影響を与えることがなく、画像形成装置に用いた場合に
も感光体表面にノイズ画像を形成することのない光走査
装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するための手段として、以下の構成を備えてい
る。
【0015】(1)光源から照射された光を走査光に変
換する回転偏向手段と、走査光を透過光及び反射光に分
離して透過光又は反射光の何れかを被走査体に導く分離
偏向手段と、を備え、被走査体に照射される走査光量を
調整する光走査装置において、分離偏向手段における透
過光の出射方向と反射光の反射方向とを互いに異なる方
向としたことを特徴とする。
【0016】この構成においては、光源から照射された
光は、回転偏向手段によって走査光に変換された後、分
離偏向手段によって透過光及び反射光に分離され、透過
光及び反射光は互いに異なる方向に出射及び反射する。
したがって、透過光の出射方向又は反射光の反射方向の
何れか一方を被走査体の配置方向に配光すると残る他方
の方向は被走査体の配置方向に一致せず、被走査体は分
離偏向手段における透過光又は反射光の何れか一方のみ
によって走査される。
【0017】(2)前記分離偏向手段の厚さをt、分離
偏向手段の入射面に対する走査光の屈折角をθ1、分離
偏向手段における走査光の入射位置から分離偏向手段の
入射面の端部までの距離をaとして、0<a<2t・t
anθ1であることを特徴とする。
【0018】この構成においては、分離偏向手段の入射
面における走査光の入射位置と端部までの距離が、分離
偏向手段の入射面から入射した走査光が入射面に対向す
る面及び端面で反射する長さにされる。したがって、分
離偏向手段の入射面から入射した走査光は、分離偏向手
段の内部を進んで入射面に対向する面又は端面で反射し
た後に端面又は入射面に対向する面に向かい、分離偏向
手段の入射面において反射した走査光の反射方向と異な
る方向に分離偏向手段の端面、入射面又は入射面に対向
する面から出射する。このため、回転偏向手段によって
偏向された後に分離偏向手段で分離された走査光のう
ち、反射光又は透過光の何れか一方のみが被走査体に向
かって配光され、残る他方の光は被走査体に配光され
ず、被走査体は分離偏向手段における反射光又は透過光
の何れか一方のみによって走査される。
【0019】(3)前記分離偏向手段の内部において入
射面に対向する面で反射した走査光の端面に対する入射
角が臨界角以上となるようにしたことを特徴とする。
【0020】この構成においては、分離偏向手段の入射
面から内部に入射した走査光が、入射面に対向する面で
反射した後に臨界角以上の入射角で分離偏向手段の端面
に入射する。したがって、分離偏向手段の内部において
入射面に対向する面で反射した光は、分離偏向手段の端
面において全反射し、被走査体に向かう反射光の入射面
における反射方向と全く異なる方向に入射面から出射す
る。このため、回転偏向手段によって偏向された後に分
離偏向手段で分離された走査光のうち、反射光又は透過
光の何れか一方のみが被走査体に向かって配光され、残
る他方の光は被走査体に配光されず、被走査体は分離偏
向手段における反射光又は透過光の何れか一方のみによ
って走査される。
【0021】(4)前記分離偏向手段の内部において入
射面に対向する面に対する走査光の入射角をブリュース
ター角としたことを特徴とする。
【0022】この構成においては、分離偏向手段の入射
面から内部に入射した走査光が、入射面に対向する面に
ブリュースター角の入射角で入射する。したがって、分
離偏向手段の内部に入射した走査光の全てが、入射面で
反射した反射光の反射方向と全く異なる方向へ向かって
入射面に対向する面から外部に出射する。このため、回
転偏向手段によって偏向された後に分離偏向手段で分離
された走査光のうち、反射光又は透過光の何れか一方の
みが被走査体に向かって配光され、残る他方の光は被走
査体に配光されず、被走査体は分離偏向手段における反
射光又は透過光の何れか一方のみによって走査される。
【0023】(5)前記分離偏向手段における入射面に
対向する面は、入射面を透過した走査光の入射角がブリ
ュースター角となる角度に傾斜した傾斜面とすることが
できる。
【0024】この構成においては、分離偏向手段の内部
に入射した走査光の全てを入射面で反射した反射光の反
射方向と全く異なる方向へ向かって入射面に対向する面
から外部に出射させるべく、入射面に対向する面に対す
る走査光の入射角をブリュースター角とするための構成
を容易に形成することができ、分離偏向手段の配置角度
を調節する必要がない。
【0025】(6)前記分離偏向手段の入射面における
反射光の反射方向が被走査体の配置方向に一致するとと
もに、分離偏向手段の内部において入射面に対向する面
における走査光の反射方向が被走査体の配置方向と異な
る方向であることを特徴とする。
【0026】この構成においては、回転偏向手段によっ
て偏向された走査光のうち、分離偏向手段の入射面で反
射した反射光が被走査体に向かうとともに、分離偏向手
段の入射面を透過した透過光が分離偏向手段の内部にお
ける入射面に対向する面で被走査体の配置方向と異なる
方向に反射する。したがって、回転偏向手段によって偏
向された後に分離偏向手段で分離された走査光のうち、
反射光のみが被走査体に向かって配光され、透過光は被
走査体に配光されず、被走査体は分離偏向手段における
反射光のみによって走査される。
【0027】(7)前記分離偏向手段は、少なくとも入
射面に対向する面を散乱面としたことを特徴とする。
【0028】この構成においては、分離偏向手段の入射
面から内部に入射した走査光が、分離偏向手段の内部を
進んで散乱面に入射する。したがって、分離偏向手段の
内部に入射した走査光は各方向への光量が著しく減衰し
た散乱光にされ、被走査体の配置方向に出射した光が被
走査体に影響を与えることがない。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態に係
る光走査装置であるLSUの構成を示す平面方向の展開
図及び側面図である。被走査体である感光体ドラム9を
備えた画像形成装置に適用されるLSU20は、レーザ
ドライバ基板1に実装されたこの発明の光源である半導
体レーザ2から照射されたレーザ光を、コリメータレン
ズ3、シリンドリカルレンズ4、ポリゴンミラー5、f
−θレンズ6及び折り返しミラー11を介して感光体ド
ラム9の表面に結像させる。
【0030】コリメータレンズ3は、半導体レーザ2か
ら照射された拡散光であるレーザ光を平行光に変換す
る。シリンドリカルレンズ4は、ポリゴンミラー5の反
射面の面倒れによって生じる感光体ドラム9上における
照射位置の誤差の補正を容易にすべく、レーザ光を副走
査方向に集光させる。ポリゴンミラー5は、この発明の
回転偏向手段であり、矢印方向に一定速度で回転し、各
反射面において反射したレーザ光によって感光体ドラム
9の表面を主走査方向に露光走査する。f−θレンズ6
は、ポリゴンミラー5の回転に伴って等角速度で主走査
方向に移動するレーザ光を、感光体ドラム9の表面にお
いて等速度で移動するように偏向して結像させるととも
に、ポリゴンミラー5の反射面の面倒れによる感光体ド
ラム9上における照射位置を補正する。これによって、
レーザ光は感光体ドラム9の表面に静電潜像を形成する
ために感光体ドラム9の表面を主走査方向に走査する画
像光としての走査光にされる。
【0031】なお、LSU20は、画像形成装置内にお
ける浮遊トナーや塵埃の侵入を防止すべく、これらの光
学部品を密閉容器12内に収納しており、f−θレンズ
6を通過して走査光(画像光)とされたレーザ光を、折
り返しミラー11によって感光体ドラム9の表面に配光
する。
【0032】また、LSU20では、主走査方向の露光
タイミングを制御するため、f−θレンズ6を通過した
レーザ光の走査範囲内における画像形成領域外にミラー
7を配置し、集光レンズ10を介してレーザ光をBDセ
ンサ8に配光する。図示しない制御部は、BDセンサ8
によるレーザ光の検出タイミングに基づいて、各走査ラ
インの画像書込タイミングを同期させる。
【0033】図2は、この発明の第1の実施形態に係る
LSUにおける折り返しミラーによるレーザ光の透過及
び反射状態を示す図である。上記LSU20に備えられ
た折り返しミラー11は、この発明の分離偏向手段であ
り、レーザ光Lを透過及び反射するハーフミラーによっ
て構成されている。これによって、f−θレンズ6を通
過したレーザ光Lは、折り返しミラー11の入射面(表
面)111において反射する反射光Laと折り返しミラ
ー11の内部に透過する透過光Lbとに分離される。こ
の例では、反射光Laが、静電潜像の形成のために感光
体ドラム9の表面に照射すべき画像光である。
【0034】このように、レーザ光Lを感光体ドラム9
の表面に配光する折り返しミラー11をハーフミラーに
よって構成することにより、レーザ光Lを反射光Laと
透過光Lbとに分離し、感光体ドラム9の表面に照射さ
れる画像光の光量を減衰させる。これによって、半導体
レーザ2から発光波長の安定域内で照射されたレーザ光
の光量が、感光体ドラム9の表面における最適な像面パ
ワーに比較して大きい場合でも、最適な像面パワーを実
現できる光量の画像光を感光体ドラム9の表面に照射す
ることができる。
【0035】なお、折り返しミラー11における反射光
Laの光量と透過光Lbの光量との比率は、半導体レー
ザ2が照射するレーザ光の光量と感光体ドラム9の最適
像面パワーとに応じて決定される。
【0036】ここで、折り返しミラー11の厚みをt、
折り返しミラー11の入射面111における透過光Lb
の屈折角をθ1として、入射面111におけるレーザ光
Lの入射位置Pと端部114との距離aが2t・tan
θ1より大きい場合(端面113b及び端部114bの
場合)、レーザ光Lのうちで入射面111から折り返し
ミラー11の内部に透過した透過光Lbが折り返しミラ
ー11の内部を進み、一部の光Lcは入射面111に対
向する裏面112を外部に向かって透過し、残りの光は
裏面112において反射した後に入射面111を内部か
ら外部に向かって反射光Laに平行に透過し、反射光L
aとともに迷光Ld として感光体ドラム9に配光され、
感光体ドラム9において2重写り等のノイズ画像が形成
されてしまう。
【0037】そこで、端面113、113a又は113
c及び端部114、114a又は114cとなるよう
に、入射面111におけるレーザ光Lの入射位置Pと端
部114との距離aを2t・tanθ1より小さくする
ことにより、入射面111から折り返しミラー11の内
部に透過した透過光Lbのうち裏面112又は端面11
3cで反射した光が端面113、113a又は裏面11
2に向かうようにする。これによって、透過光Lbのう
ち裏面112又は端面113cで反射した光は、端面1
13若しくは113a又は裏面112において反射した
後に、入射面111を内部から外部に向かってレーザ光
Lに平行に透過する光Le若しくはLe′、又は、端面
113又は113aを反射光Laと異なる方向に透過す
る光Lf若しくはLf′となり、いずれの光も感光体ド
ラム9の表面に向かうことがなく、感光体ドラム9の表
面に反射光La以外の光によるノイズ画像が形成される
ことを防止できる。
【0038】このとき、折り返しミラー11の内部にお
いて、裏面112で反射した透過光Lbの端面113に
対する入射角θ2が臨界角以上となるように距離aを決
定すると、裏面112で反射した透過光Lbの全てが端
面113で入射面111方向に反射することになり、裏
面112で反射した透過光Laの全てを入射面111に
おいて内部から外部に向かってレーザ光Lに平行に透過
させることができ、感光体ドラム9に向かう透過光Lb
を完全に無くすことができる。これによって、感光体ド
ラム9の表面に、画像光である反射光La以外の光によ
るノイズ画像が形成されることをより確実に防止でき
る。
【0039】図3は、この発明の第2の実施形態に係る
LSUにおける折り返しミラーによるレーザ光の透過及
び反射状態を示す図である。この実施形態に係る折り返
しミラー11は、レーザ光Lのうちで入射面111を透
過した透過光Lbの裏面112に対する入射角θ3が、
ブリュースター角となるように配置角度を設定したもの
である。即ち、半導体レーザ2から照射されたレーザ光
は、一般に、副走査方向に電界の振動面を持ち、折り返
しミラー11においてレーザ光LはP偏光となり、境界
面において反射を生じない角度であるブリュースター角
が存在する。
【0040】したがって、折り返しミラー11において
入射面111を透過した透過光Lbの裏面112に対す
る入射角θ3をブリュースター角とすることにより、透
過光Lbの全てが裏面112を内部から外部に向かって
透過する光Lcとなり、透過光Lbが反射光Laととも
に感光体ドラム9に配光されることがなく、感光体ドラ
ム9の表面にノイズ画像が形成されることを防止でき
る。
【0041】なお、半導体レーザによっては、折り返し
ミラー11におけるレーザ光にS偏光を含む場合もある
が、その量はP偏光に比較して僅かであり、このS偏光
が感光体ドラム9の表面における潜像の形成状態に影響
を与えることはない。
【0042】ここで、折り返しミラー11におけるブリ
ュースター角θB は、空気の屈折率n1(≒1)及び折
り返しミラー11の屈折率n2を用いて、 θB =tan-1(n1/n2) により求められ、例えば、折り返しミラー11として一
般的なガラス材を用いた場合はn2=1.519である
ため、ブリュースター角θB =33.36°となる。ま
た、折り返しミラー11として一般的なアクリル材を用
いた場合はn2=1.489であるため、ブリュースタ
ー角θB =33.88°となる。但し、レーザ光の波長
によって折り返しミラー11の屈折率n2が変化するた
め、これに伴ってブリュースター角も変化する。
【0043】なお、図3に示す例では、裏面112が入
射面111に平行にされた折り返しミラー11を使用し
ているため、裏面112に対する透過光Lbの入射角θ
3が入射面111に対するレーザ光Lの屈折角と等しく
なり、裏面112に対する透過光Lbの入射角θ3をブ
リュースター角θB に一致させるためには、折り返しミ
ラー11の配置角度を調整する必要がある。そこで、図
4に示すように、折り返しミラー11の入射面111に
対向する裏面112において少なくとも透過光Lbの入
射位置を含む一部を傾斜面121とすることにより、折
り返しミラー11の配置角度を変更することなく裏面1
12に対する透過光Lbの入射角をブリュースター角と
することができる。
【0044】図5は、この発明の第3の実施形態に係る
LSUにおける折り返しミラーによるレーザ光の透過及
び反射状態を示す図である。この実施形態に係る折り返
しミラー11は、図5(A)に示すように、裏面112
において少なくとも透過光Lbの入射位置を含む部分を
傾斜面131とし、透過光Lbの裏面112における反
射光Lba及び透過光Lbbが、画像光として感光体ド
ラム9に配光されるべきレーザ光Lの反射光Laと異な
る方向に向かうようにしたものである。
【0045】なお、図5(B)に示すように、裏面11
2の一部に断面がV字型の凹部132を形成することに
より、傾斜面131を設けることもできる。このような
形状は、折り返しミラー11をアクリル樹脂等を素材と
する樹脂成型により、容易に得ることができる。
【0046】図6は、この発明の第4の実施形態に係る
LSUにおける折り返しミラーによるレーザ光の透過及
び反射状態を示す図である。この実施形態に係る折り返
しミラー11は、図6(A)に示すように裏面112に
おいて少なくとも透過光Lbの入射位置を含む部分を表
面の粗化等によって散乱面とし、又は、図6(B)に示
すように裏面112において少なくとも透過光Lbの入
射位置を含む傾斜面131を表面の粗化等によって散乱
面としたものである。
【0047】このように、裏面112における透過光L
bの入射位置を含む部分を散乱面とすることにより、折
り返しミラー11において入射面111から内部に透過
した透過光Lbは裏面112で反射する際に、各方向へ
の光量が著しく減衰した散乱光にされる。これによっ
て、折り返しミラー11の内部に透過した透過光Lbの
一部が、折り返しミラー11から感光体ドラム9の配置
方向に出射した場合にも、その光によって感光体ドラム
9にノイズ画像が形成されることがない。
【0048】なお、折り返しミラー11を構成するハー
フミラーは、一般的には透過光と反射光とを1:1の比
率で分離するものであるが、半導体レーザ2から照射さ
れるレーザ光の光量、及び、感光体ドラム9における像
面パワーに応じて透過光と反射光との分離比率を適宜設
定することができる。
【0049】また、上記の実施形態では、分離偏向手段
である折り返しミラー11における反射光のみを被走査
体である感光体ドラム9の表面に配光することとした
が、分離偏向手段における透過光のみを被走査体に配光
するようにしてもよい。
【0050】さらに、上記の実施形態では、光走査装置
であるLSU20の光源として、半導体レーザを用いた
が、これに限るものではない。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏するこ
とができる。
【0052】(1)光源から照射された光を、回転偏向
手段によって走査光に変換した後、分離偏向手段によっ
て透過光及び反射光に分離し、透過光及び反射光を互い
に異なる方向に出射及び反射させることにより、透過光
の出射方向又は反射光の反射方向の何れか一方を被走査
体の配置方向に配光すると残る他方の方向は被走査体の
配置方向に一致せず、被走査体を分離偏向手段における
透過光又は反射光の何れか一方のみによって走査するこ
とができる。このため、折り返しミラーの内部で反射し
た迷光が被走査体に配光されないようにすることがで
き、画像形成装置に用いた場合にも感光体表面にノイズ
画像が形成されることを防止できる。
【0053】(2)分離偏向手段の入射面における走査
光の入射位置から端部までの距離を、分離偏向手段の入
射面から入射した走査光が入射面に対向する面及び端面
で反射する長さにすることにより、分離偏向手段の入射
面から入射した走査光を分離偏向手段の内部における入
射面に対向する面又は端面で反射させた後に端面又は入
射面に対向する面に向かわせ、分離偏向手段の入射面に
おいて反射した走査光の反射方向と異なる方向に分離偏
向手段の端面又は入射面から出射させることができる。
このため、回転偏向手段によって偏向された後に分離偏
向手段で分離された走査光のうち、反射光又は透過光の
いずれか一方のみを被走査体に向かって配光し、残る他
方の光が被走査体に配光されないようにすることがで
き、被走査体を分離偏向手段における反射光又は透過光
のいずれか一方のみによって走査することができる。こ
れによって、画像形成装置に用いた場合にも感光体表面
にノイズ画像が形成されることを防止できる。
【0054】(3)分離偏向手段の入射面から内部に入
射した走査光を、入射面に対向する面で反射した後に臨
界角以上の入射角で分離偏向手段の端面に入射させるこ
とにより、分離偏向手段の内部において入射面に対向す
る面で反射した光を、分離偏向手段の端面において全反
射させ、被走査体に向かう反射光の入射面における反射
方向と全く異なる方向に入射面から出射させることがで
きる。このため、回転偏向手段によって偏向された後に
分離偏向手段で分離された走査光のうち、反射光又は透
過光のいずれか一方のみを被走査体に向かって配光し、
残る他方の光が被走査体に配光されないようにすること
ができ、被走査体を分離偏向手段における反射光又は透
過光のいずれか一方のみによって走査することができ
る。
【0055】(4)分離偏向手段の入射面から内部に入
射した走査光を、入射面に対向する面にブリュースター
角の入射角で入射させることにより、分離偏向手段の内
部に入射した走査光の全てを、入射面で反射した反射光
の反射方向と全く異なる方向へ向かって入射面に対向す
る面から外部に出射させることができる。このため、回
転偏向手段によって偏向された後に分離偏向手段で分離
された走査光のうち、反射光又は透過光のいずれか一方
のみを被走査体に向かって配光し、残る他方の光が被走
査体に配光されないようにすることができ、被走査体を
分離偏向手段における反射光又は透過光のいずれか一方
のみによって走査することができる。
【0056】(5)回転偏向手段によって偏向された走
査光のうち、分離偏向手段の入射面で反射した反射光を
被走査体に配光し、分離偏向手段の入射面を透過した透
過光を分離偏向手段の内部における入射面に対向する面
で被走査体の配置方向と異なる方向に反射させることに
より、回転偏向手段によって偏向された後に分離偏向手
段で分離された走査光のうち、反射光のみを被走査体に
向かって配光し、透過光を被走査体に配光しないように
することができ、被走査体を分離偏向手段における反射
光のみによって走査することができる。これによって、
画像形成装置に用いた場合にも感光体表面にノイズ画像
が形成されることを防止できる。
【0057】(6)分離偏向手段の入射面から内部に入
射した走査光を、分離偏向手段の内部を進んで散乱面に
入射させることにより、分離偏向手段の内部に入射した
走査光を各方向への光量が著しく減衰した散乱光にする
ことができ、被走査体の配置方向に出射した光が被走査
体に影響を与えることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る光走査装置であるL
SUの構成を示す平面方向の展開図及び側面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態に係るLSUにおけ
る折り返しミラーによるレーザ光の透過及び反射状態を
示す図である。
【図3】この発明の第2の実施形態に係るLSUにおけ
る折り返しミラーによるレーザ光の透過及び反射状態を
示す図である。
【図4】上記第2の実施形態に係るLSUにおける別の
例の折り返しミラーによるレーザ光の透過及び反射状態
を示す図である。
【図5】この発明の第3の実施形態に係るLSUにおけ
る折り返しミラーによるレーザ光の透過及び反射状態を
示す図である。
【図6】この発明の第4の実施形態に係るLSUにおけ
る折り返しミラーによるレーザ光の透過及び反射状態を
示す図である。
【符号の説明】
2−半導体レーザ(光源) 5−ポリゴンミラー(回転偏向手段) 9−感光体ドラム(被走査体) 11−折り返しミラー(分離偏向手段) 20−LSU(光走査装置) 111−入射面 112−裏面 113−端面
フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 BA04 BA35 BA67 BA87 2H042 AA02 AA06 AA09 AA11 AA24 AA32 2H045 CB42 CB63 DA01 DA41 5C051 AA02 CA07 DB02 DB22 DB24 DB30 DC04 DC07 DE30 FA01 5C072 AA03 BA02 HA02 HA09 HA13 HA20 HB04 XA01 XA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から照射された光を走査光に変換する
    回転偏向手段と、走査光を透過光及び反射光に分離して
    透過光又は反射光の何れかを被走査体に導く分離偏向手
    段と、を備え、被走査体に照射される走査光量を調整す
    る光走査装置において、 分離偏向手段における透過光の出射方向と反射光の反射
    方向とを互いに異なる方向としたことを特徴とする特徴
    とする光走査装置。
  2. 【請求項2】前記分離偏向手段の厚さをt、分離偏向手
    段の入射面に対する走査光の屈折角をθ1、分離偏向手
    段における走査光の入射位置から分離偏向手段の入射面
    の端部までの距離をaとして、0<a<2t・tanθ
    1であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装
    置。
  3. 【請求項3】前記分離偏向手段の内部において入射面に
    対向する面で反射した走査光の端面に対する入射角が臨
    界角以上となるようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】前記分離偏向手段の内部において入射面に
    対向する面に対する走査光の入射角がブリュースター角
    であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】前記分離偏向手段の入射面における反射光
    の反射方向が被走査体の配置方向に一致するとともに、
    分離偏向手段の内部において入射面に対向する面におけ
    る走査光の反射方向が被走査体の配置方向と異なる方向
    であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】前記分離偏向手段は、少なくとも入射面に
    対向する面を散乱面としたことを特徴とする請求項1に
    記載の光走査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009116042A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Konica Minolta Business Technologies Inc レーザ走査光学装置

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