JP2003062867A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
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Abstract
ボイドのない健全なプラスチック製品を射出成形する。 【解決手段】 第1型3の第2型5との型合わせ面3a
に形成された凹状のランナ9を介して第2型5に形成さ
れたバルブゲート口21aから溶融樹脂をキャビティ7
に射出してプラスチック製品を射出成形する射出成形用
金型1において、第1型3の第2型5との型合わせ面3
aに、ランナ9に一端が連通しランナ9内のガスを金型
1外に排出するガス逃がし溝33を複数凹設する。
Description
品を射出成形する射出成形用金型の改良に関し、特にガ
ス抜き対策に関するものである。
る場合、射出成形されたプラスチック製品にボイドが発
生しないように金型の型合わせ面からキャビティ内のガ
スを逃がすようにしているが、より積極的にガス抜き対
策を施した射出成形用金型として、例えば特開平10−
44198号公報に開示されているように、ガス抜きピ
ンをキャビティに達するように挿着し、キャビティ内の
ガスを上記ガス抜きピン周りの隙間から型外に逃がすよ
うにした射出成形用金型が知られている。この射出成形
用金型では、ガス抜きピンはキャビティに連通するゲー
トから離れた位置に挿着されている。
ビティに対してランナ及びゲートが複数設けられている
場合等には、溶融樹脂のキャビティに射出されるタイミ
ングが各ランナ及びゲートによって異なることがある。
この場合には、あるランナ及びゲートからキャビティに
溶融樹脂が他のランナ及びゲートよりも一足早く射出さ
れると、キャビティ内のガスが他のランナ及びゲート側
に移行するため、これに遅れて他のランナ及びゲートか
らキャビティに溶融樹脂が射出されると、上記他のラン
ナ及びゲート側に移行したガスがキャビティに逆戻り
し、射出成形されたプラスチック製品にボイドが発生し
てしまう。
は、ガス抜きピンを挿着するための挿着孔を形成しなけ
ればならず、また、別途にガス抜きピンを必要とするた
め、その分、型構造が複雑になるとともに経費が掛か
る。
であり、その目的とするところは、簡素な型構造で経費
をあまり掛けることなくボイドのない健全なプラスチッ
ク製品を射出成形することである。
め、この発明は、ランナ周りの型構造を工夫したことを
特徴とする。
とで構成される金型にキャビティが形成され、上記第2
型に設けられたバルブゲート口から射出された溶融樹脂
を上記第1型の第2型との型合わせ面に設けられた凹状
のランナを介してキャビティに射出してプラスチック製
品を成形する射出成形用金型を対象とし、次のような解
決手段を講じた。
第1型及び第2型の各々の型合わせ面の少なくともいず
れか一方の型合わせ面には、上記ランナに一端が連通し
上記ランナ内のガスを金型外に排出するガス逃がし溝が
複数凹設されていることを特徴とする。
では、キャビティからランナに移行したガスは、複数の
ガス逃がし溝を経て型合わせ面から速やかに金型外に排
出されてキャビティに逆戻りせず、ボイドのない健全な
プラスチック製品が射出成形される。
るだけであるため、型構造を大幅に改造することなく簡
素な型構造で経費があまり掛からない。
の発明において、ガス逃がし溝の他端は、第1型及び第
2型の各々の型合わせ面の少なくともいずれか一方の型
合わせ面にランナ周縁に沿って凹設された集合溝に連通
していることを特徴とする。
では、ガス逃がし溝に流入したガスは集合溝に導入され
るため、ガス抜き効果が増大する。
の発明において、第1型及び第2型のいずれか一方に
は、ガス逃がし溝に通ずるガス吸引用加圧気体通路が設
けられていることを特徴とする。
では、加圧気体が加圧気体通路を流れることでガス逃が
し溝が負圧になり、ランナ内のガスが強制的に吸引され
てガス抜き効果がさらに増大する。
いて図面に基づいて説明する。
形用金型1において射出前の型締め状態を示す断面図で
ある。上記射出成形用金型1は、可動型である第1型3
と固定型である第2型5とを備え、上記第1型3と第2
型5との間には、型締め状態でプラスチック製品(図示
せず)を成形するためのキャビティ7が形成されてい
る。また、上記第1型3の第2型5との型合わせ面3a
には、型締め状態で上記キャビティ7にゲート8を介し
て連通する凹状のランナ9が複数(図では1つのみ現れ
る)形成されている。
ンナ11を有するマニホールドブロック13が固定さ
れ、上記ホットランナ11の一端は図外の射出成形機の
ノズルに接続されている。
には、バルブ装着孔15がそれぞれ形成され、このバル
ブ装着孔15にゲートバルブ17が装着されている。こ
のゲートバルブ17は、一端が開放するとともに他端が
上記ランナ9に開口するバルブゲート口21aを有し、
かつ外周にヒータ19が取り付けられた弁箱21を備
え、この弁箱21の上記一端開放口は上記マニホールド
ブロック13で覆われて封じられている。
ナ11の他端が接続され、溶融樹脂R(図3参照)を上
記射出成形機からホットランナ11を経て弁箱21内に
供給するようになっている。この弁箱21内に供給され
た溶融樹脂Rは上記ヒータ19の熱で溶融状態が確保さ
れている。
23が先細先端部23aを上記バルブゲート口21aに
対応させて配置されている。このゲートピン23外周の
軸方向中程には、円板状のスプリング座25が取り付け
られ、該スプリング座25と上記マニホールドブロック
13の凹部13a底面との間にはコイルスプリング27
が縮装されている。
リング27のバネ力によりランナ9側に付勢して上記先
細先端部23aをバルブゲート口21aに進入させ、バ
ルブゲート口21aをゲートピン23により閉じる(図
1参照)一方、上記ホットランナ11を経て弁箱21内
に供給された溶融樹脂Rの樹脂圧が上記スプリング座2
5に作用することで上記ゲートピン23をコイルスプリ
ング27のバネ力に抗して第2型5の背面側に後退さ
せ、上記先細先端部23aをバルブゲート口21aから
外してバルブゲート口21aを開け(図3参照)、溶融
樹脂Rをランナ9を介してキャビティ7に射出してプラ
スチック製品を成形するようになっている。なお、上記
ゲートバルブ17では、コイルスプリング27のバネ力
と樹脂圧によりゲートピン23を進退させるようにした
が、これに限らず、この進退機構は油圧式や電磁式であ
ってもよい。
ン29が上記各ランナ9に対応して複数配置されてい
る。このエジェクタピン29の基端は、図示しないが、
上記第1型3の背面に固定された油圧シリンダの伸縮作
動により第1型3に対して接離可能に配置されたエジェ
クタプレートに取り付けられ、エジェクタピン29先端
は上記ランナ9に対して出没可能なように上記第1型3
の挿通孔31に挿通されていて、図外の上記油圧シリン
ダの収縮作動によるエジェクタピン29(エジェクタプ
レート)の進出動作により、溶融樹脂Rが各ランナ9内
で固化したランナスクラップを各ランナ9から脱型する
ようになっている。
に、上記第1型3の第2型5との型合わせ面3aには、
上記ランナ9に一端が連通し上記ランナ9内のガスを金
型1外に排出するガス逃がし溝33が複数凹設され、こ
れらガス逃がし溝33の外周りには、略U字状の集合溝
35が上記ランナ9周縁に沿って凹設され、上記ガス逃
がし溝33の他端が上記集合溝35に連通している。上
記ガス逃がし溝33の深さ及び幅は0.1mm〜0.2
mmが好ましい。0.1mm未満ではガス抜けが悪くな
る一方、0.2mmを超えると溶融樹脂Rがガス逃がし
溝33に侵入し易くなるからである。上記集合溝35の
幅は2mm〜6mmが好ましい。2mm未満ではガスの
流通量が少なくなる一方、6mmを超えるとシール性を
確保するために型締めの際の面圧を高くしなければなら
ないからである。また、上記集合溝35の深さは3mm
〜6mmが好ましい。3mm未満ではガスの流通量が少
なくなる一方、6mmを超えると型閉めの際の面圧によ
り集合溝35が潰れるおそれがあるからである。
溝33の1つに集合溝35及び連通孔37を介して連通
するガス吸引用加圧気体通路39が形成され、該加圧気
体通路39に加圧エア等の加圧気体を図2破線矢印のよ
うに高速で流通させることにより、上記集合溝35及び
ガス逃がし溝33を負圧にしてランナ9内のガスを吸引
するようになっている。
型1によりプラスチック製品を射出成形する要領につい
て説明する。
2型5に対して接近させて射出成形用金型1を型締めす
る。この状態で、ゲートバルブ17のゲートピン23は
コイルスプリング27のバネ力で進出していて先細先端
部23aがバルブゲート口21aに進入してバルブゲー
ト口21aを閉じている。また、エジェクタピン29
は、第1型3の背面に固定された図外の油圧シリンダの
伸長作動により後退していて先端がランナ9内に進出す
ることなく挿通孔31内に没入している。さらに、加圧
気体通路39には加圧気体が流通していてガス逃がし溝
33及び集合溝35を負圧にしている。
ら溶融樹脂Rを射出する。この射出された溶融樹脂Rは
ホットランナ11を経てゲートバルブ17の弁箱21内
に供給され、この溶融樹脂Rの樹脂圧がスプリング座2
5に作用してゲートピン23がコイルスプリング27の
バネ力に抗して後退し、先細先端部23aがバルブゲー
ト口21aから抜けてバルブゲート口21aが開く。こ
れにより、溶融樹脂Rが複数のランナ9及びゲート8を
介してキャビティ7内に射出される。この際、上記複数
のランナ9及びゲート8でキャビティ7に射出される溶
融樹脂Rの射出タイミングが異なると、射出タイミング
の遅いランナ9に溶融樹脂Rと共にガスが移行するが、
このガスは、上記加圧気体通路39を加圧気体が流通す
ることでガス逃がし溝33及び集合溝35が負圧になっ
ているため、該ガス逃がし溝33及び集合溝35に吸引
されてランナ9に溜まらない。
出を停止するとともに、射出成形機のスクリュを前進さ
せてキャビティ7内をしばらくの間保圧し、その後、保
圧を解除する。これにより、弁箱21内の樹脂圧が解除
され、図示しないが、ゲートピン23がコイルスプリン
グ27のバネ力で進出し、先細先端部23aがバルブゲ
ート口21aに進入してバルブゲート口21aが閉じ
る。
化してプラスチック製品が射出成形されると、第1型3
を後退させて射出成形用金型1を型開きし、この状態か
ら、エジェクタピン29を図外の上記油圧シリンダの収
縮作動により進出させ、溶融樹脂Rがランナ9内で固化
したランナスクラップをランナ9から脱型する。なお、
このエジェクタピン29の進出動作は、プラスチック製
品用のエジェクタピン(図示せず)の突出し動作と同時
に行われるものである。
型3の第2型5との型合わせ面3aに複数のガス逃がし
溝33を凹設して該各ガス逃がし溝33の一端をランナ
9に連通させていることから、キャビティ7からランナ
9に移行したガスを、複数のガス逃がし溝33を経て第
1型3の型合わせ面3aと第2型5の型合わせ面5aと
の間から速やかに金型1外に排出させてキャビティ7に
逆戻りしないようにすることができ、ボイドのない健全
なプラスチック製品を射出成形することができる。
第2型5との型合わせ面3aにガス逃がし溝33を凹設
するだけでよいので、型構造を大幅に改造することなく
簡素な型構造で経費をあまり掛けないようにすることが
できる。
し溝33の他端を第1型3の第2型5との型合わせ面3
aにランナ9周縁に沿って凹設された集合溝35に連通
させていることから、ガス逃がし溝33に流入したガス
を集合溝35に導入してガス抜き効果を増大させること
ができる。
にガス逃がし溝33に通ずる加圧気体通路39を形成し
ていることから、加圧気体が加圧気体通路39を流れる
ことでガス逃がし溝33を負圧にし、ランナ9内のガス
を吸引してガス抜き効果をさらに増大させることができ
る。
溝33を第1型3の第2型5との型合わせ面3aに凹設
したが、第2型5の第1型3との型合わせ面5aに凹設
してもよく、また、第1型3及び第2型5の両型合わせ
面3a,5aにガス逃がし溝33を凹設してもよい。た
だし、第2型5には別部材であるゲートバルブ17を装
着しているので、寸法公差等によりガス逃がし溝33を
ランナ9に確実に連通させることができない事態が生じ
得ることを考慮して第1型3側にガス逃がし溝33を凹
設する方が望ましい。
を第1型3に凹設したが、ガス逃がし溝33の場合と同
様に、第2型5側に凹設してもよく、また第1型3及び
第2型5の両者に凹設してもよい。さらに、全てのガス
逃がし溝33の他端を集合溝35に連通させる必要はな
いが、実施の形態のように全てのガス逃がし溝33を集
合溝35に連通させた方がガス抜き効果が良くなるので
望ましい。
通路39を集合溝35を介して間接的にガス逃がし溝3
3に連通させたが、加圧気体通路39をガス逃がし溝3
3に直接に連通させてもよい。
機側でキャビティ7内を保圧するようにしたが、射出工
程後にバルブゲート口21aがゲートピン23により閉
じられた状態で、エジェクタピン29が図外の油圧シリ
ンダの収縮作動によりランナ9に進出して該ランナ9を
介してキャビティ7内を保圧するようにしてもよい。そ
して、バルブゲート口21aをゲートピン23で閉じて
いるので、脱型時にバルブゲート口21aに溶融樹脂R
が固化して残存することがない。また、エジェクタピン
29でキャビティ7内を保圧している間、射出成形機側
では次工程である冷却・計量工程に移行することができ
るので、成形サイクルタイムを短縮することができる。
明によれば、ランナに一端が連通するガス逃がし溝を型
合わせ面に複数凹設したので、ランナ内のガスを上記ガ
ス逃がし溝を経て型合わせ面から速やかに型外に排出す
ることができ、ガスがキャビティに逆戻りするのを防止
してボイドのない健全なプラスチック製品を射出成形す
ることができる。また、ガス逃がし溝を型合わせ面に凹
設するだけなので、簡素な型構造で経費をあまり掛けな
いようにすることができる。
のランナ周縁に沿って凹設された集合溝にガス逃がし溝
の他端を連通させたので、ガス逃がし溝に流入したガス
を集合溝に導入してガス抜き効果を増大させることがで
きる。
溝に通ずる加圧気体通路を第1型又は第2型に設けたの
で、ランナ内のガスを吸引してガス抜き効果をさらに増
大させることができる。
おいて射出前の型締め状態を示す断面図である。
おいて射出工程の状態を示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 第1型と第2型とで構成される金型にキ
ャビティが形成され、上記第2型に設けられたバルブゲ
ート口から射出された溶融樹脂を上記第1型の第2型と
の型合わせ面に設けられた凹状のランナを介してキャビ
ティに射出してプラスチック製品を成形する射出成形用
金型であって、 上記第1型及び第2型の各々の型合わせ面の少なくとも
いずれか一方の型合わせ面には、上記ランナに一端が連
通し上記ランナ内のガスを金型外に排出するガス逃がし
溝が複数凹設されていることを特徴とする射出成形用金
型。 - 【請求項2】 請求項1記載の射出成形用金型であっ
て、 ガス逃がし溝の他端は、第1型及び第2型の各々の型合
わせ面の少なくともいずれか一方の型合わせ面にランナ
周縁に沿って凹設された集合溝に連通していることを特
徴とする射出成形用金型。 - 【請求項3】 請求項1記載の射出成形用金型であっ
て、 第1型及び第2型のいずれか一方には、ガス逃がし溝に
通ずるガス吸引用加圧気体通路が設けられていることを
特徴とする射出成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001253967A JP3712965B2 (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001253967A JP3712965B2 (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 射出成形用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003062867A true JP2003062867A (ja) | 2003-03-05 |
JP3712965B2 JP3712965B2 (ja) | 2005-11-02 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001253967A Expired - Fee Related JP3712965B2 (ja) | 2001-08-24 | 2001-08-24 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3712965B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005230911A (ja) * | 2004-01-19 | 2005-09-02 | Misumi Group Inc | 金型用バキュームユニット |
-
2001
- 2001-08-24 JP JP2001253967A patent/JP3712965B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005230911A (ja) * | 2004-01-19 | 2005-09-02 | Misumi Group Inc | 金型用バキュームユニット |
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