JP2003071904A - 帯電部材用被覆チューブの製造方法及び帯電部材 - Google Patents
帯電部材用被覆チューブの製造方法及び帯電部材Info
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- JP2003071904A JP2003071904A JP2001263908A JP2001263908A JP2003071904A JP 2003071904 A JP2003071904 A JP 2003071904A JP 2001263908 A JP2001263908 A JP 2001263908A JP 2001263908 A JP2001263908 A JP 2001263908A JP 2003071904 A JP2003071904 A JP 2003071904A
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/92—Measuring, controlling or regulating
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C2948/00—Indexing scheme relating to extrusion moulding
- B29C2948/92—Measuring, controlling or regulating
- B29C2948/92819—Location or phase of control
- B29C2948/92923—Calibration, after-treatment or cooling zone
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 弾性体層に被覆するシームレスチューブ断面
形状を真円状にし、周方向むらの発生を極力抑制し、長
手方向における真直度が良く、更には外径むら、ひいて
は厚みむらを抑制した帯電部材、その製造過程での該シ
ームレスチューブの引取手段における問題点を解決した
帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供する。 【解決手段】 弾性体に複数層のシームレスな小径薄肉
の被覆チューブを被覆して帯電部材を構成するための被
覆チューブの製造方法であって、鉛直方向にチューブを
押出す工程、空冷工程、水冷サイジング工程、チューブ
引取工程及びチューブ切断工程を有する帯電部材用被覆
チューブの製造方法において、該チューブ引取工程が該
チューブとの接点で同一径の円弧、同一周速度であり、
その表面に螺旋の凹凸筋が設けられた少なくとも1対の
搬送手段を有する帯電部材用被覆チューブの製造方法及
び該チューブを被覆した帯電部材。
形状を真円状にし、周方向むらの発生を極力抑制し、長
手方向における真直度が良く、更には外径むら、ひいて
は厚みむらを抑制した帯電部材、その製造過程での該シ
ームレスチューブの引取手段における問題点を解決した
帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供する。 【解決手段】 弾性体に複数層のシームレスな小径薄肉
の被覆チューブを被覆して帯電部材を構成するための被
覆チューブの製造方法であって、鉛直方向にチューブを
押出す工程、空冷工程、水冷サイジング工程、チューブ
引取工程及びチューブ切断工程を有する帯電部材用被覆
チューブの製造方法において、該チューブ引取工程が該
チューブとの接点で同一径の円弧、同一周速度であり、
その表面に螺旋の凹凸筋が設けられた少なくとも1対の
搬送手段を有する帯電部材用被覆チューブの製造方法及
び該チューブを被覆した帯電部材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体に接触配
置され、電圧を印加されることにより該被帯電体を帯電
する帯電部材及びその帯電部材用被覆チューブの製造方
法に関する。
置され、電圧を印加されることにより該被帯電体を帯電
する帯電部材及びその帯電部材用被覆チューブの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置や静電記録装置等の
画像形成装置に用いられる帯電手段として、接触帯電方
式の帯電手段の採用が進められている。接触帯電は、被
帯電体に接触配置された帯電部材に電圧を印加すること
によって被帯電体を所定の極性及び電位に帯電させるも
のであり、電源の電圧を低くすることができる、オゾン
等のコロナ生成物の発生を少なくすることができる、及
び構造が簡単で低コスト化を図ることができる等の利点
がある。
画像形成装置に用いられる帯電手段として、接触帯電方
式の帯電手段の採用が進められている。接触帯電は、被
帯電体に接触配置された帯電部材に電圧を印加すること
によって被帯電体を所定の極性及び電位に帯電させるも
のであり、電源の電圧を低くすることができる、オゾン
等のコロナ生成物の発生を少なくすることができる、及
び構造が簡単で低コスト化を図ることができる等の利点
がある。
【0003】帯電部材に印加する電圧は直流のみを印加
する方式(DC印加方式)の他に、直流電圧を接触帯電
部材に印加した時の被帯電体の帯電開始電圧の2倍以上
のピーク間電圧を有する振動電界(時間と共に電圧値が
周期的に変化する電界)を接触帯電部材と被帯電体との
間に形成して被帯電体面を帯電処理する手法(AC印加
方式)があり、この方がより均一な帯電をすることが可
能である。
する方式(DC印加方式)の他に、直流電圧を接触帯電
部材に印加した時の被帯電体の帯電開始電圧の2倍以上
のピーク間電圧を有する振動電界(時間と共に電圧値が
周期的に変化する電界)を接触帯電部材と被帯電体との
間に形成して被帯電体面を帯電処理する手法(AC印加
方式)があり、この方がより均一な帯電をすることが可
能である。
【0004】また、接触帯電装置は、被帯電体に接触さ
せる帯電部材の形状や形態から、帯電部材をローラ状部
材(帯電ローラ)としたローラ型帯電器(特開昭63−
7380号及び特開昭56−91253号公報等)、ブ
レード状部材(帯電ブレード)としたブレード型帯電器
(特開昭64−24264号及び特開昭56−1943
49号公報等)及びブラシ状部材(帯電ブラシ)とした
ブラシ型帯電器(特開昭64−24264号公報等)等
に大別される。
せる帯電部材の形状や形態から、帯電部材をローラ状部
材(帯電ローラ)としたローラ型帯電器(特開昭63−
7380号及び特開昭56−91253号公報等)、ブ
レード状部材(帯電ブレード)としたブレード型帯電器
(特開昭64−24264号及び特開昭56−1943
49号公報等)及びブラシ状部材(帯電ブラシ)とした
ブラシ型帯電器(特開昭64−24264号公報等)等
に大別される。
【0005】帯電ローラは回転自由に軸受支持されて被
帯電体に所定の圧力で圧接され、被帯電体の移動に伴い
回転する。
帯電体に所定の圧力で圧接され、被帯電体の移動に伴い
回転する。
【0006】上記帯電ローラは通常、基体として中心に
設けた芯金と、該芯金の外周にローラ状に設けた導電性
の弾性層と、更にその外周に設けた表面層等を有する多
層構造体である。
設けた芯金と、該芯金の外周にローラ状に設けた導電性
の弾性層と、更にその外周に設けた表面層等を有する多
層構造体である。
【0007】上記各層のうち、芯金(金属層)はローラ
の形状を維持するための剛体であると共に、給電電極と
しての役割を有している。
の形状を維持するための剛体であると共に、給電電極と
しての役割を有している。
【0008】また、上記弾性層は通常、104〜109Ω
・cmの体積固有抵抗を有すること、及び弾性変形する
ことにより被帯電体との均一な接触を確保する機能が要
求されるため、通常、導電性が付与されたゴム硬度(J
IS A)70度以下の柔軟性を有する加硫ゴムが使用
される。そして、従来の帯電ローラには、弾性層として
ゴム発泡体(又はスポンジ状ゴム)を使用した発泡タイ
プとゴム発泡体を使用しないソリッドタイプがあった。
また、上記表面層は被帯電体の帯電均一性を向上させ、
被帯電体表面のピンホール等に起因するリークの発生を
防止すると共に、トナー粒子や紙粉等の固着を防止する
機能、更には弾性層の硬度を低下させるために用いられ
るオイルや可塑剤等の軟化剤のブリードを防止する機能
等も有している。表面層の体積固有抵抗は、通常105
〜1013Ω・cmであり、従来、導電性塗料を塗布する
こと、あるいはシームレスチューブを被覆すること等に
より形成されていた。
・cmの体積固有抵抗を有すること、及び弾性変形する
ことにより被帯電体との均一な接触を確保する機能が要
求されるため、通常、導電性が付与されたゴム硬度(J
IS A)70度以下の柔軟性を有する加硫ゴムが使用
される。そして、従来の帯電ローラには、弾性層として
ゴム発泡体(又はスポンジ状ゴム)を使用した発泡タイ
プとゴム発泡体を使用しないソリッドタイプがあった。
また、上記表面層は被帯電体の帯電均一性を向上させ、
被帯電体表面のピンホール等に起因するリークの発生を
防止すると共に、トナー粒子や紙粉等の固着を防止する
機能、更には弾性層の硬度を低下させるために用いられ
るオイルや可塑剤等の軟化剤のブリードを防止する機能
等も有している。表面層の体積固有抵抗は、通常105
〜1013Ω・cmであり、従来、導電性塗料を塗布する
こと、あるいはシームレスチューブを被覆すること等に
より形成されていた。
【0009】シームレスチューブ製造装置は、押し出し
手段により該シームレスチューブが押し出され、空冷手
段、水冷サイジング手段、チューブ引き取り手段の順序
で該シームレスチューブを製造するが、チューブ引き取
り手段の際に該シームレスチューブの外径よりも小さい
引き取りベルト隙間幅でないとスリップしてしまうた
め、該シームレスチューブを潰して引き取っていた。よ
って、チューブの断面形状が楕円形になってしまう問題
がある。
手段により該シームレスチューブが押し出され、空冷手
段、水冷サイジング手段、チューブ引き取り手段の順序
で該シームレスチューブを製造するが、チューブ引き取
り手段の際に該シームレスチューブの外径よりも小さい
引き取りベルト隙間幅でないとスリップしてしまうた
め、該シームレスチューブを潰して引き取っていた。よ
って、チューブの断面形状が楕円形になってしまう問題
がある。
【0010】引き取りベルト隙間幅の調整により、断面
楕円形状は良化するが、該引き取りベルト間を通過する
過程で、更なる問題がある。該シームレスチューブは、
該引き取りベルトがピンと張られた状態では該ベルトの
動きが悪くなるため、図1に示すように少し余裕を持た
せて張られている。すると、余裕が原因で該ベルトに浪
打(脈動)が生じるために、該引き取りベルトとの間で
接触離間を繰り返す。そのため、その接触離間のタイミ
ングの影響を受け、該シームレスチューブ外径に微妙な
差異が生ずる問題が生じた。
楕円形状は良化するが、該引き取りベルト間を通過する
過程で、更なる問題がある。該シームレスチューブは、
該引き取りベルトがピンと張られた状態では該ベルトの
動きが悪くなるため、図1に示すように少し余裕を持た
せて張られている。すると、余裕が原因で該ベルトに浪
打(脈動)が生じるために、該引き取りベルトとの間で
接触離間を繰り返す。そのため、その接触離間のタイミ
ングの影響を受け、該シームレスチューブ外径に微妙な
差異が生ずる問題が生じた。
【0011】また、該引き取りベルト等の引き取り手段
を該シームレスチューブが通過する際に、該シームレス
チューブを挟む該引き取り手段が、図2の様に平行に配
置されていないと、該シームレスチューブと該引き取り
手段との間隙幅の小さい方が、引き取りの同時点で幅広
く該引き取り手段と接触し摩擦抵抗を受けるため、微妙
に通過速度が遅くなる。すなわち、真っ直ぐ下に引き取
られず、該シームレスチューブと該引き取り手段との間
隙幅の小さい方に曲がっていくので、これを所定長さに
切断すると曲がりを有する被覆用のシームレスチューブ
となる。弾性体層まで形成されたロールに該被覆用のシ
ームレスチューブを被覆するとその曲がり形状が、完成
形状である被覆ローラ(帯電ローラ)に影響し、電子写
真装置に組み込むと問題画像となることがある。なお、
上記非平行の状態の影響は、特に、該引き取り手段が該
シームレスチューブと1筋で接するものである場合に、
顕著である。
を該シームレスチューブが通過する際に、該シームレス
チューブを挟む該引き取り手段が、図2の様に平行に配
置されていないと、該シームレスチューブと該引き取り
手段との間隙幅の小さい方が、引き取りの同時点で幅広
く該引き取り手段と接触し摩擦抵抗を受けるため、微妙
に通過速度が遅くなる。すなわち、真っ直ぐ下に引き取
られず、該シームレスチューブと該引き取り手段との間
隙幅の小さい方に曲がっていくので、これを所定長さに
切断すると曲がりを有する被覆用のシームレスチューブ
となる。弾性体層まで形成されたロールに該被覆用のシ
ームレスチューブを被覆するとその曲がり形状が、完成
形状である被覆ローラ(帯電ローラ)に影響し、電子写
真装置に組み込むと問題画像となることがある。なお、
上記非平行の状態の影響は、特に、該引き取り手段が該
シームレスチューブと1筋で接するものである場合に、
顕著である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ローラ真円度が得られ
ていない帯電ローラの場合には、帯電の周方向むらが発
生することがあった。また、該シームレスチューブの使
用長での、外径の微妙な大小は、被覆後の帯電ローラの
性能に影響する。すなわち、主に抵抗むらを生じ、結果
として画像むらとして認知される。被覆するシームレス
チューブの長手方向での外径が微妙に異なることは、厚
みむらになっていることを示唆する。これを被覆する
と、該シームレスチューブの厚みむらがその下層の柔ら
かい発泡弾性体層の場合には緊縛度の差異となって特に
影響する。また、曲がって引き取られたシームレスチュ
ーブは、被覆後のローラにその曲がりに応じて影響す
る。
ていない帯電ローラの場合には、帯電の周方向むらが発
生することがあった。また、該シームレスチューブの使
用長での、外径の微妙な大小は、被覆後の帯電ローラの
性能に影響する。すなわち、主に抵抗むらを生じ、結果
として画像むらとして認知される。被覆するシームレス
チューブの長手方向での外径が微妙に異なることは、厚
みむらになっていることを示唆する。これを被覆する
と、該シームレスチューブの厚みむらがその下層の柔ら
かい発泡弾性体層の場合には緊縛度の差異となって特に
影響する。また、曲がって引き取られたシームレスチュ
ーブは、被覆後のローラにその曲がりに応じて影響す
る。
【0013】このような被覆後のローラ形状が、該シー
ムレスチューブのむらと関係する微妙な形状むらを呈す
ることとなり、使用するプロセス条件下で認識されるレ
ベルとなったため起こったものと考えられた。
ムレスチューブのむらと関係する微妙な形状むらを呈す
ることとなり、使用するプロセス条件下で認識されるレ
ベルとなったため起こったものと考えられた。
【0014】なお、上記の曲がる方向は、シームレスチ
ューブの引き取り手段の配置状態によっても異なり、本
発明では特に、該引き取り手段の非平行状態に起因する
曲がりに着目し、それ解決をすることが課題である。
ューブの引き取り手段の配置状態によっても異なり、本
発明では特に、該引き取り手段の非平行状態に起因する
曲がりに着目し、それ解決をすることが課題である。
【0015】本発明の目的は、弾性体層に被覆するシー
ムレスチューブ断面形状を真円に近いものとし、周方向
むらの発生を極力抑制し、且つ、長手方向における真直
度の良い、更には外径むら、ひいては厚みむらを抑制し
た帯電部材を提供し、また、その製造過程での該シーム
レスチューブの引き取り手段における問題点を解決した
帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供することであ
る。
ムレスチューブ断面形状を真円に近いものとし、周方向
むらの発生を極力抑制し、且つ、長手方向における真直
度の良い、更には外径むら、ひいては厚みむらを抑制し
た帯電部材を提供し、また、その製造過程での該シーム
レスチューブの引き取り手段における問題点を解決した
帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、弾性体
に複数層のシームレスな小径薄肉の被覆チューブを被覆
して帯電部材を構成するための被覆チューブの製造方法
であって、鉛直方向にチューブを押出しする工程、空冷
工程、水冷サイジング工程、チューブ引き取り工程及び
チューブ切断工程を有する帯電部材用被覆チューブの製
造方法において、該チューブ引き取り工程が該チューブ
との接点で同一径の円弧、同一周速度であり、その表面
に螺旋の凹凸筋が設けられた少なくとも1対の搬送手段
を有することを特徴とする帯電部材用被覆チューブの製
造方法及び該チューブを被覆して形成された帯電部材が
提供される。
に複数層のシームレスな小径薄肉の被覆チューブを被覆
して帯電部材を構成するための被覆チューブの製造方法
であって、鉛直方向にチューブを押出しする工程、空冷
工程、水冷サイジング工程、チューブ引き取り工程及び
チューブ切断工程を有する帯電部材用被覆チューブの製
造方法において、該チューブ引き取り工程が該チューブ
との接点で同一径の円弧、同一周速度であり、その表面
に螺旋の凹凸筋が設けられた少なくとも1対の搬送手段
を有することを特徴とする帯電部材用被覆チューブの製
造方法及び該チューブを被覆して形成された帯電部材が
提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を更に
詳しく説明する。
詳しく説明する。
【0018】図5は本発明の帯電ローラ1’の一例を示
すもので、電子写真装置の帯電器として使用するもので
ある。この帯電ローラは、ステンレススチール、めっき
処理した鉄、黄銅及び導電性プラスチック等の良導電性
材料からなる芯金1の外周に導電性の弾性材料からなる
発泡弾性体層2を設け、更にこの発泡弾性体層2の外周
にチューブ状の機能性複層膜3(以後、機能性複数層チ
ューブ)を被覆したものである。図5の場合、機能性複
数層チューブは内部層3(i)と外部層3(o)からな
る。
すもので、電子写真装置の帯電器として使用するもので
ある。この帯電ローラは、ステンレススチール、めっき
処理した鉄、黄銅及び導電性プラスチック等の良導電性
材料からなる芯金1の外周に導電性の弾性材料からなる
発泡弾性体層2を設け、更にこの発泡弾性体層2の外周
にチューブ状の機能性複層膜3(以後、機能性複数層チ
ューブ)を被覆したものである。図5の場合、機能性複
数層チューブは内部層3(i)と外部層3(o)からな
る。
【0019】本発明における芯金(金属層)としては、
例えば、アルミニウム、銅、鉄、又はこれらを含む合金
等の良導体が好適に用いられる。本発明に用いられる芯
金は、0.1〜1.5mm程度の厚さを有する金属管で
あっても、また棒状であってもよい。
例えば、アルミニウム、銅、鉄、又はこれらを含む合金
等の良導体が好適に用いられる。本発明に用いられる芯
金は、0.1〜1.5mm程度の厚さを有する金属管で
あっても、また棒状であってもよい。
【0020】上記発泡弾性体層2を構成する導電性を有
する弾性材料としては、導電材を配合した発泡導電性ゴ
ム組成物あるいは導電性ポリウレタンフォームを用いる
ことができる。
する弾性材料としては、導電材を配合した発泡導電性ゴ
ム組成物あるいは導電性ポリウレタンフォームを用いる
ことができる。
【0021】この場合、発泡導電性ゴム組成物を構成す
るゴム成分としては、特に制限されるものではないが、
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、ク
ロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレンに導電材を
配合したものの発泡体、エピクロルヒドリンとエチレン
オキサイドとの共重合ゴムの発泡体又はエピクロルヒド
リンとエチレンオキサイドとの共重合ゴムに導電材を配
合したものの発泡体を好適に使用することができる。
るゴム成分としては、特に制限されるものではないが、
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、ク
ロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレンに導電材を
配合したものの発泡体、エピクロルヒドリンとエチレン
オキサイドとの共重合ゴムの発泡体又はエピクロルヒド
リンとエチレンオキサイドとの共重合ゴムに導電材を配
合したものの発泡体を好適に使用することができる。
【0022】これらゴム組成物に配合する導電材として
は、カーボンブラック、黒鉛、金属及び導電性の各種金
属酸化物(酸化錫及び酸化チタン等)等の導電性粉体
や、カーボンファイバー及び金属酸化物の短繊維等の各
種導電性繊維を用いることができる。その配合量は、全
ゴム成分100質量部に対して好ましくは3〜100質
量部、特に好ましくは5〜50質量部であり、これによ
り発泡弾性体層2の体積抵抗を101〜109Ω・cm程
度に調整することが好ましい。なお、この発泡弾性体層
2の形成は、公知の加硫成形法により行うことができ、
その厚さは帯電ローラの用途等に応じて適宜設定される
が、通常1〜20mmが好ましい。
は、カーボンブラック、黒鉛、金属及び導電性の各種金
属酸化物(酸化錫及び酸化チタン等)等の導電性粉体
や、カーボンファイバー及び金属酸化物の短繊維等の各
種導電性繊維を用いることができる。その配合量は、全
ゴム成分100質量部に対して好ましくは3〜100質
量部、特に好ましくは5〜50質量部であり、これによ
り発泡弾性体層2の体積抵抗を101〜109Ω・cm程
度に調整することが好ましい。なお、この発泡弾性体層
2の形成は、公知の加硫成形法により行うことができ、
その厚さは帯電ローラの用途等に応じて適宜設定される
が、通常1〜20mmが好ましい。
【0023】本発明においては、この発泡弾性体層2上
に機能性複層膜(機能性複数層チューブ)3をチューブ
の形態で被覆する。この場合、この機能性複数層チュー
ブ3を構成する熱可塑性樹脂、エラストマーとしては、
押し出し成形可能な熱可塑性樹脂、エラストマーであれ
ばいずれのものでもよく、具体的には、エチレンプロピ
レンゴム(EPDM)、エチレン酢酸ビニル、エチレン
エチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチル、スチ
レンブタジエンゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12
及びその他の共重合ナイロン等のポリアミド、スチレン
エチレンブチル、エチレンブチル、ニトリルブタジエン
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、塩
素化ポリエチレン、クロロプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、1,2−ポリブタジエン、イソプレンゴム及びポリ
ノルボルネンゴム等の通常のゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン(SBS)及びスチレン−ブタジエン−ス
チレンの水添加物(SEBS)等の熱可塑性ゴムを使用
することができ、特に制限されるものではない。
に機能性複層膜(機能性複数層チューブ)3をチューブ
の形態で被覆する。この場合、この機能性複数層チュー
ブ3を構成する熱可塑性樹脂、エラストマーとしては、
押し出し成形可能な熱可塑性樹脂、エラストマーであれ
ばいずれのものでもよく、具体的には、エチレンプロピ
レンゴム(EPDM)、エチレン酢酸ビニル、エチレン
エチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチル、スチ
レンブタジエンゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12
及びその他の共重合ナイロン等のポリアミド、スチレン
エチレンブチル、エチレンブチル、ニトリルブタジエン
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、塩
素化ポリエチレン、クロロプレンゴム、ブタジエンゴ
ム、1,2−ポリブタジエン、イソプレンゴム及びポリ
ノルボルネンゴム等の通常のゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン(SBS)及びスチレン−ブタジエン−ス
チレンの水添加物(SEBS)等の熱可塑性ゴムを使用
することができ、特に制限されるものではない。
【0024】あるいは、上記の各樹脂や共重合体よりな
るエラストマー及び変性体等のエラストマーと、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)
等の飽和ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、アクリロニトリルブ
タジエンスチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリ
スチレン(HIPS)、ポリウレタン、ポリフェニレン
オキサイド、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−
エチレン/プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES)及
びアクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(A
AS)等のスチレン系樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂及び塩化ビニリデン樹脂等の各樹脂及び共重合体か
らなる材料の組み合わせが好ましい。
るエラストマー及び変性体等のエラストマーと、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)
等の飽和ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、アクリロニトリルブ
タジエンスチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリ
スチレン(HIPS)、ポリウレタン、ポリフェニレン
オキサイド、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−
エチレン/プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES)及
びアクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(A
AS)等のスチレン系樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂及び塩化ビニリデン樹脂等の各樹脂及び共重合体か
らなる材料の組み合わせが好ましい。
【0025】更に、上記ゴム、熱可塑性エラストマー及
び熱可塑性樹脂から選ばれた2種以上の重合体からなる
ポリマーアロイ又はポリマーブレンドも使用できる。
び熱可塑性樹脂から選ばれた2種以上の重合体からなる
ポリマーアロイ又はポリマーブレンドも使用できる。
【0026】該機能性複数層チューブに使用される樹
脂、エラストマー及び共重合体等は前記したものであ
り、導電材等を適宜配合することにより、所望の特性を
有するチューブ構成が得られる。
脂、エラストマー及び共重合体等は前記したものであ
り、導電材等を適宜配合することにより、所望の特性を
有するチューブ構成が得られる。
【0027】上記導電材としては、公知の素材が使用で
き、例えば、カーボンブラック及びグラファイト等の炭
素微粒子;ニッケル、銀、アルミニウム及び銅等の金属
微粒子;酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム及びシリカ等を主成分とし、これに原子価の異な
る不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物微粒
子;炭素繊維等の導電性繊維;ステンレス繊維等の金属
繊維;炭素ウィスカやチタン酸カリウムウィスカの表面
を金属酸化物や炭素等により導電化処理した導電性チタ
ン酸カリウムウィスカ等の導電性ウィスカ;及びポリア
ニリン及びポリピロール等の導電性重合体微粒子等が挙
げられる。
き、例えば、カーボンブラック及びグラファイト等の炭
素微粒子;ニッケル、銀、アルミニウム及び銅等の金属
微粒子;酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム及びシリカ等を主成分とし、これに原子価の異な
る不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物微粒
子;炭素繊維等の導電性繊維;ステンレス繊維等の金属
繊維;炭素ウィスカやチタン酸カリウムウィスカの表面
を金属酸化物や炭素等により導電化処理した導電性チタ
ン酸カリウムウィスカ等の導電性ウィスカ;及びポリア
ニリン及びポリピロール等の導電性重合体微粒子等が挙
げられる。
【0028】本発明の機能性複数層チューブは上記各種
重合体と、上記導電材及び必要ならばその他の添加剤か
らなる導電性重合体組成物を押し出し成形法で形成す
る。
重合体と、上記導電材及び必要ならばその他の添加剤か
らなる導電性重合体組成物を押し出し成形法で形成す
る。
【0029】更に、形成するチューブの各薄膜層の膜厚
均一性、また導電材等の分散性がより均一であるものを
得るために、本発明では図6に示される縦型のチューブ
押し出し機を使用する。
均一性、また導電材等の分散性がより均一であるものを
得るために、本発明では図6に示される縦型のチューブ
押し出し機を使用する。
【0030】本発明に用いられる機能性複数層チューブ
は単に成形するならば、押し出し成形法、射出成形法又
はブロー成形法等によりチューブ状に成膜することによ
り得ることができる。また、例えばより優れた耐久性や
耐環境性等を得ることを目的として、上記各種成形法に
より得られたシームレスチューブを更に架橋させて導電
性架橋重合体とすることもできる。チューブ状に成膜さ
れた導電性重合体を架橋させる方法としては、重合体の
種類に応じて硫黄、有機過酸化物及びアミン類等の架橋
剤を予め添加しておき、高温下に架橋結合を生成させる
化学的架橋法や、電子線やγ線等の放射線を照射するこ
とにより架橋させる放射線架橋法等が有効である。上記
各種架橋法のうちでは電子線架橋法が架橋剤又はその分
解生成物の移行による被帯電体の汚染の恐れがなく、更
に、高温処理の必要がない点及び安全性の点で好まし
い。
は単に成形するならば、押し出し成形法、射出成形法又
はブロー成形法等によりチューブ状に成膜することによ
り得ることができる。また、例えばより優れた耐久性や
耐環境性等を得ることを目的として、上記各種成形法に
より得られたシームレスチューブを更に架橋させて導電
性架橋重合体とすることもできる。チューブ状に成膜さ
れた導電性重合体を架橋させる方法としては、重合体の
種類に応じて硫黄、有機過酸化物及びアミン類等の架橋
剤を予め添加しておき、高温下に架橋結合を生成させる
化学的架橋法や、電子線やγ線等の放射線を照射するこ
とにより架橋させる放射線架橋法等が有効である。上記
各種架橋法のうちでは電子線架橋法が架橋剤又はその分
解生成物の移行による被帯電体の汚染の恐れがなく、更
に、高温処理の必要がない点及び安全性の点で好まし
い。
【0031】本発明に用いられる機能性複数層チューブ
の体積抵抗値は、104〜1010Ω・cmであることが
好ましく、特には105〜109Ω・cmであることが好
ましい。
の体積抵抗値は、104〜1010Ω・cmであることが
好ましく、特には105〜109Ω・cmであることが好
ましい。
【0032】また、本発明においては、適切に機能分離
した極薄層のチューブが一体的に同時に形成されている
ので、各層を必要以上に厚い膜とすることもなく、全体
構成の中で、発泡弾性体層の柔軟性を効果的に引き出す
ことが可能となっている。
した極薄層のチューブが一体的に同時に形成されている
ので、各層を必要以上に厚い膜とすることもなく、全体
構成の中で、発泡弾性体層の柔軟性を効果的に引き出す
ことが可能となっている。
【0033】本発明に用いられる機能性複数層チューブ
は種々の方法で成膜することができるが、前記のように
押し出し法が好適である。すなわち、予め重合体と導電
材及び必要に応じて、架橋剤、安定剤及びその他の添加
剤を混合したコンパウンドを製造し、該コンパウンドを
押し出し機によりリング状スリットを有するダイスより
押し出し、冷却することによって連続的にシームレスチ
ューブを製造することができる(図6)。冷却の途中で
又は冷却後に再加熱して空気加圧等の手段を用いてチュ
ーブ径を拡大すれば熱収縮チューブが得られ、拡大処理
をしなければ非熱収縮チューブが得られる。
は種々の方法で成膜することができるが、前記のように
押し出し法が好適である。すなわち、予め重合体と導電
材及び必要に応じて、架橋剤、安定剤及びその他の添加
剤を混合したコンパウンドを製造し、該コンパウンドを
押し出し機によりリング状スリットを有するダイスより
押し出し、冷却することによって連続的にシームレスチ
ューブを製造することができる(図6)。冷却の途中で
又は冷却後に再加熱して空気加圧等の手段を用いてチュ
ーブ径を拡大すれば熱収縮チューブが得られ、拡大処理
をしなければ非熱収縮チューブが得られる。
【0034】本発明に用いられる機能性複数層チューブ
は、非熱収縮性と熱収縮性のいずれであってもよいが、
実施例では非熱収縮性のものを採用している。
は、非熱収縮性と熱収縮性のいずれであってもよいが、
実施例では非熱収縮性のものを採用している。
【0035】非熱収縮チューブである場合、発泡弾性体
層と機能性複数層チューブの密着性を確保するために
は、チューブ内径は発泡弾性体層外径以下であることが
必要である。圧縮空気を吹き込むことによりチューブ径
を拡大させた状態で芯金を有する発泡弾性体層を挿入
し、空気圧を解除すれば外嵌処理が完了する。
層と機能性複数層チューブの密着性を確保するために
は、チューブ内径は発泡弾性体層外径以下であることが
必要である。圧縮空気を吹き込むことによりチューブ径
を拡大させた状態で芯金を有する発泡弾性体層を挿入
し、空気圧を解除すれば外嵌処理が完了する。
【0036】一方、熱収縮チューブの場合、チューブ内
径は発泡弾性体層外径より大きいことが好ましく、芯金
を有する発泡弾性体層を挿入した後、恒温槽の中で所定
時間加熱する等の方法で発泡弾性体層に密着するようチ
ューブを熱収縮させることにより外嵌処理が完了する。
しかし、熱収縮チューブの場合、収縮後の膜厚が最終的
な機能性複層膜の膜厚となるため、不測因子が入り易
く、膜厚や分散剤の均一性が得難い。従って、これらの
点を配慮して、例えばより分散条件を厳しくするとか、
収縮前後の膜厚を反映した条件下で本発明への適用を行
うことになる。
径は発泡弾性体層外径より大きいことが好ましく、芯金
を有する発泡弾性体層を挿入した後、恒温槽の中で所定
時間加熱する等の方法で発泡弾性体層に密着するようチ
ューブを熱収縮させることにより外嵌処理が完了する。
しかし、熱収縮チューブの場合、収縮後の膜厚が最終的
な機能性複層膜の膜厚となるため、不測因子が入り易
く、膜厚や分散剤の均一性が得難い。従って、これらの
点を配慮して、例えばより分散条件を厳しくするとか、
収縮前後の膜厚を反映した条件下で本発明への適用を行
うことになる。
【0037】次に、本発明に用いる押し出し装置を図6
により説明する。成形に用いるダイス4には、空気導入
用の中央通孔5の周囲に内外二重の環状の押し出し流路
6及び7が設けられており、内側流路6に第1押し出し
機8から機能性複数層チューブを構成する内部層用エラ
ストマーを、また外側流路7に第2押し出し機9から機
能性複数層チューブを構成する外部層用エラストマーを
それぞれ加圧注入し、内部層3(i)と外部層3(o)
を重ね合わせ一体化して押し出しながら、その外周に設
けた水冷リング10にて冷却し、これをチューブ引き取
り装置により送られ、所定長さに順次切断し、帯電ロー
ラ用の機能性複数層チューブとして、次工程にて、芯金
1を有する発泡弾性体層に被覆する。図6の押し出し装
置におけるチューブ引き取り装置の21は一例を示して
いる。
により説明する。成形に用いるダイス4には、空気導入
用の中央通孔5の周囲に内外二重の環状の押し出し流路
6及び7が設けられており、内側流路6に第1押し出し
機8から機能性複数層チューブを構成する内部層用エラ
ストマーを、また外側流路7に第2押し出し機9から機
能性複数層チューブを構成する外部層用エラストマーを
それぞれ加圧注入し、内部層3(i)と外部層3(o)
を重ね合わせ一体化して押し出しながら、その外周に設
けた水冷リング10にて冷却し、これをチューブ引き取
り装置により送られ、所定長さに順次切断し、帯電ロー
ラ用の機能性複数層チューブとして、次工程にて、芯金
1を有する発泡弾性体層に被覆する。図6の押し出し装
置におけるチューブ引き取り装置の21は一例を示して
いる。
【0038】ここで、本発明の技術の要点について、更
に説明を行う。チューブ引き取り装置21は、この他に
も図7(2)及び(3)に示すようなものでもよい。図
7(1)は1対の円形回転体で、図7(2)及び(3)
は複数個の円形回転体により駆動されるベルト体であ
る。この円形体の径(R)は、チューブの押し出され
る、その長手方向で、該チューブと接する円弧の径
(R)に関わらず、10cm以内が好ましく、特に好ま
しくは6cm以内の接触幅を形成するように回転体間の
クリアランスを調整する(但し、チューブ径が大きいほ
ど、円弧に接触して潰された時の影響は大きく、チュー
ブの径が小さい方が元に戻る復元力は大きいので、チュ
ーブ径が大きいほど接触幅はより小さい方が良い)。も
し、接触幅が10cmより長くなると、チューブの潰さ
れている時間が長くなるため断面形状が楕円形になり、
帯電ローラにした際、周方向むらが発生し易くなる。
に説明を行う。チューブ引き取り装置21は、この他に
も図7(2)及び(3)に示すようなものでもよい。図
7(1)は1対の円形回転体で、図7(2)及び(3)
は複数個の円形回転体により駆動されるベルト体であ
る。この円形体の径(R)は、チューブの押し出され
る、その長手方向で、該チューブと接する円弧の径
(R)に関わらず、10cm以内が好ましく、特に好ま
しくは6cm以内の接触幅を形成するように回転体間の
クリアランスを調整する(但し、チューブ径が大きいほ
ど、円弧に接触して潰された時の影響は大きく、チュー
ブの径が小さい方が元に戻る復元力は大きいので、チュ
ーブ径が大きいほど接触幅はより小さい方が良い)。も
し、接触幅が10cmより長くなると、チューブの潰さ
れている時間が長くなるため断面形状が楕円形になり、
帯電ローラにした際、周方向むらが発生し易くなる。
【0039】また、該シームレスチューブを挟み込んで
引き取る該円形回転体の軸が、正しく平行に設置されて
いないと、該シームレスチューブは、押し出され引き取
られる過程で、該軸において幅狭側に移動させられる。
押し出し口から真っ直ぐ押し出された該シームレスチュ
ーブは、斜め下方向に移動しつつ引き取られる結果、若
干バナナ状を呈しつつ形成される(図8)。
引き取る該円形回転体の軸が、正しく平行に設置されて
いないと、該シームレスチューブは、押し出され引き取
られる過程で、該軸において幅狭側に移動させられる。
押し出し口から真っ直ぐ押し出された該シームレスチュ
ーブは、斜め下方向に移動しつつ引き取られる結果、若
干バナナ状を呈しつつ形成される(図8)。
【0040】しかし、本製造工程においては、偏肉が無
い状態においても、シームレスチューブの形状は水冷サ
イジングとシームレスチューブの間の大きさにより定ま
る傾向がある。水冷サイジングとシームレスチューブの
間の大きさが均一でないと、冷却水の水量及び流速に差
が生じ、冷却ムラが発生し、また、サイジングとチュー
ブの接触が起きるため、押し出し方向に対して真直ぐな
反りのない形状のシームレスチューブを得ることができ
ない(図9)。そのため、次工程での被覆後のローラに
抵抗ムラを生じ、異常画像が発生する場合がある。そこ
で、サイジングとシームレスチューブの間の大きさが均
一に近くなるように、サイジングの水平位置を調整す
る。
い状態においても、シームレスチューブの形状は水冷サ
イジングとシームレスチューブの間の大きさにより定ま
る傾向がある。水冷サイジングとシームレスチューブの
間の大きさが均一でないと、冷却水の水量及び流速に差
が生じ、冷却ムラが発生し、また、サイジングとチュー
ブの接触が起きるため、押し出し方向に対して真直ぐな
反りのない形状のシームレスチューブを得ることができ
ない(図9)。そのため、次工程での被覆後のローラに
抵抗ムラを生じ、異常画像が発生する場合がある。そこ
で、サイジングとシームレスチューブの間の大きさが均
一に近くなるように、サイジングの水平位置を調整す
る。
【0041】以上までの製造工程で、精度の良いシーム
レスチューブが形成できても、これを引き取り、切断す
る過程で、不具合があれば、それ以前の精度が無駄にな
る場合がある。
レスチューブが形成できても、これを引き取り、切断す
る過程で、不具合があれば、それ以前の精度が無駄にな
る場合がある。
【0042】すなわち、該引き取り工程で、該シームレ
スチューブを挟んで引き取る手段が、非平行であると、
チューブと該引き取り手段の間に働く摩擦力、下方に押
し出され引き取られる力との関係で、図2の様に該チュ
ーブは曲がって引き取られる。従って、ここにおいて本
発明の構成が重要性をもつ。
スチューブを挟んで引き取る手段が、非平行であると、
チューブと該引き取り手段の間に働く摩擦力、下方に押
し出され引き取られる力との関係で、図2の様に該チュ
ーブは曲がって引き取られる。従って、ここにおいて本
発明の構成が重要性をもつ。
【0043】本発明の構成のような適度な凹凸を有する
螺旋構造を該引き取り手段に設けると、該引き取り手段
が若干の非平行性を示す状態であっても、非平行状態の
幅挟の方向への該チューブの移動傾向があっても、図1
0に示すように該螺旋構造によって生ずる逆方向の移動
の力により、自動的に直下方向に是正される。該シーム
レスチューブを挟んで該引き取り手段である円形の回転
体は、静止状態で同方向の適度な摩擦力を呈するような
凹凸を有する螺旋模様をなすものである。このようであ
ると、該シームレスチューブが該引き取り手段に来た時
点の最初に接する面で、引き取られる方向、すなわち、
本発明の縦型の押し出し装置では下側方向に行く力が、
上記した摩擦力により微妙に制限される。凹凸の螺旋構
造の傾きが、該シームレスチューブと接する側で右肩下
がりならば、左側の螺旋の凸部で最初に該シームレスチ
ューブは接する。瞬間毎の、このような接触のタイミン
グは同じであるから、摩擦抵抗が、該シームレスチュー
ブに対して、より早く働き始める側に曲がる。ところ
が、その逆側では、同様の仕組みで逆方向の力が同様に
して働くので、該シームレスチューブは、該引き取る手
段に挟まれた右方向にも左方向にも向かわない。
螺旋構造を該引き取り手段に設けると、該引き取り手段
が若干の非平行性を示す状態であっても、非平行状態の
幅挟の方向への該チューブの移動傾向があっても、図1
0に示すように該螺旋構造によって生ずる逆方向の移動
の力により、自動的に直下方向に是正される。該シーム
レスチューブを挟んで該引き取り手段である円形の回転
体は、静止状態で同方向の適度な摩擦力を呈するような
凹凸を有する螺旋模様をなすものである。このようであ
ると、該シームレスチューブが該引き取り手段に来た時
点の最初に接する面で、引き取られる方向、すなわち、
本発明の縦型の押し出し装置では下側方向に行く力が、
上記した摩擦力により微妙に制限される。凹凸の螺旋構
造の傾きが、該シームレスチューブと接する側で右肩下
がりならば、左側の螺旋の凸部で最初に該シームレスチ
ューブは接する。瞬間毎の、このような接触のタイミン
グは同じであるから、摩擦抵抗が、該シームレスチュー
ブに対して、より早く働き始める側に曲がる。ところ
が、その逆側では、同様の仕組みで逆方向の力が同様に
して働くので、該シームレスチューブは、該引き取る手
段に挟まれた右方向にも左方向にも向かわない。
【0044】本発明では上記したような凹凸を有する螺
旋構造から、適度な摩擦力を生じさせるためにいくつか
の要素を考慮する。
旋構造から、適度な摩擦力を生じさせるためにいくつか
の要素を考慮する。
【0045】すなわち、該引き取り手段が、該シームレ
スチューブと接しながら回転していく時に、該シームレ
スチューブの押し出し方向と螺旋模様のなす角度が、4
5度より大きければ、該引き取り手段の回転による凸部
の該シームレスチューブとの接するタイミングは、早く
なり、曲がり傾向が強いものとなる。45度よりも小さ
い場合は逆に、曲がり傾向が弱いものとなる。
スチューブと接しながら回転していく時に、該シームレ
スチューブの押し出し方向と螺旋模様のなす角度が、4
5度より大きければ、該引き取り手段の回転による凸部
の該シームレスチューブとの接するタイミングは、早く
なり、曲がり傾向が強いものとなる。45度よりも小さ
い場合は逆に、曲がり傾向が弱いものとなる。
【0046】また、凹凸構造における凸部の幅が、広い
場合には、前記した理屈から、接するタイミングが継続
しているので、曲がりは強い傾向になる。
場合には、前記した理屈から、接するタイミングが継続
しているので、曲がりは強い傾向になる。
【0047】凹凸を特徴付けるのは凹部と凸部の段差で
あるが、段差の少ない構造にした場合には、前記した作
用における摩擦に、凹部も若干寄与する可能性が生じ、
この場合は曲がりが強い傾向になる。段差が大きい場合
は、前記の角度、突部の幅に依存し、また、凸部表面の
粗さや硬度を考慮する必要がある。
あるが、段差の少ない構造にした場合には、前記した作
用における摩擦に、凹部も若干寄与する可能性が生じ、
この場合は曲がりが強い傾向になる。段差が大きい場合
は、前記の角度、突部の幅に依存し、また、凸部表面の
粗さや硬度を考慮する必要がある。
【0048】すなわち、表面の粗さは、前記の仕組みに
おける摩擦に関係し、平滑であるほど、滑り易くはなる
が、表面の該シームレスチューブとの密着性との関係を
考慮しなくてはならない。
おける摩擦に関係し、平滑であるほど、滑り易くはなる
が、表面の該シームレスチューブとの密着性との関係を
考慮しなくてはならない。
【0049】更には、凸部の形状も関係するが、例え
ば、図3の様に凸部断面が半円であるような場合、該シ
ームレスチューブとの接する面は、線に近くなる。この
場合、該引き取る手段の材質・形状が、線状になるか、
幅広い面になるか影響する。すなわち、より柔らかい、
例えば、ウレタン発泡体で構成された引き取り手段であ
れば、前記において幅広くなる。
ば、図3の様に凸部断面が半円であるような場合、該シ
ームレスチューブとの接する面は、線に近くなる。この
場合、該引き取る手段の材質・形状が、線状になるか、
幅広い面になるか影響する。すなわち、より柔らかい、
例えば、ウレタン発泡体で構成された引き取り手段であ
れば、前記において幅広くなる。
【0050】以上のように、本発明の仕組みを考慮すれ
ば、構成部材の材質、形状、螺旋角度、螺旋の幅等は、
現実の装置設計時に具体的な数値関係が得られる。
ば、構成部材の材質、形状、螺旋角度、螺旋の幅等は、
現実の装置設計時に具体的な数値関係が得られる。
【0051】ここで、螺旋の円形回転体について更に詳
細に説明するが、これに限定されるものでないことは、
上記に説明したとおりである。
細に説明するが、これに限定されるものでないことは、
上記に説明したとおりである。
【0052】本発明の円形回転体は、材料ウレタンゴ
ム、ローラ直径200mm、ローラ幅200mm、芯金
直径100mm、螺旋の凹凸形状は、直径10mmの蒲
鉾形状のものをローラ表面に20mm間隔45°になる
よう、型で成形したものを使用していて、これを図3
(B)に示す。このようにして形成された螺旋の凹凸筋
が設けられ円形回転体は、粗さRz5μm、硬度70°
(アスカーC)であった。
ム、ローラ直径200mm、ローラ幅200mm、芯金
直径100mm、螺旋の凹凸形状は、直径10mmの蒲
鉾形状のものをローラ表面に20mm間隔45°になる
よう、型で成形したものを使用していて、これを図3
(B)に示す。このようにして形成された螺旋の凹凸筋
が設けられ円形回転体は、粗さRz5μm、硬度70°
(アスカーC)であった。
【0053】螺旋の凹凸は、凹凸の深さ、凹部幅凸部
幅、凸部表面の粗さ、凸部の硬度、凸部の形状、螺旋の
水平面となす角度、螺旋の条数等により定義されると考
えられるが、これらはあくまで設計的要件事項であり、
シームレスチューブの表面を傷つけないことやチューブ
との摩擦の大きさ等を考慮して調節する必要がある。
幅、凸部表面の粗さ、凸部の硬度、凸部の形状、螺旋の
水平面となす角度、螺旋の条数等により定義されると考
えられるが、これらはあくまで設計的要件事項であり、
シームレスチューブの表面を傷つけないことやチューブ
との摩擦の大きさ等を考慮して調節する必要がある。
【0054】なお、シームレスチューブの形状は次の方
法により測定した。シームレスチューブの端部の幅Xa
と、その端部の切断面と直交する線から他端切断面への
最大距離Xb(図11)をレーザー測長器等の長さを測
定できる測定器類等を用いて測定する。シームレスチュ
ーブの状態での反りの割合をΔXとすると、ΔX=Xb
−Xaである。
法により測定した。シームレスチューブの端部の幅Xa
と、その端部の切断面と直交する線から他端切断面への
最大距離Xb(図11)をレーザー測長器等の長さを測
定できる測定器類等を用いて測定する。シームレスチュ
ーブの状態での反りの割合をΔXとすると、ΔX=Xb
−Xaである。
【0055】該シームレスチューブの曲がりに関して
は、上記方法により計測し、判断を加え、結果の一覧の
1項目とした。
は、上記方法により計測し、判断を加え、結果の一覧の
1項目とした。
【0056】
【実施例】より具体的には、実施例・比較例をもって以
下に説明する。
下に説明する。
【0057】「機能性複数層チューブの構成を抵抗調整
層/導電性制御層とした場合」抵抗調整層は材料そのも
のが適切な抵抗値を有する樹脂を用いてもよく、又はカ
ーボンを混合して抵抗値を調整した樹脂でもよい。この
例の各層材料を同時押し出しにより一体となった複層の
機能性チューブを形成することができる。本発明におい
ては、縦型押し出し装置を用いてチューブの形成を行
う。横型の押し出し装置では、押し出されたチューブの
流れ方向が重力に対して直交した配置であるために、チ
ューブ円周方向に重力の影響が働き、特に押し出された
直後の熱い状態でその影響を受けるため、本発明で用い
る電子写真用途には、精細性に欠けるものと考えられ
た。
層/導電性制御層とした場合」抵抗調整層は材料そのも
のが適切な抵抗値を有する樹脂を用いてもよく、又はカ
ーボンを混合して抵抗値を調整した樹脂でもよい。この
例の各層材料を同時押し出しにより一体となった複層の
機能性チューブを形成することができる。本発明におい
ては、縦型押し出し装置を用いてチューブの形成を行
う。横型の押し出し装置では、押し出されたチューブの
流れ方向が重力に対して直交した配置であるために、チ
ューブ円周方向に重力の影響が働き、特に押し出された
直後の熱い状態でその影響を受けるため、本発明で用い
る電子写真用途には、精細性に欠けるものと考えられ
た。
【0058】<芯金>芯金は、鉄材を押し出し成形によ
り、直径約5mmの棒材に押し出し、長さ260mmに
切断後、これに化学メッキを厚さ約3μm施したものを
用意した。
り、直径約5mmの棒材に押し出し、長さ260mmに
切断後、これに化学メッキを厚さ約3μm施したものを
用意した。
【0059】<発泡弾性体層の形成>内径4.5mm、
外径11.5mmのホース状の発泡弾性体層[エチレン
−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)に、加硫剤と
発泡剤を配合し、混合したものを押し出し成形機により
ホース状に成形し、加硫缶内で発泡させたもの]を長さ
225mmに切り、その中心孔に、前記した直径5m
m、長さ260mmの芯金を挿入した。
外径11.5mmのホース状の発泡弾性体層[エチレン
−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)に、加硫剤と
発泡剤を配合し、混合したものを押し出し成形機により
ホース状に成形し、加硫缶内で発泡させたもの]を長さ
225mmに切り、その中心孔に、前記した直径5m
m、長さ260mmの芯金を挿入した。
【0060】<機能性複数層チューブの形成>機能性複
数層チューブの外部層の材料として、スチレン系の樹脂
(スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹
脂、商品名:ダイナロン、JSR社製、融点100℃)
100質量部(61.3質量%)、ポリエチレン20質
量部(12.3質量%)、カーボンブラックとして商品
名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)1
2質量部(7.4質量%)及び、商品名:Specia
l Black 250(デグザ社製)20質量部(1
2.3質量%)、酸化マグネシウム10質量部(6.1
質量%)、ステアリン酸カルシウム1質量部(0.6質
量%)をV型ブレンダーで数分間混合した。これを更に
加圧式ニーダーを用いて190℃で10分間溶融混練し
た。更に、冷却後、粉砕機で粉砕し、単軸押し出し機で
ペレット化した。
数層チューブの外部層の材料として、スチレン系の樹脂
(スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹
脂、商品名:ダイナロン、JSR社製、融点100℃)
100質量部(61.3質量%)、ポリエチレン20質
量部(12.3質量%)、カーボンブラックとして商品
名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)1
2質量部(7.4質量%)及び、商品名:Specia
l Black 250(デグザ社製)20質量部(1
2.3質量%)、酸化マグネシウム10質量部(6.1
質量%)、ステアリン酸カルシウム1質量部(0.6質
量%)をV型ブレンダーで数分間混合した。これを更に
加圧式ニーダーを用いて190℃で10分間溶融混練し
た。更に、冷却後、粉砕機で粉砕し、単軸押し出し機で
ペレット化した。
【0061】内部層の材料として、ポリウレタンエラス
トマー(融点120℃)100質量部(76.3質量
%)、カーボンブラックとして商品名:ケッチェンブラ
ックEC20質量部(15.3質量%)、酸化マグネシ
ウム10質量部(7.6質量%)及びステアリン酸カル
シウム1質量部(0.8質量%)を、外部層の材料と同
様の工程でペレット化した。
トマー(融点120℃)100質量部(76.3質量
%)、カーボンブラックとして商品名:ケッチェンブラ
ックEC20質量部(15.3質量%)、酸化マグネシ
ウム10質量部(7.6質量%)及びステアリン酸カル
シウム1質量部(0.8質量%)を、外部層の材料と同
様の工程でペレット化した。
【0062】(実施例1)縦型押し出し機(プラ技研社
製の特注品、図6参照)を用いて、これらを1つのクロ
スヘッドで2重層となるように合流し、ダイス温度15
5℃で適温の冷水10中に押し出し、更に冷却した後、
1対の円形状回転体から成る表面に螺旋の凹凸筋が設け
られたチューブ引き取り装置(図3参照。但し、凹凸筋
は図3(B)に示した形状を使用)にて引き取った。こ
の際、円形状回転体の円弧が、チューブの押し出され
る、その長手方向で、チューブに対して6cmの接触幅
を形成するように回転体間のクリアランスを調整した。
このようにして、内径約12.0mmの機能性複数層チ
ューブを得た。
製の特注品、図6参照)を用いて、これらを1つのクロ
スヘッドで2重層となるように合流し、ダイス温度15
5℃で適温の冷水10中に押し出し、更に冷却した後、
1対の円形状回転体から成る表面に螺旋の凹凸筋が設け
られたチューブ引き取り装置(図3参照。但し、凹凸筋
は図3(B)に示した形状を使用)にて引き取った。こ
の際、円形状回転体の円弧が、チューブの押し出され
る、その長手方向で、チューブに対して6cmの接触幅
を形成するように回転体間のクリアランスを調整した。
このようにして、内径約12.0mmの機能性複数層チ
ューブを得た。
【0063】(実施例2)実施例1と同様の手順で冷水
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成る表面に螺旋の凹凸筋が設けられたチューブ引き取
り装置(実施例1と同様のもの)にて引き取った。この
際、円形状回転体の円弧が、チューブの押し出される、
その長手方向で、チューブに対して1cmの接触幅を形
成するように回転体間のクリアランスを調整した。この
ようにして、内径約12.0mmの機能性複数層チュー
ブを得た。
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成る表面に螺旋の凹凸筋が設けられたチューブ引き取
り装置(実施例1と同様のもの)にて引き取った。この
際、円形状回転体の円弧が、チューブの押し出される、
その長手方向で、チューブに対して1cmの接触幅を形
成するように回転体間のクリアランスを調整した。この
ようにして、内径約12.0mmの機能性複数層チュー
ブを得た。
【0064】(実施例3)実施例1と同様の手順で冷水
10中に押し出し、更に冷却し、図7(2)に示される
2対の円形状回転体により駆動される横型ベルト体の表
面に実施例1と同様の螺旋の凹凸筋が設けられたチュー
ブ引き取り装置にて引き取った。この際、円形状回転体
の円弧が、チューブの押し出される、その長手方向で、
チューブに対して6cmの接触幅を形成するように回転
体間のクリアランスを調整した。このようにして、内径
約12.0mmの機能性複層チューブを得た。
10中に押し出し、更に冷却し、図7(2)に示される
2対の円形状回転体により駆動される横型ベルト体の表
面に実施例1と同様の螺旋の凹凸筋が設けられたチュー
ブ引き取り装置にて引き取った。この際、円形状回転体
の円弧が、チューブの押し出される、その長手方向で、
チューブに対して6cmの接触幅を形成するように回転
体間のクリアランスを調整した。このようにして、内径
約12.0mmの機能性複層チューブを得た。
【0065】(比較例1)実施例1と同様の手順で冷水
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成るチューブ引き取り装置(図3参照。但し、凹凸筋
は無し)にて引き取った。この際、円形状回転体の円弧
が、チューブの押し出される、その長手方向で、チュー
ブに対して6cmの接触幅を形成するように回転体間の
クリアランスを調整した。このようにして、内径約1
2.0mmの機能性複数層チューブを得た。
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成るチューブ引き取り装置(図3参照。但し、凹凸筋
は無し)にて引き取った。この際、円形状回転体の円弧
が、チューブの押し出される、その長手方向で、チュー
ブに対して6cmの接触幅を形成するように回転体間の
クリアランスを調整した。このようにして、内径約1
2.0mmの機能性複数層チューブを得た。
【0066】(比較例2)実施例1と同様の手順で冷水
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成るチューブ引き取り装置(比較例1と同様のもの)
にて引き取った。この際、円形状回転体の円弧が、チュ
ーブの押し出される、その長手方向で、チューブに対し
て13cmの接触幅を形成するように回転体間のクリア
ランスを調整した。このようにして、内径約12.0m
mの機能性複数層チューブを得た。
10中に押し出し、更に冷却し、1対の円形状回転体か
ら成るチューブ引き取り装置(比較例1と同様のもの)
にて引き取った。この際、円形状回転体の円弧が、チュ
ーブの押し出される、その長手方向で、チューブに対し
て13cmの接触幅を形成するように回転体間のクリア
ランスを調整した。このようにして、内径約12.0m
mの機能性複数層チューブを得た。
【0067】<ローラの作製>内径4.5mm、外径1
1.5mmのホース状の発泡弾性体層を長さ225mm
に切り、径5mm×長さ260mmの芯金を挿入した弾
性体に上記機能性複数層チューブを230mm長さに切
断したものを、チューブ被覆装置(不図示)により発泡
弾性体層外周に嵌め込み、圧密着させた。
1.5mmのホース状の発泡弾性体層を長さ225mm
に切り、径5mm×長さ260mmの芯金を挿入した弾
性体に上記機能性複数層チューブを230mm長さに切
断したものを、チューブ被覆装置(不図示)により発泡
弾性体層外周に嵌め込み、圧密着させた。
【0068】この帯電ローラをLBP(レーザービーム
プリンター;ヒューレットパッカード社製レーザージェ
ット2−P)の一次帯電器に用いて画像形成を行った結
果、機能性複数層チューブ3と発泡弾性体層2の間に隙
間が発生することなく、機能性複数層チューブ3に皺が
寄ることもなく、良好な画像が得られた。評価結果の概
要を表1に示す。
プリンター;ヒューレットパッカード社製レーザージェ
ット2−P)の一次帯電器に用いて画像形成を行った結
果、機能性複数層チューブ3と発泡弾性体層2の間に隙
間が発生することなく、機能性複数層チューブ3に皺が
寄ることもなく、良好な画像が得られた。評価結果の概
要を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】図12に本発明の帯電ローラを有するプロ
セスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示
す。
セスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示
す。
【0071】図12において、12は電子写真感光体で
あり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光
体12は、回転過程において、本発明の帯電ローラ1’
によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受
け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等
の露光手段(不図示)からの露光光13を受ける。こう
して感光体12の周面に静電潜像が順次形成されてい
く。
あり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光
体12は、回転過程において、本発明の帯電ローラ1’
によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受
け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等
の露光手段(不図示)からの露光光13を受ける。こう
して感光体12の周面に静電潜像が順次形成されてい
く。
【0072】形成された静電潜像は、次いで現像手段1
4によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、
不図示の給紙部から感光体12と転写手段15との間に
感光体12の回転と同期取りされて給紙された転写材1
6に、転写手段15により順次転写されていく。
4によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、
不図示の給紙部から感光体12と転写手段15との間に
感光体12の回転と同期取りされて給紙された転写材1
6に、転写手段15により順次転写されていく。
【0073】像転写を受けた転写材16は、感光体面か
ら分離されて像定着手段17へ導入されて像定着を受け
ることにより複写物(コピー)として装置外へプリント
アウトされる。
ら分離されて像定着手段17へ導入されて像定着を受け
ることにより複写物(コピー)として装置外へプリント
アウトされる。
【0074】像転写後の感光体12の表面は、クリーニ
ング手段18によって転写残りトナーの除去を受けて清
浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
ング手段18によって転写残りトナーの除去を受けて清
浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
【0075】本発明においては、上述の電子写真感光体
12、帯電部材1’、現像手段14及びクリーニング手
段18等の構成要素のうち複数のものをプロセスカート
リッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子
写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例え
ば、現像手段14及びクリーニング手段18を感光体1
2及び帯電部材1’と共に一体に支持してカートリッジ
化して、装置本体のレール19等の案内手段を用いて装
置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ20とするこ
とができる。
12、帯電部材1’、現像手段14及びクリーニング手
段18等の構成要素のうち複数のものをプロセスカート
リッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子
写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例え
ば、現像手段14及びクリーニング手段18を感光体1
2及び帯電部材1’と共に一体に支持してカートリッジ
化して、装置本体のレール19等の案内手段を用いて装
置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ20とするこ
とができる。
【0076】また、露光光13は、電子写真装置が複写
機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透
過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、
この信号に従って行われるレーザービームの走査、LE
Dアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等によ
り照射される光である。
機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透
過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、
この信号に従って行われるレーザービームの走査、LE
Dアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等によ
り照射される光である。
【0077】このように、実施例1〜3及び比較例1、
2の帯電部材が組み込まれたプロセスカートリッジを用
いた電子写真装置により評価を行っている。
2の帯電部材が組み込まれたプロセスカートリッジを用
いた電子写真装置により評価を行っている。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上のように、押し出しチュ
ーブと発生する接点(接触幅)が、片側1箇所(両側で
2箇所)であるので、チューブが円形状回転体の間を通
過する際の圧縮・引っ張りの影響が、1回で済むため、
元のチューブ形状に戻り易い。
ーブと発生する接点(接触幅)が、片側1箇所(両側で
2箇所)であるので、チューブが円形状回転体の間を通
過する際の圧縮・引っ張りの影響が、1回で済むため、
元のチューブ形状に戻り易い。
【0079】また、円形回転体表面に螺旋形状が設けら
れているので、シームレスチューブが、引き取りの直下
方向へおのずから調整されつつ送り出され、更に、円形
回転体により押し潰される幅が、短い(時間的にも短
い)ため、チューブが変形されにくいし、変形が維持さ
れにくい。
れているので、シームレスチューブが、引き取りの直下
方向へおのずから調整されつつ送り出され、更に、円形
回転体により押し潰される幅が、短い(時間的にも短
い)ため、チューブが変形されにくいし、変形が維持さ
れにくい。
【0080】また、構成を考えた場合、チューブを挟ん
で1対の円形状回転部材が関係するだけであるので、よ
り効果的な構成になっている。
で1対の円形状回転部材が関係するだけであるので、よ
り効果的な構成になっている。
【0081】ベルト構成にした場合には、接点形成の円
形状回転部材の円弧(R)は、装置としての構成バラン
ス上、小さくなるので、図4の接触幅を小さくでき、チ
ューブへの影響を小さくできる。
形状回転部材の円弧(R)は、装置としての構成バラン
ス上、小さくなるので、図4の接触幅を小さくでき、チ
ューブへの影響を小さくできる。
【図1】従来の縦型引き取りベルトによるチューブ脈動
形状発生モデル図である。
形状発生モデル図である。
【図2】シームレスチューブの引き取り手段が平行に配
置されていない時の装置図である。
置されていない時の装置図である。
【図3】本発明に用いる表面に螺旋の凹凸筋が設けられ
たチューブ引き取り装置図である。
たチューブ引き取り装置図である。
【図4】本発明にかかる接触幅の解説図である。
【図5】本発明の帯電ローラの一例の縦断正面図であ
る。
る。
【図6】本発明に用いる機能性複数層チューブの縦型押
し出し機の一例の縦断正面図である。
し出し機の一例の縦断正面図である。
【図7】本発明に用いる各種チューブ引き取り装置図で
ある。
ある。
【図8】シームレスチューブの引き取り手段が平行に配
置されていないことによるチューブバナナ形状発生モデ
ル図である。
置されていないことによるチューブバナナ形状発生モデ
ル図である。
【図9】サイジングとシームレスチューブとのクリアラ
ンスによるチューブバナナ形状発生モデル図である。
ンスによるチューブバナナ形状発生モデル図である。
【図10】本発明に用いる表面に螺旋の凹凸筋が設けら
れたチューブ引き取り装置によるチューブバナナ形状の
補正の概念図である。
れたチューブ引き取り装置によるチューブバナナ形状の
補正の概念図である。
【図11】本発明の比較に用いるチューブバナナ形状の
測定部位を示す。
測定部位を示す。
【図12】本発明の帯電ローラを有するプロセスカート
リッジを備えた電子写真装置の概略構成図である。
リッジを備えた電子写真装置の概略構成図である。
1 芯金(金属層)
1’ 帯電ローラ
2 発泡弾性体層
3 機能性複層チューブ
3(i) 内部層
3(o) 外部層
4 ダイス
5 中央通孔
6 押し出し流路
7 押し出し流路
8 第1押し出機
9 第2押し出機
10 水冷リング
11 電源
12 感光体
13 画像露光光
14 現像手段
15 転写手段
16 転写材
17 像定着手段
18 クリーニング手段
19 レール
20 プロセスカートリッジ
21 タイミングプーリー(チューブ引き取り装
置部) 22 送りベルト(チューブ引き取り装置部)
置部) 22 送りベルト(チューブ引き取り装置部)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2H200 FA13 GA34 GB12 HA03 HB12
HB22 HB32 HB43 HB45 HB47
MA04 MA08 MA17 MA20 MC02
MC06
3J103 AA02 AA15 AA51 BA41 GA02
GA57 GA58 GA60 HA03 HA04
HA12 HA20 HA48 HA53
4F207 AA13 AA31 AA45 AB02 AG08
AR09 KA01 KA17 KB22 KK54
KK56 KM16 KM30 KW23
Claims (5)
- 【請求項1】 弾性体に複数層のシームレスな小径薄肉
の被覆チューブを被覆して帯電部材を構成するための被
覆チューブの製造方法であって、鉛直方向にチューブを
押出しする工程、空冷工程、水冷サイジング工程、チュ
ーブ引き取り工程及びチューブ切断工程を有する帯電部
材用被覆チューブの製造方法において、該チューブ引き
取り工程が該チューブとの接点で同一径の円弧、同一周
速度であり、その表面に螺旋の凹凸筋が設けられた少な
くとも1対の搬送手段を有することを特徴とする帯電部
材用被覆チューブの製造方法。 - 【請求項2】 前記搬送手段の円弧の径が、チューブと
の接触による接触幅を6cm以下に調整可能な円弧をな
す搬送手段である請求項1に記載の帯電部材用被覆チュ
ーブの製造方法。 - 【請求項3】 前記搬送手段は少なくとも1対の回転手
段である請求項1又は2に記載の帯電部材用被覆チュー
ブの製造方法。 - 【請求項4】 前記回転手段は円形状回転体である請求
項1〜3のいずれかに記載の帯電部材用被覆チューブの
製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載する帯電
部材用被覆チューブを、芯金上に形成された弾性体に被
覆して形成されたことを特徴とする帯電部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001263908A JP2003071904A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 帯電部材用被覆チューブの製造方法及び帯電部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001263908A JP2003071904A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 帯電部材用被覆チューブの製造方法及び帯電部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003071904A true JP2003071904A (ja) | 2003-03-12 |
Family
ID=19090591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001263908A Pending JP2003071904A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 帯電部材用被覆チューブの製造方法及び帯電部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003071904A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201065A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Kohan:Kk | 回転引き取り式押し出し成形方法およびその成形方法を可能とする押出成形装置およびその成形方法で製作したチューブ管壁に螺旋状の独立管腔を設けたチューブ体 |
-
2001
- 2001-08-31 JP JP2001263908A patent/JP2003071904A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201065A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Kohan:Kk | 回転引き取り式押し出し成形方法およびその成形方法を可能とする押出成形装置およびその成形方法で製作したチューブ管壁に螺旋状の独立管腔を設けたチューブ体 |
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