JP2003065999A - ガスセンサ素子の温度制御装置及び温度制御方法 - Google Patents

ガスセンサ素子の温度制御装置及び温度制御方法

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JP2003065999A JP2001258509A JP2001258509A JP2003065999A JP 2003065999 A JP2003065999 A JP 2003065999A JP 2001258509 A JP2001258509 A JP 2001258509A JP 2001258509 A JP2001258509 A JP 2001258509A JP 2003065999 A JP2003065999 A JP 2003065999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度センサを設けることなく,高精度な温度
制御を可能にすることができるガスセンサ素子の温度制
御装置及び温度制御方法を提供すること。 【解決手段】 ガスセンサ素子の温度制御方法は,ガス
センサ素子に設けたヒータ部におけるヒータ抵抗Rhと
ヒータ電力Whとの間には相関関係があることを利用す
るものである。ヒータ部におけるヒータ電圧及びヒータ
電流を検出し,これらに基づいてヒータ抵抗Rh及びヒ
ータ電力Whを算出する。そして,このヒータ抵抗Rh
とヒータ電力Whとの値が,それらの間の相関関数Fs
を満たすように,ヒータ電圧を制御することによりガス
センサ素子の温度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,各種ガスの濃度を検出するガス
センサ素子の温度制御装置及び温度制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,ガスセンサ素子は,電気化学セ
ルにおいて検出する被測定ガスのガス濃度の検出に適し
た温度(電気化学セルの活性領域内の温度)に制御する
ことにより,このガス濃度の検出精度を安定させるよう
にしている。図16に示すごとく,ガスセンサ素子9の
温度を制御する1つの方法として,ガスセンサ素子9に
発熱体21を備えたヒータ部2と温度センサ91とを設
け,温度センサ91によって検出する温度が所望の値に
なるように,ヒータ部2に通電する電源装置22の電圧
をヒータ制御手段94によって可変させて,ガスセンサ
素子9の温度を制御する方法がある。
【0003】この方法によれば,ガスセンサ素子9の温
度の制御を簡単に行うことができるが,ガスセンサ素子
9に直接温度センサ91を設ける必要があり,ガスセン
サ素子9の構造が複雑になってしまう。そのため,温度
センサ91を設けることなく,ガスセンサ素子9の温度
を制御できる方法が望まれている。
【0004】図17に示すごとく,温度センサ91を設
けることなくガスセンサ素子9の温度を制御する方法と
しては,例えば,ヒータ部2の抵抗とガスセンサ素子9
の温度との間には,相関関係(図18参照)があること
を利用する方法(従来技術1)がある。この方法におい
ては,発熱体21を備えたヒータ部2に電圧計951と
電流計952を設けると共に,これらによって検出した
電圧及び電流よりヒータ演算手段95によってヒータ部
2の抵抗を算出する。そして,この抵抗が所望の値にな
るようにヒータ制御手段94によりヒータ部2に通電す
る電源装置22の電圧を可変させることにより,ガスセ
ンサ素子9の温度を制御している。
【0005】また,図19に示すごとく,ガスセンサ素
子9の温度を制御する他の方法として,ガスセンサ素子
9においてガス濃度の検出を行う電気化学セル61を備
えた検出部6のインピーダンスとガスセンサ素子9の温
度との間の相関関係(図20参照)を利用する方法(従
来技術2)がある。この方法においては,上記検出部6
に交流電圧973を印加すると共に,この交流回路に電
圧計971と電流計972とを設ける。そして,この電
圧計971及び電流計972によって検出した電圧及び
電流より,インピーダンス演算手段97によって検出部
6のインピーダンスを算出する。そして,このインピー
ダンスの値が所望の値になるようにヒータ制御手段94
により,発熱体21を備えたヒータ部2に通電する電源
装置22の電圧を可変させて,ガスセンサ素子9の温度
を制御している。
【0006】
【解決しようとする課題】ところで,例えば,被測定ガ
スの温度,流速等が変動して,ガスセンサ素子9におけ
るガス濃度の測定環境下に変動があった場合には,ヒー
タ部2と検出部6における電気化学セル61との間に温
度差が生じることがある。しかしながら,従来技術1に
おいては,上記ヒータ部2に通電する電圧22を可変さ
せて,ヒータ部2の抵抗の値を制御している。そのた
め,このような温度差が生じると,被測定ガスのガス濃
度の検出を行う電気化学セル61の温度を適切に制御す
ることが困難になる。そのため,高精度なガス濃度の測
定を困難にしている。
【0007】また,従来技術2においては,検出部6の
インピーダンスを検出して,ガスセンサ素子9の温度を
制御するため,電気化学セル61の温度を適切に制御す
ることは可能になる。しかし,この電気化学セル61
は,被測定ガスに接触するため,長期間の使用により劣
化してしまうおそれがある。そして,この劣化が発生す
ると,電気化学セル61のインピーダンスの値が変化し
てしまう。そのため,従来技術2の方法においても,長
期間使用する場合には,高精度なガス濃度の測定を困難
にしている。それ故,温度センサを直接取り付けること
なく,ガスセンサ素子9の温度,特に検出部6の温度を
適切に制御することができる方法が望まれている。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,温度センサを設けることなく,高精度な
温度制御を可能にすることができるガスセンサ素子の温
度制御装置及び温度制御方法を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題の解決手段】第1の発明は,電気化学セルを備え
た検出部と,通電により発熱する発熱体を備えたヒータ
部とを有するガスセンサ素子の温度を制御する装置にお
いて,上記ヒータ部におけるヒータ電圧を検出するヒー
タ電圧検出手段と,上記ヒータ部におけるヒータ電流を
検出するヒータ電流検出手段と,上記ヒータ電圧検出手
段により検出されたヒータ電圧と,ヒータ電流検出手段
により検出されたヒータ電流とに基づいて,ヒータ抵抗
及びヒータ電力を算出するヒータ演算手段と,上記ヒー
タ抵抗と上記ヒータ電力との関係が,ヒータ制御関数を
満たすように,上記ヒータ電圧を制御することにより上
記ガスセンサ素子の温度を制御するヒータ制御手段とを
有することを特徴とするガスセンサ素子の温度制御装置
にある(請求項1)。
【0010】本発明におけるガスセンサ素子の温度制御
装置は,ヒータ抵抗とヒータ電力との間には相関関係が
あることを利用するものである。本発明においては,ガ
スセンサ素子の温度を制御するに当たり,上記ヒータ制
御関数を用いる。このヒータ制御関数は,上記ヒータ制
御手段によってガスセンサ素子の温度を変化させたとき
における上記ヒータ抵抗とヒータ電力との相関関数とし
て求めておく。また,このヒータ制御関数は,ガスセン
サ素子の周囲の環境が変動したときに,この変動がヒー
タ抵抗及びヒータ電力に与える影響をも加味した相関関
数として求めておく。
【0011】上記ガスセンサ素子の温度を制御するに当
たっては,ヒータ制御手段において,上記ガスセンサ素
子の目標温度を設定し,この目標温度におけるヒータ抵
抗とヒータ電力との相関関数を目標温度におけるヒータ
制御関数とする。そして,ヒータ制御手段は,ガスセン
サ素子がこの目標温度になるようにヒータ部への通電を
開始する。上記通電を行っているときに,ヒータ電圧検
出手段によって上記ヒータ部におけるヒータ電圧を検出
し,ヒータ電流検出手段によって上記ヒータ部における
ヒータ電流を検出する。また,上記ヒータ演算手段は,
検出したヒータ電圧及びヒータ電流に基づいて,ヒータ
抵抗及びヒータ電力を算出する。
【0012】次いで,ヒータ演算手段によって算出され
たヒータ抵抗及びヒータ電力の値は,上記ヒータ制御手
段に送信される。そして,上記ヒータ制御手段は,上記
ヒータ抵抗とヒータ電力との値が,上記目標温度におけ
るヒータ制御関数を満たすか否かを判定する。つまり,
ヒータ制御手段は,上記算出したヒータ抵抗及びヒータ
電力の値から算出されるガスセンサ素子の現在温度が,
上記目標温度になっているか否かを判定する。そして,
上記現在温度が上記目標温度になるように,ヒータ部に
通電する電圧を可変させて,ヒータ電圧を制御する。
【0013】このようにして,上記ヒータ電圧の制御を
行うことにより,ガスセンサ素子の温度を目標温度に制
御することができる。ところで,例えば,検出部の電気
化学セルにおいて測定する被測定ガスの温度,流速等が
変動して,ガスセンサ素子におけるガス濃度の測定環境
下に変動が生じたときには,上記ヒータ部における温度
と上記検出部における温度との間に温度差が生じる場合
がある。これに対し,本発明においては,上記のごと
く,上記ヒータ制御関数が,ガスセンサ素子におけるガ
ス濃度の測定環境下に変動があったときに,この変動が
ヒータ抵抗及びヒータ電力に与える影響をも加味した相
関関数となっている。
【0014】そのため,上記変動があったときにも,こ
の変動に対するヒータ抵抗とヒータ電力の値の変化をも
加味したヒータ制御関数を用いて,ガスセンサ素子の温
度を適切に制御することができる。そして,ヒータ制御
関数によりガスセンサ素子の温度を適切に制御すること
により,間接的には,上記検出部の電気化学セルにおけ
る温度を適切に制御することができる。それ故,本発明
のガスセンサ素子の温度制御装置によれば,高精度でガ
スセンサ素子の温度を制御することができる。
【0015】第2の発明は,電気化学セルを備えた検出
部と,通電により発熱する発熱体を備えたヒータ部とを
有するガスセンサ素子の温度を制御する装置において,
上記検出部に交流電圧を印加する交流電圧印加手段と,
上記検出部におけるセル電圧を検出するセル電圧検出手
段と,上記検出部におけるセル電流を検出するセル電流
検出手段と,上記セル電圧検出手段により検出されたセ
ル電圧と,セル電流検出手段により検出されたセル電流
とに基づいて,上記検出部のインピーダンスを算出する
インピーダンス演算手段と,上記ヒータ部におけるヒー
タ電圧を検出するヒータ電圧検出手段と,上記ヒータ部
におけるヒータ電流を検出するヒータ電流検出手段と,
上記ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ電圧
と,ヒータ電流検出手段により検出されたヒータ電流と
に基づいて,ヒータ抵抗及びヒータ電力を算出するヒー
タ演算手段と,上記インピーダンス演算手段によって算
出されたインピーダンスの値がインピーダンス制御関数
を満たすように,上記ヒータ電圧を制御することによっ
て上記ガスセンサ素子の温度を制御するヒータ制御手段
と,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力との関係が,ヒー
タ制御関数を満たすように,上記インピーダンス制御関
数を再設定するインピーダンス校正手段とを有している
ことを特徴とするガスセンサ素子の温度制御装置にある
(請求項2)。
【0016】本発明におけるガスセンサ素子の温度制御
装置は,検出部のインピーダンスとガスセンサ素子の温
度との間には相関関係があることを利用するものであ
る。そして,本発明は,上記第1の発明で示したヒータ
抵抗とヒータ電力との間における相関関係により,上記
インピーダンスに基づく温度制御をより適切にしようと
するものである。
【0017】本発明においても,ガスセンサ素子の温度
を制御するに当たり,上記第1の発明と同様に,上記ヒ
ータ制御関数を上記ヒータ抵抗とヒータ電力との間の相
関関数として求めておく。また,本発明においては,上
記インピーダンス制御関数を上記検出部のインピーダン
スとガスセンサ素子の温度との相関関数として求めてお
く。
【0018】本発明においては,上記ガスセンサ素子の
検出部に上記交流電圧印加手段を設け,この交流電圧印
加手段の交流回路の一部に上記セル電圧検出手段及びセ
ル電流検出手段を設ける。そして,インピーダンス演算
手段は,これらによって検出したセル電圧及びセル電流
に基づいて検出部のインピーダンスを算出する。一方,
上記第1の発明と同様にして,上記ヒータ部にはヒータ
電圧検出手段及びヒータ電流検出手段が設けてあり,こ
れらによりヒータ電圧及びヒータ電流を検出する。ま
た,上記ヒータ演算手段は,検出したヒータ電圧及びヒ
ータ電流に基づいて,ヒータ抵抗及びヒータ電力を算出
する。
【0019】上記ガスセンサ素子の温度を制御するに当
たっては,ヒータ制御手段において,上記ガスセンサ素
子の目標温度を設定する。そして,この目標温度を上記
検出部のインピーダンスとガスセンサ素子の温度との相
関関数に代入し,この目標温度におけるインピーダンス
の値をインピーダンスの狙い値として,上記ヒータ制御
手段に設定する。そして,ヒータ制御手段は,ガスセン
サ素子が上記目標温度になるようにヒータ部への通電を
開始する。
【0020】上記通電を行っているときに,セル電圧検
出手段によって上記検出部におけるセル電圧を検出し,
セル電流検出手段によって上記検出部におけるセル電流
を検出する。また,上記インピーダンス演算手段は,検
出したセル電圧及びセル電流に基づいて,インピーダン
スを算出する。次いで,インピーダンス演算手段によっ
て算出されたインピーダンスの値は,上記ヒータ制御手
段に送信される。
【0021】そして,上記ヒータ制御手段は,上記算出
したインピーダンスの値が,上記目標温度におけるイン
ピーダンスの狙い値であるか否かを判定する。つまり,
ヒータ制御手段は,上記算出したインピーダンスの値か
ら算出されるガスセンサ素子の現在温度が,上記目標温
度になっているか否かを判定する。そして,上記現在温
度が上記目標温度になるように,ヒータ部に通電する電
圧を可変させて,ヒータ電圧を制御する。
【0022】このようにして,上記ヒータ電圧の制御を
行うことにより,ガスセンサ素子の温度を目標温度に制
御することができる。ところで,例えば,検出部の電気
化学セルにおいて測定する被測定ガスの温度,流速等が
変動して,ガスセンサ素子におけるガス濃度の測定環境
下に変動が生じたときには,上記ヒータ部における温度
と上記検出部の電気化学セルにおける温度との間に温度
差が生じる場合がある。
【0023】この場合に対し,本発明の温度制御装置
は,上記のごとく,上記検出部の電気化学セルにおける
インピーダンスに基づき,ガスセンサ素子の温度の制御
を行っている。そのため,上記電気化学セルの温度を,
直接上記ガスセンサ素子の温度制御に反映することがで
きる。それ故,本発明によれば,ガスセンサ素子におけ
るガス濃度の測定環境下の変動等の外乱に対しても,強
固な温度制御装置を実現することができる。
【0024】また,上記ガスセンサ素子を長期間に渡っ
て使用しているとき等には,ガスセンサ素子における検
出部の電気化学セルに劣化等を生じ,上記検出部のイン
ピーダンスとガスセンサ素子の温度との間の相関関数に
狂いが生ずるおそれがある。これに対し,本発明におい
ては,上記インピーダンス校正手段を有している。
【0025】即ち,本発明においては,このインピーダ
ンス校正手段により,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力
との関係が上記ヒータ制御関数を満たすように,上記上
記検出部のインピーダンスとガスセンサ素子の温度との
間の相関関数を再設定する。そのため,上記検出部の電
気化学セルに劣化等を生じた場合においても,上記検出
部のインピーダンスとガスセンサ素子の温度との間の相
関関数の狂いを校正することができる。
【0026】そのため,上記長期間の使用により電気化
学セルに劣化等が生じてインピーダンス制御関数に狂い
が生じたときでも,上記ヒータ制御関数を用いて,ガス
センサ素子の温度を適切に制御することができる。それ
故,本発明のガスセンサ素子の温度制御装置によれば,
高精度でガスセンサ素子の温度を制御することができ
る。
【0027】第3の発明は,電気化学セルを備えた検出
部と,通電により発熱する発熱体を備えたヒータ部とを
有するガスセンサ素子の温度を制御する方法において,
上記ヒータ部におけるヒータ電圧及びヒータ電流を検出
し,上記ヒータ電圧と上記ヒータ電流とに基づいてヒー
タ抵抗及びヒータ電力を算出し,上記ヒータ抵抗と上記
ヒータ電力との関係が,ヒータ制御関数を満たすよう
に,上記ヒータ電圧を制御することにより上記ガスセン
サ素子の温度を制御することを特徴とするガスセンサ素
子の温度制御方法にある(請求項6)。
【0028】本発明のガスセンサ素子の温度制御方法に
よれば,上記第1の発明における温度制御装置の優れた
特性を生かして,ガスセンサ素子の温度を制御すること
ができる。それ故,本発明のガスセンサ素子の温度制御
方法によれば,高精度でガスセンサ素子の温度を制御す
ることができる。
【0029】第4の発明は,電気化学セルを備えた検出
部と,通電により発熱する発熱体を備えたヒータ部とを
有するガスセンサ素子の温度を制御する方法において,
上記検出部に交流電圧を印加すると共に該検出部におけ
るセル電圧及びセル電流を検出し,上記セル電圧と上記
セル電流とに基づいて上記検出部のインピーダンスを算
出し,上記インピーダンス演算手段によって算出された
インピーダンスの値が狙い値となるように,上記ヒータ
電圧を制御することによって上記ガスセンサ素子の温度
を制御するに当たり,上記ヒータ部におけるヒータ電圧
及びヒータ電流を検出し,上記ヒータ電圧と上記ヒータ
電流とに基づいてヒータ抵抗及びヒータ電力を算出し,
上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力との関係が,ヒータ制
御関数を満たすように,上記インピーダンスの狙い値を
再設定することを特徴とするガスセンサ素子の温度制御
方法にある(請求項7)。
【0030】本発明のガスセンサ素子の温度制御方法に
よれば,上記第2の発明における温度制御装置の優れた
特性を生かして,ガスセンサ素子の温度を制御すること
ができる。それ故,本発明のガスセンサ素子の温度制御
方法によれば,高精度でガスセンサ素子の温度を制御す
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】上記第1の発明,第2の発明,第
3の発明及び第4の発明のいずれにおいても,上記ヒー
タ電圧の制御は上記ヒータ部に通電する電圧により行
い,この電圧は,ヒータ部に電源装置を設けてこの電源
装置の電圧を可変させることにより制御することができ
る。また,上記ヒータ電圧の制御は,通電する電圧を上
下させて行うことができる。そして,この場合,例え
ば,上記ガスセンサ素子における現在温度が目標温度に
なったときには,ヒータ電圧を一定にすることができ
る。また,この場合,上記現在温度が目標温度よりも低
い場合にはヒータ電圧を上昇させ,一方,上記現在温度
が目標温度よりも高い場合にはヒータ電圧を下降させ
て,現在温度が目標温度となるように,ヒータ電圧を制
御することができる。
【0032】また,上記ヒータ電圧の制御は,通電する
電圧を上下させるのではなく,通電する電圧の通電時間
を変化させて行ってもよい。また,上記ヒータ電圧の制
御は,上記現在温度が目標温度となるように,これらの
間の誤差に基づくいわゆるフィードバック制御を行って
もよい。
【0033】また,上記ガスセンサ素子におけるガス濃
度の測定環境下の変動としては,例えば,被測定ガスの
温度,流速,組成等の変動,外気温の変動等が考えられ
る。また,上記ヒータ制御関数は,ガスセンサ素子のヒ
ータ部の構造等が異なる場合は,このガスセンサ素子毎
に求めておくことができる。この場合,ヒータ部の構造
等の違いがヒータ制御関数に及ぼす影響を反映すること
ができる。また,上記第2の発明及び第4の発明におけ
るインピーダンス制御関数についても,ガスセンサ素子
の電気化学セルの構造等が異なる場合は,このガスセン
サ素子毎に求めておくことができる。この場合,ガスセ
ンサ素子における電気化学セルの構造の違い等がインピ
ーダンス制御関数に及ぼす影響を反映することができ
る。
【0034】上記第1の発明及び第2の発明におけるガ
スセンサ素子の温度制御装置は,自動車のエンジンの排
気系に設置するガスセンサ素子に使用することができ
る。また,上記温度制御装置は,エンジンの排気ガスに
含まれるNOx,酸素ガス等のガス濃度を検出するガス
センサ素子に使用することができる。また,上記温度制
御装置は,エンジンの空燃比制御,触媒制御又は劣化検
知等に使用するガスセンサ素子に使用することができ
る。
【0035】また,上記第3の発明及び第4の発明にお
けるガスセンサ素子の温度制御方法は,自動車のエンジ
ンの排気系に設置するガスセンサ素子の温度制御に使用
することができる。また,上記温度制御方法は,エンジ
ンの排気ガスに含まれるNOx,酸素ガス等のガス濃度
を検出するガスセンサ素子の温度制御に使用することが
できる。また,上記温度制御方法は,エンジンの空燃比
制御,触媒制御又は劣化検知等に使用するガスセンサ素
子の温度制御に使用することができる。
【0036】また,上記第2の発明及び第4の発明にお
いて,上記検出部に印加する交流電圧は,正弦波,矩形
波,三角波,もしくはそれらに類した波形とすることが
できる。また,上記第2の発明において,上記インピー
ダンス校正手段は,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力と
の関係がヒータ制御関数を満たすように,上記インピー
ダンス制御関数におけるインピーダンスの狙い値を再設
定することができる。また,上記第4の発明におけるガ
スセンサ素子の温度制御方法において,上記インピーダ
ンス制御関数の再設定は,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ
電力との関係がヒータ制御関数を満たすように,上記イ
ンピーダンス制御関数におけるインピーダンスの狙い値
を再設定することによって行うことができる。
【0037】また,上記第2の発明又は第4の発明にお
いて,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力との関係が上記
ヒータ制御関数を満たしている場合とは,上記インピー
ダンス演算手段により算出されたインピーダンスの値を
上記インピーダンス制御関数に代入して求まる温度が,
上記ヒータ演算手段により算出されたヒータ抵抗及びヒ
ータ電力の値を上記ヒータ制御関数に代入して求まる温
度との間に誤差が生じていない場合とすることができ
る。なお,この誤差は,ガスセンサ素子の目標温度の誤
差として許容される範囲内の誤差とすることができる。
【0038】また,上記ガスセンサ素子の温度制御装置
は,エンジンの排気ガスを測定するガスセンサ素子の温
度を制御する装置とすることができる(請求項3)。こ
の場合,上記温度制御装置により,ガスセンサ素子の温
度制御を行い,エンジンの排気ガスの濃度の測定を高精
度にすることができる。
【0039】また,上記第2の発明の温度制御装置にお
いては,上記インピーダンス校正手段は,上記検出部に
おいて検出する被測定ガスの温度又は被測定ガスの流速
の少なくともいずれか一方の変動が所定の範囲内にある
ときに,上記インピーダンス制御関数の再設定を行う時
期を検出するインピーダンス校正時期検出手段を有して
いてもよい(請求項4)。
【0040】この場合,上記インピーダンス制御関数の
再設定を行う際に,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力と
の関係が上記ヒータ制御関数を満たしていないときは,
上記被測定ガスの温度又は被測定ガスの流速が変動した
ことによって生じているのではないと,インピーダンス
校正時期検出手段によって検出することができる。即
ち,上記ヒータ制御関数を満たしていないときは,上記
電気化学セルの劣化等が起こって生じていると検出する
ことができる。そのため,この検出を行っているとき
に,上記インピーダンス制御関数の校正を行うことによ
り,正確にインピーダンス制御関数の校正を行うことが
できる。
【0041】また,上記インピーダンス校正手段は,上
記エンジンの回転数の変動が所定の範囲内にあるとき
に,上記インピーダンス制御関数の再設定を行う時期を
検出するインピーダンス校正時期検出手段を有していて
もよい(請求項5)。
【0042】この場合,上記インピーダンス制御関数の
再設定を行う際に,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力と
の関係が上記ヒータ制御関数を満たしていないときは,
上記エンジンの回転数が変動したことによって生じてい
るのではないと,インピーダンス校正時期検出手段によ
って検出することができる。
【0043】即ち,上記ヒータ制御関数を満たしていな
いときは,上記電気化学セルの劣化等が起こって生じて
いると検出することができる。そのため,この検出を行
っているときに,上記インピーダンス制御関数の校正を
行うことにより,インピーダンス制御関数の校正を正確
に行うことができる。また,上記エンジンの回転数の変
動が所定の範囲内にあるときとは,例えば,アイドリン
グを行っているときとすることができる。
【0044】また,上記ガスセンサ素子の温度制御方法
においても,エンジンの排気ガスを測定するガスセンサ
素子の温度を制御することができる(請求項9)。この
場合,上記温度制御装置により,ガスセンサ素子の温度
制御を行い,エンジンの排気ガスの濃度の測定を高精度
にすることができる。
【0045】また,上記インピーダンス制御関数の再設
定は,上記検出部において検出する被測定ガスの温度又
は被測定ガスの流速の少なくともいずれか一方の変動が
所定の範囲内にあるときに行うことができる(請求項1
0)。この場合,上記温度制御方法において,上記イン
ピーダンス制御関数の再設定を行う際に,上記ヒータ抵
抗と上記ヒータ電力との関係が上記ヒータ制御関数を満
たしていないときは,上記被測定ガスの温度又は被測定
ガスの流速が変動したことによって生じているのではな
いと検出することができる。
【0046】即ち,上記ヒータ制御関数を満たしていな
いときは,上記電気化学セルの劣化等が起こって生じて
いると検出することができる。そのため,この検出を行
っているときに,上記インピーダンス制御関数の校正を
行うことにより,インピーダンス制御関数の校正を正確
に行うことができる。
【0047】また,上記インピーダンス制御関数の再設
定は,上記エンジンの回転数の変動が所定の範囲内にあ
るときに行うことができる(請求項11)。この場合,
上記温度制御方法において,上記インピーダンス制御関
数の再設定を行う際に,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電
力との関係が上記ヒータ制御関数を満たしていないとき
は,上記エンジンの回転数が変動したことによって生じ
ているのではないと検出することができる。
【0048】即ち,上記ヒータ制御関数を満たしていな
いときは,上記電気化学セルの劣化等が起こって生じて
いると検出することができる。そのため,この検出を行
っているときに,上記インピーダンス制御関数の校正を
行うことにより,インピーダンス制御関数の校正を正確
に行うことができる。また,上記エンジンの回転数の変
動が所定の範囲内にあるときは,例えば,アイドリング
を行っているときとすることができる。
【0049】
【実施例】(実施例1)本例におけるガスセンサ素子の
温度制御方法は,ガスセンサ素子に設けたヒータ部にお
けるヒータ抵抗とヒータ電力との間には相関関係がある
ことを利用するものである。即ち,図1に示すごとく,
本例の温度制御方法では,電気化学セル61を備えた検
出部6と,通電により発熱する発熱体21を備えたヒー
タ部2とを有するガスセンサ素子1の温度の制御を行
う。そして,上記ヒータ部2には,ヒータ電圧の検出を
行うヒータ電圧検出手段51と,ヒータ電流の検出を行
うヒータ電流検出手段52とを設けておく。
【0050】そして,上記温度制御を行うに当たって
は,上記ヒータ部2におけるヒータ電圧Vh及びヒータ
電流Ihを検出し,このヒータ電圧Vhとヒータ電流I
hとに基づいてヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whを算
出する。そして,このヒータ抵抗Rhとヒータ電力Wh
との関係が,予め求めておいたヒータ制御関数Fhを満
たすように,上記ヒータ電圧Vhを制御することにより
上記ガスセンサ素子1の温度を制御する。
【0051】以下に,これを詳説する。まずは,本例に
おいて用いるガスセンサ素子1の構成について説明す
る。図2に示すごとく,ガスセンサ素子1は,絶縁材に
外周を保持されて円筒ハウジング3内に収容されてい
る。ガスセンサ素子1は,平板状に形成されており,一
方の端部110は,上記ハウジング3よりも突出して,
ハウジング3の一方の端部310に固定された容器状の
排気カバー31内に収容されている。
【0052】この排気カバー31は,ステンレス製の内
部カバー311と外部カバー312との2重構造となっ
ている。内部カバー311及び外部カバー312の側壁
と底壁には,被測定ガスである排気ガスを排気カバー3
1内に導入するための導入口313及び導入口314が
それぞれ形成してある。
【0053】上記ハウジング3の他方の端部320に
は,筒状のメインカバー321とその端部を覆うサブカ
バー322とからなる大気カバー32が固定されてい
る。メインカバー321及びサブカバー322は,ガス
センサ素子1に基準ガスである大気を導入する必要があ
るため,それらの側壁の互いに対向する位置に大気口3
23及び大気口324を設ける。そして,これら大気口
323及び大気口324より大気カバー32内に大気を
導入するようになっている。
【0054】また,メインカバー321とサブカバー3
22との間において,大気口323と大気口324とが
形成されている部分には,防水のための撥水性のフィル
タ325が設けてある。また,上記大気カバー32のガ
スセンサ素子1が位置する側とは反対側の端部には開口
部326が設けてあり,ガスセンサ素子1の他方の端部
120に接続されたリード線33がこの開口部326か
ら大気カバー32の外部に延びている。
【0055】また,上記リード線33は,後述するヒー
タ部2におけるリード部211に対応し,後述するヒー
タ直流回路に接続されている。また,上記リード部33
は,後述する検出部6におけるリード部611にも対応
しており,後述する交流回路70に接続されている。
【0056】本例のガスセンサ素子の温度制御装置10
1は,自動車のエンジンの排気ガスを測定するガスセン
サ素子1の温度を制御する装置である。また,本例にお
けるガスセンサ素子1は,排気ガスに含まれるNOx,
酸素等を測定することによって,エンジンの燃焼制御を
最適に行うために使用されるものである。
【0057】また,図3に示すごとく,本例におけるガ
スセンサ素子1は,積層型ガスセンサ素子10である。
この積層型ガスセンサ素子10は,酸素イオンの導電性
を有する固体電解質板11,絶縁性を有するスペーサ1
2及びセラミック板13を積層させて形成されている。
また,この積層型ガスセンサ素子10には,被測定ガス
を導入する被測定ガス空間14と,被測定ガスのガス濃
度を測定する際の基準とする基準ガスを導入する基準ガ
ス空間15とが設けてある。
【0058】また,上記電気化学セル61は,上記固定
電解質板11と,この固定電解質板11を挟むようにし
て設けた一対の電極615,616とからなり,一方の
電極615は上記被測定ガス空間14に曝され,他方の
電極616は上記基準ガス空間15に曝されている。ま
た,上記発熱体21は,スペーサ12とセラミック板1
3との間に設けてある。
【0059】図1に示すごとく,本例の温度制御方法に
おいては,温度制御装置101を用いてガスセンサ素子
1の温度の制御を行う。同図に示すごとく,温度制御装
置101は,ヒータ電圧Vhを検出するヒータ電圧検出
手段51,ヒータ電流Ihを検出するヒータ電流検出手
段52,ヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whを算出する
ヒータ演算手段5,ガスセンサ素子1の温度を制御する
ヒータ制御手段4を有している。
【0060】上記ヒータ部2は,上記ガスセンサ素子1
の内部に配置された発熱体21と,発熱体21に通電を
行う電源装置22と,該電源装置22と発熱体21とを
結ぶリード部211とを有している。また,本例におい
ては,電源装置22は直流電源装置である。また,ヒー
タ部2は電源装置22によりヒータ直流回路20を形成
している。上記ヒータ電圧検出手段51は,上記ヒータ
直流回路20に設けてあり,発熱体21を含むヒータ部
2における電圧を測定するようになっている。また,上
記ヒータ電流検出手段52もまた,ヒータ直流回路20
に設けてあり,発熱体21を含むヒータ部2に流れる電
流を測定するようになっている。
【0061】上記ヒータ演算手段5は,ヒータ電圧検出
手段51と電気的に接続されており,ヒータ電圧検出手
段51から電圧の信号を受信するようになっている。上
記ヒータ演算手段5は,ヒータ電流検出手段52とも電
気的に接続されており,ヒータ電流検出手段52から電
流の信号を受信するようになっている。そして,ヒータ
演算手段5は,ヒータ電圧Vh及びヒータ電流Ihから
ヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whを求めるようになっ
ている。また,上記ヒータ演算手段5は,ヒータ制御手
段4と電気的に接続されており,ヒータ制御手段4にヒ
ータ抵抗Rh及びヒータ電力Whを送信するようになっ
ている。
【0062】上記ヒータ制御手段4は,上記ヒータ抵抗
Rhと上記ヒータ電力Whとの関係が,ヒータ制御関数
Fhを満たすように,上記電源装置22の電圧を可変さ
せてヒータ電圧Vhを制御する。そして,ヒータ制御手
段4は,上記ヒータ抵抗Rhと上記ヒータ電力Whとの
関係が,ヒータ制御関数Fhを満たす場合に,ガスセン
サ素子1の温度が所望とする目標温度Trになっている
とする。
【0063】本例においては,上記ヒータ制御関数Fh
は,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定環境下が
変動したときに,ガスセンサ素子1の温度を所望の各目
標温度Trに保つときの上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電
力Whとの相関関係Fsとして求めておく。
【0064】以下に,上記相関関数Fsを求める方法に
つき説明する。本例においては,相関関数Fsを求める
に当たり,ガスセンサ素子1における電気化学セル61
の近傍に温度センサを設置し,この温度センサの温度を
ガスセンサ素子1の温度とする。そして,ガスセンサ素
子1の温度が所望の目標温度Trとなるように,電源装
置22の電圧を可変させてヒータ部2に通電するヒータ
電圧Vhを制御した。そして,ガスセンサ素子1の温度
が所望の目標温度Trになったときのヒータ電圧Vh及
びヒータ電流Ihを読み取り,これらよりヒータ抵抗R
h及びヒータ電力Whを算出した。
【0065】本例においては,上記所望の目標温度Tr
は,730℃,750℃,770℃とした。また,本例
においては,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定
環境下の変動は,検出部6の電気化学セル61において
ガス濃度の測定を行う被測定ガスの温度Tgの変化とし
た。そして,この被測定ガスの温度Tgの変化がガスセ
ンサ素子1の温度に与える影響を加味して,上記ヒータ
抵抗Rhとヒータ電力Whとの相関関数Fsを求めた。
【0066】横軸にヒータ電力Wh,縦軸にヒータ抵抗
Rhを取り,上記ガスセンサ素子1の温度及び被測定ガ
スの温度Tgをパラメータとして,ヒータ抵抗Rhとヒ
ータ電力Whとをプロットしたのが,図4である。同図
より,概ね,ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whとの相関
関数Fsは,ガスセンサ素子1の温度を高くするために
ヒータ電圧Vhを上昇させると,ヒータ抵抗Rh及びヒ
ータ電力Whは共に上昇する関係を有していることがわ
かる。また,上記相関関数Fsは,被測定ガスの温度T
gを高くした場合には,ヒータ抵抗Rhは上昇するが,
ヒータ電力Whは低下する関係を有していることがわか
る。
【0067】以下に,上記相関関数Fsについて詳説す
る。ガスセンサ素子1の温度が一定である場合のヒータ
抵抗Rhとヒータ電力Whとの関係は,相関関数Fs1
に近似することができる。この相関関数Fs1は右肩下
がりの比例関数となった。この相関関数Fs1によれ
ば,被測定ガスの温度Tgが変化した場合においても,
検出するヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whとの値が,上
記相関関数Fs1を満たすように,つまり上記相関関数
Fs1のライン上に近づくようにヒータ電圧Vhを制御
すれば,ガスセンサ素子1の目標温度Trが得られるこ
とがわかる。
【0068】また,被測定ガスの温度Tgが一定である
場合のヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whとの関係は,関
数Fs2に近似することができる。この相関関数Fs2
は右肩上がりの比例関数となった。
【0069】この関数Fs2によれば,ガスセンサ素子
1の温度は,ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whとが上昇
したときに上昇する。つまり,検出したヒータ抵抗Rh
とヒータ電力Whとの関係が,上記ガスセンサ素子1の
目標温度Trにおける相関関数Fs1のラインよりも,
左下方向にある場合(図5のTh1参照)には,ガスセ
ンサ素子1の現在温度Th1は,目標温度Trよりも低
いことになる。そのため,上記ヒータ制御手段4により
ヒータ電圧Vhを上昇させて,ヒータ抵抗Rh及びヒー
タ電力Whが上記ガスセンサ素子1の目標温度Trにお
ける相関関数Fs1のラインに近づくようにすれば,ガ
スセンサ素子1の目標温度Trが得られることがわか
る。
【0070】一方,検出したヒータ抵抗Rhとヒータ電
力Whとの関係が,上記ガスセンサ素子1の目標温度T
rにおける相関関数Fs1のラインよりも,右上方向に
ある場合(図5のTh2参照)には,ガスセンサ素子1
の現在温度Th2は,目標温度Trよりも高いことにな
る。そのため,上記ヒータ制御手段4によりヒータ電圧
Vhを下降させて,ヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Wh
が上記ガスセンサ素子1の目標温度Trにおける相関関
数Fs1のラインに近づくようにすれば,ガスセンサ素
子1の目標温度Trが得られることがわかる。
【0071】次に,図6のフローチャートを用いて,ガ
スセンサ素子1の目標温度Trを得る方法の一例を説明
する。まずは,上記の手順に従って,ヒータ制御関数F
hとしての相関関数Fsを求めておく。次いで,上記ヒ
ータ制御手段4により,電源装置22の電圧を上げて発
熱体21を含むヒータ部2に通電し,ガスセンサ素子1
の温度を上昇させる。また,ガスセンサ素子1において
ガス濃度を検出するのに適した温度を,ガスセンサ素子
1の目標温度Trとして,相関関数Fsにおいて目標温
度Trを維持するための相関関数Fs1をヒータ制御手
段4に設定する。
【0072】そして,ステップS100において,ガス
センサ素子1の温度制御をスタートする。次いで,ステ
ップS101において,上記ヒータ電圧検出手段51に
よりヒータ電圧Vhを検出すると共に,上記ヒータ電流
検出手段52によりヒータ電流Ihを検出する。次い
で,ステップS102において,上記ヒータ演算手段5
によりヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whを算出する。こ
のヒータ抵抗Rhは,Rh=Vh/Ihより求め,ヒー
タ電力Whは,Wh=Vh×Ihより求める。また,こ
のヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whは,ヒータ制御手
段4に送信される。
【0073】次いで,ステップS103において,ヒー
タ制御手段4は,上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Wh
との値が,上記相関関数Fs1を満たすか否かを判定す
る。つまり,ヒータ制御手段4は,算出したヒータ抵抗
Rhとヒータ電力Whとの値により求まるガスセンサ素
子1の現在温度Thが,目標温度Trよりも高いか低い
かを判定する。S103の判定がYesの場合は,再び
S101に戻る。なお,この場合は,上記電源電圧22
の電圧を可変させる必要がない場合であり,ヒータ制御
手段4はこの電圧の値を維持する。
【0074】一方,S103の判定がNoの場合は,ヒ
ータ制御手段4は,ステップS104において上記ヒー
タ抵抗Rhとヒータ電力Whとの値が,上記相関関数F
s1よりも左下方向にあるか否かを判定する。つまり,
この場合は,上記現在温度Thが目標温度Trよりも低
いか否かを判定していることになる。
【0075】S104の判定がYesの場合は,現時点
におけるヒータ抵抗Rh1とヒータ電力Wh1との値よ
り求められるガスセンサ素子1の現在温度Th1が,目
標温度Trよりも低い場合(図5のTh1参照)である
ため,ステップS105において,上記ヒータ制御手段
4により電源装置22の電圧を上げる。そして,その
後,再びS101を行う。
【0076】一方,S104の判定がNoの場合は,現
時点におけるヒータ抵抗Rh2とヒータ電力Wh2との
値より求められるガスセンサ素子1の現在温度Th2
が,目標温度Trよりも高い場合(図5のTh2参照)
であるため,ステップS106において上記ヒータ制御
手段4により電源装置22の電圧を下げる。そして,そ
の後,再びS101を行う。
【0077】そして,上記電源装置22の電圧の上げ下
げを繰り返してヒータ電圧Vhを制御することにより,
最終的には,ガスセンサ素子1の温度を目標温度Trに
保つためのヒータ電圧Vhの値が維持される。このよう
に,上記ヒータ制御手段4により電源装置22の電圧を
可変させてヒータ電圧Vhを制御することにより,ガス
センサ素子1の目標温度Trを得ることができる。
【0078】なお,上記ヒータ電圧Vhを制御してガス
センサ素子1の温度を制御するに際して,図6のフロー
チャートによれば,上記S101〜S106の制御ルー
プを繰り返す間で,ガスセンサ素子1の現在温度Th
が,目標温度Trよりもかなり低い場合には,上記ヒー
タ電圧Vhはほとんど最大の値に制御することになる。
そして,現在温度Thが始めて目標温度Trになったあ
るいは始めて目標温度Trを超えたときに,ヒータ電圧
Vhの値が下がることになる。そして,その後,現在温
度Thが上記目標温度Trの近傍で変位するようにな
り,例えば,ガスセンサ素子1のガス濃度の測定環境下
に変動がないときには,ヒータ電圧Vhの値とガスセン
サ素子1の温度とがつりあい,このガスセンサ素子1の
温度が目標温度Trに維持されることになる。
【0079】また,上記S103において,ヒータ抵抗
Rhとヒータ電力Whの値が相関関数Fs1を満たす場
合を,相関関数Fs1のライン上とするのではなく,ガ
スセンサ素子1の目標温度Trに許容される誤差の範囲
内で,右上方向又は左下方向の少なくともいずれか一方
に幅を持たせて設定してもよい。
【0080】また,本例では,ヒータ電圧Vhの制御
は,上記電源装置22の電圧を上げ下げして行った。こ
れに対して,上記電源装置22の電圧によりヒータ部2
に通電する時間を可変させて,ヒータ電圧Vhの制御を
行ってもよい。また,上記ヒータ抵抗Rhと上記ヒータ
電力Whとの値が上記相関関数Fs1に近づくように,
目標温度Trと現在温度Thとの誤差に基づくPID制
御等のフィードバック制御を行ってもよい。
【0081】ところで,例えば,検出部6の電気化学セ
ル61において測定する被測定ガスの温度Tgが変動し
て,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定環境下に
変動が生じたときには,上記ヒータ部2における温度と
上記検出部6における温度との間に温度差が生じる場合
がある。これに対し,本例においては,上記のごとく,
上記ヒータ制御関数Fhが,ガスセンサ素子1における
ガス濃度の測定環境下に変動があったときに,この変動
がヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whに与える影響をも
加味した相関関数Fsとなっている。
【0082】そのため,上記変動があったときにも,こ
の変動に対するヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whの値の
変化をも加味した相関関数Fsを用いて,ガスセンサ素
子1の温度を適切に制御することができる。そして,相
関関数Fsによりガスセンサ素子1の温度を適切に制御
することにより,間接的には,上記検出部6の電気化学
セル61における温度を適切に制御することができる。
それ故,本例のガスセンサ素子1の温度制御方法によれ
ば,高精度でガスセンサ素子1の温度を制御することが
できる。
【0083】(実施例2)本例におけるガスセンサ素子
の温度制御方法は,検出部のインピーダンスとガスセン
サ素子の温度との間には相関関係があることを利用する
ものである。そして,本例は,上記実施例1で示したヒ
ータ抵抗とヒータ電力との間における相関関係により,
上記インピーダンスに基づく温度制御をより適切にしよ
うとするものである。
【0084】即ち,図7に示すごとく,本例の温度制御
方法においても,電気化学セル61を備えた検出部6
と,通電により発熱する発熱体21を備えたヒータ部2
とを有するガスセンサ素子1の温度の制御を行う。そし
て,上記ヒータ部2には,ヒータ電圧Vhの検出を行う
ヒータ電圧検出手段51と,ヒータ電流Ihの検出を行
うヒータ電流検出手段52とを設けておく。また,上記
ヒータ演算手段5は,検出したヒータ電圧Vh及びヒー
タ電流Ihに基づいて,ヒータ抵抗Rh及びヒータ電力
Whを算出するよう構成されている。
【0085】また,本例においては,上記ガスセンサ素
子1の検出部6に上記交流電圧印加手段73を設け,こ
の交流電圧印加手段73による交流回路70の一部に上
記セル電圧検出手段71及びセル電流検出手段72を設
ける。そして,これらによって検出したセル電圧Vc及
びセル電流Icに基づいて,インピーダンス演算手段7
は検出部6のインピーダンスRcを算出する。
【0086】そして,本例の温度制御方法は,上記イン
ピーダンス演算手段7によって算出されたインピーダン
スRcの値が予め求めておいたインピーダンス制御関数
Fcを満たすように,上記ヒータ電圧Vhを制御するこ
とによって上記ガスセンサ素子1の温度を制御する。そ
して,本例においては,この温度制御を行うに当たっ
て,上記ヒータ抵抗Rhと上記ヒータ電力Whとの関係
が,ヒータ制御関数Fhを満たすように,上記インピー
ダンス制御関数Fcの再設定を行う。
【0087】以下に,これを詳説する。本例の温度制御
方法においては,温度制御装置102を用いてガスセン
サ素子の温度の制御を行う。本例の温度制御装置102
は,検出部6に交流電圧を印加する交流電圧印加手段7
3,検出部6のセル電圧Vcを検出するセル電圧検出手
段71,検出部6のセル電流Icを検出するセル電流検
出手段72,検出部6のインピーダンスRcを算出する
インピーダンス演算手段7,ガスセンサ素子1の温度を
制御するヒータ制御手段4を有している。
【0088】また,本例の温度制御装置102は,上記
実施例1と同様にして,ヒータ部2のヒータ電圧Vhを
検出するヒータ電圧検出手段51,ヒータ部2のヒータ
電流Ihを検出するヒータ電流検出手段52,ヒータ電
圧Vh及び電流Ihよりヒータ抵抗Rh及びヒータ電力
Whを算出するヒータ演算手段5を有している。
【0089】上記検出部6は,上記電気化学セル61と
リード部611とによって構成されている。また,上記
交流電圧印加手段73は,一定の周期及び振幅の交流電
圧を発生させて,検出部6にこの交流電圧を印加する。
上記セル電圧検出手段71は,上記交流回路70に設け
てあり,電気化学セル61を含む検出部6における交流
電圧を測定するようになっている。また,上記電流検出
手段72もまた,交流回路70に設けてあり,電気化学
セル61を含む検出部6に流れる交流電流を測定するよ
うになっている。
【0090】上記インピーダンス演算手段7は,セル電
圧検出手段71と電気的に接続されており,セル電圧検
出手段71から電圧の信号を受信するようになってい
る。また,インピーダンス演算手段7は,セル電流検出
手段72とも電気的に接続されており,セル電流検出手
段72から電流の信号を受信するようになっている。そ
して,インピーダンス演算手段7は,セル電圧Vc及び
セル電流IcからインピーダンスRcの値を求めるよう
になっている。また,上記インピーダンス演算手段7
は,ヒータ制御手段4と電気的に接続されており,ヒー
タ制御手段4にインピーダンスRcの値を送信するよう
になっている。
【0091】そして,本例におけるヒータ制御手段4
は,上記インピーダンス演算手段7によって算出された
インピーダンスRcの値がインピーダンス制御関数Fc
を満たすように,上記電源装置22の電圧を可変させて
上記ヒータ電圧Vhを制御する。また,本例の温度制御
装置102は,上記ヒータ抵抗Rhと上記ヒータ電力W
hとの関係がヒータ制御関数Fhを満たすように,上記
インピーダンス制御関数Fcを再設定するインピーダン
ス校正手段41を有している。本例においては,このイ
ンピーダンス校正手段41は,上記ヒータ制御手段4の
内部に構成されている。
【0092】本例においても,上記ヒータ制御関数Fh
は,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定環境下が
変動したときに,ガスセンサ素子1の温度を所望の各目
標温度Trに保つときの上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電
力Whとの相関関係Fsとして求めておく。
【0093】また,本例においては,上記インピーダン
ス制御関数Fcを上記インピーダンスRcとガスセンサ
素子1の温度との相関関数Fpとして求めておく。この
相関関数Fpを求めるに当たっては,ガスセンサ素子1
における電気化学セル61の近傍に温度センサを設置
し,この温度センサの温度をガスセンサ素子1の温度と
する。そして,ガスセンサ素子1の温度が所望の目標温
度Trとなるように,電源装置22の電圧を可変させて
ヒータ部2に通電するヒータ電圧Vhを制御した。
【0094】また,上記検出部6に交流電圧を印加した
状態で上記ヒータ電圧Vhを制御し,ガスセンサ素子1
の温度が所望の目標温度Trになったときのセル電圧V
c及びヒータ電流Icを読み取り,これらよりインピー
ダンスRcを算出した。こうして,各目標温度Trと,
各目標温度Trを維持したときのインピーダンスRcの
値とより,上記相関関数Fpを求めた。
【0095】この相関関数Fpは,図8に示すような反
比例のグラフとなった。即ち,同図より,インピーダン
スRcが上昇するとガスセンサ素子1の温度Tcは低く
なり,一方,インピーダンスRcが下降するとガスセン
サ素子1の温度Tcは高くなることがわかる。
【0096】次に,図9,図10のフローチャートを用
いて,ガスセンサ素子1の目標温度Trを得る方法の一
例を説明する。まずは,上記の手順に従って,ヒータ制
御関数Fhとしての相関関数Fs及びインピーダンス制
御関数Fcとしての相関関数Fpを求めておく。本例に
おいては,ガスセンサ素子1においてガス濃度を検出す
るのに適した温度を,ガスセンサ素子1の目標温度Tr
として,相関関数Fpにおいて目標温度Trを維持する
ためのインピーダンスRcの値をインピーダンスの狙い
値Rrとして,ヒータ制御手段4に設定する。
【0097】また,上記相関関数Fsにおいて目標温度
Trを維持するための目標温度Trにおける相関関数F
s1をヒータ制御手段4に設定する。また,後述するご
とく,本例においては,上記ガスセンサ素子1の温度が
目標温度Trになったときの上記ヒータ抵抗Rh及びヒ
ータ電力Whを上記相関関数Fsに代入して求まるガス
センサ素子1の現在温度Thが,ガスセンサ素子1の実
際の温度Tsであるとして,上記インピーダンスの狙い
値Rrを校正して,上記目標温度Trを得る。
【0098】そして,上記ヒータ制御手段4により,電
源装置22の電圧を上げて発熱体21を含むヒータ部2
に通電し,ガスセンサ素子1の温度を上昇させ,ステッ
プS200において,ガスセンサ素子1の温度制御をス
タートする。次いで,ステップS201において,上記
交流電圧印加手段73により,ガスセンサ素子1の検出
部6に交流電圧を印加する。次いで,ステップS202
において,上記セル電圧検出手段71により検出部6の
セル電圧Vcを検出すると共に,上記セル電流検出手段
72により,検出部6のセル電流Icを検出する。
【0099】次いで,ステップS203において,上記
インピーダンス演算手段7により,インピーダンスRc
を算出する。このインピーダンスRcは,Rc=Vc/
Icより求める。そして,このインピーダンスRcは,
ヒータ制御手段4に送信される。
【0100】次いで,ステップS204において,上記
インピーダンス校正手段41により,上記インピーダン
スの狙い値Rrの校正を行う時期を判定する。本例にお
いては,S204の判定がYesの場合,つまり狙い値
Rrの校正時期である場合は,上記インピーダンス演算
手段7によって算出されたインピーダンスRcの値が,
上記狙い値Rrになったときとする。そして,S204
の判定がYesの場合には,後述する狙い値Rrの再設
定のフローであるステップS205(図10のステップ
S251〜S257)を実行して,狙い値Rrの再設定
を行う。
【0101】一方,S204の判定がNoの場合には,
ステップS206において,ヒータ制御手段4は,算出
したインピーダンスRcの値が上記狙い値Rrであるか
否かの判定を行う。つまり,S206において,ヒータ
制御手段4は,算出したインピーダンスRcの値により
求まるガスセンサ素子1の現在温度Tcが,目標温度T
rよりも高いか低いかを判定する。S206の判定がY
esの場合は,RcとRrとが同じである場合であり,
再びS201に戻る。なお,この場合は,上記電源電圧
22の電圧を可変させる必要がない場合であり,ヒータ
制御手段4はこの電圧の値を維持する。
【0102】一方,S206の判定がNoの場合は,ス
テップS207において,ヒータ制御手段4は,上記算
出したインピーダンスRcの値が,上記狙い値Rrより
も高いか否かを判定する。つまり,この場合は,上記現
在温度Tcが目標温度Trよりも低いか否かを判定して
いることになる。
【0103】S207の判定がYesの場合は,上記算
出した現在のインピーダンスRc1の値より求められる
ガスセンサ素子1の現在温度Tc1が,目標温度Trよ
りも低い場合(図8のTc1参照)であるため,ステッ
プS208において,上記ヒータ制御手段4により電源
装置22の電圧を上げる。そして,その後,再びS20
1を行う。
【0104】S207の判定がNoの場合は,上記算出
した現在のインピーダンスRc2の値より求められるガ
スセンサ素子1の現在温度Tc2が,目標温度Trより
も高い場合(図8のTc2参照)であるため,ステップ
S209において,上記ヒータ制御手段4により電源装
置22の電圧を下げる。そして,その後,再びS201
を行う。
【0105】そして,上記電源装置22の電圧の上げ下
げを繰り返してヒータ電圧Vhを制御し,算出したイン
ピーダンスRcの値が上記狙い値Rrになったとき(上
記S206における判定がYesとなったとき),上記
S204における狙い値Rrの校正時期の条件を満たす
ことになり(S204の判定がYesになり),この
後,上記S205を実行する。
【0106】図10に,S205におけるインピーダン
スの狙い値Rrの再設定のフローチャートを示す。即
ち,上記S204の判定がYesになった場合には,ま
ず,S251において,上記ヒータ電圧検出手段51に
よりヒータ電圧Vhを検出すると共に,上記ヒータ電流
検出手段52によりヒータ電流Ihを検出する。次い
で,ステップS252において,上記ヒータ演算手段5
によりヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whを算出する。こ
のヒータ抵抗Rhは,Rh=Vh/Ihより求め,ヒー
タ電力Whは,Wh=Vh×Ihより求める。また,こ
のヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whは,ヒータ制御手
段4に送信される。
【0107】次いで,ステップS253において,ヒー
タ制御手段4は,上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Wh
との値が,上記目標温度Trにおける相関関数Fs1を
満たすか否かを判定する。つまり,算出したヒータ抵抗
Rhとヒータ電力Whとの値により求まるガスセンサ素
子1の現在温度Th(ガスセンサ素子1の実際の温度T
s)が,上記目標温度Trよりも高いか低いかを判定す
る。
【0108】S253の判定がYesの場合は,ステッ
プS254において,上記ヒータ制御手段4は,狙い値
Rrの値を維持する。この場合は,上記ヒータ抵抗Rh
とヒータ電力Whとより求まる相関関数Fs1と,上記
目標温度Trにおける相関関数Fs1とが一致している
場合であり,上記現在温度Thと上記目標温度Trとの
間に誤差がない場合である。即ち,この場合は,上記狙
い値Rrを校正させる必要がない場合であり,ヒータ制
御手段4はこの狙い値Rrの値を維持する。そして,そ
の後,上記S206を再び実行する。
【0109】一方,S253の判定がNoの場合は,ヒ
ータ制御手段4は,ステップS255において,上記ヒ
ータ抵抗Rhとヒータ電力Whとより求まる相関関数F
s1hが,上記目標温度Trにおける相関関数Fs1よ
りも左下方向にあるか否かを判定する。つまり,この場
合は,上記相関関数Fs1hに代入して求められるガス
センサ素子1の現在温度Thが目標温度Trよりも低い
か否かを判定していることになる。
【0110】また,上記現在温度Thがガスセンサ素子
1の実際の温度Tsである。そのため,上記S255の
判定がYesの場合は,上記実際の温度Tsにおける相
関関数Fs1hが上記目標温度Trにおける相関関数F
s1よりも左下方向にある場合であり,上記実際の温度
Tsが上記目標温度Trよりも低い場合である。
【0111】即ち,S255の判定がYesの場合は,
現在のヒータ抵抗Rh3と現在のヒータ電力Wh3との
値より求められるガスセンサ素子1の現在温度Th3
が,目標温度Trよりも低い場合(図11のTh3参
照)であるため,ステップS256において,上記ヒー
タ制御手段4により上記狙い値Rrを上げる。そして,
その後,上記S206の判定を再び実行する。
【0112】そして,再びS206の判定を実行する
と,狙い値Rrが上がったため,算出したインピーダン
スRcの値の方が狙い値Rrよりも小さくなっており,
この判定はNoになる。そして,さらに,S207の判
定を実行して,この判定がNoになり,S209におい
て,ヒータ制御手段4は,電源装置22の電圧を下げ
て,ガスセンサ素子1の温度Tcを下降させる。こうし
て,ガスセンサ素子1の温度Tcが校正後の目標温度T
rになるように制御される。
【0113】一方,上記S255の判定がNoの場合
は,上記実際の温度Tsにおける相関関数Fs1hが上
記目標温度Trにおける相関関数Fs1よりも右上方向
にある場合であり,上記実際の温度Tsが上記目標温度
Trよりも高い場合である。即ち,S255の判定がN
oの場合は,現在のヒータ抵抗Rh4とヒータ電力Wh
4との値より求められるガスセンサ素子1の現在温度T
h4が,目標温度Trよりも高い場合(図11のTh4
参照)であるため,ステップS257において,上記ヒ
ータ制御手段4により上記狙い値Rrを下げる。そし
て,その後,上記S206の判定を再び実行する。
【0114】そして,再びS206の判定を実行する
と,狙い値Rrが下がったため,算出したインピーダン
スRcの値の方が狙い値Rrよりも大きくなっており,
この判定はNoになる。そして,さらに,S207の判
定を実行して,この判定がYesになり,S208にお
いて,ヒータ制御手段4は,電源装置22の電圧を上げ
て,ガスセンサ素子1の温度Tcを上昇させる。こうし
て,ガスセンサ素子1の温度Tcが校正後の目標温度T
rになるように制御される。
【0115】そして,上記電源装置22の電圧の上げ下
げを繰り返して,算出されたインピーダンスRcの値が
校正後の狙い値Rrになったときには,再び上記S20
4における判定がYesになり,上記S205における
狙い値Rrの再設定を繰り返す。このようにして,上記
狙い値Rrの再設定を繰り返すことにより,上記相関関
数Fs1hによるガスセンサ素子1の現在温度Th(ガ
スセンサ素子1の実際の温度Ts)と,上記狙い値Rr
における目標温度Trとがほとんど一致するようにな
る。そして,このときには,ガスセンサ素子1の温度T
cを校正後の目標温度Trに保つためのヒータ電圧Vh
の値が維持される。こうして,ガスセンサ素子1の温度
制御が最適に行われる。
【0116】なお,上記S206において,インピーダ
ンスRcの値と上記狙い値Rrとは必ずしも同一である
必要はなく,ガスセンサ素子1の目標温度Trに許容さ
れる誤差の範囲内で同一であればよい。また,上記S2
53において,上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whの
値が上記相関関数Fs1を満たす場合を,相関関数Fs
1のライン上とするのではなく,ガスセンサ素子1の目
標温度Trに許容される誤差の範囲内で,右上方向又は
左下方向の少なくともいずれか一方に幅を持たせて設定
してもよい。
【0117】ところで,上記ガスセンサ素子1を長期間
に渡って使用しているとき等には,ガスセンサ素子1に
おける検出部6の電気化学セル61に劣化等を生じる場
合がある。この場合に対し,本例の温度制御装置102
は,上記のごとく,上記検出部6の電気化学セル61に
おけるインピーダンスRcに基づき,ガスセンサ素子1
の温度Tcの制御を行っている。そのため,上記電気化
学セル61の温度を,直接上記ガスセンサ素子1の温度
制御に反映することができる。そのため,本例によれ
ば,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定環境下の
変動等の外乱に対しても,強固な温度制御装置102を
実現することができる。
【0118】また,上記ガスセンサ素子1を長期間に渡
って使用しているとき等には,ガスセンサ素子1におけ
る検出部6の電気化学セル61に劣化等を生じ,上記検
出部6のインピーダンスRcとガスセンサ素子1の温度
Tcとの間の相関関数Fpに狂いが生ずるおそれがあ
る。これに対し,本例においては,上記インピーダンス
校正手段41を有している。
【0119】即ち,本例においては,このインピーダン
ス校正手段41により,上記ヒータ抵抗Rhと上記ヒー
タ電力Whとの値が上記相関関数Fs1を満たすよう
に,上記インピーダンスの狙い値Rrを再設定する。そ
のため,上記検出部6の電気化学セル61に劣化等を生
じた場合においても,上記相関関数Fpの狂いを校正す
ることができる。
【0120】そのため,上記長期間の使用により電気化
学セル61に劣化等が生じて上記相関関数Fpに狂いが
生じたときでも,上記相関関数Fs1を用いて,ガスセ
ンサ素子1の温度を適切に制御することができる。それ
故,本例のガスセンサ素子1の温度制御装置102によ
れば,高精度でガスセンサ素子1の温度Tcを制御する
ことができる。
【0121】(実施例3)本例は,上記実施例2の温度
制御方法において,上記インピーダンスの狙い値Rrの
再設定は,上記検出部6において検出する被測定ガスの
温度又は被測定ガスの流速の少なくともいずれか一方の
変動が所定の範囲内にあるときに行う例である。即ち,
本例におけるインピーダンス校正手段41は,上記変動
が所定の範囲内にあるときに上記インピーダンスの狙い
値Rrの再設定を行う時期を検出するインピーダンス校
正時期検出手段を有している。また,本例においては,
図9のS204における狙い値Rrの校正時期の判定が
Yesになる場合が,上記変動が所定の範囲内にあると
きである。その他は上記実施例2と同様である。
【0122】本例においては,上記インピーダンスの狙
い値Rrの再設定を行う際に,上記ヒータ抵抗Rhと上
記ヒータ電力Whとの値が上記相関関数Fs1を満たし
ていないときは,上記被測定ガスの温度又は被測定ガス
の流速が変動したことによって生じているのではない
と,インピーダンス校正時期検出手段によって検出する
ことができる。即ち,上記相関関数Fs1より求まるガ
スセンサ素子1の実際の温度Tsと,上記インピーダン
スの狙い値Rrより求まる目標温度Trとの間の誤差
は,上記電気化学セル61の劣化等が生じたことによ
り,起こっているとして検出することができる。
【0123】そのため,この検出を行っているときに,
上記インピーダンスの狙い値Rrの校正を行うことによ
り,正確にこの校正を行うことができる。それ故,本例
によれば,高精度でガスセンサ素子1の温度を制御する
ことができる。その他,上記実施例2と同様の作用効果
を得ることができる。
【0124】(実施例4)本例は,上記実施例2の温度
制御方法において,上記インピーダンスの狙い値Rrの
再設定は,エンジンの回転数の変動が所定の範囲内にあ
るときに行う例である。本例におけるインピーダンス校
正手段41は,上記変動が所定の範囲内にあるときに上
記インピーダンスの狙い値Rrの再設定を行う時期を検
出するインピーダンス校正時期検出手段を有している。
【0125】本例においては,上記エンジンの回転数が
所定の範囲内にあるときを,エンジンがアイドリングを
行っているときとして,上記インピーダンスの狙い値R
rの再設定を行った。また,本例においては,図9のS
204における狙い値Rrの校正時期の判定がYesに
なる場合が,エンジンがアイドリングを行っている状態
にあるときである。その他は上記実施例2と同様であ
る。
【0126】本例においては,上記インピーダンスの狙
い値Rrの再設定を行う際に,上記ヒータ抵抗Rhと上
記ヒータ電力Whとの値が上記相関関数Fs1を満たし
ていないときは,エンジンの回転数が変動したことによ
って生じているのではないと,インピーダンス校正時期
検出手段によって検出することができる。即ち,上記相
関関数Fs1より求まるガスセンサ素子1の実際の温度
Tsと,上記インピーダンスの狙い値Rrより求まる目
標温度Trとの間の誤差は,上記電気化学セル61の劣
化等が生じたことにより,起こっているとして検出する
ことができる。
【0127】そのため,このときに,上記インピーダン
スの狙い値Rrの校正を行うことにより,正確にこの校
正を行うことができる。それ故,本例によれば,高精度
でガスセンサ素子1の温度を制御することができる。そ
の他,上記実施例2と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0128】(実施例5)本例は,上記実施例2の温度
制御方法102に対して,上記インピーダンス制御関数
Fcの再設定を行う時期が異なる例である。また,本例
においては,上記インピーダンス校正手段7は,ガスセ
ンサ素子1の温度制御を行っているときにインピーダン
ス制御関数Fcの設定を行うのではなく,ガスセンサ素
子1の温度制御を行う前に,インピーダンス制御関数F
cの再設定を行う。
【0129】以下に,これを詳説する。本例において
も,上記インピーダンス制御関数Fcは,検出部6のイ
ンピーダンスRcの値とガスセンサ素子1の温度Tcと
の間の相関関数Fpとする。そして,ガスセンサ素子1
の目標温度TrにおけるインピーダンスRcの値をイン
ピーダンスの狙い値Rrとして,インピーダンス算出手
段7により算出したインピーダンスRcの値が,狙い値
Rrとなるようにガスセンサ素子1の温度制御を行う。
【0130】本例における温度制御方法によって,ガス
センサ素子1の目標温度Trを得る方法の一例を,図1
2のフローチャートに示す。なお,本例の温度制御方法
は,上記図9のフローチャートにおけるS204の狙い
値Rrの校正時期かの判定及びS205の狙い値Rrの
再設定が異なるのみで,その他のS200〜S203,
S206〜S209については実施例2と同様である。
【0131】本例においても,上記ヒータ制御関数Fh
は,ガスセンサ素子1におけるガス濃度の測定環境下が
変動したときに,ガスセンサ素子1の温度を所望の各目
標温度Trに保つときの上記ヒータ抵抗Rhとヒータ電
力Whとの相関関係Fsとして求めておく。また,上記
インピーダンス制御関数Fcは,上記インピーダンスR
cとガスセンサ素子1の温度Tcとの相関関数Fpとし
て求めておく。また,ガスセンサ素子1においてガス濃
度を検出するのに適した温度を,ガスセンサ素子1の目
標温度Trとして,上記相関関数Fsにおいて目標温度
Trを維持するための相関関数Fs1をヒータ制御手段
4に設定する。
【0132】また,後述するごとく,本例においては,
上記ヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whを上記相関関数
Fs1に代入して求まるガスセンサ素子1の現在温度T
hが,ガスセンサ素子1の実際の温度Tsであるとし
て,上記相関関数Fpを校正して上記目標温度Trを得
る。
【0133】本例においては,上記相関関数Fpの再設
定は,ガスセンサ素子1の温度制御を行う初期又は以前
に,図13のフローチャートに示す方法で行う。同図に
おいて,ステップS301において,上記交流電圧印加
手段73により,ガスセンサ素子1の検出部6に交流電
圧を印加する。次いで,ステップS302において,上
記セル電圧検出手段71により検出部6のセル電圧Vc
を検出すると共に,上記セル電流検出手段72により,
検出部6のセル電流Icを検出する。
【0134】次いで,ステップS303において,上記
インピーダンス演算手段7により,インピーダンスRc
を算出する。このインピーダンスRcは,Rc=Vc/
Icより求める。そして,このインピーダンスRcは,
ヒータ制御手段4に送信される。次いで,ステップS3
04において,算出したインピーダンスRcの値を上記
相関関数Fpに代入して,相関関数Fpによる現在温度
Tcを算出する。
【0135】次いで,ステップS305において,上記
ヒータ電圧検出手段51によりヒータ電圧Vhを検出す
ると共に,上記ヒータ電流検出手段52によりヒータ電
流Ihを検出する。次いで,ステップS306におい
て,上記ヒータ演算手段5によりヒータ抵抗Rhとヒー
タ電力Whを算出する。このヒータ抵抗Rhは,Rh=
Vh/Ihより求め,ヒータ電力Whは,Wh=Vh×
Ihより求める。また,このヒータ抵抗Rh及びヒータ
電力Whは,ヒータ制御手段4に送信される。
【0136】次いで,ステップS307において,算出
したヒータ抵抗Rh及びヒータ電力Whの値を上記相関
関数Fs1に代入して,相関関数Fs1による現在温度
Th(ガスセンサ素子1の実際の温度Ts)を算出す
る。次いで,ステップS308において,ヒータ制御関
数4は,上記相関関数Fs1による現在温度Thと,相
関関数Fpによる現在温度Tcとの間の差が,ガスセン
サ素子1の温度制御を行う目標温度Trの誤差として許
容される温度の許容範囲内であるか否かを判定する。
【0137】S308の判定がYesの場合は,上記現
在温度Thと現在温度Tcとの差が許容範囲内であるた
め,上記相関関数Fpの再設定は行わない。一方,S3
08の判定がNoの場合は,上記現在温度Thと現在温
度Tcとの差が許容範囲を超えている場合であり,上記
相関関数Fpの再設定を行う。そして,本例において
は,上記相関関数Fpの再設定は,再度,上記検出部6
におけるインピーダンスRcの値と上記ガスセンサ素子
1の温度Tcとの間の相関関数Fpを求めることによっ
て行う。その他は,上記実施例2と同様である。
【0138】本例においては,上記インピーダンス制御
関数Fcの再設定は,インピーダンスの狙い値Rrを上
下させることにより行うのではなく,再度上記インピー
ダンスRcの値とガスセンサ素子1の温度Tcとの間の
相関関数Fpを求め直すことによって行う。そして,上
記ヒータ抵抗Rhとヒータ電力Whとの間の相関関数F
s1は,上記相関関数Fpの再設定を行う必要があるか
否かを検出するために用いている。このように,本例の
温度制御方法によっても,上記実施例2のガスセンサ素
子1の温度制御方法と同様の作用効果を得ることがで
き,高精度なガスセンサ素子の制御を実現することがで
きる。
【0139】(実施例6)本例は,上記実施例2におけ
るガスセンサ素子1の温度制御方法を,コップ型ガスセ
ンサ素子100に適用する例である。図14に示すごと
く,このコップ型ガスセンサ素子100は,酸素イオン
導電性を有する固体電解質体11と,棒状のセラミック
ヒータ13とを有している。また,このセラミックヒー
タ13には上記発熱体21が配置してある。
【0140】また,上記固体電解質体11は有底円筒コ
ップ型の形状に形成されており,この固体電解質体11
の内側に上記セラミックヒータ13が配置してある。ま
た,固体電解質体11の外側には被測定ガスを導入する
被測定ガス空間14が設けてあり,一方,固体電解質体
11の内側には被測定ガスのガス濃度を測定する際の基
準とする基準ガスを導入する基準ガス空間15が設けて
ある。
【0141】また,上記電気化学セル61は,上記固定
電解質体11と,この固定電解質体11を挟むようにし
て設けた一対の電極615,616とからなり,固定電
解質体11の外側面に設けた電極615は上記被測定ガ
ス空間14に曝され,固定電解質体11の内側面に設け
た電極616は上記基準ガス空間15に曝されている。
また,上記固定電解質体11の外側面に設けた電極61
5は保護層617で被覆されている。上記コップ型ガス
センサ素子100は,ハウジング31内に挿通されてお
り,このハウジング31は二重構造のカバー311,3
12よりなる。なお,これらのカバー311,312に
は,それぞれ被測定ガスの導入を行う導入口313,3
14が設けてある。
【0142】そして,図15に示すごとく,本例におい
ては,上記実施例2のガスセンサ素子1の温度制御装置
102により,ガスセンサ素子の温度制御を行う。その
他は上記実施例2と同様である。本例においても,上記
実施例2のガスセンサ素子1の温度制御方法と同様の作
用効果を得ることができ,高精度なガスセンサ素子の制
御を実現することができる。
【0143】なお,上記実施例1の温度制御方法を上記
コップ型ガスセンサ素子100に適用することも可能で
ある。また,上記実施例3〜5の温度制御方法を上記コ
ップ型ガスセンサ素子100に適用することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,ガスセンサ素子の温度制御
装置を示す構成図。
【図2】実施例1における,ガスセンサ素子を用いたガ
スセンサの構成を示す断面説明図。
【図3】実施例1における,積層型のガスセンサ素子を
示す断面説明図。
【図4】実施例1における,ヒータ抵抗とヒータ電力と
の相関関数を示す説明図。
【図5】実施例1における,ガスセンサ素子の温度制御
方法を説明する説明図。
【図6】実施例1における,ガスセンサ素子の温度制御
方法を示すフローチャート。
【図7】実施例2における,ガスセンサ素子の温度制御
装置を示す構成図。
【図8】実施例2における,ガスセンサ素子の温度制御
方法を説明する説明図。
【図9】実施例2における,ガスセンサ素子の温度制御
方法を示すフローチャート。
【図10】実施例2における,ガスセンサ素子の温度制
御方法を示すフローチャートで,インピーダンスの狙い
値の再設定を示すフローチャート。
【図11】実施例2における,インピーダンスの狙い値
の再設定を説明する説明図。
【図12】実施例5における,ガスセンサ素子の温度制
御方法を示すフローチャート。
【図13】実施例5における,ガスセンサ素子の温度制
御方法を示すフローチャートで,インピーダンスの値と
ガスセンサ素子の温度との間の相関関数の再設定を示す
フローチャート。
【図14】実施例6における,コップ型ガスセンサ素子
を示す断面説明図。
【図15】実施例5における,ガスセンサ素子の温度制
御装置を示す構成図。
【図16】従来例における,温度センサによるガスセン
サ素子の温度制御装置を示す構成図。
【図17】従来例における,ヒータ抵抗によるガスセン
サ素子の温度制御装置を示す構成図。
【図18】従来例における,ヒータ抵抗とガスセンサ素
子の温度との関係を示すグラフ。
【図19】従来例における,インピーダンスによるガス
センサ素子の温度制御装置を示す構成図。
【図20】従来例における,インピーダンスと電気化学
セルの温度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】 1...ガスセンサ素子, 2...ヒータ部, 21...発熱体, 22...電源装置, 4...ヒータ制御手段, 41...インピーダンス校正手段, 5...ヒータ演算手段, 51...ヒータ電圧検出手段, 52...ヒータ電流検出手段, 6...検出部, 61...電気化学セル, 7...インピーダンス演算手段, 71...セル電圧検出手段, 72...セル電流検出手段, 73...交流電圧印加手段,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 圭吾 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 牧野 太輔 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 黒川 英一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2G004 BB01 BB04 BC02 BD05 BE04 BF18 BF27 BG05 BH02 BJ02 BJ03 BL08 BM04 2G060 AA08 AD01 AE40 AF06 AG08 AG11 GA03 HA02 HB06 HC13 HE01 HE10 KA01 3K058 AA42 AA94 BA00 CA03 CA04 CA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気化学セルを備えた検出部と,通電に
    より発熱する発熱体を備えたヒータ部とを有するガスセ
    ンサ素子の温度を制御する装置において,上記ヒータ部
    におけるヒータ電圧を検出するヒータ電圧検出手段と,
    上記ヒータ部におけるヒータ電流を検出するヒータ電流
    検出手段と,上記ヒータ電圧検出手段により検出された
    ヒータ電圧と,ヒータ電流検出手段により検出されたヒ
    ータ電流とに基づいて,ヒータ抵抗及びヒータ電力を算
    出するヒータ演算手段と,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ
    電力との関係が,ヒータ制御関数を満たすように,上記
    ヒータ電圧を制御することにより上記ガスセンサ素子の
    温度を制御するヒータ制御手段とを有することを特徴と
    するガスセンサ素子の温度制御装置。
  2. 【請求項2】 電気化学セルを備えた検出部と,通電に
    より発熱する発熱体を備えたヒータ部とを有するガスセ
    ンサ素子の温度を制御する装置において,上記検出部に
    交流電圧を印加する交流電圧印加手段と,上記検出部に
    おけるセル電圧を検出するセル電圧検出手段と,上記検
    出部におけるセル電流を検出するセル電流検出手段と,
    上記セル電圧検出手段により検出されたセル電圧と,セ
    ル電流検出手段により検出されたセル電流とに基づい
    て,上記検出部のインピーダンスを算出するインピーダ
    ンス演算手段と,上記ヒータ部におけるヒータ電圧を検
    出するヒータ電圧検出手段と,上記ヒータ部におけるヒ
    ータ電流を検出するヒータ電流検出手段と,上記ヒータ
    電圧検出手段により検出されたヒータ電圧と,ヒータ電
    流検出手段により検出されたヒータ電流とに基づいて,
    ヒータ抵抗及びヒータ電力を算出するヒータ演算手段
    と,上記インピーダンス演算手段によって算出されたイ
    ンピーダンスの値がインピーダンス制御関数を満たすよ
    うに,上記ヒータ電圧を制御することによって上記ガス
    センサ素子の温度を制御するヒータ制御手段と,上記ヒ
    ータ抵抗と上記ヒータ電力との関係が,ヒータ制御関数
    を満たすように,上記インピーダンス制御関数を再設定
    するインピーダンス校正手段とを有していることを特徴
    とするガスセンサ素子の温度制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記ガスセン
    サ素子の温度制御装置は,エンジンの排気ガスを測定す
    るガスセンサ素子の温度を制御するものであることを特
    徴とするガスセンサ素子の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において,上記インピー
    ダンス校正手段は,上記検出部において検出する被測定
    ガスの温度又は被測定ガスの流速の少なくともいずれか
    一方の変動が所定の範囲内にあるときに,上記インピー
    ダンス制御関数の再設定を行う時期を検出するインピー
    ダンス校正時期検出手段を有していることを特徴とする
    ガスセンサ素子の温度制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか一項において,
    上記インピーダンス校正手段は,上記エンジンの回転数
    の変動が所定の範囲内にあるときに,上記インピーダン
    ス制御関数の再設定を行う時期を検出するインピーダン
    ス校正時期検出手段を有していることを特徴とするガス
    センサ素子の温度制御装置。
  6. 【請求項6】 電気化学セルを備えた検出部と,通電に
    より発熱する発熱体を備えたヒータ部とを有するガスセ
    ンサ素子の温度を制御する方法において,上記ヒータ部
    におけるヒータ電圧及びヒータ電流を検出し,上記ヒー
    タ電圧と上記ヒータ電流とに基づいてヒータ抵抗及びヒ
    ータ電力を算出し,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力と
    の関係が,ヒータ制御関数を満たすように,上記ヒータ
    電圧を制御することにより上記ガスセンサ素子の温度を
    制御することを特徴とするガスセンサ素子の温度制御方
    法。
  7. 【請求項7】 電気化学セルを備えた検出部と,通電に
    より発熱する発熱体を備えたヒータ部とを有するガスセ
    ンサ素子の温度を制御する方法において,上記検出部に
    交流電圧を印加すると共に該検出部におけるセル電圧及
    びセル電流を検出し,上記セル電圧と上記セル電流とに
    基づいて上記検出部のインピーダンスを算出し,該イン
    ピーダンスの値がインピーダンス制御関数を満たすよう
    に,上記ヒータ電圧を制御することによって上記ガスセ
    ンサ素子の温度を制御するに当たり,上記ヒータ部にお
    けるヒータ電圧及びヒータ電流を検出し,上記ヒータ電
    圧と上記ヒータ電流とに基づいてヒータ抵抗及びヒータ
    電力を算出し,上記ヒータ抵抗と上記ヒータ電力との関
    係が,ヒータ制御関数を満たすように,上記インピーダ
    ンス制御関数を再設定することを特徴とするガスセンサ
    素子の温度制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7において,上記ガスセン
    サ素子の温度制御装置は,エンジンの排気ガスを測定す
    るガスセンサ素子の温度を制御することを特徴とするガ
    スセンサ素子の温度制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において,上記インピー
    ダンス制御関数の再設定は,上記検出部において検出す
    る被測定ガスの温度又は被測定ガスの流速の少なくとも
    いずれか一方の変動が所定の範囲内にあるときに行うこ
    とを特徴とするガスセンサ素子の温度制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか一項におい
    て,上記インピーダンス制御関数の再設定は,上記エン
    ジンの回転数の変動が所定の範囲内にあるときに行うこ
    とを特徴とするガスセンサ素子の温度制御方法。
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