JP2003061248A - 電源系統切替装置 - Google Patents

電源系統切替装置

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JP2003061248A
JP2003061248A JP2001243834A JP2001243834A JP2003061248A JP 2003061248 A JP2003061248 A JP 2003061248A JP 2001243834 A JP2001243834 A JP 2001243834A JP 2001243834 A JP2001243834 A JP 2001243834A JP 2003061248 A JP2003061248 A JP 2003061248A
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Toyoshige Ito
豊茂 伊藤
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切り替えられる電源側の停電を招くおそれが
なくかつ迅速に、電力を供給する電源を切り替えること
ができる電源系統切替装置を得る。 【解決手段】 それぞれ独立して負荷に給電している2
つの電源の一方が、例えば故障した場合、健全な他方の
電源から故障した電源の負荷に給電するように切り替え
る。この切り替えに際し、演算制御装置64が、他方の
電源が過負荷にならないように負荷を選択し、母線接続
開閉装置を閉路したときの突入電流が許容値以下か判定
してから、母線接続開閉装置を閉路して他方の電源から
給電するように給電系統を切り替える。健全側の電源
が、過負荷にならず、また突入電流により過大な電圧低
下を来すおそれがなく、切り替えられる電源側の停電を
招くことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源系統切替装置
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、電源系統の一例を示す単線結線
図である。図5において、第1の電源としての変圧器1
の二次側に、開閉装置3を介して母線11が接続されて
いる。母線11には、開閉装置6を介して負荷8が接続
されている。第2の電源としての変圧器2の二次側に開
閉装置4を介して母線13が接続されている。母線13
には、開閉装置7を介して負荷9が接続されている。ま
た、母線11と母線13とは、母線接続開閉装置5によ
り接続可能にされている。
【0003】次に、動作について説明する。図5におい
ては、開閉装置3及び4は閉、母線接続開閉装置5は開
の状態で運転されるのが、一般的である。この状態にお
いては、例えば変圧器1が故障したときは、保護装置
(図示しない)が動作して、開閉装置3を開路して変圧
器1を系統より切り離す。これにより、変圧器1に接続
された負荷8への電力の供給が停止する。
【0004】健全側の変圧器2の容量に余力がある場合
は、開閉装置3を開路するとき、母線接続開閉装置5を
自動投入して、負荷8に電力の供給を続ける。健全側の
変圧器2の容量が十分でない場合には、開閉装置3を開
路した後、運転員が負荷の状況を見ながら手動により母
線接続開閉装置5を投入している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電源系統の切替
は以上のようにして行われ、運転中の二つの電源として
の2台の変圧器の一方に故障が発生した場合、故障した
変圧器側の負荷に健全側の変圧器から給電するように切
り替えるとき、健全側の変圧器の容量が十分でない場
合、運転員が負荷の容量を確認し、手動で切り替えなけ
ればならなかった。特に、負荷の数が多く、負荷条件が
複雑な場合、負荷の容量の確認は困難をともない、時間
がかかるものであった。
【0006】また、変圧器1が故障した場合、一旦開閉
装置3を開路してから母線接続開閉装置5を閉路するの
で、今まで変圧器1から電力を供給されていた負荷8へ
の電力の供給が瞬間的に停止する。このため、母線接続
開閉装置5を投入して負荷8に再び電力の供給をすると
き、母線13の電圧と母線11の電圧の位相のずれが大
きいと、母線接続開閉装置5を閉路したときの突入電流
が大きくなる。このため、図示しない過電流リレーが動
作したり、突入電流による電圧低下により不足電圧リレ
ー(図示せず)が動作したりして、健全側の変圧器2も
停止して、設備全体の停止を招くおそれがあった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、切り替えられる電源側の停電を招くおそれがなくか
つ迅速に、電力を供給する電源を切り替えることができ
る電源系統切替装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電源系統切替装置においては、複数の第1
の負荷がそれぞれ負荷側開閉装置を介して接続された第
1の母線に電源側開閉装置を介して電力を供給する第1
の電源、第2の負荷が接続された第2の母線に電力を供
給する第2の電源及び第1及び第2の母線を接続する母
線接続開閉装置が設けられた電源系統を制御するもので
あって、第1の負荷の負荷電流を求める負荷電流把握手
段と、電源側開閉装置が開路したとき負荷電流と第2の
電源の供給余力とに基づいて第1の負荷の中から残すべ
き負荷を選択する負荷選択手段と、第1の母線の電圧と
第2の母線の電圧との位相差に基づき母線接続開閉装置
を閉路したときに選択された負荷に流入する突入電流を
算出して突入電流が第2の電源及び第2の母線の許容値
以下か否かを判定する突入電流評価手段と、突入電流評
価手段が突入電流が許容値以下であると判定したとき電
源側開閉装置が開路した後負荷選択手段の選択結果に基
づき負荷側開閉装置を制御するとともに母線接続開閉装
置を閉路する開閉装置制御手段とを備えたものである。
第1の負荷に電力を供給する電源を、第1の電源から第
2の電源に切り替える場合に、第1の負荷の負荷電流の
合計及び母線接続開閉器を閉路した場合の突入電流に問
題がない状態で、切り替える。これにより、過負荷及び
突入電流による過大な瞬時電圧低下を防止できる。
【0009】そして、複数の第1の負荷がそれぞれ負荷
側開閉装置を介して接続された第1の母線に電源側開閉
装置を介して電力を供給する第1の電源、第2の負荷が
接続された第2の母線に電力を供給する第2の電源及び
第1及び第2の母線を接続する母線接続開閉装置が設け
られた電源系統を制御するものであって、第1の負荷の
負荷電流を求める負荷電流把握手段と、第1の負荷の中
に電力の供給が瞬間的に停止した場合に一旦停止してか
ら再起動すべき負荷があるとき再起動電流を求める再起
動電流把握手段と、電源側開閉装置が開路したとき負荷
電流と再起動電流と第2の電源の供給余力とに基づいて
第1の負荷の中から残すべき負荷を選択する負荷選択手
段と、第1の母線の電圧と第2の母線の電圧との位相差
に基づき母線接続開閉装置を閉路したときに選択された
負荷に流入する突入電流を算出して突入電流が第2の電
源及び第2の母線の許容値以下か否かを判定する突入電
流評価手段と、突入電流評価手段が突入電流が許容値以
下であると判定したとき電源側開閉装置が開路した後負
荷選択手段の選択結果に基づき負荷側開閉装置を制御す
るとともに母線接続開閉装置を閉路する開閉装置制御手
段とを備えたものである。第1の負荷に電力を供給する
電源を、第1の電源から第2の電源に切り替える場合
に、第1の負荷の負荷電流の合計、再起動を要する負荷
がある場合の当該負荷の再起動電流及び母線接続開閉器
を閉路した場合の突入電流に問題ない状態で、切り替え
る。これにより、過負荷及び突入電流による過大な瞬時
電圧低下を防止できる。
【0010】また、第1の負荷は、誘導電動機を含むも
のであることを特徴とする。誘導電動機の場合、再起動
電流が大きく長時間継続するので、再起動電流に問題が
ないか否かの評価が重要である。
【0011】さらに、負荷電流把握手段は、負荷側開閉
装置の開閉情報及び各負荷に対応してあらかじめ定めら
れた負荷データに基づいて負荷電流を把握するものであ
ることを特徴とする。負荷側開閉装置が閉路していれば
当該開閉装置に対応する負荷の負荷電流を負荷データか
ら求めることにより、第1の負荷の負荷電流を算出する
ので、各第1の負荷の電流を計測しなくてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図3は、こ
の発明の実施の一形態を示すものであり、図1は電源系
統の単線結線図、図2は電源系統切替装置の構成を示す
ブロック図である。図3は、電源系統切替装置の動作を
説明するためのフローチャートである。これらの図にお
いて、第1の電源としての変圧器1の二次側に開閉装置
3を介して母線11が接続されている。母線11に、開
閉装置35を介して負荷38が、開閉装置39を介して
負荷42が接続されている。第2の電源としての変圧器
2の二次側に開閉装置4を介して母線13が接続されて
いる。母線13に、開閉装置43を介して負荷46が、
開閉装置47を介して負荷50が接続されている。ここ
で、負荷38,42,46,50は、例えば送風機、ポ
ンプ等を駆動する誘導電動機である。
【0013】変圧器1の二次側には、計器用変流器21
及び電流変換器22が設けられている。変圧器2の二次
側には、計器用変流器26及び電流変換器27が設けら
れている。負荷38の電源側には、計器用変流器36及
び電流変換器37が、負荷42の電源側には、計器用変
流器40及び電流変換器41が設けられている。負荷4
6の電源側には、計器用変流器44及び電流変換器45
が、負荷50の電源側には、計器用変流器48及び電流
変換器49が設けられている。電流変換器22,27,
37,41,45,49は、各変流器で検出された0−
5アンペアの電流を4−20mAの電流信号に変換し
て、出力する。
【0014】また、母線11と母線13との間には、計
器用変圧器25,30を介して同期検定器24が接続さ
れ、母線11と母線13との電圧の位相差を検出して、
位相差信号として出力する。また、計器用変圧器25,
30には、それぞれ電圧信号変換器32,34が接続さ
れ、計器用変圧器25,30の検出電圧0−150Vを
4−20mAの電圧信号に変換して、出力する。
【0015】電源系統切替装置としての演算制御装置6
4は、図2に示すように、負荷電流算出手段64a、再
起動電流算出手段64b、負荷選択手段64c、突入電
流評価手段64d、開閉装置制御手段64eを有する。
なお、負荷電流算出手段64a、再起動電流算出手段6
4bが、それぞれこの発明における負荷電流把握手段、
再起動電流把握手段である。
【0016】演算制御装置64には、電流変換器22,
27,37,41,45,49からの電流信号、電圧変
換器32,34からの電圧信号、同期検定器24からの
位相差信号が入力され、これらの信号に基づいて、各種
の演算を行い、母線接続開閉装置5、各開閉装置3,
4,35,39,43,47を開閉して、電源側の変圧
器の切替や負荷の制御を行う。
【0017】次に、図3のフローチャートにより動作を
説明する。演算制御装置64の負荷電流算出手段64a
は、電流変換器22,27,37,41,45,49か
ら入力される電流信号に基づいて、常時、変圧器1や変
圧器2をはじめ各負荷38,42,46,50の負荷電
流を算出し、記憶している(ステップS1)。
【0018】この状態で、例えば変圧器1が故障して開
閉装置3が開路された場合、開閉装置3が開路する前に
(わずかに前であるが)変圧器1の図示しない保護継電
器等から変圧器1が故障か否かの情報を入手して、故障
であれば(ステップS2)、直ちに変圧器1から電力の
供給を受けていた負荷38,42の直前の負荷電流及び
健全側の変圧器2から給電されている負荷46,50の
負荷電流及びその合計値を算出する(ステップS3)。
このステップS3においては、変圧器1が故障して開閉
装置3が開路した後で第1の負荷の負荷電流を電流信号
から求めても意味がないので、開閉装置3が開路する直
前の、負荷電流算出手段64aに記憶されている値を用
いる。
【0019】次に、負荷によっては、今まで給電を受け
ていた電源が停電した場合、別の電源に切り替えるに際
し、完全に停止してから再起動を要求されるものがある
ので、再起動電流算出手段64bはこのような負荷があ
るかどうかチェックし(ステップS4)、ある場合は再
起動電流を例えば負荷と再起動電流とを対比させて作成
されたテーブルから再起動電流を求める(ステップS
5)。
【0020】負荷選択手段64cは、ステップS3で求
められた負荷電流とステップS5で求められた再起動電
流に基づいて、変圧器2が上記第1の負荷電流及び再起
動電流を供給可能かどうかの余力の有無を判定し(ステ
ップS6)、余力があればステップS8へ行く。余力が
なければ、負荷を削減すべくあらかじめ決められた重要
度に従って残すべき負荷を選択し(ステップS7)、ス
テップS5へ戻り再度余力のチェックを行う。
【0021】次に、突入電流評価手段64dが、この時
点における計器用変圧器32,34及び同期検定器24
からの電圧及び位相差信号に基づき、母線接続開閉装置
5を閉路した場合にステップS7で選択された負荷に流
入する突入電流を算出する(ステップS8)。このステ
ップS8は、両母線11,13の電圧の位相差が大きい
とそれだけ突入電流が大きくなるので、突入電流を確認
するためである。なお、ステップS8の突入電流を計算
する時点では、開閉装置3がすでに開路しているものと
し、まだ開路していないときは開路してから求める。
【0022】次に、求めた突入電流に問題がないかどう
か、具体的には突入電流の大きさが許容値以下か否か、
すなわちステップS3で算出した第1及び第2の負荷の
負荷電流とステップS5で求めた再起動電流に、ステッ
プS8で算出した突入電流が加わった場合に、変圧器の
過電流耐量に問題がないか、母線13の電圧降下に問題
がないか等をチェックする(ステップS9)。突入電流
に問題がなければ、開閉装置制御手段64eが負荷選択
手段64cの選択結果に従って負荷側の開閉装置35,
39を開閉制御して残すべき負荷を選択し、母線接続開
閉装置5を閉路し、選択された負荷に給電をする(ステ
ップS10)。
【0023】ステップS9で、許容値以下でなければ、
突入電流の計算を繰り返し、許容値以下になるまで待
つ。すなわち、時間の経過とともに母線11側の電圧が
低下するので、電圧が低下して母線接続開閉装置5を閉
路しても突入電流の影響が問題にならなくなるまで、待
つ。
【0024】以上のように、この実施の形態によれば、
第1の負荷に電力を供給していた第1の変圧器が故障し
たとき、健全な第2の変圧器から第1の負荷に電力を供
給するように切り替える場合に、第1の負荷の負荷電流
の合計、再起動を要する負荷がある場合の当該負荷の再
起動電流及び母線接続開閉器を閉路した場合の突入電流
に問題ないかを確認してから、第2の変圧器から電力を
供給するようにし、過電流、再起動電流及び突入電流に
よる瞬時電圧低下を防止する。これにより、切り替えに
際し健全な第2の変圧器側の停電を招くおそれがなく、
かつ迅速に切り替えることができる。
【0025】実施の形態2.図4は、さらにこの発明の
他の実施の形態である演算制御装置を示すものである。
図4において、演算制御装置84は、負荷電流算出手段
84a、負荷データベース84b、再起動電流算出手段
64b、負荷選択手段64c、突入電流評価手段64
d、開閉装置制御手段64eを有する。
【0026】負荷電流把握手段としての負荷電流算出手
段84aは、各開閉装置3,4,35,39,43,4
7の開閉情報と、負荷データベース84bの負荷データ
とに基づいて、各部の負荷電流を計算する。例えば、負
荷データベース84bには、各負荷35,39,43,
47の負荷電流の設計値が負荷データとして記憶されて
おり、当該負荷に対応する開閉装置が閉路していれば、
負荷として当該設計値を算入する。
【0027】この実施の形態によれば、負荷データと開
閉装置の開閉情報に基づき、負荷電流を把握するので、
各負荷35,39,43,47の電流を計測しなくても
よく、その分、簡易な電源系統切替装置とすることがで
きる。
【0028】以上の各実施の形態では、再起動を要する
負荷があるかどうかを確認して、当該負荷がある場合
は、再再起動電流を計算するものを示したが、再起動を
要する負荷がないことが分かっている場合は、このステ
ップは不要である。なお、以上に説明した電源系統切替
装置は、電源の故障時に限らず故障時以外に給電する電
源を切り替えるときにも、同様の効果を奏する。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】複数の第1の負荷がそれぞれ負荷側開閉装
置を介して接続された第1の母線に電源側開閉装置を介
して電力を供給する第1の電源、第2の負荷が接続され
た第2の母線に電力を供給する第2の電源及び第1及び
第2の母線を接続する母線接続開閉装置が設けられた電
源系統を制御するものであって、第1の負荷の負荷電流
を求める負荷電流把握手段と、電源側開閉装置が開路し
たとき負荷電流と第2の電源の供給余力とに基づいて第
1の負荷の中から残すべき負荷を選択する負荷選択手段
と、第1の母線の電圧と第2の母線の電圧との位相差に
基づき母線接続開閉装置を閉路したときに選択された負
荷に流入する突入電流を算出して突入電流が第2の電源
及び第2の母線の許容値以下か否かを判定する突入電流
評価手段と、突入電流評価手段が突入電流が許容値以下
であると判定したとき電源側開閉装置が開路した後負荷
選択手段の選択結果に基づき負荷側開閉装置を制御する
とともに母線接続開閉装置を閉路する開閉装置制御手段
とを備えたものであるので、第1の負荷に電力を供給す
る電源を、第1の電源から第2の電源に切り替える場合
に、第1の負荷の負荷電流の合計及び母線接続開閉器を
閉路した場合の突入電流に問題がない状態で、切り替え
る。これにより、過負荷及び突入電流による過大な瞬時
電圧低下を防止でき、切り替えに際し健全な第2の電源
側の停電を招くおそれがなく、かつ迅速に切り替えるこ
とができる。
【0031】複数の第1の負荷がそれぞれ負荷側開閉装
置を介して接続された第1の母線に電源側開閉装置を介
して電力を供給する第1の電源、第2の負荷が接続され
た第2の母線に電力を供給する第2の電源及び第1及び
第2の母線を接続する母線接続開閉装置が設けられた電
源系統を制御するものであって、第1の負荷の負荷電流
を求める負荷電流把握手段と、第1の負荷の中に電力の
供給が瞬間的に停止した場合に一旦停止してから再起動
すべき負荷があるとき再起動電流を求める再起動電流把
握手段と、電源側開閉装置が開路したとき負荷電流と再
起動電流と第2の電源の供給余力とに基づいて第1の負
荷の中から残すべき負荷を選択する負荷選択手段と、第
1の母線の電圧と第2の母線の電圧との位相差に基づき
母線接続開閉装置を閉路したときに選択された負荷に流
入する突入電流を算出して突入電流が第2の電源及び第
2の母線の許容値以下か否かを判定する突入電流評価手
段と、突入電流評価手段が突入電流が許容値以下である
と判定したとき電源側開閉装置が開路した後負荷選択手
段の選択結果に基づき負荷側開閉装置を制御するととも
に母線接続開閉装置を閉路する開閉装置制御手段とを備
えたものであるので、第1の負荷に電力を供給する電源
を、第1の電源から第2の電源に切り替える場合に、第
1の負荷の負荷電流の合計、再起動を要する負荷がある
場合の当該負荷の再起動電流及び母線接続開閉器を閉路
した場合の突入電流に問題ない状態で、切り替える。こ
れにより、過負荷及び突入電流による過大な瞬時電圧低
下を防止でき、切り替えに際し健全な第2の電源側の停
電を招くおそれがなく、かつ迅速に切り替えることがで
きる。
【0032】また、第1の負荷は、誘導電動機を含むも
のであることを特徴とするが、誘導電動機の場合、再起
動電流が大きく長時間継続するので、再起動電流に問題
がないか否かを評価して、第2の電源が過電流により停
電することがないようにできる。
【0033】さらに、負荷電流把握手段は、負荷側開閉
装置の開閉情報及び各負荷に対応してあらかじめ定めら
れた負荷データに基づいて負荷電流を把握するものであ
ることを特徴とするので、負荷側開閉装置が閉路してい
れば当該開閉装置に対応する負荷の負荷電流を負荷デー
タから求めることにより、第1の負荷の負荷電流を算出
するので、各第1の負荷の電流を計測しなくてもよく、
その分簡易な電源系統切替装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態の一形態を示す電源系
統の単線結線図である。
【図2】 この発明の実施の形態の一形態である電源系
統切替装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の電源系統切替装置の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図4】 この発明の他の実施の形態である電源系統切
替装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 従来の技術を説明するための電源系統の一例
を示す単線結線図である。
【符号の説明】
1,2 変圧器、5 母線接続開閉装置、11,13
母線、 21,26,36,40,44,48 計器用変流器、 22,27,37,41,45,49 電流変換器、2
4 同期検定器、 32,34 計器用変圧器、35,39,43,47
開閉装置、 38,42,46,50 負荷、64,84 演算制御
装置、 64a 負荷電流算出手段、64b 再起動電流算出手
段、 64c 負荷選択手段、64d 突入電流評価手段、 64e 開閉装置制御手段、84a 負荷電流算出手
段、 84b 負荷データベース。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の第1の負荷がそれぞれ負荷側開閉
    装置を介して接続された第1の母線に電源側開閉装置を
    介して電力を供給する第1の電源、第2の負荷が接続さ
    れた第2の母線に電力を供給する第2の電源及び上記第
    1及び第2の母線を接続する母線接続開閉装置が設けら
    れた電源系統を制御するものであって、上記第1の負荷
    の負荷電流を求める負荷電流把握手段と、上記電源側開
    閉装置が開路したとき上記負荷電流と上記第2の電源の
    供給余力とに基づいて上記第1の負荷の中から残すべき
    負荷を選択する負荷選択手段と、上記第1の母線の電圧
    と上記第2の母線の電圧との位相差に基づき上記母線接
    続開閉装置を閉路したときに上記選択された負荷に流入
    する突入電流を算出して上記突入電流が上記第2の電源
    及び上記第2の母線の許容値以下か否かを判定する突入
    電流評価手段と、上記突入電流評価手段が上記突入電流
    が許容値以下であると判定したとき上記電源側開閉装置
    が開路した後上記負荷選択手段の選択結果に基づき上記
    負荷側開閉装置を制御するとともに上記母線接続開閉装
    置を閉路する開閉装置制御手段とを備えた電源系統切替
    装置。
  2. 【請求項2】 複数の第1の負荷がそれぞれ負荷側開閉
    装置を介して接続された第1の母線に電源側開閉装置を
    介して電力を供給する第1の電源、第2の負荷が接続さ
    れた第2の母線に電力を供給する第2の電源及び上記第
    1及び第2の母線を接続する母線接続開閉装置が設けら
    れた電源系統を制御するものであって、上記第1の負荷
    の負荷電流を求める負荷電流把握手段と、上記第1の負
    荷の中に電力の供給が瞬間的に停止した場合に一旦停止
    してから再起動すべき負荷があるとき再起動電流を求め
    る再起動電流把握手段と、上記電源側開閉装置が開路し
    たとき上記負荷電流と上記再起動電流と上記第2の電源
    の供給余力とに基づいて上記第1の負荷の中から残すべ
    き負荷を選択する負荷選択手段と、上記第1の母線の電
    圧と上記第2の母線の電圧との位相差に基づき上記母線
    接続開閉装置を閉路したときに上記選択された負荷に流
    入する突入電流を算出して上記突入電流が上記第2の電
    源及び上記第2の母線の許容値以下か否かを判定する突
    入電流評価手段と、上記突入電流評価手段が上記突入電
    流が許容値以下であると判定したとき上記電源側開閉装
    置が開路した後上記負荷選択手段の選択結果に基づき上
    記負荷側開閉装置を制御するとともに上記母線接続開閉
    装置を閉路する開閉装置制御手段とを備えた電源系統切
    替装置。
  3. 【請求項3】 第1の負荷は、誘導電動機を含むもので
    あることを特徴とする請求項2に記載の電源系統切替装
    置。
  4. 【請求項4】 負荷電流把握手段は、負荷側開閉装置の
    開閉情報及び各負荷に対応してあらかじめ定められた負
    荷データに基づいて負荷電流を把握するものであること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    記載の電源系統切替装置。
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