JP2003064495A - 電解用電極及びその製造方法 - Google Patents

電解用電極及びその製造方法

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JP2003064495A JP2001251683A JP2001251683A JP2003064495A JP 2003064495 A JP2003064495 A JP 2003064495A JP 2001251683 A JP2001251683 A JP 2001251683A JP 2001251683 A JP2001251683 A JP 2001251683A JP 2003064495 A JP2003064495 A JP 2003064495A
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electrolysis
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titanium oxide
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JP2001251683A
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Tomohito Koizumi
友人 小泉
Naoki Ko
直樹 広
Takeshi Rakuma
毅 樂間
Katsuhiko Mushiaki
克彦 虫明
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業用及び民生用電解プロセスに使用される
電解用電極において、超微粒子の貴金属又は金属酸化物
の分散性を向上させ、適量、且つ、比較的少量の貴金属
又は金属酸化物を基体に被覆させることができる電解用
電極を提供する。 【解決手段】 電解用電極1を構成する導電性基体2の
表面に、酸化チタン粒子4とこの酸化チタン粒子4の表
面に被覆された白金5及び酸化イリジウム7などの貴金
属又は金属酸化物より構成される被覆層3を形成し、こ
の被覆層3はチタンを、30原子%乃至80原子%含有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用及び民生用
電解プロセスに使用される電解用電極及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電解用電極は、金属チタンを導電
性基体として、該導電性基体の表面に白金属金属やその
酸化物の被覆層を設けたものであって、種々の電解工業
の分野において使用されている。特に、チタン基体表面
に、白金と酸化チタンの被覆層を熱分解法により形成し
た電極が電解用電極の陽極として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】係る白金と酸化チタン
の被覆層を形成した電極は、チタン等の金属基体上にス
パッタリング法等の物理的気相成長法により、白金と酸
化チタンの混合物よりなる被覆層を形成した電解用電極
が開示されている。しかし、この電極では、金属基体の
表面にスパッタリング法等により被覆層が形成されるた
め、作業効率が悪く、大型の電解用電極の製造には不向
きである問題があった。
【0004】また、係る従来の電解用電極では、図5に
示す如く表面が平坦な金属基体100の表面に白金と酸
化チタンの混合物の被覆層104が形成される。このと
き、基体100表面には、基体100表面と白金102
との密着性を向上させるため、所謂バインダとして使用
される酸化チタン101が被覆され、係る酸化チタン1
01の表面に白金102が被覆される。これにより、基
体100の表面に被覆層104が形成される。しかし、
この被覆層104は平坦に被覆された酸化チタン101
の表面に白金102が幾重にも重なり合った状態で形成
されるため、白金102の分散性が悪く必要以上に白金
102を用いなければならないという問題があった。
【0005】そのため、著しく白金102の使用量が増
加することにより、コストの高騰を招く問題があった。
特に、工業用などにおいて大型の電解用電極を製造する
必要性はあるが、大型の電解用電極では、大量の白金1
02を使用しなければならず、コストの問題から実用に
は適さないという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、従来の技術的課題を解
決するために成されたものであり、貴金属の分散性を向
上させ、比較的少量の貴金属又は金属酸化物を基体に被
覆させることができる電解用電極を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電解用電極は、
導電性基体の表面に、酸化チタン粒子とこの酸化チタン
粒子の表面に被覆された1種類以上の超微粒子の貴金属
又は金属酸化物より構成される被覆層を形成し、この被
覆層はチタンを、30原子%乃至80原子%含有するこ
とを特徴とする。
【0008】本発明の電解用電極によれば、導電性基体
の表面に、酸化チタン粒子とこの酸化チタン粒子の表面
に被覆された1種類以上の超微粒子の貴金属又は金属酸
化物より構成される被覆層を形成したので、超微粒子の
貴金属又は金属酸化物が被覆層の酸化チタン粒子表面に
被覆されるため、これら超微粒子の貴金属又は金属酸化
物の分散性を向上させることができるようになる。
【0009】これにより、適切な量の超微粒子の貴金属
又は金属酸化物を導電性基体の表面に被覆させることが
できるようになり、従来の如く貴金属又は金属酸化物が
重なった状態で基体に被覆されることによる不必要な貴
金属又は金属酸化物の使用量を削減することができるよ
うになり、コストの低減を図ることができるようにな
る。
【0010】また、適切な量の超微粒子の貴金属又は金
属酸化物が基体に被覆されることにより、従来と同等の
コストにて、大型の電極を形成することができるように
なり、電解効率を向上させることができるようになる。
【0011】また、被覆層はチタンを30原子%乃至8
0原子%含有するので、被覆層に対し、適切な量の酸化
チタン粒子を導電性基体に被覆させることができるよう
になり、電解用電極の耐久性を向上させることができる
ようになる。また、酸化チタン粒子に被覆する貴金属又
は金属酸化物の量を適正化することができるようにな
る。
【0012】また、酸化チタン粒子を著しく増加させる
ことによる電極自体の抵抗値の上昇を未然に回避するこ
とができるようになる。
【0013】請求項2の発明の電解用電極は、請求項1
の発明に加えて、被覆層を構成する貴金属又は金属酸化
物は、白金がPt含有量で0〜70原子%、酸化イリジ
ウムがIr含有量で0〜65原子%、酸化パラジウムが
Pd含有量で0〜70原子%、酸化ルテニウムがRu含
有量で0〜70原子%を含有することを特徴とする。
【0014】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、被覆層を構成する貴金属又は金属酸化物は、
白金がPt含有量で0〜70原子%、酸化イリジウムが
Ir含有量で0〜65原子%、酸化パラジウムがPd含
有量で0〜70原子%、酸化ルテニウムがRu含有量で
0〜70原子%を含有するので、被覆層を耐食性と導電
性を兼ね備えた貴金属又は金属酸化物により構成するこ
とができ、電極自体の耐食性及び導電性を向上させるこ
とができるようになる。
【0015】請求項3の発明の電解用電極の製造方法
は、請求項1又は請求項2の電解用電極において、導電
性基体の表面に、被覆層を形成するための被覆層構成材
を塗布した後、導電性基体及び被覆層構成材を酸化性雰
囲気中で熱処理することにより、導電性基体の表面に、
被覆層を形成することを特徴とする。
【0016】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の電解用電極において、導電性基体の表面に、被
覆層を形成するための被覆層構成材を塗布した後、導電
性基体及び被覆層構成材を酸化性雰囲気中で熱処理する
ことにより、導電性基体の表面に、被覆層を形成するの
で、導電性基体と被覆層構成材との密着性が向上され、
緻密な被覆層を形成することができるようになる。
【0017】請求項4の発明の電解用電極の製造方法
は、請求項3の発明に加えて、導電性基体の表面に塗布
する被覆層構成材は、チタニアゾル、又は、チタニア前
駆体、若しくは、それらの混合物を含むことを特徴とす
る。
【0018】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
に加えて、導電性基体の表面に塗布する被覆層構成材
は、チタニアゾル、又は、チタニア前駆体、若しくは、
それらの混合物を含むので、チタニアゾル又はチタニア
前駆体により、容易に導電性基体の表面にチタン粒子を
形成することができるようになり、効率的に貴金属又は
金属酸化物を被覆させる電解用電極を形成することがで
きるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の電解用電極は、工業用及
び民生用電解プロセスに使用される電解用電極であり、
導電性基体2上に例えば白金や酸化イリジウムなどを含
有する被覆層3が形成されており、特に、希薄な食塩水
を電気分解する塩素発生用陽極などとして用いられてい
る。
【0020】本発明に用いられる導電性基体2として
は、例えばチタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブな
どのバルブ金属、或いは、これら2種以上のバルブ金属
の合金により構成される。
【0021】通常、前記導電性基体のみにより構成され
る電解用電極は、耐久性が悪く、また、電解触媒能力が
低いため、導電性基体表面には、被覆層が形成され、工
業用及び民生用の種々の電解プロセスにおける電解用電
極としての使用に対し、長期間安定して使用することが
できるように構成されている。
【0022】前記被覆層として用いられるものには、白
金などの貴金属又は、酸化イリジウムや酸化パラジウ
ム、酸化ルテニウムなどの金属酸化物がある。被覆層を
形成するこれらの貴金属又は金属酸化物は、導電性基体
との密着性があまり芳しいものではないため、これらの
密着結合性を向上させるため、所謂バインダとしてチタ
ン酸化物が用いられる。
【0023】本発明における電解用電極の被覆層3は、
酸化チタン粒子4と貴金属又は金属酸化物、本実施例で
は、白金5と酸化イリジウム7とにより構成される。こ
の被覆層3は、被覆構成材6を酸化性雰囲気中で熱処理
することにより得られるものであり、被覆層3を構成す
る酸化チタン粒子4は、チタニアゾルから形成される酸
化チタン粒子4A又はチタニア前駆体から形成される酸
化チタン粒子4B若しくは、これらの混合物から成る。
被覆層構成材6は、熱処理後に、被覆層3を構成する酸
化チタン粒子4を構成する例えばチタニアゾル又はチタ
ニア前駆体が含まれる。更に、この被覆構成材6には、
塩化白金酸及び塩化イリジウム酸が混合されている。
【0024】ここで、本発明の電解用電極1の製造方法
につき、図1を用いて説明する。図1は本発明の電解用
電極1の製造装置の概略図を示している。この製造方法
は、ゾル−ゲル法によって前記導電性基体2の表面に酸
化チタン粒子4を固定化し、この酸化チタン粒子4の表
面に白金5及び酸化イリジウム7を被覆するものであ
る。
【0025】即ち、酸化チタン粒子4としてのチタニア
ゾルにより形成される酸化チタン粒子4Aを形成するた
めのチタニアゾルを、塩化白金酸と塩化イリジウム酸を
イソプロピルアルコールと塩酸の混合液に溶かした溶液
に添加し、被覆層構成材6とする。尚、この被覆層構成
材6は、導電性基体2の表面に被覆層3を形成した状態
で、被覆層3はチタンを30原子%乃至80原子%を含
有するものとなるように調整されているものとする。そ
して、容器12内の被覆層構成材6に導電性基体2を浸
漬する。
【0026】これにより、導電性基体2の表面には、図
2に示す如くチタニアゾルにより形成される酸化チタン
粒子4Aが斑点状に分散して疎らに固定化(被覆)され
る。このチタニアゾルにより形成される酸化チタン粒子
4Aは、酸化チタン微粒子を種晶としてその周囲に粒子
状に集合して形成されたものである。このとき、酸化チ
タン粒子4Aは、粒子形を80nm以上とする粒子が導
電性基体2の表面に斑点状に分散して疎らに固定化され
ているため、この酸化チタン粒子4Aの粒子の表面に
は、塩化白金酸及び塩化イリジウム酸が付着される。
【0027】一方、酸化チタン粒子4を前記チタニアゾ
ルにより形成される酸化チタン粒子4Aの代わりに、チ
タニア前駆体により形成される酸化チタン粒子4Bを用
いて電解用電極の被覆層3を構成することができる。こ
こで、チタニア前駆体により形成される酸化チタン粒子
4Bとは、チタニアゾルにより形成される酸化チタン粒
子4Aよりも粒子径が小さいものであり、チタニアゾル
により形成される酸化チタン粒子4Aの粒子径に至るま
での微少の粒子により構成されるものである。
【0028】係る酸化チタン粒子4Bを用いた被覆層構
成材6であっても、上述と同様に図3に示す如く導電性
基体2の表面に酸化チタン粒子4Bが斑点状に分散して
疎らに固定化(被覆)され、この酸化チタン粒子4Bの
粒子の表面には、塩化白金酸及び塩化イリジウム酸が付
着される。
【0029】尚、図4に示す如く酸化チタン粒子4とし
て前記チタニアゾルにより形成される酸化チタン粒子4
Aとチタニア前駆体により形成される酸化チタン粒子4
Bの混合物を使用した場合であっても、上述と同様に導
電性基体2の表面に酸化チタン粒子4A及び酸化チタン
粒子4Bが斑点状に分散して疎らに固定化(被覆)さ
れ、これら酸化チタン粒子4A及び酸化チタン粒子4B
の粒子の表面には、塩化白金酸及び塩化イリジウム酸が
付着される。
【0030】その後、上記各種の導電性基体2の表面に
被覆層構成材6が付着された導電性基体2は、酸化性雰
囲気中において熱処理される。この熱処理温度は+40
0℃〜+600℃が好ましい。これにより、熱処理後、
導電性基体2上に酸化チタン粒子4と白金5及び酸化イ
リジウム7にて構成される被覆層3を形成することがで
きる。
【0031】これにより、導電性基体2の表面に形成さ
れる被覆層3は、所謂バインダとしての酸化チタン粒子
4と、該酸化チタン粒子4の表面に被覆された白金5及
び酸化イリジウム7より構成されるので、白金5及び酸
化イリジウム7の分散性を向上させることができるよう
になる。
【0032】そのため、適切な量の超微粒子の白金5及
び酸化イリジウム7を導電性基体2の表面に被覆させる
ことができるようになり、従来の如く白金5や酸化イリ
ジウム7が重なった状態で基体2に被覆されることによ
る必要以上の白金5や酸化イリジウム7の使用量を削減
することができるようになり、コストの低減を図ること
ができるようになる。
【0033】また、適切な量の超微粒子の白金5及び酸
化イリジウム7が基体に被覆されることにより、従来と
同等のコストにて、大型の電極を形成することができる
ようになり、大型電極の実用化を図ることができる。こ
れにより、従来以上に電解効率を向上させることができ
るようになる。
【0034】更にまた、上述の如く被覆層3は、所謂バ
インダとしての酸化チタン粒子4が含有されているた
め、導電性基体2と被覆層構成材6の白金5及び酸化イ
リジウム7との密着性が向上され、緻密な被覆層3を形
成することができるようになり、電極の耐久性を向上さ
せることができるようになる。
【0035】更に、酸化チタン粒子4は、上述の如く、
チタニアゾルにより形成される酸化チタン粒子4Aやチ
タニア前駆体により形成される酸化チタン粒子4B、又
はこれらの混合物にて構成するため、容易に導電性基体
2の表面にチタン粒子を形成することができるようにな
り、効率的に白金5などの貴金属又は金属酸化物を被覆
させる電解用電極を形成することができるようになる。
【0036】また、上述の如く導電性基体2の表面に形
成される被覆層3は、チタンを30原子%乃至80原子
%を含有しているため、被覆層3に対し、適切な量の酸
化チタン粒子4を導電性基体2に被覆させることができ
るようになり、電解用電極の耐久性を向上させることが
できるようになる。また、酸化チタン粒子4に被覆する
白金5や酸化イリジウム7の量を適正化することができ
るようになる。
【0037】また、酸化チタン粒子4を著しく増加させ
ることによる電極自体の抵抗値の上昇を未然に回避する
ことができるようになる。
【0038】尚、本実施例では、被覆層3を構成する貴
金属又は金属酸化物は、白金5及び酸化イリジウム7を
用いて説明しているが、これ以外に、酸化パラジウム、
酸化ルテニウムを使用してもよい。また、これら貴金属
又は金属酸化物を白金がPt含有量で0〜70原子%、
酸化イリジウムがIr含有量で0〜65原子%、酸化パ
ラジウムがPd含有量で0〜70原子%を含有している
もの、又はこれらの混合物であってもよいものとする。
【0039】これにより、被覆層3の耐食性と導電性を
兼ね備えた貴金属又は金属酸化物により構成することが
でき、電極自体の耐食性及び導電性を向上させることが
できるようになる。
【0040】
【発明の効果】以上の詳述した如く本発明によれば、導
電性基体の表面に、酸化チタン粒子とこの酸化チタン粒
子の表面に被覆された1種類以上の超微粒子の貴金属又
は金属酸化物より構成される被覆層を形成したので、超
微粒子の貴金属又は金属酸化物が被覆層の粒子表面に被
覆されるため、これら超微粒子の貴金属又は金属酸化物
の分散性を向上させることができるようになる。
【0041】これにより、適切な量の超微粒子の貴金属
又は金属酸化物を導電性基体の表面に被覆させることが
できるようになり、従来の如く貴金属又は金属酸化物が
重なった状態で基体に被覆されることによる不必要な貴
金属又は金属酸化物の使用量を削減することができるよ
うになり、コストの低減を図ることができるようにな
る。
【0042】また、適切な量の超微粒子の貴金属又は金
属酸化物が基体に被覆されることにより、従来と同等の
コストにて、大型の電極を形成することができるように
なり、電解効率を向上させることができるようになる。
【0043】更に、被覆層はチタンを30原子%乃至8
0原子%含有するので、被覆層に対し、適切な量の酸化
チタン粒子を導電性基体に被覆させることができるよう
になり、電解用電極の耐久性を向上させることができる
ようになる。また、酸化チタン粒子に被覆する貴金属又
は金属酸化物の量を適正化することができるようにな
る。
【0044】また、酸化チタン粒子を著しく増加させる
ことによる電極自体の抵抗値の上昇を未然に回避するこ
とができるようになる。
【0045】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、被覆層を構成する貴金属又は金属酸化物は、
白金がPt含有量で0〜70原子%、酸化イリジウムが
Ir含有量で0〜65原子%、酸化パラジウムがPd含
有量で0〜70原子%、酸化ルテニウムがRu含有量で
0〜70原子%を含有するので、被覆層を耐食性と導電
性を兼ね備えた貴金属又は金属酸化物により構成するこ
とができ、電極自体の耐食性及び導電性を向上させるこ
とができるようになる。
【0046】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の電解用電極において、導電性基体の表面に、被
覆層を形成するための被覆層構成材を塗布した後、導電
性基体及び被覆層構成材を酸化性雰囲気中で熱処理する
ことにより、導電性基体の表面に、被覆層を形成するの
で、導電性基体と被覆層構成材との密着性が向上され、
緻密な被覆層を形成することができるようになる。
【0047】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
に加えて、導電性基体の表面に塗布する被覆層構成材
は、チタニアゾル、又は、チタニア前駆体、若しくは、
それらの混合物を含むので、チタニアゾル又はチタニア
前駆体により、容易に導電性基体の表面にチタン粒子を
形成することができるようになり、効率的に貴金属又は
金属酸化物を被覆させる電解用電極を形成することがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解用電極の製造装置の概略図であ
る。
【図2】本発明の電解用電極の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の電解用電極の部分拡大断面図である。
【図4】本発明の電解用電極の部分拡大断面図である。
【図5】従来の電解用電極の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 電解用電極 2 導電性基体 3 被覆層 4 酸化チタン粒子 4A チタニアゾルにより形成される酸化チタン粒子 4B チタニア前駆体により形成される酸化チタン粒子 5 白金 6 被覆層構成材 7 酸化イリジウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樂間 毅 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 虫明 克彦 東京都新宿区余丁町4−14余丁町ダイカン プラザ604 Fターム(参考) 4D061 EA02 EB30 EB31 EB33 4K011 AA04 AA21 AA30 BA04 DA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体の表面に、酸化チタン粒子と
    該酸化チタン粒子の表面に被覆された1種類以上の超微
    粒子の貴金属又は金属酸化物より構成される被覆層を形
    成し、 該被覆層はチタンを、30原子%乃至80原子%含有す
    ることを特徴とする電解用電極。
  2. 【請求項2】 前記被覆層を構成する貴金属又は金属酸
    化物は、白金がPt含有量で0〜70原子%、酸化イリ
    ジウムがIr含有量で0〜65原子%、酸化パラジウム
    がPd含有量で0〜70原子%、酸化ルテニウムがRu
    含有量で0〜70原子%を含有することを特徴とする請
    求項1の電解用電極。
  3. 【請求項3】 前記導電性基体の表面に、前記被覆層を
    形成するための被覆層構成材を塗布した後、前記導電性
    基体及び被覆層構成材を酸化性雰囲気中で熱処理するこ
    とにより、前記導電性基体の表面に、前記被覆層を形成
    することを特徴とする請求項1又は請求項2の電解用電
    極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記導電性基体の表面に塗布する前記被
    覆層構成材は、チタニアゾル、又は、チタニア前駆体、
    若しくは、それらの混合物を含むことを特徴とする請求
    項3の電解用電極の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016114063A1 (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 富士フイルム株式会社 水素発生電極
WO2022210700A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 堺化学工業株式会社 導電性材料

Cited By (4)

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WO2016114063A1 (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 富士フイルム株式会社 水素発生電極
JPWO2016114063A1 (ja) * 2015-01-13 2017-09-28 富士フイルム株式会社 水素発生電極
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