JP2003070280A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JP2003070280A
JP2003070280A JP2001258125A JP2001258125A JP2003070280A JP 2003070280 A JP2003070280 A JP 2003070280A JP 2001258125 A JP2001258125 A JP 2001258125A JP 2001258125 A JP2001258125 A JP 2001258125A JP 2003070280 A JP2003070280 A JP 2003070280A
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axis
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motor
control
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JP2001258125A
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Yamato Matsui
大和 松井
Atsushi Kunimi
篤史 國見
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流制御調整を行う際の構成を簡略化するこ
とができ、モータパラメータの変動時にも最適な電流制
御比例ゲイン若しくは積分ゲインを瞬時に定め、安定し
た電流応答を可能にするモータ制御装置を提供する。 【解決手段】 バッテリ4からインバータ回路部2を通
して電力供給される永久磁石型同期電動機1に対し、電
流制御系は、例えば電流制御演算部20内に、dq軸電
流指令値に応じた比例ゲインをテーブルとして予め設定
する比例ゲインテーブルと、巻線温度に応じた積分ゲイ
ンをテーブルとして予め設定する積分ゲインテーブル
と、PI制御を適用した電流制御ゲイン設定を行う際、
PI制御の比例ゲインの設定値を、比例ゲインテーブル
又は積分ゲインテーブルにより検索するゲイン調整手段
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期モータをイン
バータ等で駆動する時の電流制御系の電流制御ゲインを
調整する調整方法及び調整装置を備えるモータ制御装置
に関し、特に、PI制御を適用する制御系の比例ゲイン
及び積分ゲインの自動調整を改良したモータ制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車駆動制御システムで使用され
る同期電動機は、自動車用バッテリからインバータを通
して電源供給を受けて駆動される。このインバータは、
主バッテリと電気的接続する際に、入力コンデンサを一
旦充電したあと、開閉器で接続するのが一般的である。
【0003】図9は、一般的な電気自動車の駆動制御シ
ステムの構成図である。図9において、1は同期電動
機、2はインバータ回路部、3はコンデンサ、4は主バ
ッテリ、5はバッテリ電圧検出部、6は速度検出部、7
は位相演算部、8はトルク指令処理部、9は電流指令決
定部、10は電流制御演算部、11は2相3相変換部、
12は3相2相変換部、13は電流検出部である。
【0004】同期電動機1をインバータ回路部2で速度
制御若しくはトルク制御する場合の電流制御系は、PI
(比例、積分)制御が適用され、その調整項目として比
例ゲインと積分ゲインとがある。
【0005】図10は、上記同期電動機1の高応答領域
における電流制御系を示す簡略化ブロック線図である。
図10において、14は比例ゲイン回路、15は積分ゲ
イン回路、16は比例ゲイン回路14の出力と積分ゲイ
ン回路15の出力とを加算する加算回路、17は同期電
動機を制御ループの要素とした電流制御系の一次遅れ伝
達関数回路である。同図のId*は磁束電流指令、Iq*
はトルク電流指令、Idは磁束検出電流、Iqはトルク
検出電流、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Lは
巻線インダクタンス、Rは巻線抵抗、sはラプラス演算
子を示す。
【0006】上記電流制御系をディジタル制御する場
合、比例ゲインKpはインダクタンスLと目標応答時定
数Trefにより一意的に決まる。また、積分ゲインK
iは、電流制御演算のサンプリング時間Ts、巻線抵抗
R及び目標応答時定数Trefにより一意的に決まる。
【0007】従来は、インダクタンス及び巻線抵抗を固
定値として電流制御ゲインを決定していた。しかし、前
記インダクタンス及び前記巻線抵抗といったパラメータ
が、電動機の動作環境によって変動するため電流応答に
バラツキが生じてしまう。そこで、例えば特開平9−8
4378号公報に記載の電流制御系の定数決定方法のよ
うに、パラメータの再設定を行い、電流制御ゲインの補
正を行うといった手法が知られていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術に
よる装置にあっては、モータパラメータ変動時の電流制
御ゲイン調整といった面では有効である。しかし、電流
制御を行う場合には一般的に高応答が求められるため、
従来技術のように補正演算回路が複数存在するロジック
では電流制御の高応答化には不向きである。
【0009】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、電流制御調整を行う
際の構成を簡略化することができ、モータパラメータの
変動時にも最適な電流制御比例ゲイン若しくは積分ゲイ
ンを瞬時に定め、安定した電流応答を可能にするモータ
制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明のモータ制御装置は、基本的には、バッテリから
インバータ回路を通して電力供給される永久磁石型同期
モータと、前記同期モータの3相交流電流、位相、回転
数を検出する検出手段と、モータ界磁束の方向のd軸成
分の励磁電流指令であるd軸電流指令と該d軸とは直交
するq軸成分のトルク電流指令であるq軸電流指令とを
発生する電流指令発生手段と、前記同期モータの3相交
流電流と前記同期モータの位相から前記同期モータのd
軸及びq軸電流を検出するd軸及びq軸電流検出手段
と、前記d軸及びq軸電流指令に前記d軸及びq軸電流
検出値を追従させるためのd軸及びq軸電圧補償値を演
算する電圧補償値演算手段と、前記d軸及びq軸電圧補
償値と前記同期モータの位相と前記同期モータの検出回
転数から3相交流電圧指令を生成する交流電圧指令生成
手段と、前記交流電圧指令値から前記インバータ回路の
パワー素子を駆動するPWM信号を出力するPWM制御
手段とを備える電流制御系によって、前記同期モータを
駆動するモータ制御装置において、前記電流制御系は、
前記d軸及びq軸電流指令値に応じた比例ゲインをテー
ブルとして予め設定する比例ゲインテーブルと、PI制
御を適用した電流制御ゲイン設定を行う際、前記PI制
御の比例ゲインの設定値を、前記比例ゲインテーブルに
より検索するゲイン調整手段とを備えることを特徴とし
ている。
【0011】また、本発明のモータ制御装置の具体的な
態様は、前記比例ゲインテーブルが、モータ出力トルク
に起因するq軸電流指令値に応じた比例ゲインのみを設
定することを特徴としている。
【0012】本発明のモータ制御装置は、さらに、モー
タの巻線温度を検出する巻線温度検出手段と、巻線温度
に応じた積分ゲインをテーブルとして予め設定する積分
ゲインテーブルとを備え、前記ゲイン調整手段は、PI
制御を適用した電流制御ゲイン設定を行う際、前記PI
制御の積分ゲインの設定値を、前記積分ゲインテーブル
により検索することを特徴としている。
【0013】また、本発明のモータ制御装置の具体的な
態様は、前記積分ゲインテーブルが、モータ出力トルク
に起因するq軸電流指令値に応じた積分ゲインのみを設
定することを特徴としている。
【0014】前記の如く構成された本発明のモータ制御
装置によって、ゲイン補正を行うための演算回路を最小
限にして、最適な電流制御ゲインの設定が可能になる。
また、電流の指令軸別及び比例若しくは積分ゲイン毎に
機能を有効若しくは無効にすることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明のモータ
制御装置の一実施形態について詳細に説明する。図1
は、第1の実施形態のモータ制御装置を備えた電気自動
車の駆動制御システムの構成図である。本実施形態の説
明にあたり、図9と同一構成部分には同一符号を付して
いる。
【0016】図1において、1は同期電動機、2はイン
バータ回路部、3はコンデンサ、4は主バッテリ、5は
バッテリ電圧検出部、6は速度検出部(検出手段)、7
は位相演算部(検出手段)、8はトルク指令処理部、9
は電流指令決定部、20は電流制御演算部(d軸及びq
軸電流検出手段)、11は2相3相変換部(PWM制御
手段)、12は3相2相変換部、13は電流検出部(検
出手段)である。
【0017】同期電動機1は、永久磁石型同期電動機で
ありバッテリ4を電源とし、電力変換器としてインバー
タ回路部2を介して電力の供給を受ける。永久磁石型同
期電動機1は、回転センサとしてエンコーダ等の速度検
出部6と磁極位置を検出する磁極位置センサ等の位相演
算部7を備え、回転数と位相の情報を制御装置に伝達す
る。
【0018】インバータ回路部2の直流入力側には、バ
ッテリ電圧を平滑するコンデンサ3と、インバータ回路
部2へのバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出部5
が接続され、バッテリ電圧値を電流指令決定部9に伝達
する。また、インバータ回路部2の交流電力出力側に
は、同期電動機1の交流電流のU相、V相、W相を検出
する電流検出部13が設置され、電流検出部13より検
出した3相交流電流は、位相演算部7より演算された位
相角θと3相2相変換部12によってd軸及びq軸(以
下、dq軸という)変換され電流制御演算部20に伝達
される。
【0019】電流指令決定部9は、速度指令検出部6よ
り出力された回転数N、バッテリ電圧検出部5より検出
したバッテリ電圧とトルク指令処理部8より処理された
トルク指令τ*により、dq軸電流指令を出力する。
【0020】上記トルク指令処理部8及び電流指令決定
部9は、全体として、モータ電流を逐次検出し更にベク
トル分解することにより、モータ界磁束にかかる励磁電
流指令いわゆるd軸電流指令とモータ出力トルクにかか
るトルク電流指令いわゆるq軸電流指令とを発生する電
流指令発生手段を構成する。
【0021】電流制御演算部20は、電流指令決定部9
と3相2相変換部12からのdq軸変換された電流検出
値と速度検出部6より出力された回転数NよりPI制御
によりdq軸電圧指令を演算する。得られたdq軸電圧
指令は、位相演算部7より演算された位相角θと2相3
相変換部11により3相交流電圧指令を演算し、2相3
相変換部11内のPWM信号制御部でインバータ回路部
2内各相スイッチング制御信号に変換され、インバータ
回路部2のパワー素子に供給される。インバータ回路部
2のパワー素子は、同期電動機1に電流を流して回転さ
せたいタイミングでオンするための電流スイッチであ
る。パワー素子は、MOSFETのほか、バイポーラス
イッチやIGBT(insulated-gate bipolar transisto
r)を用いても実現できる。
【0022】図2は、図1を簡略化してブロック線図で
示す図であり、特に同期電動機1に流れる電流を制御す
る電流制御系を示したものである。図10と同一要素に
は、同一符号を付している。
【0023】図2に示すように、電流制御比例ゲインK
p14と、電流制御積分ゲインKiを含む積分要素であ
る積分回路15と、比例ゲイン回路14の出力と積分ゲ
イン回路15の出力とを加算する加算回路16と、同期
電動機1の等価回路17とから構成される。
【0024】本実施形態のモータ制御装置は、同期電動
機1を駆動する電流制御系において、電流制御系の比例
ゲイン及び積分ゲインを、負荷を含む、この負荷の駆動
回路の等価回路17の回路定数を用いて決定する。この
負荷は、同期電動機1であり、回路定数は、巻線抵抗
R、インダクタンスL、電流制御演算のサンプリング時
間Ts、及び目標応答時定数Trefとするとき、電流
制御ゲインKp及び積分ゲインKiは、それぞれ次式
(1),(2)で示される。
【0025】 Kp=L/Tref …(1) Ki=Ts・R/Tref …(2)
【0026】この負荷の駆動回路の等価回路の回路定数
のうち、特にインダクタンスLはモータの通電状態によ
って変動する。このことから、電流制御演算部20は、
内部に予め設定した電流指令値に応じた比例ゲインテー
ブルを設け、比例ゲインの設定値を前記比例ゲインテー
ブルより検索するゲイン調整機能を有する構成とする。
また、運転状況に応じて変化するモータの巻線温度に応
じた積分ゲインテーブルを設け、積分ゲインの設定値を
前記積分ゲインテーブルより検索するゲイン調整機能を
有する構成とする。
【0027】図3は、一般的な同期電動機のq軸電流に
対するq軸インダクタンスLq、及びd軸電流に対する
d軸インダクタンスLdの関係を示す図である。図3に
示すように、インダクタンスが分かれば比例ゲインを上
記式(1)にて算出できることから、入力電流に応じた
比例ゲインが一意的に定まることが分かる。
【0028】図4は、上記基本的な考え方を基にした本
実施形態の電流制御系を示す簡略化ブロック線図であ
る。図4では、図2の比例ゲインKp14に代えて、電
流指令に応じた比例ゲインテーブル19を設けること
で、入力電流に応じた最適な比例ゲインを比例ゲインテ
ーブル19より検索し、電流制御の制御ゲインを補正す
るように構成したものである。
【0029】図5は、比例ゲインテーブル19の構成を
示す図であり、同図において、各電流指令値I1,I
2,I3,…ごとに、Kp1,Kp2,Kp3,…で示
されるテーブル値を設ける。この場合、図3破線部に示
すように、インダクタンスに対する電流変化が大きい箇
所についてはテーブル値をより詳細に設定するようにし
てもよい。本実施形態によれば、パラメータの変動に伴
う電流制御の定数を容易に最適に調整することができ
る。
【0030】図6は、巻線抵抗Rcと巻線温度Tcの関
係を示す図であり、同図に示すように巻線抵抗Rcは、
巻線温度Tcに応じて線形に変化する。図6により巻線
抵抗Rcが分かれば積分ゲインを式(2)にて算出でき
ることから、巻線温度Tcに応じた積分ゲインが一意的
に定まることが分かる。
【0031】上記のように、巻線抵抗Rcが分かれば、
巻線温度Tcに応じた積分ゲインが一意的に定まること
から、図2のブロック線図は、電流制御積分ゲインKi
テーブルを備えた図7で示される。この構成を、本発明
の第2の実施の形態として説明する。
【0032】図7は、第2の実施形態のモータ制御装置
の電流制御積分ゲインKiを決定する電流制御系を含む
フィードバック制御系を示すブロック線図である。図7
において、図2の積分ゲインKiを含む積分要素である
積分回路15に代えて、巻線温度Tc21に応じた積分
ゲインテーブル31と、積分ゲインテーブル31出力と
電流指令とを乗算する乗算回路32と、積分回路33と
を設けることで、巻線温度Tc30に応じた最適な積分
ゲインを前記積分ゲインテーブル31より検索し、電流
制御の制御ゲインを補正するものである。本例によれ
ば、パラメータの変動に伴う電流制御の定数を容易に最
適に調整することができる。
【0033】図8は、第3の実施形態のモータ制御装置
の電流制御積分ゲインKiを決定する電流制御系を含む
フィードバック制御系を示すブロック線図である。図8
の構成例では、図2の比例ゲインKp14及び積分ゲイ
ンKiの代わりに、図4に示す比例ゲインテーブル19
と図7に示す巻線温度Tc30に応じた積分ゲインテー
ブル31を両方設けることで、入力電流に応じた最適な
比例ゲインを前記比例ゲインテーブル19より検索し、
また、巻線温度Tc30に応じた最適な積分ゲインKi
を前記積分ゲインテーブル31より検索し、電流制御の
制御ゲインを補正するものである。本例によれば、パラ
メータの変動に伴う電流制御の定数を容易に最適に調整
することができる。
【0034】以上詳細に説明したように、上記各実施形
態によれば、バッテリ4からインバータ回路部2を通し
て電力供給される永久磁石型同期電動機1に対し、バッ
テリ電圧検出部5、回転数Nを検出する速度検出部6、
位相角θを検出する位相演算部7、トルク指令τ*を出
力するトルク指令処理部8、回転数N、バッテリ電圧検
出部5より検出したバッテリ電圧とトルク指令処理部8
より処理されたトルク指令τ*によりdq軸電流指令を
出力する電流指令決定部9、dq軸変換された電流検出
値と回転数NよりPI制御によりdq軸電圧指令を演算
する電流制御演算部20、交流電圧指令値からインバー
タ回路部2のパワー素子を駆動するPWM信号を出力す
る2相3相変換部11、3相交流電流を位相角θを基に
dq軸変換する3相2相変換部12、同期電動機1の交
流電流のU相、V相、W相を検出する電流検出部13を
備えた電流制御系を有し、前記電流制御系は、例えば電
流制御演算部20内に、dq軸電流指令値に応じた比例
ゲインをテーブルとして予め設定する比例ゲインテーブ
ルと、巻線温度に応じた積分ゲインをテーブルとして予
め設定する積分ゲインテーブルと、PI制御を適用した
電流制御ゲイン設定を行う際、PI制御の比例ゲインの
設定値を、比例ゲインテーブル又は積分ゲインテーブル
により検索するゲイン調整手段とを備えて構成したの
で、電流制御ゲイン調整を行う際の構成を簡略化するこ
とができ、モータパラメータの変動時にも最適な電流制
御比例ゲイン若しくは積分ゲインを瞬時に定めることが
できる。本発明によれば、負荷を含む等価回路の回路定
数が分かれば、電流制御系の所定の定数をテーブル検索
によりただちに決定することができ、安定した電流応答
が可能になる。
【0035】より詳細に効果を説明すると、本発明者ら
は、モータ運転中、モータ電流に単発的にノイズのよう
なものが発生することを見つけ、この発生原因は、dq
軸電流指令値に対して検出電流Id,Iqがオーバーシ
ュート若しくはアンダーシュートすることにあることを
見出した。特に、低負荷時/低電流時のモータ制御にお
いて、電流検出分解能が小さくモータパラメータの精度
が低下するために電流制御が不安定になることが判明し
た。そこで、本発明は、PI制御を適用した電流制御ゲ
イン設定を行う際、PI制御の比例ゲインの設定値を、
予め設定したdp軸電流指令値に応じた比例ゲインテー
ブルより検索するゲイン調整手段を備える電流制御系に
よって、電流指令に応じた電流制御ゲインを可変するの
で、無負荷に近い低負荷・低電流時から高トルクまで安
定した電流制御を行うことができる。また、電流制御系
の所定の定数をテーブル検索によりただちに決定するこ
とができるため、電流制御の高応答化を図ることができ
る。さらに、前記積分ゲインテーブルを検索して電流制
御の制御ゲインを補正する。これにより、安定した電流
制御、ひいては安定したトルク制御を実現することがで
き、特に、速度制御に有効である。
【0036】なお、上記各実施形態では、本発明に係る
モータ制御装置を、電気自動車駆動制御システムで使用
される同期電動機を駆動するモータ制御装置に適用した
例であるが、電源に接続される同期モータを制御する装
置であれば、電気自動車等の同期電動機に限らず、どの
ような制御装置にも適用できる。
【0037】以上、本発明の実施形態について詳述した
が、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しな
い範囲で、設計において種々の変更ができるものであ
る。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明に係るモータ制御装置は、電流制御ゲイン調整を行う
際の構成を簡略化することができ、モータパラメータの
変動時にも最適な電流制御比例ゲインもしくは積分ゲイ
ンを瞬時に定めることができる。その結果、負荷を含む
等価回路の回路定数が分かれば、電流制御系の所定の定
数をテーブル検索によりただちに決定することができ、
安定した電流応答を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のモータ制御装置を備
えた電気自動車の駆動制御システムの構成図。
【図2】図1を簡略化してブロック線図で示す図。
【図3】一般的な同期電動機のq軸電流に対するq軸イ
ンダクタンスLq、及びd軸電流に対するd軸インダク
タンスLdの関係を示す図。
【図4】本実施形態のモータ制御装置の電流制御系を示
す簡略化ブロック線図。
【図5】本実施形態のモータ制御装置の比例ゲインテー
ブルの構成を示す図。
【図6】本発明の第2の実施形態のモータ制御装置の巻
線抵抗Rcと巻線温度Tcの関係を示す図。
【図7】本実施形態のモータ制御装置の電流制御積分ゲ
インKiを決定する電流制御系を含むフィードバック制
御系を示すブロック線図。
【図8】本発明の第3の実施形態のモータ制御装置の電
流制御積分ゲインKiを決定する電流制御系を含むフィ
ードバック制御系を示すブロック線図。
【図9】一般的な電気自動車の駆動制御システムの構成
図。
【図10】従来のモータ制御装置の同期電動機の高応答
領域における電流制御系を示す簡略化ブロック線図。
【符号の説明】
1…同期電動機 2…インバータ回路部 3…コンデンサ 4…バッテリ 5…バッテリ電圧検出部 6…速度検出部(検出手段) 7…位相演算部(検出手段) 8…トルク指令処理部 9…電流指令決定部 11…2相3相変換部(PWM制御手段) 12…3相2相変換部 13…電流検出部(検出手段) 20…電流制御演算部(d軸及びq軸電流検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 國見 篤史 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 Fターム(参考) 5H560 AA08 BB04 BB12 DA01 DB07 DC12 DC13 DC20 EB01 EC01 EC10 ED07 GG04 JJ16 RR10 SS02 TT12 TT15 TT20 UA04 UA05 UA06 XA02 XA10 XA12 XA13 5H576 AA15 BB06 BB09 CC04 DD02 DD07 EE01 EE11 GG04 GG08 HA02 HA03 HA04 HB02 JJ03 JJ24 JJ25 KK06 LL07 LL22 LL24 LL41 LL45 MM12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリからインバータ回路を通して電
    力供給される永久磁石型同期モータと、 前記同期モータの3相交流電流、位相、回転数を検出す
    る検出手段と、 モータ界磁束の方向のd軸成分の励磁電流指令であるd
    軸電流指令と該d軸とは直交するq軸成分のトルク電流
    指令であるq軸電流指令とを発生する電流指令発生手段
    と、 前記同期モータの3相交流電流と前記同期モータの位相
    から前記同期モータのd軸及びq軸電流を検出するd軸
    及びq軸電流検出手段と、 前記d軸及びq軸電流指令に前記d軸及びq軸電流検出
    値を追従させるためのd軸及びq軸電圧補償値を演算す
    る電圧補償値演算手段と、 前記d軸及びq軸電圧補償値と前記同期モータの位相と
    前記同期モータの検出回転数から3相交流電圧指令を生
    成する交流電圧指令生成手段と、 前記交流電圧指令値から前記インバータ回路のパワー素
    子を駆動するPWM信号を出力するPWM制御手段とを
    備える電流制御系によって、前記同期モータを駆動する
    モータ制御装置において、 前記電流制御系は、 前記d軸及びq軸電流指令値に応じた比例ゲインをテー
    ブルとして予め設定する比例ゲインテーブルと、 PI制御を適用した電流制御ゲイン設定を行う際、前記
    PI制御の比例ゲインの設定値を、前記比例ゲインテー
    ブルにより検索するゲイン調整手段とを備えることを特
    徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記比例ゲインテーブルは、 モータ出力トルクに起因するq軸電流指令値に応じた比
    例ゲインのみを設定することを特徴とする請求項1記載
    のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 さらに、モータの巻線温度を検出する巻
    線温度検出手段と、 巻線温度に応じた積分ゲインをテーブルとして予め設定
    する積分ゲインテーブルとを備え、 前記ゲイン調整手段は、 PI制御を適用した電流制御ゲイン設定を行う際、前記
    PI制御の積分ゲインの設定値を、前記積分ゲインテー
    ブルにより検索することを特徴とする請求項1記載のモ
    ータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記積分ゲインテーブルは、 モータ出力トルクに起因するq軸電流指令値に応じた積
    分ゲインのみを設定することを特徴とする請求項3記載
    のモータ制御装置。
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