JP2003064202A - 手切れ性に優れたポリエステルフィルムおよびその製造法 - Google Patents

手切れ性に優れたポリエステルフィルムおよびその製造法

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宗博 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な手切れ性を実現しつつ、ポリエステル
の優れた力学特性、耐熱性、防湿性、透明性を具備し、
工業的に安定供給可能なポリエステルフィルムを提供す
る。 【解決手段】 少なくとも1種以上のポリオキシアルキ
レングリコール成分を共重合したポリエステルフィルム
であって、該成分の共重合量が0.5〜5モル%であ
り、フィルムが紫外線により処理され、フィルムの端裂
抵抗が80N以下であることを特徴とする手切れ性に優
れた共重合ポリエステル二軸延伸フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品をはじめとし
て、医薬品、日用品、コスメティックスなどの包装材料
として有用な手切れ性に優れたポリエステルフィルムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル二軸延伸フィルムは、チュ
ーブラー法、フラット式同時二軸延伸法、フラット式逐
次二軸延伸法などを用いて製造され、耐久性、防湿性、
力学的強度、耐熱性、耐油性が優れており、各種分野に
おいて幅広く使用されている。しかしながらポリエステ
ル二軸延伸フィルムは、一般的に力学的強度が高いため
切断されにくく、たとえば各種包装材料や粘着テープと
して用いた際に、手で容易に開封、切断ができないとい
う問題点があった。
【0003】一方、手切れ性に優れたフィルムとしてセ
ロハンが知られているが、セロハンは吸湿性が高く、吸
湿により寸法が変化しやすいため、季節により特性が変
動し一定の品質の製品を供給することが困難であった。
またセロハンの手切れ性は良好である反面、加工ライン
でのフィルム切断などのトラブルが多く発生するため、
手切れ性と力学的強度のバランスに優れるフィルムが望
まれていた。
【0004】ポリエステル二軸延伸フィルムに手切れ性
を付与する方法として、フィルム端部にノッチを付与す
る方法が挙げられる。しかしながらこのような方法では
ノッチ以外の場所から引裂くことはできないため開封方
法の自由度が低く、またノッチからの引裂きに失敗した
場合には手切れ性が失われるという問題点があった。
【0005】ポリエステル二軸延伸フィルムの手切れ性
を改良する方法として、ポリエチレンテレフタレート
(以下PETと称す)に所定量のジエチレングリコール
を共重合する方法(特開昭50−103574号公
報)、比較的高分子量のPETに対し低分子量のPET
を混合する方法(特開昭51−104618号公報)、
極限粘度が0.35〜0.58の範囲にあり特定の屈折
率分布を付与する方法(特公昭62−20016号公
報)、多官能モノマーを共重合した架橋ポリエステルを
用いる方法(特開平2−47038号公報)、高融点ポ
リエステルと低融点ポリエステルからなる多層フィルム
を2軸延伸後、低融点層の融点より10℃低い温度以
上、高融点層の融点未満で熱処理する方法(特開平5−
104618号公報)などが開示されている。
【0006】しかしながら、特開昭50−103574
号公報に記載された方法では、ジエチレングリコールの
共重合量が比較的多いため、融点降下によりPETの耐
熱性が損なわれるといった問題や、記載されたフィルム
の破断強度(約170MPa)はセロハンの一般的な破
断強度約50〜70Mpaに比して非常に大きく、この
ような方法で得られたフィルムの手切れ性はセロハンに
は全くおよばないという問題があった。特開昭51−1
04618号公報に記載された方法では、十分な手切れ
性を付与するためには低分子量のPET樹脂を比較的多
量に高分子量PETに混合する必要があるために、樹脂
の溶融張力低下が著しく安定な未延伸フィルム製膜が困
難となることや、低分子量体のブリードアウトが起こり
やすいという問題点があった。特公昭62−20016
号公報に記載された方法により得られたフィルムは極限
粘度が非常に小さい場合にはセロハンに近い手切れ性を
示すものの、極限粘度の小さいすなわち溶融張力の小さ
い樹脂を用いた場合、未延伸フィルムの製膜が困難にな
ることや、強度が低いため延伸時にフィルムの破断が起
こりやすいという問題があった。特開平2−47038
号公報に記載された方法では架橋性コモノマーと他のコ
モノマー成分を併用した場合に良好な手切れ性を示すフ
ィルムが得られるものの、重合時に生成するゲルにより
フィルムにフィッシュアイが発生しやすいといった問題
や、フィルムが脆いために延伸時にフィルム破断などの
トラブルが発生しやすいという問題点があった。特開平
5−104618号公報に記載された方法によると手切
れ性の非常に良好なフィルムが得られるが、低融点層の
配向緩和とともに比較的サイズの大きい結晶が生成する
ためフィルムの透明性が悪化したり、低融点層の配向緩
和を均一に起こさせることが困難であるためにフィルム
の平坦性が損なわれやすいといった問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術の問題を解決し、セロハンの有する良好な手
切れ性を実現しつつ、ポリエステルの優れた力学特性、
耐熱性、防湿性、透明性を具備し、工業的に安定供給可
能なフィルムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するために検討を行った結果、特定の共重合コモ
ノマーを含有するポリエステルフィルムに対し、特定の
条件で紫外線を照射することにより上記課題が解決され
ることを見いだし、本発明に至った。すなわち本発明の
要旨は、以下のとおりである。 (1)少なくとも1種以上のポリオキシアルキレングリ
コール成分を共重合したポリエステルフィルムであっ
て、該成分の共重合量が0.5〜5モル%であり、フィ
ルムが紫外線により処理され、フィルムの端裂抵抗が8
0N以下であることを特徴とする手切れ性に優れた共重
合ポリエステル二軸延伸フィルム。 (2)少なくとも1種以上のポリオキシアルキレングリ
コール成分を0.5〜5モル%共重合したポリエステル
フィルムを、式を満たす条件下で、紫外線により処理
することを特徴とする(1)記載の手切れ性に優れた共
重合ポリエステル二軸延伸フィルムの製造法。 Tg≦T≦Tm−5 (ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度
(℃)、T:紫外線照射時のフィルム温度(℃)、T
m:ポリエステルの融点(℃)である。)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のポリエステルとは、フィルム形成性を有
するポリエステルであればどのようなものであってもよ
い。たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレートなどが挙げられる。
これらポリエステルは本発明の効果を阻害しない範囲
で、ポリオキシアルキレングリコール成分以外の共重合
成分を含んでいてもよい。用いられる共重合成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサ
コン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン
酸があげられる。また、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−
カプロラクトン、乳酸などのオキシカルボン酸があげら
れる。さらに、ネオペンチルグリコール、1,6−へキ
サンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのグリ
コールがあげられる。また、トリメリット酸、トリメシ
ン酸、ピロメリット酸などの3官能以上のカルボン酸
や、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリ
スリトールなどの3官能以上のアルコールが共重合され
ていてもよい。
【0010】本発明のポリエステルフィルムは共重合成
分として、少なくとも1種以上のポリオキシアルキレン
グリコール成分が、0.5〜5モル%、好ましくは0.
5〜3モル%共重合されていることを必要とする。共重
合量がこれより少ない場合は紫外線を照射した際に十分
な手切れ性が得られず、これより多い場合はポリエステ
ルの融点が低下しすぎたり、力学特性が損なわれるため
好ましくない。このようなポリオキシアルキレンエーテ
ルとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリ1,3−ブチレングリコール、ポリ
1,4−ブチレングリコール、ポリ1,6−ヘキサメチ
レングリコールなどが挙げられる。これらのポリオキシ
アルキレングリコールは単独で共重合されていてもよい
し、2種以上の混合物として共重合されていてもよい。
またこれらのポリオキシアルキレングリコールは単独重
合体であってもよいし、2種以上の任意のオキシアルキ
レングリコールの共重合体であってもよい。本発明に用
いられるポリオキシアルキレングリコールの分子量に特
に制限はないが、通常100〜6000、好ましくは2
00〜4000、さらに好ましくは400〜2000の
ものが用いられる。
【0011】本発明のポリエステルフィルムは、本発明
の効果を阻害しない範囲で、各種公知の添加剤、たとえ
ば高分子、スリップ剤、無機フィラー、酸化防止剤、帯
電防止剤を含んでいてもよい。スリップ剤はフィルムの
アンチブロッキング性、透明性の観点から、平均粒子径
0.1〜4μmの不活性粒子、たとえばシリカなどを
0.005〜1.0質量%、好ましくは0.01〜0.
5質量%添加することが好ましい。
【0012】本発明のポリエステル二軸延伸フィルム
は、上記ポリエステルを任意の公知の方法で二軸延伸し
た後、特定の条件下で紫外線を照射することにより得ら
れる。
【0013】本発明のポリエステル二軸延伸フィルムを
二軸延伸する際には、公知の任意の方法、たとえばテン
ター同時二軸延伸法、ロールとテンターによる逐次二軸
延伸方法、あるいはチューブラー延伸法などが用いられ
る。二軸延伸フィルム製造法の一例としてたとえば以下
の方法が挙げられる。すなわち単軸押出機により融点以
上の温度に加熱溶融されたポリエステルをTダイのダイ
オリフィスからシート状に吐出した後、室温近辺の温度
に保持された冷却ドラムに密着して冷却固化する。続い
て、得られた未延伸シートを所定の温度および延伸倍率
で二軸延伸する。延伸は通常75℃〜140℃の範囲
で、延伸倍率は通常、縦横それぞれ2.0〜5.0倍行
うのが好ましい。二軸延伸されたフィルムは、続いて所
定の温度で熱処理される。熱処理は通常160℃〜23
0℃で行うことが好ましい。
【0014】本発明のポリエステルフィルムには、本発
明の効果を妨げない範囲においてコロナ放電処理、表面
効果処理、メッキ処理、着色処理、あるいは各種コーテ
ィング処理による表面処理を付与することができる。
【0015】上記方法により得られた二軸延伸フィルム
に紫外線を照射する際には下記式の条件範囲で照射す
ることが好ましい。 Tg≦T≦Tm−5 (ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度
(℃)、T:紫外線照射時のフィルム温度(℃)、T
m:ポリエステルの融点(℃)である。) 紫外線照射時のフィルム温度Tが、ポリエステルのガラ
ス転移点Tgより低いと、良好な手切れ性が発現するま
での紫外線照射時間が非常に長くなり、従って工業生産
的な見地から好ましくない。またTがポリエステルの融
点Tmより5℃低い温度以上であると、フィルムの融解
や白化が発生するため好ましくない。式の範囲内にお
いて、Tは可能な限り高い方が紫外線の照射時間を短縮
できるため好ましい。
【0016】本発明において、特に紫外線の照度に制限
はないが、通常100mW/cm2以上、好ましくは2
00mW/cm2以上、さらに好ましくは300mW/
cm2以上の照度が好ましい。照度が小さすぎると良好
な手切れ性が発現するまでの紫外線照射時間が長くな
り、従って工業生産的な見地から好ましくない。紫外線
の照度は可能な限り大きい方が照射時間を短縮できるた
めに好ましい。なお、本発明において紫外線の照度と
は、波長360nmを中心波長とし、±40nmの波長
範囲に含まれる紫外線の照度(mW/cm2)のことを
指す。
【0017】また、紫外線の照射時間には特に制限はな
いが、通常0.05〜300秒、好ましくは0.05〜
150秒、さらに好ましくは0.05〜100秒程度が
望ましい。
【0018】本発明において紫外線照射に用いられる光
源としては、公知の任意の光源を用いることができる。
照射により十分な効果を得るためには、波長400nm
以下の紫外線を多く含む光源を用いるのが好ましい。こ
のような光源としては、高圧、または低圧水銀ランプ、
メタルハライドランプなどが挙げられる。また光源に用
いられるランプは有電極でも無電極でもよい。特に無電
極タイプの光源は、紫外線発光効率やランプ寿命の観点
から望ましい。
【0019】本発明においてポリエステル二軸延伸フィ
ルムの紫外線処理は、延伸後のフィルムに対して行われ
る。たとえばテンター式延伸法において延伸後のテンタ
ー熱処理行程においてインライン処理する方法や、延
伸、熱処理後に一旦ロール上に巻き取って後、本発明に
規定された条件においてオフライン処理を施してもよ
い。
【0020】本発明の方法により得られたポリエステル
フィルムは、JIS C 23186.3.4項に準じ
て測定された端裂抵抗を、80N以下、好ましくは60
N以下とすることが可能となる。端裂抵抗が大きすぎる
と、十分な手切れ性が得られなくなるため好ましくな
い。また端裂抵抗は小さいほど良好な手切れ性を示す
が、あまりに小さいとフィルムの2次加工などの際にフ
ィルム切断などが起こるため、通常10N以上であるこ
とが好ましい。
【0021】本発明により得られるポリエステルフィル
ムの厚みに特に制限はなく、フィルムの端裂抵抗が80
N以下であればよい。通常は5〜80μm、好ましくは
8〜50μmのものが、フィルムの力学的特性と手切れ
性のバランスから見て好ましい。フィルムがこれより薄
いとフィルムのハンドリング性が低下しすぎるため好ま
しくない。フィルムがこれより厚いと経済的に見て好ま
しくない。
【0022】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。評価に用いた測定方法は、次の通りである。 (相対粘度の測定)フェノール/テトラクロロエタンの
質量混合比が1/1の溶媒を使用し、濃度0.5g/d
l、測定温度20℃の条件下において、ウベローデ型粘
度計を使用して測定した。 (紫外線照度の測定)ウシオ電機社製UVD−S365
を用いて測定した。 (端裂抵抗の測定)端裂抵抗は、JIS C 2318
6.3.4項に準じて測定した。 (手切れ性の測定)ノッチを有さないフィルムの端部を
実際に手で引き裂いた際に、厚さ17μmのセロハンフ
ィルムと同様に容易に手で引き裂けるものを○、抵抗が
強く手で容易に引き裂けないものを×として評価した。
【0023】実施例及び比較例において用いた原料は以
下の通りである。 (PET)ユニチカ社製 ポリエチレンテレフタレート
樹脂、相対粘度1.38、Tg75℃、Tm255℃。
【0024】(共重合ポリエステルC−1)PETオリ
ゴマーの存在するエステル化反応缶にテレフタル酸とエ
チレングリコールとのモル比1/1.6のスラリーを連
続的に供給し、温度250℃、圧力0.1MPaG、滞
留時間8時間の条件で、エステル化反応を行い、平均重
合度7.5のPETオリゴマーを連続的に得た。このP
ETオリゴマー57.3kgを重縮合反応缶に移送し、
平均分子量600のポリエチレングリコールを2.4k
gと、抗酸化剤として「イルガノックス1010」(日
本チバガイギー社製、ヒンダードフェノール系抗酸化
剤)を60g添加し、常圧下、260℃の温度で60分
攪拌混合した。その後、ポリエステルの全酸成分1モル
に対して、2×10-4モルの三酸化アンチモンと、1.
7×10-4モルのリン酸トリエチルをそれぞれ添加し、
重縮合反応缶内の温度を30分間で280℃に昇温し、
圧力を徐々に減じて60分後に1.2hPa以下とし
た。この条件で、攪拌しながら4時間重縮合反応を行っ
た後、払い出してペレット化した。得られたペレットを
120℃、減圧化で結晶化および乾燥を行い、共重合ポ
リエステルC−1を作製した。得られた共重合ポリエス
テルC−1は、相対粘度1.43、Tg59℃、Tm2
48℃であった。
【0025】(共重合ポリエステルC−2)平均分子量
600のポリエチレングリコールの添加量を1.2kg
とした以外はC−1と全く同様にして、共重合ポリエス
テルC−2を作製した。得られた共重合ポリエステルC
−2は、相対粘度1.41、Tg68℃、Tm249℃
であった。
【0026】なお、以下の実施例、比較例においては、
紫外線照射装置としてFusionUVシステムズジャ
パン株式会社製、F450(バルブタイプD)を使用し
た。
【0027】実施例1〜3 共重合ポリエステル樹脂C−1をコートハンガータイプ
のTダイを具備した50mmφ押出機を使用して、滞留
時間5分、樹脂温度270℃で溶融押出し、20℃に温
調されたキャストロールにピニングワイヤーに7kVの
印加電圧をかけて密着急冷し、6m/minの速度で厚
さ170μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シ
ートをロール縦延伸機で90℃で3.4倍、テンター横
延伸機で120℃で4.2倍に延伸した後、横方向の弛
緩率を3%として220℃で熱処理を施した後、室温ま
で冷却、巻き取り機にてロール状に巻き取った。得られ
た二軸延伸フィルムの厚さは約12μmであった。熱風
炉内でフィルムを表1に示す温度条件に保ちながら、同
じく表1に示す条件で紫外線照射した。得られたフィル
ムに関して、MD及びTD方向の端裂抵抗を測定した。
【0028】実施例4 共重合ポリエステル樹脂C−2を用いた以外は実施例2
と同様の方法により二軸延伸フィルムを作製した。得ら
れたフィルムを熱風炉内で表2に示す条件において紫外
線照射した。得られたフィルムに関して、MD及びTD
方向の端裂抵抗を測定した。
【0029】実施例5 共重合ポリエステル樹脂C−1を用い、実施例1と同様
の方法により厚さ170μmの未延伸フィルムを作製し
た。得られた未延伸シートをロール縦延伸機で90℃で
3.4倍、テンター横延伸機で120℃で4.2倍に延
伸した後、横方向の弛緩率を3%として220℃で熱処
理を施しつつ、熱処理ゾーン内に設置された紫外線照射
装置により、表1に示す照射条件でインライン紫外線照
射を行った。続いてフィルムを室温まで冷却、巻き取り
機にてロール状に巻き取った。得られたフィルムの厚さ
は約12μmであった。このようにしてインライン紫外
線処理されたフィルムに関して、MD及びTD方向の端
裂抵抗を測定した。
【0030】実施例6 共重合ポリエステル樹脂C−2を用いた以外は実施例5
と同様の方法により二軸延伸フィルムを作製した。得ら
れたフィルムに関して、MD及びTD方向の端裂抵抗を
測定した。
【0031】比較例1 PET樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてフィ
ルムを作製した。得られたフィルムに関して、MD及び
TD方向の端裂抵抗を測定した。
【0032】比較例2 PET樹脂を用いた以外は、実施例5と同様にしてフィ
ルムを作製した。得られたフィルムに関して、MD及び
TD方向の端裂抵抗を測定した。
【0033】比較例3 共重合ポリエステル樹脂C−2を用い、実施例1と同様
の方法により未延伸フィルム、ついで延伸フィルムを作
製した。得られたフィルムの厚さは約12μmであっ
た。熱風炉内でフィルムを表1に示す温度条件に保ちな
がら、同じく表1に示す条件で紫外線照射して得られた
フィルムに関して、MD及びTD方向の端裂抵抗を測定
した。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1〜6では、端裂抵抗値が80N以
下であり、手切れ性に優れたフィルムが得られたのに対
し、比較例1〜3では、端裂抵抗値は80Nを超え、手
切れ性が良好ではなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法によれば、食品をはじめと
する、医薬品、日用品、コスメティックスなどの包装材
料や粘着テープとして有用な手切れ性に優れたフィルム
を工業的かつ容易に提供することが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種以上のポリオキシアルキ
    レングリコール成分を共重合したポリエステルフィルム
    であって、該成分の共重合量が0.5〜5モル%であ
    り、フィルムが紫外線により処理され、フィルムの端裂
    抵抗が80N以下であることを特徴とする手切れ性に優
    れた共重合ポリエステル二軸延伸フィルム。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種以上のポリオキシアルキ
    レングリコール成分を0.5〜5モル%共重合したポリ
    エステルフィルムを、式を満たす条件下で、紫外線に
    より処理することを特徴とする請求項1記載の手切れ性
    に優れた共重合ポリエステル二軸延伸フィルムの製造
    法。 Tg≦T≦Tm−5 (ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度
    (℃)、T:紫外線照射時のフィルム温度(℃)、T
    m:ポリエステルの融点(℃)である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006016569A1 (ja) * 2004-08-11 2006-02-16 Mitsubishi Polyester Film Corporation 二軸延伸ポリエステルフィルム
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