JP2003057570A - スキャナ装置 - Google Patents

スキャナ装置

Info

Publication number
JP2003057570A
JP2003057570A JP2001245505A JP2001245505A JP2003057570A JP 2003057570 A JP2003057570 A JP 2003057570A JP 2001245505 A JP2001245505 A JP 2001245505A JP 2001245505 A JP2001245505 A JP 2001245505A JP 2003057570 A JP2003057570 A JP 2003057570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
mirror
rotary shaft
detecting means
state quantity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001245505A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4104306B2 (ja
Inventor
Soichi Toyama
聡一 遠山
Atsushi Sakamoto
淳 坂本
Haruaki Otsuki
治明 大槻
Yaichi Okubo
弥市 大久保
Hideo Ueno
秀雄 上野
Masahiro Oishi
昌弘 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Via Mechanics Ltd
Original Assignee
Hitachi Via Mechanics Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Via Mechanics Ltd filed Critical Hitachi Via Mechanics Ltd
Priority to JP2001245505A priority Critical patent/JP4104306B2/ja
Publication of JP2003057570A publication Critical patent/JP2003057570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4104306B2 publication Critical patent/JP4104306B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミラーの位置決め時間を短縮するとともに、
レーザ光の位置決め精度を向上できるスキャナ装置を提
供する。 【解決手段】 角度センサ9に加え、回転軸3の予め定
める位置に、回転軸3のねじれ角を検出するための歪み
センサ10〜13を配置する。また、サーボ制御系に回
転軸3の状態量を推定する状態量検出手段40を設け
る。そして、角度センサ9の測定値と歪みセンサ10〜
13の測定値を用いて回転軸3の状態量を推定し、推定
された値をフィードバックすることにより、回転軸3に
発生するねじり振動の影響を抑えて、ミラー2を位置決
めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸に支持され
回転自在のミラーと、前記回転軸の回転角に対応する物
理量を検出する回転軸角度検出手段または前記ミラーの
回転角に対応する物理量を検出するミラー角度検出手段
と、を備え、前記回転軸角度検出手段または前記ミラー
角度検出手段の出力信号を用いて前記ミラーを位置決め
するスキャナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザマーキングや電子回路基板のレー
ザ穴明け加工等において使用されるスキャナ装置は、回
転軸に取り付けられたミラーを内蔵された電気モータで
回転させ、ミラーの角度を変えることにより、レーザ発
振器から出力されるレーザ光を被加工物の所定の位置に
照射する。
【0003】スキャナ装置には、ミラーの角度を制御す
るための角度センサが設けられており、角度センサの出
力信号をフィードバックしてミラーを位置決めする制御
(サーボ制御)が行なわれている。
【0004】角度センサとして、米国特許第48642
95号公報(以下、「第1の従来技術」という。)に
は、回転軸に取り付けた誘電体の平板を2枚1組の固定
極板の間で回転させ、極板間の静電容量の変化から回転
軸の角度を検出するようにした可変容量式センサの技術
が開示されている。
【0005】また、特開平4−127981号公報(以
下、「第2の従来技術」という。)には、ミラーに角度
測定用のレーザを照射し、その反射光をリニアセンサで
検出することにより、ミラー角度をフィードバック制御
する技術が開示されている。
【0006】また、特開平3−58106号公報(以
下、「第3の従来技術」という。)には、ばね要素を有
する回転軸の位置決め制御方法として、ばね要素におけ
るねじりトルク値及びねじりトルク微分値を駆動軸モー
タに対するトルク指令信号にフィードバックすることに
より回転軸を目標位置に迅速に到達させ、ミラー位置決
め時のねじり振動を抑制する技術が開示されている。
【0007】また、特開2000−117475号公報
(以下、「第4の従来技術」という。)には、ミラーの
目標角度とセンサで検出した角度との差に基づいてフィ
ードバック制御を行なう方法として、ミラーの動作波形
が目標角度に対してオーバーシュートするように制御ゲ
インを調整し、オーバーシュート時にレーザを照射する
ことにより、位置決め時間を短縮する技術が開示されて
いる。
【0008】また、特開2000−117476号公報
(以下、「第5の従来技術」という。)には、上位コン
トローラがフィードバック制御系に移動指令を与えてか
ら、レーザが照射されるまでの設定待ち時間を、ミラー
移動角度が小さいほど短くなるように設定することによ
り、加工タクトを短縮する技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光によりプリン
ト基板の微細な回路パターン上に穴明けをする場合、レ
ーザ光の位置決め誤差を約10μm以下にする必要があ
る。また、加工時間を短縮するため、毎秒1000個程
度の穴を加工することが要求されており、加工終了後レ
ーザ光を次の加工位置に位置決めする時間を平均1ms
未満にする必要がある。
【0010】ところで、レーザ光にはエネルギ分布があ
り、面積的な広がりを持ってミラーに入射する。このた
め、高品質の穴を加工するには、口径の大きなミラーを
用いてレーザ光のエネルギ利用効率を高めることが望ま
しい。しかし、ミラーを大型化すると、スキャナの慣性
負荷が増大し、スキャナ可動部(主として回転軸)のね
じり振動の固有振動数が低下する。位置決め動作を高速
化するには、サーボ帯域を広くすることが望ましいが、
固有振動数の低下はサーボ帯域を制限する要因となる。
以下、この理由について説明する。
【0011】可動部は分布定数系であるから、ねじり振
動について無限個の固有振動モードを持つ。これらを固
有振動数の低い順に並べ、k番目のモードをk次モード
と呼ぶことにすると、低次のモードがサーボ帯域を制限
する。1次モードでは、回転軸の長手方向にねじれの節
が一つ存在し、この節を挟む両側(負荷側と駆動側)が
互いに逆相で振動する。
【0012】角度センサは負荷となるミラーに近いほど
フル・クローズドループ制御に近づくので、精密位置決
めには望ましいと考えられる。
【0013】そこで角度センサを負荷側に取り付けたと
する。この場合、1次モードにおけるモータとセンサは
逆相の相対運動になるので、角度検出信号に正帰還の周
波数成分が含まれる。フィードバック制御では、角度検
出信号を目標値入力に対して負帰還するから、1次共振
近傍における正帰還の周波数成分により、制御が不安定
になることがある。このため、サーボ帯域が制限され、
応答性で目標仕様を満足できないことがある。
【0014】一方、角度センサを駆動側に配置した場
合、1次モードにおけるモータとセンサは同相になる。
この場合は、いわゆるセンサ・アクチュエータ・コロケ
ーションに近くなるので、制御の安定性の点では有利で
ある。しかし、センサ・ミラー間のねじり剛性が足り
ず、位置決め精度が目標仕様を満足できない場合があ
る。さらに、1次モードだけでなく、2次以上のモード
がサーボ特性に影響することもある。
【0015】上記第1の従来技術では、角度センサの取
り付け位置として(1)モータとミラーの間に配置する
場合と、(2)ミラーから遠い側の軸端付近に配置する
場合とが考えられる。前者(1)の場合、ねじれの節と
センサ位置が接近するので、ミラーの慣性モーメントに
よって節の位置が異なり、モータ・センサ間が同相にな
る場合と逆相になる場合とがある。一方、後者(2)の
場合は、モータ・センサ間は同相になると考えられる。
【0016】また、上記第2の従来技術の場合、ミラー
角度をミラーまたはミラーに接近した位置で検出してい
るので、モータ・センサ間は逆相になると考えられる。
このように角度センサの配置によってモータ・センサ間
のねじり振動の位相特性が異なるが、第1および第2の
従来技術では、可動部のねじり振動がミラーの位置決め
動作の応答性や精度に与える影響について考慮されてい
ない。
【0017】また、上記第3の従来技術では、複数個の
ねじり固有振動が存在する場合について考慮されていな
い。
【0018】また、上記第4および第5の従来技術で
は、スキャナの可動部がねじり振動特性を有する場合に
ついて考慮されていない。
【0019】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、ミラーの位置決め時間を短縮するととも
に、レーザ光の位置決め精度を向上できるスキャナ装置
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、回転軸に支持され回転自在のミラーと、
前記回転軸の回転角に対応する物理量を検出する回転軸
角度検出手段または前記ミラーの回転角に対応する物理
量を検出するミラー角度検出手段と、を備え、前記回転
軸角度検出手段または前記ミラー角度検出手段の出力信
号を用いて前記ミラーを位置決めするスキャナ装置にお
いて、前記回転軸のねじれ角を検出するねじれ角検出手
段と、該ねじれ角検出手段の出力信号と前記回転軸角度
検出手段または前記ミラー角度検出手段の出力信号とを
用いて前記回転軸の状態量を検出する状態量検出手段
と、を設け、前記状態量検出手段の出力信号に基づいて
前記ミラーを位置決めすることを特徴とする。
【0021】この場合、第2の前記回転軸角度検出手段
を設け、前記ねじれ角検出手段は、前記第2の回転軸角
度検出手段の出力信号と前記回転軸角度検出手段または
前記ミラー角度検出手段の出力信号とからねじれ角を検
出するようにするとよい。
【0022】また、前記状態量検出手段は、例えば前記
回転軸の剛体モードの状態量と、前記回転軸のねじり振
動モードの状態量とを検出し、前記状態量検出手段は、
オブザーバの状態量から前記回転軸の状態量を推定す
る。また、前記物理量として、角度、角速度および角加
速度のうちのいずれかを検出する。
【0023】なお、前記ねじれ角検出手段は、せん断歪
みを検出する歪みセンサから構成される。
【0024】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態>図1は、本発
明の第1の実施形態に係るスキャナ装置のブロック線図
である。
【0025】回転軸3は、軸受5と軸受6により回転自
在に支持されている。回転軸3の端部には、ミラー2が
固定されている。回転軸3のミラー2と軸受5の間に
は、角度センサ9が固定されている。なお、可変容量式
センサを採用する場合は誘導体平板が、また、ロータリ
・エンコーダを採用する場合はスリットあるいはグレー
ティングを備えた円盤が、それぞれ角度センサ9として
回転軸3に取り付けられる。角度センサ9は角度検出回
路31に接続されている。軸受5と軸受6の間にはムー
ビングコイル4が固定されている。ムービングコイル4
は電流制御回路27に接続されている。ムービングコイ
ル4の両側には、永久磁石7、8が配置されている。そ
して、ムービングコイル4に駆動電流を通電すると、永
久磁石7、8により形成される磁界によりムービングコ
イル4の長辺に電磁力が作用し、ムービングコイル4と
一体の回転軸3、ミラー2および角度センサ9が回転す
る。以下、ミラー2、回転軸3、ムービングコイル4お
よび角度センサ9をまとめて「可動部R」と呼ぶ。
【0026】回転軸3のミラー2と角度センサ9との間
には歪みセンサ10が、軸受5とムービングコイル4と
の間には歪みセンサ11が、ムービングコイル4の中央
部には歪みセンサ12が、ムービングコイル4と軸受6
との間には歪みセンサ13が、それぞれ取り付けられて
いる。歪みセンサ10〜13は、回転軸3のねじれ角を
計測するのが目的であるので、せん断歪みを検出できる
歪みセンサが採用されている。歪みセンサ10〜13
は、それぞれ歪み検出回路41〜44に接続されてい
る。
【0027】次に、ミラー2の位置決め制御のメカニズ
ムを説明する。
【0028】角度センサ9の出力は角度検出回路31に
入力され、角度検出回路31から出力される角度検出信
号32は、加算器21と安定化補償器40に入力され
る。そして、安定化補償器40には、角度検出信号32
に加え、電流制御回路27から出力される電流検出信号
30と歪み検出回路41〜44から出力される信号とが
入力される。
【0029】角度目標値信号20は、加算器21によ
り、角度検出信号32との差が計算される。計算された
偏差信号22は積分補償回路23により時間積分された
後、積分ゲイン24により係数倍されるので、このサー
ボ制御系は所謂1型サーボ系になる。スキャナ装置は目
的の角度にミラー2を位置決めするための装置であり、
角度目標値信号20は定常状態で一定の角度指令値にな
る信号である。したがって、ミラーの角度を角度目標値
に対して定常偏差無く追従させることができる。
【0030】積分ゲイン24の出力信号は、加算器25
により、後述する安定化補償器40からの出力信号が減
算され、電流指令信号26として電流制御回路27に入
力される。電流制御回路27は、電流指令信号26に応
じた駆動電流28をムービングコイル4に供給する。こ
の結果、ムービングコイル4には駆動電流28の値に比
例した駆動トルクが作用し、可動部Rは回転する。
【0031】可動部Rが回転すると、回転軸3および回
転軸3に配置されたミラー等の慣性モーメントと回転軸
3のねじり剛性により、可動部Rにはねじり振動が発生
するが、後述する安定化補償器40の作用によりねじり
振動が安定化(抑制)され、サーボ帯域が広くなるの
で、高速かつ高精度なミラーの位置決めができる。
【0032】次に、サーボ制御系の安定性を保つための
安定化補償器40の構成について説明する。図2は、図
1における可動部Rを集中定数モデル化した図であり、
図中、J1〜J5、K1〜K4およびL1〜L4は以下を表し
ている。 J1:ミラー2とミラー2取り付け部近傍の回転軸3の
慣性モーメント J2:角度センサ9と角度センサ9取り付け部近傍の回
転軸3の慣性モーメント J3,J4:ムービングコイル4とムービングコイル取り
付け部近傍の回転軸3の慣性モーメントの1/2 J5:回転軸3の軸端近傍の慣性モーメント K1:J1とJ2を結合するばね定数がK1のねじりばね K2:J2とJ3を結合するばね定数がK2のねじりばね K3:J3とJ4を結合するばね定数がK3のねじりばね K4:J4とJ5を結合するばね定数がK4のねじりばね L1:ねじりばねK1の長さ L2:ねじりばねK2の長さ L3:ねじりばねK3の長さ L4:ねじりばねK4の長さ ここで、ねじりばねK1〜K4の比ねじれ角は歪みセンサ
10〜13により、また、慣性モーメントJ2の角変位
θ2は角度センサ9によりそれぞれ検出できる。そこ
で、ねじりばねK1〜K4の比ねじれ角をそれぞれδ1
δ4、また、慣性モーメントJ1〜J5の角変位をそれぞ
れθ1〜θ5とすると、角変位θ1、θ3、θ4、θ5は、下
記の式1〜4で求めることができる。
【0033】
【数1】 いま、下記の式5〜7に示すように、
【数2】 角変位θ1〜θ5を角変位ベクトルθに、また、慣性モー
メントJ1〜J5を慣性モーメントJに、また、ねじりば
ねK1〜K4を剛性行列Kにまとめる。さらに、式8に示
すように、トルク定数をKtとするときの駆動トルクの
作用を表す入力係数ベクトルをbで表し、モータ駆動電
流をuとする。すると、図3の集中定数モデルの運動方
程式は、式9で表される。
【0034】式9を状態方程式に変形すると、下記の式
10、11、12で表すことができる。
【0035】
【数3】 なお、式10、11におけるベクトルωは角速度ベクト
ル、行列Iは単位行列であり、xは、角変位ベクトルθ
と角速度ベクトルωを式12のようにまとめた状態量ベ
クトルである。
【0036】式10の係数行列APと式11の係数行列
Pとから、図2に示した集中定数モデルは可観測であ
ることが判別できる。したがって、下記の式13、14
で表されるオブザーバを電気回路により構成し、角変位
θ1〜θ5の検出値とモータ駆動電流uの検出信号を入力
することにより、未知の状態量、すなわち可動部Rの剛
体モードの変位y0および速度v0、ねじり1次モードの
速度v1、ねじり2次モードの速度v2、ねじり3次モー
ドの速度v3を推定することができる。
【0037】
【数4】 なお、式13、14においてはオブザーバの状態量ベ
クトル、KOBは角変位検出値に対する入力係数ベクト
ル、FOBは出力係数ベクトルである。なお、式13、1
4では、オブザーバの状態量ベクトルはxの上に波線を
付けて表し、これを本明細書では表記上の制限により
で示す。そして、推定された各状態量を、それぞれ比例
ゲイン45〜50により係数倍し、これらを加算した信
号を積分ゲイン24の出力値に反転加算することにより
ねじり振動の影響を抑制することができるので、サーボ
帯域を広くすることができる。
【0038】この結果、指令された角度目標値信号20
に定常偏差無くミラー2の角度を追従させることができ
ることに加えて、可動部Rに回転軸回りのねじり振動が
ある場合も、ミラー2を目標角度に短時間かつ高精度に
位置決めすることができる。
【0039】また、サーボ帯域を広くできるので、面積
の大きいミラーを採用することが可能になる。上記した
ように、面積の大きいミラーを採用すると、レーザ光の
エネルギ利用効率を向上させることができるので、加工
速度をさらに速くすることができる。
【0040】また、この実施形態では、歪みセンサ12
をムービングコイル4の中央部、すなわちムービングコ
イル4に作用する電磁力の作用点に合わせて配置したの
で、ねじり角の測定精度を向上させることができる。
【0041】ところで、図2に示すモデルの状態方程式
が可観測であれば、角変位θ1〜θ5のすべてが計測でき
なくてもオブザーバを構成することができる。
【0042】すなわち、例えば、取付けスペースに余裕
がなく、歪みセンサ10を取り付けることができない場
合、すなわち角変位θ1が計測できない場合には、式2
〜式4を用いて角変位θ3〜θ5を求め、角変位θ2の検
出値と、電流検出信号30を用いて、オブザーバにより
上記可動部Rの状態量y0、v0、v1、v2、v3を推定
することができる。
【0043】<第2の実施形態>図3は、本発明の第2
の実施形態に係るスキャナ装置のブロック線図であり、
図1と同じものまたは同一機能のものは同一符号を付し
て説明を省略する。
【0044】ミラー2の裏面(加工のためのレーザ光を
反射する面の背面側)には、鏡面60が設けられてい
る。レーザ光源61は、鏡面60に向けてレーザ光62
を照射する。鏡面60で反射されたレーザ光62を受光
する受光素子63は、入射したレーザ光62の位置を検
出するものであり、例えばPSD(Position Sensitive
Device)や、分割PD(Photo Detector)が採用され
る。受光素子63の出力信号はミラー角度検出回路64
に入力され、ミラー角度検出回路64から出力される角
度検出信号65は、加算器21と安定化補償器40に入
力される。
【0045】この実施形態は、ミラー2と角度センサ9
との間に歪みセンサを設けていない点およびミラー2の
角変位を直接検出する点で上記第1の実施形態と相違す
る。しかし、上記第1の実施形態において説明したよう
に、回転軸3に配置した歪みセンサ11〜13を用いて
それぞれの位置の角変位を検出することにより、上記の
集中定数モデルの状態方程式は可観測になり、また、ミ
ラー角度検出信号65は角度検出信号32と実質的に同
じである。したがって、この実施の形態は実質的に上記
第1の実施形態と同じ動作をするので、動作に関する説
明は省略する。
【0046】そして、この実施形態におけるサーボ制御
系においても、指令された角度目標値信号20に定常偏
差無く、ミラー角度を追従させることができ、しかも可
動部Rに回転軸回りのねじり振動モードがある場合で
も、高応答なミラーの位置決め制御が可能になる。
【0047】なお、上記第1の実施形態では、角度セン
サ9をミラー2に近い側に配置する場合について説明し
たが、図4に示すように、角度センサ9が回転軸3のミ
ラー2から遠い側の端部に配置する場合も、図2と同様
の集中定数モデルを構築することができる。
【0048】また、上記の2つの実施形態では、ねじれ
角の検出手段として歪みセンサを用いる場合について説
明したが、ねじれ角検出手段として以下の構成を用いて
もよい。
【0049】すなわち、回転軸3にロータリ・エンコー
ダ等の回転軸角度センサを取り付けると共に、図3に示
したミラー角度検出手段を設け、回転軸角度センサの検
出角度とミラー角度検出手段の検出角度との差、あるい
は、図4における歪みセンサ11の位置に第2の回転軸
角度センサを設け、2個の回転軸角度センサの検出角度
の差を、両者間のねじれ角とする。そして、得られたね
じれ角の値を安定化補償器40に入力してねじり振動モ
ードの状態量を推定するように構成しても、安定なサー
ボ制御系を構成することができる。
【0050】また、ねじれ角の検出手段として角速度セ
ンサまたは角加速度センサを用いることもできる。すな
わち、例えば、ねじれ角の検出手段として角加速度セン
サを用いる場合、角加速度センサを回転軸3の2か所以
上に配置する。そして、角加速度センサを配置した位置
における回転軸3の軸線回りの角加速度をそれぞれ検出
し、両者の差からセンサ間の相対角加速度を求めて二階
積分することにより相対角変位すなわちねじれ角を求め
ることができる。また、角速度センサを用いる場合も同
様にしてねじれ角を求めることができる。
【0051】上記の説明では、ねじり3次モードまでを
補償するようにしたが、必要があればより高次のモード
まで補償することができる。また、測定区間は1区間で
あっても状態量y0、v0、v1、v2、v3 を求めること
ができるが、測定区間を多くすることにより状態量の推
定精度を高くすることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えばレーザ光を反射するミラーの角度を直接あるいは
間接的に測定し、角度目標値信号に偏差無く追従させる
サーボ制御を行なうことに加えて、回転軸に生じるねじ
り振動を安定化する安定化補償器を設けることによりサ
ーボ帯域を広くしたので、ミラーを高速かつ高精度に目
標位置に位置決めすることができる。しかも、角度検出
信号とねじれ角検出信号により、モータと角度センサの
間の位相特性に関わらず、高応答かつ、高精度なミラー
位置決め制御系を構成できる。この結果、本発明に係る
スキャナ装置を例えばレーザ加工機に採用することによ
り、加工時間を短縮できるので生産性が向上し、かつレ
ーザ光を高精度に位置決めできるので加工物の品質や歩
留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスキャナ装置の
ブロック線図である。
【図2】図1における可動部を集中定数モデル化した図
である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るスキャナ装置の
ブロック線図である。
【図4】本発明の適用例を示す図である。
【符号の説明】
2 ミラー 3 回転軸 9 角度センサ 10〜13 歪みセンサ 40 状態量検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大槻 治明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 大久保 弥市 神奈川県海老名市上今泉2100番地 日立ビ アメカニクス株式会社内 (72)発明者 上野 秀雄 神奈川県海老名市上今泉2100番地 日立ビ アメカニクス株式会社内 (72)発明者 大石 昌弘 神奈川県海老名市上今泉2100番地 日立ビ アメカニクス株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA12 AB14 AC04 AZ01 AZ06 2H045 AB03 AB54 DA31 4E068 AF00 CB01 CD11 CE03 DA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に支持され回転自在のミラーと、
    前記回転軸の回転角に対応する物理量を検出する回転軸
    角度検出手段または前記ミラーの回転角に対応する物理
    量を検出するミラー角度検出手段と、前記回転軸角度検
    出手段または前記ミラー角度検出手段の出力信号を用い
    て前記ミラーを位置決めする位置決め手段とを備えたス
    キャナ装置において、 前記回転軸のねじれ角を検出するねじれ角検出手段と、 該ねじれ角検出手段の出力信号と前記回転軸角度検出手
    段または前記ミラー角度検出手段の出力信号とに基づい
    て前記回転軸の状態量を検出する状態量検出手段と、を
    設け、 前記位置決め手段は、前記状態量検出手段の出力信号に
    基づいて前記ミラーを位置決めすることを特徴とするス
    キャナ装置。
  2. 【請求項2】 第2の前記回転軸角度検出手段を設け、
    前記ねじれ角検出手段は、前記第2の回転軸角度検出手
    段の出力信号と前記回転軸角度検出手段または前記ミラ
    ー角度検出手段の出力信号とからねじれ角を検出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスキャナ装置。
  3. 【請求項3】 前記状態量検出手段は、前記回転軸の剛
    体モードの状態量と、前記回転軸のねじり振動モードの
    状態量と、を検出することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載のスキャナ装置。
  4. 【請求項4】 前記状態量検出手段は、オブザーバの状
    態量から推定することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか1項に記載のスキャナ装置。
  5. 【請求項5】 前記物理量は、角度、角速度および角加
    速度のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1
    に記載のスキャナ装置。
  6. 【請求項6】 前記ねじれ角検出手段は、せん断歪みを
    検出する歪みセンサからなることを特徴とする請求項1
    に記載のスキャナ装置。
JP2001245505A 2001-08-13 2001-08-13 スキャナ装置 Expired - Fee Related JP4104306B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001245505A JP4104306B2 (ja) 2001-08-13 2001-08-13 スキャナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001245505A JP4104306B2 (ja) 2001-08-13 2001-08-13 スキャナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003057570A true JP2003057570A (ja) 2003-02-26
JP4104306B2 JP4104306B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=19075237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001245505A Expired - Fee Related JP4104306B2 (ja) 2001-08-13 2001-08-13 スキャナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4104306B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005221845A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Hitachi Via Mechanics Ltd 移動体のサーボ制御装置及びレーザ加工装置
JP2009532711A (ja) * 2006-03-15 2009-09-10 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 双安定磁気ラッチ組立体
JP2009271417A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Hitachi Via Mechanics Ltd ガルバノスキャナ装置およびガルバノスキャナ装置を備えるレーザ加工装置
JP2011039501A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc ガルバノメータスキャナ
JP2011174967A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Mitsubishi Electric Corp ガルバノスキャナ装置とその制御方法
JP2012027446A (ja) * 2010-06-23 2012-02-09 Mitsubishi Electric Corp ガルバノスキャナ装置
JP2016142527A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 株式会社島津製作所 フーリエ変換型分光光度計
US9448403B2 (en) 2013-03-18 2016-09-20 Seiko Epson Corporation Optical scanner, actuator, image display device, and head-mounted display
US9482864B2 (en) 2013-03-18 2016-11-01 Seiko Epson Corporation Optical scanner, actuator, image display device, and head-mounted display
JP2019042767A (ja) * 2017-09-01 2019-03-22 東芝機械株式会社 レーザ加工装置、及び、レーザ加工方法
WO2021117863A1 (ja) * 2019-12-13 2021-06-17 ミツミ電機株式会社 光走査装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005005248B4 (de) 2004-02-06 2022-09-08 Via Mechanics, Ltd. Steuersystem für einen steuerbaren Spiegel
US7768225B2 (en) 2004-02-06 2010-08-03 Hitachi Via Mechanics Ltd. Servo control system for movable body, and laser drilling machine
JP4567989B2 (ja) * 2004-02-06 2010-10-27 日立ビアメカニクス株式会社 移動体のサーボ制御装置及びレーザ加工装置
JP2005221845A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Hitachi Via Mechanics Ltd 移動体のサーボ制御装置及びレーザ加工装置
JP2009532711A (ja) * 2006-03-15 2009-09-10 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 双安定磁気ラッチ組立体
JP2009271417A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Hitachi Via Mechanics Ltd ガルバノスキャナ装置およびガルバノスキャナ装置を備えるレーザ加工装置
JP2011039501A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc ガルバノメータスキャナ
JP2011174967A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Mitsubishi Electric Corp ガルバノスキャナ装置とその制御方法
JP2012027446A (ja) * 2010-06-23 2012-02-09 Mitsubishi Electric Corp ガルバノスキャナ装置
US9448403B2 (en) 2013-03-18 2016-09-20 Seiko Epson Corporation Optical scanner, actuator, image display device, and head-mounted display
US9482864B2 (en) 2013-03-18 2016-11-01 Seiko Epson Corporation Optical scanner, actuator, image display device, and head-mounted display
JP2016142527A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 株式会社島津製作所 フーリエ変換型分光光度計
JP2019042767A (ja) * 2017-09-01 2019-03-22 東芝機械株式会社 レーザ加工装置、及び、レーザ加工方法
WO2021117863A1 (ja) * 2019-12-13 2021-06-17 ミツミ電機株式会社 光走査装置
JP2021096295A (ja) * 2019-12-13 2021-06-24 ミツミ電機株式会社 光走査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4104306B2 (ja) 2008-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4990213B2 (ja) ガルバノスキャナ装置およびガルバノスキャナ装置を備えるレーザ加工装置
JP2003057570A (ja) スキャナ装置
JP3919560B2 (ja) 振動制御装置及び振動制御方法及び露光装置及びデバイスの製造方法
JP5020880B2 (ja) ガルバノモータ及びガルバノモータシステム
US6703603B2 (en) Controller for optical scanner
JP2615392B2 (ja) 工具微動台
KR101080101B1 (ko) 갈바노 스캐너의 제어 방법 및 갈바노 스캐너 및 레이저가공기
JP4386293B2 (ja) 振動制御装置及び振動制御方法及び露光装置及びデバイスの製造方法
JP3986241B2 (ja) 光学スキャナ装置の制御装置
Lim et al. Torsional displacement compensation in position control for machining centers
JP2004029109A (ja) スキャナ装置およびスキャナ装置におけるミラーのねじり振動防止方法
JP2002040358A (ja) 光学スキャナ装置の制御装置
JP2001136767A (ja) リニアモータの制御方法とその装置
JPH08336294A (ja) サーボ制御装置
JPH10277771A (ja) X−yステージの制御装置
JP2001068396A (ja) ステージ制御装置
JP3286186B2 (ja) 微動位置決め制御装置
JP6452879B1 (ja) 光偏向機、および、光偏向機制御装置
JP4727210B2 (ja) 移動体の位置決め制御装置及びレーザ加工装置
JP2821837B2 (ja) 加速度フィードバック付き微動位置決め装置
JP2003047269A (ja) サーボ制御装置
JP3650278B2 (ja) フライホイールマウント機構
JP2015088059A (ja) プログラム、生成方法、生成装置、駆動装置、加工装置、リソグラフィ装置及び物品の製造方法
JP4589771B2 (ja) ミラー制御装置およびミラー制御方法
JPS63150614A (ja) ジヤイロスコ−プの制御方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees