JP2003075384A - ガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサ - Google Patents

ガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサ

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JP2003075384A JP2001263721A JP2001263721A JP2003075384A JP 2003075384 A JP2003075384 A JP 2003075384A JP 2001263721 A JP2001263721 A JP 2001263721A JP 2001263721 A JP2001263721 A JP 2001263721A JP 2003075384 A JP2003075384 A JP 2003075384A
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semiconductor
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chromatograph
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Mariko Sugimura
真理子 杉村
Hiroshi Koda
弘史 香田
Noriko Yoriyoshi
典子 寄吉
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FIS Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微量のガスを高感度に検出することができ、
特に呼気中成分の検出のためのガスクロマトグラフに好
適に用いられるガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサ
を提供する。 【解決手段】 試料ガスがキャリアガスと混合されて分
離カラムに導入された後に分離カラムから導出されたガ
ス中成分を検出するガスクロマトグラフ用半導体ガスセ
ンサに関する。酸化インジウムを含有する金属酸化物半
導体からなる感応素子1を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスクロマトグラ
フに適用される半導体ガスセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスクロマトグラフィーは、ガス中の成
分の定性・定量分析に広く用いられており、これは試料
ガスをキャリアガスと共に、充填材が充填されている分
離カラムに導入し、試料ガス中に含まれる成分が分離カ
ラム中の充填材との相互作用によるリテンションタイム
(保持時間)の差により分離され、この分離されたガス
中成分を分離カラム1から導出し、熱伝導度検出器(T
CD)や水素炎イオン化検出器(FID)等の検出器に
て検出することにより、クロマトグラムが得られるもの
である。
【0003】近年、ガスクロマトグラフにおける検出器
として、上記のようなTCDやFIDに代わり、更に高
感度の半導体ガスセンサを用いることが提案されている
(特開平6−213780)。
【0004】一方、医療分野における呼気中の成分の分
析による疾病の発見や治療効果の確認のために、ガスク
ロマトグラフィーの導入が検討されており、このためガ
スクロマトグラフ用の検出器として、呼気中の成分を高
感度で検出できるものが要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来半導体ガ
スセンサとして広く用いられている酸化スズガスセンサ
では、ガスクロマトグラフの検出器として用いた場合、
1ppm以下の低濃度のガス、例えば人間の呼気中に含
まれる微量ガスなどを検出するためには感度が不充分で
あった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、微量のガスを高感度に検出することができ、特に
呼気中成分の検出のためのガスクロマトグラフに好適に
用いられるガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサを提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサは、試料ガスが
キャリアガスと混合されて分離カラム30に導入された
後に分離カラム30から導出されたガス中成分を検出す
るガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサにおいて、酸
化インジウムを主成分とする金属酸化物半導体からなる
感応素子1を具備して成ることを特徴とするものであ
る。
【0008】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、感応素子1中に金を添加して成ることを特徴とする
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0010】半導体ガスセンサを構成する感応素子1は
酸化インジウムを主成分とする金属酸化物半導体から構
成されるものであり、これにより、ガス中の硫化水素や
メチルメルカプタン等の成分を高感度で検出できる。感
応素子1全量に対する酸化インジウムの含有量は、好ま
しくは50〜100重量%の範囲とする。
【0011】また感応素子1中には更に金を含有させる
ことにより、更に高感度かつ応答性が良好な感応素子1
が得られる。金の添加量は特に制限されないが、感度と
応答性とを十分に向上させるには、酸化インジウム10
0重量部に対して0.1〜10重量部の範囲とすること
が好ましい。
【0012】また、この感応素子1には、バインダーと
して、有機シリカやコロイダルシリカ等のシリカ系バイ
ンダーや、アルミナゾル等のアルミナバインダーを添加
すると、素子強度を向上することができる。バインダー
の添加量は特に限定されるものではなく、感応素子1に
充分な強度を付与するために必要とされる適宜の量が用
いられる。
【0013】以下に、感応素子1の製造方法を例示す
る。
【0014】塩化インジウム水溶液にアンモニアを添加
して得られる酸化インジウムを例えば500℃で1時間
焼成した後に粉砕して、粉体状の酸化インジウムを得
る。
【0015】次いで、金を添加する場合には、例えば粉
体状の酸化インジウムに塩化金酸水溶液を、この酸化イ
ンジウムに対する金の含有量が所望の値(例えば0.3
%)となるように添加する。そしてこれを例えば700
℃で1時間焼成することにより、金が添加された酸化イ
ンジウムを得る。
【0016】この粉体状の酸化インジウム又は金が添加
された酸化インジウムに、水を加えてペースト状とし
て、センサ基体に塗布又は印刷した後、例えば空気中で
700℃で10分間焼成して、感応素子1が得られる。
【0017】また感応素子1中に金を含有させる場合に
は、まず金が添加されていない酸化インジウム粉体に、
水を加えてペースト状として、センサ基体に塗布又は印
刷した後、例えば空気中で700℃で10分間焼成した
後に、例えば0.003gの焼結体に対して塩化金酸水
溶液(金含有量3mg/cm3)を0.05μl塗布
し、更に700℃で10分間焼成することにより、酸化
インジウムに対する金含有量が0.5重量%の感応素子
1を形成することもできる。
【0018】このようにして得られる感応素子1を用
い、この感応素子1に電気抵抗測定用の一対の電極を設
けることにより、半導体ガスセンサを構成することがで
きる。
【0019】図1,2に示す半導体ガスセンサでは、ヒ
ータ4及び芯線3をセンサ基体として、このヒータ4及
び芯線3を覆うように楕円球体状に感応素子1が形成さ
れている。この半導体ガスセンサは、支持蓋5に支持さ
れた状態で有底筒状のセンサ筐体8内外に突出する3本
の端子6a,6b,6cと、端子6a,6b,6cにリ
ード線2a,2b,2cを接続固定し、またセンサ筐体
8の天上面にはガス導入用のステンレス製の金網9が設
けられている。ここに、ヒータ4は上述のリード線2
a,2c間にコイル状に設けられ、芯線3は上述のリー
ド線2bにてコイル状のヒータを貫通するようにして形
成されている。また、リード線2bとリード線2a,2
cのいずれか一方とで電気抵抗測定用の電極を構成し、
リード線2aとリード線2cとがヒータ加熱用の電極を
構成している。
【0020】この半導体ガスセンサは、ガスクロマトグ
ラフの検出器14を構成するものであり、このとき検出
器には必要に応じて、半導体ガスセンサの検知出力を増
幅するアンプが設けられる。
【0021】図4,5はガスクロマトグラフの装置構成
の概略を示すものであり、図3はガスクロマトグラフの
外観を示す。
【0022】図4に示すガスクロマトグラフは装置本体
34に、測定対象である試料ガスや検出器14の構成等
に応じた水素ガス、ヘリウムガス等の適宜のキャリアガ
スが充填されたガスボンベ37が装置本体34に接続さ
れている。装置本体34内にはガスボンベ37から供給
されたキャリアガスが流通するガス流路35の上流側か
ら下流側に沿って、流量切替器36、流量計10、試料
ガス供給口11、分離カラム30、検出器14が順次設
けられている。また装置本体34には、装置本体34の
動作設定や装置本体34における検出結果の解析等を行
う制御部15と、制御部15における動作設定や検出結
果、その解析結果等を表示する表示部16とが接続され
ている。制御部15及び表示部16は図3に示すように
パーソナルコンピュータ24にて構成することができ、
装置本体34とパーソナルコンピュータ24とはケーブ
ル29にて接続されている。
【0023】また図3に示すように、装置本体34のハ
ウジングには、電源スイッチ26、分離カラム30の加
熱保持温度を設定するカラム加熱温度調整盤27、流量
切替器36におけるキャリアガスの流量を設定するキャ
リアガス流量切替スイッチ28、測定動作の開始を設定
する動作開始スイッチ25等が設けられており、また試
料ガス供給口11もハウジングの外面に開口して設けら
れている。
【0024】上記の分離カラム30には、図6に示すよ
うに、その外面にラバーヒータ31を密接して配設して
いる。分離カラム30はステンレス、銅等の金属や、ポ
リフッ化エチレン樹脂(テフロン(R)等)等の樹脂成
形体等にて中空筒状に形成されており、内部には固定相
となる充填材が充填される。分離カラム30を樹脂成形
体にて形成する場合にはその外面に金属箔等で金属被覆
を施して熱伝導性を向上することが好ましい。充填材は
検出対象の試料ガスやキャリアガスの種類に応じた適宜
のものが用いられ、例えばジーエルサイエンス株式会社
製の「β,β′−ODPN 25%Uniport H
P」が充填されているものを用いることができる。ラバ
ーヒータ31はシリコーンラバーシート等の絶縁性ラバ
ーにて抵抗体32を絶縁したフレキシブルなヒータであ
り、抵抗体32が分離カラム30の外周面に一端側から
他端側に亘って螺旋状に周回するようにして、分離カラ
ム30の外面に密着して配設される。また、この分離カ
ラム30には熱電対からなる温度センサ33が設けられ
ており、この熱電対はポリフッ化エチレン樹脂(テフロ
ン(R)等)やガラスウール等の絶縁材にて絶縁被覆さ
れた状態で分離カラム30の外面に配設され、この温度
センサ33にて分離カラム30の温度を検知するように
している。
【0025】このような分離カラム30の近傍には冷却
用のファン12が配設される。このファン12は分離カ
ラム30に向けて送風を行うように配設されている。
【0026】また装置本体34内にはカラム加熱温度調
整盤27における設定動作に従って動作する温度制御器
13が設けられており、上記の温度センサ33による検
知結果は温度制御器13に入力され、またラバーヒータ
31における通電量や、冷却用ファン12の駆動は、温
度センサ33による検知結果に基づいて温度制御器13
にて制御される。
【0027】この図4に示されるガスクロマトグラフを
用い、電源スイッチ26を操作してガスクロマトグラフ
を起動し、動作開始スイッチ25を操作して測定動作の
開始を設定し、ガスボンベ37からガス流路35内にキ
ャリアガスを供給すると共に試料ガス供給口11から試
料ガスを導入すると、ガス流路35に供給されたキャリ
アガスの流量が流量切替器36にて調整され、流量計1
0による検知によりキャリアガスの流通とその流量が確
認された後に、試料ガス供給口11から供給された試料
ガスがキャリアガスと混合される。この混合ガスは分離
カラム30に導入されて、分離カラム30内部の固定相
を通過することにより固定相との相互作用によってガス
中成分が分離されて、分離カラム30から導出される。
次いで、分離カラム30から導出されたガス中成分が検
出器14にて検出され、この検出情報が制御部15に入
力されて解析され、クロマトグラムが得られるものであ
り、またこの検出結果が表示部16にて表示されるもの
である。
【0028】この測定動作中においては、分離カラム3
0は温度制御器13による制御により、カラム加熱温度
調整盤27にて設定された所定の温度となるようにラバ
ーヒータ31への通電がなされて、加熱される。このと
き温度制御器13は温度センサ33による検知結果を基
にして、ラバーヒータ31への通電量を制御し、また必
要に応じてファン12を駆動することにより、分離カラ
ム30を所定の温度に加熱保持する。このため、分離カ
ラム30におけるガス中成分のリテンションタイムを一
定に保って、正確な測定が行われる。
【0029】また、図5には、キャリアガスとして空気
を用いるようにしたガスクロマトグラフの装置構成の一
例を示す。このガスクロマトグラフの装置本体34内に
はキャリアガスが流通するガス流路35の上流側から下
流側に沿ってエアーポンプ17、リーク流路18、流量
切替器36、浄化フィルタ20、流量計10、試料ガス
供給口11、分離カラム30、検出器14が順次設けら
れている。
【0030】エアーポンプ17は外気をガスクロマトグ
ラフ内のガス流路35に送出するものである。またリー
ク流路18はガス流路35から外気に向けて分岐される
と共にリーク弁19が設けられ、ガス流路35に流入し
た過剰な空気をリーク流路18から外気に放出すること
によりガス流路35の内圧が過度に大きくなることを抑
制し、エアーポンプ17にかかる負荷を調節するように
している。また浄化フィルタ20は内部に活性炭及びシ
リカゲルを充填するなどして構成され、ガス流路35を
流通するキャリアガス(空気)を清浄化するものであ
る。また流量切替器36、流量計10、試料ガス供給口
11、分離カラム30の構成は、図4に示されるものと
同様である。
【0031】この図5に示されるガスクロマトグラフで
は、エアーポンプ17によってガス流路35に供給され
る空気の流量が流量切替器36にて調整された後、この
空気が浄化フィルタ20を通過することにより清浄化さ
れ、更に流量計10による検知により空気の流通とその
流量が確認された後に、試料ガス供給口11から試料ガ
スが供給されて空気と混合される。この混合ガスは分離
カラム30に導入されて、分離カラム30内部の固定相
を通過することにより固定相との相互作用によってガス
中成分が分離されて、分離カラム30から導出される。
次いで、分離カラム30から導出されたガス中成分が検
出器14にて検出され、この検出情報が制御部15に入
力されて処理され、クロマトグラムが得られるものであ
り、またこの検出結果が表示部16にて表示されるもの
である。
【0032】このようなガスクロマトグラフでは、キャ
リアガスを供給するためにガスボンベ37を接続する必
要がなくなり、更に装置の小型化が可能となる。
【0033】以上のようにして構成されるガスクロマト
グラフにおいて、検出器として上記のような半導体ガス
センサを適用すると、分離カラム30を通過したガスを
検知することにより、感応素子1が感応する試料中のガ
ス中成分が分離され、この分離された各ガス中成分が半
導体ガスセンサにて高感度で検知される。ここで、本発
明では上記のような感応素子1を用いているために、硫
化水素、メチルメルカプタン、硫化ジメチル、アセト
ン、イソプレン、エタノール、アセトアルデヒド等を分
離してそれぞれの検出を行うことができるものであり、
またその他にも、後述する実施例に示すような種々のガ
スを検出することができるものである。またカラム条件
を変更することにより、更に他のガス成分を検出した
り、特定のガスを高感度で検出したりすることができる
ものであり、例えば分離カラム30中の充填材としてジ
ーエルサイエンス株式会社製の「PorapaqQ」を
用い、カラム温度を170℃として測定を行うと、アセ
トンを更に高感度で測定することができて、50ppb
程度の低濃度のアセトンの検出も可能となる。
【0034】このように上記の半導体ガスセンサにてガ
スクロマトグラフにおける検出器14を構成すると、ガ
スクロマトグラフを医療分野等における呼気中の成分検
出用として構成することができる。例えば歯科医療にお
ける呼気中のメチルメルカプタン、硫化水素、硫化ジメ
チル等の分析による口臭の有無の判定に利用することが
できるものである。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0036】(実施例1)半導体ガスセンサとしては、
図1,2に示すものを作製した。ここで感応素子1とし
ては、次に示すようにして形成されたものを用いた。
【0037】まず塩化インジウム水溶液にアンモニアを
添加して得られる酸化インジウムを500℃で1時間焼
成した後に粉砕して、粉体状の酸化インジウムを得た。
次に、この粉体状の酸化インジウムに、水を加えてペー
スト状として、センサ基体に塗布した後、空気中で70
0℃で10分間焼成して、感応素子1を形成した。
【0038】(実施例2)塩化インジウム水溶液にアン
モニアを添加して得られる酸化インジウムを500℃で
1時間焼成した後に粉砕して、粉体状の酸化インジウム
を得た。次いで、この粉体状の酸化インジウムに塩化白
金酸水溶液を、酸化インジウムに対する金の含有量が
0.3重量%となるように添加した後、700℃で10
分間焼成した。この金が添加された酸化インジウムに、
水を加えてペースト状として、センサ基体に塗布した
後、空気中で700℃で10分間焼成して、感応素子1
を形成した。
【0039】それ以外は実施例1と同様にして半導体ガ
スセンサを形成した。
【0040】(実施例3)塩化インジウム水溶液にアン
モニアを添加して得られる酸化インジウムを500℃で
1時間焼成した後に粉砕して、粉体状の酸化インジウム
を得た。次いで、この酸化インジウム粉体に、水を加え
てペースト状として、センサ基体に塗布した後、空気中
で700℃で10分間焼成して0.003gの焼結体を
形成し、これに対して塩化金酸水溶液(金含有量3mg
/cm3)を0.05μl塗布し、更に700℃で10
分間焼成することにより、酸化インジウムに対する金含
有量が0.5重量%の感応素子1を形成した。
【0041】それ以外は実施例1と同様にして半導体ガ
スセンサを形成した。
【0042】(比較例1)無水タングステン酸を500
℃で1時間焼成して得られる三酸化タングステンを粉砕
して粉体状の三酸化タングステンを得た。この粉体状の
三酸化タングステンに水を加えてペースト状とし、セン
サ基体に塗布した後、空気中で700℃で10分間焼成
して、感応素子1を形成した。
【0043】それ以外は実施例1と同様にして、半導体
ガスセンサを形成した。
【0044】(比較例2)四塩化スズ水溶液にアンモニ
アを添加して得られる水酸化スズを500℃で1時間焼
成した後に粉砕して粉体状の酸化スズを得た。この粉体
状の酸化スズに水を加えてペースト状とし、センサ基体
に塗布した後、空気中で700℃で10分間焼成して、
感応素子1を形成した。
【0045】それ以外は実施例1と同様にして半導体ガ
スセンサを形成した。
【0046】(比較例3)塩化亜鉛水溶液にアンモニア
を添加して得られる水酸化亜鉛を500℃で1時間焼成
した後、粉砕して、粉体状の酸化亜鉛を得た。この粉体
状の酸化亜鉛に水を加えてペースト状とし、センサ基体
に塗布した後、空気中で700℃で10分間焼成して、
感応素子1を形成した。
【0047】それ以外は実施例1と同様にして、半導体
ガスセンサを形成した。
【0048】(評価試験)実施例1〜3及び比較例1〜
3の半導体ガスセンサを、図5に示すようなキャリアガ
スとして空気を用いるガスクロマトグラフの検出器14
に適用して、試料ガスの測定を行った。
【0049】ここで、分離カラム30としては、内径5
mm、長さ25cmのテフロン(R)製チューブ中に充
填材としてジーエルサイエンス株式会社製の「β,β′
−ODPN 25%Uniport HP」を充填し、
その外面にラバーヒータ31を密接して配設したものを
用い、カラム温度を40℃に保持した。
【0050】また試料ガスとしては硫化水素を0.05
ppm、メチルメルカプタンを1ppm含有するものを
試料ガス供給口11からシリンジを用いて0.5cm3
注入することにより供給するものとし、またキャリアガ
ス(清浄空気)の流量は、20cm3/minとした。
【0051】実施例1及び比較例1〜3にて得られたク
ロマトグラムを図7に、このクロマトグラムにおける硫
化水素及びメチルメルカプタンの検出ピークのピーク面
積を図8にそれぞれ示す。尚、図7における縦軸の出力
値は絶対値ではなく、適当な値を0とした場合の相対値
を示している。
【0052】これらの結果から明らかなように、実施例
1では比較例1〜3よりも高感度で硫化水素及びメチル
メルカプタンが検出され、1ppm未満の領域において
これらのガスが検出可能であることが判明した。
【0053】また実施例1〜3にて得られたクロマトグ
ラムを図9に、このクロマトグラムにおける硫化水素及
びメチルメルカプタンの検出ピークのピーク面積を図1
0にそれぞれ示す。
【0054】これらの結果から明らかなように、金を添
加した実施例3では実施例1,2よりも高感度で硫化水
素及びメチルメルカプタンが検出され、またガス検出後
の検出出力の戻りが速くテーリングが小さいものであ
り、応答性が非常に良好なものであった。
【0055】また、実施例3において、硫化ジメチルを
含有する試料ガスについての測定を行った結果、得られ
たクロマトグラムを図11に示す。ここで、試料ガスと
しては、硫化ジメチル濃度が1.0ppmのものと、
0.3ppmのものについて、それぞれ測定を行い、そ
の他の測定条件は上記のものと同様とした。
【0056】この結果から明らかなように、本発明の半
導体ガスセンサでは、硫化ジメチルについても高感度に
測定できるものである。
【0057】また、実施例1,3において、試料ガス中
の硫化水素及びメチルメルカプタンの含有量を変動させ
た場合の、検出ピークのピーク面積の変動を調査した結
果を図12に示す。図12(a)は実施例3における結
果を示し、図12(b)は実施例1における結果を示す
ものである。また実施例3においては、硫化ジメチルに
ついても同様の調査を行い、その結果を図12(a)に
併せて示している。
【0058】この結果から明らかなように、実施例1,
3での検出ピークのピーク面積は検知対象のガス濃度の
増減に応じて増減し、これにより検出ピークのピーク面
積から検出対象のガスを精度良く定量することができる
ことが確認される。
【0059】また、メチルメルカプタン、硫化水素及び
硫化ジメチルの濃度が30ppb程度の濃度においても
検出可能であることが確認された。
【0060】ここで、呼気中のメチルメルカプタン、硫
化水素、硫化ジメチル等の揮発性硫黄化合物の濃度につ
いて、口臭を感じるか感じないかの境界は100〜30
0ppb程度であるといわれており、これに対して実施
例1,3ではこれらのガスを30ppb程度の濃度まで
定量的に検出することができるため、これまで官能的な
判定に頼ることの多かった口臭の有無を、正確な数値で
判定することが可能なものである。
【0061】また、実施例3において、種々のガス成分
についてそれぞれ単独でガス成分の検出を行った。この
とき得られた各ガス成分ごとのクロマトグラムを図13
に示す。尚、このときキャリアガスの流量は10cm3
/minとして測定を行っている。また硫化ジメチル、
メチルメルカプタン、硫化水素については、それぞれ濃
度1ppmの試料ガスに対して測定を行い、それ以外の
ガスについては、濃度10ppmの試料ガスについて測
定を行っている。その他の条件は上記のものと同様であ
る。
【0062】この結果から明らかなように、本発明のガ
スクロマトグラフ用半導体ガスセンサでは、硫化ジメチ
ル、メチルメルカプタン、硫化水素以外に、一酸化炭
素、水素、メタン、アンモニア、イソプレン、アセトア
ルデヒド、アセトン、エタノール等の種々の成分の測定
をも行うことができるものである。
【0063】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るガ
スクロマトグラフ用半導体ガスセンサは、試料ガスがキ
ャリアガスと混合されて分離カラムに導入された後に分
離カラムから導出されたガス中成分を検出するガスクロ
マトグラフ用半導体ガスセンサにおいて、酸化インジウ
ムを主成分とする金属酸化物半導体からなる感応素子を
具備するため、分離カラムを通過することにより分離さ
れた試料ガス中の成分を高感度で検出することができる
ものである。
【0064】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、感応素子中に金を添加するため、試料ガス中の成分
を更に高感度かつ良好な応答性で検出することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す、ガスセンサ
の要部概略構成図である。
【図2】同上の一部破断した正面図である。
【図3】ガスクロマトグラフの外観を示す斜視図であ
る。
【図4】ガスクロマトグラフの構成の一例を示す概略図
である。
【図5】ガスクロマトグラフの構成の他例を示す概略図
である。
【図6】分離カラムの構成の一例を示す斜視図である。
【図7】実施例1及び比較例1〜3における、試料ガス
の検出結果を示すクロマトグラムである。
【図8】図7に示すクロマトグラムに基づく、実施例1
及び比較例1〜3における、硫化水素及びメチルメルカ
プタンの検出時の検出ピークのピーク面積を示すグラフ
である。
【図9】実施例1〜3における、試料ガスの検出結果を
示すクロマトグラムである。
【図10】図9に示すクロマトグラムに基づく、実施例
1〜3における、硫化水素及びメチルメルカプタンの検
出時の検出ピークのピーク面積を示すグラフである。
【図11】実施例3において、硫化ジメチルを含有する
試料ガスの検出結果を示すクロマトグラムである。
【図12】(a)は実施例3における、試料ガス中の硫
化水素、メチルメルカプタン及び硫化ジメチルの含有量
を変動させた場合の、検出ピークのピーク面積の変動を
示すグラフであり、(b)は実施例1における、試料ガ
ス中の硫化水素及びメチルメルカプタンの含有量を変動
させた場合の、検出ピークのピーク面積の変動を示すグ
ラフである。
【図13】実施例3における、種々のガス成分を単独で
含む試料ガスの検出結果を示すクロマトグラムである。
【符号の説明】
1 感応素子 30 分離カラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寄吉 典子 兵庫県伊丹市北園三丁目36番3号 エフア イエス株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA01 AA05 AA10 AA11 AA19 AA24 AA25 AA26 BA09 BB02 BC02 BE02 BE07 EA04 FB02 FE00 FE15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ガスがキャリアガスと混合されて分
    離カラムに導入された後に分離カラムから導出されたガ
    ス中成分を検出するガスクロマトグラフ用半導体ガスセ
    ンサにおいて、酸化インジウムを主成分とする金属酸化
    物半導体からなる感応素子を具備して成ることを特徴と
    するガスクロマトグラフ用半導体ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 感応素子中に金を添加して成ることを特
    徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ用半導体
    ガスセンサ。
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