JP2003063434A - 車両用操舵装置 - Google Patents
車両用操舵装置Info
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Abstract
に付与することができ、これによりステアリングホイー
ルの過剰操作を防止する。 【解決手段】制御装置14は、ステアリングホイール1
のロックツーロック角度に応じて定められたステアリン
グ操作角−反力指令値特性マップに従って反力指令値を
設定し、この反力指令値に基づいて反力アクチュエータ
9をフィードバック制御する。
Description
イールなどの操作部材の操作に対する舵取り用車輪の転
舵の関係を変更可能な車両用操舵装置に関する。
機械的に切り離し、ステアリングホイールの操作方向お
よび操作量を検出するとともに、その検出結果に基づい
て、舵取り機構に操舵アクチュエータからの駆動力を与
えるようにした車両用操舵装置(いわゆるステア・バイ
・ワイヤ・システム)が提案されている。ステアリング
ホイールに関連して、ステアリングホイールの操作角に
応じた操作反力を発生する反力アクチュエータが設けら
れている。この反力アクチュエータが発生する操作反力
がステアリングホイールに付与されることにより、ステ
アリングホイールと舵取り機構とが機械的にリンクされ
た従来からのステアリング装置の場合と同様の操作性が
実現されるようになっている。
両用操舵装置においては、ステアリングホイールの操作
と舵取り機構の動作との関係を自由に変更できるから、
ステアリングホイールの操作可能範囲(いわゆるロック
ツーロック角度)を任意に設定することができる。たと
えば、従来からのステアリング装置では、ロックツーロ
ック角度がステアリングホイールの3回転分(1080
度)に設定されているのに対し、車両用操舵装置では、
ロックツーロック角度をステアリングホイールの2回転
分(720度)に設定するといったことが可能である。
合、ステアリングホイールの小さな操作で舵取り機構が
大きく動作するようになる。そのため、従来からのステ
アリング装置と同じ感覚でステアリングホイールを操作
すると、舵取り用車輪が所望する以上に転舵されてしま
う。言い換えれば、従来からのステアリング装置に慣れ
ている運転者は、ステアリングホイールを必要以上に大
きく操作してしまう。このようなステアリングホイール
の過剰操作を防ぐには、ステアリングホイールに付与す
る操作反力を大きく設定すればよい。しかしながら、従
来の車両用操舵装置では、操舵アクチュエータが発生す
る操作反力の大きさは評価者(操舵フィーリングを評価
する者)の主観に基づいて設定され、ロックツーロック
角度を考慮して操作反力の大きさを設定するといったこ
とはなされていなかった。
テアリングホイール)の操作可能範囲に応じた反力を操
作部材に付与することができ、これにより操作部材の過
剰操作を防止することができる車両用操舵装置を提供す
ることである。
目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の操
向のための操作部材(1)の操作と舵取り機構(2,
3,5,6,7,P)の動作との関係を変更可能な車両
用操舵装置であって、操作部材に操作反力を付与するた
めの反力アクチュエータ(9)と、操作部材の操作可能
範囲に応じて定められた反力指令値特性に従って、操作
部材の操作に応じた反力指令値を設定し、その設定した
反力指令値に基づいて上記反力アクチュエータを制御す
る反力制御手段(14)とを含むことを特徴とする車両
用操舵装置である。
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じ。この発明によれば、操作部材の操作可能範囲に応
じて定められた反力指令値特性に従って反力指令値が設
定され、この反力指令値に基づいて反力アクチュエータ
が制御される。これにより、操舵部材の操作可能範囲に
応じた反力が操作部材に付与されるから、操作部材と舵
取り機構とが機械的にリンクされたステアリング装置
(操作部材の操作と舵取り機構の動作との関係が一定で
あるステアリング装置)に慣れた運転者であっても、操
作部材を過剰操作するおそれがない。
る場合、上記操作部材の操作可能範囲とは、そのステア
リングホイールのロックツーロック角度のことをいう。
上記反力指令値特性は、請求項2に記載のように、車両
の操向のための操作部材の操作と舵取り機構の動作との
関係が一定であるステアリング装置において適正とされ
る操作部材の操作量と操作トルクとの関係を示す基準モ
デル特性に基づいて決定されたものであってもよい。
記反力指令値特性が、最大反力指令値と操作部材の中立
位置からの最大操作量(上記操作可能範囲の1/2に相
当)との乗算値が上記基準モデル特性における最大操作
量とこれに対応する操作トルクとの乗算値に等しく定め
られていてもよい。さらに、請求項4に記載のように、
上記反力指令値特性が、操作部材の操作量が零から最大
操作量まで変化するときに、反力指令値が車両の横加速
度の立方根に比例して所定値から上記最大反力指令値ま
で変化するように定められていてもよい。
いが、正の値であることが好ましい。上記所定値が正の
値であれば、操作部材が中立位置にある時(操作角が零
の時)でも操作部材に上記所定値に応じた反力が付与さ
れるから、車両の直進安定性が向上する。また、上記反
力制御手段は、上記反力指令値特性に従って、操作部材
の操作量に対応する反力指令値を設定し、その設定した
反力指令値に基づいて上記反力アクチュエータを制御す
るものであってもよい。すなわち、この発明の車両用操
舵装置は、車両の操向のための操作部材(1)の操作と
舵取り機構(2,3,5,6,7,P)の動作との関係
を変更可能な車両用操舵装置であって、上記操作部材の
操作量を検出する操作量検出手段(11)と、上記操作
部材に操作反力を付与するための反力アクチュエータ
(9)と、上記操作部材の最大操作範囲に応じて定めら
れた反力指令値特性に従って、上記操作量検出手段によ
って検出される操作量に対応する反力指令値を設定し、
その設定した反力指令値に基づいて上記反力アクチュエ
ータを制御する反力制御手段(14)とを含むことを特
徴とするものであってもよい。
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明す
るための概念図である。この車両用操舵装置は、ステア
リングホイール1と舵取り機構との機械的な結合をなく
し、ステアリングホイール1の回転操作に応じて駆動さ
れる操舵アクチュエータ2の動作を、ハウジング3に支
持された操舵軸5の車幅方向の直線運動に変換し、この
操舵軸5の直線運動を前部左右車輪4(舵取り用の車
輪)の転舵運動に変換することにより操舵を達成するよ
うにした、いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)シ
ステムである。操舵アクチュエータ2および操舵軸5な
どにより、舵取り用の車輪4を転舵するための舵取り機
構が構成されている。
シレスモータ等の電動モータを含む構成である。この電
動モータの駆動力(出力軸の回転力)は、操舵軸5に関
連して設けられた運動変換機構(ボールねじ機構)によ
り、操舵軸5の軸方向(車幅方向)の直線運動に変換さ
れる。この操舵軸5の直線運動は、操舵軸5の両端から
突出して設けられたタイロッド6に伝達され、さらにタ
イロッド6を介してキングピンPに連結されたナックル
アーム7の回動を引き起こす。これにより、ナックルア
ーム7に支持された車輪4の転舵が達成される。
回転可能に支持された回転シャフト8に連結されてい
る。この回転シャフト8には、ステアリングホイール1
に操作反力を与えるための反力アクチュエータ9が付設
されている。反力アクチュエータ9は、回転シャフト8
と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電
動モータを含む。回転シャフト8のステアリングホイー
ル1とは反対側の端部には、渦巻きばね等からなる弾性
部材10が車体との間に結合されている。この弾性部材
10は、反力アクチュエータ9がステアリングホイール
1にトルクを付加していないときに、その弾性力によっ
て、ステアリングホイール1を直進操舵位置に復帰させ
る。
出するために、回転シャフト8に関連して、ステアリン
グホイール1の中立位置からの回転角であるステアリン
グ操作角δhを検出する操作角センサ11が設けられて
いる。また、回転シャフト8には、ステアリングホイー
ル1に加えられた操作トルクTを検出するためのトルク
センサ12が設けられている。一方、操舵アクチュエー
タ2の出力値を検出するために、舵取り用の車輪4の転
舵角(実転舵角)δsを検出する転舵角センサ13が設
けられている。
び転舵角センサ13は、コンピュータを含む制御装置1
4に接続されている。この制御装置14には、さらに、
車速Vを検出する車速センサ15が接続されている。制
御装置14は、操作角センサ11によって検出される操
作角δhおよび車速センサ15によって検出される車速
Vなどに応じた操舵指令値を設定し、この操舵指令値に
基づいて、駆動回路18を介して操舵アクチュエータ2
をフィードバック制御する。また、制御装置14は、操
作角センサ11によって検出されるステアリング操作角
δhおよび車速センサ15によって検出される車速Vに
応じた反力指令値T*を設定し、この反力指令値T*に基
づいて、駆動回路19を介して反力アクチュエータ9を
フィードバック制御する。
グホイール1のロックツーロック角度(たとえば、72
0度)に応じて定められたステアリング操作角−反力指
令値特性マップに従って設定される。具体的には、所定
の車速域ごとにステアリング操作角−反力指令値特性マ
ップが用意されていて、制御装置14は、車速センサ1
5によって検出される車速Vに応じたステアリング操作
角−反力指令値特性マップを選択し、その選択したステ
アリング操作角−反力指令値特性マップに従って反力指
令値T*を設定する。ステアリング操作角−反力指令値
特性マップは、たとえば、制御装置14に内蔵されたメ
モリ(図示せず)に格納されている。
プの例が、図2に示されている。図2にはまた、ステア
リング操作角−反力指令値特性マップを作成する際に用
いられる基準モデル特性の例が示されている。基準モデ
ル特性は、ステアリングホイールと舵取り機構とが機械
的にリンクされたステアリング装置において適正とされ
るステアリング操作角と操作トルクとの関係を表すもの
であり、図2に示す基準モデル特性M1,M2,M3
は、ロックツーロック角度が1080度に設定されたス
テアリング装置において、このステアリング装置が搭載
された車両の車速がそれぞれ10,20,30km/hの時
に求められたものである。
れるべきステアリング操作角−反力指令値特性マップ
は、車速10km/hの時の基準モデル特性M1に基づいて
作成されている。その具体的な作成手法について説明す
ると、まず、基準モデル特性M1を参照して、ステアリ
ングホイール1のロックツーロック角度に応じた最大反
力トルクTmaxを決定する。より具体的には、最大反力
指令値Tmaxとステアリングホイール1の中立位置から
の最大ステアリング操作角(ロックツーロック角度の1
/2に相当する角度)δhmaxとの乗算値が、基準モデル
特性M1における最大ステアリング操作角(540度)
とこれに対応する操作トルクとの乗算値に等しくなるよ
うに、最大反力指令値Tmaxを決定する。これにより、
最大反力指令値Tmaxは、この車両用操舵装置において
設定されているステアリングホイール1のロックツーロ
ック角度に反比例した値に決定され、ロックツーロック
角度が小さいほど大きな値に決定されることになる。
ステアリング操作角−反力指令値特性を表す関数式を決
定する。基準モデル特性M1では、ステアリング操作角
が零から最大ステアリング操作角までの間で、操作トル
クがステアリング操作角の立方根に比例していることか
ら、ステアリング操作角−反力指令値特性では、ステア
リング操作角が零から最大ステアリング操作角までの間
において、反力指令値T*がステアリング操作角δhと車
速Vとの関数である横加速度Gyの立方根に比例すると
する。また、中立位置においてもステアリングホイール
1に適当な反力が付与されるように、ステアリング操作
角δh=0に対応する反力指令値T*を予め定める値T0
とする。これにより、ステアリング操作角−反力指令値
特性を表す関数式は、下記第(1)式のようになる。
リティファクタ L:車両用操舵装置が搭載された車両のホイールベース P:ステアリングギア比(操作角δhに対する転舵角δs
の比) また、上記第(1)式中の係数Ktの値は、上記第(2)式を
上記第(1)式に代入し、さらにT*=Tmax、δh=δhmax
(たとえば、δhmax=360度)として、これにより得
られる式をKtについて解くことによって求めることが
できる。こうして係数Ktを求め、その求めた係数Ktの
値を上記第(1)式に代入すれば、ステアリング操作角−
反力指令値特性を表す関数式を得ることができる。そし
て、その関数式に従って、ステアリング操作角δhの各
値に対応する反力指令値T*を求め、これらを互いに対
応づけることにより、車速Vが10km/hの時に参照され
るべきステアリング操作角−反力指令値特性マップを得
ることができる。
されるべきステアリング操作角−反力指令値特性マップ
は、それぞれ基準モデル特性M2,M3に基づいて、上
述した車速10km/hの場合と同様にして作成することが
できる。また、車速Vが30km/hよりも大きい時に参照
されるべきステアリング操作角−反力指令値特性マップ
は、たとえば、図示していないが、各車速における基準
モデル特性に基づいて上記の場合と同様に計算すること
により作成することができる。
アリングホイール1のロックツーロック角度に応じて定
められたステアリング操作角−反力指令値特性マップに
従って反力指令値が設定され、この反力指令値に基づい
て反力アクチュエータ9がフィードバック制御される。
これにより、ロックツーロック角度に応じた反力、つま
りロックツーロック角度が小さいほど大きな反力がステ
アリングホイール1に付与されるから、ステアリングホ
イールと舵取り機構とが機械的にリンクされたステアリ
ング装置に慣れた運転者であっても、ステアリングホイ
ール1を過剰操作するおそれがない。
であるが、この発明は、他の形態で実施することも可能
である。たとえば、上述の実施形態では、ステアリング
操作角−反力指令値特性マップがメモリに記憶されてお
り、このステアリング操作角−反力指令値特性マップに
従って反力指令値T*が設定されるとしたが、ステアリ
ング操作角−反力指令値特性マップに対応した演算式
(ステアリング操作角−反力指令値特性を表す関数式)
がメモリに記憶されていて、所定の制御周期ごとに反力
指令値T*を設定するための演算が行われてもよい。
11によってステアリング操作角δhが検出され、この
検出されたステアリング操作角δhに応じた反力指令値
T*が設定されるとしたが、上記第(1)式の演算式または
この第(1)式に基づいて作成された横加速度−反力指令
値特性マップをメモリに記憶させておくとともに、横加
速度Gyを検出する横加速度センサを設けて、この横加
速度センサにより検出される横加速度Gyに応じて反力
指令値T*が設定されるようにしてもよい。
してステアリングホイール1が用いられる例について説
明したが、この他にも、レバーやペダルなどの他の操作
部材が用いられてもよい。さらにまた、この発明は、上
述のようなステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムに
限らず、操作部材の操作角と舵取り機構の転舵角との対
応関係を変更することができる車両用操舵装置に対して
広く適用することができる。たとえば、操作部材の操作
角に対する舵取り機構の転舵角の比(ギヤ比)を変更可
能な操舵装置(いわゆるバリアブル・ギヤレシオ・ステ
アリング(VGS)システム)に適用することも可能で
ある。
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
構成を説明するための概念図である。
す特性図である。
Claims (4)
- 【請求項1】車両の操向のための操作部材の操作と舵取
り機構の動作との関係を変更可能な車両用操舵装置であ
って、 操作部材に操作反力を付与するための反力アクチュエー
タと、 操作部材の操作可能範囲に応じて定められた反力指令値
特性に従って、操作部材の操作に応じた反力指令値を設
定し、その設定した反力指令値に基づいて上記反力アク
チュエータを制御する反力制御手段とを含むことを特徴
とする車両用操舵装置。 - 【請求項2】上記反力指令値特性は、車両の操向のため
の操作部材の操作と舵取り機構の動作との関係が一定で
あるステアリング装置において適正とされる操作部材の
操作量と操作トルクとの関係を示す基準モデル特性に基
づいて決定されたものであることを特徴とする請求項1
記載の車両用操舵装置。 - 【請求項3】上記反力指令値特性は、最大反力指令値と
操作部材の中立位置からの最大操作量との乗算値が上記
基準モデル特性における最大操作量とこれに対応する操
作トルクとの乗算値に等しく定められていることを特徴
とする請求項2記載の車両用操舵装置。 - 【請求項4】上記反力指令値特性は、操作部材の操作量
が零から最大操作量まで変化するときに、反力指令値が
車両の横加速度の立方根に比例して所定値から上記最大
反力指令値まで変化するように定められていることを特
徴とする請求項3記載の車両用操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001259817A JP4730577B2 (ja) | 2001-08-29 | 2001-08-29 | 車両用操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP4730577B2 JP4730577B2 (ja) | 2011-07-20 |
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-
2001
- 2001-08-29 JP JP2001259817A patent/JP4730577B2/ja not_active Expired - Fee Related
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