JP2003074734A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003074734A
JP2003074734A JP2001268448A JP2001268448A JP2003074734A JP 2003074734 A JP2003074734 A JP 2003074734A JP 2001268448 A JP2001268448 A JP 2001268448A JP 2001268448 A JP2001268448 A JP 2001268448A JP 2003074734 A JP2003074734 A JP 2003074734A
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valve body
solenoid
plunger
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JP2001268448A
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English (en)
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Tomohiro Yasuda
智宏 安田
Kenro Takahashi
建郎 高橋
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Nidec Tosok Corp
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Nidec Tosok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリアランス管理を低減しつつ、出力特性を
向上することができる電磁弁を提供する。 【解決手段】 成型部品12のボビン21内にコア32
及びヨーク33を挿入し、コア32及びヨーク33間に
形成されたプランジャー収容室36にプランジャー37
を収容する。プランジャー37のロッド38をブッシュ
39で支持し、ロッド38をブッシュ39の下方へ突出
できるようにする。このブッシュ39の下部に弁室43
を形成し、弁室43に、プランジャー37と別部材から
なる弁体44を収容する。弁室43をブッシュ39でソ
レノイド23側と隔成し、ブッシュ39下面の隔壁と弁
体44間に、弁体43の上下作動に応じて容積が変化す
る空間61を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば出力圧を制
御する電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧回路において、油圧を制御す
る際には、図6に示すような電磁弁501が用いられて
いた。
【0003】この電磁弁501は、ソレノイド511へ
の通電に応じて作動するプランジャー512を備えてい
る。前記ソレノイド511のボビン513下部には、ノ
ズル514が一体形成されており、該ノズル514に
は、シート515がインサート形成されている。
【0004】前記プランジャー512からはロッド52
1が延出しており、該ロッド521は、弁室522内に
延出している。このロッド521の下端部は弁体523
を構成しており、該弁体523下端の弁部524が前記
シート515の弁座穴525を開閉するように構成され
ている。
【0005】これにより、ソレノイド511への通電が
遮断された際には、コイルスプリング526によってプ
ランジャー512が下方へ付勢され、前記弁部524が
前記弁座穴525を閉鎖して、入力ポート531からの
パイロット圧を出力ポート532から供給できるように
構成されている。また、前記ソレノイド511が通電さ
れた際には、前記プランジャー512をコア533によ
り上方へ吸引し、前記弁部524が弁座穴525を開放
することによって、入力ポート531からのパイロット
圧及び出力ポート532に加えられた出力圧を、前記弁
室522を介して、該弁室522の周壁に開設されたド
レンポート534,534から排出できるように構成さ
れている。
【0006】このような電磁弁501にあっては、パイ
ロット圧を発生させるポンプの脈圧の周波数と、電磁弁
501作動時の油圧制御系の固有振動数とが一致した場
合、大きな油圧振動が発生し、静特性の一部である平均
油圧が低下するという現象が観測された。
【0007】これを防止するために、本願出願人におい
ては、弁体523にダンパー機能を持たせる構造を発明
するに至った。
【0008】すなわち、前記弁体523の周面には、ダ
ンパープレート541が外嵌した状態で固定されてお
り、このダンパープレート541とヨーク542下面と
の間には、前記弁体523の上下作動に応じて容積が変
化する空間が形成されるように構成されている。なお、
図6においては、その容積が最小となった状態が示され
ている。
【0009】このダンパープレート541は、前記弁体
523より半径方向に延出し、その先端と弁室522の
周壁との間に僅かな間隙が残存するような外径寸法に設
定されている。これにより、前記ダンパープレート54
1と周壁間には、前記弁室522内に流入したオイルが
通流する通流部551がリング状に形成されており、弁
体523振動時に、前記通流部551を介してオイルが
通流することでダンパー機能が得られるように構成され
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電磁弁501にあっては、ダンパー効果を高めるた
めに、ダンパープレート541と弁室522周壁間のク
リアランスを小さくする必要があった。
【0011】ここで、このクリアランスを小さくする為
には、ロッド521と該ロッド521をヨーク542に
支持するブッシュ561とのクリアランスガタや、この
ヨーク542と該ヨーク542を支持するブラケット5
62とのクリアランスガタの両者を同時に小さくしなけ
ればならず、苦労を要した。
【0012】また、前述したクリアランスガタを小さく
できない場合には、ダンパープレート541によるダン
ピング効果が十分に得られないという問題があった。
【0013】図7は、ダンピング効果を十分に得ること
ができなかった電磁弁501の出力特性を示す実験結果
を示す図であり、ソレノイド電流を供給してプランジャ
ー512の作動を開始した時点、つまり小電流値におい
て、出力ポート532からの出力圧に低下化現象が観測
された。
【0014】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、クリアランス管理を低減しつつ、
出力特性を向上することができる電磁弁を提供すること
を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の請求項1の電磁弁にあっては、ソレノイドの
電磁力でプランジャーを駆動して弁体を作動する電磁弁
において、前記弁体を前記プランジャーと別部材で構成
し、当該弁体を弁室内に摺動自在に収容するとともに、
該弁室の前記ソレノイド側の壁面と前記弁体との間に、
当該弁体の作動に応じて容積変化が生じる空間を形成し
た。
【0016】すなわち、プランジャーと弁体とは、別部
材で構成されているため、両者に生じ得る多少の軸ずれ
は吸収される。また、前記プランジャーの支持部におけ
るクリアランスに拘束されることなく、前記弁体と、そ
の摺接面とのクリアランスを小さく設定することができ
る。これにより、当該弁体により開閉される弁座穴との
同軸度も高められる。
【0017】また、請求項2の電磁弁においては、前記
弁室に摺接する前記弁体の摺接面の少なくとも一部が、
制御する流体の経路内に位置するように当該弁体の移動
範囲を設定した。
【0018】すなわち、当該電磁弁で、例えば油圧を制
御する際には、前記弁体の移動範囲は、その摺接面の少
なくとも一部がオイルの経路内に位置するように設定さ
れている。このため、弁体作動時において、弁室の壁面
と弁体間に形成される空間へのオイルの通流が、弁体の
移動範囲の全域で維持される。
【0019】そして、請求項3の電磁弁にあっては、前
記弁体に、当該弁体により区画された一方側の前記空間
と他方側とを連通する連通経路を設けた。
【0020】これにより、前記空間への流体の行き来が
前記連通経路を介して行われる。
【0021】また、請求項4の電磁弁においては、前記
弁体の側面に、該弁体の移動方向に対して斜めに延在す
る傾斜溝を形成して前記連通経路を構成した。
【0022】これにより、連通経路を弁体の移動方向に
形成した場合と比較して、当該連通経路を長くとること
ができる。よって、流体に作用する粘性の有効活用が図
られる。
【0023】さらに、請求項5の電磁弁では、前記弁体
の側面に螺旋状の溝部を形成して前記連通経路を構成し
た。
【0024】これにより、前記連通経路を、請求項4の
場合と比較して長くすることができる。よって、流体に
作用する粘性のさらなる有効活用が図られる。
【0025】加えて、請求項6の電磁弁においては、前
記弁体に、斜め穴を貫通して前記連通経路を構成した。
【0026】この場合も、連通経路を弁体の移動方向に
貫通した場合と比較して、当該連通経路を長くとること
ができる。よって、流体に作用する粘性の有効活用が図
られる。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)
【0028】以下、本発明の第1の実施の形態を図に従
って説明する。図1は、本実施の形態に係る電磁弁1を
示す図であり、該電磁弁1は、油圧回路に設けられ、流
体としてのオイルにおける油圧を制御するものである。
【0029】この電磁弁1は、円筒状のカバー11を備
えてなり、該カバー11内には、樹脂製の成型部品12
が収容されている。該成型部品12には、当該電磁弁1
を固定するための金属製のブラケット13がインサート
形成されており、該ブラケット13は、前記カバー11
下縁のカシメ部14によって固定されている。
【0030】前記成型部品12には、前記ブラケット1
3より上部がボビン21を形成しており、該ボビン21
にはコイル22が巻回され、ソレノイド23が形成され
ている。また、前記成型部品12は、前記ブラケット1
3より下部がノズル24を構成しており、該ノズル24
は、前記カバー11より下方に延出するとともに、図外
のブロックに形成された油圧経路の挿入穴へ挿入される
ように構成されている。
【0031】前記ボビン21内には、円筒部材31で連
結されたコア32、及び該コア32と共に磁気経路を構
成するヨーク33が挿入されており、前記コア32上部
に配設された固定プレート34が前記カバー11上縁の
カシメ部35で係止されることによって固定されてい
る。また、前記コア32及びヨーク33間に形成された
プランジャー収容室36には、前記コア32に吸引され
るプランジャー37が上下動自在に収容されており、該
プランジャー37は、上下に貫通したロッド38の両端
部が、ブッシュ39,39を介して、前記コア32及び
前記ヨーク33のそれぞれに支持されている。
【0032】前記コア32内に保持された前記ロッド3
8の上端には、コイルスプリング41が外嵌した状態で
固定されており、このロッド38を備えたプランジャー
37は、前記コイルスプリング41によって下方へ向け
て付勢されている。前記ヨーク33の下端部は、前記ブ
ラケット13の円形穴42に内嵌した状態で支持されて
おり、前記ロッド38は、下部のブッシュ39を挿通し
て下方へ突出できるように構成されている。このブッシ
ュ39の下部には、弁室43が形成されており、該弁室
43には、前記プランジャー37と別部材からなる弁体
44が上下動自在に収容されている。
【0033】前記弁体44は、前記ヨーク33に内嵌し
た円柱状の大径部51と、該大径部51の中心より下方
に突出した小径円筒状の小径部52とによって形成され
ており、前記ブッシュ39より延出した前記ロッド38
によって前記大径部51が下方に押圧される一方、パイ
ロット圧を受けることで上方へ付勢されるように構成さ
れている。
【0034】前記弁室43は、前記ヨーク33内嵌した
前記ブッシュ39によって前記ソレノイド23側と隔成
されており、前記ブッシュ39の下面は、前記ソレノイ
ド23側と弁室43側とを区画する隔壁を構成してい
る。この隔壁と前記弁体44との間には、当該弁体43
の上下作動に応じて容積が変化する空間61が形成され
ている。なお、図1においては、その容積が最小となっ
た状態が示されている。
【0035】前記弁体44の大径部51は、前記ヨーク
33の内周面に包囲され摺接するように構成されてお
り、当該大径部51の周面は、摺接面65を構成してい
る。この大径部51は、前記ヨーク33内周面との間に
僅かな間隙が残存するような外径寸法に設定されてい
る。これにより、前記大径部51と前記ヨーク33内周
面との間には、前記弁室43内に流入したオイルが通流
する通流部66が形成されている。
【0036】前記弁室43には、当該弁室43内に流入
したオイルを排出するドレンポート71,71が対向し
て形成されており、このドレンポート71は、ノズル2
4側部に開口している。前記弁体44が内嵌して摺接す
る前記ヨーク33の下端部は、これらドレンポート7
1,71の高さ位置に達する長さ寸法に設定されてい
る。これにより、前記弁体44の摺接面65の少なくと
も一部が、制御する流体としてのオイルの経路内に位置
するように、当該弁体44の移動範囲Hが設定されてい
る。
【0037】そして、前記ノズル24には、金属製のシ
ート81が、前記弁室43の下部にインサート成形され
ている。このシート81は、リング状の平板からなり、
中央部には、前記弁室43に連通する弁座穴82が開設
されている。前記シート81の下部には、前記弁座穴8
2を介して前記弁室43に連通する出力ポート83が上
下に延設されており、該出力ポート83には、横方向に
延在して側部に開口する入力ポート84が連通してい
る。
【0038】これにより、前記ソレノイド23への通電
が遮断された非通電時には、コイルスプリング41で下
方へ付勢されたプランジャー37のロッド38が前記弁
体44を下方に押圧し、弁体44下端の弁部91が前記
弁座穴82を閉鎖し、入力ポート84からのパイロット
圧を出力ポート83から供給できるように構成されてい
る。一方、前記ソレノイド23が通電された通電時に
は、該ソレノイド23で励磁されたコア32によって前
記プランジャー37が上方へ吸引され、入力ポート84
からのパイロット圧と出力ポート83に加えられた出力
圧とが、前記ドレンポート71,71から排出されるよ
うに構成されている。
【0039】以上の構成にかかる本実施の形態におい
て、プランジャー37のロッド38と弁体44とが別部
材で構成されているため、両者に多少の軸ずれが生じた
場合であっても、これを吸収することができる。これに
より、プランジャー37を支持するブッシュ39,39
とコア32及びヨーク33のクリアランス、並びに、前
記コア32とヨーク33の同軸度と、前記弁体44とヨ
ーク33内面とのクリアランス及び同軸度を別個に管理
することができる。これにより、精度管理のコストを抑
えることができる。
【0040】また、前記プランジャー37支持部分にお
けるクリアランスに拘束されることなく、前記弁体44
と、その摺接部位であるヨーク33内周面とのクリアラ
ンスを小さく設定することができる。これにより、弁体
44と前記内周面間を介して、弁室43の壁面と弁体4
4間に形成される空間61に通流されるオイルの通流量
を抑えることができるとともに、通流するオイルが有す
る粘性を有効に利用することができる。
【0041】したがって、クリアランス管理を低減しつ
つ、弁体44のダンパー効果を高めることができ、出力
特性を向上することができる。
【0042】図2は、本実施の形態の電磁弁1の出力特
性を示す実験結果を示す図である。この図から解るよう
に、ソレノイド電流を供給してプランジャー37の作動
を開始した時点、つまり小電流値において、出力ポート
83からの出力圧の低下が認められなかった。これによ
り、図7に示した従来と比較して、出力特性が改善され
たことを確認することができた。
【0043】加えて、前記プランジャー37の支持部分
におけるクリアランスに拘束されることなく、前記弁体
44のクリアランスを小さくすることができるため、当
該弁体44により開閉されるシート81の弁座穴82と
の同軸度を、プランジャー37の支持状態に関わること
無く、高めることができる。
【0044】また、前記弁体44の移動範囲Hは、その
摺接面65の少なくとも一部が、オイルの経路内である
ドレンポート71,71の高さに位置するように設定さ
れている。このため、弁体44作動時において、弁室4
3の壁面と弁体44間に形成される空間61へのオイル
の通流を、弁体44の移動範囲Hの全域で維持すること
ができる。
【0045】(第2の実施の形態)
【0046】図3は、第2の実施の形態を示す図であ
り、第1の実施の形態の弁体44の部分のみを図示する
とともに、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ
説明する。
【0047】すなわち、弁体44の大径部51周面の摺
接面65には、当該弁体44の移動方向に対して斜めに
延在する傾斜溝101,・・・が複数凹設されている。
これにより、前記弁体44には、当該弁体44の大径部
51によって区画された上方側の前記空間61と下方側
の空間とを連通する連通経路が構成されている。
【0048】以上の構成において、前記弁体44上部に
形成された前記空間61へのオイルの行き来を、連通経
路を構成する傾斜溝101,・・・を介して行うことが
できる。
【0049】そして、前記弁体44の摺接面65に、当
該弁体44の移動方向に対して斜めに延在する傾斜溝1
01,・・・を形成して前記連通経路を構成したため、
前記連通経路を弁体44の移動方向、つまり上下方向に
延設した場合と比較して、連通経路を長くとることがで
きる。これにより、オイルに作用する粘性を有効に活用
することができ、ダンパー効果を高めることができる。
【0050】(第3の実施の形態)
【0051】図4は、第3の実施の形態を示す図であ
り、第1の実施の形態の弁体44の部分のみを図示する
とともに、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ
説明する。
【0052】すなわち、弁体44の大径部51周面の摺
接面65には、当該弁体44の移動方向に対して斜めに
延在する螺旋状の溝部201が凹設されている。これに
より、前記弁体44には、当該弁体44の大径部51に
よって区画された上方側の前記空間61と下方側の空間
とを連通する連通経路が構成されている。
【0053】以上の構成において、前記弁体44上部に
形成された前記空間61へのオイルの行き来を、連通経
路を構成する溝部201を介して行うことができる。
【0054】そして、前記弁体44の摺接面65に螺旋
状の溝部201を形成して連通経路を構成したため、連
通経路を、第2の実施の形態の傾斜溝101と比較し
て、その全長を長くすることができる。よって、オイル
に作用する粘性をさらに有効に活用することができ、ダ
ンパー効果をさらに高めることができる。
【0055】(第4の実施の形態)
【0056】図5は、第4の実施の形態を示す図であ
り、第1の実施の形態の弁体44の部分のみを図示する
とともに、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ
説明する。
【0057】すなわち、弁体44の大径部51には、当
該弁体44の移動方向に対して斜めに延在する斜め穴3
01が穿孔されている。これにより、前記弁体44に
は、当該弁体44の大径部51によって区画された上方
側の前記空間61と下方側の空間とを連通する連通経路
が構成されている。
【0058】以上の構成において、前記弁体44上部に
形成された前記空間61へのオイルの行き来を、連通経
路を構成する斜め穴301を介して行うことができる。
【0059】そして、前記弁体44の大径部51に、斜
め穴301を貫通して連通経路を形成したため、連通経
路を弁体44の移動方向、つまり上下に貫通して形成し
た場合と比較して、当該連通経路を長くとることができ
る。よって、オイルに作用する粘性の有効活用を図り、
ダンパー効果を高めることができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
電磁弁にあっては、プランジャーと弁体とが別部材で構
成されているため、両者に多少の軸ずれが生じた場合で
あっても、吸収することができる。これにより、プラン
ジャー支持部分のクリアランスと、弁体支持部分のクリ
アランスとを別個に管理することができるため、管理コ
ストを抑えることができる。
【0061】また、前記プランジャーの支持部分におけ
るクリアランスに拘束されることなく、前記弁体と、そ
の摺接部位とのクリアランスを小さく設定することがで
きる。これにより、弁体と前記摺接部位間を介して、弁
室の壁面と弁体間に形成される空間に通流される流体の
通流量を抑えることができるとともに、通流する流体が
有する粘性を有効に利用することができる。
【0062】したがって、クリアランス管理を低減しつ
つ、ダンパー効果を高めることができ、出力特性を向上
することができる。
【0063】加えて、前記プランジャーの支持部におけ
るクリアランスに拘束されることなく、前記弁体のクリ
アランスを小さくすることができるため、当該弁体によ
り開閉される弁座穴との同軸度を、プランジャーの支持
状態に関わること無く、高めることができる。
【0064】また、請求項2の電磁弁において、例えば
油圧を制御する際には、前記弁体の移動範囲は、その摺
接面の少なくとも一部がオイルの経路内に位置するよう
に設定されている。このため、弁体作動時において、弁
室の壁面と弁体間に形成される空間へのオイルの通流
を、弁体の移動範囲の全域で維持することができる。
【0065】そして、請求項3の電磁弁にあっては、前
記弁体に、当該弁体により区画された一方側の前記空間
と他方側とを連通する連通経路を設けることによって、
前記空間への流体の行き来を、この連通経路を介して行
うことができる。
【0066】また、請求項4の電磁弁においては、前記
弁体の側面に、該弁体の移動方向に対して斜めに延在す
る傾斜溝を形成して前記連通経路を構成したため、前記
連通経路を弁体の移動方向に形成した場合と比較して、
当該連通経路を長くとることができる。これにより、流
体に作用する粘性を有効に活用することができ、ダンパ
ー効果を高めることができる。
【0067】さらに、請求項5の電磁弁では、前記弁体
の側面に螺旋状の溝部を形成して前記連通経路を構成し
たため、前記連通経路を、請求項4の場合と比較して長
くすることができる。よって、流体に作用する粘性をさ
らに有効に活用することができ、ダンパー効果をさらに
高めることができる。
【0068】加えて、請求項6の電磁弁においては、前
記弁体に、斜め穴を貫通して前記連通経路を構成した。
この場合も、連通経路を弁体の移動方向に貫通して形成
した場合と比較して、当該連通経路を長くとることがで
きる。よって、流体に作用する粘性の有効活用を図り、
ダンパー効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】同実施の形態の実験結果を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す要部の拡大図
である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す要部の拡大図
である。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す要部の拡大図
である。
【図6】従来の電磁弁を示す断面図である。
【図7】同実施の形態の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 電磁弁 23 ソレノイド 37 プランジャー 43 弁室 44 弁体 61 空間 65 摺接面 101 傾斜溝 201 溝部 301 斜め穴 H 移動範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H106 DA07 DA23 DB02 DB12 DB22 DB32 DC02 DC17 DD09 EE35 EE48 GA25 GA27 GB06 GC11 KK03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドの電磁力でプランジャーを駆
    動して弁体を作動する電磁弁において、 前記弁体を前記プランジャーと別部材で構成し、当該弁
    体を弁室内に摺動自在に収容するとともに、該弁室の前
    記ソレノイド側の壁面と前記弁体との間に、当該弁体の
    作動に応じて容積変化が生じる空間を形成したことを特
    徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記弁室に摺接する前記弁体の摺接面の
    少なくとも一部が、制御する流体の経路内に位置するよ
    うに当該弁体の移動範囲を設定したことを特徴とする請
    求項1記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記弁体に、当該弁体により区画された
    一方側の前記空間と他方側とを連通する連通経路を設け
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の電磁弁。
  4. 【請求項4】 前記弁体の側面に、該弁体の移動方向に
    対して斜めに延在する傾斜溝を形成して前記連通経路を
    構成したことを特徴とする請求項3記載の電磁弁。
  5. 【請求項5】 前記弁体の側面に螺旋状の溝部を形成し
    て前記連通経路を構成したことを特徴とする請求項3記
    載の電磁弁。
  6. 【請求項6】 前記弁体に、斜め穴を貫通して前記連通
    経路を構成したことを特徴とする請求項3記載の電磁
    弁。
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