JP2003055268A - 疎水性ヨード化合物を含有するリポソームを含むx線造影剤 - Google Patents
疎水性ヨード化合物を含有するリポソームを含むx線造影剤Info
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Abstract
は腎臓上皮などのマクロファージが局在化している組織
や疾患部位の生体環境を鮮明に画像化できるX線造影剤
を提供する。 【解決手段】 マクロファージが局在化する組織又は疾
患部位の造影のためのX線造影剤であって、疎水性ヨー
ド化合物(炭素数10以上の置換基を少なくとも1個有
するトリヨードベンゼン誘導体など)、ホスファチジル
コリン、及びホスファチジルセリンを膜構成成分として
含有するリポソームを含む造影剤。
Description
ものであり、特にマクロファージが局在化する組織又は
疾患部位に選択的に集積し、他の部位とのコントラスト
をつけた造影を可能にするX線造影剤に関するものであ
る。
断の中核をなしている。骨や歯などのいわゆる硬組織は
X線をよく吸収するために高いコントラスト像を容易に
得ることができるが、その他の軟組織ではX線吸収の差
が小さいためにコントラストが低い場合が多い。こうし
た場合にコントラストの高い画像を得る方法として、造
影剤を利用する方法が挙げられる。
は、トリヨードフェニル基を水溶化した化合物である。
これらは、血管、尿管、輸卵管等の管腔部位に投与さ
れ、管腔の形状、狭窄等の診断に使用されている。しか
しながら、これらの化合物は組織や疾患部位と相互作用
することなく管腔部位から速やかに排泄されるため、組
織や疾患部位をより詳細に診断する目的には役立たな
い。このため、目的とする組織もしくは疾患部位に選択
的に集積し、その他の部位と明瞭なコントラストをつい
た画像を提供することのできるX線造影剤が待ち望まれ
ていた。
83)、Invest. Radiol., 18(3), 275 (1983)、Steroids,
44(1), 85 (1984)、J. Med. Chem., 24(1), 5(1981)、
J. Med. Chem., 25(6), 618(1982)、J. Med. Chem., 25
(12), 1500(1983)、Steroids,49(6), 531(1987)、Inves
t. Radiol., 35(3), 158(2000)、J. Pharm. Sci., 85
(9), 908(1996)、Pharm. Res., 13(6), 875(1996)、J.
Med. Chem., 38(4), 636(1995)、Invest. Radiol., 29
(suppl.2), S284(1994)、J. Med. Chem., 29(12),2457
(1986)、国際公開WO98/46275、同WO95/31181、同WO94/1
9025、米国特許4873075号明細書、米国特許4567034号明
細書、国際公開WO96/28414、同WO96/00089等には、疎水
性ヨード化合物を界面活性剤及び(又は)油脂存在下で
水中にサスペンジョン又はオイルエマルジョン化させ、
腫瘍、肝臓、脾臓、副腎皮質、動脈硬化巣、血管プー
ル、リンパ系等を造影する方法が開示されている。しか
しながら、これらの製剤方法は、組織もしくは疾患部位
を選択的に造影する目的のためには、効率および選択性
ともに十分でない。
の手段】本発明の課題は、特定の組織又は疾患部位に高
選択的にヨード化合物を集積させるための手段を提供す
ることである。より具体的には、肝臓、脾臓、肺胞、リ
ンパ節、リンパ管、又は腎臓上皮などのマクロファージ
が局在化している組織や疾患部位の生体環境を鮮明に画
像化することのできるX線造影剤を提供することが本発
明の課題である。本発明の別の課題は、腫瘍、炎症、感
染が進行している部位を特定することのできる造影剤を
提供することである。本発明者らは上記の課題を解決す
べく鋭意研究を行った結果、疎水性ヨード化合物、ホス
ファチジルコリン、およびホスファチジルセリンを膜構
成成分として含むリポソームが、マクロファージが局在
化している組織又は疾患部位に集積すること、及び該リ
ポソームを含む造影剤を用いることにより該組織又は疾
患部位を鮮明にX線造影できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
在化する組織又は疾患部位の造影のためのX線造影剤で
あって、疎水性ヨード化合物、ホスファチジルコリン、
及びホスファチジルセリンを膜構成成分として含有する
リポソームを含む造影剤を提供するものである。
ード化合物が、炭素数10以上の置換基を少なくとも1
個有するトリヨードベンゼン誘導体である上記のX線造
影剤;該リポソームが膜構成成分として炭素数6以上の
アルキルのジエステルであるリン酸ジアルキルエステル
を含む上記のX線造影剤;炭素数10以上の置換基がコ
レステロール誘導体の残基である上記のX線造影剤;マ
クロファージが局在化する組織が肝臓、脾臓、肺胞、リ
ンパ節、リンパ管、及び腎臓上皮からなる群から選ばれ
る上記のX線造影剤;マクロファージが局在化する疾患
部位が腫瘍、炎症部位、及び感染部位からなる群から選
ばれる上記のX線造影剤が提供される。
する組織又は疾患部位をX線造影する方法であって、疎
水性ヨード化合物、ホスファチジルコリン、及びホスフ
ァチジルセリンを膜構成成分として含むリポソームを含
むX線造影剤をヒトを含む哺乳類動物に投与してX線撮
影を行う工程を含む方法が本発明により提供される。
限定されないが、例えばヨードベンゼン誘導体が好まし
く、炭素数10以上の置換基を少なくとも一個有するト
リヨードベンゼン誘導体であることがより好ましい。ト
リヨードベンゼン誘導体のヨード原子3個の置換位置は
特に限定されないが、好ましいトリヨードベンゼン誘導
体の例としては1,3,5−トリヨードベンゼン誘導体、
1,2,4−トリヨードベンゼン誘導体、1,2,3−トリ
ヨードベンゼン誘導体などが挙げられる。
位である放射性トリヨードベンゼン残基をリポソームの
脂質二重層に安定に存在させるための疎水性基であるこ
とが好ましく、例えば、好ましくは炭素数が18以上
で、酸素原子数と窒素原子数の合計が10以下であるも
のがより好ましい。炭素数10以上の置換基の炭素数の
上限は特に限定されないが、一般的には40以下であ
る。該疎水性置換基は生体膜脂質構成成分と類似構造で
あることがさらに好ましい。こうした条件を満たす疎水
性ヨード化合物の好ましい例としては、例えば、J. Me
d. Chem., 25(12), 1500 (1982); Steroids, 49(6), 53
1 (1987); Pharm. Res., 6(12), 1011 (1989);国際公開
WO95/19186; 同WO96/28414等に開示されているコレステ
ロール誘導体の残基を置換基として有する1,3,5−
トリヨードベンゼン誘導体が挙げられる。
ては、例えば、J. Med. Chem., 25(6), 618 (1982);
J. Med. Chem., 24(1), 5 (1981);Appl. Radial. Iso
t., 37(8), 907 (1986); Steroids, 44(1), 85 (1984);
Steroids, 14(5), 575 (1969)等に開示されているコレ
ステロール誘導体の残基を置換基として有する1,2,4
−または1,2,3−トリヨードベンゼン誘導体が挙げら
れる
行物に開示されたものが好ましいが、特に好ましいのは
コレステロールである。コレステロールがその3位の水
酸基を介して疎水性ヨード化合物、例えばトリヨードフ
ェニル基と連結した化合物が好ましい。コレステロール
の水酸基と疎水性ヨード化合物、例えばトリヨードフェ
ニル基とを結合する方法としては、例えば、エステル結
合、エーテル結合、ウレタン結合、炭酸エステル結合等
の手段を用いることができるが、エステル結合が好まし
い。コレステロールと疎水性ヨード化合物、例えばトリ
ヨードフェニル基とは、上記の結合を介して直接結合し
ていてもよいし、適当な連結基を介して結合していても
よい。適当な連結基の例としては、炭素数が5以下の直
鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。
ドベンゼン化合物は、上記した炭素数10の置換基以外
に、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基
の種類及び置換位置は特に限定されないが、例えば、置
換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のア
シルアミノ基、水酸基、又はカルボキシル基等が疎水性
ヨード化合物のベンゼン環上に置換していることが好ま
しい。好ましい置換基は、置換若しくは無置換のアミノ
基、又は置換若しくは無置換のアシルアミノ基である。
アミノ基が置換基を有する場合として、モノアルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基などを挙げることができ、
アシルアミノ基が置換基を有する場合として、トリフル
オロアセチルアミノ基、p−クロロベンゾイルアミノ基
などを例示することができる。
例を挙げるが、本発明のリポソームはこれらを含むもの
に限定されることはない。
成分として含まれるが、膜構成成分の全質量に対して1
0から90質量%程度、好ましくは10から80質量
%、さらに好ましくは20から80質量%である。疎水
性ヨード化合物は膜構成成分として1種類を用いてもよ
いが、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
膜構成成分として疎水性ヨード化合物に加えてホスファ
チジルコリン(PC)とホスファチジルセリン(PS)を組み合
わせて含むことを特徴としている。ホスファチジルコリ
ン類の好ましい例としては、eggPC、ジミリストリルPC
(DMPC)、ジパルミトイルPC(DPPC)、ジステアロイル
PC(DSPC)、ジオレイルPC(DOPC)等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。ホスファチジルセリ
ン類の好ましい例としては、ホスファチジルコリンの好
ましい例として挙げたリン脂質と同様の脂質部位を有す
る化合物が挙げられる。PCとPSの好ましい使用モル比は
PC:PS=90:10から10:90の間であり、さらに
好ましくは、30:70から70:30の間である。
よると、膜構成成分として、疎水性ヨード化合物、ホス
ファチジルコリン、及びホスファチジルセリンを含み、
さらにリン酸ジアルキルエステルを含むリポソームが挙
げられる。リン酸ジアルキルエステルのジアルキルエス
テルを構成する2個のアルキル基は同一であることが好
ましく、それぞれのアルキル基の炭素数は6以上であ
り、10以上が好ましく、12以上がさらに好ましい。
アルキル基の炭素数の上限は特に限定されないが、一般
的には24以下である。好ましいリン酸ジアルキルエス
テルの例としては、ジラウリルフォスフェート、ジミリ
スチルフォスフェート、ジセチルフォスフェート等が挙
げられるが、これに限定されることはない。この態様に
おいて、ホスファチジルコリン及びホスファチジルセリ
ンの合計質量に対するリン酸ジアルキルエステルの好ま
しい使用量は1から50質量%までであり、好ましくは
1から30質量%であり、さらに好ましくは1から20
質量%である。
リン、リン酸ジアルキルエステル、及び疎水性ヨード化
合物を膜構成成分として含むリポソームにおいて、上記
成分の好ましい質量比はPC:PS:リン酸ジアルキル
エステル:疎水性ヨード化合物が5〜40質量%:5〜
40質量%:1〜10質量%:15〜80質量%の間で
選択することができる。
に限定されず、他の成分を加えることができる。その例
としては、コレステロール、コレステロールエステル、
スフィンゴミエリン、FEBS Lett., 223, 42 (1987); Pr
oc. Natl. Acad. Sci., USA, 85, 6949 (1988)等に記載
のモノシアルガングリオシドGM1誘導体、Chem. Lett.,2
145 (1989); Biochim. Biophys. Acta, 1148, 77 (199
2)等に記載のグルクロン酸誘導体、Biochim. Biophys.
Acta, 1029, 91 (1990); FEBS Lett., 268, 235(1990)
等に記載のポリエチレングリコール誘導体が挙げられる
が、これらに限定されることはない。
当該分野で公知のいかなる方法でもっても作成できる。
作成法の例としては、先に挙げたリポソームの総説成書
類の他、Ann. Rev. Biophys. Bioeng., 9, 467 (1980)
、"Liopsomes"(M.J. Ostro編,MARCELL DEKKER, IN
C.)等に記載されている。具体例としては、超音波処理
法、エタノール注入法、フレンチプレス法、エーテル注
入法、コール酸法、カルシウム融合法、凍結融解法、逆
相蒸発法等が挙げられるが、これに限られるものではな
い。リポソームのサイズは、上記の方法で作成できるサ
イズのいずれであっても構わないが、通常は平均が400
nm以下であり、200 nm以下が好ましい。リポソームの構
造は特に限定されず、ユニラメラ又はマルチラメラのい
ずれでもよい。また、リポソームの内部に適宜の薬物や
他の造影剤の1種又は2種以上を配合することも可能で
ある。
造影に用いることができる。本発明の造影剤は、好まし
くは非経口的に投与することができ、より好ましくは静
脈内投与することができる。例えば、注射剤や点滴剤な
どの形態の製剤を凍結乾燥形態の粉末状組成物として提
供し、用時に水又は他の適当な媒体(例えば生理食塩
水、ブドウ糖輸液、緩衝液など)に溶解ないし再懸濁し
て用いることができる。本発明のリポソームをヨード造
影剤として用いる場合、投与量はリポソームの含有量が
従来のヨード造影剤のヨード含有量と同程度になるよう
に適宜決定することが可能である。
に記載されているように、リン脂質よりなるリポソー
ム、特にPCとPSから形成されるリポソームが、スカベン
ジャーレセプターを介してマクロファージに集積しやす
いことが知られている。従って本発明の造影剤を使用す
ることにより、ヨード化合物をマクロファージが局在化
している組織又は疾患部位に集積させることができる。
本明細書の実施例に説明されているように、本発明の造
影剤を用いる方法は、公知技術であるサスペンジョン又
はオイルエマルジョンを用いる方法に比べて、より多く
のヨード化合物をマクロファージに集積させることが可
能である。
の造影剤を用いて好適に造影可能な組織としては、例え
ば、肝臓、肺胞、リンパ節、リンパ管、又は腎臓上皮な
どを挙げることができる。また、ある種の疾患部位には
マクロファージが集まっていることが知られている。こ
うした疾患としては、腫瘍、炎症、感染等を挙げること
ができる。従って、本発明のリポソームを用いることに
より、これらの疾患部位を特定することができる。
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。実施例中の化合物番号は、上記の好ましい
化合物として示した化合物の番号に対応させてある。 例1:リポソームの調製(1) 下記に示した割合でegg PC (フナコシ社製、No.1201-41
-0214)、egg PS (フナコシ社製、No.1201-42-0226)、ジ
セチルフォスフェート (DCP、フナコシ社製、No.1354-1
4-8165)、J. Med. Chem., 25(12), 1500 (1982)記載の
方法で合成した疎水性ヨード化合物1をそれぞれナス型
フラスコ内で塩化メチレンに溶解して均一溶液とした
後、溶媒を減圧で留去してフラスコ底面に薄膜を形成し
た。この薄膜を真空で乾燥後、0.9% 生理食塩水 (光製
薬社製、No.512)を1.5 ml加え、超音波照射(Branson社
製、No.3542プローブ型発振器、0.1 mW)を氷冷下5分
実施することにより、均一なリポソーム分散液を得た。
得られた分散液の粒径をWBCアナライザー(日本光電社
製、A-1042)で測定した結果、粒子径は40から65 nmで
あった。
載の方法で合成した疎水性ヨード化合物12を用い、下
記に示した割合でegg PC (フナコシ社製、No.1201-41-0
214)、egg PS (フナコシ社製、No.1201-42-0226)を用い
て同様の操作を行い、均一なリポソーム分散液を得た。
得られた分散液の粒径をWBCアナライザー(日本光電社
製、A-1042)で測定した結果、粒子径は40から65 nmで
あった。
剤の選択的取り込み Biochimica Biophysica Acta, 1213, 127-134(1994)記
載の方法により、泡沫化したマウス腹腔マクロファージ
を調製した。この泡沫化マクロファージ200,000個を分
離し、10%FBSイーグルMEM培地(GIBCO社製 No.11095-0
80)に懸濁し、12穴マイクロプレート(FALCON社製、N
o.3503)に播種して、37℃、5%CO2の条件で5日間培養
した。ここに、例1、2に示した6種類のリポソ-ム製
剤を添加し、さらに1日間培養した。上清を除きハンク
スバッファー液(日水製薬社製、code05906、pH7.2)で
3回洗浄した後、1.5%SDS溶液(和光純薬社製、199-071
41)を加えて、37℃で30分インキュベートして細胞を溶
解し、細胞内に取りこまれた化合物1または12の量を
HPLCで定量した。その結果を表1に示す。
い、化合物1または12の油滴懸濁液を調製した。化合
物1または12の含有量を同じにして例3と同様の条件
で細胞培養系に加え、マクロファージに取りこまれた化
合物1または12の量をHPLCで定量した。その結果を表
2に示す。表1と表2を比較すると、本発明のリポソー
ム含有造影剤を用いた場合には、公知の油滴懸濁製剤と
比べて、マクロファージに対して高効率かつ高選択的に
ヨード化合物を集積させることができることが明らかで
ある。
してヨード化合物を集積させることができ、マクロファ
ージが局在化する組織又は疾患部位を選択的に造影する
ためのX線造影剤として有用である。
18)
剤の選択的取り込み Biochimica Biophysica Acta, 1213, 127-134(1994)記
載の方法により、泡沫化したマウス腹腔マクロファージ
を調製した。この泡沫化マクロファージ200,000個を分
離し、10%FBSイーグルMEM培地(GIBCO社製 No.11095-0
80)に懸濁し、12穴マイクロプレート(FALCON社製、N
o.3503)に播種して、37℃、5%CO2の条件で5日間培養
した。ここに、例1、2に示した6種類のリポソ-ム製
剤を添加し、さらに1日間培養した。上清を除きハンク
スバッファー液(日水製薬社製、code05906、pH7.2)で
3回洗浄した後、1.5%SDS溶液(和光純薬社製、199-071
41)を加えて、37℃で30分インキュベートして細胞を溶
解し、細胞内に取りこまれた化合物1または12の量を
HPLCで定量した。その結果を表3に示す。
い、化合物1または12の油滴懸濁液を調製した。化合
物1または12の含有量を同じにして例3と同様の条件
で細胞培養系に加え、マクロファージに取りこまれた化
合物1または12の量をHPLCで定量した。その結果を表
4に示す。表3と表4を比較すると、本発明のリポソー
ム含有造影剤を用いた場合には、公知の油滴懸濁製剤と
比べて、マクロファージに対して高効率かつ高選択的に
ヨード化合物を集積させることができることが明らかで
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 マクロファージが局在化する組織又は疾
患部位の造影のためのX線造影剤であって、疎水性ヨー
ド化合物、ホスファチジルコリン、及びホスファチジル
セリンを膜構成成分として含有するリポソームを含む造
影剤。 - 【請求項2】 疎水性ヨード化合物が、炭素数10以上
の置換基を少なくとも1個有するトリヨードベンゼン誘
導体である請求項1に記載のX線造影剤。 - 【請求項3】 該リポソームが膜構成成分として炭素数
6以上のアルキルのジエステルであるリン酸ジアルキル
エステルを含む請求項1又は2に記載のX線造影剤。 - 【請求項4】 炭素数10以上の置換基がコレステロー
ル誘導体の残基である請求項2又は3に記載のX線造影
剤。 - 【請求項5】 マクロファージが局在化する組織が肝
臓、脾臓、肺胞、リンパ節、リンパ管、及び腎臓上皮か
らなる群から選ばれる請求項1ないし4のいずれか1項
に記載のX線造影剤。 - 【請求項6】 マクロファージが局在化する疾患部位が
腫瘍、炎症部位、及び感染部位からなる群から選ばれる
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のX線造影剤。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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EP02018197A EP1287833B1 (en) | 2001-08-20 | 2002-08-20 | Liposome containing hydrophobic iodine compound and X-ray contrast medium comprising said liposome |
DE60222843T DE60222843T2 (de) | 2001-08-20 | 2002-08-20 | Hydrophobe Iodverbindung enthaltendes Liposom und dieses enthaltendes Röntgenkontrastmittel |
US10/223,461 US7008614B2 (en) | 2001-08-20 | 2002-08-20 | Liposome containing hydrophobic iodine compound and X-ray contrast medium for radiograph comprising the liposome |
AT02018197T ATE375173T1 (de) | 2001-08-20 | 2002-08-20 | Hydrophobe iodverbindung enthaltendes liposom und dieses enthaltendes röntgenkontrastmittel |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2001
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