JP2003057224A - 濃度測定装置の校正方法 - Google Patents

濃度測定装置の校正方法

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JP2003057224A JP2001245269A JP2001245269A JP2003057224A JP 2003057224 A JP2003057224 A JP 2003057224A JP 2001245269 A JP2001245269 A JP 2001245269A JP 2001245269 A JP2001245269 A JP 2001245269A JP 2003057224 A JP2003057224 A JP 2003057224A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位電圧当たりの計測値幅を維持することに
より、発光検出器が有する本来の性能を発揮すると共
に、その発光検出器による応答電圧値の換算値の信頼性
を維持する。 【解決手段】 予め設定された一定周期毎に加熱酸化炉
7の温度を制御することにより反応効率を変え、その加
熱酸化炉7で得られる一酸化窒素の濃度を調整する。こ
れにより、発光検出器9bにおいて検出感度等の性能が
変化して校正操作を行っても、その発光検出器9bの単
位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小することなく基準値
を一定に保つことができるため、発光検出器9bが有す
る本来の性能を発揮すると共に、その発光検出器9bに
よる応答電圧値の換算値の信頼性を長期間維持すること
ができる。このため、被測定対象である試料溶液をより
正確に分析することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水中のアンモニ
ア性窒素の濃度を測定するフローインジェクション(F
IA)・化学発光法を用いた濃度測定装置の校正方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、水中に存在するアンモニア性窒素
を測定分析する方法としては、イオンクロマトグラフ
法、比色法、中和滴定法、イオン電極法およびフローイ
ンジェクション・化学発光法が用いられているが、ここ
ではこれらの内のフローインジェクション(FIA)・
化学発光法を用いたアンモニア性窒素濃度測定装置(以
下、濃度測定装置と称する)について以下説明する。
【0003】図3は、FIA・化学発光法による一般的
な濃度測定装置の概略説明図を示すものである。図3に
おいて、符号30はガス化反応部(液相反応部)、符号
31は化学発光測定部(気相反応部)である。前記のガ
ス化反応部30の構成において、まず、アンモニア性窒
素を含有した被測定対象である試料溶液(試料水)を試
料溶液注入口WEから注入し、流体ポンプである定量ポ
ンプ1の駆動によって流路用細管2中を流下させる。
【0004】また、前記のように試料溶液を流下させる
と共に、試薬溶液注入口3から試薬溶液(例えば、有効
塩素濃度0.2W/V%の次亜塩素酸ナトリウム溶液に
1.5%水酸化ナトリウムを添加した溶液)を、バルブ
インジェクションポート4の流路切換によって流路用細
管2に注入する。これにより、前記の試料溶液と試薬溶
液とが混合コイル5に流入し、それら両溶液は充分に混
合されて反応が促進される。その反応溶液は、気液分離
器6に供給される。
【0005】前記の化学発光測定部31の構成におい
て、まず、前記気液分離器6により反応溶液の液相から
分離したガス成分(モノクロラミン(NH2Cl))
は、加熱酸化炉7にて転換(酸化)され、一酸化窒素
(NO)を含んだガスが得られる。そのガスは、除湿チ
ューブ8を経てから検出部である減圧タイプの化学発光
検出部9に供給される。化学発光検出部9には、オゾン
発生器10で得られたオゾンガスが導入され、気相中の
一酸化窒素とオゾン(O3)との反応によって生じる化
学発光強度が応答電圧に変換されて検出される。その検
出された応答電圧との関係から試料溶液中のアンモニア
性窒素濃度(換算値)を定量することができる。
【0006】なお、図3中の符号11はガス乾燥器、符
号12はフィルタ、符号13は減圧ポンプ、符号14は
排オゾン処理部を示すものである。また、前記ガス化反
応部20には、気液分離器6からの液体成分(排水)を
強制廃液する定量ポンプ15、ガス乾燥器11から乾燥
空気を混合コイル5に供給するための定量ポンプ16、
および試薬吸引シリンジ17が設けられている。さら
に、試薬の注入操作や発光強度の濃度換算演算処理(以
下、演算処理と称する)、あるいは自動計測の条件設定
などにおいては、例えば図4(詳細を後述する)に示す
コントロールユニット22によって行われる。
【0007】図4は、一般的な濃度測定装置のシステム
構成図を示すものである。なお、図3に示すものと同様
なものには同一符号を用いて、その詳細な説明を省略す
る。図4において、コントロールユニット32は、シー
ケンサ32a,インターフェイスとして用いられるグラ
フィックタッチパネル32bから構成され、測定値表示
や校正操作(例えば、発光検出器9bの校正;詳細を後
述する)などの機器操作は、前記のグラフィックタッチ
パネル32bが用いられる。
【0008】前記のシーケンサ32aからは、第1,第
2の制御信号がそれぞれガス化反応部30と化学発光測
定部31とに送出される。また、前記のシーケンサ32
aには、化学発光測定部31からの計測信号が供給され
る。さらに、シーケンサ32aの出力は、外部出力とし
て送出される。なお、化学発光測定部31の化学発光検
出部9は、発光チャンバー9aと発光検出器9bとから
構成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図3,4に示したよう
な濃度測定装置は、繰り返し使用すると発光検出器9b
において微細粉じん等による汚れの付着や劣化が徐々に
進行し、その発光検出器9bの検出感度が低下して所望
の応答電圧が得られなくなる。すなわち、被測定対象で
ある試料溶液において換算値と真の値(試料溶液の実際
の濃度)との誤差が大きくなり、その換算値の信頼性が
低下してしまうため、定期的にメンテナンス(例えば、
付着物の除去や部品の交換)を行う必要があった。
【0010】そこで、近年の濃度測定装置では、前記の
ように性能が変化した発光検出器を自動校正する機能を
備え、長期間(例えば、約1〜6ケ月)に渡ってメンテ
ナンスを行わなくとも、その換算値の信頼性を維持でき
るように工夫されている。
【0011】例えば、標準物質(例えば、標準液やスパ
ン液)を濃度測定装置に搭載して、予め設定した一定周
期毎(例えば、各週毎,各月毎)に前記の標準物質を通
水(試料溶液と同様に通水)して発光検出器で検出し、
その検出された標準物質の応答電圧値(以下、標準電圧
値と称する)を基準値として発光検出器を校正する方法
が知られている。すなわち、予め設定された使用初期時
における発光検出器9bの基準値がx(x;実数)Vと
し、性能変化(例えば、汚れの付着や劣化)後の発光検
出器9bの標準物質に対する標準電圧値がy(y;xよ
りも小さい実数)Vであった場合、その発光検出器9b
の基準値をxVからyVへ校正するものである。
【0012】しかし、前記の校正方法は、発光検出器の
性能を根本的に改善するものではなく、その発光検出器
を単に数値的に校正することにより、求められる結果
(限りなく真の値に近似した結果)と換算値との辻褄を
合わせるものである。このため、前記のように基準値を
単に数値的に校正する方法では、校正操作毎に基準値が
小さくなることから、発光検出器における単位電圧当た
りの計測値幅(検出可能な範囲)が小さくなってしまう
と共に、その発光検出器の誤差範囲が広くなってしま
う。その結果、発光検出器が有する本来の性能(使用初
期時の性能)を発揮することができなくなると共に、そ
の発光検出器による応答電圧値の換算値の信頼性が低下
してしまう。
【0013】本発明は、前記課題に基づいてなされたも
のであり、単位電圧当たりの計測値幅を維持することに
より、発光検出器が有する本来の性能を発揮すると共
に、その発光検出器による応答電圧値の換算値の信頼性
を維持する濃度測定装置の校正方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を達成するために、請求項1に記載の発明は、アンモニ
ア性窒素を含んだ試料溶液をポンプの駆動により流路用
細管中に流下させながら、試薬溶液注入部から前記の試
料溶液中に対し試薬溶液を選択的に注入混合して反応溶
液を得、前記の反応溶液を気化分離器に供給して、液相
から分離したガス成分を加熱酸化炉にてそれぞれ一酸化
窒素に転換し、その一酸化窒素とオゾンとの反応によっ
て生じる化学発光強度を応答電圧に変換し発光検出器に
て検出することにより、前記の試料溶液中のアンモニア
性窒素濃度を測定する濃度測定装置の校正方法におい
て、前記加熱酸化炉の温度を制御することにより、前記
発光検出器における基準値を校正することを特徴とす
る。
【0015】請求項2記載の発明は、前記の加熱酸化炉
の温度を経験的設定により上昇させた後、前記試料溶液
の代わりに標準液を通水し発光検出器にて標準電圧値を
得、その標準電圧値を前記基準値として校正することを
特徴とする。なお、前記の経験的設定とは、時間経過に
対する発光検出器の性能変化(微細粉じん等による劣化
度合い)を予め試験し、加熱酸化炉の温度に対する発光
検出器の応答電圧特性(後述する図1に示すような特
性)と比較して行う設定を示すものである。
【0016】請求項3記載の発明は、前記試料溶液の代
わりに標準液を通水し発光検出器にて標準電圧値を得、
その標準電圧値を標準液特性と比較して、前記加熱酸化
炉の温度を上昇させることを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、前記加熱酸化炉の
上昇させる温度の上限を設定したことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、前記試料溶液は上
水または下水であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る濃度測定装置の校正方法を図面に基づいて説明する。
なお、図3,4に示したものと同様なものには同一符号
を用いて、その詳細な説明を省略する。
【0020】図3,4に示した濃度測定装置において、
その加熱酸化炉7の温度を上昇させると、発光検出器9
bにおける応答電圧が上昇することを判明している(例
えば、後述する図1)。この理由として、加熱酸化炉7
内の温度上昇と共に、その加熱酸化炉7におけるモノク
ロラミンから一酸化窒素への酸化効率が上昇するためと
考えられる。
【0021】そこで、本実施の形態における濃度測定装
置の校正方法では、予め設定された一定周期毎に加熱酸
化炉の温度を制御することにより反応効率を変え、その
加熱酸化炉で得られる一酸化窒素の濃度を調整する。こ
れにより、発光検出器において検出感度等の性能が変化
(例えば、微細粉じん等による汚れの付着や劣化を要因
とする変化)して校正操作を行っても、その発光検出器
の単位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小することなく基
準値を一定に保つことができるため、発光検出器が有す
る本来の性能を発揮すると共に、その発光検出器による
応答電圧値の換算値の信頼性を長期間維持することがで
きる。そして、被測定対象である試料溶液をより正確に
分析することが可能となる。
【0022】次に、本実施の形態における濃度測定装置
の校正方法の第1〜第5実施例を以下に説明する。
【0023】(第1実施例)本第1実施例では、図3,
4に示したように構成された明電舎製の上水用アンモニ
ア性窒素測定装置(型式MAN−1000(計測範囲0
〜2mg/l);以下、測定装置Mと称する)を用い
た。まず、流路用細管2中にアンモニア性窒素を含んだ
試料溶液を流下させると共に試薬溶液(0.2W/V%
の次亜塩素酸ナトリウム溶液)を注入して反応溶液を
得、その反応溶液を気化分離器6に供給した。
【0024】そして、加熱酸化炉7をコントロールユニ
ット32により種々の温度(400℃〜1200℃)に
設定しながら、その加熱酸化炉7にて前記の分離された
ガス成分(NH2Cl)を一酸化窒素に転換した後、そ
の一酸化窒素とオゾンガスとの反応によって生じる化学
発光強度を化学発光検出部9にて検出(発光検出器9b
で応答電圧を検出)した。その結果、図1の温度に対す
る応答電圧特性図に示すように、発光検出部9bにて検
出される応答電圧は、加熱酸化炉7の温度上昇に比例し
て増加することが判明した。通常、前記の測定装置Mは
加熱酸化炉7の温度を600℃に設定して用いられてい
る。
【0025】そこで、コントロールユニット32によ
り、図2の校正方法の概略説明図に示すように加熱酸化
炉7の温度を600℃に設定して測定装置Mを運転開始
(測定開始)し、その運転開始からの時間経過を記録す
ると共に、自動的に前記加熱酸化炉7内を周期A(時
間)毎に温度B℃上昇させた後、試料溶液の替わりに標
準液を通水するように設定した。
【0026】なお、前記の周期A,温度Bは、時間経過
に対する発光検出器9bの性能変化(微細粉じん等によ
る劣化度合い)を予め試験し、図1に示したような温度
に対する応答電圧特性と比較することにより設定(以
下、経験的設定と称する)することができる。また、図
2中の記号「ON」は前記の加熱酸化炉の温度を上昇さ
せて標準液を通水する操作を行う場合、記号「OFF」
は前記の温度を上昇させる操作を行わず、試料溶液(お
よび試薬溶液)を通水する場合を示すものとする。
【0027】前記のように各周期A毎に加熱酸化炉7の
温度上昇させた後、標準液(アンモニア性窒素濃度2m
g/l)を通水して標準電圧値を得、その標準電圧値と
基準値(運転開始時の発光検出器9bにおける標準電圧
値)との差を算出したところ、その差はそれぞれ極めて
僅かであった。そして、前記の標準電圧値を発光検出器
9bの基準値として校正することにより、単位電圧当た
りの計測値幅を殆ど縮小することなく、その発光検出器
9bによる応答電圧値の換算値を限りなく真の値に近似
させることができた。
【0028】ゆえに、本第1実施例のように、測定装置
Mの加熱酸化炉7の温度を上昇させて酸化効率を高める
ことにより、たとえ発光検出器9bにおいて微細粉じん
等による汚れの付着や劣化が起こっても、基準値を単に
数値的に校正して真の値との辻褄を合わせる従来法と比
較して、単位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小すること
なく発光検出器を校正できることを確認できた。
【0029】(第2実施例)第2実施例では、前記の第
1実施例に示した校正方法において、FIA・化学発光
法による下水用アンモニア性窒素測定装置(計測範囲0
〜約50mg/l;以下、下水用測定装置と称する))
に適用することを検討した。
【0030】まず、試薬溶液として10%水酸化ナトリ
ウム溶液を用い、アンモニア性窒素を含んだ試料溶液と
反応させて反応溶液を得た。そして、前記の第1実施例
と同様の方法により、気化分離器6で分離されたガス成
分(NH3ガス)を種々の温度(400℃〜1200
℃)に設定された加熱酸化炉7にて一酸化窒素に転換
し、オゾンガスとの反応によって生じる化学発光強度を
化学発光検出部9にて検出(発光検出器9bで応答電圧
を検出)した。
【0031】その結果、図1に示した結果と同様に、発
光検出器9bにて検出された応答電圧は加熱酸化炉7の
温度上昇に比例して増加した。そこで、前記下水用測定
装置においても、前記の第1実施例と同様(図2と同
様)に、運転開始(測定開始)からの時間経過を記録す
ると共に、自動的に前記加熱酸化炉7内を周期A(時
間)毎に温度B℃上昇させるように設定した。そして、
前記の各周期A毎に温度上昇させた後、標準液(アンモ
ニア性窒素濃度50mg/l)を通水して標準電圧値を
検出し、その標準電圧値と基準値との差をそれぞれ算出
したところ、その差は極めて僅かであった。そして、前
記の標準電圧値を発光検出器9bの基準値として校正す
ることにより、単位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小す
ることなく、その発光検出器9bによる応答電圧値の換
算値を限りなく真の値に近似させることができた。
【0032】ゆえに、本第2実施例によれば、下水用測
定装置においても前記の第1実施例と同様に、加熱酸化
炉7の温度を上昇させて酸化効率を高めることにより、
たとえ発光検出器9bにおいて一酸化窒素等による汚れ
の付着や劣化が起こっても、基準値を単に数値的に校正
して真の値との辻褄を合わせる従来法と比較して、単位
電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小することなく発光検出
器を校正できることを確認できた。
【0033】(第3実施例)前記の第1,第2実施例の
周期A,温度Bは経験的設定により予め設定されたもの
であり、被測定対象である試料溶液の水質に応じて一酸
化窒素の濃度や発光検出器9bで検出される応答電圧は
変化してしまうため、発光検出器9bによる応答電圧値
の換算値と真の値との差が大きくなってしまう恐れがあ
る。また、前記の試料溶液が同一の水源によるものであ
っても、その水質は季節等により変化し易い。
【0034】そこで、本第3実施例では前記測定装置
M,下水用測定装置において、標準液(例えば、スパン
濃度の標準液)における図1に示したような温度に対す
る応答電圧特性(以下、標準液特性と称する)をそれぞ
れ予め調べ、それら各標準液特性を利用すると共に周期
A毎に加熱酸化炉7の温度(温度B)を試料溶液の水質
に応じて制御することをそれぞれ検討した。
【0035】まず、前記測定装置M,下水用測定装置に
おいて、それぞれ前記の第1,第2実施例と同様(図2
と同様)に運転開始(測定開始)からの時間経過を記録
すると共に周期A毎に標準液を通水し、その標準液によ
る標準電圧値と予め調べた標準液特性とを各々比較す
る。これにより、前記の発光検出器9bを校正(後工程
の標準電圧値を基準値として構成)するために必要な各
々の温度上昇幅を周期A毎に読み取ることができる。
【0036】そして、前記のように読み取ったそれぞれ
の温度上昇幅で加熱酸化炉7の温度を上昇させた後、各
周期A毎に標準液(測定装置Mではアンモニア性窒素濃
度2mg/l,下水用測定装置ではアンモニア性窒素濃
度50mg/l)を通水して標準電圧値を得、その標準
電圧値と基準値との差を各々算出したところ、その差は
それぞれ極めて僅かであった。そして、前記の標準電圧
値を発光検出器9bの基準値としてそれぞれ校正するこ
とにより、単位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小するこ
となく、その発光検出器9bによる応答電圧値の換算値
を限りなく真の値に近似させることができた。
【0037】ゆえに、本第3実施例によれば、測定装置
M,下水用測定装置において、第1,第2実施例と同様
の作用・効果が得られると共に、加熱酸化炉の温度を試
料溶液の水質に応じて制御することができるため、季節
等の水質の変化に影響を受けることがなく、第1,第2
実施例よりも単位電圧当たりの計測値幅を縮小すること
なく化学発光検出器を校正できることを確認できた。
【0038】(第4実施例)前記の第1〜第3実施例の
ように時間経過と共に加熱酸化炉7の温度を上昇させる
場合、その温度が高くなるに連れて、加熱酸化炉の構造
に応じて安全性が低下すると共に、温度上昇に要する単
位温度当たりのコストは高くなってしまう。そこで、本
第4実施例では、前記の第1〜第3実施例における加熱
酸化炉7の温度上昇における上限を予め設定(コントロ
ールユニット32にて設定)することにした。これによ
り、前記の第1〜第3実施例と比較して濃度測定装置の
安全性および経済性を維持することができる。
【0039】以上、本発明において、記載された具体例
に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範
囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者
にとって明白なことであり、このような変形および修正
が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【0040】
【発明の効果】以上、本発明の濃度測定装置によれば、
一定周期毎に加熱酸化炉の温度を制御して反応効率を変
え、その加熱酸化炉で得られる一酸化窒素の濃度を調整
することにより、発光検出器において検出感度等の性能
が変化しても単位電圧当たりの計測値幅を殆ど縮小する
ことなく、その発光検出器の基準値を略一定に保つこと
ができる。
【0041】ゆえに、発光検出器が有する本来の性能を
発揮すると共に、その発光検出器による応答電圧値の換
算値の信頼性を長期間維持することができるため、長期
間に渡ってメンテナンスを行わなくとも被測定対象であ
る試料溶液をより正確に分析することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料溶液における加熱酸化炉の温度に対する応
答電圧特性図。
【図2】本実施の形態における濃度測定装置の校正方法
の概略説明図。
【図3】一般的な濃度測定装置の概略説明図。
【図4】一般的な濃度測定装置のシステム構成図。
【符号の説明】
2…流路用細管 5…混合コイル 6…気化分離器 7…加熱酸化炉 9…化学発光検出部 9b…発光検出部 30…ガス反応部 31…化学発光測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G042 AA01 BA05 BB06 CA02 CB03 DA03 EA20 GA01 HA07 HA10 2G054 AA02 AB07 BB13 CA05 EA01 FB03 FB07 GB10 JA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニア性窒素を含んだ試料溶液をポ
    ンプの駆動により流路用細管中に流下させながら、試薬
    溶液注入部から前記の試料溶液中に対し試薬溶液を選択
    的に注入混合して反応溶液を得、 前記の反応溶液を気化分離器に供給して、液相から分離
    したガス成分を加熱酸化炉にてそれぞれ一酸化窒素に転
    換し、その一酸化窒素とオゾンとの反応によって生じる
    化学発光強度を応答電圧に変換し発光検出器にて検出す
    ることにより、前記の試料溶液中のアンモニア性窒素濃
    度を測定する濃度測定装置の校正方法において、 前記加熱酸化炉の温度を制御することにより、前記発光
    検出器における基準値を校正することを特徴とする濃度
    測定装置の校正方法。
  2. 【請求項2】 前記の加熱酸化炉の温度を経験的設定に
    より上昇させた後、前記試料溶液の代わりに標準液を通
    水し発光検出器にて標準電圧値を得、その標準電圧値を
    前記基準値として校正することを特徴とする請求項1記
    載の濃度測定装置の校正方法。
  3. 【請求項3】 前記試料溶液の代わりに標準液を通水し
    発光検出器にて標準電圧値を得、その標準電圧値を標準
    液特性と比較して、前記加熱酸化炉の温度を上昇させる
    ことを特徴とする請求項1記載の濃度測定装置の校正方
    法。
  4. 【請求項4】 前記加熱酸化炉の上昇させる温度の上限
    を設定したことを特徴とする請求項1乃至3記載の濃度
    測定装置の校正方法。
  5. 【請求項5】 前記試料溶液は上水または下水であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4記載の濃度測定装置の校
    正方法。
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