JP2003068525A - 誘導性負荷の電流検出装置 - Google Patents

誘導性負荷の電流検出装置

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JP2003068525A
JP2003068525A JP2001256351A JP2001256351A JP2003068525A JP 2003068525 A JP2003068525 A JP 2003068525A JP 2001256351 A JP2001256351 A JP 2001256351A JP 2001256351 A JP2001256351 A JP 2001256351A JP 2003068525 A JP2003068525 A JP 2003068525A
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current
level shift
inductive load
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
Masumi Horie
真清 堀江
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導性負荷の電流検出装置を小規模化し電流
検出精度も向上させる。 【解決手段】 ECU10は、制御対象のリニアソレノ
イドLn(nは1〜4)の通電経路に直列に接続された
電流検出抵抗Rnと、その抵抗Rnの両端の各電圧1
H,1L〜4H,4Lの内の1つを選択して出力するマ
ルチプレクサ(MPX)21と、MPX21からの電圧
を入力し、その電圧よりも一定電圧だけ高い電圧を出力
するレベルシフト回路22と、該回路22の出力をA/
D変換するA/D変換器23とを備え、CPU24が、
MPX21に上記各電圧1H,1L〜4H,4Lを切り
替えて出力させると共に、ソレノイドLnに対応する抵
抗Rnの高圧側端子電圧をMPX21に選択させた際の
A/D変換値と、抵抗Rnの低圧側端子電圧をMPX2
1に選択させた際のA/D変換値との差分を、ソレノイ
ドLnの電流値として検出する。このためレベルシフト
回路22が1つで済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導性負荷の電流
検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リニアソレノイド等の誘導性負荷に流れ
る電流をフィードバック(F/B)制御する装置が、特
開2000−114038号公報などに記載されてい
る。ここで、特開2000−114038号公報に記載
の装置の具体例を、図14を用いて説明する。
【0003】図14に示すように、リニアソレノイドL
に流れる電流を制御する制御装置100は、リニアソレ
ノイドLへの通電経路においてリニアソレノイドLに対
し直列に接続されたスイッチング素子Trと、上記通電
経路においてリニアソレノイドL及びスイッチング素子
Trに対し直列に接続された電流検出抵抗Rと、電流検
出抵抗Rの高圧側の端子電圧VHを入力し、その入力電
圧VHよりも所定の一定電圧Vsだけ高い電圧(=VH
+Vs)を出力するレベルシフト回路102と、電流検
出抵抗Rの低圧側の端子電圧VLを入力し、その入力電
圧VLよりも上記一定電圧Vsだけ高い電圧(=VL+
Vs)を出力するレベルシフト回路103と、レベルシ
フト回路102,103の各出力VHs,VLsが入力
され、そのうちの1つを選択して出力するマルチプレク
サ(MPX)104と、レベルシフト回路102,10
3の各出力VHs,VLsを、上記マルチプレクサ10
4を介して択一的に取り込み、その取り込んだ電圧をデ
ジタル値に変換(A/D変換)するA/D変換器105
と、CPU106と、CPU106からのデータに応じ
たデューティ比のPWM(パルス幅変調)信号を、スイ
ッチング素子Trへ駆動信号として出力するPWM信号
出力回路107とを備えている。
【0004】また、この制御装置100において、電流
検出抵抗Rの低圧側の端子は、当該装置100のパワー
系接地端子(即ち、リニアソレノイドLの電流が流れる
接地端子)Jpに接続されており、レベルシフト回路1
02,103、マルチプレクサ104、A/D変換器1
05、CPU106、及びPWM信号出力回路107等
を集積したICの接地端子は、当該装置100の信号系
接地端子Jsに接続されている。そして、パワー系接地
端子Jpと信号系接地端子Jsとの各々は、当該装置1
00の外部に配設された別々のグランド線を介してバッ
テリ(図示省略)のマイナス端子に接続されている。
【0005】このような制御装置100においては、C
PU106が、マルチプレクサ104とA/D変換器1
05とを制御して、一定周期毎に、レベルシフト回路1
02の出力VHsとレベルシフト回路103の出力VL
sとをA/D変換器105に順次A/D変換させ、その
両A/D変換値の差分(=VHs−VLsであり、理想
的には=VH−VL)をリニアソレノイドに流れる電流
値として検出する。そして、その検出値を目標値にする
ためのPWM信号のデューティ比を計算し、その計算し
たデューティ比を示すデータをPWM信号出力回路10
7へ出力する。
【0006】すると、PWM信号出力回路107は、C
PU106からのデータに対応したデューティ比のPW
M信号をスイッチング素子Trに出力することとなり、
これにより、スイッチング素子Trがデューティ駆動さ
れ、リニアソレノイドLに流れる電流が目標値と一致す
るように制御される。
【0007】尚、レベルシフト回路102,103を設
けている理由は、信号系接地端子Jsの電位(信号系グ
ランド電位)Esがパワー系接地端子Jpの電位(パワ
ー系グランド電位)Epより大きくなった場合(Es>
Ep)でも、A/D変換器105に正の電圧(即ち、E
s以上の電圧)が入力されるようにして、電流検出抵抗
Rの高圧側の端子電圧VHと低圧側の端子電圧VLとの
差分(=VH−VL)を確実に検出できるようにするた
めと、A/D変換器には、一般に、0V付近の入力電圧
では正確なA/D変換値を出さない性質(いわゆる0点
誤差)があり、その0点誤差の影響を回避するためであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置100では、1つのリニアソレノイド当たりに
2つのレベルシフト回路102,103が必要となり、
例えば、4つのリニアソレノイドを制御する場合には、
レベルシフト回路が8個も必要になる。よって、回路の
大型化及びコスト増加を招いてしまう。
【0009】また、電流検出抵抗Rの高圧側のレベルシ
フト回路102と低圧側のレベルシフト回路103とで
レベルシフト量Vsに違いがあった場合(即ち、両レベ
ルシフト回路102,103の出力特性差があった場
合)には、電流検出精度が低下してしまう。つまり、両
レベルシフト回路102,103におけるレベルシフト
量Vsが全く同じであれば良いが、そのレベルシフト量
Vsに差があると、レベルシフト回路102の出力VH
sのA/D変換値と、レベルシフト回路103の出力V
LsのA/D変換値との差分(=VHs−VLs)が、
電流検出抵抗Rの高圧側の端子電圧VHと低圧側の端子
電圧VLとの差分(=VH−VL)に一致しなくなり、
リニアソレノイドLに流れる電流値(実電流値)を正確
に検出することができなくなるからである。
【0010】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、誘導性負荷の電流制御に用いられる電流検出
装置の構成を小規模化すると共に、電流検出精度を向上
させることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の誘導性負荷
の電流検出装置は、誘導性負荷に電流を流すための通電
経路において誘導性負荷に対し直列に接続された電流検
出抵抗と、該電流検出抵抗の両端の各電圧VH,VLが
入力され、そのうちの1つを選択して出力する選択回路
と、該選択回路から出力される電圧を入力して、その入
力電圧よりも所定の一定電圧Vsだけ高い電圧を出力す
るレベルシフト回路と、該レベルシフト回路の出力電圧
をA/D変換するA/D変換器と、制御手段とを備えて
いる。
【0012】そして、制御手段は、選択回路に電流検出
抵抗の両端の各電圧を切り替えて出力させると共に、選
択回路に電流検出抵抗の高圧側の端子電圧VHを選択さ
せた際のA/D変換器によるA/D変換値(即ち、VH
をレベルシフト回路によりVsだけレベルシフトした電
圧のA/D変換値)と、選択回路に電流検出抵抗の低圧
側の端子電圧VLを選択させた際のA/D変換器による
A/D変換値(即ち、VLをレベルシフト回路によりV
sだけレベルシフトした電圧のA/D変換値)との差分
(=VH−VL)を、誘導性負荷に流れる電流値として
検出する。
【0013】つまり、請求項1の電流検出装置では、従
来装置のように、電流検出抵抗の両端の各電圧VH,V
Lを別々のレベルシフト回路によりレベルシフトし、そ
の各レベルシフト回路の出力を択一的に選択してA/D
変換するのではなく、電流検出抵抗の両端の各電圧V
H,VLを選択回路により択一的に選択して1つのレベ
ルシフト回路へ入力させ、その1つのレベルシフト回路
の出力をA/D変換するようにしている。
【0014】このため、請求項1の電流検出装置によれ
ば、レベルシフト回路を1つ設けるだけで済み、小型化
及び低コスト化を達成することができる。しかも、電流
検出抵抗の両端の各電圧VH,VLを1つのレベルシフ
ト回路でレベルシフトさせるため、従来装置のようなレ
ベルシフト回路同士の出力特性差による問題が無く、誘
導性負荷に流れる電流を正確に検出することができる。
【0015】ところで、誘導性負荷が複数存在する場合
には、その各誘導性負荷毎に電流検出抵抗を設けること
となるが、そのような場合には、請求項2のように構成
すれば良い。即ち、選択回路は、複数の電流検出抵抗の
両端の各電圧のうちの1つを選択して出力するように構
成する。そして、制御手段は、選択回路に複数の電流検
出抵抗の両端の各電圧を切り替えて出力させると共に、
複数の各誘導性負荷について、選択回路に当該誘導性負
荷に対応する電流検出抵抗の高圧側の端子電圧を選択さ
せた際のA/D変換器によるA/D変換値と、選択回路
に当該誘導性負荷に対応する電流検出抵抗の低圧側の端
子電圧を選択させた際のA/D変換器によるA/D変換
値との差分を、その誘導性負荷に流れる電流値として検
出するように構成すれば良い。
【0016】そして、このような請求項2の電流検出装
置によれば、電流検出対象の誘導性負荷がN個(但し、
Nは2以上の整数)である場合に、従来装置ならば2×
N個のレベルシフト回路が必要なところを、1個のレベ
ルシフト回路で済むこととなり、一層効果的である。
【0017】一方、請求項1,2の電流検出装置におい
て、A/D変換器とレベルシフト回路と選択回路とを1
つのICとして形成する場合には、請求項3に記載の如
く、選択回路は、そのICの電源の高電圧側(一般には
5V)が供給されるN型半導体の領域内に構成すること
が望ましい。
【0018】このようにすれば、後述するように、選択
回路をNチャンネルMOSFETである複数のスイッチ
によって構成しても、その選択回路の部分の専用のグラ
ンドラインGLbを設けることができ、そのグランドラ
インGLbを、他の回路の部分(A/D変換器及びレベ
ルシフト回路の部分)のグランドラインGLaが接続さ
れる信号系グランド電位Esとは異なる低電圧側の電位
(例えば、電流検出抵抗の低圧側の端子が接続されるパ
ワー系グランド電位Ep)に接続することができるた
め、Es>Epとなった場合の当該ICへの悪影響を確
実に回避可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の電子制御装置について、図面を用いて説明する。ま
ず図1は、第1実施形態の電子制御装置(以下、ECU
という)10の構成を表すブロック図である。
【0020】このECU10は、自動車に搭載されたエ
ンジンを目標状態に制御するものであり、そのために、
エンジンに設けられた複数(本実施形態では4個)のリ
ニアソレノイドL1〜L4を各々に通電制御する。尚、
以下の説明において、各リニアソレノイドL1〜L4を
特に区別しない場合には、そのリニアソレノイドの符号
として、1〜4の番号を除いた“L”、或いは、nを1
〜4の何れかとした“Ln”を用いる。そして、このこ
とは、各リニアソレノイドL1〜L4毎に設けられた後
述の各構成要素についても同様である。
【0021】そして、本ECU10には、リニアソレノ
イドL1〜L4の通電制御を目的として構成された制御
IC12と、エンジンコントロール用のホストCPU1
3とが備えられており、制御IC12は、ホストCPU
13にて演算された各リニアソレノイドL1〜L4に流
すべき電流を表すデータ(目標電流値)に従って、各リ
ニアソレノイドL1〜L4に流れる電流をフィードバッ
ク制御する。
【0022】また、本ECU10には、各リニアソレノ
イドL1〜L4をデューティ制御するために制御IC1
2から出力されるリニアソレノイドL1〜L4毎のPW
M信号PWM1〜PWM4に従って、該当するリニアソ
レノイドL1〜L4に電流を流す駆動回路D1〜D4が
備えられている。
【0023】そして、各駆動回路D(D1〜D4)は、
車両のバッテリBT(図2参照)のプラス端子の電圧
(バッテリ電圧)VBにソースが接続され、ドレインが
通電対象のリニアソレノイドLに接続されたスイッチン
グ素子としてのPチャンネルMOSFET(以下単にF
ETという)14と、そのFET14のゲートにコレク
タが接続され、エミッタがグランド電位に接続されたN
PNトランジスタ15と、FET14のドレインとグラ
ンド電位との間に、アノードをグランド電位側にして接
続されたフライバックエネルギー吸収用のダイオード1
6とから構成されており、上記NPNトランジスタ15
のベースに、制御IC12からのPWM信号(PWM1
〜PWM4)が供給されるようになっている。
【0024】尚、ダイオード16のアノードは、本EC
U10内の2系統のグランド電位のうち、本ECU10
にてリニアソレノイドLの電流が流れるパワー系接地端
子JpによりバッテリBTのマイナス端子に接続される
パワー系グランド電位Epに接続されている。また、N
PNトランジスタ15のエミッタは、本ECU10にて
パワー系接地端子Jpとは異なる信号系接地端子Jsに
よりバッテリBTのマイナス端子に接続される信号系グ
ランド電位Esに接続されている。そして、パワー系接
地端子Jpと信号系接地端子Jsとの各々は、本ECU
10の外部に配設された別々のグランド線を介してバッ
テリBTのマイナス端子に接続されている(図2参
照)。
【0025】更に、本ECU10には、各リニアソレノ
イドL1〜L4毎に、電流検出抵抗R1〜R4が備えら
れている。そして、その各電流検出抵抗R1〜R4の一
端は、該当するリニアソレノイドLの駆動回路D側とは
反対側の端部に接続されており、各電流検出抵抗R1〜
R4の他端は、パワー系接地端子Jp(パワー系グラン
ド電位Ep)に接続されている。つまり、バッテリ電圧
VBだけ電位差のある通電経路中に、駆動回路D(D1
〜D4)のFET14と、誘導性負荷としてのリニアソ
レノイドL(L1〜L4)と、電流検出抵抗R(R1〜
R4)とが、直列に接続されている。
【0026】そして、本ECU10では、例えばリニア
ソレノイドL1について説明すると、制御IC12から
のPWM信号PWM1がハイレベルであるときに、駆動
回路D1のNPNトランジスタ15がオンし、それに伴
いFET14がオンして、バッテリBTからリニアソレ
ノイドL1への通電経路が導通され、逆に、PWM信号
PWM1がローレベルであるときに、駆動回路D1のN
PNトランジスタ15及びFET14がオフ状態とな
り、リニアソレノイドL1への通電経路が遮断される。
このように、制御IC12から出力されるPWM信号P
WM1〜PWM4に従い、各駆動回路D1〜D4のFE
T14がオン・オフすることにより、各リニアソレノイ
ドL1〜L4に流れる電流がデューティ制御される。そ
して、電流検出抵抗R1〜R4の両端には、該当するリ
ニアソレノイドL1〜L4に流れる電流に比例した電圧
が発生する。
【0027】また、本ECU10において、電流検出抵
抗R1の高圧側の端子(即ち、リニアソレノイドL1に
接続される方の端部)は、コンデンサCi1Hと共にノ
イズ除去用のCRフィルタを成す抵抗Ri1Hを介して
制御IC12に接続されており、電流検出抵抗R1の低
圧側の端子(即ち、パワー系接地端子Jpに接続される
方の端部)は、コンデンサCi1Lと共にノイズ除去用
のCRフィルタを成す抵抗Ri1Lを介して制御IC1
2に接続されている。同様に、他の電流検出抵抗R2〜
R4の両端の各々も、コンデンサCi2H,Ci2L〜
Ci4H,Ci4Lの各々と共にCRフィルタを成す抵
抗Ri2H,Ri2L〜Ri4H,Ri4Lを介して、
制御IC12に接続されている。
【0028】尚、各コンデンサCi1H,Ci1L〜C
i4H,Ci4Lの一端は、信号系グランド電位Esに
接続されている。また、nを1〜4の何れかであるとす
ると、各図及び以下の説明において、“nH”とは、抵
抗RinHを介して制御IC12に入力される電流検出
抵抗Rnの高圧側の端子電圧のことであり、“nL”と
は、抵抗RinLを介して制御IC12に入力される電
流検出抵抗Rnの低圧側の端子電圧のことである。つま
り、例えば“1H”は電流検出抵抗R1の高圧側の端子
電圧であり、“1L”は電流検出抵抗R1の低圧側の端
子電圧である。
【0029】次に、制御IC12は、電流検出抵抗R1
〜R4の両端の各電圧1H,1L〜4H,4Lが上記C
Rフィルタを介して入力され、そのうちの1つを選択し
て出力する選択回路としてのマルチプレクサ(MPX)
21と、マルチプレクサ21から出力される電圧を入力
し、その入力電圧よりも所定の一定電圧Vsだけ高い電
圧を出力するレベルシフト回路22と、レベルシフト回
路22の出力電圧をA/D変換するA/D変換器23
と、マルチプレクサ21及びA/D変換器23を制御す
る制御手段としてのCPU24と、CPU24が実行す
るプログラムなどが格納されたROM25と、CPU2
4が処理の実行に用いるRAM26と、CPU24によ
ってセットされる各リニアソレノイドL1〜L4毎のP
WMデータに従って、そのPWMデータが表すデューテ
ィ比のPWM信号PWM1〜PWM4を各駆動回路D1
〜D4に出力するPWM信号出力回路27とを内蔵して
いる。
【0030】ここで、上記PWMデータは、PWM信号
の1周期時間を表す周期データと、PWM信号の1周期
内に該PWM信号をアクティブレベル(即ち、リニアソ
レノイドLに通電する方のレベルであり、本実施形態で
はハイレベル)に保持すべきオン時間を表すオン時間デ
ータとからなっている。
【0031】そして、PWM信号出力回路27は、出力
する各PWM信号PWM1〜PWM4について、そのP
WM信号の周期を、該当するPWMデータの周期データ
が示す周期に設定すると共に、その周期中に、該当する
PWMデータのオン時間データが示す時間だけ、そのP
WM信号の出力レベルをアクティブレベル(ハイレベ
ル)にすることにより、各PWM信号PWM1〜PWM
4を、該当するPWMデータが示すデューティ比の信号
にする。尚、このようなPWM信号出力回路について
は、例えば特開平11−308107号公報や特開20
00−116182号公報に詳しく記載されている。ま
た、本実施形態において、PWM信号PWM1〜PWM
4の周期は一定であり、PWMデータ中の周期データは
変更されないため、以下の説明において、PWMデータ
とは、上記オン時間データのことを指すものとする。
【0032】このような制御IC12において、CPU
24は、各リニアソレノイドL1〜L4に実際に流れて
いる電流値(実電流値)を、一定周期T毎に、以下の手
順で検出する。まず、CPU24は、マルチプレクサ2
1に、4つの電流検出抵抗R1〜R4の両端の各電圧
を、1H→1L→2H→2L→3H→3L→4H→4
L、という順に切り替えて出力させる。そして、CPU
24は、各リニアソレノイドL1〜L4について、その
リニアソレノイドLn(nは1〜4の何れか)に対応す
る電流検出抵抗Rnの高圧側の端子電圧nHをマルチプ
レクサ21に選択させた際のA/D変換器23によるA
/D変換値(即ち、nHをレベルシフト回路22により
Vsだけレベルシフトした電圧(=nH+Vs)のA/
D変換値)と、そのリニアソレノイドLnに対応する電
流検出抵抗Rnの低圧側の端子電圧nLをマルチプレク
サ21に選択させた際のA/D変換器23によるA/D
変換値(即ち、nLをレベルシフト回路22によりVs
だけレベルシフトした電圧(=nL+Vs)のA/D変
換値)との差分(=nH−nL)を、そのリニアソレノ
イドLnに流れる電流値として検出する。
【0033】尚、このような手順の電流検出動作を行う
周期Tは、PWM信号PWM1〜PWM4の周期(PW
M周期)に比べて十分に短い時間となっている。また、
レベルシフト回路22を設けている理由は、図14の従
来装置100について述べた理由と同じである。つま
り、本ECU10においても、電流検出抵抗R1〜R4
の低圧側の端子は、当該ECU10のパワー系グランド
電位Epに接続されており、A/D変換器23やCPU
24等を内蔵する制御IC12の接地端子は、当該EC
U10の信号系グランド電位Esに接続されている。こ
のため、両グランド電位Es,Epの変動によりEs>
Epとなっても、A/D変換器23にEs以上の正の電
圧が入力されるように、レベルシフト回路22を設けて
いる。更に、レベルシフト回路22を設けることで、A
/D変換器23を、前述の0点誤差の影響が無い領域で
動作させることもできる。
【0034】そして更に、CPU24は、全リニアソレ
ノイドL1〜L4についての電流値検出動作を1回終え
る毎に(即ち、上記一定周期T毎に)、各リニアソレノ
イドL1〜L4の目標電流値をホストCPU13から取
り込み、各リニアソレノイドL1〜L4について、上記
の手順で検出した電流値をホストCPU13からの目標
電流値と一致させるためのPWM信号PWM1〜PWM
4のデューティ比を計算し、その計算結果に応じた各リ
ニアソレノイドL1〜L4毎のPWMデータをPWM信
号出力回路27にセットする。
【0035】すると、PWM信号出力回路27にて、そ
の各PWMデータに対応したデューティ比のPWM信号
PWM1〜PWM4が生成され、そのPWM信号PWM
1〜PWM4が該当する駆動回路D1〜D4のNPNト
ランジスタ15に出力される。そして、このPWM信号
PWM1〜PWM4により、各駆動回路D1〜D4のN
PNトランジスタ15及びFET14がデューティ駆動
され、リニアソレノイドL1〜L4の電流が制御され
る。
【0036】以上のような本実施形態のECU10で
は、従来装置のように、電流検出抵抗Rnの両端の各電
圧nH,nLを別々のレベルシフト回路によりレベルシ
フトし、その各レベルシフト回路の出力を択一的に選択
してA/D変換するのではなく、電流検出抵抗Rnの両
端の各電圧nH,nLをマルチプレクサ21により択一
的に選択して1つのレベルシフト回路22へ入力させ、
その1つのレベルシフト回路22の出力をA/D変換器
23によりA/D変換するようにしている。
【0037】このため、レベルシフト回路22を1つ設
けるだけで済み、小型化及び低コスト化を達成すること
ができる。具体的には、従来装置ならば8(=2×4)
個のレベルシフト回路が必要なところを、1個のレベル
シフト回路だけで済む。しかも、このECU10によれ
ば、電流検出抵抗Rnの両端の各電圧nH,nLを1つ
のレベルシフト回路22でレベルシフトさせるため、従
来装置のようなレベルシフト回路同士の出力特性差によ
る問題が無く、リニアソレノイドLnに流れる電流を正
確に検出することができる。
【0038】次に、図2は、本第1実施形態のECU1
0の構成を、電源系を中心にして表したものである。
尚、図2において、リニアソレノイドL2〜L4と、そ
れらに対応する駆動回路D2〜D4、電流検出抵抗R2
〜R4、抵抗Ri2H,Ri2L〜Ri4H,Ri4
L、及びコンデンサCi2H,Ci2L〜Ci4H,C
i4Lとについては、図示を省略している。
【0039】図2に示すように、制御IC12へは、バ
ッテリ電圧VBから5Vを生成して出力する電源IC2
9により、電源の高電圧側としての5Vが供給される。
そして、制御IC12において、マルチプレクサ21,
レベルシフト回路22,A/D変換器23,及びCPU
24等の各内部回路は、共通のグランドラインGLの電
位を基準にして構成されており、その共通のグランドラ
インGLが、当該制御IC12の接地端子を介して、E
CU10内の信号系グランド電位Esに接続されてい
る。
【0040】更に、本第1実施形態において、マルチプ
レクサ21は、図2及び図3(a)に示すように、CM
OSのトランジスタ(MOSFET)である複数(本実
施形態では電圧の入力数が8であるため8個)のスイッ
チSWによって構成されている。そして、マルチプレク
サ21では、その8個のスイッチSWのうちの何れか1
つが、CPU24からの選択信号1Hcnt,1Lcn
t〜4Hcnt,4Lcntによってオンすることによ
り、電流検出抵抗R1〜R4の両端の各電圧1H,1L
〜4H,4Lのうちの1つをレベルシフト回路22に出
力する。尚、nを1〜4の何れかであるとすると、nH
cntは、電流検出抵抗Rnの高圧側の端子電圧nHが
入力されるスイッチSWをオンさせるための選択信号で
あり、nLcntは、電流検出抵抗Rnの低圧側の端子
電圧nLが入力されるスイッチSWをオンさせるための
選択信号である。そして、例えば、1Hcntがアクテ
ィブレベルになると、1Hが入力されるスイッチSWが
オンして、その1Hがレベルシフト回路22に出力され
ることとなる。
【0041】ここで、制御IC12のうち、図3(a)
に示すレベルシフト回路22とマルチプレクサ21の部
分を、トランジスタレベルで表すと、図3(b)のよう
になっている。即ち、まず、レベルシフト回路22は、
ドレインが上記グランドラインGLを介して信号系グラ
ンド電位Esに接続され、当該レベルシフト回路22の
入力端子に該当するゲートがマルチプレクサ21の出力
端子に接続されたPチャンネルMOSFET31と、そ
のFET31のソースと電源の高電圧側(=5V)との
間に接続されて、FET31のソース−ドレイン間に一
定電流Isdを流す定電流回路32とから構成されてい
る。そして、このレベルシフト回路22では、定電流回
路32がFET31のソース−ドレイン間に流す一定電
流Isdによって、FET31のゲート−ソース間電圧
Vgsが上記一定電流Isdに応じた一定値となる。そ
して更に、本実施形態では、FET31のゲート−ソー
ス間電圧Vgsが上述の一定電圧Vs(つまり、本回路
22のレベルシフト量であり、例えば1.5V)と一致
するように、上記一定電流Isdが設定されている。
【0042】このため、FET31のゲートの電位が変
化しても、当該レベルシフト回路22の出力端子に該当
するFET31のソースは、常にそのゲート電位よりも
ゲート−ソース間電圧Vgs(=Vs)だけ電位が高く
なる。この結果、当該レベルシフト回路22からA/D
変換器23には、マルチプレクサ21の出力電圧OUT
をVsだけ高電位側にシフトさせた電圧(=OUT+V
s)が出力されることとなる。
【0043】次に、マルチプレクサ21は、上記スイッ
チSWとしての8個のNチャンネルMOSFETからな
り、その各MOSFETのゲートに、CPU24からの
選択信号1Hcnt,1Lcnt〜4Hcnt,4Lc
ntが夫々入力されると共に、各MOSFETのドレイ
ンとソースとのうちの一方(ここでは、ドレインとす
る)の各々に、電流検出抵抗R1〜R4の両端の各電圧
1H,1L〜4H,4Lが入力される。そして、各MO
SFETのドレインとソースとのうちの他方(ここで
は、ソースとする)が互いに共通接続されており、その
接続点が、当該マルチプレクサ21の出力端子になって
いる。また、矢印で示される各MOSFETのボディ
が、上記グランドラインGLを介して信号系グランド電
位Esに接続されている。
【0044】そして更に、本第1実施形態において、図
3(b)のレベルシフト回路22及びマルチプレクサ2
1の部分を、半導体実装レベルで表すと、図4のように
なっている。尚、図4では、マルチプレクサ21の各ス
イッチSWのうち、1Hと1Lとの各々が入力される2
つのスイッチSWと、レベルシフト回路22を構成する
PチャンネルMOSFET31のみを図示している。ま
た、図4において、「G」はゲートであり、「S」はソ
ースであり、「D」はドレインである。そして、このこ
とは、他の図においても同様である。
【0045】図4に示すように、本第1実施形態では、
制御IC12がP型基板のCMOSにより構成されてい
る。つまり、P型基板であるP−sub上に、マルチプ
レクサ21の各スイッチSWとしてのNチャンネルMO
SFETが形成されていると共に、レベルシフト回路2
2やA/D変換器23等の他の内部回路が形成されてい
る。また、P−subが信号系グランド電位Esに接続
され、これにより、各スイッチSWとしてのNチャンネ
ルMOSFETのボディに相当するPwellが、信号
系グランド電位Esに接続される。
【0046】ところで、このような構成の制御IC12
において、信号系グランド電位Esがパワー系グランド
電位Epよりも高くなった場合(Es>Ep)には、マ
ルチプレクサ21の入力(即ち、各スイッチSWを成す
NチャンネルMOSFETのドレイン)に、Esよりも
低い負電圧がかかることとなる。そして、その負電圧が
−0.7V以下になると、図4にて点線の矢印で示すよ
うに、制御IC12内に逆電流が流れてしまい、該制御
IC12にダメージが加わる可能性がある。これは、P
−subを介して信号系グランド電位Esに接続される
スイッチSWとしてのNチャンネルMOSFETのPw
ellと、電流検出抵抗Rnの端部に接続されるマルチ
プレクサ21の入力端子に相当する各スイッチSW(N
チャンネルMOSFET)のドレイン(又はソース)と
の間に、順方向にダイオード(即ち、PN接合)が形成
されるからである。
【0047】そこで、この問題を解決するためには、図
3(b)と同様の図5に示すように、マルチプレクサ2
1の各スイッチSWをPチャンネルMOSFETにする
ことが考えられる。即ち、図4と同様の図6に示すよう
に、制御IC12のP型基板であるP−sub上に、マ
ルチプレクサ21の各スイッチSWとして、Pチャンネ
ルMOSFETを形成する。そして、この場合には、各
スイッチSWとしてのPチャンネルMOSFETのN型
半導体の部分であるNwellに、5Vが印加される。
また、この場合にも、P−subは、信号系グランド電
位Esに接続される。
【0048】そして、このようにマルチプレクサ21を
PチャンネルMOSFETで構成すれば、信号系グラン
ド電位Esに接続されるP−subと、マルチプレクサ
21の入力端子に相当する各スイッチSW(Pチャネル
MOSFET)のドレインとの間にダイオードが形成さ
れず、上述の逆電流が流れてしまうことを防止すること
ができる。これは、そもそも、マルチプレクサ21の入
力端子に相当する各スイッチSW(PチャネルMOSF
ET)のドレイン(又はソース)が、P型半導体である
からである。
【0049】しかし、一般に、PチャネルMOSFET
は、NチャネルMOSFETに比べて、スイッチング速
度が遅く、また、マルチプレクサ21の入力電圧はグラ
ンド電位(=0V)に近いため、各スイッチSWは、N
チャンネルMOSFETで構成する方が望ましい。
【0050】そこで次に、第2実施形態として、制御I
C12内のマルチプレクサ21の各スイッチSWをNチ
ャンネルMOSFETで形成しつつ、上述の逆電流の発
生を防止可能な構成について述べる。尚、本第2実施形
態のECUも、第1実施形態のECU10と同様のもの
であるため、本ECU及びそれの各部の符号としては、
第1実施形態と同じものを用いる。
【0051】まず、本第2実施形態のECU10では、
図2と同様の図7、及び図3(b)と同様の図8に示す
ように、制御IC12内のグランドラインがGLaとG
Lbとの2系統に分けられている。そして、制御IC1
2では、上記両グランドラインGLa,GLbのうちの
一方のグランドラインGLaが、マルチプレクサ21以
外のレベルシフト回路22,A/D変換器23,及びC
PU24等の各内部回路のグランドラインとなってお
り、他方のグランドラインGLbが、マルチプレクサ2
1だけの専用グランドラインとなっている。
【0052】また更に、本第2実施形態の制御IC12
には、接地端子が2つ設けられており、グランドライン
GLaが、一方の接地端子を介してECU10内の信号
系グランド電位Esに接続され、グランドラインGLb
が、他方の接地端子を介してECU10内のパワー系グ
ランド電位Epに接続されている。
【0053】そして、本第2実施形態の制御IC12に
おいても、マルチプレクサ21は、第1実施形態と同様
に、8個の各スイッチSWとしてNチャンネルMOSF
ETを用いたものであるが、制御IC12は、図4と同
様の図9に示すように、N型基板のCMOSにより構成
されている。つまり、5Vが供給されるN型基板である
N−sub上に、マルチプレクサ21の各スイッチSW
としてのNチャンネルMOSFETが形成されていると
共に、レベルシフト回路22やA/D変換器23等の他
の内部回路が形成されている。そして、マルチプレクサ
21の部分では、各スイッチSWとしてのNチャンネル
MOSFETのボディに相当するPwellが、グラン
ドラインGLbを介してパワー系グランド電位Epに接
続されている。
【0054】このような第2実施形態のECU10によ
れば、マルチプレクサ21を、ボディとしてのP型半導
体(Pwell)からドレイン又はソースとしてのN型
半導体(N+ )へと順方向にダイオードができてしまう
NチャンネルMOSFETで構成しているにも拘わら
ず、そのマルチプレクサ21を、制御IC12において
5Vが供給されるN型半導体の領域としてのN−sub
(N型基板)内に構成するようにしているため、Es>
Epとなっても、上述の逆電流が流れてしまうことはな
い。
【0055】つまり、マルチプレクサ21に専用のグラ
ンドラインであって、各スイッチSWとしてのNチャン
ネルMOSFETのボディに相当するPwellに接続
されるグランドラインGLbと、レベルシフト回路22
やA/D変換器23等の他の回路の部分のグランドライ
ンGLaとを分離して、そのマルチプレクサ21用のグ
ランドラインGLbを信号系グランド電位Esとは異な
るパワー系グランド電位Epに接続することができるた
め、制御IC12内において、信号系グランド電位Es
に接続される部分と、マルチプレクサ21の入力端子に
相当する各スイッチSW(NチャネルMOSFET)の
ドレインとの間にダイオードが形成されることがなく、
Es>Epとなった場合にEs側からEp側へ上述の逆
電流が流れてしまうことを確実に防止することができ
る。
【0056】次に、第3実施形態のECUについて説明
する。尚、本第3実施形態のECUも、第1,2実施形
態のECU10と同様のものであるため、本ECU及び
それの各部の符号としては、第1,2実施形態と同じも
のを用いる。第3実施形態のECU10は、第2実施形
態のECU10に対して、以下の点だけが異なってい
る。
【0057】まず、本第3実施形態の制御IC12にお
いても、マルチプレクサ21は、第1及び第2実施形態
と同様に、8個の各スイッチSWとしてNチャンネルM
OSFETを用いたものであるが、制御IC12は、図
4,図9と同様の図10に示すように、P型基板のCM
OSにより構成されており、そのP型基板としてのP−
subがグランドラインGLaを介して信号系グランド
電位Esに接続されている。尚、この点については、第
1実施形態と同様である。
【0058】そして、本第3実施形態の制御IC12で
は、そのP−sub上に、レベルシフト回路22やA/
D変換器23等の各内部回路を形成しているが、特にマ
ルチプレクサ21については、P−sub内にN型半導
体であるDeepNwellを作ると共に、そのDee
pNwellを5Vに接続し、更に、そのDeepNw
ell内に、マルチプレクサ21の各スイッチSWとし
てのNチャンネルMOSFETを形成するようにしてい
る。また、そのようなマルチプレクサ21の部分では、
第2実施形態と同様に、各スイッチSWとしてのNチャ
ンネルMOSFETのボディに相当するPwellが、
グランドラインGLaとは分離されたグランドラインG
Lbを介してパワー系グランド電位Epに接続されてい
る。
【0059】このような第3実施形態のECU10によ
っても、マルチプレクサ21をNチャンネルMOSFE
Tで構成しているにも拘わらず、そのマルチプレクサ2
1を、制御IC12において5Vが供給されるN型半導
体の領域としてのDeepNwell内に構成するよう
にしているため、Es>Epとなっても、上述の逆電流
が流れてしまうことはない。つまり、第2実施形態と同
様に、マルチプレクサ21に専用のグランドラインであ
って、各スイッチSWとしてのNチャンネルMOSFE
TのPwellに接続されるグランドラインGLbを、
レベルシフト回路22やA/D変換器23等の他の回路
の部分のグランドラインGLaから分離して、そのグラ
ンドラインGLbを信号系グランド電位Esとは異なる
パワー系グランド電位Epに接続することができるた
め、制御IC12内において、信号系グランド電位Es
に接続される部分と、マルチプレクサ21の入力端子に
相当するNチャネルMOSFETのドレインとの間にダ
イオードが形成されることがなく、Es>Epとなった
場合にEs側からEp側へ上述の逆電流が流れてしまう
ことを確実に防止することができる。
【0060】尚、本第3実施形態において、マルチプレ
クサ21を構成する各NチャンネルMOSFETのPw
ellは、パワー系グランド電位Epではなく、負電圧
(例えば−5V)に接続するようにしても良い。次に、
第4実施形態のECUについて説明する。尚、本第4実
施形態のECUも、第1〜3実施形態のECU10と同
様のものであるため、本ECU及びそれの各部の符号と
しては、第1〜3実施形態と同じものを用いる。
【0061】まず、本第4実施形態のECU10では、
図2,7と同様の図11に示すように、上記第1〜3実
施形態の各ECU10と比較して、制御IC12が、互
いに独立したチップ1とチップ2とを1つのパッケージ
内に納めたマルチチップ構成のICとなっている。
【0062】そして、マルチプレクサ21以外のレベル
シフト回路22,A/D変換器23,及びCPU24等
の各内部回路が、制御IC12内のチップ1に形成され
ており、マルチプレクサ21が、制御IC12内のチッ
プ2に形成されている。具体的に説明すると、まず、制
御IC12内のチップ1は、図4に示した第1実施形態
の制御IC12からマルチプレクサ21の部分を削除し
た構成となっている。そして、そのチップ1のグランド
ラインであって、マルチプレクサ21以外の各内部回路
のグランドラインGLaは、信号系グランド電位Esに
接続されている。
【0063】また、制御IC12内のチップ2は、図9
に示した制御IC12のマルチプレクサ21の部分、或
いは、図10に示した制御IC12のマルチプレクサ2
1の部分と同じ構成である。そして、そのチップ2のグ
ランドラインであって、マルチプレクサ21に専用のグ
ランドラインGLbは、第2,3実施形態と同様に、パ
ワー系グランド電位Epに接続されている。尚、図11
では、チップ2において、図9のN−sub或いは図1
0のDeepNwellに該当する部分へ、5Vではな
く、バッテリ電圧VBを供給する場合を示しているが、
その部分には、第2,3実施形態と同様に5Vを供給す
るようにしても良い。
【0064】このような第4実施形態のECU10によ
っても、マルチプレクサ21の各スイッチSWをNチャ
ンネルMOSFETで形成しつつ、Es>Epとなった
場合の上述の逆電流を防ぐことができる。尚、チップ2
は、図4に示した制御IC12のマルチプレクサ21の
部分と同じ構成にしても良い。そして、この場合には、
チップ2に電源の高電圧側(VB又は5V)を供給する
必要が無くなる。
【0065】次に、第5実施形態のECUについて説明
する。尚、本第5実施形態のECUも、第1〜4実施形
態のECU10と同様のものであるため、本ECU及び
それの各部の符号としては、第1〜4実施形態と同じも
のを用いる。まず、本第5実施形態のECU10は、基
本的には、図11に示した第4実施形態のECU10と
比較して、以下の点が異なっている。
【0066】即ち、図2,7,11と同様の図12に示
すように、第4実施形態のECU10における制御IC
12から、マルチプレクサ21が形成されたチップ2を
独立させ、そのチップ2を、制御IC12とは別パッケ
ージのIC33に内蔵させるようにしている。尚、ここ
では、チップ2が、図9に示した制御IC12のマルチ
プレクサ21の部分、或いは、図10に示した制御IC
12のマルチプレクサ21の部分と同じ構成であり、そ
のチップ2において、図9のN−sub或いは図10の
DeepNwellに該当する部分に、電源の高電圧側
としてバッテリ電圧VBが供給されるものとしている。
【0067】そして更に、本第5実施形態のECU10
では、駆動回路D1〜D4の各FET14も、マルチプ
レクサ21と共に上記IC33に内蔵するようにしてい
る。このような第5実施形態のECU10によっても、
第4実施形態と同様の効果が得られる。また、IC33
に駆動回路D1〜D4のFET14を内蔵させる分、コ
ストメリットを大きくすることができる。また更に、本
ECU10に搭載されるICが、電源の高電圧側が5V
であると共に電源の低電圧側が信号系グランド電位Es
である5V系の制御IC12と、電源の高電圧側がバッ
テリ電圧VBであると共に電源の低電圧側がパワー系グ
ランド電位Epであるパワー系のIC33とに分かれる
ため、本ECU10を構成するプリント配線基板におけ
る部品レイアウトやパターン設計が行い易くなる。
【0068】ところで、上記第5実施形態のECU10
のように、少なくとも、マルチプレクサ21とレベルシ
フト回路22とを別々のICにした場合には、図1と同
様の図13に示すように、マルチプレクサの出力端子と
レベルシフト回路22の入力端子との間に、抵抗Ri及
びコンデンサCiからなるノイズ除去用のCRフィルタ
を設け、その代わりに、各電流検出抵抗R1〜R4の両
端毎の8組のCRフィルタ(即ち、抵抗Ri1H,Ri
1L〜Ri4H,Ri4L及びコンデンサCi1H,C
i1L〜Ci4H,Ci4L)を省くようにしても良
い。
【0069】そして、このように構成したECU10に
よれば、CRフィルタが1組で済むため、更なる低コス
ト化を達成することができる。但し、この場合、マルチ
プレクサ21の切替直後において、レベルシフト回路2
2の入力電圧には、その切替前のマルチプレクサ21の
出力電圧の影響が残るため、A/D変換器23は、レベ
ルシフト回路22の出力を、マルチプレクサ21の切替
後、一定の時間が経過してからA/D変換するように構
成する必要がある。
【0070】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、 図1のECU10において、マルチ
プレクサ21,レベルシフト回路22,A/D変換器2
3,及びCPU24等は、1つのICとして構成するの
ではなく、別々の回路としても良い。
【0071】また、上記各実施形態のECU10は、自
動車に搭載されるものであったが、本発明の装置は、自
動車用以外にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電子制御装置(ECU)の構
成を表すブロック図である。
【図2】 第1実施形態のECUの構成を、電源系を中
心にして表した図である。
【図3】 第1実施形態の制御ICのうち、レベルシフ
ト回路及びマルチプレクサ(MPX)の部分を、トラン
ジスタレベルで表す構成図である。
【図4】 第1実施形態の制御ICのうち、レベルシフ
ト回路及びマルチプレクサの部分を、半導体実装レベル
で表す構成図である。
【図5】 第1実施形態の変形例の制御ICのうち、レ
ベルシフト回路及びマルチプレクサ(MPX)の部分
を、トランジスタレベルで表す構成図である。
【図6】 第1実施形態の変形例の制御ICのうち、レ
ベルシフト回路及びマルチプレクサの部分を、半導体実
装レベルで表す構成図である。
【図7】 第2実施形態のECUの構成を、電源系を中
心にして表した図である。
【図8】 第2実施形態の制御ICのうち、レベルシフ
ト回路及びマルチプレクサ(MPX)の部分を、トラン
ジスタレベルで表す構成図である。
【図9】 第2実施形態の制御ICのうち、レベルシフ
ト回路及びマルチプレクサの部分を、半導体実装レベル
で表す構成図である。
【図10】 第3実施形態の制御ICのうち、レベルシ
フト回路及びマルチプレクサの部分を、半導体実装レベ
ルで表す構成図である。
【図11】 第4実施形態のECUの構成を、電源系を
中心にして表した図である。
【図12】 第5実施形態のECUの構成を、電源系を
中心にして表した図である。
【図13】 他の変形例のECUの構成を表すブロック
図である。
【図14】 従来装置の構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
10…電子制御装置(ECU)、12…制御IC、13
…ホストCPU、14,31…PチャンネルMOSFE
T、15…NPNトランジスタ、16…ダイオード、2
1…マルチプレクサ、22…レベルシフト回路、23…
A/D変換器、24…CPU、25…ROM、26…R
AM、27…PWM信号出力回路、29…電源IC、3
2…定電流回路、33…IC、BT…バッテリ、D1〜
D4…駆動回路、R1〜R4…電流検出抵抗、Ri,R
i1H,Ri1L〜Ri4H,Ri4L…抵抗、Ci,
Ci1H,Ci1L〜Ci4H,Ci4L…コンデン
サ、GL,GLa,GLb…グランドライン、Jp…パ
ワー系接地端子、Js…信号系接地端子、L1〜L4…
リニアソレノイド、SW…スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G035 AA04 AB02 AB03 AC01 AC02 AD02 AD03 AD04 AD10 AD13 AD47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導性負荷に電流を流すための通電経路
    において前記誘導性負荷に対し直列に接続された電流検
    出抵抗と、 該電流検出抵抗の両端の各電圧が入力され、そのうちの
    1つを選択して出力する選択回路と、 該選択回路から出力される電圧を入力し、その入力電圧
    よりも所定の一定電圧だけ高い電圧を出力するレベルシ
    フト回路と、 該レベルシフト回路の出力電圧をA/D変換するA/D
    変換器と、 前記選択回路に前記電流検出抵抗の両端の各電圧を切り
    替えて出力させると共に、前記選択回路に前記電流検出
    抵抗の高圧側の端子電圧を選択させた際の前記A/D変
    換器によるA/D変換値と、前記選択回路に前記電流検
    出抵抗の低圧側の端子電圧を選択させた際の前記A/D
    変換器によるA/D変換値との差分を、前記誘導性負荷
    に流れる電流値として検出する制御手段と、 を備えていることを特徴とする誘導性負荷の電流検出装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の誘導性負荷の電流検出
    装置において、 前記誘導性負荷及び前記電流検出抵抗を複数組備えると
    共に、 前記選択回路は、前記複数の電流検出抵抗の両端の各電
    圧のうちの1つを選択して出力するように構成されてお
    り、 前記制御手段は、前記選択回路に前記複数の電流検出抵
    抗の両端の各電圧を切り替えて出力させると共に、前記
    複数の各誘導性負荷について、前記選択回路に当該誘導
    性負荷に対応する電流検出抵抗の高圧側の端子電圧を選
    択させた際の前記A/D変換器によるA/D変換値と、
    前記選択回路に当該誘導性負荷に対応する電流検出抵抗
    の低圧側の端子電圧を選択させた際の前記A/D変換器
    によるA/D変換値との差分を、その誘導性負荷に流れ
    る電流値として検出するように構成されていること、 を特徴とする誘導性負荷の電流検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の誘導性負
    荷の電流検出装置において、 前記A/D変換器と前記レベルシフト回路と前記選択回
    路とが、1つのICとして形成されていると共に、前記
    選択回路は、前記ICの電源の高電圧側が供給されるN
    型半導体の領域内に構成されていること、 を特徴とする誘導性負荷の電流検出装置。
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