JP2003059785A - 電解コンデンサ素子のエージング装置 - Google Patents

電解コンデンサ素子のエージング装置

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JP2003059785A JP2001250038A JP2001250038A JP2003059785A JP 2003059785 A JP2003059785 A JP 2003059785A JP 2001250038 A JP2001250038 A JP 2001250038A JP 2001250038 A JP2001250038 A JP 2001250038A JP 2003059785 A JP2003059785 A JP 2003059785A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱洩れに起因する種々の不具合を抑制すること
のできる電解コンデンサ素子のエージング装置を提供す
る。 【解決手段】エージング装置は、一対の回転体8を備
え、その外周には取付具11と絶縁板12とチャック3
4とを有する保持具7が所定間隔を隔てて取付けられ
る。チャック34のばねホルダ支え33には、断熱布5
1が取着されている。チャック34が閉じた状態にあっ
ては、断熱布51の一端側が隣接する保持具7の断熱材
と重なり合うとともに、断熱材51の他端側が絶縁板1
2に接触するよう構成されている。断熱布51よりも素
子6の本体部6a側が主として加熱されることとなり、
反対側は加熱されにくい。特に、断熱布51の他端側が
絶縁板12に圧接するよう構成されているため、断熱布
51の他端側と絶縁板12との間に隙間が形成されにく
く、本体部6a側からの熱の洩れが起こりにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサ素
子のエージング装置に係り、特に、複数の電解コンデン
サ素子を保持具に取付けた状態で加熱し所定の電圧を供
給することによりエージング処理を施すことに関する技
術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサの製造過程におい
て、製造中に生じた誘電体酸化皮膜の部分的破壊を修復
するべく、エージング処理が施される。電解コンデンサ
をエージング処理する場合、多数の電解コンデンサを保
持具に保持させたまま加熱炉内に入れて加熱するととも
に、保持された電解コンデンサに所定の電圧を供給する
ことが行われる(特開昭63−88816号公報等参
照)。
【0003】従来のエージング装置の構成の例を図12
に示す。同図に示すように、多数の電解コンデンサ素子
81は、本体部82及び一対のリード線83を備えてお
り、長尺状の保持具84に並んだ状態で取付けられる。
保持具84は、図示しない回転体に対し多数取り付けら
れている。そして、回転体が、エージング装置内におい
てゆっくりと回転させられる間、装置内が加熱されると
ともに、保持具84に取付けられた電解コンデンサ素子
81に所定の電圧が供給されることで、エージングが施
される。
【0004】保持具84は、絶縁板85を備えており、
絶縁板85の先端側(図12の左端側)に対し、一対の
リード線83が跨ぐようにして、電解コンデンサ素子8
1が取付けられる。そして、エージングに際しては、絶
縁板85の両側から、挟持手段86に設けられた板バネ
87が挟み込まれる。これにより、リード線83につい
て電気的導通状態が確保される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このとき、本来であれ
ば熱は、電解コンデンサ素子81のうち、本体部82に
のみ加えられるべきであり、逆に保持具84が加熱され
るのは望ましくない。そこで、同図に示すように挟持手
段86の頂面に断熱布88を取付けることが考えられ
る。このように構成することで、主として断熱布88よ
りも本体部82側において加熱が図られることとなる。
【0006】ところが、上記のような構成では、必ずし
も十分に断熱を図ることができるとは限らない。すなわ
ち、図13に示すように、絶縁板85にはリード線83
が接触しており、リード線83には板バネ87が接触し
ている。このため、かかる断熱布88では、隙間Sが形
成されてしまうこととなり、熱風が絶縁板85の基端部
側の方へと洩れてしまう。そのため、熱風洩れに起因す
る不具合が生じるおそれがある。
【0007】本発明は、上記各事情に鑑みてなされたも
のであり、熱洩れに起因する種々の不具合を抑制するこ
とのできる電解コンデンサ素子のエージング装置を提供
することを主たる目的の一つとしている。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成し得る特徴的手段について以下に説明する。また、
各手段につき、特徴的な作用及び効果を必要に応じて記
載する。
【0009】手段1.外周縁側から内側に向けて加熱を
施すための加熱炉と、本体部及び本体部から延びる一対
のリード線よりなる複数個の電解コンデンサ素子を、前
記リード線を跨がせることで取付可能に構成された長尺
状の板状体、及び板状体の両側から前記リード線に接触
するよう挟持可能な挟持手段を備えた複数の保持具と、
前記加熱炉内において前記保持具を回転移動させる回転
移動手段とを備えた電解コンデンサ素子のエージング装
置において、前記挟持手段に対し可撓性を有する断熱材
を取着し、前記挟持手段が前記リード線に接触した状態
にあっては、前記断熱材の一端側が隣接する保持具の断
熱材と重なり合うとともに、断熱材の他端側が前記板状
体に接触するよう構成したことを特徴とする電解コンデ
ンサのエージング装置。
【0010】手段1によれば、加熱炉において、外周縁
側から内側に向けて加熱が施される。本体部及び本体部
から延びる一対のリード線よりなる複数個の電解コンデ
ンサ素子は、リード線が板状体に跨がされることで取付
けられる。さらに板状体の両側からリード線に接触する
よう挟持手段が挟持した状態で、回転移動手段によって
保持具が加熱炉内において回転移動させられる。さて、
かかるエージング装置において、挟持手段に対し可撓性
を有する断熱材が取着される。そして、挟持手段がリー
ド線に接触した状態にあっては、つまり、エージングの
最中にあっては、断熱材の一端側が隣接する保持具の断
熱材と重なり合うため、基本的には断熱材よりも本体部
側が主として加熱されることとなり、反対側は加熱され
にくい。特に、断熱材の他端側が板状体に接触するよう
構成されているため、断熱材の他端側と板状体との間に
隙間が形成されにくく、本体部側からの熱の洩れが起こ
りにくい。その結果、熱洩れに起因する種々の不具合を
抑制することができる。
【0011】手段2.外周縁側から内側に向けて加熱を
施すための加熱炉と、前記加熱炉内において回転可能に
支持された回転軸と、前記回転軸に対し、互いに距離を
隔てて設けられた略円板状又は略ホイール状の一対の回
転体と、本体部及び本体部から延びる一対のリード線よ
りなる複数個の電解コンデンサ素子を、前記リード線を
跨がせることで取付可能に構成された長尺状の板状体、
及び板状体の両側から前記リード線に接触するよう挟持
可能な挟持手段を備え、前記一対の回転体のほぼ外周部
分に互いに相対するように所定間隔毎に取付けられる複
数の保持具とを備えた電解コンデンサ素子のエージング
装置において、前記挟持手段に対し可撓性を有する断熱
材を取着し、前記挟持手段が前記リード線に接触した状
態にあっては、前記断熱材の一端側が隣接する保持具の
断熱材と重なり合うとともに、断熱材の他端側が前記板
状体に接触するよう構成したことを特徴とする電解コン
デンサのエージング装置。
【0012】手段2によれば、加熱炉において、外周縁
側から内側に向けて加熱が施される。加熱炉内におい
て、回転軸に対し互いに距離を隔てて設けられた略円板
状又は略ホイール状の一対の回転体が回転させられる。
一対の回転体のほぼ外周部分に互いに相対するように複
数の保持具が所定間隔毎に取付けられる。保持具は、板
状体及び挟持手段を備えており、本体部及び本体部から
延びる一対のリード線よりなる複数個の電解コンデンサ
素子のリード線が跨がされることで板状体に取付けられ
る。さらに板状体の両側はリード線に接触するよう挟持
手段で挟持される。さて、かかるエージング装置におい
て、挟持手段に対し可撓性を有する断熱材が取着され
る。そして、挟持手段がリード線に接触した状態にあっ
ては、つまり、エージングの最中にあっては、断熱材の
一端側が隣接する保持具の断熱材と重なり合うため、基
本的には断熱材よりも本体部側が主として加熱されるこ
ととなり、反対側は加熱されにくい。特に、断熱材の他
端側が板状体に接触するよう構成されているため、断熱
材の他端側と板状体との間に隙間が形成されにくく、本
体部側からの熱の洩れが起こりにくい。その結果、熱洩
れに起因する種々の不具合を抑制することができる。
【0013】手段3.前記挟持手段は、前記リード線に
接触可能かつ電気的導通可能な弾性部材と、該弾性部材
を直接的又は間接的に支持する支持手段とを備え、前記
断熱材は、前記他端側が少なくとも前記弾性部材よりも
延びるよう前記支持手段に取着されていることを特徴と
する手段1又は2に記載の電解コンデンサ素子のエージ
ング装置。
【0014】手段3によれば、挟持手段の支持手段によ
り弾性部材が直接的又は間接的に支持され、弾性部材が
リード線に接触し、電気的導通が図られる。また、断熱
材は、他端側が少なくとも前記弾性部材よりも延びるよ
う支持手段に取着されている。このため、板状体と弾性
部材との隙間が塞がれやすくなり、該隙間からの熱洩れ
がより一層確実に抑制される。
【0015】なお、「一方の支持手段に取着される断熱
材は、少なくとも2枚よりなり、隣り合う断熱材が前記
断熱材間に入り込むよう構成されていること」としても
よい。このような構成とすることで、挟持手段が開いた
状態であっても閉じた状態であっても隣り合う断熱材と
の間に隙間が形成されにくくなり、より一層熱洩れを抑
制することができる。
【0016】手段4.前記断熱材は、布帛に対し金属コ
ーティングが施された断熱布によって構成されているこ
とを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の電解コ
ンデンサ素子のエージング装置。
【0017】手段4によれば、断熱材が布帛に対し金属
コーティングが施された断熱布によって構成されている
ので、加工等を行いやすく、輻射熱により保温効果が高
まる。
【0018】手段5.前記断熱材のうち少なくとも前記
他端側の前記板状体への接触部分が弾性圧縮変形可能な
素材により構成されていることを特徴とする手段1乃至
4のいずれかに記載の電解コンデンサ素子のエージング
装置。
【0019】手段5によれば、断熱材のうち少なくとも
他端側の前記板状体への接触部分が弾性圧縮変形可能な
素材により構成されているので、前記接触部分及びその
近傍のシール性の向上が図られる。
【0020】手段6.前記断熱材の前記他端側の前記板
状体への接触部分のうち、少なくとも前記リード線に対
応する部位にはスリットが形成されていることを特徴と
する手段1乃至5のいずれかに記載の電解コンデンサ素
子のエージング装置。
【0021】手段6によれば、断熱材の前記他端側の板
状体への接触部分のうち、少なくともリード線に対応す
る部位にはスリットが形成されているため、リード線が
スリット内に入り込むことで断熱材の他端側の板状体へ
の接触面積が増大することとなり、隙間がより一層狭め
られる。その結果、熱洩れがより一層抑制されることと
なる。
【0022】手段7.前記断熱材の前記他端側の前記板
状体への接触部分のうち、少なくとも前記リード線に対
応する部位には毛羽状部材が設けられていることを特徴
とする手段1乃至6のいずれかに記載の電解コンデンサ
素子のエージング装置。
【0023】手段7によれば、断熱材の前記他端側の前
記板状体への接触部分のうち、少なくとも前記リード線
に対応する部位には毛羽状部材が設けられているため、
リード線が毛羽状部材間に入り込むことで断熱材の他端
側(毛羽状部材を含む)と板状体との接触面積が増大す
ることとなり、隙間がより一層狭められる。その結果、
熱洩れがより一層抑制されることとなる。
【0024】手段8.前記加熱炉は、外周縁側から内側
に向けて熱風を導出可能となっていることを特徴とする
手段1乃至7のいずれかに記載の電解コンデンサ素子の
エージング装置。
【0025】手段8によれば、加熱炉では、外周縁側か
ら内側に向けて熱風が導出され、該熱風により本体部が
加熱されることとなるが、この熱風が断熱材から洩れに
くくなり、熱風洩れによる不具合を抑制することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態について、図
面を参照しつつ説明する。
【0027】図2,3に示すように、本実施の形態にお
けるエージング装置1は、加熱手段2及び搬送手段3を
備えている。搬送手段3は軸受4を備えており、軸受4
には、回転軸5が回転可能に支持されている。回転軸5
のほぼ両端部には電解コンデンサ素子(以下、単に「素
子」と称する)6を保持するための保持具7を搬送する
ためのホイール状の一対の回転体8が取付けられてい
る。
【0028】これら回転体8は、図示しない駆動モータ
の回転に基づいてゆっくりと回転するようになってい
る。図6に示すように、各回転体8の外周には、凹部9
及び凸部10が歯車状に交互に形成されている。
【0029】回転体8の外周には、長尺状の保持具7
が、複数個(例えば60〜100個程度)所定間隔を隔
てて取付けられるようになっている。該保持具7は、回
転体8の各凹部9に対応して位置するように取付けられ
るようになっている。保持具7は、回転体8に取付けら
れる取付具11と、取付具11に取付けられ、かつ、一
対の回転体8間に延びる長板状の板状体としての絶縁板
12とを有している。該保持具7の詳細については後述
する。
【0030】保持具7の移送経路の外周には、図3の位
置Aから位置Bまでの約270度にわたって被う加熱炉
21が設けられている。この加熱炉21は、保持具7の
移送経路の外周を環状に囲み、かつ、外部から隔てられ
ている。加熱炉21は、軸受4に取付けられた略ホイー
ル状のフレーム22(図2参照)により回転軸5と同心
状に支えられている。
【0031】加熱炉21の円周方向の一端縁側(図3の
位置A)には、加熱炉21に内に熱風を送るための送風
機23が取付けられている。この送風機23は、加熱炉
21に接続され、加熱炉21内に通じかつ回転軸5と平
行に延びる空間24を有する送風機ハウジング25を備
えている。空間24内には、ファン26及びヒータ27
が設けられている。加熱炉21及び送風機ハウジング2
5内には、その全長にわたって延びる隔壁28が加熱炉
21と同心状に設けられており、この隔壁28によっ
て、加熱炉21及び送風機ハウジング25内が半径方向
内側の往路29と外側の復路30との2つに分けられて
いる。従って、ファン26により送られ、ヒータ27に
より加熱された熱風は、往路29内を図3で半時計回り
方向に流れ、加熱炉21の終端の位置B近くで復路30
内に流れ、そこを今度は時計回り方向に流れて送風機ハ
ウジング25内に戻るようになっている。このように、
加熱炉21、送風機23等によって加熱手段2が構成さ
れている。
【0032】次に、本実施の形態におけるエージング装
置1の動作について簡単に説明する。搬送手段3の回転
体8は、例えば図3の半時計回り方向にゆっくりと間欠
回転される。そして、回転体8の外周に取付けられた保
持具7が位置C(受け渡し部)にきたとき、保持具7に
保持された多数の素子6の取出しと、保持具7への新た
な素子6の供給とが図示しない供給取出装置によって行
われる。
【0033】加熱炉21及び送風機ハウジング25内で
はヒータ27により加熱された熱風が、往路29→加熱
炉21終端→復路30→送風機ハウジング25の順で循
環される。また、保持具7に保持されたコンデンサ素子
6は保持具7とともに図3において半時計回り方向に移
動し、往路29内を通過する間に熱風により加熱され
る。このとき、各絶縁板12(保持具7)の端子には、
フレーム22(外部)側の電極端子から所定の電圧が供
給されるようになっており、前記回転体8の回転に伴っ
て、各保持具7がスライドし、接触する電極端子を次々
にシフトさせるようになっている。この間、保持具7を
介して所定の電圧が供給され、エージング処理が施され
るようになっている。
【0034】次に、素子6を保持するための保持具7の
詳細について説明する。図4,5,6に示すように、各
取付具11には、絶縁板12を間に挟むようにして一対
のレバー31がピン32により回動自在に取付けられて
いる。レバー31の先端部には、絶縁板12とほぼ平行
に延びる支持手段としての一対のばねホルダ支え33が
取付けられている。これらレバー31及びばねホルダ支
え33等により素子6を把持するための挟持手段として
のチャック34が構成されている。ばねホルダ支え33
の絶縁板12側の凹部内には絶縁材製のばねホルダ35
が取付けられている。該ばねホルダ35の中央の凹部内
には、導電材料よりなる弾性部材としての板ばね36が
取付けられている。かかる板ばね36は、ばねホルダ支
え35の伸長方向に互いに接触しないように複数個配置
されている。
【0035】図7に示すように、各絶縁板12の一方の
面には、ほぼ全長に延びる電極板41が設けられてい
る。また、絶縁板12の他方の面には、各板ばね36に
対応する位置にそれぞれ別個になった複数の電極板42
が設けられている。絶縁板12の端部には図示しないプ
ラス及びマイナス端子が取付けられている。一方の端子
は電極板41に接続され、かつ、他方の端子は各電極板
42に素子6を介してそれぞれ電気的に接続可能となっ
ている。本実施の形態では、1個の保持具7あたり、例
えば80個の素子6が保持されるようになっている。
【0036】電極板41,42、板ばね36及び素子6
は、図7に示すような関係になっている。すなわち、電
極板41,42は、素子6の本体部6aから延びる一対
のリード線43を絶縁板12の両端に跨がせて、かつ、
リード線43を前記チャック34で押さえて保持したと
き、各リード線43が対応する各電極板41,42に接
触して1つの電気的導通回路を構成する。また、これと
ともに、板ばね36の上端部がリード線43に接触し、
かつ、下端が対応する電極板41,42に接触すること
により他の電気的導通回路を形成するようになってい
る。
【0037】なお、図5,6に示すように、取付具11
には、絶縁板12の長手方向に沿って延びるカム軸44
が回転可能に取付けられている。カム軸44には切り欠
き溝を有するカム45が取付けられている。また、各レ
バー31の下端には、カム45と接触する一対のローラ
46が取付けられている。そして、常には対のレバー3
1の上端が閉じるように、つまりは板ばね36が絶縁板
17に接触するようになっている。
【0038】これに対し、保持具7が素子6の供給位置
にきたとき、外部の公知の駆動装置(図示略)により、
上記カム軸44が回転させられ、カム45の切り欠き溝
がローラ46と係合するようになる。すると、板ばね3
6は、絶縁板12から離れ、素子6の供給が可能な状態
となる(図6参照)。そして、素子6が供給された後に
おいて、カム軸44が再度駆動装置により回転され、元
の状態に復帰させられる。これにより、対のレバー31
の下端間の間隔がカム45により広げられるため、ばね
ホルダ支え33が絶縁板12に接近し、板ばね36によ
りリード線43が押さえられる。その結果、素子6の保
持と、リード線43及び電極板41,42間の2経路の
電気的導通とが併せて図られるようになっている。
【0039】さて、加熱炉21内において、熱は、素子
6のうち、本体部6aにのみ加えられるべきであり、逆
に絶縁板12が加熱されるのは望ましくない。このた
め、本実施の形態においては、図1に示すように、ばね
ホルダ支え35の先端面(図の左端面)には、そのばね
ホルダ支え35の全長にわたって延びる断熱材としての
断熱布51がリベット52により取付けられている。こ
の断熱布51は、例えば難燃性繊維よりなり、かつ、気
密性の高い布の一面に、アルミニウム箔をコーティング
し、さらに、シリコンコーティングを施したものが好適
に用いられる。但し、他の素材により構成しても何ら差
し支えない。
【0040】一方のばねホルダ支え33に取着される断
熱布51は2枚よりなり、他方のばねホルダ支え33に
取着される断熱布51は1枚よりなっている。そして、
2枚の断熱布51間には隣り合う保持具7の1枚の断熱
布が入り込んでいる。また、1枚の断熱布51は反対側
の隣り合う保持具7の2枚の断熱布間に入り込んでい
る。
【0041】さて、本実施の形態においては、リード線
43をチャック34で押さえて保持した状態、つまり、
板ばね36で挟持した状態にあっては(エージングの最
中)、前述したように断熱布51の一端側が隣接する保
持具7の断熱布と重なり合うようになっている。また、
断熱布51の他端側は、絶縁板12に接触するよう構成
されている。つまり、断熱布51の他端側は板ばね36
よりも先端側に延びており、絶縁板12に圧接された状
態となっている。
【0042】次に、上記のように構成されてなる本実施
の形態の作用及び効果について説明する。
【0043】エージングの最中にあっては、断熱布51
の一端側が隣接する保持具7の断熱布と重なり合うた
め、基本的には断熱布51よりも本体部6a側(図1の
左側)が主として加熱されることとなり、反対側(図1
の右側)は加熱されにくい。特に、断熱布51の他端側
が絶縁板12に圧接するよう構成されているため、図8
に示すように、断熱布51の他端側と絶縁板12との間
に隙間が形成されにくく、本体部6a側からの熱の洩れ
が起こりにくい。その結果、熱洩れに起因する種々の不
具合(例えば絶縁板12に取着された図示しないポジス
タ等の電子部品等の損傷、或いは、熱洩れに起因するエ
ネルギーロス等)を抑制することができる。
【0044】また、断熱布51は、布帛に対し金属コー
ティングが施された断熱布によって構成されているた
め、加工等を行いやすく、輻射熱による保温効果が高ま
る。しかも、適度な撓みを期待でき、特に別途の手段を
採用せずとも所定のシール性を確保することができる。
【0045】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0046】(a)上記実施の形態では特に言及してい
ないが、図9に示すように、断熱布51の他端側(図の
右側)の絶縁板12への接触部分のうち、少なくともリ
ード線43に対応する部位にスリット53を形成するこ
ととしてもよい。このように構成することで、リード線
43がスリット53内に入り込むこととなり、断熱布5
1の他端側における絶縁板12への接触面積が増大する
こととなる。そのため、隙間がより一層狭められる。そ
の結果、熱洩れをより一層抑制することができる。
【0047】(b)また、図10(a)又は(b)に示
すように、断熱布51の他端側の絶縁板12への接触部
分のうち、少なくともリード線43に対応する部位に、
毛羽状部材54,55を設けることとしてもよい。この
ように構成することで、リード線43が毛羽状部材5
4,55間に入り込むこととなり、断熱布51の他端側
(毛羽状部材54,55を含む)の絶縁板12への接触
面積が増大することとなり、隙間がより一層狭められ
る。その結果、熱洩れをより一層抑制することができ
る。
【0048】(c)さらに、図11に示すように、断熱
布51のうち少なくとも他端側の絶縁板への接触部分が
弾性圧縮変形可能な素材(例えばシリコンゴムや他のゲ
ル状素材等)により構成されていてもよい。このように
構成することで、リード線43が当たっても当接部分が
弾性圧縮変形することで、隙間がより一層狭められるこ
ととなり、接触部分及びその近傍のシール性の向上を図
ることができる。
【0049】(d)上記実施の形態では、一対のばねホ
ルダ支え35に対し、それぞれ1枚及び2枚の断熱布5
1を取着することとしているが、1枚ずつであってもよ
いし、2枚以上ずつであってもよい。
【0050】(e)上記実施の形態では、断熱材として
断熱布51を採用しているが、必ずしも布状のものに限
定されるものではなく、可撓性を有するシート部材、或
いはプレート部材等により構成してもよい。
【0051】(f)ばねホルダ支え35への取着手段と
しては、リベット以外にも接着剤、ボルト等他の手段を
採用してもよい。
【0052】(g)上記実施の形態では、加熱炉21内
において熱風か吹き出される構成となっているが、風を
送ることなく、単にヒータによって加熱するのみの構成
であってもよい。
【0053】(h)保持具7に取付けられる素子6の数
や、回転体8に取付けられる保持具7の数は、上記実施
の形態のものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるエージング用保持具及び
断熱布を中心として示す側面模式図である。
【図2】エージング装置を示す断面図である。
【図3】エージング装置を示す断面図である。
【図4】保持具等を示す正断面図である。
【図5】保持具の取付状態を示す正断面図である。
【図6】保持具の取付状態を示す側面図である。
【図7】電極板に関するリード線及び板ばねの位置関係
を示す図である。
【図8】絶縁板の両側の隙間状態を説明するための部分
平面図である。
【図9】別の実施の形態における断熱布等を示す部分平
面図である。
【図10】(a),(b)ともに別の実施の形態におけ
る断熱布等を示す部分側面図である。
【図11】別の実施の形態における断熱布等を示す部分
断面図である。従来のエージング用保持具の取付状態を
示す正面図である。
【図12】従来の保持具の取付状態等を示す側面図であ
る。
【図13】従来の保持具の取付状態における絶縁板の両
側の隙間状態を説明するための部分平面図である。
【符号の説明】 1…エージング装置、5…回転軸、6…(電解コンデン
サ)素子、7…保持具、8…回転体、11…取付具、1
2…板状体としての絶縁板、21…加熱炉、51…断熱
材としての断熱布、53…スリット、54,55…毛羽
状部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 徹郎 愛知県小牧市応時二丁目250番地 シーケ ーディ 株式会社内 Fターム(参考) 5E082 MM27 MM31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁側から内側に向けて加熱を施すた
    めの加熱炉と、 本体部及び本体部から延びる一対のリード線よりなる複
    数個の電解コンデンサ素子を、前記リード線を跨がせる
    ことで取付可能に構成された長尺状の板状体、及び板状
    体の両側から前記リード線に接触するよう挟持可能な挟
    持手段を備えた複数の保持具と、 前記加熱炉内において前記保持具を回転移動させる回転
    移動手段とを備えた電解コンデンサ素子のエージング装
    置において、 前記挟持手段に対し可撓性を有する断熱材を取着し、前
    記挟持手段が前記リード線に接触した状態にあっては、
    前記断熱材の一端側が隣接する保持具の断熱材と重なり
    合うとともに、断熱材の他端側が前記板状体に接触する
    よう構成したことを特徴とする電解コンデンサのエージ
    ング装置。
  2. 【請求項2】 外周縁側から内側に向けて加熱を施すた
    めの加熱炉と、 前記加熱炉内において回転可能に支持された回転軸と、 前記回転軸に対し、互いに距離を隔てて設けられた略円
    板状又は略ホイール状の一対の回転体と、 本体部及び本体部から延びる一対のリード線よりなる複
    数個の電解コンデンサ素子を、前記リード線を跨がせる
    ことで取付可能に構成された長尺状の板状体、及び板状
    体の両側から前記リード線に接触するよう挟持可能な挟
    持手段を備え、前記一対の回転体のほぼ外周部分に互い
    に相対するように所定間隔毎に取付けられる複数の保持
    具とを備えた電解コンデンサ素子のエージング装置にお
    いて、 前記挟持手段に対し可撓性を有する断熱材を取着し、前
    記挟持手段が前記リード線に接触した状態にあっては、
    前記断熱材の一端側が隣接する保持具の断熱材と重なり
    合うとともに、断熱材の他端側が前記板状体に接触する
    よう構成したことを特徴とする電解コンデンサのエージ
    ング装置。
  3. 【請求項3】 前記挟持手段は、前記リード線に接触可
    能かつ電気的導通可能な弾性部材と、該弾性部材を直接
    的又は間接的に支持する支持手段とを備え、前記断熱材
    は、前記他端側が少なくとも前記弾性部材よりも延びる
    よう前記支持手段に取着されていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の電解コンデンサ素子のエージング
    装置。
  4. 【請求項4】 前記断熱材は、布帛に対し金属コーティ
    ングが施された断熱布によって構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電解コンデ
    ンサ素子のエージング装置。
  5. 【請求項5】 前記断熱材のうち少なくとも前記他端側
    の前記板状体への接触部分が弾性圧縮変形可能な素材に
    より構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の電解コンデンサ素子のエージング装
    置。
  6. 【請求項6】 前記断熱材の前記他端側の前記板状体へ
    の接触部分のうち、少なくとも前記リード線に対応する
    部位にはスリットが形成されていることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載の電解コンデンサ素子の
    エージング装置。
  7. 【請求項7】 前記断熱材の前記他端側の前記板状体へ
    の接触部分のうち、少なくとも前記リード線に対応する
    部位には毛羽状部材が設けられていることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の電解コンデンサ素子
    のエージング装置。
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CN114675122A (zh) * 2022-05-27 2022-06-28 南通先佳精密模具有限公司 一种隔热型铝电解电容器全自动老化测试分选机

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