JP2003054646A - 通気性袋体、その製造方法、並びに滅菌方法 - Google Patents

通気性袋体、その製造方法、並びに滅菌方法

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JP2003054646A
JP2003054646A JP2001249493A JP2001249493A JP2003054646A JP 2003054646 A JP2003054646 A JP 2003054646A JP 2001249493 A JP2001249493 A JP 2001249493A JP 2001249493 A JP2001249493 A JP 2001249493A JP 2003054646 A JP2003054646 A JP 2003054646A
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Japan
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breathable bag
bag body
holes
breathable
laminate film
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English (en)
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Takeshi Inuzuka
豪 犬塚
Takayuki Kotani
隆行 小谷
Yoshiaki Kobata
義明 木幡
Kosuke Shinozaki
浩輔 篠崎
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Hosokawa Yoko KK
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Hosokawa Yoko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望のガス通気率を有する袋体を容易に形成
できる通気性袋体及びその製造方法を提供すると共に、
この通気性袋体を使用して効率よく、しかも安全に内部
の内容物を滅菌する方法を提供する。 【解決手段】 突起物を押圧して穿孔された複数の貫通
孔を有するラミネートフィルムにより構成され、通気孔
3としての前記貫通孔が散在するように設けられた通気
性袋体1を採用する。また、前記通気性袋体に滅菌せし
める内容物を収容せしめ、この袋体に滅菌剤を噴射して
滅菌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内外をガスが通過
できる通気孔の形成された通気性袋体、この通気性袋体
の製造方法、並びにこの袋体を使用した滅菌方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、内外をガスが通過するように形成
された包装容器として不織布を使用したものが知られて
いる。また、内部に滅菌しようとする内容物を収容し、
袋体の外から滅菌ガスを噴射して内容物を滅菌する場合
に使用される袋体も不織布で形成されていた。
【0003】その一方で、食物を収容するための容器で
は、小さな通気孔が複数設けられたフィルムシートを容
器の開口部に被せ、内外を空気が通気できる可能なよう
に形成されたものも知られている。かかる容器に用いら
れるフィルムシートでは、通気孔は加熱針でフィルムシ
ートを溶かして形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不織布
は、単位時間あたりのガスの通気率は一定である。この
ため、不織布を使用して容器や袋体を形成すると所望の
ガス通気率を有する容器等を形成できない。また、部分
的にガスを内部に取り込む構造の容器や袋体を不織布の
みで構成することは極めて困難である。
【0005】一方、加熱針でフィルムシートを溶かして
通気孔を形成すると、いわゆる糸ひき現象が発生し、品
質を損なうことにもなりかねない。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みなされたも
のであり、所望のガス通気率を有する袋体を容易に形成
できる通気性袋体及びその製造方法を提供すると共に、
この通気性袋体を使用して効率よく、しかも安全に内容
物を滅菌する方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述した課
題を解決するために、加熱しない突起物を押圧して穿孔
された複数の貫通孔を有するラミネートフィルムにより
構成され、通気孔としての前記貫通孔が散在するように
設けられた通気性袋体を採用した。
【0008】本発明によれば、袋体に複数の通気孔が設
けられているため、袋体の内部に所望のガスを導入させ
ることができ、また滅菌後はガスを放出することができ
る。通気孔は、加熱しない突起物をラミネートフィルム
に押圧し、突起物を貫通させることによって形成される
ため、熱溶融して通気孔を形成する場合と異なり、糸ひ
き現象が生じない。従って、品質の良好な通気性袋体を
製造することができる。また、突起物をラミネートフィ
ルムに押圧して穿孔する構成を採用しているので、所定
面積あたりに設けられる穿孔用の突起物の数を容易に変
化させることができる。このため、ガス通気率の異なる
袋体を製造する場合に便利である。
【0009】上記通気性袋体において、前記袋体を複数
の収容部に区切り、前記通気孔をこれら収容部のうち所
定の収容部に対応する部分にのみ形成することもでき
る。かかる構成を採用すれば、密閉状態を維持させたい
物と、所望のガスを内部に導入させて収容させたい物と
を区別して収容部毎に収容することができる。
【0010】なお、形成される上記通気孔は、一列に連
なるミシン目状の通気孔の列が、所定間隔ごとに配され
るよう設けてもよく、前記ラミネートフィルムに円弧状
の通気孔を穿孔し、これら円弧状の通気孔の内側部分が
前記通気孔を開閉する弁としてそれぞれ構成されるよう
にしてもよい。
【0011】ミシン目状に通気孔を形成すれば、形成さ
れる通気孔の径が小さいため、多少小さな物を収容して
も内容物が通気孔からこぼれ出てしまうことを防止でき
る。一方、円弧状に穿孔し、穿孔部分の内側が開閉弁と
して機能するように通気孔を設ければ、例えば、通気性
袋体にガスを噴射して内部にガスを導入した後、通気孔
が閉鎖されて、ガスを通気性袋体の内部に確実に充満さ
せることができる。
【0012】また、本発明では、上記課題を解決するた
めに、複数の貫通孔が散在するラミネートフィルムをヒ
ートシールして、ガスが内外を通過する通気孔の形成さ
れた通気性袋体の製造方法において、前記ラミネートフ
ィルムに突起部を押圧して前記貫通孔を形成する工程を
有する通気性袋体の製造方法を採用した。
【0013】この製造法によれば、通気孔は、突起物を
ラミネートフィルムに押圧し、突起物を貫通させること
によって形成されるため、熱溶融して通気孔を形成する
場合と異なり、糸ひき現象が生じない。従って、品質の
良好な通気性袋体を製造することができる。また、突起
物をラミネートフィルムに押圧して穿孔する構成を採用
しているので、所定面積あたりに設けられる穿孔用の突
起物の数を容易に変化させることができる。このため、
ガス通気率の異なる袋体を製造する場合に便利である。
【0014】なお、通気孔を形成するにあたり、前記貫
通孔を形成する工程では、前記突起部の設けられた穿孔
ユニットと、この穿孔ユニットと対向するように配さ
れ、表面に前記突起部の磨滅を防止すると共に均一な穿
孔を形成する被覆層の形成された押さえローラーとの間
に前記ラミネートフィルムを挿入せしめて前記貫通孔を
形成する。
【0015】この構成を採用することで、穿孔用の突起
部が磨滅されてしまうことを防止でき、長期にわたり通
気孔を安定して形成できる。被覆層としては、突起部が
当接した際、突起部を食い込ませることのできる部材、
例えば硬質ゴムや布テープ、紙テープ等が選択される。
【0016】また、本発明では、上記課題を解決するた
め、ラミネートフィルムにより構成され、内外をガスが
通過する複数の通気孔が散在するように形成された通気
性袋体に内容物を収容し、前記通気性袋体の外部から滅
菌ガスを当該通気性袋体に噴射して、前記通気孔からそ
の内部に前記滅菌ガスを導入して前記内容物の滅菌を行
う。
【0017】従来から多く行われていた不織布を使用し
た滅菌方法と異なり、本発明によれば、使用される滅菌
剤の種類、滅菌する内容物等に応じて、所定面積あたり
に形成される通気孔の密度、形成された通気孔の大きさ
等、通気率の異なる袋体を選定することで、適切な滅菌
を行うことが極めて容易に行える。
【0018】また、上記滅菌方法において、前記通気性
袋体は複数の収容部を有し、前記通気孔は、これら収容
部のうち所定の収容部に対応する部分に形成され、これ
ら収容部ごとに異なる内容物を収容して滅菌することも
できる。
【0019】例えば、通気孔の形成されていない収容部
に液体の薬品を、通気孔の形成された収容部に固体の薬
品をそれぞれ収容し、これら薬品を収容した状態で滅菌
室に通気性袋体を搬入することが可能となる。これによ
り、最終生産物を構成する中間生産物を予め小分けした
状態で滅菌することができ、作業から煩わしさを排除で
きる。
【0020】なお、前記滅菌剤としてオゾンを使用すれ
ば、血液製剤等の無毒の医薬品を製造することができ
る。
【0021】また、本発明では、前記通気性袋体とし
て、この通気性袋体を構成する前記ラミネートフィルム
が透明又は不透明の印刷層を含むものを使用し、内部に
収容される内容物を紫外線から遮断して滅菌する。これ
により、紫外線の影響を受けやすい薬品等を変質させる
ことなく滅菌させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は本発明の一実施形態にかかる通気性
袋体1を、図2は通気性袋体1を構成するラミネートフ
ィルム5の層構造をそれぞれ示している。通気性袋体1
は、矩形状に形成されており、対向する一対の平面部
2,2を有している。この通気性袋体1は、矩形状のラ
ミネートフィルム5を対向させ、これらの周縁のうち3
辺をヒートシールして形成されたものである。
【0024】各平面部2,2には複数の小さな通気孔3
‥3が形成されている。これら通気孔3‥3は、通気性
袋体1の幅方向に連なるよう設けられたミシン目状の通
気孔3‥3の列が、通気性袋体1の上下方向に一定の間
隔毎に配されて形成されたものである。これら通気孔3
‥3は、平面部2,2を貫通して形成されており、通気
性袋体1の内外をガスが通気できるように構成されてい
る。
【0025】なお、通気性袋体1は、ラミネートフィル
ムの周縁の3辺がヒートシールされたものに限定される
ものではない。例えば、ラミネートフィルムの側端縁同
士をヒートシールして筒体を形成し、ヒートシールされ
た部分が背面に位置するように形成された背シールタイ
プの通気性袋体を採用してもよい。また、平袋に限定さ
れるものでもなく、側面が折り線により袋体の内方に折
り込まれたガゼットタイプの袋体を採用しても構わな
い。
【0026】この通気性袋体1を構成するラミネートフ
ィルム5は、図2に示すように、ポリプロピレンの二層
構造となっている。通気性袋体1の外側の層が延伸ポリ
プロピレン(OPP)の層6であり、内側の層が未延伸
ポリプロピレン(CPP)の層7である。これら両部材
の層6,7が接着剤8で貼り合わされてラミネートフィ
ルム5は構成されている。なお、外層をなすOPPの内
面には透明又は不透明のインキによる印刷層9が形成さ
れており、通気性袋体1の内部に紫外線が透過されるこ
とを防止している。
【0027】図3及び図4は、通気性袋体1の通気孔3
‥3を形成する方法を、図5及び図6は、穿孔に用いる
カッターユニット10‥10をそれぞれ示している。
【0028】通気孔3‥3を形成する工程では、帯状の
ラミネートフィルム5がその長手方向に搬送されて、穿
孔装置に送り込まれる。穿孔装置は、ラミネートフィル
ム5の幅方向に複数並列された穿孔用のカッターユニッ
ト10‥10と、これらカッターユニット10‥10と
対向する円筒状の受けローラー20とを有している(図
3参照)。カッターユニット10‥10は、図5に示す
ように、リング状のカッター刃11と、このカッター刃
11を外周部で保持する円筒状のホルダ12と、カッタ
ー刃11の両サイドからカッター刃11をホルダ12に
保持させる保持リング13,14とから構成されてい
る。
【0029】カッター刃11は、ホルダ12の外周面と
ガタなく嵌合するようにその内径部が形成されている。
一方、カッター刃11の外周部には、半径方向外側に向
けて突出する穿孔用の突起部15‥15が、全周に亘り
等間隔毎に形成されている。このカッター刃11は肉厚
の薄い部材で形成されており、突起部15‥15では外
周に向けて鋭角な先細り状に形成されている(図6参
照)。カッター刃11を保持するホルダ12には、その
中心部に軸方向に形成された貫通孔12aが設けられて
いる。この貫通孔12aには、カッターユニット10を
保持するための回転軸(図示せず)が挿入される。ま
た、ホルダ12の軸方向の一端側には、半径方向外側に
張り出すフランジ部12bが形成されている。このフラ
ンジ部12bは保持するカッター刃11が抜け出すこと
を防止するストッパーとしての役割を果たしている。カ
ッター刃11の両サイドに配される保持リング13,1
4は、カッター刃11をホルダ12の軸方向に位置決め
して固定するものである。他方の端部には、軸方向に延
びるねじ孔12c,12dが周方向に複数配されて形成
されている。
【0030】また、一方の保持リング13は、カッター
刃11とホルダ12のフランジ部12bとの間に配さ
れ、カッター刃11がフランジ部12b側へ移動するの
を防止している。この保持リング13の外周縁には、フ
ランジ部12bの外周面を覆うようにして突条13aが
全周に亘り形成されており、当該保持リング13はフラ
ンジ部12bに被せられるようにして取り付けられてい
る。また、他方の保持リング14は、ドーナツ状に形成
され、ホルダ12の端部に取り付けられる取り付け部1
4aと、この取り付け部14aの外周縁に沿って形成さ
れ、カッター刃11の側面に当接させる当接部14bと
から構成されている。取り付け部14aには周方向の所
定間隔毎にボルト孔14c‥14cが形成されており、
保持リング14はこれらボルト孔14c‥14cにボル
ト16,17を通してホルダ12の端面に取り付けられ
る。この保持リング14は、保持リング13及びカッタ
ー刃11をホルダ12のフランジ部12bへ押圧するよ
うにして、ホルダ12の端部にボルト締めされている。
これにより、カッター刃11はホルダ12からの抜け出
しが防止されている。
【0031】このようにして構成されたカッターユニッ
ト10‥10が搬送されるラミネートフィルム5の幅方
向に複数配され、これらカッターユニット10‥10が
一本の回転軸に取り付けられている。
【0032】一方、これらカッターユニット10‥10
と対向するようにして配された円筒状の受けローラー2
0は、金属製のローラー21の外周に弾性部材ゴムなど
の柔らかい部材で形成された被覆層22が設けられてい
る。この被覆層22は、カッター刃11の突起部15‥
15を食い込ませて、この突起部15‥15が磨滅され
ることを防止すると共に均一な通気孔3‥3が形成され
るようにしている(図4参照)。
【0033】ラミネートフィルム5は、カッターユニッ
ト10‥10と受けローラー20との間に搬送され、カ
ッターユニット10‥10のカッター刃11に形成され
た突起部15‥15がラミネートフィルム5を押圧す
る。これにより、突起部15‥15がラミネートフィル
ム5を貫通して、通気孔3‥3が形成される。穿孔装置
には、穿孔用のカッターユニット10‥10がラミネー
トフィルム5の幅方向に複数配列されているので、ラミ
ネートフィルム5には、その幅方向に通気孔3‥3が一
列に連なるミシン目状に形成される。また、突起部15
‥15は、各カッター刃11の外周面に均等に配される
よう形成されているので、ミシン目状の通気孔3‥3の
列がラミネートフィルム5の長手方向において、所定間
隔毎に形成される。
【0034】なお、ガスの通気性は、通気孔3‥3の大
きさ、所定面積あたりに形成される通気孔3‥3の密度
によって、変更することができる。例えば、上述のカッ
ター刃11に形成される穿孔用の突起部15‥15を、
カッター刃11の外周部に数多く設ければ、これに対応
して通気孔3‥3の密度を高くでき、通気性が向上す
る。同様に、カッターユニット10‥10をラミネート
フィルム5の幅方向に多く配置することにより、通気孔
3‥3の所定面積の密度を高くでき、通気性を向上させ
る。また、突起部15‥15の横断面積を大きくするこ
とで通気孔3‥3を大きくでき、通気性を向上させるこ
とができる。
【0035】以上、突起部15‥15をラミネートフィ
ルム5に押圧して、突起部15‥15を貫通させること
で通気孔3‥3を形成するので、加熱針で溶融する場合
とことなり、いわゆる糸引き現象が発生することがな
く、品質のよい製品を完成させることができる。
【0036】なお、図3〜図6には、カッターユニット
10‥10をラミネートフィルム5の幅方向に複数配列
し、各カッターユニット10‥10を構成するカッター
刃11の外周に穿孔用の突起を設けたものについて説明
したが、図7に示すように、受けローラー20と対向す
るようにして穿孔用のローラー25を設けてもよい。こ
の穿孔用のローラー25の外周面には複数の穿孔用の突
起部26‥26が突出している。通気孔3‥3は、この
突起部26‥26がラミネートフィルム5に押圧される
ことにより形成されるようになっている。ローラー25
の表面に設けられる複数の突起部26‥26は、ローラ
ー25に直接形成してもよいし、比較的目の粗いサンド
ペーパー等をローラー25の表面に取り付けて設けても
よい。
【0037】この図7に示す穿孔ローラーを使用した場
合、小さな通気孔がランダムに散在するようにして形成
される。
【0038】以上、通気性袋体の全体を単一の収容部3
2,33として設け、その全面に通気孔が形成されたも
のについて説明したが、図8に示すように通気性袋体3
0を設けることもできる。この図8に示した通気性袋体
30は、幅方向の中間部分に、袋体の上下方向に延びる
ように仕切り部分31が設けられ、通気性袋体30に2
つの収容部32,33が形成されている。仕切り部分3
1は、通気性袋体30の平面部同士を上下方向にヒート
シールして形成したものである。この通気性袋体30に
形成された2つの収容部32,33の内、幅の広く形成
された収容部32の平面部には複数の通気孔3‥3が散
在するようにして設けられている一方、幅の狭く形成さ
れた収容部33の平面部には通気孔が形成されていな
い。
【0039】このように、通気性袋体30に複数の収容
部32,33を設け、所望の収容部32に対応する部分
にのみ通気孔3‥3を設けることにより、用途や性質に
差異のある物を収容部32,33毎に収容することで、
1つの袋体で複数種類の物を収容することができる。
【0040】所望の位置にのみ通気孔3‥3を形成する
には、図3に示したカッターユニット10‥10を、ラ
ミネートフィルム5の幅方向において、通気孔3‥3を
形成しようとする部分に対応する位置にのみ配置すれば
よい。なお、図8には、通気性袋体30の1カ所をヒー
トシールして仕切り31を設け、2つの収容部32,3
3を形成したものについて示したが、収容部の数は、2
つに限定されるものではなく、使用する用途によって3
つ以上形成しても構わない。
【0041】以上、通気孔として小さな孔がミシン目状
に形成された通気性袋体について説明したが、図9〜図
11は別の実施形態にかかる通気性袋体を示している。
【0042】図9及び図10は、袋体を構成する一対の
平面部41,41に円弧状の通気孔42‥42が複数散
在するようにして設けられた通気性袋体40の一態様を
示している。各通気孔42‥42は、円の一部を残し
て、円弧状の切り込み43‥43をラミネートフィルム
に入れることで設けられており、切り込み43‥43の
内側部分44‥44は、通気孔42‥42を開閉する開
閉弁としての役割を果たしている。これら通気孔42‥
42は、図には示していないが、円弧状の突起部をラミ
ネートフィルムに押圧せしめ、この突起部を貫通させる
ことで形成される。
【0043】また、通気孔は、図11に示す形態で設け
てもよい。図11に示す通気孔51‥51は、半円状の
切り込みを対向させて入れることで形成されている。通
気孔51‥51を構成する半円状の切り込み52‥52
は、その止端同士が所定の距離を隔てて位置するように
それぞれ設けられ、これら切り込み52‥52の内側部
分53‥53は通気孔51‥51を開閉する開閉弁の役
割を果たしている。この通気孔51‥51についても、
半円状の突起部をラミネートフィルムに押圧して、当該
突起部がラミネートフィルムを貫通することにより形成
される。
【0044】これらの通気性袋体についてのガスの通気
性は、通気孔42,51を構成する切り込み43,52
の円弧の径、切り込み43,52の長さ、所定面積あた
りに形成される通気孔42,51の密度によって、変更
することができる。なお、これら通気孔42,51を円
弧状の切り込み43,52を入れることで形成する場合
も、糸引きの現象は生ずることがなく品質の良好な通気
性袋体を形成することができる。
【0045】次に、これら通気性袋体に医薬品等を収容
し、その内容物を滅菌する工程で使用する場合について
説明する。
【0046】図12は、通気性袋体60に医薬品65‥
65を収容し、医薬品65‥65を滅菌する場合の態様
を示している。通気性袋体60としては、内部に収容さ
れた医薬品65‥65が通気孔3‥3からこぼれ出すこ
とのないように、小さな通気孔3‥3がミシン目状に形
成されたものが使用されている。また、通気性袋体60
の口部1bには、当該口部1bを閉鎖するためのジッパ
ー62が口部1bの端縁に沿って取り付けられている。
ジッパー62は、その長手方向に沿って突条の形成され
た雄型部材と、長手方向に沿って形成され、雄型部材の
突条が係合される溝部が形成された雌型部材とから構成
されている。両部材は通気性袋体60の口部1bで対向
するように、雄型部材が平面部61,61の一方に、雌
型部材が平面部61,61の他方にそれぞれ接着されて
いる。
【0047】滅菌する際には、このジッパー62の雄型
部材と雌型部材とが嵌合され、内部に収容された医薬品
65‥65が通気性袋体60からこぼれ出ないようにさ
れる。このジッパー62が閉じられた状態で、通気性袋
体60に向けて滅菌剤70が噴射される。噴射された滅
菌剤70は、通気性袋体60の平面部61,61に形成
された通気孔3‥3から袋体の内部に進入し、医薬品6
5‥65を滅菌する。
【0048】使用される滅菌剤70は、滅菌すべき内容
物により異なるが、この実施形態のように医薬品65‥
65を滅菌する場合には、オゾンを使用するとよい。オ
ゾンを使用することで、人体に悪影響を与えることのな
い状態を維持しつつも、医薬品65‥65を確実に、滅
菌・殺菌することができる。なお、通気性袋体60を構
成するラミネートフィルムが透明又は不透明なインクで
構成された印刷層を有しているため、紫外線を遮断して
滅菌することができる。特に血液製剤を滅菌する場合に
は、紫外線を遮断する印刷層の形成された通気性袋体6
0を使用するとよい。
【0049】一方、図13は、薬瓶72‥72を滅菌し
ている様子を示している。通気性袋体80としては、底
面81が略矩形状に形成されるとともに、側面82,8
2が折り線により内方に折り込まれたガゼットタイプの
袋体が使用されている。また、円弧状に切り込みを入れ
て通気孔42‥42の形成されたものが使用されてい
る。また、通気性袋体80の口部84には、雄型部材と
雌型部材とが袋体の平面部にそれぞれ接着されて、両部
材が対向するようにして設けられたジッパー83が設け
られている。
【0050】薬瓶72‥72等の器具はかさばるため、
この図13に示す通気性袋体80のように、所定面積を
確保できる底面81を備え、かつ通気性袋体80の厚さ
方向に広げることのできるガゼットタイプの側面82,
82を有するものを使用するとよい。また、薬瓶72‥
72等の器具は、通気孔42‥42からこぼれ出ること
がないので、この図13に示す通気性袋体80のよう
に、円弧状に切り込みを入れて通気孔42‥42を形成
した通気性袋体80が使用されている。
【0051】この通気性袋体80についても、内容物を
滅菌する場合には、ジッパー83で口部84を閉鎖し
て、通気性袋体80に向けてオゾンを噴射して行われ
る。噴射されたオゾンは通気孔42‥42から袋体の内
部に進入し、内部に収容された薬瓶72‥72を滅菌す
る。
【0052】滅菌剤70としてのオゾンを通気性袋体8
0に向けて噴射している間、各通気孔42‥42を構成
する切り込みの内側部分44‥44は、滅菌剤であるオ
ゾンにより袋体の内方に押し込められる。これにより、
通気孔42‥42が開状態となり、効率よくオゾンを袋
体に進入させることができる。一方、オゾンを噴射した
後は、切り込みの内側部分44‥44が通気孔42‥4
2を閉鎖して、進入したオゾンを袋体から瞬時に外部へ
排出されることを防止し、一定時間滞留後に排出してい
る。これにより内部に収容された薬瓶72‥72を確実
に滅菌している。また、弁構造のため、外部からの異物
の混入を防止できる。
【0053】なお、滅菌の対象として薬瓶72‥72を
例に説明したが、これには限定されず、注射器、外科手
術に使用するメス等、その他の医療器具を滅菌する場合
についても適用できることはいうまでもない。また、医
薬品や医療器具以外の物を滅菌する場合に当該通気性袋
体を使用しても構わない。
【0054】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ラミネートフィ
ルムに穿孔するための突起部の大きさ、密度等を自由に
変更することができ、極めて容易に通気率の異なる通気
性袋体を構成することができる。このため、当該通気性
袋体を使用して内容物を滅菌する場合、滅菌剤や滅菌す
る内容物の種類に応じて通気率の異なる通気性袋体を選
定できる。また、通気孔の形成された収容部と形成され
ていない収容部とを通気性袋体に設け、異なる種類の物
質を各収容部に収容することにより、小分け後の作業の
効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる通気性袋体の斜視
図。
【図2】図1に示す袋体を構成するラミネートフィルム
の層構成を示す図。
【図3】ラミネートフィルムに通気孔を形成する工程の
1実施形態を示す図。
【図4】図3に示す通気孔を形成する工程で使用される
穿孔用のカッター刃がラミネートフィルムに通気孔を形
成している様子を示す図。
【図5】穿孔用のカッターユニットを示す部分断面図。
【図6】図5に示すカッターユニットに組み込まれたカ
ッター刃の側面図。
【図7】図3に示す通気孔を形成する方法とは別の実施
形態にかかる方法を示す図。
【図8】複数の収容部が設けられた通気性袋体の正面
図。
【図9】図1又は図8に示した通気性袋体とは別の実施
形態にかかる通気性袋体の斜視図。
【図10】図9の通気性袋体に形成された通気孔の拡大
図。
【図11】図10に示す通気孔とは別の実施形態にかか
る通気孔を示す図。
【図12】口部にジッパーの取り付けられた通気性袋体
を使用して薬品を滅菌している様子を示す図。
【図13】図12に示す通気性袋体とは別の実施形態に
かかる通気性袋体を使用して薬瓶を滅菌している様子を
示す図。
【符号の説明】
1,30,40,60,80 通気性袋体 3,42,51 通気孔 5 ラミネートフィルム 6 延伸ポリプロピレン(OPP) 7 未延伸ポリプロピレン(CPP) 8 接着剤 9 印刷層 10 カッターユニット 11 カッター刃 15、26 突起部 20 受けローラー 22 被覆層 25 穿孔用ローラー 32,33 収容部 44,53 内側部分 62,83 ジッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木幡 義明 東京都千代田区二番町11−5 株式会社細 川洋行内 (72)発明者 篠崎 浩輔 東京都千代田区二番町11−5 株式会社細 川洋行内 Fターム(参考) 3E067 AA11 AB81 AB83 BA12A BB16A EA25 EC14 FA01 FB12 FC01 GB02 GC06 4C058 AA01 AA22 BB07 CC02 CC09 EE13 JJ14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱しない突起物を押圧して穿孔された
    複数の貫通孔を有するラミネートフィルムにより構成さ
    れ、通気孔としての前記貫通孔が散在するように設けら
    れたことを特徴とする通気性袋体。
  2. 【請求項2】 前記袋体は複数の収容部に区切られ、前
    記通気孔がこれら収容部のうち所定の収容部に対応する
    部分にのみ形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の通気性袋体。
  3. 【請求項3】 前記通気孔は、一列に連なるミシン目状
    の通気孔の列が、所定間隔ごとに配されるようにして散
    在されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の通気性袋体。
  4. 【請求項4】 前記各通気孔は前記ラミネートフィルム
    に円弧状の通気孔を穿孔してそれぞれ形成され、これら
    円弧状の通気孔の内側部分が前記通気孔を開閉する弁と
    してそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の通気性袋体。
  5. 【請求項5】 複数の貫通孔が散在するラミネートフィ
    ルムをヒートシールして、ガスが内外を通過する通気孔
    の形成された通気性袋体の製造方法において、 前記ラミネートフィルムに加熱しない突起部を押圧して
    前記貫通孔を形成する工程を有することを特徴とする通
    気性袋体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記貫通孔を形成する工程では、前記突
    起部の設けられた穿孔ユニットと、この穿孔ユニットと
    対向するように配され、表面に前記突起部の磨滅を防止
    すると共に、均一な穿孔を形成する被覆層の形成された
    押さえローラーとの間に前記ラミネートフィルムを挿入
    せしめて前記貫通孔を形成することを特徴とする請求項
    5記載の通気性袋体の製造方法。
  7. 【請求項7】 ラミネートフィルムにより構成され、内
    外をガスが通過する複数の通気孔が散在するように形成
    された通気性袋体に内容物を収容し、 前記通気性袋体の外部から滅菌ガスを当該通気性袋体に
    噴射して、前記通気孔からその内部に前記滅菌ガスを導
    入して前記内容物の滅菌を行うことを特徴とする滅菌方
    法。
  8. 【請求項8】 前記通気性袋体は複数の収容部を有し、
    前記通気孔は、これら収容部のうち所定の収容部に対応
    する部分に形成され、これら収容部ごとに異なる内容物
    を収容して滅菌することを特徴とする請求項7記載の滅
    菌方法。
  9. 【請求項9】 前記滅菌ガスがオゾンであることを特徴
    とする請求項7又は請求項8記載の滅菌方法。
  10. 【請求項10】 前記通気性袋体として、この通気性袋
    体を構成する前記ラミネートフィルムが透明又は不透明
    の印刷層を含むものを使用し、内部に収容される内容物
    を紫外線から遮断して滅菌することを特徴とする請求項
    7〜9いずれかに記載の滅菌方法。
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