JP2003074461A - 可変容量型液圧回転機および該液圧回転機の組立方法 - Google Patents

可変容量型液圧回転機および該液圧回転機の組立方法

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JP2003074461A
JP2003074461A JP2001266128A JP2001266128A JP2003074461A JP 2003074461 A JP2003074461 A JP 2003074461A JP 2001266128 A JP2001266128 A JP 2001266128A JP 2001266128 A JP2001266128 A JP 2001266128A JP 2003074461 A JP2003074461 A JP 2003074461A
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casing
pin
actuator
control sleeve
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JP2001266128A
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Masakazu Takahashi
正和 高橋
Kazumasa Yuasa
一正 湯浅
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御スリーブに係合されるピンをフィードバ
ックリンクの一端側で安定して支持し、耐久性、寿命を
向上させ容量制御の信頼性を高めるようにする。 【解決手段】 ケーシング本体32にはフロント底部3
2Aから軸方向に離間した位置にアクチュエータ取付部
32Bを設け、このアクチュエータ取付部32B内に傾
転アクチュエータ45等が設ける。傾転アクチュエータ
45の段付ピストン47とレギュレータ53の制御スリ
ーブ55との間には、段付ピストン47の動きを制御ス
リーブ55に伝えるフィードバックリンク57を設け
る。そして、フィードバックリンク57を回動レバー5
8と挟持ばね61等とにより構成し、回動レバー58の
一端側には、レギュレータ53の制御スリーブ55に係
合する係合ピン60を両持ち状態で支持する二又状のピ
ン支持部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に搭載される油圧ポンプまたは油圧モー
タとして好適に用いられる可変容量型液圧回転機および
該液圧回転機の組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械に
は、タンクと共に油圧源を構成する油圧ポンプ、または
走行用、旋回用の油圧アクチュエータを構成する油圧モ
ータ等の可変容量型液圧回転機が設けられている。
【0003】そして、例えば特開平11−351134
号公報には、従来技術による可変容量型液圧回転機とし
て、斜板により容量可変部を構成してなる可変容量型斜
板式油圧ポンプが記載されている。
【0004】そこで、この種の従来技術による可変容量
型の斜板式油圧ポンプについて、図9に示す容量制御用
油圧回路を参照して説明する。
【0005】図において、1は可変容量型の斜板式油圧
ポンプで、該油圧ポンプ1は、ケーシング内に回転軸、
シリンダブロック、複数のピストン、複数のシューおよ
び弁板(いずれも図示せず)等が設けられ、前記ケーシ
ングと各シューとの間には容量可変部となる斜板2が傾
転可能に設けられている。
【0006】そして、油圧ポンプ1は、前記回転軸が油
圧ショベルの原動機(図示せず)等で回転駆動されるこ
とにより、これと一体に回転するシリンダブロックの各
シリンダ内でそれぞれピストンを往復動させ、これらの
ピストンの往復動に従ってタンク3から各シリンダ内に
吸込んだ作動油を高圧の圧油として吐出配管4側に吐出
するものである。
【0007】5は斜板2を傾転駆動する傾転アクチュエ
ータを示し、該傾転アクチュエータ5は、前記シリンダ
ブロックの径方向外側に位置して前記ケーシング内に形
成された傾転制御シリンダとしてのシリンダ穴6A,6
Bと、該シリンダ穴6A,6B内に摺動可能に挿嵌され
たサーボピストンとしての段付ピストン7とから構成さ
れている。
【0008】また、傾転アクチュエータ5の段付ピスト
ン7は、大径のシリンダ穴6A内に液圧室8Aを画成
し、小径のシリンダ穴6B内には液圧室8Bを画成して
いる。そして、傾転アクチュエータ5は、液圧室8B内
に傾転制御圧が供給されると、この圧力で段付ピストン
7を液圧室8A側に向け、液圧室8Aと液圧室8Bの力
がつり合う位置まで摺動変位させ、これにより斜板2を
矢示A方向へと傾転角が小さくなるように駆動し、傾転
角を保持する。
【0009】一方、後述のレギュレータ11が中立位置
(イ)から切換位置(ロ)に切換えられて液圧室8A内
に傾転制御圧が供給されると、傾転アクチュエータ5
は、液圧室8A,8B間の受圧面積差により段付ピスト
ン7を液圧室8B側に向けて摺動変位させ、これにより
斜板2を矢示B方向へと傾転角が大きくなるように駆動
するものである。
【0010】9は傾転制御圧を発生させる低圧油圧源を
タンク3と共に構成したパイロットポンプで、該パイロ
ットポンプ9は、タンク3内から作動油を吸込みつつ、
傾転制御圧管路10内に傾転制御用の圧油を吐出させる
ものである。この場合、パイロットポンプ9から吐出さ
れる圧油の圧力は、低圧リリーフ弁(図示せず)等によ
り油圧ポンプ1の吐出圧よりも十分に低い圧力に保たれ
るものである。
【0011】11は傾転アクチュエータ5に傾転制御圧
を給排するためのレギュレータで、該レギュレータ11
は、油圧ポンプ1のケーシングに設けられたサーボ弁か
らなり、油圧ポンプ1用の容量制御弁を構成している。
そして、レギュレータ11は弁ケース(図示せず)を有
し、この弁ケース内には、制御スリーブ12を介してス
プール13が摺動変位可能に設けられている。
【0012】また、レギュレータ11にはスプール13
の一端側に弁ばね14が設けられ、スプール13の他端
側には油圧パイロット部15が設けられている。そし
て、レギュレータ11は、油圧パイロット部15に供給
されるパイロット圧が弁ばね14の付勢力よりも低くな
ると、弁ばね14により図9に示す中立位置(イ)から
切換位置(ロ)に切換えられる。
【0013】そして、レギュレータ11が切換位置
(ロ)に切換えられたときには、パイロットポンプ9が
傾転制御圧管路10,16を介して傾転アクチュエータ
5の液圧室8Aに接続され、パイロットポンプ9からの
傾転制御圧が液圧室8A内へと供給される。
【0014】また、レギュレータ11は、油圧パイロッ
ト部15に供給されるパイロット圧が弁ばね14の付勢
力よりも大きくなると、弁ばね14に抗して図9に示す
中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。そ
して、レギュレータ11が切換位置(ハ)に切換えられ
たときには、傾転制御圧管路16がタンク3に接続され
ることにより、傾転アクチュエータ5の液圧室8Aはタ
ンク3側に向けて圧油が排出され、液圧室8A内はタン
ク圧に近い圧力まで低下する。
【0015】17は斜板2の傾転動作に追従してレギュ
レータ11の制御スリーブ12をフィードバック制御す
るフィードバックリンクで、該フィードバックリンク1
7は、剛性材料からなるリンク部材として形成され、そ
の一端側はレギュレータ11の制御スリーブ12に後述
の係合ピン19を用いて回動可能に連結されている。
【0016】また、フィードバックリンク17の他端側
は、傾転アクチュエータ5の段付ピストン7にピン等を
用いて回動可能に連結され、フィードバックリンク17
の長さ方向中間部は、支持ピンとしての枢軸ピン18を
用いて油圧ポンプ1のケーシング等に回動可能に取付け
られている。
【0017】19はフィードバックリンク17の一端側
に設けられたピンとしての係合ピンで、該係合ピン19
は軸方向一側がフィードバックリンク17の一端側に片
持ち状態で取付けられている。また、係合ピン19は、
軸方向他側が制御スリーブ12の切欠き部(図示せず)
に差し込んで係合され、これにより制御スリーブ12
は、フィードバックリンク17の回動(揺動)変位に追
従して軸方向に摺動変位するものである。
【0018】そして、フィードバックリンク17は、傾
転アクチュエータ5の段付ピストン7が矢示A方向に変
位するときに、枢軸ピン18を中心にして回動すること
により制御スリーブ12を矢示C方向に摺動変位させ
る。また、段付ピストン7が矢示B方向に変位するとき
には、制御スリーブ12がフィードバックリンク17に
より矢示D方向に変位される。
【0019】20は傾転制御圧管路10の途中部位から
分岐した他の傾転制御圧管路で、該傾転制御圧管路20
は、パイロットポンプ9からの傾転制御圧を傾転アクチ
ュエータ5の液圧室8Bに供給し続けるものである。
【0020】21は傾転制御圧管路10の途中部位から
分岐したパイロット管路で、該パイロット管路21は、
レギュレータ11の油圧パイロット部15をパイロット
ポンプ9に対して接続している。
【0021】22はパイロット管路21の途中に設けら
れた圧力制御弁で、該圧力制御弁22は電磁比例式制御
弁からなり、電磁比例ソレノイド部23を有している。
そして、圧力制御弁22は、例えば吐出配管4内の圧力
変化等に応じて電磁比例ソレノイド部23に出力される
指令信号に従って、レギュレータ11の油圧パイロット
部15に供給されるパイロット圧を可変に制御するもの
である。
【0022】従来技術による斜板式油圧ポンプ1の容量
制御用油圧回路は上述の如き構成を有するもので、次
に、その容量制御動作について説明する。
【0023】まず、圧力制御弁22の電磁比例ソレノイ
ド部23に出力される指令信号がほぼ一定に保たれる間
は、レギュレータ11のスプール13が図9に示すよう
に中立位置(イ)に保持され、傾転アクチュエータ5に
より油圧ポンプ1の斜板2は図示の如きほぼ一定の傾転
角に保たれる。
【0024】そして、この状態で斜板2の傾転角を小と
すべき指令信号が電磁比例ソレノイド部23に出力され
ると、圧力制御弁22によりパイロット圧が上昇される
ために、レギュレータ11のスプール13は弁ばね14
に抗して中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えら
れ、傾転制御圧管路16がタンク3に接続される。
【0025】これにより傾転アクチュエータ5は、液圧
室8Aの圧油がタンク3側に排出され、液圧室8B内に
は傾転制御圧管路20から傾転制御圧が供給されるの
で、段付ピストン7が液圧室8A,8B間の圧力差で矢
示A方向に摺動変位し、油圧ポンプ1の斜板2は小傾転
側へと駆動される。
【0026】また、レギュレータ11の制御スリーブ1
2は、段付ピストン7の動きがフィードバックリンク1
7、係合ピン19を介して伝えられることにより矢示C
方向に変位され、制御スリーブ12をスプール13と同
方向に摺動変位させるようにレギュレータ11はフィー
ドバック制御される。
【0027】そして、斜板2の傾転角が前記指令信号に
よる小傾転指令に対応した角度となったときには、制御
スリーブ12の変位によってレギュレータ11は中立位
置(イ)へと復帰するようになり、油圧ポンプ1による
圧油の吐出量は、前記指令信号に対応した小なる吐出量
となって容量制御が行われるものである。
【0028】一方、斜板2の傾転角を大とすべき指令信
号が電磁比例ソレノイド部23に出力されると、圧力制
御弁22によりパイロット圧が減少されるため、レギュ
レータ11のスプール13は弁ばね14により中立位置
(イ)から切換位置(ロ)に切換えられ、パイロットポ
ンプ9が傾転制御圧管路10,16を介して傾転アクチ
ュエータ5の液圧室8Aに接続される。
【0029】これにより傾転アクチュエータ5はパイロ
ットポンプ9からの傾転制御圧が液圧室8A,8Bに共
に供給され、段付ピストン7は液圧室8A,8B間の受
圧面積差によって矢示B方向に摺動変位することにな
り、油圧ポンプ1の斜板2は大傾転側へと駆動される。
【0030】また、レギュレータ11の制御スリーブ1
2は、段付ピストン7の動きがフィードバックリンク1
7、係合ピン19を介して伝えられることにより矢示D
方向に変位され、制御スリーブ12をスプール13と同
方向に摺動変位させるようにレギュレータ11はフィー
ドバック制御される。
【0031】そして、斜板2の傾転角が前記指令信号に
よる大傾転指令に対応した角度となったときには、制御
スリーブ12の変位によりレギュレータ11は中立位置
(イ)へと復帰するようになり、油圧ポンプ1による圧
油の吐出量は、前記指令信号に対応した大なる吐出量と
なって容量制御が行われるものである。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、傾転アクチュエータ5の段付ピストン7と
制御スリーブ12との間をフィードバックリンク17を
用いて連結し、これにより傾転アクチュエータ5の動き
をレギュレータ11の制御スリーブ12に伝えてフィー
ドバック制御を行う構成としている。
【0033】しかし、フィードバックリンク17は剛性
材料からなるリンク部材であり、フィードバックリンク
17の一端側には係合ピン19を片持ち状態で設け、こ
の係合ピン19の自由端側を制御スリーブ12の切欠き
部に差し込むことにより両者を係合させているに過ぎな
いため、下記のような問題が生じている。
【0034】即ち、油圧ポンプ1の吐出圧が高圧になっ
た状態で圧力脈動が発生したようなときには、斜板2が
脈動の影響で高い振動周波数をもって高周波振動を繰り
返すことがある。そして、このような高周波振動は、斜
板2から段付ピストン7に伝えられると共に、剛性材料
からなるフィードバックリンク17にも微小振動となっ
て伝播する。
【0035】また、例えばフィードバックリンク17と
枢軸ピン18との間の連結部またはこれ以外の連結部位
等にガタが発生したときにも、これが原因でフィードバ
ックリンク17が振動することがある。
【0036】そして、このような状態でフィードバック
リンク17が振動を繰返すようなときには、フィードバ
ックリンク17の一端側に片持ち状態で設けられた係合
ピン19と制御スリーブ12の切欠き部との間に無理な
力が働き、制御スリーブ12の円滑な動作が失われるた
めに、制御スリーブ12にかじりが発生したり、フィー
ドバックリンク17の片持ち支持部または係合ピン19
が破損、損傷されたりする虞れがある。
【0037】また、制御スリーブ12にかじりが発生し
た場合、またはフィードバックリンク17の片持ち支持
部または係合ピン19が破損、損傷されたときには、レ
ギュレータ11の制御スリーブ12に対するフィードバ
ック制御が失効するため、油圧ポンプ1の容量制御が難
しくなり、可変容量型液圧回転機としての信頼性が低下
するという問題がある。
【0038】一方、油圧ポンプ1の組立作業時には、ケ
ーシング内に傾転アクチュエータ5を予め組付けた状態
で、その後に斜板2をケーシング内に組込むようにして
いるが、このときに、斜板2の傾転レバー等を傾転アク
チュエータ5の段付ピストン7に対して連結する必要が
ある。
【0039】しかし、斜板2の組込み作業時に、段付ピ
ストン7がシリンダ穴6A,6B内で不用意に回転する
ことがあり、段付ピストン7が回転してしまうと、斜板
2の傾転レバーを段付ピストン7に連結するのが難しく
なり、組立時の作業性が低下するという問題がある。
【0040】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、制御スリーブに係合さ
れるピンをフィードバックリンクの一端側で安定して支
持でき、制御スリーブ、フィードバックリンクまたはピ
ン等の破損、損傷等を長期にわたり防止できると共に、
耐久性、寿命を向上でき、容量制御の信頼性を高めるこ
とができるようにした可変容量型液圧回転機を提供する
ことにある。
【0041】また、本発明の他の目的は、液圧回転機の
組立作業時に傾転アクチュエータを廻止め状態に保持で
き、容量可変部と傾転アクチュエータとの連結作業を効
率的に行うことができるようにした可変容量型液圧回転
機の組立方法を提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、容量可変部を有している液圧回
転機のケーシングと、該ケーシングに設けられ外部から
給排される傾転制御圧に応じて前記容量可変部を傾転駆
動する傾転アクチュエータと、該傾転アクチュエータに
給排する傾転制御圧を可変に制御するため前記ケーシン
グに設けられ制御スリーブ内にスプールを有するサーボ
弁からなるレギュレータと、前記容量可変部の傾転動作
に追従して該レギュレータの制御スリーブをフィードバ
ック制御するフィードバック機構とを備えた可変容量型
液圧回転機に適用される。
【0043】そして、請求項1の発明が採用する構成
は、前記フィードバック機構は、前記レギュレータの制
御スリーブと前記傾転アクチュエータとの間に設けられ
該傾転アクチュエータの動きを制御スリーブに伝えるフ
ィードバックリンクにより構成し、該フィードバックリ
ンクの一端側には、前記制御スリーブに係合するピンを
軸方向の両端側で支持するため該ピンの両端側に向けて
二又状に延びるピン支持部を設ける構成としたことを特
徴としている。
【0044】このように構成することにより、フィード
バックリンクの一端側に設けた二又状のピン支持部は、
制御スリーブに係合するピンの軸方向の両端側を両持ち
状態で支持するため、ピンを安定して支持でき、制御ス
リーブとピンとの間に無理が力が働くのを抑えることが
できる。
【0045】また、請求項2の発明は、筒状のケーシン
グと、該ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸
と、該回転軸と共に回転するように前記ケーシング内に
設けられ該回転軸の周方向に離間して軸方向に延びる複
数のシリンダが穿設されたシリンダブロックと、該シリ
ンダブロックの各シリンダに往復動可能に挿嵌された複
数のピストンと、前記ケーシング内に傾転可能に設けら
れ該各ピストンの端部に装着されたシューが摺動する摺
動面を有した斜板と、前記ケーシングに設けられ外部か
ら給排される傾転制御圧に応じて該斜板を傾転駆動する
傾転アクチュエータと、該傾転アクチュエータに給排す
る傾転制御圧を可変に制御するため前記ケーシングに設
けられ制御スリーブ内にスプールを有するサーボ弁から
なるレギュレータと、前記斜板の傾転動作に追従して該
レギュレータの制御スリーブをフィードバック制御する
フィードバック機構とを備えた可変容量型液圧回転機に
適用される。
【0046】そして、請求項2の発明が採用する構成
は、前記フィードバック機構は、前記レギュレータの制
御スリーブと前記傾転アクチュエータとの間に設けられ
該傾転アクチュエータの動きを制御スリーブに伝えるフ
ィードバックリンクにより構成し、該フィードバックリ
ンクの一端側には、前記制御スリーブに係合するピンを
軸方向の両端側で支持するため該ピンの両端側に向けて
二又状に延びるピン支持部を設ける構成としたことを特
徴としている。
【0047】このように構成することにより、フィード
バックリンクの一端側に設けた二又状のピン支持部は、
制御スリーブに係合するピンの軸方向の両端側を両持ち
状態で支持するため、ピンを安定して支持でき、制御ス
リーブとピンとの間に無理が力が働くのを抑えることが
できる。
【0048】また、請求項3の発明によると、ピンは軸
方向中間部を制御スリーブに連結し、前記フィードバッ
クリンクの各ピン支持部は、前記ピンの軸方向の両端側
を両持ち状態で支持する構成としている。これにより、
フィードバックリンクの各ピン支持部は、制御スリーブ
から突出するピンの軸方向両端側を両持ち状態で安定し
て支持することができる。
【0049】また、請求項4の発明は、フィードバック
リンクを、ケーシングに回動可能に取付けられ一端側に
二又状のピン支持部が設けられた剛性材料からなる剛性
リンク部材と、一端側が該剛性リンク部材の他端側に固
定され他端側が傾転アクチュエータに連結されたばね材
によって形成され前記傾転アクチュエータの動きを該剛
性リンク部材に伝える弾性リンク部材とにより構成して
いる。
【0050】これにより、弾性リンク部材は、傾転アク
チュエータからの高周波振動を減衰して剛性リンク部材
に伝達でき、剛性リンク部材が微小振動を繰返すのを抑
えることができると共に、この振動が剛性リンク部材の
ピン支持部に伝わるのを防止することができる。
【0051】一方、請求項5の発明によると、傾転アク
チュエータは、ケーシング内に設けられた傾転制御シリ
ンダと、該傾転制御シリンダ内に摺動可能に挿嵌され傾
転制御圧が給排されることにより該傾転制御シリンダ内
を軸方向に変位するサーボピストンとにより構成し、前
記ケーシングと該サーボピストンとの間には、該サーボ
ピストンを前記傾転制御シリンダ内で廻止め状態に保持
するための治具を着脱可能に設ける構成としている。
【0052】これにより、例えば当該可変容量型液圧回
転機の組立作業時に、傾転アクチュエータのサーボピス
トンを傾転制御シリンダ内で治具を用いて廻止め状態に
保持でき、この状態で容量可変部(斜板)をケーシング
内に組込むことにより容量可変部をサーボピストンに対
し滑らかに短時間で連結することができる。
【0053】また、請求項6の発明は、容量可変部を有
している液圧回転機のケーシングと、該ケーシングに設
けられ外部から給排される傾転制御圧に応じて前記容量
可変部を傾転駆動する傾転アクチュエータと、該傾転ア
クチュエータに給排する傾転制御圧を可変に制御するた
め前記ケーシングに設けられ制御スリーブ内にスプール
を有するサーボ弁からなるレギュレータと、前記容量可
変部の傾転動作に追従して該レギュレータの制御スリー
ブをフィードバック制御するフィードバック機構とを備
えた可変容量型液圧回転機の組立方法に適用される。
【0054】そして、請求項6の発明が採用する方法
は、前記傾転アクチュエータ、レギュレータおよびフィ
ードバック機構を前記ケーシングに組付けるときに該ケ
ーシングに対して前記傾転アクチュエータを廻止め状態
に保持し、前記容量可変部をケーシング内に組込むとき
には、前記容量可変部を予め廻止め状態に保持された前
記傾転アクチュエータに対して連結することを特徴とし
ている。
【0055】これにより、傾転アクチュエータをケーシ
ングに対し廻止め状態に保持でき、この状態で容量可変
部(斜板)をケーシング内に組込むことにより容量可変
部を傾転アクチュエータに対し短時間で効率的に連結す
ることがことができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
可変容量型液圧回転機を、斜板式油圧ポンプに適用した
場合を例に挙げ、添付の図1ないし図8に従って詳細に
説明する。なお、実施の形態では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0057】図中、31は斜板式油圧ポンプのケーシン
グで、該ケーシング31は、一端側がフロント底部32
Aとなった段付筒状のケーシング本体32と、該ケーシ
ング本体32の他端側を閉塞するようにケーシング本体
32に設けられたリヤケーシング33とにより構成され
ている。
【0058】また、ケーシング31のケーシング本体3
2には、図2に示す如くフロント底部32Aから軸方向
に離間した位置にアクチュエータ取付部32Bが設けら
れ、該アクチュエータ取付部32Bはケーシング本体3
2の径方向外側へと突出している。そして、アクチュエ
ータ取付部32B内には図3に示すように後述の傾転ア
クチュエータ45等が設けられている。
【0059】また、ケーシング本体32のアクチュエー
タ取付部32Bには、後述するレギュレータ53との間
に図2、図3に示す如く略四角形状をなした開口部32
Cが形成され、該開口部32C内には後述するフィード
バックリンク57の回動レバー58が枢軸ピン59を介
して回動可能に取付けられている。
【0060】一方、ケーシング31のリヤケーシング3
3には、後述の給排通路43,44等が形成され、これ
らの給排通路43,44は、後述の弁板42を介してシ
リンダ36内へと作動油(圧油)を給排させるものであ
る。
【0061】34はケーシング31内に回転可能に設け
られた回転軸で、該回転軸34は、一端(先端)側がケ
ーシング本体32のフロント底部32A内に軸受等を介
して回転可能に取付けられ、他端(基端)側はリヤケー
シング33に軸受等を介して回転可能に取付けられてい
る。
【0062】そして、ケーシング本体32のフロント底
部32Aから軸方向に突出する回転軸34の突出端に
は、例えば油圧ショベルの原動機が動力伝達機構(図示
せず)等を介して連結され、この原動機を駆動すること
により回転軸34は高速で回転されるものである。
【0063】35はケーシング31内に位置して回転軸
34の外周側に設けられたシリンダブロックで、該シリ
ンダブロック35には、周方向に離間して軸方向に延び
る複数(通常は奇数個)のシリンダ36,36,…が穿
設されている。そして、シリンダブロック35は、回転
軸34にスプライン結合され回転軸34と一体に回転す
るものである。
【0064】37,37,…はシリンダブロック35の
各シリンダ36内に摺動可能に挿嵌されたピストンで、
該各ピストン37は、シリンダブロック35の回転によ
ってそれぞれのシリンダ36内を往復動し、後述の弁板
42側から各シリンダ36内に作動油を吸込みつつ、こ
れを高圧の圧油として吐出させるものである。
【0065】この場合、これらのピストン37は、図1
に示すように回転軸34の上側となる位置でシリンダ3
6から大きく突出(伸長)した下死点位置となり、回転
軸34の下側となる位置ではシリンダ36内へと縮小し
た上死点位置となる。そして、シリンダブロック35が
1回転する間に、各ピストン37はシリンダ36内を上
死点から下死点に向けて摺動変位する吸入行程と、下死
点から上死点に向けて摺動変位する吐出行程とを繰返す
ことになる。
【0066】そして、シリンダブロック35の半回転分
に相当するピストン37の吸入行程では、後述の給排通
路44側からシリンダ36内に作動油を吸込み、シリン
ダブロック35の残りの半回転分に相当するピストン3
7の吐出行程では、ピストン37が各シリンダ36内の
油液を高圧の圧油として後述の給排通路43側から、例
えば図9に示す吐出配管4側へと吐出させる。
【0067】38,38,…は各ピストン37の突出側
端部に揺動可能に設けられたシューを示し、該各シュー
38はピストン37からの押付力(油圧力)で後述する
斜板40の平滑面40Aに押圧されることにより、リン
グ状軌跡を描くように平滑面40A上を摺動するもので
ある。
【0068】39は回転軸34の周囲に位置してケーシ
ング本体32のフロント底部32Aに設けられた斜板支
持体で、該斜板支持体39は斜板40の裏面側に位置
し、ケーシング本体32のフロント底部32Aに固定さ
れている。そして、斜板支持体39には、斜板40を傾
転可能に支持する一対の傾転摺動面39A,39Aが凹
湾曲面として形成され、該各傾転摺動面39Aは図2に
示すように回転軸34を挟んで左,右に離間している。
【0069】40はケーシング本体32のフロント底部
32A側に斜板支持体39を介して設けられた斜板で、
該斜板40は図1に示す如く表面側が摺動面としての平
滑面40Aとなり、その中央部には回転軸34が隙間を
もって挿通される挿通穴40Bが穿設されている。
【0070】そして、斜板40は当該油圧ポンプの容量
可変部を構成し、斜板40の背面側は斜板支持体39の
各傾転摺動面39A上に傾転可能に当接されている。こ
れによって斜板40は、後述の傾転アクチュエータ45
により図1、図3、図4中の矢示A,B方向に傾転駆動
されるものである。
【0071】41は斜板40の側部に一体形成された傾
転レバーで、該傾転レバー41は、図2ないし図4に示
す如く斜板40の側部から後述の段付ピストン47に向
けて延設されている。そして、傾転レバー41の先端側
には突出ピン41Aが設けられ、該突出ピン41Aは後
述の係合板52を介して段付ピストン47に連結されて
いる。
【0072】42はリヤケーシング33に固定して設け
られた弁板で、該弁板42はシリンダブロック35の端
面に摺接する切換弁板を構成し、弁板42には、図2に
示すように回転軸34の周囲を眉形状をなして延びる一
対の給排ポート42A,42Bが形成されている。そし
て、これらの給排ポート42A,42Bのうち、例えば
給排ポート42Aは高圧側の吐出ポートとなり、給排ポ
ート42Bは低圧側の吸込ポートを構成するものであ
る。
【0073】43,44はリヤケーシング33に形成さ
れた一対の給排通路で、該給排通路43,44のうち高
圧側の給排通路43は、例えば図9に示した吐出配管4
に接続され、低圧側の給排通路44はタンク3側に接続
される。また、高圧側の給排通路43は弁板42の給排
ポート42Aに連通し、低圧側の給排通路44は給排ポ
ート42Bに連通している。
【0074】そして、ケーシング31内で回転軸34を
回転駆動すると、シリンダブロック35の回転に伴って
各シリンダ36内をピストン37が往復動し、これらの
ピストン37が給排通路44側からシリンダ36内に作
動油を吸込みつつ、給排通路43側に圧油を吐出するも
のである。
【0075】45はケーシング本体32のアクチュエー
タ取付部32B内に設けられた傾転アクチュエータで、
該傾転アクチュエータ45は、従来技術で述べた傾転ア
クチュエータ5とほぼ同様に構成され、後述の段付ピス
トン47により斜板40を矢示A,B方向に傾転駆動す
るものである。
【0076】そして、傾転アクチュエータ45は、図
2、図3に示すようにシリンダブロック35の径方向外
側に位置してケーシング本体32のアクチュエータ取付
部32Bに形成された傾転制御シリンダとしてシリンダ
穴46A,46Bと、該シリンダ穴46A,46B内に
摺動可能に挿嵌された後述の段付ピストン47とから大
略構成されている。
【0077】47は傾転アクチュエータ45の可動部を
構成するサーボピストンとしての段付ピストンで、該段
付ピストン47は、図3に示す如く大径部側がシリンダ
穴46A内に摺動可能に挿嵌され、小径部側がシリンダ
穴46B内に摺動可能に挿嵌されている。そして、段付
ピストン47は、シリンダ穴46A内に大径の液圧室4
8Aを画成し、シリンダ穴46B内には小径の液圧室4
8Bを画成している。
【0078】また、段付ピストン47には、図3ないし
図5に示すように径方向(上,下)で対向する位置に断
面コ字形状の凹部47A,47Bが形成され、一方の凹
部47Aの中央には出力ピン49が設けられている。そ
して、該出力ピン49は、段付ピストン47がシリンダ
穴46A,46Bに沿って軸方向(矢示A,B方向)に
摺動変位するときに、この変位を後述のフィードバック
リンク57伝えるものである。
【0079】一方、段付ピストン47の凹部47Bに
は、後述の係合板52がスライド可能に取付けられてい
る。また、段付ピストン47の大径部側端面には、図
7、図8に示す如く有底の止め穴47Cが軸方向に延び
て形成され、該止め穴47Cは段付ピストン47の中心
から偏心した位置に配設されている。そして、止め穴4
7Cには後述する治具63の軸部63Bが係合すること
により、段付ピストン47はシリンダ穴46A,46B
内に廻止め状態で保持されるものである。
【0080】50,51は傾転アクチュエータ45の一
部を構成する蓋板で、該蓋板50,51は、図3に示す
ようにアクチュエータ取付部32Bの左,右の側面にボ
ルト等を用いて着脱可能に固定される。そして、左側の
蓋板50はシリンダ穴46Aを外側から閉塞し、段付ピ
ストン47の左側端面との間で液圧室48Aを画成する
ものである。
【0081】また、右側の蓋板51はシリンダ穴46B
を外側から閉塞し、段付ピストン47の右側端面との間
で小径の液圧室48Bを画成している。そして、小径の
液圧室48Bは、図9に例示した従来技術による傾転ア
クチュエータ5の液圧室8Bに替えて傾転制御圧管路2
0に接続され、大径の液圧室48Aは傾転制御圧管路1
6に接続されるものである。
【0082】52は段付ピストン47の凹部47B内に
スライド可能に取付けられた係合板で、該係合板52
は、図4、図5に示すように略長方形のプレートとして
形成され、その中心部には傾転レバー41の突出ピン4
1Aが挿嵌される係合穴52Aが穿設されている。
【0083】ここで、係合板52は、係合穴52A内に
傾転レバー41の突出ピン41Aを予め挿嵌した状態で
段付ピストン47の凹部47B内に取付けられる。そし
て、この状態で係合板52は、段付ピストン47の軸方
向変位を傾転レバー41を介して斜板40へと伝達し、
これにより斜板40は段付ピストン47に追従して矢示
A,B方向に傾転駆動されるものである。
【0084】53は傾転アクチュエータ45に傾転制御
圧を給排するレギュレータで、該レギュレータ53は、
従来技術で述べたレギュレータ11とほぼ同様に構成さ
れ、弁ケース54、制御スリーブ55およびスプール5
6等を有している。そして、弁ケース54は、図2に示
す如くケーシング本体32のアクチュエータ取付部32
Bに設けた開口部32Cを外側から覆うように、アクチ
ュエータ取付部32Bの側部に着脱可能に設けられてい
る。
【0085】また、弁ケース54内には、制御スリーブ
55が摺動可能に挿嵌されるスリーブ摺動穴(図示せ
ず)が形成され、制御スリーブ55内にはスプール56
が摺動可能に挿嵌されている。そして、これらの制御ス
リーブ55およびスプール56は、従来技術で述べた図
9に示すレギュレータ11の制御スリーブ12およびス
プール13とほぼ同様に作動されるものである。
【0086】ここで、制御スリーブ55には、図4ない
し図6に示す如く軸方向一側に位置して周方向へと円弧
状に延び後述の係合ピン60が係合する係合部としての
切欠き部55Aと、該切欠き部55Aから軸方向他側へ
と離間して制御スリーブ55の径方向に貫通した複数の
油穴55B,55C,55D等とが設けられ、これらの
油穴55B,55C,55Dは、図9に例示したタンク
3,傾転制御圧管路10、16等に連通,遮断されるも
のである。
【0087】57は斜板2の傾転動作に追従させてレギ
ュレータ53をフィードバック制御するフィードバック
機構としてのフィードバックリンクで、該フィードバッ
クリンク57は、従来技術で述べたフィードバックリン
ク17とほぼ同様に構成されるものの、後述の回動レバ
ー58、挟持ばね61を有する点で異なっている。
【0088】そして、フィードバックリンク57は、図
2ないし図7に示すように後述の回動レバー58、支持
ピンとしての枢軸ピン59、係合ピン60および挟持ば
ね61により構成されている。また、回動レバー58お
よび挟持ばね61等は、図2に示すようにアクチュエー
タ取付部32Bとレギュレータ53の弁ケース54との
間を傾転レバー41とほぼ平行に延びるように配設さ
れ、枢軸ピン59を中心にして回動されるものである。
【0089】58はフィードバックリンク57の一部を
構成する剛性リンク部材としての回動レバーで、該回動
レバー58は、鋼材等の剛性材料により図5、図6に示
すように形成され、その一端側には後述する係合ピン6
0の両端側に向け二又状をなして斜めに延びるピン支持
部58A,58Bが一体に形成されている。そして、こ
れらのピン支持部58A,58Bには係合ピン60の両
端側が圧入等の手段を用いて固着され、ピン支持部58
A,58Bは係合ピン60を両持ち状態で支持するもの
である。
【0090】また、回動レバー58の他端側には、図5
に示すように後述する挟持ばね61の折曲げ部61Aが
巻回状態で固定される円柱状のヘッド部58Cが下向き
に突出して設けられている。そして、回動レバー58の
長さ方向中間部には、枢軸ピン59が上,下に貫通して
設けられるピン孔58Dが穿設され、図2に示すように
回動レバー58は、アクチュエータ取付部32Bの開口
部32Cに枢軸ピン59を介して回動可能に取付けられ
るものである。
【0091】さらに、回動レバー58には、ヘッド部5
8Cとピン孔58Dとの間に位置してセンサ取付穴58
Eが形成され、該センサ取付穴58E内には傾転角セン
サ(図示せず)等が取付けられる。そして、この傾転角
センサは、図2に示すアクチュエータ取付部32Bの壁
面等に固定して設けた被検出体(図示せず)との間で回
動レバー58の回動角を検知し、これによって斜板40
の傾転角を検出するものである。
【0092】60は軸方向両端側が回動レバー58のピ
ン支持部58A,58Bに取付けられる係合ピンで、該
係合ピン60は、回動レバー58のピン支持部58A,
58Bにより両持ち状態で支持され、軸方向中間部が制
御スリーブ55の切欠き部55Aに径方向から差込むよ
うにして連結(係合)されるものである。
【0093】そして、回動レバー58が枢軸ピン59を
中心にして回動(揺動)されるときに、係合ピン60は
回動レバー58の動きを制御スリーブ55に伝え、これ
によって制御スリーブ55をレギュレータ53の弁ケー
ス54内で軸方向に摺動変位させるものである。
【0094】61は回動レバー58と共にフィードバッ
クリンク57を構成する弾性リンク部材としての挟持ば
ねで、該挟持ばね61は、ばね性を有する細長い金属ば
ね板を図4ないし図6に示す如く長さ方向中間部で略U
字状に折曲げることにより、例えばピンセット状の挟持
体(クリップ体)として形成されている。そして、挟持
ばね61は、その一端側が略U字状の折曲げ部61Aと
なり、他端側は二又状に延びる一対の挟持部61B,6
1Bとなっている。
【0095】また、挟持ばね61の折曲げ部61Aに
は、図5、図6に示す如く径方向で対向する位置にピン
取付孔61Cが穿設されている。そして、挟持ばね61
の折曲げ部61Aは、回動レバー58のヘッド部58C
に巻付けるように嵌合した状態で、各ピン取付孔61C
およびヘッド部58C内に止めピン62を差し込むこと
によりヘッド部58Cに対して抜止め状態で固定される
ものである。
【0096】一方、挟持ばね61の各挟持部61Bは、
段付ピストン47の凹部47Aを横切る方向に差し込ま
れ、出力ピン49を径方向両側から挟込むように出力ピ
ン49に連結される。そして、段付ピストン47の変位
は出力ピン49から挟持ばね61に伝えられ、挟持ばね
61と一体化された回動レバー58は、段付ピストン4
7の変位に追従し枢軸ピン59を中心にして回動される
ものである。
【0097】63は傾転アクチュエータ45の段付ピス
トン47を廻止め状態に保持するための治具で、該治具
63は、図7に示すように蓋部63Aと、該蓋部63A
から突設され段付ピストン47の止め穴47Cに挿嵌さ
れる軸部63Bとからなり、蓋部63Aには複数のボル
ト挿通穴63C,63C,…が穿設されている。
【0098】ここで、治具63の蓋部63Aは、例えば
当該油圧ポンプの組立作業時に図3に示す蓋板50に替
えてシリンダ穴46Aを外側から閉塞するように、図8
に示す如くアクチュエータ取付部32Bの側面にボルト
等を用いて着脱可能に取付けられる。
【0099】そして、治具63の軸部63Bは、図8に
示すように段付ピストン47の止め穴47Cに嵌合し、
この状態で段付ピストン47をシリンダ穴46A,46
B内で廻止め状態に保持するものである。なお、後述の
如くケーシング31内に斜板40、傾転レバー41等を
組込んだ後には、治具63がアクチュエータ取付部32
Bの側面から取外され、この状態でシリンダ穴46A
は、図3に示すように蓋板50を用いて外側から閉塞さ
れるものである。
【0100】本実施の形態による可変容量型の斜板式油
圧ポンプは上述の如き構成を有するもので、その基本的
作動については従来技術によるものと格別差異はない。
【0101】然るに、本実施の形態にあっては、傾転ア
クチュエータ45の段付ピストン47を廻止め状態に保
持するための治具63を、ケーシング本体32のアクチ
ュエータ取付部32Bに着脱可能に設ける構成としてい
るので、当該油圧ポンプの組立作業を効率的に行うこと
ができる。
【0102】即ち、油圧ポンプの組立工程においては、
ケーシング本体32のアクチュエータ取付部32Bに傾
転アクチュエータ45、レギュレータ53およびフィー
ドバックリンク57等を組付けた状態で、ケーシング本
体32内に回転軸34、斜板支持体39等を組込んだ後
に、ケーシング本体32の奥所側に斜板40、シリンダ
ブロック35等を順次組込み、その後にケーシング本体
32の他端側をリヤケーシング33で閉塞するようにし
ている。
【0103】しかし、斜板40の組込み工程では、図8
に例示する如くアクチュエータ取付部32Bのシリンダ
穴46A,46B内に予め取付けた段付ピストン47の
凹部47Bに対し、傾転レバー41の突出ピン41Aを
係合板52と一緒に係脱可能に挿入する必要があり、こ
のときに段付ピストン47がシリンダ穴46A,46B
内で回転すると、両者の組付けが難しくなる。
【0104】そこで、本実施の形態では、図8に示す如
く治具63の蓋部63Aをアクチュエータ取付部32B
の側面にボルト等を用いて着脱可能に取付け、シリンダ
穴46Aを外側から閉塞するようにし、このときに治具
63の軸部63Bを段付ピストン47の止め穴47Cに
嵌合させ、この状態で段付ピストン47をシリンダ穴4
6A,46B内で廻止め状態に保持するものである。
【0105】これにより、例えば斜板40の組込み工程
で、斜板40および傾転レバー41等を図7中の矢示E
方向へとケーシング本体32の奥所(図2に示すフロン
ト底部32A)側に挿入するときに、段付ピストン47
がシリンダ穴46A,46B内で回転するのを規制で
き、段付ピストン47の凹部47Bに対し、傾転レバー
41の突出ピン41Aを係合板52と共に簡単に係合さ
せることができる。
【0106】従って、当該油圧ポンプの組立作業時に、
傾転アクチュエータ45の段付ピストン47をシリンダ
穴46A,46B内で治具63を用いて廻止め状態に保
持でき、この状態で斜板40を傾転レバー41等と共に
ケーシング本体32内に組込むことにより、斜板40の
傾転レバー41を段付ピストン47に対し短時間で効率
的に連結することができる。
【0107】そして、ケーシング31内に斜板40、傾
転レバー41等を組込んだ後には、治具63をアクチュ
エータ取付部32Bの側面(シリンダ穴46A側)から
取外し、この状態でシリンダ穴46Aを図3に示す如く
蓋板50を用いて外側から閉塞することができ、段付ピ
ストン47と蓋板50との間に液圧室48Aを画成する
ことができる。
【0108】また、本実施の形態によれば、傾転アクチ
ュエータ45の動きをレギュレータ53の制御スリーブ
55に伝え、該制御スリーブ55をフィードバック制御
するフィードバックリンク57を、剛性材料からなる回
動レバー58と、ばね材からなる挟持ばね61とにより
構成している。
【0109】そして、回動レバー58の一端側には、レ
ギュレータ53の制御スリーブ55に係合する係合ピン
60の両端側に向け二又状をなして延び該係合ピン60
を両持ち状態で支持するピン支持部58A,58Bを一
体に形成しているので、下記のような作用効果を得るこ
とができる。
【0110】即ち、当該油圧ポンプの吐出圧が高圧にな
った状態で圧力脈動が発生するような場合には、圧力脈
動の影響がシリンダブロック35の各シリンダ36、各
ピストン37等を介して斜板40に伝えられ、該斜板4
0が脈動の影響で高い振動周波数をもって高周波振動を
繰り返すことがある。
【0111】そして、このような高周波振動は、斜板4
0から傾転レバー41、係合板52等を通じて傾転アク
チュエータ45の段付ピストン47に伝えられるため、
段付ピストン47が高周波振動にさらされると、これが
フィードバックリンク57にも微小振動となって伝播す
る。
【0112】また、例えば回動レバー58と挟持ばね6
1との間の連結部分、ケーシング本体32の開口部32
Cに対する枢軸ピン59の連結部分等に寸法公差等の影
響でガタが発生したときにも、これが原因でフィードバ
ックリンク57の回動レバー58が振動する可能性があ
る。
【0113】そして、このような状態で回動レバー58
が振動を繰返したときには、回動レバー58の一端側に
設けられる係合ピン60と制御スリーブ55の切欠き部
55Aとの間に無理な力が働く虞れがある。
【0114】しかし、本実施の形態では、フィードバッ
クリンク57を、剛性をもった回動レバー58とばね性
をもった挟持ばね61とにより構成し、回動レバー58
の一端側には係合ピン60を両持ち状態で支持するピン
支持部58A,58Bを一体に設ける構成としている。
【0115】この結果、これらのピン支持部58A,5
8Bにより係合ピン60を安定して支持でき、制御スリ
ーブ55の切欠き部55Aと係合ピン60との間に無理
な力が働くのを抑えることができる。
【0116】また、斜板40側からの高周波振動に対し
ても、フィードバックリンク57の挟持ばね61により
振動を減衰でき、この振動が剛性材料からなる回動レバ
ー58に直接的に伝わるのを抑えることができる。
【0117】そして、傾転アクチュエータ45の作動時
には、段付ピストン47の軸方向変位を出力ピン49か
ら挟持ばね61に伝え、該挟持ばね61と一体に回動レ
バー58を動かすことができ、回動レバー58を枢軸ピ
ン59を中心にして回動できると共に、レギュレータ5
3の制御スリーブ55を段付ピストン47の変位に追従
してフィードバック制御することができる。
【0118】従って、本実施の形態によれば、フィード
バックリンク57を回動レバー58と挟持ばね61とで
構成し、回動レバー58の一端側で係合ピン60を両持
ち状態で支持することにより、回動レバー58が高周波
振動するのを良好に抑え、回動レバー58のピン支持部
58A,58Bにより係合ピン60を両持ち状態で安定
して支持できると共に、フィードバックリンク57全体
の耐久性、寿命を向上させることができる。
【0119】そして、フィードバックリンク57を用い
ることによりレギュレータ53の制御スリーブ55を安
定してフィードバック制御することができ、当該斜板式
油圧ポンプの容量制御を長期に亘り安定させ、信頼性を
高めることができる。
【0120】また、挟持ばね61は、一端側の折曲げ部
61Aを回動レバー58のヘッド部58Cに巻付けるよ
うに止めピン62等で固定し、他端側の各挟持部61B
を、段付ピストン47の出力ピン49に径方向両側から
挟込むように連結させる構成としているので、このよう
な挟持ばね61を用いることにより、傾転アクチュエー
タ45に対するフィードバックリンク57の取付方向を
容易に変更することが可能となり、レギュレータ53等
の取付自由度を高めることができる。
【0121】なお、前記実施の形態では、回動レバー5
8のピン支持部58A,58Bに別体の係合ピン60を
圧入等の手段を用いて固定するものとして述べたが、こ
れに替えて、例えば回動レバー58のピン支持部58
A,58Bに係合ピンを一体に形成する構成としてもよ
いものである。
【0122】また、前記実施の形態では、フィードバッ
クリンク57を剛性材料からなる回動レバー58と挟持
ばね61等とにより構成するものとして述べたが、本発
明はこれに限るものではなく、例えばフィードバックリ
ンクを剛性材料からなる単一のリンク部材により構成し
てもよく、この場合にはリンク部材の一端側に二又状の
ピン支持部を設ける構成とすればよい。
【0123】さらに、前記実施の形態では、可変容量型
液圧回転機として斜板式油圧ポンプを用いた場合を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、
例えば可変容量型の斜板式油圧モータに適用してもよ
く、斜軸式油圧ポンプ、油圧モータ等に適用してもよい
ものである。
【0124】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明によれば、傾転アクチュエータの動きを制御スリーブ
に伝えるフィードバックリンクの一端側に、前記制御ス
リーブに係合するピンの両端側に向けて二又状に延びる
ピン支持部を設ける構成としたので、フィードバックリ
ンクの一端側に設けた二又状のピン支持部により、制御
スリーブに係合するピンの軸方向両端側を両持ち状態で
安定して支持でき、制御スリーブとピンとの間に無理が
力が働くのを抑えることができる。従って、制御スリー
ブ、フィードバックリンクまたはピン等の破損、損傷を
長期にわたり防止でき、耐久性、寿命を向上できると共
に、容量制御の信頼性を高めることができる。
【0125】また、請求項2に記載の発明にあっても、
フィードバックリンクの一端側に設けた二又状のピン支
持部によって、制御スリーブに係合するピンの軸方向両
端側を両持ち状態で支持するため、前記ピンを安定して
支持でき、制御スリーブとピンとの間に無理が力が働く
のを抑えることができると共に、斜板式液圧回転機の容
量制御を長期に亘って安定させ、信頼性を高めることが
できる。
【0126】また、請求項3に記載の発明によると、ピ
ンの軸方向中間部を制御スリーブに連結し、フィードバ
ックリンクの各ピン支持部は前記ピンの軸方向両端側を
両持ち状態で支持する構成としているので、制御スリー
ブから突出するピンの軸方向両端側を両持ち状態で安定
して支持することができ、レギュレータに対するフィー
ドバック制御を長期にわたり高い信頼性をもって行うこ
とができる。
【0127】また、請求項4に記載の発明は、フィード
バックリンクを、一端側に二又状のピン支持部が設けら
れた剛性リンク部材と、一端側が該剛性リンク部材の他
端側に固定され他端側が傾転アクチュエータに連結され
た弾性リンク部材とにより構成しているので、弾性リン
ク部材により傾転アクチュエータからの高周波振動を減
衰して剛性リンク部材に伝達でき、剛性リンク部材が微
小振動を繰返すのを抑えることができると共に、この振
動が剛性リンク部材のピン支持部に伝わるのを防止で
き、剛性リンク部材およびピンの耐久性、寿命等を確実
に向上することができる。
【0128】一方、請求項5に記載の発明によると、傾
転アクチュエータは傾転制御シリンダとサーボピストン
とからなり、ケーシングと該サーボピストンとの間に
は、該サーボピストンを前記傾転制御シリンダ内で廻止
め状態に保持するための治具を着脱可能に設ける構成と
しているので、例えば当該可変容量型液圧回転機の組立
作業時に、傾転アクチュエータのサーボピストンを傾転
制御シリンダ内で治具を用いて廻止め状態に保持でき、
この状態で容量可変部(斜板)をケーシング内に組込む
ことにより、容量可変部をサーボピストンに対し短時間
で効率的に連結できると共に、組立時の作業性を確実に
向上することができる。
【0129】また、請求項6に記載の発明は、傾転アク
チュエータ、レギュレータおよびフィードバック機構を
ケーシングに組付けるときに該ケーシングに対して前記
傾転アクチュエータを廻止め状態に保持し、前記容量可
変部をケーシング内に組込むときには、前記容量可変部
を予め廻止め状態に保持された前記傾転アクチュエータ
に対して連結するようにしているため、液圧回転機の組
立作業時に傾転アクチュエータを廻止め状態に保持で
き、容量可変部と傾転アクチュエータとの連結作業を効
率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による可変容量型の斜板式
油圧ポンプを示す縦断面図である。
【図2】油圧ポンプの傾転アクチュエータ、レギュレー
タおよびフィードバックリンク等を示す図1中の矢示II
−II方向からみた断面図である。
【図3】油圧ポンプのシリンダブロック、傾転アクチュ
エータおよびフィードバックリンク等を拡大して示す図
2中の矢示 III−III 方向からみた断面図である。
【図4】図2中の斜板、傾転レバー、段付ピストン、フ
ィードバックリンクおよび制御スリーブ等を拡大して示
す斜視図である。
【図5】図4中の傾転レバー、段付ピストン、フィード
バックリンクおよび制御スリーブ等を拡大して示す分解
斜視図である。
【図6】図4中のフィードバックリンクおよび制御スリ
ーブ等を拡大して示す分解斜視図である。
【図7】図2中の斜板、傾転レバー、段付ピストン、フ
ィードバックリンク等を治具と共に示す分解斜視図であ
る。
【図8】油圧ポンプのアクチュエータ取付部に治具を取
付けた状態を示す図2中の矢示VIII−VIII方向からみた
拡大断面図である。
【図9】従来技術による斜板式油圧ポンプの容量制御用
油圧回路図である。
【符号の説明】
31 ケーシング 32 ケーシング本体 32B アクチュエータ取付部 32C 開口部 33 リヤケーシング 34 回転軸 35 シリンダブロック 36 シリンダ 37 ピストン 38 シュー 39 斜板支持体 40 斜板(容量可変部) 40A 平滑面(摺動面) 41 傾転レバー 42 弁板 43,44 給排通路 45 傾転アクチュエータ 46A,46B シリンダ穴(傾転制御シリンダ) 47 段付ピストン(サーボピストン) 47A,47B 凹部 47C 止め穴 48A,48B 液圧室 49 出力ピン 52 係合板 53 レギュレータ 54 弁ケース 55 制御スリーブ 55A 切欠き部(係合部) 56 スプール 57 フィードバックリンク(フィードバック機構) 58 回動レバー(剛性リンク部材) 58A,58B ピン支持部 59 枢軸ピン 60 係合ピン 61 挟持ばね(弾性リンク部材) 63 治具
フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA01 BB06 BB25 CC07 CC32 DD52 3H084 AA08 AA16 BB09 BB24 CC32 CC35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変部を有している液圧回転機のケ
    ーシングと、該ケーシングに設けられ外部から給排され
    る傾転制御圧に応じて前記容量可変部を傾転駆動する傾
    転アクチュエータと、該傾転アクチュエータに給排する
    傾転制御圧を可変に制御するため前記ケーシングに設け
    られ制御スリーブ内にスプールを有するサーボ弁からな
    るレギュレータと、前記容量可変部の傾転動作に追従し
    て該レギュレータの制御スリーブをフィードバック制御
    するフィードバック機構とを備えた可変容量型液圧回転
    機において、 前記フィードバック機構は、前記レギュレータの制御ス
    リーブと前記傾転アクチュエータとの間に設けられ該傾
    転アクチュエータの動きを制御スリーブに伝えるフィー
    ドバックリンクにより構成し、該フィードバックリンク
    の一端側には、前記制御スリーブに係合するピンを軸方
    向の両端側で支持するため該ピンの両端側に向けて二又
    状に延びるピン支持部を設ける構成としたことを特徴と
    する可変容量型液圧回転機。
  2. 【請求項2】 筒状のケーシングと、該ケーシング内に
    回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と共に回転す
    るように前記ケーシング内に設けられ該回転軸の周方向
    に離間して軸方向に延びる複数のシリンダが穿設された
    シリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ
    に往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、前記ケー
    シング内に傾転可能に設けられ該各ピストンの端部に装
    着されたシューが摺動する摺動面を有した斜板と、前記
    ケーシングに設けられ外部から給排される傾転制御圧に
    応じて該斜板を傾転駆動する傾転アクチュエータと、該
    傾転アクチュエータに給排する傾転制御圧を可変に制御
    するため前記ケーシングに設けられ制御スリーブ内にス
    プールを有するサーボ弁からなるレギュレータと、前記
    斜板の傾転動作に追従して該レギュレータの制御スリー
    ブをフィードバック制御するフィードバック機構とを備
    えた可変容量型液圧回転機において、 前記フィードバック機構は、前記レギュレータの制御ス
    リーブと前記傾転アクチュエータとの間に設けられ該傾
    転アクチュエータの動きを制御スリーブに伝えるフィー
    ドバックリンクにより構成し、該フィードバックリンク
    の一端側には、前記制御スリーブに係合するピンを軸方
    向の両端側で支持するため該ピンの両端側に向けて二又
    状に延びるピン支持部を設ける構成としたことを特徴と
    する可変容量型液圧回転機。
  3. 【請求項3】 前記ピンは軸方向中間部を前記制御スリ
    ーブに連結し、前記フィードバックリンクの各ピン支持
    部は、前記ピンの軸方向の両端側を両持ち状態で支持す
    る構成としてなる請求項1または2に記載の可変容量型
    液圧回転機。
  4. 【請求項4】 前記フィードバックリンクは、前記ケー
    シングに回動可能に取付けられ一端側に前記二又状のピ
    ン支持部が設けられた剛性材料からなる剛性リンク部材
    と、一端側が該剛性リンク部材の他端側に固定され他端
    側が前記傾転アクチュエータに連結されたばね材によっ
    て形成され前記傾転アクチュエータの動きを該剛性リン
    ク部材に伝える弾性リンク部材とにより構成してなる請
    求項1,2または3に記載の可変容量型液圧回転機。
  5. 【請求項5】 前記傾転アクチュエータは、前記ケーシ
    ング内に設けられた傾転制御シリンダと、該傾転制御シ
    リンダ内に摺動可能に挿嵌され前記傾転制御圧が給排さ
    れることによって該傾転制御シリンダ内を軸方向に変位
    するサーボピストンとにより構成し、前記ケーシングと
    該サーボピストンとの間には、該サーボピストンを前記
    傾転制御シリンダ内で廻止め状態に保持するための治具
    を着脱可能に設ける構成としてなる請求項1,2,3ま
    たは4に記載の可変容量型液圧回転機。
  6. 【請求項6】 容量可変部を有している液圧回転機のケ
    ーシングと、該ケーシングに設けられ外部から給排され
    る傾転制御圧に応じて前記容量可変部を傾転駆動する傾
    転アクチュエータと、該傾転アクチュエータに給排する
    傾転制御圧を可変に制御するため前記ケーシングに設け
    られ制御スリーブ内にスプールを有するサーボ弁からな
    るレギュレータと、前記容量可変部の傾転動作に追従し
    て該レギュレータの制御スリーブをフィードバック制御
    するフィードバック機構とを備えた可変容量型液圧回転
    機の組立方法であって、 前記傾転アクチュエータ、レギュレータおよびフィード
    バック機構を前記ケーシングに組付けるときに該ケーシ
    ングに対して前記傾転アクチュエータを廻止め状態に保
    持し、前記容量可変部をケーシング内に組込むときに
    は、該容量可変部を予め廻止め状態に保持された前記傾
    転アクチュエータに対して連結することを特徴とした可
    変容量型液圧回転機の組立方法。
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