JP2003073255A

JP2003073255A - 皮膚洗浄料

Info

Publication number: JP2003073255A
Application number: JP2001261192A
Authority: JP
Inventors: Masato Yoshioka; 正人吉岡; Keiichi Uehara; 計一植原; Sueko Omi; 須恵子大海; Takashi Adachi; 敬安達
Original assignee: Seiwa Kasei Co Ltd
Current assignee: Seiwa Kasei Co Ltd
Priority date: 2001-08-30
Filing date: 2001-08-30
Publication date: 2003-03-12

Abstract

(57)【要約】【課題】メイク汚れや皮脂汚れに対して高い洗浄力を
有し、起泡性に優れ、かつ皮膚に対して低刺激である透
明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料を提供する。【解決手段】親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルと
アクリル酸系ポリマーの一種類以上とアルキルポリグル
コシドとを含有させて透明ないし半透明のゲル状皮膚洗
浄料を構成する。親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル
中のモノエステル含有量は５０重量％以上であることが
好ましく、アルキルポリグルコシドはアルキル基の炭素
数が８〜１４であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は皮膚洗浄料に関し、
さらに詳細には、メイク汚れや皮脂汚れに対して高い洗
浄力を有し、起泡性に優れ、かつ皮膚に対して低刺激で
ある透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料に関する。

【０００２】

【従来の技術】口紅、ファンデーション、アイシャド
ウ、マスカラーなどのメイクアップ化粧料は、油分、固
型油分を含有しているため、石けんやアミノ酸系界面活
性剤を用いたのではメイクアップ汚れを除去することは
困難であった。そのため、従来より、このようなメイク
アップ汚れを除去するためには、油性原料を主体とする
ゲル状洗浄料、クリーム状洗浄料、クレンジングオイル
などが用いられている。

【０００３】しかしながら、これらの油性原料を主に使
用する洗浄料では、十分な洗浄効果を得ることが困難で
あり、しかも、洗浄中の泡立ちも期待できなかった。そ
のため、洗浄後に、再度、洗浄料で洗浄する必要があっ
た。

【０００４】また、メイクアップや皮脂等の汚れを除去
するための洗浄剤には、皮膚に対して低刺激性であるこ
とも要求されるが、通常のアニオン性界面活性剤を基剤
に用いると、一般に皮膚に対する刺激性が高い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、メイク汚れや皮脂汚れに対して高い洗浄力を有し、
起泡性に優れ、かつ皮膚に対して低刺激である透明ない
し半透明のゲル状皮膚洗浄料を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記のような実状におい
て、本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定の親水性
ポリグリセリン脂肪酸エステルと、ポリアクリルアミド
などのアクリル酸系ポリマーと、特定のアルキルポリグ
ルコシドを組み合わせて用いることにより、メイク汚れ
や皮脂汚れに対して高い洗浄力を有し、起泡性に優れ、
かつ皮膚に対して低刺激である透明ないし半透明のゲル
状皮膚洗浄料が得られることを見出し、本発明を完成す
るにいたった。

【０００７】すなわち、本発明は、次の成分（Ａ）、
（Ｂ）および（Ｃ）；（Ａ）親水性ポリグリセリン脂肪
酸エステル、（Ｂ）アクリル酸系ポリマーの一種類以
上、（Ｃ）アルキルポリグルコシド、を含有することを
特徴とする透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料を提供
するものである。

【０００８】以下本発明について詳細に説明する。本発
明に用いる（Ａ）成分の親水性ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、そのエステル中にモノエステルを５０重量％
以上含有しているものが好ましく、６０重量％以上のも
のがより好ましい。すなわち、親水性ポリグリセリン脂
肪酸エステル中のモノエステルの含有量が５０％未満で
あると透明性が低下すると共にゲル形成力が低下する。
また、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する
脂肪酸の炭素数は８〜２４であり、飽和又は不飽和の直
鎖あるいは分岐の脂肪酸やヒドロキシ脂肪酸で、脂肪酸
は単独で用いてもよいしあるいは混合して用いてもよ
い。ポリグリセリンは、平均重合度で３〜２０が好まし
く、５〜１５がより好ましい。すなわち、ポリグリセリ
ンの平均重合度が３以下になると、洗浄力（汚れの落と
しやすさ）や透明性が低下し、平均重合度が２０以上に
なると、使用感触的にベタツキがひどくなる。

【０００９】本発明に用いる親水性ポリグリセリン脂肪
酸エステルは単独で用いてもよいしあるいは２種以上を
混合して用いてもよい。そして、その含有量は透明ない
し半透明のゲル状皮膚洗浄料全組成に対し、５〜８０重
量％が好ましく、１０〜７０重量％の範囲がより好まし
い。すなわち、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの
含有量が５重量％より少ないと洗浄力が不足し、また逆
に親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が８０
重量％を超えると皮膚洗浄料の安定性を保つのが困難に
なり透明または半透明のゲル状皮膚洗浄料が作りにくく
なる。

【００１０】本発明で用いる（Ｂ）成分のアクリル酸系
ポリマーとしては、例えば、以下のようなポリマーが挙
げられる。（１）ポリアクリルアミド（２）ポリアクリル酸アンモニウム（３）架橋ポリアクリル酸アンモニウム（４）アクリル酸ナトリウム／アクリルアミドコポリマ
ー（５）アクリル酸ナトリウム／アクリルアミド架橋コポ
リマー（６）アクリルアミド／中和２−アクリルアミド−２−
メチルプロパンスルホン酸コポリマー（７）アクリルアミド／中和２−アクリルアミド−２−
メチルプロパンスルホン酸架橋コポリマー（８）アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメ
チルタウリンナトリウムコポリマー（９）アクリル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメ
チルタウリンナトリウム架橋コポリマー（10）アクリル酸ナトリウム／アクリロイルジメチルタ
ウリンナトリウムコポリマー（11）アクリル酸ナトリウム／アクリロイルジメチルタ
ウリンナトリウム架橋コポリマー

【００１１】（Ｂ）成分のアクリル酸系ポリマーは、他
の成分、例えば、炭素数１３〜１６などのイソパラフィ
ン、スクワラン、ポリオキシエチレン（７）ラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレン（４０）ヒマシ油誘導体、
ポリソルベート６０、ポリソルベート８０などの界面活
性剤などと混合して用いてもよく、アクリル酸系ポリマ
ーと界面活性剤などとの混合物はフランス・セピック社
よりセピゲル３０５、セピゲル５０１、シマルゲルＮ
Ｓ、シマルゲルＡ、シマルゲルＥＧなどの商品名で市販
されている。

【００１２】（Ｂ）成分のアクリル酸系ポリマーは、本
発明の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料の全組成に
対して、０．１〜１５重量％、特に１〜１０重量％の範
囲で含有させるのが好ましい。すなわち、アクリル酸系
ポリマーの含有量が０．１％より少ない場合はゲル形成
力が弱くなり、逆にアクリル酸系ポリマーの含有量が１
５重量％以上になると透明または半透明のゲル状皮膚洗
浄料の洗浄力が落ちる傾向にある。

【００１３】本発明で用いる（Ｃ）成分のアルキルポリ
グルコシドは、アルキルグルコシド、アルキルグリコシ
ドと称されるものも含み、下記一般式（Ｉ）Ｇｌｕ−（Ｇｌｕ）ｎＯＲ（Ｉ）〔式中、Ｇｌｕはグルコース基、Ｒはアルキル基、ｎは
重合度を表す〕で表される。

【００１４】そして、上記一般式（Ｉ）において、Ｒの
アルキル基の炭素数は８〜１８で、好ましくは１０〜１
４であり、グルコースの重合度ｎは０〜２であるものが
本発明の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料に好まし
い。そのようなアルキルポリグリコシドとしては、フラ
ンス・セピック社よりオラミックスＮＳ１０の商品名で
市販されている。

【００１５】この（Ｃ）成分のアルキルポリグルコシド
の含有量は、本発明の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗
浄料の全組成に対して、０．５〜１５重量％、好ましく
は１〜１０重量％である。すなわち、アルキルポリグル
コシドの含有量が０．５重量％より少ない場合は泡立ち
が落ち、逆にアルキルポリグルコシドの含有量が１５重
量％以上になると起泡性は向上するがゲルの透明性が低
下する。

【００１６】本発明の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗
浄料は、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとアクリ
ル酸系ポリマーの一種類以上とアルキルポリグルコシド
とを必須成分として構成されるが、本発明の特性を損な
わない範囲で他の成分を適宜配合することができる。

【００１７】そのような成分としては、例えば、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導
体、グリセリンモノオレイン酸、ソルビタンモノステア
リン酸、ポリエチレングリコールモノイソステアリン
酸、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコー
ンなどの非イオン性界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウ
ム、ヤシ油脂肪酸グルタミン酸ナトリウム、ラウリン酸
グリセリル硫酸ナトリウム、モノラウリルリン酸ナトリ
ウム、ラウロイル加水分解コラーゲンカリウム、ラウロ
イル加水分解シルクナトリウムなどのアニオン性界面活
性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベ
ヘニルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活
性剤、２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル−Ｎ−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸
アミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸
ベタインなどの両性界面活性剤、グリシン、アラニンな
どのアミノ酸類、加水分解コラーゲン、加水分解シルク
などのポリペプチド類、ソルビトール、キシリトール、
トレハロース、マルチトールなどの糖類、キサンタンガ
ム、エチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポ
リビニルアルコール、カチオン化セルロース、シリコー
ンレジンなどの高分子類、オリーブ油、マカデミアナッ
ツ油、ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、
スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、ジメチルポリ
シロキサンなどのシリコーンなどの油性原料、各種染
料、キレート剤、香料などを挙げることができる。

【００１８】本発明の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗
浄料は、その剤型について特に制限はなく、シャンプ
ー、ボディシャンプー、洗顔料、メイク落とし用洗顔料
などに適用される。

【００１９】

【実施例】次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明する。ただし、本発明は実施例のみに限定されるもの
ではない。

【００２０】実施例１〜４および比較例１〜４表１および表２に示す組成の実施例１〜４および比較例
１〜４の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料を調製
し、ゲルの透明性および使用感触を評価した。なお、表
１および表２中の配合量は重量部によるものであり、配
合量が固形分量でないものについては、成分名の後ろに
括弧書きで固形分濃度を示す。

【００２１】

【表１】

【００２２】

【表２】

【００２３】なお、表１および表２中で商品名で記載し
た皮膚洗浄料用の配合品の組成は下記の通りである。＊１：セピゲル３０５（商品名）；セピック社製のポリ
アクリルアミド、イソパラフィン（炭素数１３〜１
４）、ポリオキシエチレン（７）ラウリルエーテルの混
合物＊２：セピゲル５０１（商品名）；セピック社製のポリ
アクリル酸ナトリウム／ポリアクリル酸アミド共重合
体、イソパラフィン（炭素数１３〜１４）／鉱物油、ポ
リソルベート８０の混合物＊３：シマルゲルＮＳ（商品名）；セピック社製のアク
リル酸ヒドロキシエチル／アクリロイルジメチルタウリ
ンナトリウム共重合体、スクワラン、ポリソルベート６
０の混合物＊４：シマルゲルＥＧ（商品名）；セピック社製のアク
リル酸ナトリウム／アクリロイルジメチルタウリンナト
リウム共重合体、イソヘキサデカン、ポリソルベート８
０の混合物＊５：オラミックスＮＳ１０（商品名）；セピック社製
のデシルグルコシドの５５％水溶液

【００２４】上記実施例１〜４の皮膚洗浄料を調製し、
１０名の女性パネルに、ゲルの様相を目視により下記の
評価基準で評価させ、１０人の平均値を評価点とした。

【００２５】透明ゲル形成評価基準透明；３点を与えるやや透明；２点を与えるやや不透明；１点を与える不透明；０点を与える

【００２６】つぎに、健常女性パネル１０名に、素肌を
水洗、乾燥後、耐水性のある油性ファンンデーションを
顔面に塗布し、３０分後に本実施例１〜４および比較例
１〜４の皮膚洗浄料を用いてファンデーションを落と
し、水洗させた。その際に泡立ち、および、乾燥後の肌
状態、ファンデーションの落ち具合（洗浄力）を下記の
評価基準で評価させ、１０人の平均値を評価点とした。

【００２７】泡立ち度の評価基準泡立ちが非常によかった；３点を与える泡立ちがよかった；２点を与える泡立ちがやや悪い；１点を与える泡立たない；０点を与える

【００２８】肌の状態（しっとり感）の評価基準肌がしっとりしている；３点を与える肌がややしっとりしている；２点を与える肌にややツッパリ感がある；１点を与える肌にツッパリ感がある；０点を与える

【００２９】ファンデーションの落ち具合（洗浄力）の評価基準容易にファンデーションが落ちた；３点を与える時間をかければファンデーションが落ちた；２点を与える時間をかけてもファンデーションが落ちにくかった；１点を与えるほとんどファンデーションが落ちなかった；０点を与える

【００３０】これらの評価結果を表３にまとめて示す
が、評価点を下記のように表示する。

【００３１】評価点の表示 ◎；３．０≧評価点≧２．３ ○；２．３＞評価点≧１．５ △；１．５＞評価点≧０．７ ×；０．７＞評価点

【００３２】

【表３】

【００３３】表３に示すように、実施例１〜４の皮膚洗
浄料は比較例１〜４の皮膚洗浄料と比較して、ゲルの透
明性、水洗後のしっとり感、洗浄中の泡立ち、洗浄力と
も優れていた。

フロントページの続き (72)発明者安達敬大阪府東大阪市布市町１丁目２番14号株式会社成和化成内Ｆターム(参考） 4C083 AC022 AC122 AC182 AC421 AC422 AC442 AD071 AD072 AD091 AD092 AD131 AD132 AD201 AD202 AD211 AD212 BB48 CC23 CC38 DD01 DD22 DD28 DD41 EE06 EE07 EE10

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】次の成分（Ａ）〜（Ｃ）：（Ａ）親水性
ポリグリセリン脂肪酸エステル、（Ｂ）アクリル酸系ポ
リマーの一種類以上、（Ｃ）アルキルポリグルコシド、
を含有することを特徴とする透明ないし半透明のゲル状
皮膚洗浄料
【請求項２】成分（Ａ）の親水性ポリグリセリン脂肪
酸エステル中のモノエステルの含有量が５０重量％以上
である請求項１に記載の透明ないし半透明のゲル状皮膚
洗浄料
【請求項３】成分（Ｃ）のアルキルポリグルコシドの
アルキル基の炭素数が８〜１４である請求項１または２
に記載の透明ないし半透明のゲル状皮膚洗浄料。