JP2927766B2 - ガスセンサ素子の製造方法 - Google Patents
ガスセンサ素子の製造方法Info
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Description
体を使用したガスセンサ素子の製造方法に関する。
探知機などとして用いられているガスセンサ素子は、セ
ラミックス半導体をバルク状の焼結体とし、その半導体
内部に電極やヒーターを組み込む方法、また、あらかじ
め電極パターンが印刷された基板上にセラミックス半導
体をペースト状にして塗布してガスセンサ素子を作成
し、このガスセンサ素子を外部ヒーターで加熱して用い
る方法が知られている。また、研究用としてセラミック
ス半導体を絶縁基板上にスクリーン印刷より直接、コー
ティングする方法や、スパッタリング法等により直接形
成する方法等が知られている。
ク状の焼結体としてガスセンサ素子を形成する方法や、
また、セラミックス半導体層を絶縁基板上にペースト塗
布により形成する方法によっては、膜厚が10μm〜1
00μm程度の薄膜状の多孔質セラミックス半導体膜を
形成したり、また、多種類のセラミックス半導体膜を均
一な膜厚に形成したり、また、多層構造とすることは困
難であり、その為、ガスセンサ素子のガス感度における
応答性やガスの選択性において一定の限界があった。
ッタリングにより形成する方法は、曲面状の絶縁性基板
にはその形成が困難であるという問題や、また、高価な
装置の購入とその装置を備えるスペースの確保等が必要
であり、作業環境とコスト面で問題があり、生産性にお
いても多品種性には不向きである。更に、セラミックス
半導体層を多層構造とするような場合には複雑な作業工
程が必要であるという問題がある。また、従来のガスセ
ンサ素子は、それを構成するセラミックス半導体、電
極、ヒーター材は各々の製造工程をもって製造されてい
るため、ガスセンサ素子を作成するには、セラミックス
半導体、電極、ヒーター材をそれぞれ別々に取付けまた
は焼付けまたは焼結しなければならず、製造工程が複雑
でコストも高くなっていた。
ミックス半導体層が薄膜でかつ均一性に優れると共に、
ガス感度における応答性やガスの選択性に優れるガスセ
ンサ素子の製造方法であって、セラミックス半導体層等
の構成部材を薄膜状で、かつ、多種類とでき、しかも多
層構造を容易に形成でき、更に、多様の形状を容易に形
成できと共に、安価で、作業性に優れるガスセンサ素子
の製造方法を提供することにある。
の製造方法は、絶縁基板上に、転写基板上に電極パター
ン層、焼成除去可能な有機樹脂層を積層した電極パター
ン層転写シートを使用して、電極パターン層、焼成除去
可能な有機樹脂層を順次積層した後、該転写された有機
樹脂層上に、転写基板上にセラミックス半導体層、焼成
除去可能な有機樹脂層を積層したセラミックス半導体層
転写シートを使用して、セラミックス半導体層、焼成除
去可能な有機樹脂層を順次積層することにより、絶縁基
板上に電極パターン層、焼成除去可能な有機樹脂層、セ
ラミックス半導体層、焼成除去可能な有機樹脂層を順次
積層した積層体を得、次いで該積層体を焼成することを
特徴とする。また、本発明のガスセンサ素子の製造方法
は、絶縁基板上に、転写基板上に電極パターン層、焼成
除去可能な有機樹脂層を積層した電極パターン層転写シ
ートを使用して、電極パターン層、焼成除去可能な有機
樹脂層を順次積層した後、該転写された有機樹脂層上
に、転写基板上にセラミックス半導体層、焼成除去可能
な有機樹脂層を積層したセラミックス半導体層転写シー
トを使用して、セラミックス半導体層、焼成除去可能な
有機樹脂層を順次積層すると共に、前記絶縁基板上に隣
接するか、または該絶縁基板における他面に、転写基板
上にヒーター層、焼成除去可能な有機樹脂層を積層した
ヒーター層転写シートを使用して、ヒーター層、焼成除
去可能な有機樹脂層を順次積層することにより、絶縁基
板の一方の面に電極パターン層、焼成除去可能な有機樹
脂層、セラミックス半導体層、焼成除去可能な有機樹脂
層が順次積層されると共に絶縁基板上に隣接するか、ま
たは該絶縁基板における他方の面にヒーター層、焼成除
去可能な有機樹脂層が順次積層された積層体を得、次い
で該積層体を焼成することを特徴とする。
は、絶縁基板上に、転写基板上に電極パターン層、焼成
除去可能な有機樹脂層を積層した電極パターン層転写シ
ートを使用して、電極パターン層、焼成除去可能な有機
樹脂層を順次積層した後、該転写された有機樹脂層上
に、転写基板上にセラミックス半導体層、焼成除去可能
な有機樹脂層を積層したセラミックス半導体層転写シー
トを使用して、セラミックス半導体層、焼成除去可能な
有機樹脂層を順次積層すると共に、前記絶縁基板上に隣
接するか、または該絶縁基板における他面に、転写基板
上にヒーター層、焼成除去可能な有機樹脂層を積層した
ヒーター層転写シートを使用して、ヒーター層、焼成除
去可能な有機樹脂層を順次積層することにより、絶縁基
板の一方の面に電極パターン層、焼成除去可能な有機樹
脂層、セラミックス半導体層、焼成除去可能な有機樹脂
層が順次積層されると共に絶縁基板上に隣接するか、ま
たは該絶縁基板における他方の面にヒーター層、焼成除
去可能な有機樹脂層が順次積層された積層体を得、次い
で該積層体を焼成することを特徴とする。
1により説明する。図1(a)はセラミックス半導体層
転写シート、(b)は電極パターン層転写シート、
(c)はヒーター層転写シートのそれぞれ断面を示す図
である。図中、1は転写基板、2はセラミックス半導体
層、3は焼成除去可能な有機樹脂層、4は電極パターン
層、6はヒーター層を示す。
は、セラミックス半導体層2、焼成除去可能な有機樹脂
層3、電極パターン層4またはヒーター層6を絶縁基板
上に転写するための一時的な支持体であり、転写に際し
ては剥離除去されるものである。転写基板1は、例えば
吸湿性を有する丈夫な紙等の上にポリビニルアルコール
やデキストリン等を主体とする水溶性接着剤層が薄膜塗
布されている水剥離性シートが好ましく使用され、市販
品としては丸繁紙工(株)製転写シート「SPCII −
UB」等が例示される。また、セラミックス半導体層
2、焼成除去可能な有機樹脂層3、電極パターン層4ま
たはヒーター層6自体が粘着性を有する場合には剥離性
を有するプラスチックフイルム等を転写基板として使用
してもよく、粘着性を有しない場合には、焼成除去可能
な接着剤層を介して剥離性を有するプラスチックフイル
ム等の上に積層したものとしてもよい。
な有機樹脂層3は、それぞれの転写シートにおけるセラ
ミックス半導体層2、焼成除去可能な有機樹脂層3、電
極パターン層4またはヒーター層6の絶縁基板上への積
層転写に際しての支持性を目的とするものであり、ガス
センサ素子を焼成して作製するに際して、焼成除去され
る樹脂であれば使用可能である。例えばエチルセルロー
ス樹脂、アクリル酸アルキルまたはアクリルエステル樹
脂、メタクリル酸アルキルまたはアクリルエステル樹脂
等が挙げられ、必要に応じてトルエン、キシレン等の溶
剤を使用して、塗液とされる。市販品としては、アクリ
ル酸アルキル(炭素数1〜4のアルキル)エステル樹脂
としては、例えば互応化学工業(株)製「OS−433
0」、デクサ・ジャパン(株)製「80450」等が例
示される。塗液は、スクリーン印刷によりセラミックス
半導体層上に乾燥後膜厚10μm〜50μmで塗布形成
される。
はセラミックス半導体粒子とバインダーとからなるペー
ストを使用して形成される。セラミックス半導体として
は、二酸化錫、二酸化チタン、酸化タングステン、酸化
鉄、酸化インジウム、酸化マンガン、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化銅等の金
属酸化物半導体及びその複合酸化物が例示され、10-4
μm〜1μm、好ましくは10-3μm〜10-1μmの粒
径を有するものが挙げられる。また、これら酸化物に酸
化促進触媒として金、銀、白金、パラジウム、ルテニウ
ム等を上記の金属酸化物に対して0.1重量%〜5.0
重量%の割合で添加したものでもよい。
能な有機樹脂が使用され、セラミックス半導体粒子10
0重量部に対してバインダー20重量部〜300重量
部、好ましくは100重量部〜200重量部の割合とす
るとよい。セラミックス半導体とバインダーは、必要に
応じて溶剤と共に混合機を使用して均一に分散され、ペ
ーストとされ、転写基板上にスクリーン印刷により乾燥
後膜厚10μm〜50μmで塗布形成される。
トにおける電極パターン層4は、金、銀、白金等の貴金
属粒子(粒径0.1μm〜1μm)とバインダーや溶剤
とからなるペーストを使用し、転写基板上にスクリーン
印刷により電極パターン状に乾燥後膜厚5μm〜20μ
mで塗布形成される。バインダーとしては、上記した焼
成除去可能な有機樹脂層に使用される樹脂が使用され
る。貴金属粒子は、乾燥後の電極パターン層中40重量
%〜70重量%の割合とするとよい。
おけるヒーター層6は、酸化ルテニュウム等の金属酸化
物粒子(粒径10-2μm〜1μm)や、所謂「白金ヒー
タ」、「モリブデンヒーター」と称されるヒーター材粒
子を使用してもよい。ヒーター層は、これらのヒーター
材とバインダーや必要に応じて添加される溶剤とからな
るペーストを使用し、転写基板上にスクリーン印刷によ
り乾燥後膜厚5μm〜20μmで塗布形成される。バイ
ンダーとしては、上記した焼成除去可能な有機樹脂と同
様の樹脂が使用される。ヒーター材粒子は、乾燥後の電
極パターン層中40重量%〜70重量%の割合とすると
よい。
ン層、ヒーター層を形成するための塗液の粘性は、室温
で800(mPa・S)〜40,000(mPa・S)
に調整するとよいが、原料がペースト状であればそのま
ま使用してもよい。
シートを使用したガスセンサ素子の作成方法を説明する
ための図で、図2(c)は積層体、(d)は該積層体を
焼成した状態を示す。図中、5は絶縁基板、また、図1
と同一符号は同一内容を示す。
ンサ素子における基板であり、セラミックス半導体層の
支持体として機能し、耐焼成性を有し、室温で1014Ω
以上の絶縁性を有することが必要であり、例えばアルミ
ナ、石英等からなる膜厚500μm〜2000μmのシ
ート、板、また、これらを使用して形成されるパイプ状
物等が挙げられる。
ーン層転写シートから転写基板を剥離除去し、特に、水
剥離シートの場合、水に濡らして水溶性接着剤を剥離可
能として転写基板を除去し、次いで、電極パターン層側
から絶縁基板上に積層することで図2(b)に示す電極
付絶縁基板を得る。
絶縁基板における焼成除去可能な有機樹脂層3上に、セ
ラミックス半導体層転写シートから同様にして転写基板
を剥離除去した後、セラミックス半導体層側から積層
し、乾燥させることにより、焼成用の積層体が得られ
る。
℃、好ましくは700℃〜1000℃で焼成され、各層
のバインダーや有機樹脂層を焼成により除去・消失させ
ることにより、図2(d)に示すガスセンサ素子が得ら
れる。
度依存性を利用して計測されるものであり、ガスセンサ
素子自体を加熱する手段をガスセンサ素子として組み込
んでもよい。ガスセンサ素子に加熱手段を組み込むに
は、後述する図3、4から理解されるように、図2
(c)で得られた積層体の裏面に、図1(b)に示す電
極パターン層転写シート、図1(c)に示すヒーター層
転写シートを使用し、ヒーター層中に電極パターン層が
埋め込まれた積層体を形成するとよい。なお、ヒーター
層6は、セラミックス半導体層が積層された絶縁基板上
にセラミックス半導体層に隣接して積層されていてもよ
い。ヒーター層が積層されたガスセンサ素子は、図2
(c)の積層体と同様に焼成されてヒーター層を有する
ガスセンサ素子とされる。
て、電極パターン層の比抵抗は、室温で10-8Ω・cm
〜10-5Ω・cmまた、ヒーター層6の抵抗は、室温、
2端子法で0.5Ω〜10Ω程度とするとよい。
を図3に、またその分解した斜視図を図4に示す。図3
に示すガスセンサ素子は、セラミックス半導体層2、
7、8を3層を順次積層したものであり、上述のセラミ
ックス半導体層転写シートにおけるセラミックス半導体
層の態様を変えることによりガスの選択性の幅を広げる
ことを可能とするものである。なお、絶縁基板上にそれ
ぞれ、電極パターン4を有するセラミックス半導体層を
複数層並列して設けることも可能である。
は、積層体の裏面に、図1(b)に示す電極パターン層
転写シート、図1(c)に示すヒーター層転写シートを
使用し、ヒーター層中に電極パターン層が埋め込まれた
態様のものとする場合を例示している。
ついて、実施例により詳細に説明する。なお下記におけ
る「%」は「重量%」を示す。
ペーストを作製した。この白金ペーストを使用し、図1
(b)に示す水剥離性シート(丸繁紙工(株)製転写シ
ート「SPC II −UB」)上にスクリーン印刷によ
り、0.2mmの間隔をおいたパターンで電極パターン
層4を乾燥後膜厚10μm、幅0.2mmで形成した。
樹脂溶液(デクサ・ジャパン(株)製「80450」、
固形分40%)をスクリーン印刷により乾燥後膜厚20
μmで塗布して有機樹脂層3を形成し、電極パターン層
転写シートを作製した。
濡らし、水剥離性シートを剥離除去した後、積層体を石
英ガラス基板(12mm×15mm×1.0mm)上に
積層し、乾燥後、1000℃で2時間焼成した。
ターン層の膜厚は5μmであり、電極パターン膜の剥離
もなく、ピンホール等の欠陥も認められなかった。白金
膜の比抵抗は、2.065×10-7Ω・cmであった。
17%含む四塩化チタン塩酸溶液(和光純薬(株)製)
に、12.5%アンモニア水溶液を1:1(重量比)で
添加し、加水分解して沈殿物(水酸化チタン)を得、乾
燥後、500℃で焼成して二酸化チタン粉末(比表面積
54.7m2 /g)を調製した。
製) 下記組成 ・上記で得た二酸化チタン粉末 ・・ 50% ・有機樹脂(互応化学工業(株)製「OS−4330」、樹脂分44%) ・・ 50% を均一混合して、酸化チタンペーストを得た。このペー
ストを水剥離性シート上にスクリーン印刷により、乾燥
後膜厚10μmで塗布した。
に、有機樹脂溶液(デクサ・ジャパン(株)製「804
50」)をスクリーン印刷により乾燥後膜厚20μmで
塗布して有機樹脂層3を形成し、図1(a)に示すセラ
ミックス半導体層転写シートを作製した。
ックス半導体層転写シートを水で濡らし、水剥離性シー
トを除去した後、上記で焼成して得た白金電極付基板上
に積層し、乾燥させた後、700℃で2時間焼成し、本
発明のガスセンサ素子を得た。
m、二酸化チタン層(セラミックス半導体層)の膜厚は
7μmといずれも均一な膜厚のものが得られ、いずれの
層も剥離はなく、また、ピンホールもなく、良好であっ
た。
極パターン間に電圧印加し、ガス応答感度を測定したと
ころ、350℃雰囲気下で、5.18、400℃雰囲気
下で5.65のガス感度があり、ガスセンサ素子として
良好なガス応答性を得ることができた。
化ルテニウムペーストを作製した。このペーストを使用
し、図1(c)に示す水剥離性シート(丸繁紙工(株)
製転写シート「SPC II −UB」)上にスクリーン印
刷により、ヒーター層を乾燥後膜厚10μmで形成し
た。
液(デクサ・ジャパン(株)製「80450」)をスク
リーン印刷により乾燥後膜厚20μmで塗布して有機樹
脂層3を形成し、ヒーター層転写シート(10mm×1
2mm×0.3mm)を作製した。
写シートを水に濡らして水剥離シートを除去し、石英ガ
ラス管(内径1.9cm、外径2.2cm)の内側及び
外側にそれぞれ位置合わせして積層し、外側の白金電極
パターン層上に上記で得たヒーター層転写シートを使用
し、同様に水剥離性シートを除去し、ヒーター層を転写
積層した。
時間焼成し、ヒーター内蔵白金電極付石英ガラス管を得
た。得られた白金電極層、二酸化ルテニウム層は剥離、
ピンホール等の欠陥はなかった。二酸化ルテニウム層の
抵抗値は、室温、2端子法で10Ωであった。
錫(和光純薬(株)製)の20%水溶液に、12.5%
アンモニア水溶液を1:1(重量比)で添加し、加水分
解して沈殿物(水酸化錫)を得、乾燥後500℃で焼成
して二酸化錫粉末(比表面積11.5m2 /g)を調製
した。
製) 下記組成 ・上記で得た二酸化錫粉末 ・・ 50% ・有機樹脂(互応化学工業(株)製「OS−4330」、樹脂分44%) ・・ 50% を均一混合して、酸化錫ペーストを得た。このペースト
を水剥離性シート上にスクリーン印刷により、乾燥後膜
厚10μmで塗布した。
に、有機樹脂溶液(デクサ・ジャパン(株)製「804
50」)をスクリーン印刷により乾燥後膜厚20μmで
塗布して有機樹脂層3を形成し、セラミックス半導体層
転写シート(10mm×12mm×0.3mm)を作製
した。
ックス半導体層転写シートを水で濡らし、水剥離シート
を除去した後、上記で焼成して得たヒーター内蔵白金電
極付石英ガラス管における内側の白金電極パターン層上
に積層転写し、乾燥後、800℃で2時間焼成し、パイ
プ状のガスセンサ素子を得た。
ックス半導体層)には、剥離、ピンホール等の欠陥はな
かった。
ペーストを水剥離性シート上にスクリーン印刷により、
乾燥後膜厚10μmで塗布した。
に、有機樹脂溶液(デクサ・ジャパン(株)製「804
50」)をスクリーン印刷により乾燥後膜厚20μmで
塗布して有機樹脂層3を形成し、セラミックス半導体層
転写シートを作製した。
×10mm×1mm)上に、実施例1で作製した白金電
極パターン層転写シートを使用して同様に白金電極パタ
ーン層を積層転写した。
作製した二酸化錫からなるセラミックス半導体層転写シ
ートを使用して積層体を転写し、次いで、更にその上
に、上記で作製した白金−アルミナ触媒層からなるセラ
ミックス半導体層転写シートを使用し、同様に積層体を
転写し、乾燥付着させた。
作製した白金電極パターン層転写シートを使用して、同
様に白金電極パターン層を積層転写し、その電極パター
ン上に、実施例2で作製したヒーター層転写シートを使
用して、二酸化ルテニウムからなるヒーター層を積層転
写し、付着させた。
を乾燥後、1000℃で2時間焼成し、一体焼成型のガ
スセンサ素子を得た。
ミックス半導体層のいずれも均一な膜厚のものが得ら
れ、剥離はなく、また、ピンホールもなく、良好であっ
た。
して、電極パターン間に電圧印加し、ガス応答感度を測
定したところ、白金−アルミナ触媒層からなるセラミッ
クス半導体層がなく、セラミックス半導体層が二酸化錫
単層とするガスセンサ素子に比して、応答感度(メタ
ン、イソブタン中の素子抵抗比)にして約3倍の向上が
あり、特に、メタンに対するガス選択性(識別性)が認
められた。
セラミックス半導体層が薄膜でかつ膜厚均一性に優れ、
ガス感度における応答性やガスの選択性に優れるガスセ
ンサ素子の製造に際して、量産性、多品種性に優れるも
のであり、種々のセラミックス半導体及び電極、ヒータ
ー材料を安価でかつ作業手段を容易に作成することがで
きるものである。また、パイプ状の曲面を有する基板へ
の形成が可能で薄さと厚さの均一性に優れ、その積層方
法も容易であり、かつ、セラミックス半導体、電極、ヒ
ーター層を同時に焼付け、または焼成することが可能と
なるので、複雑な構造のガスセンサ素子でも容易に且つ
安価に提供することができる。また、セラミックス半導
体層の膜厚の制御や多層化によりガスの応答感度やガス
選択性の向上したガスセンサ素子を得ることができる。
写シートの説明図である。
るための図である。
明するための図である。
解した斜視図により説明するための図である。
は焼成除去可能な有機樹脂層、4は電極パターン層、5
は絶縁基板、6はヒーター層である。
Claims (3)
- 【請求項1】 絶縁基板上に、転写基板上に電極パター
ン層、焼成除去可能な有機樹脂層を積層した電極パター
ン層転写シートを使用して、電極パターン層、焼成除去
可能な有機樹脂層を順次積層した後、該転写された有機
樹脂層上に、転写基板上にセラミックス半導体層、焼成
除去可能な有機樹脂層を積層したセラミックス半導体層
転写シートを使用して、セラミックス半導体層、焼成除
去可能な有機樹脂層を順次積層することにより、絶縁基
板上に電極パターン層、焼成除去可能な有機樹脂層、セ
ラミックス半導体層、焼成除去可能な有機樹脂層を順次
積層した積層体を得、次いで該積層体を焼成することを
特徴とするガスセンサ素子の製造方法。 - 【請求項2】 絶縁基板上に、転写基板上に電極パター
ン層、焼成除去可能な有機樹脂層を積層した電極パター
ン層転写シートを使用して、電極パターン層、焼成除去
可能な有機樹脂層を順次積層した後、該転写された有機
樹脂層上に、転写基板上にセラミックス半導体層、焼成
除去可能な有機樹脂層を積層したセラミックス半導体層
転写シートを使用して、セラミックス半導体層、焼成除
去可能な有機樹脂層を順次積層すると共に、前記絶縁基
板上に隣接するか、または該絶縁基板における他面に、
転写基板上にヒーター層、焼成除去可能な有機樹脂層を
積層したヒーター層転写シートを使用して、ヒーター
層、焼成除去可能な有機樹脂層を順次積層することによ
り、絶縁基板の一方の面に電極パターン層、焼成除去可
能な有機樹脂層、セラミックス半導体層、焼成除去可能
な有機樹脂層が順次積層されると共に絶縁基板上に隣接
するか、または該絶縁基板における他方の面にヒーター
層、焼成除去可能な有機樹脂層が順次積層された積層体
を得、次いで該積層体を焼成することを特徴とするガス
センサ素子の製造方法。 - 【請求項3】 転写基板が水剥離性シートである請求項
1、または請求項2記載のガスセンサ素子の製造方法。
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1998
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