JP2003059852A - 基板の熱処理装置 - Google Patents

基板の熱処理装置

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JP2003059852A
JP2003059852A JP2001243831A JP2001243831A JP2003059852A JP 2003059852 A JP2003059852 A JP 2003059852A JP 2001243831 A JP2001243831 A JP 2001243831A JP 2001243831 A JP2001243831 A JP 2001243831A JP 2003059852 A JP2003059852 A JP 2003059852A
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wafer
heat treatment
ring
diameter
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Toshiyuki Kobayashi
俊幸 小林
Mitsukazu Takahashi
光和 高橋
Sadaaki Ito
禎朗 伊藤
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板支持部材と基板との間での熱伝導の、円
周方向における差によって基板の周縁部に現れる影響を
低減させ、基板面内の温度均一性を向上させることがで
きる装置を提供する。 【解決手段】 ウエハWを支持するウエハ支持リング1
0の内周縁部上面を段付き面に形成して、ウエハの周端
面と僅かな間隙を介しウエハを取り囲むように対向する
環状壁面12、および、ウエハの周縁部下面と対向する
水平壁面16を形設し、水平壁面に、ウエハ下面に当接
してウエハを支持する凸状支持部18を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱処理炉内へ半
導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク
用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板を1枚ずつ搬
入し光照射により基板を加熱して熱処理する基板の熱処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程においては、
例えばランプアニール装置のように、熱処理炉内へ基板
を1枚ずつ搬入し基板へ光を照射して基板を加熱し熱処
理する枚葉式の基板熱処理装置が、各種の工程で広く使
用されている。図4に、ランプアニール装置の概略構成
の1例を模式的に側断面で示す。
【0003】図4に示したランプアニール装置は、基
板、例えば半導体ウエハWの搬入および搬出を行うため
の開口52を有する熱処理炉50を備えている。熱処理
炉50の上部炉壁は、赤外線透過性を有する材料、例え
ば石英ガラスによって形成され、光入射窓54となって
いる。熱処理炉50の開口52側には、前室56が連接
して設けられている。前室56の外側開口面は、ゲート
バルブ58によって開閉自在に閉塞され、閉塞時には、
熱処理炉50の内部を気密に保持することができる構造
となっている。また、図示していないが、前室56の外
側開口面と対向する側に、熱処理前のウエハWを熱処理
炉50内へ搬入し熱処理後のウエハWを熱処理炉50内
から搬出するハンドリングアームを備えたウエハ搬出入
装置が配設されている。
【0004】熱処理炉50の内部には、例えば石英ガラ
スで円筒状に形成されたリング保持筒60が配設されて
おり、リング保持筒60の上端部に、例えば炭化珪素
(SiC)等のセラミックスによって薄板状に形成さ
れ、かつ、内径がウエハWの直径より小さく外径がウエ
ハWの直径より大きいリング状に形成されたウエハ支持
リング62が水平姿勢で固着されている。ウエハWは、
このウエハ支持リング62によって水平姿勢に支持され
る。リング保持筒60は、図示しないウエハ回転機構に
取着されており、ウエハ支持リング62上に支持された
ウエハWは、ウエハ回転機構によって回転させられるよ
うになっている。また、熱処理炉50内へのウエハWの
搬入および熱処理炉50内からのウエハWの搬出の際
に、ウエハ搬出入装置のウエハハンドリングアームとウ
エハ支持リング62との間でのウエハWの受け渡し操作
のために、ウエハWの下面に当接してウエハWを支持す
る複数本、例えば3本の支持ピン66を有しそれら支持
ピン66を上下方向へ往復移動させるウエハ移載機構6
4が設けられている。
【0005】また、熱処理炉50の内部には、ウエハ支
持リング62上に支持されたウエハWの上面に対向し
て、赤外線透過性を有する材料、例えば石英ガラスによ
って形成され多数のガス吹出し孔が穿設されたシャワー
プレート68が配設されている。このシャワープレート
68と光入射窓54との間は、処理ガスが導入されるガ
ス導入室70となっており、このガス導入室70に連通
するガス導入口72は、図示しないガス供給路を通して
処理ガス供給源に接続されている。そして、処理ガス供
給源から供給されガス導入室70内に導入された処理ガ
スは、シャワープレート68の多数のガス吹出し孔を通
ってウエハ支持リング62上のウエハWの上面全体に向
かって均等に吹き出すようになっている。ガス導入口7
2の下方には、別のガス導入口74が設けられており、
このガス導入口74から熱処理炉50内へパージガスが
導入されるようになっている。また、図示していない
が、熱処理炉50には、熱処理炉50内からガスを排出
するための排気口が設けられている。
【0006】熱処理炉50の上方には、光入射窓54に
対向してランプハウス76が設けられている。ランプハ
ウス76には、ハロゲンランプ、アークランプ、キセノ
ンランプ等の複数のランプ78が配設されている。そし
て、各ランプ78から放射された光は、光入射窓54を
透過して熱処理炉50内のウエハ支持リング62上に支
持されたウエハWの上面に照射される。
【0007】また、熱処理炉50の下部炉壁は、ステン
レス鋼等で形成され鏡面に研磨された反射板80となっ
ている。反射板80には、図示していないが、複数の放
射温度計が取り付けられており、これらの放射温度計に
よりウエハWの複数個所の温度およびウエハ支持リング
62の温度がそれぞれ測定される。
【0008】上記したような構成のランプアニール装置
において、ウエハ支持リング62は、図5の(a)に平
面図を、(b)に拡大縦断面図を示すように、その内周
縁部上面が段付き面とされて、ウエハWの周端面と僅か
な間隙を介しウエハWを取り囲むように対向する環状壁
面82、および、ウエハWの下面に当接してウエハWを
支持する支持平面84を有している。このウエハ支持リ
ング62は、その支持平面84とウエハWの周縁部下面
とがウエハWの全周にわたり2mm〜4mm程度重なり
合って面接触した状態でウエハWを支持する。
【0009】ウエハWは、その周端面がウエハ支持リン
グ62の環状壁面82と対向して環状壁面82に全周を
取り囲まれた状態で、光照射によって加熱される。この
とき、ウエハ支持リング62も、ウエハWと一緒に光照
射を受けて昇温する。また、ウエハWの冷却時には、ウ
エハWと共に降温する。したがって、ウエハWとウエハ
支持リング62とは、連続した1枚の板状体とみなすこ
とができる。このようにしてウエハ支持リング62でウ
エハWを支持することにより、ウエハWの周縁部からの
熱放散と中央部からの熱放散とを同等にして、ウエハW
の周縁部と中央部との間で温度差が生じないようにして
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】益々微細化が進む半導
体デバイスの製造工程で使用されるランプアニール装置
等の枚葉式ウエハ熱処理装置においては、ウエハ面内の
温度均一性を向上させることが重要があり、そのため
に、加熱源である複数のランプの光照射強度を調整した
り、ウエハを加熱源に対して回転させたりするなどの手
段を講じている。ところが、ウエハとは異なり、SiC
等のセラミックスで製作されたウエハ支持リングは、そ
れ自体に円周方向における熱容量差があったり、ウエハ
支持リングとリング保持筒などとの接触部分が円周方向
において構造的に不均一であったり、ウエハ支持リング
面内の位置により、リング自体の肉厚のばらつきによる
熱容量の変化やリングの表面状態の違いによる赤外線吸
収量の差があったり、ウエハとウエハ支持リングとの重
なり代が円周方向における位置によって異なっていたり
することがある。そして、上記したように、ウエハ支持
リングの支持平面とウエハの周縁部下面とは面接触して
いる。このため、ウエハ支持リングの円周方向における
熱容量や赤外線吸収量のばらつき、ウエハ支持リングと
の接触部分の円周方向における構造的不均一、ウエハと
ウエハ支持リングとの重なり代の円周方向におけるばら
つきなどにより、ウエハ支持リングとウエハとの間での
熱伝導による熱の移動量がウエハの円周方向において変
化することになる。この結果、ランプの光照射強度を調
整するなどしても、円周方向における移動熱量の差によ
る影響が、ウエハ支持リングと面接触するウエハの周縁
部に強調され温度のうねりとなって現れ、ウエハ面内の
温度均一性を向上させることができない、といった問題
点がある。
【0011】また、ウエハ支持リングは、熱応力による
変形を生じる可能性があり、その度合いは、ウエハ支持
リングの外径寸法を大きくするほど大きくなる。ウエハ
支持リングが熱応力により変形すると、ウエハとの接触
状態が円周方向において変化する可能性がある。この結
果、ウエハ支持リングとウエハとの間での熱伝導による
熱の移動量がウエハの円周方向において変化し、その影
響がウエハの周縁部に現れ、ウエハ面内の温度均一性が
低下する、といった問題点がある。
【0012】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、基板支持部材と基板との間での熱伝
導の、円周方向における差によって基板の周縁部に現れ
る影響を低減させ、基板面内の温度均一性を向上させる
ことができる基板の熱処理装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
上部炉壁が光透過性材料で形成され、内部に基板が搬入
されて保持される熱処理炉と、内径が基板の直径より小
さく外径が基板の直径より大きいリング状薄板からな
り、前記熱処理炉内において基板を水平姿勢に支持する
基板支持部材と、前記熱処理炉内に保持された基板の上
面に対向して配設され、前記上部炉壁を通して基板に光
を照射して基板を加熱する加熱手段と、を備えた基板の
熱処理装置において、前記基板支持部材の内周縁部上面
を段付き面に形成して、基板の周端面と僅かな間隙を介
し基板を取り囲むように対向する環状壁面、および、基
板の周縁部下面と対向する水平壁面を形設し、その水平
壁面に、基板の下面に当接して基板を支持する凸状支持
部を形成したことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る発明は、上部炉壁が光透過
性材料で形成され、内部に基板が搬入されて保持される
熱処理炉と、内径が基板の直径より小さく外径が基板の
直径より大きいリング状薄板からなり、前記熱処理炉内
において基板を水平姿勢に支持する基板支持部材と、前
記熱処理炉内に保持された基板の上面に対向して配設さ
れ、前記上部炉壁を通して基板に光を照射して基板を加
熱する加熱手段と、を備えた基板の熱処理装置におい
て、前記基板支持部材を、内径が基板の直径より小さく
外径が基板の直径より大きいリング状薄板の内周縁部上
面を段付き面に形成して、基板の周端面と僅かな間隙を
介し基板を取り囲むように対向する環状壁面、および、
基板の周縁部下面に当接して基板を支持する支持平面が
形設された内側部材と、内径が前記内側部材の外径より
小さく外径が内側部材の外径より大きいリング状薄板か
らなり内側部材を水平姿勢に支持する外側部材と、から
構成したことを特徴とする。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項2記載の熱
処理装置において、前記外側部材の内周縁部上面を段付
き面に形成して、前記内側部材の周端面と僅かな間隙を
介し内側部材を取り囲むように対向する環状壁面、およ
び、内側部材の周縁部下面と対向する水平壁面を形設
し、その水平壁面に、前記内側部材の下面に当接して内
側部材を支持する凸状支持部を形成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項1に係る発明の基板の熱処理装置に
おいて、基板と基板支持部材とは、基板支持部材の水平
壁面に形成された凸状支持部を介して接触しているだけ
で、基板支持部材との接触部分が小さいので、基板支持
部材と基板との間での熱伝導による熱の移動量が少な
い。したがって、基板支持部材の円周方向における熱容
量および赤外線吸収量のばらつきや基板支持部材との接
触部分の円周方向における構造的不均一による影響が、
基板の周縁部に温度のうねりとなって現れる度合いが低
減する。また、基板と基板支持部材との接触部分の面積
は、基板の円周方向において常に均等になるので、基板
と基板支持部材との重なり代の円周方向におけるばらつ
きにより基板支持部材と基板との間での熱伝導による熱
の移動量が基板の円周方向において変化する、といった
ことがない。このため、基板面内の温度均一性を向上さ
せることが可能になる。また、基板の周縁部と重なる基
板支持部材の内周縁部は、基板支持部材の水平壁面と基
板下面との間に隙間が形成されるように薄く形成される
ので、その部分の熱容量が小さくなる。したがって、基
板支持部材との間での熱移動によって基板の周縁部で急
激な温度低下を生じることが防がれる。
【0017】請求項2に係る発明の基板の熱処理装置に
おいては、基板支持部材が、内側部材と外側部材との互
いに分離した2つの部材から構成されているので、1枚
のリング状薄板からなる基板支持部材における半径方向
の温度勾配に比べ、内側部材および外側部材のそれぞれ
における半径方向の温度勾配が小さくなる。このため、
基板支持部材を構成する内側部材および外側部材のそれ
ぞれの熱応力が、1枚のリング状薄板からなる基板支持
部材に比べて小さくなる。したがって、基板支持部材が
1枚のリング状薄板から構成される場合に比べて、熱応
力による基板支持部材の変形によって基板との接触状態
が円周方向において変化する程度が小さくなる。このた
め、基板支持部材と基板との間での熱伝導による熱の移
動量の、基板の円周方向における変化が低減するので、
基板面内の温度均一性を向上させることが可能になる。
また、基板支持部材を構成する内側部材および外側部材
のそれぞれの熱応力が小さくなるので、基板支持部材の
耐久性が向上する。
【0018】請求項3に係る発明の熱処理装置では、内
側部材と外側部材とは、外側部材の水平壁面に形成され
た凸状支持部を介して接触しているだけで、外側部材と
の接触部分が小さいので、外側部材と内側部材との間で
の熱伝導による熱の移動量が少ない。したがって、外側
部材の円周方向における熱容量および赤外線吸収量のば
らつきや外側部材との接触部分の円周方向における構造
的不均一による影響が、内側部材を介して基板の周縁部
に温度のうねりとなって現れる度合いが低減する。ま
た、内側部材と外側部材との接触部分の面積は、内側部
材の円周方向において常に均等になるので、内側部材と
外側部材との重なり代の円周方向におけるばらつきによ
り外側部材と内側部材との間での熱伝導による熱の移動
量が内側部材の円周方向において変化する、といったこ
とがない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について図1ないし図3を参照しながら説明する。
【0020】図1は、この発明の実施形態の1例を示
し、(a)は、基板の熱処理装置、例えば図4に示した
ようなランプアニール装置の構成要素であるウエハ支持
リングを半導体ウエハと共に示す平面図であり、(b)
は、その拡大縦断面図である。ランプアニール装置の基
本構成は、図4に示した従来の装置と同様であるので、
ここでは、その説明を省略する。
【0021】ウエハ支持リング10は、従来と同様に、
例えばSiC等のセラミックスによって薄板状に形成さ
れ、かつ、内径がウエハWの直径より小さく外径がウエ
ハWの直径より大きいリング状に形成されている。ま
た、このウエハ支持リング10は、その内周縁部上面が
段付き面に形成されており、ウエハWの周端面と僅かな
間隙を介しウエハWを取り囲むように対向する環状壁面
12を有している。そして、このウエハ支持リング10
では、ウエハWの周縁部と重なり合う内周縁部が、図5
に示した従来のウエハ支持リング62に比べて薄く形成
され、その内周薄板部14の上面をなす水平壁面16
に、ウエハWの下面に当接してウエハWを支持する凸状
支持部18が全周にわたって一定幅で形成されている。
凸状支持部18は、例えば、ウエハWの周縁より0.5
mm〜5mm、好ましくは1mm〜4mmだけ内側に当
接するように設けられ、また、幅寸法が0.1mm〜3
mm、好ましくは0.25mm〜0.85mm程度とさ
れる。ウエハWの下面とウエハ支持リング10とは線状
に接触するので、ウエハWの下面とウエハ支持リング1
0の水平壁面16とは、隙間をもって、例えば0.05
mm〜5mm、好ましくは0.05mm〜0.2mm程
度の隙間を介しほぼ平行をなして対向することになる。
【0022】このような構成を有するウエハ支持リング
10では、その水平壁面16に形成された凸状支持部1
8を介してウエハWと線状に接触するだけであり、従来
の装置のようにウエハWとウエハ支持リング62とが面
接触する場合に比べ、ウエハWとウエハ支持リング10
との接触部分が著しく小さくなっている。このため、ウ
エハ支持リング10とウエハWとの間での熱伝導による
熱の移動量が少なくなる。この結果、ウエハ支持リング
10自体に円周方向における熱容量差があったり、ウエ
ハ支持リング10とリング保持筒などとの接触部分が円
周方向において構造的に不均一であったり、ウエハ支持
リング10自体の肉厚のばらつきにより、ウエハ支持リ
ング10面上の位置によって熱容量に差があったり、ウ
エハ支持リング10の表面状態の違いにより、ウエハ支
持リング10面上の位置によって赤外線吸収量に差があ
ったりしても、それらによる影響が、ウエハWの周縁部
に温度のうねりとなって現れる度合いが低減することに
なる。また、平面視でウエハWとウエハ支持リング10
との重なり代が円周方向における位置によって異なって
いても、ウエハWとウエハ支持リング10とは、一定幅
の凸状支持部18の形成部分で接触しているだけである
ので、ウエハWとウエハ支持リング10との接触部分の
面積は、ウエハWの円周方向において常に均等になる。
このため、ウエハWとウエハ支持リング10との間での
熱伝導による熱の移動量がウエハWの円周方向において
変化する、といったことがない。これらのことにより、
ウエハWの面内の温度均一性が向上することになる。ま
た、ウエハWの周縁部と重なり合うウエハ支持リング1
0の内周薄板部14は、その水平壁面16とウエハWと
の間に隙間が形成されるように薄く形成されているの
で、その部分の熱容量が小さい。このため、ウエハ支持
リング10との間での熱移動によってウエハWの周縁部
で急激な温度低下を生じることが防がれる。
【0023】図2は、図1に示した実施形態の変形例を
示し、(a)は、ウエハ支持リングを半導体ウエハと共
に示す平面図であり、(b)は、その拡大縦断面図であ
る。このウエハ支持リング20も、図1に示したウエハ
支持リング10と同様に、内周縁部上面が段付き面に形
成され、ウエハWの周端面と僅かな間隙を介しウエハW
を取り囲むように対向する環状壁面22、および、上面
をなす水平壁面26がウエハWと僅かな隙間を介しほぼ
平行をなして対向する内周薄板部24を有している。そ
して、このウエハ支持リング20では、内周薄板部24
の水平壁面26に、同一形状の微小突起からなる複数、
図示例では8つの凸状支持部28が円周方向に等配され
て形成されている。このウエハ支持リング20において
も、図1に示したウエハ支持リング10と同様の作用効
果が得られる。
【0024】図3は、図1および図2に示したものとは
異なる実施形態の1例を示し、(a)は、ウエハ支持リ
ングを半導体ウエハと共に示す平面図であり、(b)
は、その拡大縦断面図である。このウエハ支持リング3
0は、それぞれSiC等のセラミックスによって薄板状
に形成された内側リング32と外側リング34との2つ
の薄板状リングから構成されている。内側リング32と
外側リング34とは、互いに分離しており、内側リング
32は、内径がウエハWの直径より小さく外径がウエハ
Wの直径より大きく、外側リング34は、内径が内側リ
ング32の外径より小さく外径が内側リング32の外径
より大きい。
【0025】内側リング32は、その内周縁部上面が段
付き面に形成されて、ウエハWの周端面と僅かな間隙を
介しウエハWを取り囲むように対向する環状壁面36、
および、ウエハWの下面に当接してウエハWを支持する
支持平面38を有している。また、外側リング34は、
その内周縁部上面が段付き面に形成されて、内側リング
32の周端面を取り囲むように対向する環状壁面40を
有し、また、内側リング32の外周縁部と重なり合う内
周縁部が薄く形成され、その内周薄板部42の上面をな
す水平壁面44に、内側リング32の下面に当接して内
側リング32を支持する凸状支持部46が全周にわたっ
て一定幅で形成されている。そして、内側リング32の
下面と外側リング34とは線状に接触するので、内側リ
ング32の下面と外側リング34の水平壁面44とは、
隙間を介在させほぼ平行をなして対向している。
【0026】このように互いに分離した内側リング32
と外側リング34との2つの薄板状リングから構成され
たウエハ支持リング30では、1枚のリング状薄板から
構成されたウエハ支持リングにおける半径方向の温度勾
配に比べ、内側リング32および外側リング34のそれ
ぞれにおける半径方向の温度勾配が小さくなる。このた
め、ウエハ支持リング30を構成する内側リング32お
よび外側リング34のそれぞれの熱応力が、1枚のリン
グ状薄板からなるウエハ支持リングに比べて小さくな
る。この結果、ウエハ支持リングが1枚のリング状薄板
から構成される場合に比べて、熱応力による内側リング
32の変形によってウエハWとの接触状態が円周方向に
おいて変化する程度が小さくなるので、内側リング32
とウエハWとの間での熱伝導による熱の移動量の、ウエ
ハWの円周方向における変化が低減する。これにより、
ウエハWの面内の温度均一性が向上することになる。ま
た、ウエハ支持リング30を構成する内側リング32お
よび外側リング34のそれぞれの熱応力が小さくなるの
で、ウエハ支持リング30の耐久性が向上する。
【0027】また、内側リング32と外側リング34と
は、外側リング34の水平壁面44に形成された凸状支
持部46を介して接触しているだけであるので、外側リ
ング34と内側リング32との間での熱伝導による熱の
移動量が少ない。この結果、外側リング34の円周方向
における熱容量および赤外線吸収量のばらつきなどによ
る影響が、内側リング32を介してウエハWの周縁部に
温度のうねりとなって現れる度合いが低減する。また、
平面視で内側リング32と外側リング34との重なり代
が円周方向における位置によって異なっていても、内側
リング32と外側リング34とは、一定幅の凸状支持部
46で接触しているだけであるので、内側リング32と
外側リング34との接触部分の面積は、ウエハWの円周
方向において常に均等になる。このため、内側リング3
2と外側リング34との間での熱伝導による熱の移動量
が内側リング32の円周方向において変化する、といっ
たことがない。
【0028】なお、図3に示したウエハ支持リング30
において、外側リング34の内周縁部を、図2に示した
ような構造としてもよい。また、図3に示した実施形態
では、外側リング34の水平壁面44に凸状支持部46
を形成し、その凸状支持部46を内側リング32の下面
に当接させて、外側リング34で内側リング32を支持
しているが、外側リングの水平壁面に凸状支持部を形成
せずに、外側リングの内周薄板部の上面を単なる支持平
面として、内側リング32の下面に外側リングを面接触
させて、外側リングで内側リング32を支持するように
してもよい。また、内側リング32の内周縁部を、図1
や図2に示したような構造とすることもできる。
【0029】
【発明の効果】請求項1および請求項2に係る各発明の
基板の熱処理装置を使用すると、基板支持部材と基板と
の間での熱伝導の、円周方向における差によって基板の
周縁部に現れる影響を低減させることができるので、基
板面内の温度均一性を向上させることができる。また、
請求項2に係る発明の熱処理装置では、基板支持部材の
耐久性を向上させることができる。
【0030】請求項3に係る発明の熱処理装置では、基
板面内の温度均一性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示し、(a)は、
基板の熱処理装置の構成要素であるウエハ支持リングを
半導体ウエハと共に示す平面図であり、(b)は、その
拡大縦断面図である。
【図2】図1に示した実施形態の変形例を示し、(a)
は、ウエハ支持リングを半導体ウエハと共に示す平面図
であり、(b)は、その拡大縦断面図である。
【図3】図1および図2に示したものとは異なる実施形
態の1例を示し、(a)は、ウエハ支持リングを半導体
ウエハと共に示す平面図であり、(b)は、その拡大縦
断面図である。
【図4】ランプアニール装置の概略構成の1例を模式的
に示す側断面図である。
【図5】従来のランプアニール装置におけるウエハ支持
リングの構成例を示し、(a)は、ウエハ支持リングを
半導体ウエハと共に示す平面図であり、(b)は、その
拡大縦断面図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ 10、20、30 ウエハ支持リング 12、22 ウエハ支持リングの環状壁面 14、24 ウエハ支持リングの内周薄板部 16、26 ウエハ支持リングの水平壁面 18、28 ウエハ支持リングの凸状支持部 32 内側リング 34 外側リング 36 内側リングの環状壁面 38 内側リングの支持平面 40 外側リングの環状壁面 42 外側リングの内周薄板部 44 外側リングの水平壁面 46 外側リングの凸状支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 光和 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 伊藤 禎朗 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部炉壁が光透過性材料で形成され、内
    部に基板が搬入されて保持される熱処理炉と、 内径が基板の直径より小さく外径が基板の直径より大き
    いリング状薄板からなり、前記熱処理炉内において基板
    を水平姿勢に支持する基板支持部材と、 前記熱処理炉内に保持された基板の上面に対向して配設
    され、前記上部炉壁を通して基板に光を照射して基板を
    加熱する加熱手段と、を備えた基板の熱処理装置におい
    て、 前記基板支持部材の内周縁部上面を段付き面に形成し
    て、基板の周端面と僅かな間隙を介し基板を取り囲むよ
    うに対向する環状壁面、および、基板の周縁部下面と対
    向する水平壁面を形設し、その水平壁面に、基板の下面
    に当接して基板を支持する凸状支持部を形成したことを
    特徴とする基板の熱処理装置。
  2. 【請求項2】 上部炉壁が光透過性材料で形成され、内
    部に基板が搬入されて保持される熱処理炉と、 内径が基板の直径より小さく外径が基板の直径より大き
    いリング状薄板からなり、前記熱処理炉内において基板
    を水平姿勢に支持する基板支持部材と、 前記熱処理炉内に保持された基板の上面に対向して配設
    され、前記上部炉壁を通して基板に光を照射して基板を
    加熱する加熱手段と、を備えた基板の熱処理装置におい
    て、 前記基板支持部材を、 内径が基板の直径より小さく外径が基板の直径より大き
    いリング状薄板の内周縁部上面を段付き面に形成して、
    基板の周端面と僅かな間隙を介し基板を取り囲むように
    対向する環状壁面、および、基板の周縁部下面に当接し
    て基板を支持する支持平面が形設された内側部材と、 内径が前記内側部材の外径より小さく外径が内側部材の
    外径より大きいリング状薄板からなり内側部材を水平姿
    勢に支持する外側部材と、から構成したことを特徴とす
    る基板の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記外側部材の内周縁部上面が段付き面
    に形成されて、前記内側部材の周端面と僅かな間隙を介
    し内側部材を取り囲むように対向する環状壁面、およ
    び、内側部材の周縁部下面と対向する水平壁面が形設さ
    れ、その水平壁面に、前記内側部材の下面に当接して内
    側部材を支持する凸状支持部が形成された請求項2記載
    の基板の熱処理装置。
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