JP2003055572A - クチナシ黄色色素の製造方法 - Google Patents

クチナシ黄色色素の製造方法

Info

Publication number
JP2003055572A
JP2003055572A JP2001249939A JP2001249939A JP2003055572A JP 2003055572 A JP2003055572 A JP 2003055572A JP 2001249939 A JP2001249939 A JP 2001249939A JP 2001249939 A JP2001249939 A JP 2001249939A JP 2003055572 A JP2003055572 A JP 2003055572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gardenia
yellow dye
water
solution
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001249939A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Uchida
勝 内田
Tsutomu Sasaki
務 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokiwa Phytochemical Co Ltd
Original Assignee
Tokiwa Phytochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokiwa Phytochemical Co Ltd filed Critical Tokiwa Phytochemical Co Ltd
Priority to JP2001249939A priority Critical patent/JP2003055572A/ja
Publication of JP2003055572A publication Critical patent/JP2003055572A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】クチナシ特有のにおいを除去しさらにアルコー
ル製剤にしたとき、冷蔵保存中に沈殿物を生じないクチ
ナシ黄色色素の製造方法。 【解決手段】クチナシ黄色色素を含む溶液をエタノール
濃度として30〜50wt%に調整した後、スチレン系
合成吸着剤に通液させた後、さらに陽イオン交換樹脂に
通液させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、クチナシ特有のに
おいを除去したクチナシ黄色色素の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】アカネ科クチナシ属であるクチナシの果
実を、水またはアルコール水溶液で抽出、ろ過、濃縮
後、液状または粉末状に製剤化したものをクチナシ黄色
色素として食品添加物として利用されている。
【0003】また、クチナシ果実中にはイリドイド配糖
体が存在し、この物質と食品中のタンパク質が反応し、
食品が緑色に変色する現象が知られているが、クチナシ
黄色色素より原因物質であるイリドイド配糖体を除去す
ることにより、緑変をおこなさないクチナシ黄色色素が
得られることは周知である(特許出願公告昭59−50
263)。
【0004】しかしながら、この従来の方法で作られる
クチナシ黄色色素は、クチナシ特有のにおいを有し、さ
らにアルコール製剤としたものは冷蔵保存することによ
り、大量の沈殿物を生じるという欠点を有している。
【0005】このため一部食品に使用すると風味を悪く
し、またアルコール製剤とした場合には冷蔵保存中に沈
殿物を生じてしまい商品価値を損なうため、クチナシ黄
色色素の利用範囲は限られたものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、クチナシ黄色色素よりクチナシ特有のにおいを除
去し、さらにアルコール製剤としたとき冷蔵保存中に沈
殿物を生成しない点である。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは鋭意
研究の結果、クチナシ特有のにおいを除去し、さらにア
ルコール製剤にしたとき、冷蔵保存により生成する沈殿
物を除去できる製造方法を見つけ、本発明をするに至っ
た。すなわち、クチナシ果実を水または水溶性有機溶媒
を用いて抽出後、合成吸着剤たとえばアクリル系樹脂た
とえばローム・アンド・ハース社製アンバーライトXA
D7HPにクチナシ黄色色素を吸着し、イリドイド化合
物を除去した後、含水エタノールまたはエタノールによ
り溶出されてくるクチナシ黄色色素溶液を、エタノール
濃度として30〜50wt%に調整した後、スチレン系
合成吸着剤たとえばダイヤイオンHP20、HP21、
セパビーズSP825、SP70,SP700などに通
液させ、得られる通過液をさらに陽イオン交換樹脂、好
ましくは弱酸性陽イオン交換樹脂ダイヤイオンWK1
0、WK40などに通液させることにより、クチナシ特
有のにおいを除去し、さらにアルコール製剤にしたとき
冷蔵保存中に沈殿物を生成しないクチナシ黄色色素の製
造方法に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例により具体的
に説明するが、実施例は何ら本発明を限定するものでは
ない。
【0009】
【実施例】実施例 クチナシ乾燥果実を4mm大の大きさに粉砕し、この粉
砕物1kgに2Lの90(v/v)%メタノールを添加し、4
0度3時間攪拌抽出した後、ろ過を行った後、ろ過液を
とり、さらに残渣を1Lの90(v/v)%メタノールにて洗
浄し、ろ過液と洗浄液を合わせて1番抽出液を得た。さ
らにこ抽出残渣に2Lの90(v/v)%メタノールを添加
し、40度3時間攪拌抽出した後、ろ過を行った後、ろ
過液をとり、さらに残渣を1Lの90(v/v)%メタノール
にて洗浄し、ろ過液と洗浄液を合わせて2番抽出液を得
た。1番抽出液と2番抽出液をあわせ、ロータリーエバ
ポレーターにより60度にて250mlまで減圧濃縮し
た。この濃縮液に750mlの水を添加した後、5度に
て一晩冷却した。
【0010】この冷却液に15gのハイフロスーパーセ
ルを添加し攪拌均一化した後、同じくハイフロスーパー
セルをプレコートしたろ紙上に注ぎ、澄明ろ過を行っ
た。このろ過液を1.25Lのローム・アンド・ハース
社製アンバーライトXAD7HPに通液させ、黄色色素
を吸着させた後、10Lの水により洗浄後、1.25L
の70(v/v)%エタノールにより黄色色素を溶出させ
た。
【0011】この溶出液のエタノール濃度を30wt%
に水を用いて調整した後、400mlの三菱化学株式会
社製ダイヤイオンHP20に通液させた。
【0012】この通過液をさらに、400mlの三菱化
学株式会社製弱酸性陽イオン交換樹脂ダイヤイオンWK
40に通液させ、通過液を水酸化ナトリウムによりpH
を5.5に調整した後、ロータリーエバポレーターによ
り60度にて減圧濃縮し、濃縮液中の色価E1%を12
0に調整し、この液を80℃1時間加熱滅菌しクチナシ
黄色色素濃縮液130gを得た。
【0013】
【比較例】比較例 クチナシ果実粉砕物1kgに3Lの50(v/v)%メタノ
ールを添加し、40度3時間攪拌抽出した後、ろ過を行
った後、ろ過液をとり、さらに残渣を1Lの50%(v/v)
メタノールにて洗浄し、ろ過液と洗浄液を合わせて1番
抽出液を得た。さらにこ抽出残渣に2Lの50(v/v)%メ
タノールを添加し、40度3時間攪拌抽出した後、ろ過
を行った後、ろ過液をとり、さらに残渣を1Lの50(v/
v)%メタノールにて洗浄し、ろ過液と洗浄液を合わせて
2番抽出液を得た。1番抽出液と2番抽出液をあわせ、
ロータリーエバポレーターにより60度にて250ml
まで減圧濃縮した。この濃縮液に15gのハイフロスー
パーセルを添加し攪拌均一化した後、澄明ろ過を行っ
た。このろ過液を1.25Lのローム・アンド・ハース
社製アンバーライトXAD7HPに通液させ、黄色色素
を吸着させた後、10Lの水により洗浄後、1.25L
の70(v/v)%エタノールにより黄色色素を溶出させ
た。この溶出液をロータリーエバポレーターにより60
度にて減圧濃縮し、濃縮液中の色価E1%を120に調
整し、この液を80℃1時間加熱滅菌しクチナシ黄色色
素濃縮液150gを得た。
【0014】実施例により作成したクチナシ黄色色素と
比較例により作られたクチナシ黄色色素について、アル
コール製剤での沈殿の生成の有無、ならびににおいにつ
いて比較した。なお、アルコール製剤は15(v/v)%エ
タノール水溶液にクチナシ黄色色素を10%濃度になる
ように調整した溶液を作成し、冷蔵庫中にて沈殿物の生
成を観察し、沈殿が生成しない場合を○、生成した場合
を×と判定した。また、においについては色価E1%を
120に調整したクチナシ黄色色素をスポイトで1滴、
50mlのお湯に溶かしにおいの有無を判別した。その
結果を表1に示した。
【0015】 表1  
【0016】表1のとおり、本発明により得られたクチ
ナシ黄色色素は比較例に比べ、アルコール製剤での沈殿
物は生成せず、さらにクチナシ特有のにおいも除去する
ことができた。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
により、クチナシ特有のにおいがなく、またアルコール
製剤としたとき、冷蔵保存により生成する沈殿物が生成
しないクチナシ黄色色素が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クチナシ果実から水または水溶性有機溶
    媒により抽出した黄色色素溶液を、アクリル系吸着樹脂
    に吸着させ、イリドイド化合物を除去させた後、水溶性
    有機溶媒により溶出される溶液を、さらにスチレン系樹
    脂に通液させ、さらに陽イオン交換樹脂に通液させるこ
    とにより、クチナシ特有のにおいを除去し、さらにアル
    コール製剤にしたとき冷蔵保存により沈殿を生成しない
    クチナシ黄色色素の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1でアクリル系吸着樹脂に吸着さ
    せ、イリドイド化合物を除去させた後、水溶性有機溶媒
    により溶出される溶液のエタノール濃度を30から50
    wt%に調整した後、スチレン系樹脂(ダイヤイオンH
    P20、HP21、セパビーズSP825、SP70,
    SP700など)に通液させ、さらにその通過液を直接
    弱酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオンWK10、WK4
    0など)に通液させることを特徴とするクチナシ黄色色
    素の製造方法。
JP2001249939A 2001-08-21 2001-08-21 クチナシ黄色色素の製造方法 Pending JP2003055572A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001249939A JP2003055572A (ja) 2001-08-21 2001-08-21 クチナシ黄色色素の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001249939A JP2003055572A (ja) 2001-08-21 2001-08-21 クチナシ黄色色素の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003055572A true JP2003055572A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19078853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001249939A Pending JP2003055572A (ja) 2001-08-21 2001-08-21 クチナシ黄色色素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003055572A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109909A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Riken Vitamin Co Ltd 精製クチナシ抽出物
CN102344692A (zh) * 2011-08-10 2012-02-08 浙江工业大学 一种从水栀子果实中提取栀子黄色素的方法
CN105670336A (zh) * 2016-03-10 2016-06-15 河南中大恒源生物科技股份有限公司 一种从栀子果高效提取高度纯化栀子黄色素的工艺
WO2018181008A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 グリコ栄養食品株式会社 ヘアカラーリング組成物

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109909A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Riken Vitamin Co Ltd 精製クチナシ抽出物
JP4677393B2 (ja) * 2006-10-31 2011-04-27 理研ビタミン株式会社 精製クチナシ抽出物
CN102344692A (zh) * 2011-08-10 2012-02-08 浙江工业大学 一种从水栀子果实中提取栀子黄色素的方法
CN102344692B (zh) * 2011-08-10 2013-11-13 浙江工业大学 一种从水栀子果实中提取栀子黄色素的方法
CN105670336A (zh) * 2016-03-10 2016-06-15 河南中大恒源生物科技股份有限公司 一种从栀子果高效提取高度纯化栀子黄色素的工艺
CN105670336B (zh) * 2016-03-10 2017-06-30 河南中大恒源生物科技股份有限公司 一种从栀子果高效提取高度纯化栀子黄色素的工艺
WO2018181008A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 グリコ栄養食品株式会社 ヘアカラーリング組成物
JPWO2018181008A1 (ja) * 2017-03-27 2020-02-06 グリコ栄養食品株式会社 ヘアカラーリング組成物
JP7364463B2 (ja) 2017-03-27 2023-10-18 グリコ栄養食品株式会社 ヘアカラーリング組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1529775B1 (en) Method for preparation of metal organic acid chelates
US5789581A (en) Process for obtaining malonyl isoflavone glycosides and obtaining isoflavone glycosides or isoflavone aglycons from malonyl isoflavone glycosides
US20090253894A1 (en) Method of polymyxin b recovery from fermentation broth
IE882213L (en) Method for the recovery of steviosides from plant raw material
CN101631836A (zh) 精制花青苷的制造方法
JP4129577B2 (ja) 精製コチニール色素及びその製造方法
US4668813A (en) Method for obtaining phytin
JP2003055572A (ja) クチナシ黄色色素の製造方法
JPH0689038B2 (ja) バンコマイシン改良精製法およびその生産物
JP3410610B2 (ja) ベニバナ抽出液からのベニバナ黄色素と糖類の分離方法
WO2008053437A2 (en) A method for preparing ascorbic acid or a salt thereof from plant matrices
JP4184148B2 (ja) コチニール色素の精製方法
CN102858792B (zh) 氧化型谷胱甘肽的非结晶无定形体及其制造方法
JP4513184B2 (ja) ポリロタキサンおよびε−ポリリジンの製造方法
JP4061877B2 (ja) 抗酸化剤の製造方法
JPH09235549A (ja) 抗酸化剤
JP2002003487A (ja) イソフラボン化合物の製造方法
JPH11322753A (ja) 新規な活性フェオフィチン化合物、その製造法及び用途
JP2000069946A (ja) ササ抽出液及びその製法
RU2082493C1 (ru) Способ получения сорбента
JPS6033807B2 (ja) スタビア葉の有効成分の抽出分離法
RU2269535C1 (ru) Способ получения тетра-(5-трет.-бутилпиразино)порфиразина
DE3126389A1 (de) Neue antibiotisch wirksame verbindungen, verfahren zu ihrer herstellung sowie ihre verwendung als arzneimittel
RU2197254C2 (ru) Способ производства протамина сульфата из молок половозрелых рыб
RU2167668C2 (ru) Способ получения сангвиритрина