JP2003054992A - 隔壁形成用ペースト - Google Patents
隔壁形成用ペーストInfo
- Publication number
- JP2003054992A JP2003054992A JP2001242554A JP2001242554A JP2003054992A JP 2003054992 A JP2003054992 A JP 2003054992A JP 2001242554 A JP2001242554 A JP 2001242554A JP 2001242554 A JP2001242554 A JP 2001242554A JP 2003054992 A JP2003054992 A JP 2003054992A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- partition wall
- resin
- hydroxyl group
- wall forming
- forming paste
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/064—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
- C03C3/066—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron containing zinc
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/07—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/07—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead
- C03C3/072—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/07—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead
- C03C3/072—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron
- C03C3/074—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron containing zinc
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/07—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead
- C03C3/072—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron
- C03C3/074—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron containing zinc
- C03C3/0745—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing lead containing boron containing zinc containing more than 50% lead oxide, by weight
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/12—Silica-free oxide glass compositions
- C03C3/14—Silica-free oxide glass compositions containing boron
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C8/00—Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
- C03C8/14—Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
- C03C8/16—Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions with vehicle or suspending agents, e.g. slip
Abstract
(57)【要約】
【課題】 サンドブラスト性が良好である、乾燥膜
強度が高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こりに
くい、基板やドライフィルムレジストとの密着性が高
い、ペーストの泡抜け性がよい、等の特性を満足する
プラズマディスプレイの隔壁形成用ペーストを提供す
る。 【解決手段】 ガラス粉末、無機フィラー粉末、有機樹
脂、溶剤からなり、プラズマディスプレイの隔壁の形成
に使用される隔壁形成用ペーストであって、有機樹脂
が、セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系樹脂とを
含むことを特徴とする。
強度が高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こりに
くい、基板やドライフィルムレジストとの密着性が高
い、ペーストの泡抜け性がよい、等の特性を満足する
プラズマディスプレイの隔壁形成用ペーストを提供す
る。 【解決手段】 ガラス粉末、無機フィラー粉末、有機樹
脂、溶剤からなり、プラズマディスプレイの隔壁の形成
に使用される隔壁形成用ペーストであって、有機樹脂
が、セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系樹脂とを
含むことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレイ
の隔壁の形成に使用される隔壁形成用ペーストに関する
ものである。
の隔壁の形成に使用される隔壁形成用ペーストに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイは、自己発光型の
フラットディスプレイであり、軽量薄型、高視野角等の
優れた特性を備えており、大画面化が容易であることか
ら、最も将来性のある表示装置として注目されている。
フラットディスプレイであり、軽量薄型、高視野角等の
優れた特性を備えており、大画面化が容易であることか
ら、最も将来性のある表示装置として注目されている。
【0003】図1は、このようなプラズマディスプレイ
パネルの構造を示す断面図である。図1に示すように、
プラズマディスプレイパネルにおいては、一般に、前面
ガラス基板1と背面ガラス基板2とが対向して設けられ
ており、これらの基板の間の空間には、多数のガス放電
部に区切るため、隔壁(バリアリブ)3が形成されてい
る。前面ガラス基板1の上には、一対の透明電極4が形
成されており、これらの透明電極4間で電圧が印加さ
れ、プラズマ放電が生じる。
パネルの構造を示す断面図である。図1に示すように、
プラズマディスプレイパネルにおいては、一般に、前面
ガラス基板1と背面ガラス基板2とが対向して設けられ
ており、これらの基板の間の空間には、多数のガス放電
部に区切るため、隔壁(バリアリブ)3が形成されてい
る。前面ガラス基板1の上には、一対の透明電極4が形
成されており、これらの透明電極4間で電圧が印加さ
れ、プラズマ放電が生じる。
【0004】透明電極4の上には、前面ガラス基板1の
全面を覆うように誘電体層5が形成されている。誘電体
層5の上には、プラズマを安定に形成するためのMgO
からなる保護層6が形成されている。
全面を覆うように誘電体層5が形成されている。誘電体
層5の上には、プラズマを安定に形成するためのMgO
からなる保護層6が形成されている。
【0005】隔壁3間の背面ガラス基板2の上には、デ
ータ電極7が形成されている。隔壁3間の、隔壁3の側
壁及び背面ガラス基板2の上には、データ電極7を覆う
ように蛍光体8が塗布されている。
ータ電極7が形成されている。隔壁3間の、隔壁3の側
壁及び背面ガラス基板2の上には、データ電極7を覆う
ように蛍光体8が塗布されている。
【0006】透明電極4間に電圧が印加され、これによ
って隔壁3で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電が
生じ、プラズマ放電により発生した紫外線が蛍光体8に
照射され、蛍光体8が発光する。
って隔壁3で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電が
生じ、プラズマ放電により発生した紫外線が蛍光体8に
照射され、蛍光体8が発光する。
【0007】上記プラズマディスプレイパネルにおい
て、隔壁3は、通常、背面ガラス基板2の上に形成され
る。そして、隔壁3を形成した背面ガラス基板2と前面
ガラス基板1とが対向するように組み合わされることに
よりパネルが構成される。図1に示すパネル構造におい
ては、背面ガラス基板2の上に直接隔壁3が形成されて
いるが、背面ガラス基板2の上にデータ電極7を覆う電
極保護用の誘電体層を形成した後、この誘電体層の上に
隔壁を形成するパネル構造のものも知られている。
て、隔壁3は、通常、背面ガラス基板2の上に形成され
る。そして、隔壁3を形成した背面ガラス基板2と前面
ガラス基板1とが対向するように組み合わされることに
よりパネルが構成される。図1に示すパネル構造におい
ては、背面ガラス基板2の上に直接隔壁3が形成されて
いるが、背面ガラス基板2の上にデータ電極7を覆う電
極保護用の誘電体層を形成した後、この誘電体層の上に
隔壁を形成するパネル構造のものも知られている。
【0008】上記隔壁を形成する代表的な方法として、
サンドブラスト法が知られている。サンドブラスト法
は、隔壁形成用ペーストをスクリーン印刷により塗布
し、乾燥させて隔壁材料層を所定の厚みとなるように背
面ガラス基板上に、直接若しくは誘電体層の上に全面に
わたって形成する。さらにこの上にドライフィルムレジ
スト(DFR)を塗布し露光、現像した後に、レジスト
膜が形成されていない箇所をサンドブラストにより除去
し、所定箇所に隔壁を形成する方法である。
サンドブラスト法が知られている。サンドブラスト法
は、隔壁形成用ペーストをスクリーン印刷により塗布
し、乾燥させて隔壁材料層を所定の厚みとなるように背
面ガラス基板上に、直接若しくは誘電体層の上に全面に
わたって形成する。さらにこの上にドライフィルムレジ
スト(DFR)を塗布し露光、現像した後に、レジスト
膜が形成されていない箇所をサンドブラストにより除去
し、所定箇所に隔壁を形成する方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】隔壁形成用ペーストに
は、サンドブラスト性が良好である、乾燥膜強度が
高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こりにくい、
基板やドライフィルムレジストとの密着性が高い、
ペーストの泡抜け性がよい、等の特性が求められる。
は、サンドブラスト性が良好である、乾燥膜強度が
高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こりにくい、
基板やドライフィルムレジストとの密着性が高い、
ペーストの泡抜け性がよい、等の特性が求められる。
【0010】従来、これらの要求を満たすために、隔壁
形成用ペースト中にセルロース系樹脂やアクリル系樹脂
が添加されている。セルロース系樹脂は、基板やドライ
フィルムレジストとの密着性、及び乾燥膜強度を高める
効果があるが、同時にサンドブラスト性を低下させる。
アクリル系樹脂は、基板やドライフィルムレジストとの
密着性を高めるとともに、乾燥膜強度を弱めてサンドブ
ラスト性を調整するために用いられる。そこでセルロー
ス系樹脂に適当量のアクリル系樹脂を添加してサンドブ
ラスト性を改善している。
形成用ペースト中にセルロース系樹脂やアクリル系樹脂
が添加されている。セルロース系樹脂は、基板やドライ
フィルムレジストとの密着性、及び乾燥膜強度を高める
効果があるが、同時にサンドブラスト性を低下させる。
アクリル系樹脂は、基板やドライフィルムレジストとの
密着性を高めるとともに、乾燥膜強度を弱めてサンドブ
ラスト性を調整するために用いられる。そこでセルロー
ス系樹脂に適当量のアクリル系樹脂を添加してサンドブ
ラスト性を改善している。
【0011】ところがこれらの樹脂はペーストの粘性を
増大させるため、添加量が多くなると泡抜け性が低下す
る傾向にある。またアクリル系樹脂は、乾燥膜強度を低
下させる効果が大きいため、適切なサンドブラスト性を
得ようとすると、乾燥膜強度が不足し易くなるという問
題がある。
増大させるため、添加量が多くなると泡抜け性が低下す
る傾向にある。またアクリル系樹脂は、乾燥膜強度を低
下させる効果が大きいため、適切なサンドブラスト性を
得ようとすると、乾燥膜強度が不足し易くなるという問
題がある。
【0012】本発明の目的は、上記要求特性を満足し、
プラズマディスプレイパネルの隔壁形成材料として好適
な隔壁形成用ペーストを提供するものである。
プラズマディスプレイパネルの隔壁形成材料として好適
な隔壁形成用ペーストを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の隔壁形成用ペー
ストは、ガラス粉末、無機フィラー粉末、有機樹脂、溶
剤からなり、プラズマディスプレイの隔壁の形成に使用
される隔壁形成用ペーストであって、有機樹脂が、セル
ロース系樹脂と水酸基含有アクリル系樹脂とを含むこと
を特徴とする。
ストは、ガラス粉末、無機フィラー粉末、有機樹脂、溶
剤からなり、プラズマディスプレイの隔壁の形成に使用
される隔壁形成用ペーストであって、有機樹脂が、セル
ロース系樹脂と水酸基含有アクリル系樹脂とを含むこと
を特徴とする。
【0014】好適な態様としては、質量百分率で、ガラ
ス粉末50〜80%、無機フィラー粉末3〜30%、有
機樹脂1〜10%、溶剤5〜30%からなり、プラズマ
ディスプレイの隔壁の形成に使用される隔壁形成用ペー
ストであって、有機樹脂が、エチルセルロースと、n−
ブチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタアク
リレートの共重合体とを、質量比で80:20〜20:
80の割合で含有する。
ス粉末50〜80%、無機フィラー粉末3〜30%、有
機樹脂1〜10%、溶剤5〜30%からなり、プラズマ
ディスプレイの隔壁の形成に使用される隔壁形成用ペー
ストであって、有機樹脂が、エチルセルロースと、n−
ブチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタアク
リレートの共重合体とを、質量比で80:20〜20:
80の割合で含有する。
【0015】
【作用】本発明の隔壁形成用ペーストは、ガラス粉末、
フィラー粉末、有機樹脂、溶剤を主成分とする。以下、
各成分について説明する。
フィラー粉末、有機樹脂、溶剤を主成分とする。以下、
各成分について説明する。
【0016】本発明において使用するガラス粉末は、熱
膨張係数が60〜90×10-7/℃(30〜300℃)
で、480〜630℃の軟化点を有するガラスであれば
制限はないが、特にPbO−B2O3−SiO2系やBa
O−ZnO−B2O3−SiO2系やZnO−Bi2O3−
B2O3−SiO2系のガラスを使用することが望まし
い。
膨張係数が60〜90×10-7/℃(30〜300℃)
で、480〜630℃の軟化点を有するガラスであれば
制限はないが、特にPbO−B2O3−SiO2系やBa
O−ZnO−B2O3−SiO2系やZnO−Bi2O3−
B2O3−SiO2系のガラスを使用することが望まし
い。
【0017】PbO−B2O3−SiO2系ガラスとして
は、質量百分率でPbO 35〜75%、B2O3 0〜
50%、SiO2 8〜30%、Al2O3 0〜10
%、ZnO 0〜10%、CaO+MgO+SrO+B
aO 0〜10%、SnO2+TiO2+ZrO2 0〜
6%の組成を有するガラスを使用することができる。
は、質量百分率でPbO 35〜75%、B2O3 0〜
50%、SiO2 8〜30%、Al2O3 0〜10
%、ZnO 0〜10%、CaO+MgO+SrO+B
aO 0〜10%、SnO2+TiO2+ZrO2 0〜
6%の組成を有するガラスを使用することができる。
【0018】BaO−ZnO−B2O3−SiO2系ガラ
スとしては、質量百分率でBaO20〜50%、ZnO
25〜50%、B2O3 10〜35%、SiO2 0
〜10%の組成を有するガラスを使用することができ
る。
スとしては、質量百分率でBaO20〜50%、ZnO
25〜50%、B2O3 10〜35%、SiO2 0
〜10%の組成を有するガラスを使用することができ
る。
【0019】ZnO−Bi2O3−B2O3−SiO2系の
ガラスとしては、質量百分率でZnO 25〜45%、
Bi2O3 15〜40%、B2O3 10〜30%、Si
O20.5〜10%、CaO+MgO+SrO+BaO
0〜24%の組成を有するガラスを使用することがで
きる。
ガラスとしては、質量百分率でZnO 25〜45%、
Bi2O3 15〜40%、B2O3 10〜30%、Si
O20.5〜10%、CaO+MgO+SrO+BaO
0〜24%の組成を有するガラスを使用することがで
きる。
【0020】ガラス粉末の含有量は50〜80質量%で
あることが望ましい。ガラス粉末が50%以上であれ
ば、緻密な焼成層が得られることができる。また80%
以下であれば、ペースト化が可能であり、焼成時の変形
が少なく好ましい。
あることが望ましい。ガラス粉末が50%以上であれ
ば、緻密な焼成層が得られることができる。また80%
以下であれば、ペースト化が可能であり、焼成時の変形
が少なく好ましい。
【0021】尚、上記ガラス粉末の粒度分布を、50%
平均粒子径(D50)が1〜7μm、かつ最大粒子径
(Dmax)が5〜30μmにすることが望ましい。つ
まり、D50が1μm以上及びDmaxが5μm以上で
あると、隔壁の形状維持性が良好になり、またD50が
7μm以下及びDmaxが30μm以下であれば、焼結
性が高くなり、緻密な隔壁が得やすくなる。
平均粒子径(D50)が1〜7μm、かつ最大粒子径
(Dmax)が5〜30μmにすることが望ましい。つ
まり、D50が1μm以上及びDmaxが5μm以上で
あると、隔壁の形状維持性が良好になり、またD50が
7μm以下及びDmaxが30μm以下であれば、焼結
性が高くなり、緻密な隔壁が得やすくなる。
【0022】本発明において使用する無機フィラー粉末
は、石英ガラス、α−石英、アルミナ、チタニア(ルチ
ル、アナターゼ型)、ジルコニア、無機顔料、ジルコン
等から選ばれる1種以上からなる。特にα−石英等のシ
リカ系材料を使用すると隔壁を低誘電率化でき、消費電
力の低減が可能になる。また隔壁の機械的強度を向上さ
せるために、フィラーの一部又は全部を球状フィラーに
してもよい。
は、石英ガラス、α−石英、アルミナ、チタニア(ルチ
ル、アナターゼ型)、ジルコニア、無機顔料、ジルコン
等から選ばれる1種以上からなる。特にα−石英等のシ
リカ系材料を使用すると隔壁を低誘電率化でき、消費電
力の低減が可能になる。また隔壁の機械的強度を向上さ
せるために、フィラーの一部又は全部を球状フィラーに
してもよい。
【0023】無機フィラー粉末の含有量は3〜30質量
%であることが望ましい。フィラー粉末が3%以上であ
れば、焼成後の隔壁の十分な強度と形状を保つことがで
きる。また30%以下であれば、ガラスの焼結が可能
で、焼成後十分な強度があり好ましい。
%であることが望ましい。フィラー粉末が3%以上であ
れば、焼成後の隔壁の十分な強度と形状を保つことがで
きる。また30%以下であれば、ガラスの焼結が可能
で、焼成後十分な強度があり好ましい。
【0024】また無機フィラー粉末の粒度分布を、平均
粒子径D50が0.5〜8μm、かつ最大粒子径Dma
xが5〜30μmにすることが望ましい。つまり、D5
0が0.5μm以上及びDmaxが5μm以上である
と、ペーストの粘性、焼結時の強度が良好になり、また
D50が8μm以下及びDmaxが30μm以下であれ
ば、焼成前後の表面粗さがスムーズとなり、前面板と合
わせた時、前面板の破損が起こらなくなり良好である。
粒子径D50が0.5〜8μm、かつ最大粒子径Dma
xが5〜30μmにすることが望ましい。つまり、D5
0が0.5μm以上及びDmaxが5μm以上である
と、ペーストの粘性、焼結時の強度が良好になり、また
D50が8μm以下及びDmaxが30μm以下であれ
ば、焼成前後の表面粗さがスムーズとなり、前面板と合
わせた時、前面板の破損が起こらなくなり良好である。
【0025】有機樹脂の含有量は1〜10質量%である
ことが望ましい。有機樹脂が1%以上であれば、乾燥後
の膜形状を維持できる。また10%以下であれば、ペー
ストの粘性が最適化できるので好ましい。また使用する
有機樹脂は、セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系
樹脂を含む。セルロース系樹脂を含むことにより、ガラ
ス基板やドライフィルムレジストとの密着性が向上する
とともに、乾燥膜強度が高くなる。一方、水酸基含有ア
クリル系樹脂は、乾燥膜強度を弱めてサンドブラスト性
を改善する効果がある。なお水酸基含有アクリル系樹脂
は、水酸基を含まないアクリル系樹脂と比較すると、乾
燥膜強度を低下させる効果が小さく、またペーストの粘
度上昇も小さい。それゆえセルロース系樹脂と水酸基含
有アクリル系樹脂を併用することにより、適切なサンド
ブラスト性と実用上十分な乾燥膜強度を両立させること
が容易になる。また泡抜け性の低下が起こりにくい。
ことが望ましい。有機樹脂が1%以上であれば、乾燥後
の膜形状を維持できる。また10%以下であれば、ペー
ストの粘性が最適化できるので好ましい。また使用する
有機樹脂は、セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系
樹脂を含む。セルロース系樹脂を含むことにより、ガラ
ス基板やドライフィルムレジストとの密着性が向上する
とともに、乾燥膜強度が高くなる。一方、水酸基含有ア
クリル系樹脂は、乾燥膜強度を弱めてサンドブラスト性
を改善する効果がある。なお水酸基含有アクリル系樹脂
は、水酸基を含まないアクリル系樹脂と比較すると、乾
燥膜強度を低下させる効果が小さく、またペーストの粘
度上昇も小さい。それゆえセルロース系樹脂と水酸基含
有アクリル系樹脂を併用することにより、適切なサンド
ブラスト性と実用上十分な乾燥膜強度を両立させること
が容易になる。また泡抜け性の低下が起こりにくい。
【0026】セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系
樹脂の割合は、質量比で80:20〜20:80である
ことが好ましい。セルロース系樹脂が多くなるとサンド
ブラスト性が低下する傾向が現れ、水酸基含有アクリル
系樹脂が多くなると隔壁の乾燥膜強度が低下する傾向が
現れるが、両者がこの範囲内にあれば適度なブラスト性
が得られ好ましい。
樹脂の割合は、質量比で80:20〜20:80である
ことが好ましい。セルロース系樹脂が多くなるとサンド
ブラスト性が低下する傾向が現れ、水酸基含有アクリル
系樹脂が多くなると隔壁の乾燥膜強度が低下する傾向が
現れるが、両者がこの範囲内にあれば適度なブラスト性
が得られ好ましい。
【0027】セルロース系樹脂としては、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等が使用可能である。
特にエチルセルロースは、隔壁材料層形成時の印刷やコ
ーターに適したペースト特性となることから好ましい。
ース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等が使用可能である。
特にエチルセルロースは、隔壁材料層形成時の印刷やコ
ーターに適したペースト特性となることから好ましい。
【0028】水酸基含有アクリル系樹脂は、直及び/又
は側鎖を有するアルキル基を含有する(メタ)アクリル
酸エステル単量体(a)と、水酸基を含有する(メタ)
アクリル酸エステル単量体(b)から構成される。特に
炭素数1〜10の直及び/又は側鎖を有するアルキル基
を含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)7
0〜99.9質量%と、炭素数2〜4のアルキレン基に
水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体
(b)0.1〜30質量%から構成され、質量平均分子
量が10,000〜500,000の特徴を有するもの
を使用することが好ましい。
は側鎖を有するアルキル基を含有する(メタ)アクリル
酸エステル単量体(a)と、水酸基を含有する(メタ)
アクリル酸エステル単量体(b)から構成される。特に
炭素数1〜10の直及び/又は側鎖を有するアルキル基
を含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)7
0〜99.9質量%と、炭素数2〜4のアルキレン基に
水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体
(b)0.1〜30質量%から構成され、質量平均分子
量が10,000〜500,000の特徴を有するもの
を使用することが好ましい。
【0029】水酸基含有アクリル系樹脂の主要成分であ
る単量体(a)は、
る単量体(a)は、
【0030】
【化3】
【0031】で示される(メタ)アクリル酸エステル単
量体である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−
ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メ
タ)アクリレート、iso−アミル(メタ)アクリレー
ト、n−アミル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アク
リレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、
n−ノニル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メ
タ)アクリレート、iso−デシル(メタ)アクリレー
ト、などがある。これらのうち、好ましい単量体(a)
は、エチルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルメタア
クリレート、tert−ブチルメタアクリレート、2−
エチルへキシルアクリレートであり、単量体(a)の使
用量は70〜99.9質量%、好ましくは80〜95質
量%である。また、これらの単量体(a)は、単独また
は2種類以上混合して用いることが可能である。
量体である。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−
ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メ
タ)アクリレート、iso−アミル(メタ)アクリレー
ト、n−アミル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アク
リレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、
n−ノニル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メ
タ)アクリレート、iso−デシル(メタ)アクリレー
ト、などがある。これらのうち、好ましい単量体(a)
は、エチルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルメタア
クリレート、tert−ブチルメタアクリレート、2−
エチルへキシルアクリレートであり、単量体(a)の使
用量は70〜99.9質量%、好ましくは80〜95質
量%である。また、これらの単量体(a)は、単独また
は2種類以上混合して用いることが可能である。
【0032】単量体(a)と共に用いられる単量体
(b)は、
(b)は、
【0033】
【化4】
【0034】で示される水酸基を含有する(メタ)アク
リル酸エステル単量体である。例えば2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレー
ト等がある。これらのうち、好ましい単量体は、2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレ
ートであり、単量体(b)の使用量は、0.1〜30質
量%、好ましくは、5〜20質量%である。また、これ
らの単量体(b)は、単独または2種類以上混合して用
いることが可能である。
リル酸エステル単量体である。例えば2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレー
ト等がある。これらのうち、好ましい単量体は、2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレ
ートであり、単量体(b)の使用量は、0.1〜30質
量%、好ましくは、5〜20質量%である。また、これ
らの単量体(b)は、単独または2種類以上混合して用
いることが可能である。
【0035】なお単量体(a)と単量体(b)の共重合
体である樹脂は焼成時に解重合を起こして単量体に分解
されるため、生成ガス量が酸化分解の場合に比べて少な
い。このため上記特徴に加えて、気泡が残存しにくくな
るという特徴もある。
体である樹脂は焼成時に解重合を起こして単量体に分解
されるため、生成ガス量が酸化分解の場合に比べて少な
い。このため上記特徴に加えて、気泡が残存しにくくな
るという特徴もある。
【0036】上記樹脂の中でも、単量体(a)と単量体
(b)を質量比で9:1の割合で共重合させた樹脂を用
いると、長期安定性に優れたペーストを作製できる。ま
た単量体(a)としてn−ブチルアクリレート単独又は
n−ブチルアクリレートを70質量%以上含有する単量
体混合物を、単量体(b)として2−ヒドロキシエチル
アクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタアクリレー
トを用いると、優れたサンドブラスト性が得られ好まし
い。なかでもn−ブチルアクリレートと2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレートとを質量比で9:1の割合で共
重合させた樹脂が特に好ましい。
(b)を質量比で9:1の割合で共重合させた樹脂を用
いると、長期安定性に優れたペーストを作製できる。ま
た単量体(a)としてn−ブチルアクリレート単独又は
n−ブチルアクリレートを70質量%以上含有する単量
体混合物を、単量体(b)として2−ヒドロキシエチル
アクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタアクリレー
トを用いると、優れたサンドブラスト性が得られ好まし
い。なかでもn−ブチルアクリレートと2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレートとを質量比で9:1の割合で共
重合させた樹脂が特に好ましい。
【0037】本発明において使用する溶剤は、材料をペ
ースト化するための材料であり、その含有量は5〜30
質量%程度が一般的である。溶剤としては、ターピネオ
ール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオー
ルモノイソブチレート等を単独あるいは混合して使用す
ることができる。
ースト化するための材料であり、その含有量は5〜30
質量%程度が一般的である。溶剤としては、ターピネオ
ール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオー
ルモノイソブチレート等を単独あるいは混合して使用す
ることができる。
【0038】以上の材料から構成される本発明のペース
トを用いて、プラズマディスプレイの隔壁を形成するに
は、まずペーストをスクリーン印刷法や一括コート法等
を用いて背面基板上に直接、或いはアドレス電極保護用
誘電体層を介して塗布し、所定の膜厚の塗布層を形成し
た後、乾燥させる。次いでレジスト膜を形成し、露光、
現像する。続いてサンドブラスト法で不要な部分を除去
した後、焼成する。このようにして所定形状の隔壁を得
ることができる。
トを用いて、プラズマディスプレイの隔壁を形成するに
は、まずペーストをスクリーン印刷法や一括コート法等
を用いて背面基板上に直接、或いはアドレス電極保護用
誘電体層を介して塗布し、所定の膜厚の塗布層を形成し
た後、乾燥させる。次いでレジスト膜を形成し、露光、
現像する。続いてサンドブラスト法で不要な部分を除去
した後、焼成する。このようにして所定形状の隔壁を得
ることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。表
1〜3は本発明の実施例(試料No.1〜6)及び比較
例(試料No.7〜11)を示している。
1〜3は本発明の実施例(試料No.1〜6)及び比較
例(試料No.7〜11)を示している。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】まず質量%で、PbO 63%、SiO2
27%、B2O3 10%の組成となるように各種酸化
物原料を調合し、均一に混合した後、白金坩堝に入れて
1250℃で2時間溶融して均一なガラス体を得た。こ
れをアルミナボールミルで粉砕、分級を行い、平均粒子
径D50が3μm、Dmaxが20μmのガラス粉末を
得た。このガラスの軟化点は550℃、線膨張係数は6
8×10-7/℃であった。なお、上記ガラス粉末の粒度
分布の測定は、島津製作所製のSALD−2000Jに
て行い平均粒子径D50を測定し、一方、最大粒子径D
maxは、積算値が99.9%である時の値として求め
た。粒度分布の値の算出に用いる屈折率には、実数部は
1.9を、虚数部は0.05iを使用した。
27%、B2O3 10%の組成となるように各種酸化
物原料を調合し、均一に混合した後、白金坩堝に入れて
1250℃で2時間溶融して均一なガラス体を得た。こ
れをアルミナボールミルで粉砕、分級を行い、平均粒子
径D50が3μm、Dmaxが20μmのガラス粉末を
得た。このガラスの軟化点は550℃、線膨張係数は6
8×10-7/℃であった。なお、上記ガラス粉末の粒度
分布の測定は、島津製作所製のSALD−2000Jに
て行い平均粒子径D50を測定し、一方、最大粒子径D
maxは、積算値が99.9%である時の値として求め
た。粒度分布の値の算出に用いる屈折率には、実数部は
1.9を、虚数部は0.05iを使用した。
【0044】次に、表1〜3に示す割合で、ガラス粉
末、フィラー粉末、有機樹脂、及び溶剤を混合し、3本
ロールミルで均一に混練した。なおフィラー粉末とし
て、α−石英粉末(D50 1.5μm、Dmax 1
0μm)、及びアルミナ粉末(D50 3.5μm、D
max 15μm)を用いた。セルロース系樹脂として
はエチルセルロースを用いた。水酸基含有アクリル系樹
脂としては、n−ブチルアクリレートと2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレートとを質量比で9:1の割合で共
重合させたものを使用した。水酸基を含有しないアクリ
ル系樹脂としてはポリブチルメタアクリレートを用い
た。溶剤としてはターピネオールを用いた。
末、フィラー粉末、有機樹脂、及び溶剤を混合し、3本
ロールミルで均一に混練した。なおフィラー粉末とし
て、α−石英粉末(D50 1.5μm、Dmax 1
0μm)、及びアルミナ粉末(D50 3.5μm、D
max 15μm)を用いた。セルロース系樹脂として
はエチルセルロースを用いた。水酸基含有アクリル系樹
脂としては、n−ブチルアクリレートと2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレートとを質量比で9:1の割合で共
重合させたものを使用した。水酸基を含有しないアクリ
ル系樹脂としてはポリブチルメタアクリレートを用い
た。溶剤としてはターピネオールを用いた。
【0045】得られた隔壁形成用ペーストを用いて隔壁
を形成した。まず各ペースト試料を、アプリケーターに
てペースト厚みが400μmとなるようにガラス板に塗
布した。続いて50℃の乾燥機中でペーストのレベリン
グを行い、IR熱風炉で乾燥させることにより、膜厚約
180μmの隔壁材料層を有する基板を3枚作製した。
2枚の基板は、そのままサンドブラスト性、密着性評価
用に用いた。またもう1枚の基板は、東京応化製ドライ
フィルムレジスト(商品名 オーディルBF704)を
ラミネートし、遮光フィルムで被覆した。露光後、0.
5%炭酸ソーダ溶液で現像し、1%苛性ソーダ溶液に浸
漬してドライフィルムレジストの不要部分を除去した。
その後、サンドブラスト法により、レジストで覆われて
いない部分を除去して隔壁形状に成形した。さらに53
0℃で10分間焼成して隔壁とした。
を形成した。まず各ペースト試料を、アプリケーターに
てペースト厚みが400μmとなるようにガラス板に塗
布した。続いて50℃の乾燥機中でペーストのレベリン
グを行い、IR熱風炉で乾燥させることにより、膜厚約
180μmの隔壁材料層を有する基板を3枚作製した。
2枚の基板は、そのままサンドブラスト性、密着性評価
用に用いた。またもう1枚の基板は、東京応化製ドライ
フィルムレジスト(商品名 オーディルBF704)を
ラミネートし、遮光フィルムで被覆した。露光後、0.
5%炭酸ソーダ溶液で現像し、1%苛性ソーダ溶液に浸
漬してドライフィルムレジストの不要部分を除去した。
その後、サンドブラスト法により、レジストで覆われて
いない部分を除去して隔壁形状に成形した。さらに53
0℃で10分間焼成して隔壁とした。
【0046】各試料についてサンドブラスト性、隔壁状
態、密着性及び泡抜け性について評価した。結果を各表
に示す。
態、密着性及び泡抜け性について評価した。結果を各表
に示す。
【0047】表から明らかなように、本発明の実施例で
ある試料No.1〜6は、サンドブラスト性を示す研削
深さが85〜110μmと適切であった。また得られた
隔壁は、ブラストによる欠け等が認められず、良好な隔
壁状態を有していた。ドライフィルムレジストの密着性
は200g/cm2以上と高く、また泡抜け性も良好で
あった。
ある試料No.1〜6は、サンドブラスト性を示す研削
深さが85〜110μmと適切であった。また得られた
隔壁は、ブラストによる欠け等が認められず、良好な隔
壁状態を有していた。ドライフィルムレジストの密着性
は200g/cm2以上と高く、また泡抜け性も良好で
あった。
【0048】なお各評価は次のようにして実施した。
【0049】サンドブラスト性は、不二製作所製サンド
ブラスト機ニューマブラスターを用い、炭酸カルシウム
粉末(S4#600)で90秒サンドブラストして研削
深さを測定した。この値が85〜120μm程度であれ
ば、サンドブラスト性が良好であるといえる。
ブラスト機ニューマブラスターを用い、炭酸カルシウム
粉末(S4#600)で90秒サンドブラストして研削
深さを測定した。この値が85〜120μm程度であれ
ば、サンドブラスト性が良好であるといえる。
【0050】隔壁状態は、焼成後の隔壁表面を実体顕微
鏡(20倍)にて観察したものであり、欠けやオーバー
サンド(過度のサンドブラストにより、リブ中央部が削
られすぎて断面形状が鼓形になる状態)の有無を観察し
た。これらが認められなければ○、認められるものを×
として示した。
鏡(20倍)にて観察したものであり、欠けやオーバー
サンド(過度のサンドブラストにより、リブ中央部が削
られすぎて断面形状が鼓形になる状態)の有無を観察し
た。これらが認められなければ○、認められるものを×
として示した。
【0051】密着性は 幅10mm、長さ50mmのド
ライフィルムを密着させ、180°の方向に引っ張った
時の引き剥がし強度を、引き剥がし速度0.5mm/m
inで万能試験機で測定した。この値が200g/cm
2以上であれば、ドライフィルムレジストとの密着性が
高いといえる。
ライフィルムを密着させ、180°の方向に引っ張った
時の引き剥がし強度を、引き剥がし速度0.5mm/m
inで万能試験機で測定した。この値が200g/cm
2以上であれば、ドライフィルムレジストとの密着性が
高いといえる。
【0052】泡抜け性は、200μmの厚さになるよう
ペーストを窓板ガラスに塗布し、10分経過後の泡数を
目視にて観察した。泡数が1個以下であれば○、2個以
上あれば×として示した。
ペーストを窓板ガラスに塗布し、10分経過後の泡数を
目視にて観察した。泡数が1個以下であれば○、2個以
上あれば×として示した。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の隔壁形成
用ペーストは、サンドブラスト性が良好である、乾
燥膜強度が高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こ
りにくい、基板やドライフィルムレジスト(DFR)
との密着性が高い、ペーストの泡抜け性がよい、とい
う特徴を有している。このためプラズマディスプレイの
隔壁形成用ペーストとして好適である。
用ペーストは、サンドブラスト性が良好である、乾
燥膜強度が高く、サンドブラストによる隔壁破壊が起こ
りにくい、基板やドライフィルムレジスト(DFR)
との密着性が高い、ペーストの泡抜け性がよい、とい
う特徴を有している。このためプラズマディスプレイの
隔壁形成用ペーストとして好適である。
【図1】プラズマディスプレイパネルの構造を示す説明
図である。
図である。
1 前面ガラス基板
2 背面ガラス基板
3 隔壁
4 透明電極
5 誘電体層
6 保護層
7 データ電極
8 蛍光体
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08F 220:28)
(72)発明者 應治 雅彦
滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電
気硝子株式会社内
(72)発明者 波多野 和夫
滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電
気硝子株式会社内
Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 BB01 BB04 BB08
DA01 DA02 DA03 DA04 DA10
DB01 DB02 DB03 DC01 DC02
DC03 DC04 DC05 DD01 DE01
DE02 DE03 DE04 DE05 DF01
DF05 DF06 DF07 EA01 EA10
EB01 EC01 ED01 ED02 ED03
ED04 EE01 EE02 EE03 EE04
EF01 EF02 EF03 EF04 EG01
EG02 EG03 EG04 EG05 FA01
FA10 FB01 FB02 FB03 FC01
FC02 FC03 FD01 FE01 FE02
FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01
FK01 FL01 GA01 GA04 GA05
GA10 GB01 GC01 GD01 GE01
HH01 HH03 HH05 HH07 HH09
HH11 HH13 HH15 HH17 HH20
JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10
KK01 KK03 KK05 KK07 KK10
MM08 MM27 NN40 PP01 PP02
PP03 PP04 PP15 PP16
4J100 AL03P AL04P AL09Q CA04
DA01 EA03 JA05 JA43
5C027 AA09
5C040 FA01 GF18 GF19 JA12 JA17
KA08 KA17 KB19 MA23
Claims (9)
- 【請求項1】 ガラス粉末、無機フィラー粉末、有機樹
脂、溶剤からなり、プラズマディスプレイの隔壁の形成
に使用される隔壁形成用ペーストであって、有機樹脂
が、セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル系樹脂とを
含むことを特徴とする隔壁形成用ペースト。 - 【請求項2】 セルロース系樹脂が、エチルセルロース
であることを特徴とする請求項1の隔壁形成用ペース
ト。 - 【請求項3】 水酸基含有アクリル系樹脂が、 【化1】 で表される直及び/又は側鎖を有するアルキル基を含有
する(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)、及び 【化2】 で表される水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体(b)から構成されることを特徴とする請求項
1の隔壁形成用ペースト。 - 【請求項4】 水酸基含有アクリル系樹脂が、炭素数1
〜10の直及び/又は側鎖を有するアルキル基を含有す
る(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)70〜9
9.9質量%と、炭素数2〜4のアルキレン基に水酸基
を含有する(メタ)アクリル酸エステル単量体(b)
0.1〜30質量%から構成されるものであり、質量平
均分子量が10,000〜500,000であることを
特徴とする請求項3の隔壁形成用ペースト。 - 【請求項5】 水酸基含有アクリル系樹脂が、n−ブチ
ルアクリレート単独又はn−ブチルアクリレートを70
質量%以上含有する単量体混合物と、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタアクリ
レートの共重合体であることを特徴とする請求項4の隔
壁形成用ペースト。 - 【請求項6】 水酸基含有アクリル系樹脂が、n−ブチ
ルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタアクリレ
ートの共重合体であることを特徴とする請求項5の隔壁
形成用ペースト。 - 【請求項7】 セルロース系樹脂と水酸基含有アクリル
系樹脂の割合が、質量比で80:20〜20:80であ
ることを特徴とする請求項1の隔壁形成用ペースト。 - 【請求項8】 質量百分率で、ガラス粉末50〜80
%、無機フィラー粉末3〜30%、有機樹脂1〜10
%、溶剤5〜30%の割合であることを特徴とする請求
項1の隔壁形成用ペースト。 - 【請求項9】 質量百分率で、ガラス粉末50〜80
%、無機フィラー粉末3〜30%、有機樹脂1〜10
%、溶剤5〜30%からなり、プラズマディスプレイの
隔壁の形成に使用される隔壁形成用ペーストであって、
有機樹脂が、エチルセルロースと、n−ブチルアクリレ
ート及び2−ヒドロキシエチルメタアクリレートの共重
合体とを、質量比で80:20〜20:80の割合で含
有することを特徴とする隔壁形成用ペースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001242554A JP2003054992A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 隔壁形成用ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001242554A JP2003054992A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 隔壁形成用ペースト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003054992A true JP2003054992A (ja) | 2003-02-26 |
Family
ID=19072810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001242554A Pending JP2003054992A (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 隔壁形成用ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003054992A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005086199A1 (ja) * | 2004-03-05 | 2005-09-15 | Asahi Glass Company, Limited | 隔壁用ペーストおよびプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
JP2006040891A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Lg Electron Inc | プラズマディスプレイパネル製造用の隔壁形成用組成物 |
US7291672B2 (en) | 2003-10-27 | 2007-11-06 | Mitsu Takeda Chemicals, Inc. | Paste composition and uses thereof |
JP2008050233A (ja) * | 2006-08-28 | 2008-03-06 | Noritake Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用無鉛ガラス組成物 |
WO2008084656A1 (ja) * | 2006-12-22 | 2008-07-17 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | ガラスペースト |
JP2009073729A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-04-09 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 封着材料 |
CN115093251A (zh) * | 2022-06-25 | 2022-09-23 | 广东道氏陶瓷材料有限公司 | 可打印立体图案的釉浆及高立体感陶瓷的制备方法 |
-
2001
- 2001-08-09 JP JP2001242554A patent/JP2003054992A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7291672B2 (en) | 2003-10-27 | 2007-11-06 | Mitsu Takeda Chemicals, Inc. | Paste composition and uses thereof |
WO2005086199A1 (ja) * | 2004-03-05 | 2005-09-15 | Asahi Glass Company, Limited | 隔壁用ペーストおよびプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
JP2006040891A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Lg Electron Inc | プラズマディスプレイパネル製造用の隔壁形成用組成物 |
JP2008050233A (ja) * | 2006-08-28 | 2008-03-06 | Noritake Co Ltd | プラズマディスプレイパネル用無鉛ガラス組成物 |
WO2008084656A1 (ja) * | 2006-12-22 | 2008-07-17 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | ガラスペースト |
JP2009073729A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-04-09 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 封着材料 |
CN115093251A (zh) * | 2022-06-25 | 2022-09-23 | 广东道氏陶瓷材料有限公司 | 可打印立体图案的釉浆及高立体感陶瓷的制备方法 |
CN115093251B (zh) * | 2022-06-25 | 2023-08-11 | 广东道氏陶瓷材料有限公司 | 可打印立体图案的釉浆及高立体感陶瓷的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006282467A (ja) | ガラス組成物およびガラスペースト組成物 | |
KR20050043711A (ko) | 격벽 형성용 유리 및 플라즈마 디스플레이 패널 | |
JP2003054992A (ja) | 隔壁形成用ペースト | |
JP2002367519A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁材料 | |
KR20070005126A (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 | |
JP2007126350A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁形成材料及び隔壁形成材料用ガラス組成物 | |
JP2007246382A (ja) | プラズマディスプレイパネル用誘電体材料 | |
KR100719205B1 (ko) | 격벽 형성용 페이스트 | |
JP2008150272A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁形成材料及び隔壁形成材料用ガラス組成物 | |
JP2004277212A (ja) | プラズマディスプレイパネルの隔壁形成用ガラス組成物 | |
JP2001080934A (ja) | プラズマディスプレーパネル用材料及びガラス粉末 | |
US20110263409A1 (en) | Dielectric material for plasma display panel and glass plate for plasma display | |
JP2003045342A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁材料 | |
JP2009057272A (ja) | 隔壁形成用ガラスペースト | |
JP4958078B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル用材料、プラズマディスプレイパネル用背面ガラス基板の製造方法及びその方法で製造されてなるプラズマディスプレイパネル用背面ガラス基板。 | |
KR100776887B1 (ko) | Pdp용 방벽 리브 재료 | |
JP2000016834A (ja) | プラズマディスプレイパネルおよびその背面基板誘電体層用組成物 | |
JP2006032141A (ja) | 隔壁用ペーストおよびプラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
WO2002102733A1 (fr) | Procede de production d'un substrat en verre a electrode metallique | |
US20110230330A1 (en) | Dielectric material for plasma display panel and glass plate for plasma display panel | |
JP2001151535A (ja) | プラズマディスプレイパネル用隔壁材料及びフィラー粉末 | |
JP4016484B2 (ja) | プラズマディスプレイの製造方法 | |
JP2002110035A (ja) | プラズマディスプレーパネル用材料 | |
KR100359729B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널의 하판 유전체 및 격벽용 유리 조성물 | |
JP2007224275A (ja) | 隔壁形成用ガラスペースト |