JP2003071649A - 船外機組立台車 - Google Patents

船外機組立台車

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JP2003071649A
JP2003071649A JP2001258831A JP2001258831A JP2003071649A JP 2003071649 A JP2003071649 A JP 2003071649A JP 2001258831 A JP2001258831 A JP 2001258831A JP 2001258831 A JP2001258831 A JP 2001258831A JP 2003071649 A JP2003071649 A JP 2003071649A
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outboard
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Takayuki Horiuchi
孝行 堀内
Toshihiro Nishiguchi
利広 西口
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船外機組立台車にセットされた船外機の組立
作業時や検査時の作業性を高めるとともに、重量物であ
る船外機をセットした船外機組立台車を安定した状態で
自立させることができること。 【解決手段】 船外機組立台車200は、船外機B1,
B2をセットして組立てるとともに組立てた船外機をそ
のまま次の工程に搬送するものである。船外機組立台車
は、台車本体202の上に支柱203を設け、この支柱
の上部に且つ台車本体から偏心した位置にセット部20
4,205を設け、このセット部に船外機をセットする
ようにし、台車本体に且つセット部と反対側の位置にカ
ウンタウエイト201・・・を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船外機を組立てる
ときに用いる組立台車の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】船外機は、船尾にスターンブラケットに
て取付けるプロペラ式推進機構である。このような船外
機については、組立てた後に水槽で性能検査をする必要
がある。このため、組立台車に船外機をセットして組立
て、組立てた船外機を組立台車にセットしたままで検査
ラインまで搬送すれば便利であり、しかも、設備費も少
なくてすむ。このように船外機の組立及び性能検査を行
うようにした船外機生産設備としては、例えば特開平1
1−348884号公報「船外機の組立装置」(以下、
「従来の技術」と言う)が知られている。
【0003】上記従来の技術は、同公報の図1に示され
る通り、船外機を部品等組立部3(符号は公報に記載さ
れたものを引用した。以下同じ。)で組立て、組立られ
た船外機の性能を性能確認部4で検査するというもので
ある。部品等組立部3は、複数のステーションを結ぶよ
うに組立搬送路6を設けることで、この組立搬送路6に
沿って無人カー7で組立台車8を牽引走行させ、各ステ
ーションにおいて停車させて、組立台車8上で船外機を
組立てることができる。
【0004】組立台車8は、上記従来の技術における同
公報の図2及び図3に示される通り、車輪を備えたフレ
ーム台18(台車本体に相当する。)からポスト20を
起立させ、ポスト20の上端に傾斜板24を設けた台車
である。傾斜板24に船外機Sをセットできる。船外機
Sの重心の位置がフレーム台18のほぼ中央にあるの
で、船外機Sがセットされた組立台車8は、安定した状
態で自立することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、組立台車8
にセットされた船外機Sを組立てたり検査するときに
は、組立台車8の側方に船外機Sをもってくるようにし
た方が良い。何故なら、船外機Sの組立作業時や検査時
に組立台車8が邪魔にならないので作業性が良いからで
ある。その場合であっても、船外機Sをセットした組立
台車8を安定した状態で自立させる必要がある。
【0006】そこで本発明の目的は、船外機組立台車に
セットされた船外機の組立作業時や検査時の作業性を高
めるとともに、重量物である船外機をセットした船外機
組立台車を安定した状態で自立させることができる技術
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、船外機をセットして組立てるとともに組
立てた船外機をそのまま次の工程に搬送する船外機組立
台車において、この船外機組立台車が、台車本体の上に
支柱を設け、この支柱の上部に且つ台車本体から偏心し
た位置にセット部を設け、このセット部に船外機をセッ
トするようにし、台車本体に且つセット部と反対側の位
置にカウンタウエイトを設けたことを特徴とする。
【0008】支柱の上部に且つ台車本体から偏心した位
置にセット部を設け、このセット部に船外機をセットす
るので、船外機の組立作業時や検査時に船外機組立台車
が邪魔にならない。従って、船外機組立台車にセットさ
れた船外機の組立作業時や検査時の作業性を高めること
ができる。さらには、台車本体に且つセット部と反対側
の位置にカウンタウエイトを設けたので、重量物である
船外機をセットした船外機組立台車を安定した状態で自
立させることができる。
【0009】請求項2は、カウンタウエイトが台車本体
に着脱可能な構成であることを特徴とする。カウンタウ
エイトを着脱可能な構成にしたので、船外機をセットし
た船外機組立台車をより安定した状態で自立させるよう
に、カウンタウエイトを交換したり増減することで、重
量バランスを容易に且つ簡単に設定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係る船外機生産設備の模
式図であり、船外機生産設備10の概要を斜視図にて示
す。
【0011】船外機生産設備10は、大きさの異なる船
外機用エンジンE1・・・,E2・・・,E3・・・(・・・は複数
を示す。以下同じ。)を流れ作業で組立てるエンジン組
立ライン20と、組立てた船外機用エンジンE1・・・,
E2・・・,E3・・・を用いて大きさの異なる船外機B1,
B2を流れ作業で組立てる船外機組立ライン30と、組
立てた船外機B1・・・,B2・・・の性能を流れ作業で検査
する船外機性能検査ライン40と、性能検査が完了した
船外機B1・・・,B2・・・を流れ作業で出荷ライン60に
受け渡す船外機受け渡しライン50とを、この順に連続
して配置したことを特徴とする。船外機用エンジンE1
・・・,E2・・・,E3・・・のことを以下、単にエンジンE
1・・・,E2・・・,E3・・・と言う。
【0012】エンジン組立ライン20は、シリンダブロ
ック等のエンジンの基本的部品Eb・・・を供給する供給
装置21、及び、組立てが完了したエンジンE1・・・,
E2・・・,E3・・・を次工程に移送する第1移送装置22
を含む。供給装置21は、例えば基本的部品Eb・・・を
流れ作業で供給するときに、作業者Mの労力を補助する
アシスト機である。第1移送装置22は、完成したエン
ジンE1・・・,E2・・・,E3・・・を流れ作業で移送する
ときに作業者Mが用いる、例えばパワーホイストであ
る。
【0013】このようなエンジン組立ライン20は、供
給装置21から供給された基本的部品Eb・・・を最初に
セットし、これらの基本的部品Eb・・・にエンジンの各
部品を流れ作業で順次組み付けていくことで、エンジン
E1・・・,E2・・・,E3・・・を組立て、組立てたエンジ
ンE1・・・,E2・・・,E3・・・を第1移送装置22を介
して船外機組立ライン30へ、流れ作業で連続的に移送
するようにした装置である。
【0014】船外機組立ライン30は、移動中の船外機
組立台車200に、図示せぬスターンブラケット等の船
外機セット部品及びエンジンE1・・・,E2・・・,E3・・
・を最初ににセットし、これらの船外機セット部品及び
エンジンE1・・・,E2・・・,E3・・・に船外機の各部品
を流れ作業で順次組み付けていくことで、船外機B1・・
・,B2・・・を組立て、組立てた船外機B1・・・,B2・・・
をそのまま船外機性能検査ライン40へ、流れ作業で連
続的に搬送するようにした装置である。
【0015】船外機性能検査ライン40での性能検査に
は、船外機B1・・・,B2・・・を流れ作業で水槽41に入
れながら実施する性能検査を含む。船外機性能検査ライ
ン40の上方には、検査用機器42・・・を搬送するため
の平面視ループ状の検査機器搬送装置43を配置してい
る。検査用機器42・・・は、船外機B1・・・,B2・・・を
検査する種々の検査機器やバッテリ等を備える。
【0016】船外機受け渡しライン50は、検査済みの
船外機B1・・・,B2・・・を次工程に移送する第2移送装
置51を含む。このような船外機受け渡しライン50
は、船外機B1・・・,B2・・・を第2移送装置51を介し
て出荷ライン60の出荷エリア又は出荷台車61に受け
渡すことができる。第2移送装置51は、船外機B1・・
・,B2・・・を流れ作業で移送するときに作業者Mが用い
る、例えばパワーホイストである。
【0017】図2は本発明に係る船外機生産設備の平面
図であり、船外機生産設備10の配置関係を示す。船外
機組立ライン30、船外機性能検査ライン40及び船外
機受け渡しライン50は、1台の平面視ループ状の船外
機搬送装置70を共用する。すなわち、船外機搬送装置
70は、船外機組立ライン30で船外機B1・・・,B2・
・・を組立てつつ搬送する第1搬送路71と、船外機性能
検査ライン40で船外機B1・・・,B2・・・を検査しつつ
搬送する第2搬送路72と、船外機受け渡しライン50
で船外機B1・・・,B2・・・を出荷ライン60に受け渡す
べく搬送する第3搬送路73とを備える。
【0018】これら第1搬送路71、第2搬送路72及
び第3搬送路73はこの順に連続した1本の直線状の搬
送路であって、船外機B1,B2をセットした多数の船
外機組立台車200・・・を通す通路となる。船外機搬送
装置70にて船外機B1・・・,B2・・・を微速で搬送する
ことにより、(1)船外機B1・・・,B2・・・を搬送しな
がら船外機組立ライン30で組立て、(2)引続いて船
外機B1・・・,B2・・・を搬送しながら船外機性能検査ラ
イン40で検査し、(3)さらに引続いて船外機B1・・
・,B2・・・を船外機受け渡しライン50へ搬送すること
ができる。
【0019】船外機生産設備10は、それぞれ流れ作業
を行うことができるようにした、エンジン組立ライン2
0の速度、供給装置21の速度、第1移送装置22の速
度、船外機組立ライン30の速度、船外機性能検査ライ
ン40の速度、船外機受け渡しライン50の速度、並び
に第2移送装置51の速度を全て同期させた、すなわ
ち、相互のライン速度を同期させたことを特徴とする。
【0020】船外機組立ライン30においては、第1搬
送路71に沿って両側に組立作業ステージ91,92を
設置することで、これらの組立作業ステージ91,92
に作業者M・・・が立って組立作業をすることができるよ
うにした。さらには、組立作業ステージ91,92に隣
接して第1搬送路71とは反対側のスペースに作業台9
5・・・を設置することで、補助的な作業ができるように
した。図中、96・・・,97・・・は作業台である。
【0021】図3(a),(b)は本発明に係る船外機
組立ライン、船外機性能検査ライン、船外機受け渡しラ
イン及び船外機搬送装置の構成図であり、(a)は各ラ
イン30〜50並びに船外機搬送装置70の平面構成を
示し、(b)は各ライン30〜50並びに船外機搬送装
置70の側面構成を示す。船外機搬送装置70は、船外
機組立ライン30、船外機性能検査ライン40及び船外
機受け渡しライン50に沿わせて設けた直線状の船外機
付き台車搬送装置70Aと、船外機付き台車搬送装置7
0Aの両端(始点70aと終点70bとの間)を結ぶ空
台車戻し装置70Bとからなる。
【0022】船外機付き台車搬送装置70Aは、図示せ
ぬ電動機にてループ状の駆動チェーンを駆動するチェー
ンコンベア型式の装置であり、フロアFR上の上記第1
・第2・第3搬送路71〜73を有する。この船外機付
き台車搬送装置70Aは、船外機B1,B2(図2参
照)をセットした多数の船外機組立台車200・・・を、
図右端の始点70aから第1・第2・第3搬送路71〜
73を通して左端の終点70bまで搬送するようにし
た、直線状の装置であって、船外機組立台車200・・・
を搬送する速度を、エンジン組立ライン20(図2参
照)の速度に同期させたことを特徴とする。このような
船外機付き台車搬送装置70Aは、多数の船外機組立台
車200・・・を各ライン30〜50に沿って予め設定し
た一定のピッチP2で配列したことを特徴とする。
【0023】空台車戻し装置70Bは、空の船外機組立
台車200Aを船外機付き台車搬送装置70Aの終点7
0bから始点70aへ連続的に高速で戻す装置である。
ここで、空の船外機組立台車200Aとは、船外機B
1,B2がセットされていない船外機組立台車200の
ことを言う。
【0024】具体的には、空台車戻し装置70Bは、終
点70bから横へ水平に空の船外機組立台車200Aを
移送する第1戻し機81と、第1戻し機81の終点で空
の船外機組立台車200Aをピット82内に降ろす第1
昇降機83と、降ろされた空の船外機組立台車200A
をピット82内で船外機付き台車搬送装置70Aに並行
に移送する第2戻し機84と、第2戻し機84から移送
された空の船外機組立台車200AをフロアFRへ上げ
る第2昇降機85と、上げられた空の船外機組立台車2
00Aを船外機付き台車搬送装置70Aの始点70aへ
移送する第3戻し機86と、からなる。
【0025】船外機受け渡しライン50で船外機B1,
B2を出荷ライン60(図2参照)に受け渡した後の空
の船外機組立台車200Aを船外機付き台車搬送装置7
0Aの始点70aに戻すことができる。
【0026】図4は本発明に係る船外機組立台車の側面
図であり、この船外機組立台車200は、船外機B1,
B2(図1参照)をセットして組立てるとともに組立て
た船外機B1,B2をそのまま次の工程に搬送するため
に、平坦なフロアFRを図左右方向に走行可能な台車で
ある。従って船外機組立台車200は、フロアFR上の
第1・第2・第3搬送路71〜73を走行することがで
きる。
【0027】このような船外機組立台車200は、複数
の車輪201・・・を備える台車本体202と、台車本体
202の上に且つ走行方向中央に設けた1つの支柱20
3と、支柱203の上部に設けた第1セット部204
と、第1セット部204に対して走行方向両側に折畳み
可能に設けた2つの第2セット部205,205とから
なる。
【0028】台車本体202は、走行方向(車幅方向)
に細長い平面視矩形状の枠体の上に平板206を着脱可
能に張ることで、上面207を平坦面とした部材であ
り、走行方向片側4個、両側で計8個の車輪201・・・
を有する。支柱203は、台車本体202の上面207
にボルト止めした垂直な部材であって、角パイプからな
る。第1セット部204は、大型船外機をセットして組
立てるブラケットである。2つの第2セット部205,
205は、小型船外機をセットして組立てるブラケット
である。
【0029】上記台車本体202、支柱203及び第1
・第2セット部204,205,205の関係について
は、次の(1)〜(4)のように言い換えることもでき
る。(1)台車本体202に第1セット部204及び2
つの第2セット部205,205を設けた。(2)台車
本体202の上部中央に第1セット部204を設け、第
1セット部204の図左右両側、すなわち走行方向に2
つの第2セット部205,205を設けた。(3)支柱
203の上部に、第2セット部205,205をこの図
の如く側面視で左右2つ設けるとともに、左右の第2セ
ット部205,205間に第1セット部204を設け
た。(4)支柱203の上部にセット部(第1・第2セ
ット部204,205,205)を設けた。
【0030】図5は本発明に係る船外機組立台車の正面
図であり、船外機組立台車200が図の手前方向に進行
可能であることと、船外機組立台車200の走行を案内
するガイド機構250及び船外機組立台車200を駆動
する駆動チェーン機構260を示す。駆動チェーン機構
260は、作業側(図左側)に対して反対側に配置す
る。ガイド機構250及び駆動チェーン機構260の詳
細については後述する。
【0031】上記船外機組立台車200は、車幅中心か
ら作業側へ偏心した位置に支柱203を設け、支柱20
3の上部から作業側へ水平部203aを延し、この水平
部203aの延出端に第1・第2セット部204,20
5を設けることで、支柱203の上部に且つ台車本体2
02から作業側へ偏心した位置にセット部を設け、台車
本体202に且つ第1・第2セット部204,205と
反対側の位置にカウンタウエイト211を設けたことを
特徴とする。
【0032】次に上記構成の船外機組立台車200の使
用方法について図6及び図7に基づき説明する。図6
(a),(b)は本発明に係る船外機組立台車の使用方
法説明図(その1)である。(a)は側面視左右の第2
セット部205,205を折畳むとともに第1セット部
204に1つの大型船外機B1をセットした船外機組立
台車200の側面を示す。(b)はそのときの船外機組
立台車200の正面を示す。
【0033】図7(a),(b)は本発明に係る船外機
組立台車の使用方法説明図(その2)である。(a)は
側面視左右の第2セット部205,205を開いて、こ
れら第2セット部205,205に2つの小型船外機B
2,B2をセットした船外機組立台車200の側面を示
す。(b)はそのときの船外機組立台車200の正面を
示す。
【0034】このように、1台の船外機組立台車200
で、図6に示す1つの大型船外機B1を組立てたり、図
7に示す2つの小型船外機B2,B2を組立てることが
できる。従って、大きさが大幅に異なる船外機B1,B
2,B2を1種類の船外機組立台車200で効率良く組
立てることができる。
【0035】図8は本発明に係る船外機組立台車のガイ
ド機構及び駆動チェーン機構の正面図であり、上記図5
に示す構成に対応する。船外機組立台車200のガイド
機構250は、フロアFRに設置した左右のガイドレー
ル(ガイド部材)251,251と、台車本体202の
下部における左右に回転可能に取付けたガイド用ローラ
252・・・とからなる。ガイドレール251は、断面視
縦長矩形状のバーであって、船外機組立台車200が走
行する通路、すなわち第1・第2・第3搬送路71〜7
3に船外機組立台車200の走行を案内するガイド部材
である。
【0036】ガイド用ローラ252・・・は、平面視矩形
状の台車本体202の四隅に計4つ設け、ガイドレール
251,251間に若干の隙間を有して配置することに
なる。253,253はガイドレール用支柱である。こ
のようにして船外機組立台車200は、固定された左右
のガイドレール251,251に案内されて走行するこ
とができる。
【0037】図9は図8の矢視9線図であり、船外機組
立台車200を駆動する駆動チェーン機構260の平面
構造を示す。駆動チェーン機構260は、水平に張ると
ともに図の白抜き矢印にて示す方向へ移動するようにし
た駆動チェーン261と、駆動チェーン261の上部に
取付けた駆動凸部262と、台車本体202の前後にブ
ラケット263,263を介して取付けた一対の引掛け
爪264,264とからなる。駆動チェーン261は、
図の左右方向に折れ曲がり可能なリンクチェーンであ
る。
【0038】一対の引掛け爪264,264は、駆動チ
ェーン261の延び方向に沿って並ぶとともに、駆動チ
ェーン261の延び方向に細長いバーであって、基端部
をピン265,265で左右スイング可能に取付け、間
に駆動凸部262を介在させて先端部同士を向い合せに
したものである。さらに、これらの引掛け爪264,2
64は、先端部が駆動凸部262に引っ掛かる方向にリ
ターンばね266,266で弾発されている。弾発され
ることによる最大スイング角については、引掛け爪26
4,264の基端部がブラケット263,263に当る
ことで設定される。
【0039】ところで駆動チェーン機構260は、駆動
凸部262から左右へローラピン267を延し、ローラ
ピン267の左右両端にローラ268,268を回転可
能に取付け、これらのローラ268,268をチェーン
用ガイドレール269,269に載せるようにしたもの
である。駆動チェーン261をチェーン用ガイドレール
269,269で支えるとともに案内することができ
る。
【0040】図10(a),(b)は本発明に係るカウ
ンタウエイト取付構成図兼作用図であり、(a)は船外
機組立台車200の正面構造を示し、(b)は(a)の
b−b線断面構造を示す。上述のように船外機組立台車
200は、支柱203の上部に且つ台車本体202から
偏心した位置にセット部(第1・第2セット部204,
205)を設け、このセット部に船外機B1,B2をセ
ットするようにしたことを特徴とする。
【0041】このようにすれば、船外機B1,B2の組
立作業時や検査時に船外機組立台車200が邪魔になら
ない。従って、船外機組立台車200にセットされた船
外機B1,B2の組立作業時や検査作業性を高めること
ができる。その代り、船外機B1,B2をセットした状
態の船外機組立台車200の重心は船外機B1,B2
側、すなわち作業側へ偏る。その場合であっても、船外
機B1,B2をセットした船外機組立台車200を安定
した状態で自立させる必要がある。
【0042】これに対して、台車本体202に且つ第1
・第2セット部204,205,205と反対側の位置
にカウンタウエイト211・・・を設けた。具体的には、
(a)に示すように支柱203の中心線Scから作業側
へ距離L1だけ離れた位置に船外機B1,B2の重心G
1があり、その重量はW1である。これに対して、船外
機B1,B2の重心G1と反対側へ、支柱203の中心
線Scから距離L2だけ離れた位置に全重量W2のカウ
ンタウエイト211・・・を配置した。
【0043】このようにして左右の重量バランスをとる
ことで、船外機B1,B2をセットした状態の船外機組
立台車200の重心G2を、台車本体202の中心側へ
寄せた。具体的には、支柱203の中心線Sc上に船外
機組立台車200の重心G2がくるように設定した。こ
のように、船外機組立台車200の重心G2を寄せたの
で、重量物である船外機B1,B2をセットした船外機
組立台車200を安定した状態で自立且つ走行させるこ
とができる。
【0044】さらには、(b)に示すように台車本体2
02は、走行方向(白抜き矢印)に細長い枠フレームで
あるが、その枠フレーム内に且つ走行方向に5つのカウ
ンタウエイト211・・・を1列に並べるようにした。カ
ウンタウエイト211・・・を台車本体202の走行方向
の全体にわたって設けたので、船外機組立台車200を
車幅方向のみならず走行方向にも重量バランスをとるこ
とができる。従って、船外機B1,B2をセットした船
外機組立台車200を、より安定した状態で自立且つ走
行させることができる。
【0045】図11は本発明に係るカウンタウエイト取
付部分の正面断面図であり、カウンタウエイト211が
船外機組立台車200に着脱可能な構成であることを示
す。詳しくは、台車本体202の下部にウエイト載置用
部材212,212を掛け渡し、これらのウエイト載置
用部材212,212にカウンタウエイト211を載せ
るとともにボルト213,213にて取外し可能に取付
けるようにした。台車本体202の上に取付けた平板2
06を外した後に、ボルト213,213を抜くこと
で、カウンタウエイト211を外すことができる。
【0046】このように、カウンタウエイト211を着
脱可能な構成にしたので、上記図10に示すように船外
機B1,B2をセットした船外機組立台車200をより
一層安定した状態で自立させるように、カウンタウエイ
ト211を交換したり増減することで、重量バランスを
容易に且つ簡単に設定することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、船外機をセットして組立てるととも
に組立てた船外機をそのまま次の工程に搬送する船外機
組立台車における台車本体の上に支柱を設け、この支柱
の上部に且つ台車本体から偏心した位置にセット部を設
け、このセット部に船外機をセットするようにしたの
で、船外機の組立作業時や検査時に船外機組立台車が邪
魔にならない。従って、船外機組立台車にセットされた
船外機の組立作業時や検査時の作業性を高めることがで
きる。さらには、台車本体に且つセット部と反対側の位
置にカウンタウエイトを設けたので、重量物である船外
機をセットした船外機組立台車を安定した状態で自立さ
せることができる。
【0048】請求項2は、カウンタウエイトが台車本体
に着脱可能な構成にしたので、船外機をセットした船外
機組立台車をより安定した状態で自立させるように、カ
ウンタウエイトを交換したり増減することで、重量バラ
ンスを容易に且つ簡単に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機生産設備の模式図
【図2】本発明に係る船外機生産設備の平面図
【図3】本発明に係る船外機組立ライン、船外機性能検
査ライン、船外機受け渡しライン及び船外機搬送装置の
構成図
【図4】本発明に係る船外機組立台車の側面図
【図5】本発明に係る船外機組立台車の正面図
【図6】本発明に係る船外機組立台車の使用方法説明図
(その1)
【図7】本発明に係る船外機組立台車の使用方法説明図
(その2)
【図8】本発明に係る船外機組立台車のガイド機構及び
駆動チェーン機構の正面図
【図9】図8の矢視9線図
【図10】本発明に係るカウンタウエイト取付構成図兼
作用図
【図11】本発明に係るカウンタウエイト取付部分の正
面断面図
【符号の説明】
10…船外機生産設備、30…船外機組立ライン、20
0…船外機組立台車、201…車輪、202…台車本
体、203…支柱、204,205…セット部(第1・
第2セット部)、211…カウンタウエイト。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船外機をセットして組立てるとともに組
    立てた船外機をそのまま次の工程に搬送する船外機組立
    台車において、この船外機組立台車は、台車本体の上に
    支柱を設け、この支柱の上部に且つ前記台車本体から偏
    心した位置にセット部を設け、このセット部に船外機を
    セットするようにし、前記台車本体に且つ前記セット部
    と反対側の位置にカウンタウエイトを設けたことを特徴
    とする船外機組立台車。
  2. 【請求項2】 前記カウンタウエイトは前記台車本体に
    着脱可能な構成であることを特徴とした請求項1記載の
    船外機組立台車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012206666A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Aisin Aw Co Ltd 組立台車及びそれを用いた生産システム

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