JPH06213780A - 分離遅延式ガス検出装置 - Google Patents

分離遅延式ガス検出装置

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JPH06213780A
JPH06213780A JP30583392A JP30583392A JPH06213780A JP H06213780 A JPH06213780 A JP H06213780A JP 30583392 A JP30583392 A JP 30583392A JP 30583392 A JP30583392 A JP 30583392A JP H06213780 A JPH06213780 A JP H06213780A
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gas
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piping system
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Ikuhiko Kimura
郁彦 木村
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SENSOR TEC KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】混合ガスの被測定ガスから対象ガス成分を正確
に識別検出できる携帯可能で操作性容易な簡便構造のガ
ス検出装置を提供する。 【構成】流体ガスをポンプ手段22により流動させる閉
回路配管系20に、注入手段のバルブ24から被測定ガ
スを供給し、配管系内で循環流動するキャリヤガスを介
在させ、被測定ガスを分離剤を含む分離遅延セクション
26およびガスに感知する化学センサ検知セクション2
7を合体した検出ブロック25とを設け、閉回路配管系
20内の循環流体ガスに切換バルブ24の作動により被
測定ガスを導入し、このガスに含まれる対象ガス成分と
妨害ガス成分とを分離遅延セクション26で分離し、検
出セクション27で検知して対象ガス成分を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスに感知する化学
センサ検知器を用いて微量のガス濃度を測定したり警報
を発したりするのに好適なガスモニタ、特に多種類のガ
ス成分を含む混合ガスを分離・遅延して順次ガスセンサ
で検知し、特定のガス成分を識別して検出する分離遅延
式ガス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大気中の特定のガス成分をモニタ〜する
には、ハンディで取り扱いの簡単な化学センサを用いた
ガス検出器が知られている。ガスセンサには、白金線条
でのガス反応性の燃焼熱を利用する接触燃焼式センサや
酸化錫などのn型半導体素子のガス吸着による電気伝導
度変化を利用する半導体式センサがある。この種センサ
は広義に化学センサと呼ばれ、何れも携帯用ガス検出器
やガス警報器として広く利用されている。たとえば、実
開昭59−109954号は蒸発性ガス成分の微量濃度
の測定に適するガス濃度測定装置を開示している。通
常、これらのガス濃度測定は、種々のガス成分を含む混
合ガスを一括して検出してガス濃度測定値としている。
【0003】一方、高精度のガス分析法にガスクロマト
グラフがあり、大規模装置で高い識別力を有するものの
極めて高価で取り扱いが非常に複雑困難である。これ
は、一般のガス検知器やモニタのように携帯用としては
不可能に近い。ガスクロマトグラフ分析については、J
IS−K0114で規定され、図8に示すように、ガス
流量制御部1、試料導入部2、分離管を有するカラム槽
3、検知器を有する検出器槽4、応答制御部5、記録部
6および温度制御部7で構成するガスクロマトグラフ本
体8が用いられる。ガス流路の配管材料は内面の清浄な
管材で作られ、これにボンベ9からキャリヤガスや燃料
ガスが供給され、測定ガスがガス出口から排出される。
キャリヤガスと燃料ガスの流量制御部1で各ガスは適切
な流量値に設定され、試料導入部2のキャリヤガス流路
中にシリンジを用いて測定用ガス試料を導入する。カラ
ム槽4は分析に必要な長さの分離管を収容し槽内を所定
の温度に保つよう加熱調節手段を備えて正確なで均一な
温度分布を与えている。検出槽4はカラム槽3で分離さ
れた成分を順次検出し、発生した信号を応答制御部5に
送り出す。検出槽4はカラム槽3と同様に配管を含め所
定温度に保つように加熱手段を使って温度制御部9によ
り制御されている。分離管はガラスや石英で作られてお
り、この中にシリカゲル、活性炭、活性アルミナ、合成
ゼオライトなどの吸着形充填剤や不活性な珪藻土、耐火
レンが、ガラス、石英、合成樹脂などの粉体担体に固定
相液体を均一に含浸させた分配形充填剤が充填される。
他にポーラスポリマの多孔性高分子形充填剤もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、環境労
働衛生上の規制等から一般家庭のLPGや都市ガス、病
院の酸化エチレン、工場の各種有機性ガスの発生場所で
ガス濃度を簡易測定することが望まれるが、これに適す
る携帯可能で比較的検知感度がよくしかもガス識別能力
のあるガス検出装置がなかった。前述のガスセンサ形警
報器やガスクロマトグラフ装置は、それぞれ一長一短が
あり、上述のガス識別力をもつ簡易形機器として満足で
きる検出装置ではなかった。たとえば、病院の滅菌器に
使用するエチレンオキシドの有機性ガス濃度を検出する
ためのガスクロマトグラフ分析装置は大規模で極めて高
価にして取り扱いが複雑且つ面倒なため、ほとんど実用
化できなかった。
【0005】一般にガスに感知する化学センサとして所
望される要件は、(1)検知感度が高くて濃度などの検
知精度が高いこと、(2)特定の成分を選択的に識別検
知するとともに、共存成分による妨害、影響を受けない
こと、(3)測定範囲が広く、検出曲線が飽和せず濃度
検出が非線形でなくリニアであること、(4)センサの
応答速度が大きく復元も速やかで且つ繰り返し使用に耐
え得ること、(5)被毒劣化がなく温度や湿度の経時変
化がなく物理的・化学的安定性をもつこと、(6)出力
が大きく複雑な回路構成でなくても作動し温度依存性の
少ないこと、および(7)使用簡便であり、保守が容易
で軽量小型で携帯性がよく安価であること、等である。
半導体式センサや接触燃焼式センサの使用は、これら要
件のいくつかを満足させるが、通常、多くが各種ガスが
存在する場所で利用され、一括的に混合ガスを検出・測
定し、特定のガス成分の識別・弁別性を欠いていた。た
とえば、病院等の滅菌装置に用いるエチレンオキシドC
O(酸化エチレン)は滅菌物に残留して徐々に空
気中に放出される。このような漏洩ガスを検出するため
に半導体式センサを用いるとき、同様な場所に存在する
アルコ〜ルやホルマリンガスに対しても高感度であるの
で、混合ガスの中の特定のガス成分を個別に識別するこ
とが難しかった。それ故、本来所望するエチレンオキシ
ドの検知に際して、アルコ〜ルを含めた混合ガスの濃度
検知で個々の識別力を欠くこととなり、特定のガス用警
報器として誤動作を招いていた。同様に工場でのシンナ
〜、アセトン、トルエン等の有機溶剤蒸発ガスの検知器
もガスの識別上の問題を起こしていた。すなわち、ガス
検知用化学センサが、特定のガス成分を識別検知し、共
存成分による測定上の妨害や影響を受けないようにする
必要があった。
【0006】従って、本発明は上記欠陥を解消するため
に提案されたものであり、新規且つ改良された分離遅延
式のガス検出装置の提供を目的とする。特に、多数のガ
ス成分を含む混合ガスの測定に対し、これを分離遅延さ
せてセンサ検知することを提案し、好ましくは、キャリ
ヤガスの循環利用により携帯性と取り扱いの簡便化を図
る新規なガス検出装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、エア
ポンプによりキャリヤガスを配管系で流動させ、この配
管系に設けたガス供給部から異種のガス成分を含む被測
定ガスを注入し、供給部に直結してガス成分に応じて流
動遅延を生ずる分離剤を有するガス分離遅延部で被測定
ガスに含まれるガス成分を分離し、ガスに感知する化学
センサ検知部で分離・遅延されるガス成分を順次検知
し、所望する対象ガス成分を検出・測定する分離遅延式
ガス検出装置が開示される。ここで、キャリヤガスには
大気入口側から取り入れたエアをフィルタにより清浄化
して用いたり、一度取り入れた流体ガスを配管系の吸着
・清浄化手段を流通させて繰り返し循環使用することが
できる。具体的には、ガス感知の化学センサ検知部は接
触燃焼式センサや半導体式センサが使用され、ガス分離
遅延部の分離剤は空気などのキャリヤガスに対してはそ
の通過速度が速く、被測定ガスに対しては時間的遅延を
もたらし且つガス成分によりその遅延時間を異にするも
のが使用される。たとえば、活性炭、活性アルミナ、S
iO等の選択により混合ガスから所望の対象ガスと不
所望の妨害ガスとを分離し、その遅延順序に従って微量
のガス濃度を検出することが提示される。
【0008】すなわち、流体ガスをポンプ手段により流
動させる配管系と、この配管系に設けた被測定ガスの導
入用注入手段、ガス分離剤を充填したガス分離遅延手段
およびガスに感知する化学センサ検知手段を設け、流体
ガスに異なる成分からなる被測定ガスを注入するとき、
分離遅延手段で被測定ガスに含まれる対象ガス成分と妨
害ガス成分とを分離し、ついで化学センサ検知手段で順
次選択遅延したガスを検知し所望の対象ガス成分を検出
する分離遅延式ガス検出装置が開示される。ここで、配
管系はオ〜プン方式でもクロ〜ズド方式でもよく、オ〜
プン方式では配管系に流体ガスいわゆるキャリヤガスと
して大気中のエアを取り入れる入口と測定後のガスをキ
ャリヤガスと共に排出する排出口を設ける。クロ〜ズド
方式では初期のキャリヤガス取り入れと試料となる被測
定ガスを供給するために必要な出入口として適当な切換
えバルブが設けられる。切換えバルブは、始動時や被測
定ガスの供給時に外部と結合する第1ポジションとキャ
リヤガスを配管系閉回路で循環させる第2ポシションと
の切換え機構を有する。また、キャリヤガスの純化ある
いは清浄化にフィルタを設けたり、被測定ガスを繰り返
し循環させて再測定するためのガス分離や遅延要素を配
管閉回路内に設け測定精度の向上や複数の対象ガスの測
定を可能にする。また、被測定ガスの導入には、切換え
バルブに代えて注射器で試料ガスを注入してもよい。
【0009】本発明の別の観点によれば、流体ガスをポ
ンプ手段により流動させる閉回路配管系に、キャリヤガ
スまたは被測定ガスを供給する切換バルブを設けると共
に、供給される被測定ガスを成分毎に流動遅延を生じさ
せる分離剤を充填した分離遅延セクションおよびガスに
感知する化学センサ検知セクションをブロック合体した
検出手段を設け、閉回路配管系のキャリアガスに切換バ
ルブの作動により被測定ガスを導入し、このガスに含ま
れる対象ガス成分と妨害ガス成分とを、所定の分離剤に
より分離遅延セクションで分離し、これを検知セクショ
ンで順次検出するとともに、キャリヤガスを循環させ使
用する分離遅延式ガス検出装置が開示される。この場
合、閉回路配管系の検知セクションより後方側にフィル
タなどの被測定ガスを吸収・排除する清浄化セクション
を設け、所望しないガス成分を除去して循環キャリヤガ
スを清浄化をして、キャリヤガスの補給を省き取り扱い
の簡便化が図られる。さらに、切換バルブを入口側と出
口側を形成する第1ポシションと、入口と出口の両側を
直結させて閉回路配管系内のキャリヤガスを循環流動さ
せる第2ポジションの2方向切換えに構成し、第1ポジ
ション時に被測定ガスをサンプリングし、第2ポジショ
ン時にキャリヤガスの循環流動によりガス分離・遅延・
清浄化を図り、それぞれの機能を発揮させる。たとえ
ば、循環流動するキャリヤガス中の測定後の被測定ガス
を分離剤を含む第2の分離遅延セクションあるいはこの
部分の配管を細く長く形成した遅延セクションを設け
て、所定のタイミングで被測定ガスを再度検出して複数
の対象ガス成分を検知する検出装置を提供できる。ま
た、被測定ガスを検出した後方側に被測定ガスを吸着・
排除するフィルタを設けて、キャリヤガスを清浄化して
次のサンプリング体勢を整える。加えて、ブロック合体
した検出手段に加熱手段、温度センサを付加し、温度調
節器を設けて定温でのガス検出を行い精度向上を図るこ
とができる。
【0010】
【作用】被測定ガスに異なるガス成分が含まれる場合、
半導体式センサや接触燃焼式センサは個々の区別なく濃
度検出するが、検知に先立ちガス成分を分離すればそれ
ぞれに特定のガス成分を識別して検出することができ
る。本発明におけるガス成分に応じて流動遅延を生ずる
分離剤を有する分離遅延手段は被測定ガスを事前に分離
し、測定上の対象ガスと妨害ガスとを識別して検知する
ことになる。ガスの検知には感度の鋭敏な半導体式セン
サや接触燃焼式センサを用いて敏感に反応させている。
また、キャリヤガスには大気から直接取り入れるエアで
よく必要に応じフィルタを利用するほか一度取り入れた
ガスを閉回路方式にして循環させれば小型軽量で携帯可
能な検出装置を実現する。加熱手段と温度センサを組み
込み温度調節器を用いて検出手段を定温に制御すれば検
出精度の向上が実現できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の分離遅延式ガス検出装置につ
いて、実施例により図を参照して詳述する。図1は本発
明の基本的な実施例の概略図であり、配管系10にポン
プ手段12を設け、外気から取り入れたエアをフィルタ
13を通して流通させ、ガス供給用注入口14から導入
の被測定ガスと一緒にガス検出手段の検出ブロック15
に送られる。検出ブロック15は、本発明の特徴とする
ガス成分に応じて遅延流動を生ずる分離剤を充填したガ
ス分離遅延部16とガスに感知する半導体式センサの化
学センサ検知部17とを具備したガス検出手段を構成す
る。検出された測定ガスは検出ブロック15から導かれ
た配管系10のガス流出口18から排出される。ここ
で、ポンプ手段12はエア取り入れ側に配置されている
が、これを流出口18側に配置して吸引タイプにしても
よい。エアはキャリヤガスとして作用し、フィルタ13
で清浄化して配管系10を流路として通過する。この状
態で被測定ガスが注入口14から供給されると分離遅延
部16に充填した分離剤によりガス成分が分離され、タ
イムラグをもって流動し検知部17の半導体式センサで
順次検知される。検知出力は被測定ガスに含まれた対象
ガス成分と妨害ガス成分とを識別して、表示・記録され
る。従って、検出値や警報信号として利用できる。被測
定ガスのキャリヤガスへの導入には注射器等を用いて注
入することもできる。
【0012】図2は本発明の具体的実施例を示し、流体
ガス循環形分離遅延式ガス検出装置である。病院の滅菌
器には快香のある無色の液体のエチレンオキシドが使用
されるが、この使用に際し被消毒物に残留したり滅菌物
から蒸発ガスを発生し、大気雰囲気の汚染監視が必要に
なる。本発明の実施例はエチレンオキシド(酸化エチレ
ン)ガスのモニタとして用いられ、他の洗浄に用いたア
ルコ〜ルやホルマリンガスと併存の混合有機ガスと識別
検出する。すなわち、蒸発して室内に存在する混合ガス
に対し、環境労働衛生上の必要からエチレンオキシドガ
スを対象ガス成分として監視するガス検出装置を提供す
る。ここでアルコ〜ルやホルマリンガスが妨害ガス成分
として被測定ガスに含まれていても、本発明の分離遅延
式ガス検出装置は効果的にガス成分を識別して検出でき
る。この装置は閉回路配管系20により構成され、この
系内のキャリヤガスを循環させるポンプ手段22、キャ
リヤガスを清浄化するフィルタ23、ガス注入手段の切
換バルブ24および本発明の特徴とする検出ブロック2
5が分離剤を充填したガス分離遅延セクション26と半
導体式センサから成る化学センサ検知セクション27
(駆動用電気回路図示せず)を合体して検出手段を構成
する。検出ブロック25は温度調節器30により全体を
所定の温度に調節するべく、ヒ〜タ加熱手段31および
温度センサ32を備え、動作の安定化が図られる。ブロ
ック25は一辺が約50mm程度に作られ携帯便利な組
み立構造である。ガス分離遅延セクション26のガス分
離剤は測定用対象ガス成分に応じてその容量と共に選択
される。使用する分離剤として、CaO、SiO2、活
性アルミナ、PEG系部材、ユニカ〜ボン部材等で選択
決定され、たとえば、酸化カルシュウム(CaO)と酸
化珪素(SiO2)の混合粉末を使用してエチレンオキ
シドガスの通過をアルコ〜ルやホルマリンガスの通過よ
り早くしている。なお、切換バルブ24は、閉回路配管
系20に対し入口が外部からのガスを導入可能にすると
共に出口が循環するキャリヤガスを流出可能にする第1
ポジション(点線で示す)と、入口と出口とが互いに閉
鎖状態で配管系内のキャリヤガスを循環させる第2ポジ
ション(実線で示す)との2方向切換え弁から成る。こ
こで閉回路配管系20内のフィルタ23は省略すること
ができ、検知セクション27が電気回路(図示せず)に
よりチップ温度200〜500℃で作動する半導体式ま
たは接触燃焼式センサであると、検出ブロック25の加
熱状態のガスセンサを通過する際に、被測定ガス自身が
化学的に燃焼してCO2やH2O等に変化する自己吸収
の影響を受ける。しかし、再度ガス分離遅延セクション
26に循環到達して、後述するような繰り返しのガス検
出が行える。
【0013】動作において、先ず、切換バルブ24がク
ロ〜ズ(実線)状態でポンプ手段22の駆動が開始さ
れ、閉回路配管系20内に取り入れられているキャリヤ
ガスをフィルタ23で清浄化する。同時に検出ブロック
25は温度調節器30によりヒ〜タ加熱手段31と温度
センサ32が共働し、全体が所定温度に維持される。次
いで、被測定ガスが切換バルブ24のオ〜プン状態への
操作で導入され、ガス分離遅延セクション26でガス成
分に応じて分離遅延され、ガス検知セクション27の電
気的伝導度の変化により電気的出力としてガス濃度が検
出される。この出力は図3に示すようにパルス列として
表示・記録され、パルス発生位置で対象ガス成分の識別
ができ、その第一のパルスピ〜ク値で濃度レベルが判別
される。すなわち、被測定ガスがガス分離剤のCaO+
SiO2を通過するとき、その分離作用によりそれぞれ
の遅延タイムTa,Tbに応じて流動し、エチレンオキ
シドのパルスAが早く、アルコ〜ルのパルスBが遅く通
過し遅延タイム差Tb−Taが生じてガス成分が識別さ
れ、ガス濃度の強弱がピ〜ク値Pa、Pbの高さで検出
される。従って、アルコ〜ル、ホルマリン等の妨害ガス
有機成分との識別を可能にした検出を行う。被測定ガス
のパルス列は、閉回路配管系内にフィルタ23を設ける
ことによりほぼ完全に吸収排除され、キャリヤガスが循
環しても繰り返し出現せず、新規に被測定ガスを注入し
ない限り1回で完了する。注目すべきは、図2のフィル
タ23を除いて直結する場合、1回目測定後の被測定ガ
スは検出ブロック25自身の消費効果を生じ、再び循環
して再度のガス検出を行ないパルス列A2、B2、A3
−−を表示・記録する。この場合、パルスピ〜ク値は検
知セクション自身の消費効果により多少低下し、パルス
列発生のタイミングは分離遅延セクションの遅延効果に
よりずれてくる。従って、繰り返しの再度の検出は、パ
ルス列出現を分析することで複数の対象ガスのより正確
な検出を可能にする。図3に示す点線のパルス列はそう
した場合の再度出現のエチレンオキシドのパルス列A
2、A3、B2を示している。一方、この繰り返しで被
測定ガスのレベルは徐々に低下し所定の清浄度に達した
ら次のサンプリングができる。
【0014】図4は遅延手段を付設した実施例を示し、
図2のガス注入手段に切り替え位置に2個の3方コック
44を用い、被測定ガスの注入口aと系内流体ガスの排
出に流出口cを設けている。配管系40内は、被測定ガ
スの遅延手段として、検出ブロック45の構成部品とし
て第2のガス分離剤を有する遅延セクション50が設け
られる。このセクション50は、第1のガス分離遅延セ
クション46と検知セクション47を通過した被測定ガ
スを繰り返し検知する際、初回に比べ遅延時間を大きく
して識別能力の向上を図るものであり、検知セクション
47の後方側に配置される。測定対象ガス成分はこの第
2の遅延セクションでタイミングが決められて、再度ガ
ス注入口側から供給されガス検知される。従って、サン
プリングされた被測定ガスは初回検出後、閉回路配管系
40を循環して再度分離遅延セクション46で分離遅延
して検知セクションでガス検出される。このような繰り
返しの被測定ガスの検出は、図5に示すようなパルス列
を表示・記録し、これより異なる対象ガスを分離検知さ
れるほか分離剤の選定を含めた遅延時間の適宜な設定で
識別力の向上となる。また、この実施例はサンプリング
ガスがキャリヤガスとして利用されるので複数の対象ガ
ス検知に検出操作がより簡単となり、複数の対象ガスの
検知に取り扱い簡便な実用的ガス検出装置を提供する。
【0015】動作において、最初の閉回路配管系40は
組立時の周囲雰囲気のエアで満たされいる。ここでポン
プ手段42が駆動されると内部流体のエアは分離遅延セ
クション46と検知セクション47から第2の遅延セク
ション50を経てコック44に至り循環する。次にコッ
ク44の切り替えで約1秒間a、cを開放にすると注入
口aから周囲の被測定ガスがポンプ手段42で取込まれ
る。この場合余分のガスは流出口bまたはコック44の
流出口cから排出される。被測定ガスの取込み後、コッ
ク44は再びa、cが閉じられて閉回路配管系40を形
成しキャリヤガスの循環が行われる。ここで、流出口b
はキャリヤガスの循環には何等の影響も与えない。い
ま、被測定ガスにアルコ〜ルとエチレンオキシドガスと
が存在すると分離遅延セクション46で分離し、先ずエ
チレンオキシドガスが少しの遅れ時間TaでパルスA
を、その後アルコ〜ルが更に遅れ時間TbでパルスBを
それぞれ検知セクション47で検出する(図5参照)。
この初回の検出後循環する被測定ガスは遅延セクション
で所定時間の遅れを含め繰り返し検出され、それぞれの
ガスのパルス列A2、B2を検出する。この繰り返しは
閉回路配管系40内の吸収・消費効果により徐々にレベ
ル低下を招く。そして、各ガス成分が識別され、それぞ
れの濃度レベルがパルス高で検出できる。検知セクショ
ン通過後、フィルタや第2の遅延セクションがないとき
について述べたように、再度の分離遅延と検知の繰り返
しは、半導体式センサや接触燃焼式センサをガスセンサ
に使用する場合には徐々に消費されてレベルを下げてい
き、次のサンプリングを可能にする。なぜなら、前述の
ように、接触燃焼式センサはチップ温度が200〜30
0℃、半導体式センサはチップ温度が300〜500℃
と高温であり、被測定ガスが熱分解して変化するためで
ある。なお、同一部分は同一符号で示し説明を省略す
る。
【0016】ガス成分に応じて流動遅延を生ずる分離剤
は、エアなどのキャリヤガスに対しては、その通過速度
が速く、被測定ガスに対しては時間的遅延をもたらすも
のであって、ガス成分によってその時間が異なるように
選択する。たとえば、上述したエチレンオキシドガスと
アルコ〜ルの混合ガスの場合の分離剤として、活性アル
ミナ、DNP、PEG、クロモソ〜ブ103等、イオン
交換樹脂のアンバ〜ライト等、および吸着剤でもある酸
化カルシュウム(CaO)、2酸化珪素(SiO)、
3酸化クロム(CrO)等の部材が使用される。好ま
しくは、CaO+SiO2の混合体がよく、SiO2が
1に対してCaOを10〜20、たとえば15重量比と
して用いる。また、図6に示すように、細管パイプの遅
延セクションの使用で遅延のみを与える手段として配管
系40の循環流路を部分的に細く長くすることで実現で
きる。この場合の検出パルス列の2回目以降の出現は図
5と多少異なり、ガス成分による遅延効果が目立たず、
一定の遅れを生じさせる。これは重複するパルスの分析
に役立てられ識別力の向上に利用される。また、フィル
タなしであるのでパルスが重なって現われるが、1回目
の通過の1番目のピ〜クは影響を受けず正確に測定でき
る。
【0017】
【発明の効果】上述の各実施例に示す分離遅延式ガス検
出装置はガス感知用化学センサの選択により検知感度や
検知精度が高められると共にガス分離剤の選択で特定の
ガス成分の選択的な識別検知を可能にする。また、ガス
成分の識別機能を分離遅延の各手段を組合せることで共
存成分の複数の対象ガス成分を検出したり、共存による
妨害や影響を排除する使用簡易な検出装置が提供でき
る。加えて、保守が容易で軽量小型で携帯性がよく安価
で特定のガス、たとえば、エチレンオキシド用検出装置
を提供するなど実用的効果があり、その工業的価値は高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な分離遅延式ガス検出装置の概
略図
【図2】本発明の実施例の循環形分離遅延式ガス検出装
置の配置構成図
【図3】図2のガス検出装置によりガス検知した検出出
力特性図
【図4】図2の遅延手段付の循環形分離遅延式ガス検出
装置の配置構成図
【図5】図4のガス検出装置によりガス検知した検出出
力特性図
【図6】図4の実施例の変形の循環形分離遅延式ガス検
出装置の構成図
【図7】図6の遅延手段付加のガス検出装置によりガス
検知した出力特性図
【図8】従来のガスクロマトグラフによるガス分析法を
示す概略図
【符号の説明】
10、20、40−−−配管系 12、22、42−−−ポンプ手段 13、23−−−フィルタ手段 14−−−−−−注入口 15、25、45−−−検出ブロック(手段) 16、26、46−−−分離遅延部(セクション) 17、27、47−−−ガス検知部(セクション) 18−−−−−−流出口 24−−−−−−切換えバルブ 44−−−−−−三方コック 30−−−−−−温度調節器 31−−−−−−ヒ〜タ手段 32−−−−−−温度センサ 50、51−−−遅延セクション(手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリヤガスを流通配管系でポンプ手段に
    より流動させ、この配管系に設けた注入口から異種のガ
    ス成分を含む被測定ガスを供給し、ガス成分に応じて流
    動遅延を生じさせる部材を充填したガス分離遅延手段を
    経て前記被測定ガスを成分毎に分離し、遅延順序にした
    がい化学センサ検知部で順次ガス成分を検出する分離遅
    延式ガス検出装置。
  2. 【請求項2】キャリヤガスのエアを前記配管系に配置し
    たフイルタにより清浄化し、前記被測定ガスを導入して
    ガス濃度を検知することを特徴とする請求項1に記載の
    分離遅延式ガス検出装置。
  3. 【請求項3】キャリヤガスをポンプ手段により流動させ
    る流路を形成する配管系と、この配管系に被測定ガスを
    注入する供給手段と、ガス成分に応じて流動遅延を生じ
    させる部材を充填したガス分離遅延部およびガスに反応
    する化学センサ検知部を合体した検出手段とを具備し、
    前記被測定ガスを前記キャリヤガスに注入し、前記分離
    遅延部で前記被測定ガスに含まれる対象ガス成分と妨害
    ガス成分とを分離し、遅延流動させて各ガス成分を前記
    化学センサ検知部で順次選択的に検知して対象ガス成分
    を検出する分離遅延式ガス検出装置。
  4. 【請求項4】流体ガスをポンプ手段により流動させる閉
    回路配管系に、被測定ガスを導入する注入口と配管系内
    の流体ガスを排出する流出口を設けるとともに、被測定
    ガスの成分を分離して流動遅延させる分離剤を充填した
    ガス分離遅延セクションとガスに感知する化学センサ検
    知セクションを合体した検出手段を設け、前記閉回路配
    管系の流体ガスに前記注入口から被測定ガスを導入し、
    このガスに含まれる対象ガス成分と妨害ガス成分とを前
    記分離遅延セクションで分離し、前記検出セクションで
    ガス成分を検知する分離遅延式ガス検出装置。
  5. 【請求項5】閉回路配管系の流体ガスを循環させて繰り
    返し利用し、被測定ガスに含まれる対象ガスと妨害ガス
    を識別検出することを特徴とする請求項4に記載の分離
    遅延式ガス検出装置。
  6. 【請求項6】注入口および流出口を切換えバルブにより
    構成し、このバルブを外部からのガス導入と前記閉回路
    配管系内のガス流出を可能にさせる第1ポジションと、
    前記閉回路配管系内の流体ガスを循環流動させる第2ポ
    ジションとの2方向切換えを自在にし、前記第1ポジシ
    ョン時に被測定ガスをサンプリングし、第2ポジション
    時に流体ガスを循環流動させることを特徴とする請求項
    5に記載の分離遅延式ガス検出装置。
  7. 【請求項7】閉回路配管系に被測定ガスを吸収排除する
    清浄化セクションを設け、循環する流体ガスをキャリヤ
    ガスに利用したことを特徴とする請求項5に記載の分離
    遅延式ガス検出装置。
  8. 【請求項8】化学センサ検知セクションが加熱手段を有
    するガスセンサから成り、前記清浄化セクションをガス
    センサの自己消耗を利用して被測定ガスを吸収排除する
    ことを特徴とする請求項7に記載の分離遅延式ガス検出
    装置。
  9. 【請求項9】清浄化セクションが前記検知セクションの
    後段側に配置した被測定ガスの吸着用フィルタであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の分離遅延式ガス検出装
    置。
  10. 【請求項10】閉回路配管系の前記検出手段の後方側に
    前記被測定ガスの遅延手段を設けて、この遅延手段を通
    過した被測定ガスを再度前記検知手段に供給してガス検
    出し、複数の対象ガスを識別検出することを特徴とする
    請求項5に記載の分離遅延式ガス検出装置。
  11. 【請求項11】閉回路配管系の前記検知手段の後方側に
    第2のガス分離遅延手段を設け、この第2のガス分離遅
    延手段を通過した被測定ガスを再度前記検知手段に供給
    してガス検出し、複数の対象ガスを識別検出することを
    特徴とする請求項5に記載の分離遅延式ガス検出装置。
  12. 【請求項12】閉回路配管系の前記検出手段をブロック
    構成し、これに加熱手段と温度調節手段を設けて、この
    検知ブロックを所定温度に維持させることを特徴とする
    請求項4に記載の分離遅延式ガス検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003019169A1 (fr) * 2001-08-31 2003-03-06 Fis Inc. Detecteur de gaz a semi-conducteur pour chromatographe de gaz
JP2010139390A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Hitachi Ltd 油中ガス分析装置及び油中ガス分析方法
JP2010261824A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Yazaki Corp 放散物質分析装置

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