JP2003053963A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2003053963A
JP2003053963A JP2002154462A JP2002154462A JP2003053963A JP 2003053963 A JP2003053963 A JP 2003053963A JP 2002154462 A JP2002154462 A JP 2002154462A JP 2002154462 A JP2002154462 A JP 2002154462A JP 2003053963 A JP2003053963 A JP 2003053963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
pixel
gradation
gradation value
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002154462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3970096B2 (ja
Inventor
Hidehiko Kanda
英彦 神田
Yoshimune Nakagawa
善統 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002154462A priority Critical patent/JP3970096B2/ja
Priority to US10/161,708 priority patent/US6702415B2/en
Publication of JP2003053963A publication Critical patent/JP2003053963A/ja
Priority to US10/752,488 priority patent/US6942310B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3970096B2 publication Critical patent/JP3970096B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低階調部においても濃度ムラやスジの発生を
低減して高品位な画像を記録する。 【解決手段】 インクを吐出するインクジェット記録ヘ
ッドによって記録媒体に記録を行い、記録ヘッドを記録
媒体に対して相対的に移動させる主走査を各記録領域に
対して8回実行するマルチパス記録により、各画素に対
して吐出されるインク滴の数を変化させて多階調記録を
行うようにし、階調値が小さい画素の記録のドットを記
録するために異なったマスクパターンを用いて4回の走
査を行い、階調値が高い画素の記録にのみ用いられるド
ットを記録するための走査は記録率100%のマスクパ
ターンで行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法及びインクジェット記録装置に関し、特に、イン
クを吐出するインクジェット記録ヘッドを記録媒体に対
して相対的に移動させる主走査を行いながら記録媒体に
対する記録を行うにあたり、階調値に応じた数のインク
を各画素に着弾させて多階調記録を行う、インクジェッ
ト記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、文字情
報等を含む画像の情報に基づいて用紙やプラスチック薄
板等の記録媒体に記録を行うように構成されている。
【0003】このような記録装置は、記録方式により、
インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レー
ザービーム式等に分けることができる。上記記録装置の
うち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記
録装置)は、記録ヘッド等の記録手段から記録媒体にイ
ンクを吐出して記録を行うものであり、他の記録方式に
比べて高精細化が容易でしかも高速で静粛性に優れ、か
つ安価であるという優れた特徴を有する。
【0004】一方で、カラー化のニーズも高まりつつあ
り、カラーインクジェット記録装置も数多く開発されて
いる。インクジェット記録装置は、記録速度の向上のた
め、複数の記録素子を集積配列してなる記録ヘッドとし
て、インク吐出部としてのインク吐出口及び液路を複数
集積したものを用い、さらにカラー対応として、複数の
記録ヘッドを備えたものが一般的である。
【0005】図1は、記録ヘッドを記録紙P上で走査さ
せて記録していく方式の一般的なプリンタ部の概略構成
を示した図である。同図において、101はインクカー
トリッジである。これらは、ブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの4色のカラーインクがそれぞれ収容され
たインクタンクと、各インクに対して設けられた同一の
記録ヘッド102より構成されている。
【0006】図2は、各記録ヘッドに設けられた吐出口
をz方向から示した図である。図示されたように記録ヘ
ッド102上には複数の吐出口201が所定間隔で配列
されている。
【0007】再び図1に戻ると、103は記録媒体の搬
送ローラであり、104の補助ローラとともに記録紙P
を抑えながら図の矢印の方向に回転し、記録紙Pをy方
向に随時送っていく。また105は給紙ローラであり記
録紙の給紙を行うとともに、103、104と同様、記
録紙Pを抑える役割も果たす。106は4つのインクカ
ートリッジ101を支持し、記録の際にこれらを移動走
査させるキャリッジである。これらは記録を行っていな
いとき、あるいは記録ヘッドの回復作業などを行うとき
には図の点線で示した位置のホームポジション(h)で
待機するようになっている。
【0008】記録開始前、図のホームポジションhにあ
るキャリッジ106は、記録開始命令がくると、x方向
に移動しながら、記録ヘッド102上の複数の吐出口2
01よりインクを吐出して記録を行う。紙面端部までデ
ータの記録が終了するとキャリッジ106は元のホーム
ポジションhに戻り、再びx方向への記録を行う。
【0009】イメージ画像等を記録する場合には、発色
性、階調性、一様性など様々な要素が必要となる。特に
一様性に関しては、記録ヘッド製造工程で生じるわずか
なノズル単位のばらつきが、記録したときに、各ノズル
のインクの吐出量や吐出方向の向きに影響を及ぼし、最
終的には記録画像の濃度ムラとして画像品位を劣化させ
る原因となることが知られている。
【0010】その具体例を図3、図4を用いて説明す
る。図3(a)において、31は記録ヘッドであり、8
個のノズル32によって構成されているものとする。3
3はノズル32よって吐出されたインク滴であり、通常
はこの図のように揃った吐出量で、揃った方向にインク
が吐出されるのが理想である。もし、この様な吐出が行
われれば、図3(b)に示したように紙面上に揃った大
きさのドットが着弾され、全体的にも濃度ムラの無い一
様な画像が得られるのである(図3(c))。
【0011】しかしながら、実際には先にも述べたよう
に個々のノズルにはそれぞれバラツキがあり、そのまま
上記と同じように記録を行ってしまうと、図4(a)に
示したようにそれぞれのノズルより吐出されるインク滴
の大きさ及び向きにバラツキが生じ、紙面上に於いては
図4(b)に示すように着弾される。この図によれば、
ヘッド主走査方向に対し、周期的にエリアファクター1
00%を満たせない白紙の部分が存在したり、また逆に
必要以上にドットが重なり合ったり、あるいはこの図中
央に見られる様な白スジが発生したりしている。
【0012】この様な状態で着弾されたドットの集まり
はノズル並び方向に対し、図4(c)に示した濃度分布
となり、結果的には、通常人間の目でみた限りで、これ
らの現象が濃度ムラとして感知される。また、これとは
別に、記録媒体の搬送量にバラツキがある場合には、こ
れに起因するスジが目立つ場合がある。
【0013】このような濃度ムラ対策として、特開平0
6−143618号公報において次のような方法が開示
されている。図4及び図5によりその方法を簡単に説明
する。この方法によると図5で示した記録領域を完成さ
せるのに記録ヘッド31の主走査を3回行っている(図
5(a))が、各記録領域の半分の4画素単位の領域は
2パスで完成している。この場合記録ヘッドの8ノズル
は、上4ノズルと、下4ノズルの2グループに分けら
れ、1ノズルが1回の主走査で記録するドットは、規定
の画像データを、ある所定の画像データ配列(マスクパ
ターン)に従い、約半分に間引いたものである。そして
2回目の主走査時に残りの半分の画像データへドットを
埋め込み、4画素単位領域の記録を完成させる。以上の
様な記録方法を、以下マルチパス記録方法と称す。
【0014】この様な記録方法を用いると、図4で示し
た記録ヘッドと等しいものを使用しても、各ノズル固有
のバラツキの記録画像への影響が半減されるので、記録
された画像は図5(b)の様になり、図4(b)のよう
な黒スジや白スジが余り目立たなくなる。従って、濃度
ムラも図5(c)に示す様に図4の場合と比べ、かなり
緩和される。
【0015】この様なマルチパス記録を行う際、1回目
の主走査と2回目の主走査では、画像データを所定のマ
スクパターンに従い互いに埋め合わせる形で分割する
が、通常このマスクパターンとして、図6に示すよう
に、縦横1画素毎に、丁度千鳥格子になるようなものを
用いるのが最も一般的である。従って、単位記録領域
(ここでは4画素単位)に於いては千鳥格子を記録する
1回目の主走査と、逆千鳥格子を記録する2回目の主走
査によって記録が完成される。
【0016】図6の(a)、(b)及び(c)は、それ
ぞれこの千鳥、逆千鳥のマスクパターンを用いたときに
一定の領域の記録がどのようになされていくかを、示し
たものである。図6においてまず1回目の主走査では、
下4ノズルを用いて千鳥格子状のマスクパターンで記録
を行う(図6(a))。次に2回目の主走査には記録媒
体の搬送を4画素(ヘッド長の1/2)分だけ行い、逆
千鳥格子状のマスクパターンで記録を行う(図6
(b))。更に3回目の主走査には再び4画素(ヘッド
長の1/2)だけ記録媒体の搬送を行い、再び千鳥格子
状のマスクパターンで記録を行う(図6(c))。この
様にして順次4画素単位の記録媒体の搬送と、千鳥、逆
千鳥のマスクパターンの記録を交互に行うことにより、
4画素単位の記録領域を1主走査毎に完成させていく。
【0017】以上説明したように、各記録領域の画像を
異なる2種類のノズルにより完成させることにより、濃
度ムラの無い高画質な画像を得ることが可能である。
【0018】また、近年では記録装置に対する高画質化
の要求がますます強くなっており、これに対応するべく
記録装置の高解像度化が図られている。しかしながら、
記録装置を高解像度化すると画素数が増えるため画像デ
ータのデータ量が多くなる。このため、例えば、ホスト
コンピュータ(ホスト装置)でのデータ処理時間や、ホ
ストコンピュータから記録装置へのデータの転送時間な
どが長くなるという問題が生じる。
【0019】従来より知られているマトリックス記録方
法は、このような問題を解決するものである。この方法
は、ホストコンピュータにおいて比較的低解像度で、多
くの量子化レベル(階調レベル)を用いて処理した画像
データを記録装置に転送し、記録装置側で受信した画像
データを所定のドットマトリックスに対応した記録デー
タに展開して記録を行う方法であり、この方法によれ
ば、データ量を減らしても、高解像度処理による記録結
果と同様な階調表現を行うことができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多階調
表現された画像データをマルチパスで記録する際には、
画像データの量子化レベル数(階調レベル数)に関係な
く、全ての領域(階調レベルの異なる領域)に対して同
じ回数だけ走査を行って画像を完成させているが、各階
調レベルを記録するのに用いられる実際の走査回数は異
なり、特に、低階調部を実際に記録する走査回数は少な
い。つまり、全ての領域(階調レベルの異なる領域)に
対し、高階調部を記録するのに必要となる回数(所定回
数)だけ走査させるのであるが、低階調部を実際に記録
する走査回数は上記所定回数よりも少ないのである。
【0021】具体的な例を挙げて説明すると、レベル数
4で量子化された階調画像データをパス数4でマルチパ
ス記録する場合、各階調レベル(レベル数1〜4)に対
応する領域に対し4回の走査が行われるが、各階調レベ
ルに対応する領域を実際に記録する走査回数はレベル毎
に異なり、レベル数1の場合は1回、レベル数2の場合
は2回、レベル数3の場合は3回、レベル数4の場合は
4回である。
【0022】このように、自然画等であまり発生しない
量子化レベル数の大きい高階調部においては、比較的多
くの走査回数により記録が行われるため、濃度ムラやス
ジが十分に低減された良好な記録が行われる。一方、自
然画等で特に多く発生する量子化レベルの小さい低階調
部においては、量子化レベル数の大きい高階調部と同じ
回数の走査が行われるが、実際の記録に用いられる走査
回数は少なく、実際には何も記録しない不要な走査が行
われる。すなわち、高階調部と同じ回数(所定回数)の
走査を低階調部に対して行ったとしても、この所定回数
の走査のうち、実際には何の記録も行われない走査があ
り、低階調部を実際に記録する走査回数は少ないため、
マルチパス記録の効果を十分に得られず、低階調部にお
いて濃度ムラやスジが発生しやすくなるという課題(第
1の課題)がある。
【0023】また、別の課題として、各階調レベルに対
して図20のような画素パターン(ドットマトリクス)
を割り当てることにより記録を行う場合、同一の低階調
レベル(階調レベル1)に対してドット配置が異なるマ
トリクス(画素パターン)を割り当てると、低階調部を
構成するドット間の間隔が一定にならず、これによりザ
ラツキ感(ノイズ感)が発生してしまう。
【0024】具体的な例を挙げて説明すると、図20に
示すように画素内へのインク滴数が0発、1発、2発、
4発のレベル数0〜3までの4値で量子化された階調画
像データに対して、画素内を縦2×横1で均等に分割し
たドットマトリックス(画素パターン)に割り当てる場
合、量子化レベル1のデータには、左側に1ドットのみ
が配置されたのドットマトリクス(図20の(B)に示
されるマトリクス)と右側に1ドットのみが配置された
ドットマトリクス(図20の(C)に示されるマトリク
ス)の2種類のいずれかが割り当てられ、量子化レベル
2のデータには、左側と右側の両方にそれぞれ1ドット
ずつが配置されたドットマトリクス(図20の(D)に
示されるマトリクス)が割り当てられ、量子化レベル3
のデータには、左側と右側の両方に2ドットづつが配置
されたドットマトリクス(図20の(E)に示されるマ
トリクス)が割り当てられる。
【0025】ここで、図21(a)は、量子化レベル1
に対応する2種類のドットマトリクスを交互に配置した
場合の画像(低階調部)を示している。図21(a)か
ら明らかなように、左側に1ドットのみが配置されたド
ットマトリクス(図20の(B)に示されるマトリク
ス)の右隣に、右側に1ドットのみが配置されたドット
マトリクス(図20の(C)に示されるマトリクス)が
存在する箇所ではドット密度が「粗」となり、一方、右
側に1ドットのみが配置されたドットマトリクス(図2
0の(C)に示されるマトリクス)の右隣に、右側に1
ドットのみが配置されたドットマトリクス(図20
(B)に示されるマトリクス)が存在する箇所ではドッ
ト密度が「密」となる。このように粗部分と密部分が発
生すると、その画像においてザラツキ感(ノイズ感)が
発生する。また、図21(b)は、量子化レベル1に対
応する2種類のドットマトリクスパターンと、量子化レ
ベル2に対応する1種類のドットマトリクスとから構成
される画像(低階調部)を示している。図21(b)か
ら明らかなように、量子化レベル1の左側配置のドット
マトリクス(図20の(B)に示されるマトリクス)の
右隣に、量子化レベル2の左側と右側の両方配置のドッ
トマトリクス(図20(D)に示されるマトリクス)が
存在する箇所ではドット密度が「粗」となり、一方、量
子化レベル1の右側配置のドットマトリクス(図20の
(C)で示されるドットマトリクス)の右隣に、量子化
レベル2の左側と右側の両方配置のドットマトリクス
(図20の(D)で示されるマトリクス)が存在する箇
所ではドット密度が「密」となる。この場合も、図21
(a)と同様、粗密発生によるザラツキ感(ノイズ感)
が発生する。
【0026】このように、自然画等で特に多く発生する
量子化レベルの小さい低階調部を記録するにあたり、異
なるドット配置のドットマトリクス(画素パターン)を
用いて記録すると、ドット間の間隔が一定にならず、ザ
ラツキ感(ノイズ感)が発生しやすくなるという課題
(第2の課題)がある。
【0027】本発明は、上記第1の課題に鑑みてなされ
たものでであり、低階調部においても濃度ムラやスジの
発生を十分に低減して高品位な画像を記録することが可
能なインクジェット記録方法および記録装置を提供する
ことを第1の目的とする。
【0028】また、本発明は、上記第2の課題に鑑みて
なされたものであり、低階調部におけるザラツキ感(ノ
イズ感)を低減して高品位な画像を形成できるインクジ
ェット記録方法及び記録装置を提供することである。更
に、低階調部におけるザラツキ感(ノイズ感)を低減す
ると共に、高階調部における濃度を十分なものとするイ
ンクジェット記録方法及び記録装置を提供することを第
2の目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明のインクジェット記録方法は、インクを
吐出するためのインクジェット記録ヘッドを、記録媒体
上の同一の記録領域に対して複数回主走査させ、当該複
数回の主走査により前記同一の記録領域に対する記録を
完成させるインクジェット記録方法であって、前記複数
回の主走査において、各画素に対して吐出されるインク
滴の数を変化させて多階調記録を行う記録工程を有し、
前記記録工程では、階調値が小さい画素の記録に用いら
れるインク滴を吐出するための走査回数を、階調値が高
い画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するため
の走査回数以上として多階調記録を行う。
【0030】上記第1の目的は、上記のインクジェット
記録方法において行われる主走査の回数をコントロール
する処理を、コンピュータに実行させるプログラム、並
びに該プログラムを記憶した記憶媒体によっても達成さ
れる。
【0031】また、上記第1の目的を達成する本発明の
インクジェット記録装置は、インクを吐出するためのイ
ンクジェット記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域
に対して複数回主走査させ、当該複数回の主走査により
前記同一の記録領域に対する記録を完成させるインクジ
ェット記録装置であって、各画素に対して吐出されるイ
ンク滴の数を変化させて多階調記録を行う際の前記主走
査の回数として、階調値が小さい画素の記録に用いられ
るインク滴を吐出するための走査回数が、階調値が高い
画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するための
走査回数以上となるようにする制御手段を有している。
【0032】すなわち、本発明では、記録ヘッドを記録
媒体上の同一の記録領域に対して複数回主走査させ、当
該複数回の主走査により前記同一の記録領域に対する記
録を完成させるマルチパス記録を利用し、各画素に対し
て吐出されるインク滴の数を変化させることで多階調記
録を行う。そして、この多階調記録を行う際の主走査の
回数として、階調値が小さい画素の記録に用いられるイ
ンク滴を吐出するための走査回数が、階調値が高い画素
の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するための走査
回数以上となるようにする。
【0033】このようにすると、階調値の小さい画素を
多く含む低階調部を記録する際に、隣接する画素を構成
するインク滴は異なった吐出特性で記録される。このた
め特に低階調部において目立ちやすい、濃度ムラやスジ
の発生を防止できる。
【0034】上記第2の目的を達成する本発明のインク
ジェット記録方法は、インクを吐出するインクジェット
記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に主走査させなが
ら前記記録媒体上の各画素にインクを吐出し、階調値に
応じた数のインクドットを各画素に着弾させることで階
調記録を行うインクジェット記録方法であって、前記ド
ットが記録されない階調値を除いた複数の階調値のう
ち、階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階調値
に相当する第1の階調値グループに対応する画素を記録
する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいはドッ
ト重心が同じとなるように記録を行い、前記第1階調値
グループよりも高い階調値に相当する第2階調値グルー
プに対応する画素を記録する際には、当該画素内のドッ
トの着弾位置が異なる2箇所以上となるように記録を行
う記録工程を有している。
【0035】また、上記第2の目的を達成する本発明の
インクジェット記録装置は、インクを吐出するインクジ
ェット記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に主走査さ
せながら前記記録媒体上の各画素にインクを吐出し、階
調値に応じた数のインクドットを各画素に着弾させるこ
とで階調記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記ドットが記録されない階調値を除いた複数の階調値
のうち、階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階
調値に相当する第1の階調値グループに対応する画素を
記録する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいは
ドット重心が同じとなるように記録を行い、前記第1階
調値グループよりも高い階調値に相当する第2階調値グ
ループに対応する画素を記録する際には、当該画素内の
ドットの着弾位置が異なる2箇所以上となるように記録
を行う記録制御手段を有している。
【0036】この構成によれば、階調値の低い方から少
なくとも2つ目までの階調値に相当する「第1の階調値
グル−プ」に対応する画素を記録する際には、当該画素
内のドット着弾位置あるいはドット重心が同じとなるよ
うに記録を行っているので、ザラツキ感(ノイズ感)を
低減した低階調部を形成することができる。また、上記
第1階調値グループよりも高い階調値に相当する「第2
階調値グループ」に対応する画素を記録する際には、当
該画素内のドットの着弾位置が異なる2箇所以上となる
ように記録を行っているので、十分なエリアファクター
を確保でき、十分な濃度を有する高階調部を形成するこ
とができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0038】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等
を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものと
する。
【0039】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0040】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を表すものとする。
【0041】[記録装置の全体構成]始めに、以下の実
施形態に共通の本発明に係るインクジェット記録装置の
全体構成について説明する。図7は、本発明に係るイン
クジェット記録装置の制御構成を示すブロック図であ
る。なお、このインクジェット記録装置の機械的構成は
図1に示したものと同様である。
【0042】図7に示した制御構成は、メインバスライ
ン705に対して夫々アクセスする画像入力部703、
それに対応する画像信号処理部704、中央制御部とし
てのCPU700といったソフト系処理手段と、操作部
706、回復系制御回路707、インクジェットヘッド
温度制御回路714、ヘッド駆動制御回路715、主走
査方向へのキャリッジ駆動制御回路716、副走査方向
への紙送り制御回路717といったハード系処理手段と
に大別される。
【0043】CPU700は、通常ROM701とラン
ダムメモリ(RAM)702を有し、入力情報に対して
適正な記録条件を与えて記録ヘッド713を駆動して記
録を行う。又、RAM702内には、予めヘッド回復処
理を実行するプログラムが格納されており、必要に応じ
て予備吐出条件等の回復条件を回復系制御回路707、
記録ヘッド、保温ヒータ等に与える。回復系モータ70
8は、前述したような記録ヘッド713とこれに対向し
て設けられたクリーニングブレード709やキャップ7
10、吸引ポンプ911を駆動する。ヘッド駆動制御回
路715は、記録ヘッド713のインク吐出用電気熱変
換体の駆動条件を実行するもので、通常予備吐出や記録
用インク吐出を記録ヘッド713に行わせる。
【0044】一方、記録ヘッド713のインク吐出用の
電気熱変換体が設けられている基板には、保温ヒータが
設けられており、記録ヘッド内のインク温度を所望の設
定温度に加熱調整することができる。又、ダイオードセ
ンサ712は、同様に基板に設けられているもので、実
質的な記録ヘッド内部のインク温度を測定するためのも
のである。ダイオードセンサ712も同様に、基板にで
はなく外部に設けられていても良く記録ヘッドの周囲近
傍にあっても良い。
【0045】以上のような構成のインクジェット記録装
置における、本発明のいくつかの実施形態について以下
に説明する。
【0046】[第1の実施形態]本実施形態は、各画素
が2ビットで表わされる多値画像データを、600×6
00dpiの解像度で、各画素を着弾位置の異なる複数
のドットの組合せで表現して階調記録を行う例である。
【0047】図8は、本実施形態における量子化レベル
(階調レベル)と画素パターンとの対応を説明する図で
ある。図示されたように、本実施形態では各画素を、2
×2のマトリクス内の4種類のドットで構成される画素
パターン(A)〜(D)のいずれかで表現する。従っ
て、画素情報としてRAM702等のメモリに予め記憶
されるデータ容量は2ビットである。多階調の入力画像
データは4値(レベル)のデータに量子化され、図8
(A)〜(D)に示すように、量子化レベルに対応した
4種類の画素パターンで形成される画像データに変換さ
れる。図8(A)はドット無しのパターン、図8(D)
は全てドット有りのパターンであり、図8(B)は低階
調パターン、(C)は中間階調パターンである。
【0048】図9は、本実施形態で用いるマスクパター
ンを示す図である。本実施形態では4×4の画素領域に
対応したマスクパターンを使用する。パターン(a1)
〜(a4)の4種類の各マスクパターンは、記録する割
合がそれぞれ25%で相互補完の関係にあり、同様にパ
ターン(b1)と(b2)の2種類の各マスクパターン
は、記録する割合がそれぞれ50%で相互補完の関係に
あり、パターン(c)のマスクパターンは、記録する割
合が100%である。
【0049】図10は、本実施形態での記録ヘッドと8
回の走査での記録の様子を説明する図である。記録ヘッ
ドは、1インチ当たりN=600個の密度で(600d
pi)n=32個の吐出口(32ノズル)を有してい
る。図8の画素パターンを記録するため、記録ヘッドの
ノズル配列の解像度より高い解像度でドットを形成でき
るように、1回の走査当りの記録幅を均等に8分割した
4/600インチの搬送量に加え、4.5/600イン
チと3.5/600インチの2種類の搬送量を使用する
ことで、1200dpi間隔のドットを形成し画像を完
成させるものである。
【0050】図10において、各領域内に示された
(a)〜(d)の符号は、図8の2×2のマトリクス内
のどのドットが記録されるのかを示している。
【0051】以下、本実施形態で各領域に対して実行す
る8回の走査それぞれの記録について説明する。
【0052】1回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn29
からn32までの4ノズルを用いて、図8の(B)に示
す、量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a1)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0053】2回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn25
からn32までの8ノズルを用いて、図8の(C)に示
す量子化レベルが「2」の中間階調の画素パターンの内
(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあるデ
ータを、図9の(b1)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0054】3回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn21
からn32までの12ノズルを用いて、図8の(B)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a2)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0055】4回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn17
からn32までの16ノズルを用いて、図8の(C)に
示す量子化レベルが「2」の中間階調の画素パターンの
内(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にある
データを、図9の(b2)のマスクパターンを用いて往
路方向に記録を行う。
【0056】5回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn13
からn32までの20ノズルを用いて、図8の(B)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a3)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0057】6回目の走査では、4/600インチだけ
記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn9からn
32までの24ノズルを用いて、図8の(D)に示す量
子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの内(2×
2)のマトリクスの右上の(c)の位置にあるデータ
を、図9の(c)のマスクパターンを用いて往路方向に
記録を行う。
【0058】7回目の走査では、4/600インチだけ
記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn5からn
32までの24ノズルを用いて、図8の(B)に示す量
子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内(2×
2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデータ
を、図9の(a4)のマスクパターンを用いて往路方向
に記録を行う。
【0059】8回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn1か
らn32までの32ノズルを用いて、図8の(D)に示
す量子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの内
(2×2)のマトリクスの右下の(d)の位置にあるデ
ータを、図9の(c)のマスクパターンを用いて往路方
向に記録を行う。
【0060】9回目以降の走査は、1回目から8回目の
走査までと同様の方法で記録を行う。
【0061】本実施形態において各走査毎の記録パラメ
ータ、すなわち、記録媒体の搬送量、使用ノズル、記録
するドット位置、マスクパターン、及び走査方向の一覧
は、図16に示すようになる。
【0062】以上の様に、各画素が4値に量子化された
2ビットで表わされる画像データを記録する際に、量子
化レベルが大きい「3」に対応する画素パターンの中
で、量子化レベルがより小さい「1」及び「2」のデー
タと重複しないデータを完成させる走査は、6回目の走
査と8回目の走査である。すなわち、高階調の画素パタ
ーンの(c)及び(d)の位置にあるドットは1回の走
査で記録される。一方、低階調(量子化レベル「1」)
の画素パターンの(a)の位置にあるドットは、1回
目、3回目、5回目、及び7回目の走査の4回のいずれ
かで記録され、中間階調(量子化レベル「2」)の
(b)の位置にあるドットは、2回目及び4回目の2回
のいずれかで記録される。
【0063】このように、低階調部及び中間階調部の画
素パターンを複数回の走査で完成させるようにしたた
め、低階調部及び中間階調部を記録する際に、隣接する
画素を構成するドットは異なったノズルを用いて記録さ
れる。このため特に低階調部において目立ちやすい、濃
度ムラやスジの発生を低減できる。
【0064】以上説明したように本実施形態によれば、
量子化レベルの小さい低階調部において特に目立ちやす
い、濃度ムラやスジの発生を低減して高品位な記録をす
ることができる。
【0065】[第2の実施形態]以下、本発明の第2の
実施形態について説明する。以下の説明では上記第1の
実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施
形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0066】本実施形態は、各画素が2ビットで表わさ
れる多値画像データを、600×600dpiの解像度
で、各画素を着弾位置の異なる複数のドットの組合せで
表現して階調記録を行う方式において、量子化レベル
(階調レベル)数が小さいデータを完成させる走査方向
と量子化レベル数が大きいデータのみを完成させる走査
方向とを異ならせた例である。
【0067】本実施形態における量子化された画素パタ
ーンは、第1の実施形態で用いた図8に示したものと同
様とし、本実施形態におけるマスクパターンも第1の実
施形態で用いた図9に示したものを用いる。
【0068】図11は、本実施形態における記録ヘッド
と各走査での記録の様子を、図10と同様に示す図であ
る。図示されたように、記録ヘッド及び記録媒体の搬送
方法及び記録を完成させる走査回数は第1の実施形態と
同じであるが、走査方向が1回の走査毎に往路方向と復
路方向が交互となる往復走査を行う。
【0069】1回目、3回目、5回目、及び7回目の4
回は、往路方向に走査を行い、図8の(B)に示す量子
化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内、図8の
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a1)〜(a4)の記録する割合が2
5%の4種類のマスクパターンを用いて記録を行う。
【0070】2回目及び4回目の2回は、復路方向に走
査を行い、図8の(C)に示す量子化レベルが「2」の
中間階調の画素パターンの内、図8の(2×2)のマト
リクスの左下の(b)の位置にあるデータを、図9の
(b1)と(b2)の記録する割合が50%の2種類の
マスクパターンを用いて記録を行う。
【0071】6回目と8回目とは、復路方向に走査を行
い、図8の(D)に示す量子化レベルが「3」の高階調
の画素パターンの内、図8の(2×2)のマトリクスの
右上の(c)の位置にあるデータ及び右下の(d)の位
置にあるデータを、図9の(c)の記録する割合が10
0%のマスクパターンを用いて記録を行う。
【0072】本実施形態において各走査毎の記録パラメ
ータ、すなわち、記録媒体の搬送量、使用ノズル、記録
するドット位置、マスクパターン、及び走査方向の一覧
は、図17に示すようになる。
【0073】以上の様に、各画素が2ビットで表わされ
る画像データを記録する際に、量子化レベルが「1」の
画素パターンは、1回目、3回目、5回目、7回目の4
階回の往路方向の走査で記録される。一方、量子化レベ
ルが「1」より大きい「2」と「3」の画素パターン
は、2回目及び4回目と6回目及び7回目との復路方向
の走査で記録される。
【0074】このように、量子化レベルが小さい低階調
部を記録する際には、必ず同じ往路方向の走査で記録さ
れる。このため、往復記録による着弾精度の悪化の影響
を受けやすく、特に濃度ムラが目立ちやすい低階調部に
おいて往復記録による着弾精度の悪化の影響に起因して
発生する濃度ムラを抑制できる。更に、8回の走査を片
方向でなく双方向で行うため、上記第1の実施形態に比
べて記録速度を約2倍に向上させることができる。
【0075】以上説明したように本実施形態によれば、
量子化レベルの小さい低階調部において目立ちやすい濃
度ムラやスジを抑制することと、高速記録を行うことと
を両立させることが可能となる。
【0076】[第3の実施形態]以下、本発明の第3の
実施形態について説明する。以下の説明では上記第1及
び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略
し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0077】本実施形態は、各画素が2ビットで表わさ
れる多値画像データを、600×600dpiの解像度
で、各画素を着弾位置の異なる複数のドットの組合せで
表現して階調記録を行う方式において、同じ量子化レベ
ル(階調レベル)に対して異なる画素パターンを備えた
例である。
【0078】図12は、本実施形態における量子化レベ
ル(階調レベル)と画素パターンとの対応を説明する図
である。図示されたように、本実施形態では各画素を、
2×2のマトリクス内の4種類のドットで構成される画
素パターン(A)から(E)のいずれかで表現する。従
って、画素情報としてRAM702等のメモリに予め記
憶されるデータ容量は2ビットである。多階調の入力画
像データは4値(レベル)のデータに量子化され、図1
2(A)から(E)に示すように、量子化レベルに対応
した5種類の画素パターンで形成される画像データに変
換される。
【0079】図示されたように、量子化レベル「0」に
対しては(A)、量子化レベル「2」に対しては
(D)、量子化レベル「3」に対しては(E)がそれぞ
れ1対1に対応するが、量子化レベル「1」に対して
は、(B)と(C)の2種類の画素パターンが用意され
ている。この量子化レベル「1」に対応する2種類の画
素パターンは、量子化レベル「1」の画像データが発生
する毎に交互に割り当てられることとする。
【0080】図13は、本実施形態で用いるマスクパタ
ーンを示す図である。本実施形態では4×4の画素領域
に対応したマスクパターンを使用する。パターン(a
1)から(a3)の3種類の各マスクパターンは、記録
する割合がそれぞれ33.3%(1/3)で相互補完の
関係にあり、パターン(b)のマスクパターンは、記録
する割合が100%である。
【0081】図14は、本実施形態での記録ヘッドと8
回の走査での記録の様子を説明する図である。記録ヘッ
ドは、1インチ当たりN=600個の密度で(600d
pi)n=32個の吐出口(32ノズル)を有してい
る。図12の画素パターンを記録するため、記録ヘッド
のノズル配列の解像度より高い解像度でドットを形成で
きるように、1回の走査当りの記録幅を均等に8分割し
た4/600インチの搬送量に加え、4.5/600イ
ンチと3.5/600インチの2種類の搬送量を使用す
ることで、1200dpi間隔のドットを形成し画像を
完成させるものである。
【0082】図14において、各領域内に示された
(a)から(d)の符号は、図12の2×2のマトリク
ス内のどのドットが記録されるのかを示している。
【0083】以下、本実施形態で各領域に対して実行す
る8回の走査それぞれの記録について説明する。
【0084】1回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn29
からn32までの4ノズルを用いて、図12の(B)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあ
るデータを、図13の(a1)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0085】2回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn25
からn32までの8ノズルを用いて、図12の(C)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあ
るデータを、図13の(a1)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0086】3回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn21
からn32までの12ノズルを用いて、図12の(B)
に示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあ
るデータを、図13の(a2)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0087】4回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn17
からn32までの16ノズルを用いて、図12の(C)
に示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあ
るデータを、図13の(a2)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0088】5回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn13
からn32までの20ノズルを用いて、図12の(B)
に示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあ
るデータを、図13の(a3)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0089】6回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn9か
らn32までの24ノズルを用いて、図12の(C)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあ
るデータを、図13の(a3)のマスクパターンを用い
て往路方向に記録を行う。
【0090】7回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn5か
らn32までの24ノズルを用いて、図12の(E)に
示す量子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの右上の(c)の位置にあ
るデータを、図13の(c)のマスクパターンを用いて
往路方向に記録を行う。
【0091】8回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn1か
らn32までの32ノズルを用いて、図12の(E)に
示す量子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの右下の(d)の位置にあ
るデータを、図13の(c)のマスクパターンを用いて
往路方向に記録を行う。
【0092】9回目以降の走査は、1回目から8回目の
走査までと同様の方法で記録を行う。
【0093】本実施形態において各走査毎の記録パラメ
ータ、すなわち、記録媒体の搬送量、使用ノズル、記録
するドット位置、マスクパターン、及び走査方向の一覧
は、図18に示すようになる。
【0094】以上の様に、各画素が4値に量子化された
2ビットで表わされる画像データを記録する際に、量子
化レベルが大きい「3」に対応する画素パターンの中
で、量子化レベルがより小さい「1」及び「2」のデー
タと重複しないデータを完成させる走査は、7回目の走
査と8回目の走査である。すなわち、高階調の画素パタ
ーンの(c)及び(d)の位置にあるドットは1回の走
査で記録される。一方、低階調(量子化レベル「1」)
の画素パターンの(a)の位置にあるドットは、1回
目、3回目及び5回目の3回の走査のいずれかで記録さ
れ、(b)の位置にあるドットは、2回目、4回目及び
6回目の3回の走査のいずれかで記録される。
【0095】このように、低階調部及び中間階調部の画
素パターンを複数回の走査で完成させるようにしたた
め、低階調部及び中間階調部を記録する際に、隣接する
画素を構成するドットは異なったノズルを用いて記録さ
れる。このため特に低階調部において目立ちやすい、濃
度ムラやスジの発生を低減できる。
【0096】ここで、(a)及び(b)の位置にあるド
ットが1回の走査で記録される割合は33.3%である
が、量子化レベルが「1」の画像データを図12の
(B)と(C)の2種類のいずれかに割り当てるため、
実質的に記録される割合は更に1/2の16.6%とな
り、量子化レベルの小さい低階調部において目立ちやす
い濃度ムラやスジの発生をより一層効果的に抑制でき
る。
【0097】なお、本実施形態では同じ量子化レベル
「1」に対応する2種類の画素パターンを、画像データ
が発生する毎に規則的に割り当てることとしたが、記録
媒体上の位置に応じて規則的に割り当てても良く、また
上記2種類の画素パターンをランダムな順番で割り当て
ても良い。
【0098】以上説明したように本実施形態によれば、
量子化レベルの小さい低階調部において特に目立ちやす
い、濃度ムラやスジの発生をより一層効果的に抑制して
高品位な記録をすることができる。
【0099】[第4の実施形態]以下、本発明の第4の
実施形態について説明する。以下の説明では上記第1及
び第2の実施形態と同様な部分については説明を省略
し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0100】本実施形態は、各画素が2ビットで表わさ
れる多値画像データを、600×600dpiの解像度
で、各画素を着弾位置の異なる複数のドットの組合せで
表現して階調記録を行う方式において、大きな量子化レ
ベルのデータのうち、小さな量子化レベルのデータと重
複しないデータを記録する走査を、全走査回数の中で均
等な間隔で行う例である。
【0101】本実施形態における量子化された画素パタ
ーンは、第1及び第2の実施形態で用いた図8に示した
ものと同様とし、本実施形態におけるマスクパターンも
第1及び第2の実施形態で用いた図9に示したものを用
いる。
【0102】図15は、本実施形態における記録ヘッド
と各走査での記録の様子を、図10及び図11と同様に
示す図である。図示されたように、全ての画像データを
記録するのに必要な走査回数は第1から第3の実施形態
と同じ8回であり、走査方向は第2の実施形態と同様に
往方向と復方向とを交互に繰り返す往復記録方法であ
る。図10及び図11に示された方法と比較すると、図
8に示した(2×2)のマトリクスにおける(a)から
(d)の位置のドットを記録する順序が異なっている。
【0103】図15において、各領域内に示された
(a)から(d)の符号は、図8の2×2のマトリクス
内のどのドットが記録されるのかを示している。
【0104】以下、本実施形態で各領域に対して実行す
る8回の走査それぞれの記録について説明する。
【0105】1回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn29
からn32までの4ノズルを用いて、図8の(B)に示
す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内、
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a1)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0106】2回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn25
からn32までの8ノズルを用いて、図8の(C)に示
す量子化レベルが「2」の中間階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあ
るデータ、を図9の(b1)のマスクパターンを用いて
復路方向に記録を行う。
【0107】3回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn21
からn32までの12ノズルを用いて、図8の(B)に
示す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあ
るデータを、図9の(a2)のマスクパターンを用いて
往路方向に記録を行う。
【0108】4回目の走査では、4/600インチだけ
記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn17から
n32までの16ノズルを用いて、図8の(D)に示す
量子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの内、
(2×2)のマトリクスの右上の(c)の位置にあるデ
ータを、図9の(c)のマスクパターンを用いて復路方
向に記録を行う。
【0109】5回目の走査では、4/600インチだけ
記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn13から
n32までの20ノズルを用いて、図8の(B)に示す
量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内、
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a3)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0110】6回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn9か
らn32までの24ノズルを用いて、図8の(C)に示
す量子化レベルが「2」の中間階調の画素パターンの
内、(2×2)のマトリクスの左下の(b)の位置にあ
るデータを、図9の(b2)のマスクパターンを用いて
復路方向に記録を行う。
【0111】7回目の走査では、4.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn5か
らn32までの24ノズルを用いて、図8の(B)に示
す量子化レベルが「1」の低階調の画素パターンの内、
(2×2)のマトリクスの左上の(a)の位置にあるデ
ータを、図9の(a4)のマスクパターンを用いて往路
方向に記録を行う。
【0112】8回目の走査では、3.5/600インチ
だけ記録媒体を搬送した後に、32ノズルの内のn1か
らn32までの32ノズルを用いて、図8の(D)に示
す量子化レベルが「3」の高階調の画素パターンの内、
(2×2)のマトリクスの右下の(d)の位置にあるデ
ータを、図9の(c)のマスクパターンを用いて復路方
向に記録を行う。
【0113】9回目以降の走査は、1回目の走査から8
回目の走査までと同様の方法で記録を行う。
【0114】本実施形態において各走査毎の記録パラメ
ータ、すなわち、記録媒体の搬送量、使用ノズル、記録
するドット位置、マスクパターン、及び走査方向の一覧
は、図19に示すようになる。
【0115】以上の様に、各画素が4値に量子化された
2ビットで表わされる画像データを記録する際に、量子
化レベルが大きい「3」に対応する画素パターンの中
で、量子化レベルがより小さい「1」及び「2」のデー
タと重複しないデータを完成させる走査は、4回目の走
査と8回目の走査である。すなわち、高階調の画素パタ
ーンの(c)及び(d)の位置にあるドットは1回の走
査で記録される。一方、低階調(量子化レベル「1」)
の画素パターンの(a)の位置にあるドットは、1回
目、3回目、5回目、及び7回目の走査の4回のいずれ
かで記録され、中間階調(量子化レベル「2」)の
(b)の位置にあるドットは、2回目及び6回目の2回
のいずれかで記録される。
【0116】このように、本実施形態では、複数のドッ
トで構成される中間階調及び高階調の画素パターンを記
録する複数回の走査を、全走査回数(8回)の半分の間
隔をあけて行う。このように均等な間隔で走査すること
で同じ画素を構成するドットを記録する時間間隔を一定
に保つことができるので、中間調部や高階調部において
も濃度ムラやスジの発生を効果的に抑制することができ
る。
【0117】また、量子化レベルが小さい低階調部を記
録する際には、必ず同じ往路方向の走査で記録される。
このため、往復記録による着弾精度の悪化の影響を受け
やすく、特に濃度ムラが目立ちやすい低階調部におい
て、往復記録による着弾精度の悪化に起因して発生する
濃度ムラを抑制することができる。更に、8回の走査を
片方向でなく双方向で行うため、上記第1の実施形態に
比べて記録速度を約2倍に向上させることができる。
【0118】以上説明したように本実施形態によれば、
量子化レベルの小さい低階調部だけでなく中間階調部や
高階調部においても、濃度ムラやスジの発生を効果的に
低減して高品位な記録をすることができ、更に記録速度
も向上することができる。
【0119】[第5の実施形態]本実施形態は、各画素
が2ビットで表わされる4値のデータ(階調レベル0〜
3のいずれかで示される画素データ)を、600×60
0dpiの解像度を有する画素パターンを用いて階調記
録を行うものである。そして、本実施形態では、最低レ
ベルの濃度(ドット無し)に対応する階調値(階調レベ
ル0=量子化レベル0)を除いた複数の階調値のうち、
階調値の低い方から2つ目までの階調値(階調レベル1
〜階調レベル2)を有する画素は、着弾位置が実質的に
同じとなるドットで構成される画素パターンを用いて階
調表現を行い、これより高階調の階調値(階調レベル3
以上)を有する画素は、着弾位置が異なる複数のドット
で構成される画素パターンを用いて階調表現を行う点を
特徴とする。
【0120】図22は、本実施形態における量子化レベ
ル(階調レベル)と画素パターンとの対応関係を説明す
る図である。本実施形態では、量子化レベル0〜3に対
応する各画素を、図22に示されるように、横2×縦1
のマトリクス内にドットが配置される4種類の画素パタ
ーン(A)〜(D)を用いて表現する。従って、画素情
報としてRAM702等のメモリに予め記憶されるデー
タ容量は2ビットである。多階調の入力画像データは4
値(レベル)のデータに量子化され、図22(A)〜
(D)に示すように、量子化レベル(階調レベル)に対
応した4種類の画素パターンで形成される画像データに
変換される。図22(A)の量子化レベル「0」はドッ
ト無しのパターン、図22(B)の量子化レベル「1」
は左側に1ドットを配置したパターン、図22(C)の
量子化レベル「2」は左側に2ドットを重ねたパター
ン、図22(D)の量子化レベル「3」は左側と右側の
両方に2ドットずつを重ねたパターンである。
【0121】図23は、本実施形態での記録ヘッドと1
回の走査での記録の様子を説明する図である。記録ヘッ
ドは、1インチ当たりN=600個の密度で(600d
pi)n=32個の吐出口(32ノズル)を2列(Rと
L)有している。記録動作としては、まず、使用ノズル
の位置まで記録媒体を搬送し、記録ヘッドを主走査方向
(矢印のX方向)に走査させて、図23の(a)の領域
を1走査目で記録する。その後、ノズル幅分の32/6
00インチの搬送量で記録媒体を搬送し、再度記録ヘッ
ドを戻し、矢印のX方向に図23の(b)の領域を2走
査目で記録する。ノズル幅分の32/600インチの記
録媒体の搬送と1主走査での記録を繰り返す1パス記録
で画像を完成させる。この1回の主走査において、図2
2(B)の量子化レベル「1」を記録するには、Rのノ
ズル列とLのノズル列のどちらかを使用して、600×
600dpiのマトリクスを主走査方向に2分割した左
側の領域に対してドットを配置する。また、図22
(C)の量子化レベル「2」を記録するには、Rのノズ
ル列とLのノズル列の両方を使用して、600×600
dpiのマトリクスを主走査方向に2分割した左側の領
域に対しドット重ねて配置し、図22(D)の量子化レ
ベル「3」を記録するには、Rのノズル列とLのノズル
列の両方を使用して、600×600dpiのマトリク
スを主走査方向に2分割した左側と右側の両方の領域に
対しドットを重ねて配置する。
【0122】ここで、本実施形態では、量子化レベル
「1」の画素パターン(図22の(B)で示される画素
パターン)内のドット着弾位置と、量子化レベル「2」
の画素パターン(図22の(C)で示される画素パター
ン)内のドット着弾位置とが実質的に同じ位置となるよ
うにしている。このようなドット配置とするのは、低階
調部におけるザラツキ感を低減するためである。一方、
量子化レベル「3」の画素パターン(図22の(D)で
示される画素パターン)の場合には、ドットが同じ位置
に着弾するようなドット配置ではなく、ドットが異なる
2箇所以上の位置に着弾するようなドット配置としてい
る。このようなドット配置とするのは、高階調部の場合
には高濃度が要求され、この要求を満たすためには、マ
トリクス内を極力ドットで埋め尽くして、十分なエリア
ファクターを確保する必要があるからである。そして、
図22(D)のようなドット配置とすることにより、十
分なエリアファクターが確保されるため、十分な濃度を
有する高階調部を形成できる。
【0123】図24(a)は、こうして記録した量子化
レベル「1」の画素パターン(図22の(B)で示され
る画素パターン)を主走査方向に隣接させて配置した場
合を示している。この場合、マトリクス内の左側の領域
にのみドットが配置され、ドット間の間隔が一定になる
ため、図20(a)のような粗密によるザラツキ感(ノ
イズ感)が抑制される。また、図24(b)は、量子化
レベル「1」の画素パターン(図22の(B)で示され
る画素パターン)と量子化レベル「2」の画素パターン
(図22の(c)で示される画素パターン)とからなる
画像を示している。この場合、マトリクス内の左側の領
域に1ドットのみが配置された画素パターン(図22の
(B)で示される画素パターン)の右隣に、マトリクス
内の左側の領域に2ドットが重ねて配置された画素パタ
ーン(図22の(C)で示される画素パターン)が存在
し、図24(a)と同様、ドット間の間隔が一定になる
ため、図20(b)のような粗密によるザラツキ感(ノ
イズ感)が抑制される。
【0124】本実施形態では、600×600dpiの
画素に対して、0発、1発、2発、4発のドットを打ち
込む画素パターン(図22の画素パターン)を用いて4
階調を表現する場合について説明したが、4階調を表現
する際に用いる画素パターンとしては、これに限定され
るものではない。例えば、4値の階調表現を行う場合、
図25のように、最も階調値の高い階調レベル「3」を
記録する際に用いる画素パターンとして、マトリクス内
の左側の領域に2ドットを重ねて配置し右側の領域に1
ドットを配置した画素パターン(図25の(D)に示さ
れる画素パターン)を用いてもよいし、マトリクス内の
左側の領域に1ドットを配置し右側の領域に2ドットを
重ねて配置した画素パターン(図25の(E)に示され
る画素パターン)を用いてもよい。このとき量子化レベ
ル3の(D)と(E)の2種類の画素パターンは、画像
記録位置に応じて規則的に選択しても良いし、また、量
子カレベル「3」のデータの発生に応じて規則的に選択
しても良いが、着弾精度を悪化させる要因がある場合に
はランダムに選択する方がより好ましい。このように本
実施形態では、図25のような画素パターンを用いて階
調表現を行ってもよいが、この場合であっても、上記図
22の画素パターンを用いる場合と同様、低階調部の記
録に使用される、量子化レベル「1」および「2」に対
応する画素パターンとして、ドットの着弾位置が同じと
なるようなドット配置を有する1種類のパターンを用
い、一方、高階調部の記録に使用される、量子化レベル
「3」に対応する画素パターンとして、ドットの着弾位
置が異なる2箇所以上となるようなドット配置を有する
パターンを用いる。これにより、上記と同様の効果を得
ることができる。
【0125】また、図26に示した5値の場合でも、4
値の場合の同様、最低レベルの濃度(ドット無し)に対
応する階調値(階調レベル0=量子化レベル0)を除い
た複数の階調値のうち、階調値の低い方から2つ目まで
の階調値(階調レベル1〜階調レベル2)を有する画素
は、着弾位置が実質的に同じであるドットで構成される
画素パターン(図26の(B)、(C)で示される画素
パターン)を用いて記録を行い、これより高階調の階調
値(量子化レベル3と量子化レベル4)は、着弾位置が
異なる複数のドットで構成される画素パターン(図26
の(D)、(E)、(F)で示される画素パターン)を
用いて階調記録を行うことにより、粗密によるザラツキ
感(ノイズ感)を抑制できる。このとき量子化レベル
「3」の(D)と(E)の2種類の画素パターンは、画
像記録位置に応じて規則的に選択してもよいし、また、
量子カレベル「3」のデータの発生に応じて規則的に選
択しても良いが、着弾精度を悪化させる要因がある場合
にはランダムに選択する方がより好ましい。このように
本実施形態では、図26のような画素パターンを用いて
階調表現を行ってもよいが、この場合であっても、上記
図22の画素パターンを用いる場合と同様、低階調部の
記録に使用される、量子化レベル「1」および「2」に
対応する画素パターンとして、ドットの着弾位置が同じ
となるようなドット配置を有する1種類のパターンを用
い、一方、高階調部の記録に使用される、量子化レベル
「3」および「4」に対応する画素パターンとして、ド
ットの着弾位置が異なる2箇所以上となるようなドット
配置を有するパターンを用いる。これにより、上記と同
様の効果を得ることができる。
【0126】以上説明したように本実施形態によれば、
低階調部の記録に使用される、量子化レベル「1」およ
び「2」に対応する画素パターンとして、ドットの着弾
位置が同じとなるようなドット配置のパターンを用いて
いるので、量子化レベルの小さい低階調部において特に
目立ちやすい、ザラツキ感(ノイズ感)を低減すること
ができる。更に、本実施形態では、高階調部の記録に使
用される、量子化レベル「3」や「4」に対応する画素
パターンとして、ドットの着弾位置が異なる2箇所以上
となるようなドット配置のパターンを用いているので、
十分なエリアファクターを確保でき、十分な濃度を有す
る高階調部を形成できる。
【0127】[第6の実施形態]上記第5の実施形態で
は、最低レベルの濃度(ドット無し)に対応する階調値
(階調レベル0=量子化レベル0)を除いた複数の階調
値のうち、階調値の低い方から2つ目までの階調値(量
子化レベル1〜量子化レベル2)に対応する画素パター
ンとして、ドットの着弾位置が同じとなるようなドット
配置を有する画素パターンを用いている。
【0128】しかしながら、量子化レベル「1」に対応
する画素パターン内のドット着弾位置と、量子化レベル
「2」に対応する画素パターン内のドット着弾位置とが
同一とならなくとも、両パターン内におけるドットの
「重心」が同一であればよい。つまり、量子化レベル
「1」に対応する画素パターン内におけるドットの重心
位置と、量子化レベル「2」に対応する画素パターン内
における2個のドットの重心位置とが同一となるような
すればよく、例えば、量子化レベル「1」の場合には、
図22の(B)の画素パターンを用い、量子化レベル
「2」の場合には、図12の(D)の画素パターンを用
いるようにとしても良い。図12の(D)の画素パター
ンの場合、この2つのドットの重心は、図22の(B)
の画素パターンにおけるドットの重心と一致する。
【0129】このように、量子化レベル「1」および
「2」に対応する画素パターンとして、ドットの重心が
一致するパターンを用いることで、図24(b)と同
様、図20(b)のようなドット密度の粗密を発生させ
ずに済み、その結果、粗密によるザラツキ感(ノイズ
感)を抑制できる。
【0130】[第7の実施形態]以下、本発明の第7の
実施形態について説明する。以下の説明では上記第3及
び5の実施形態と同様な部分については説明を省略し、
本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0131】本実施形態は、上記第3の実施形態で説明
しているマルチパス記録方法における例である。本実施
形態における量子化された画素パターンは、第3の実施
形態で用いた図12に示したものと同様とし、本実施形
態におけるマスクパターンも第3の実施形態で用いた図
13に示したものを用いる。
【0132】そして、記録動作としては、基本的には、
第3の実施形態で用いた図14に示した動作を採用する
が、記録媒体の搬送量とマトリクス内の記録位置につい
ては、図14の場合と異ならせる。具体的には、記録媒
体の搬送量を全て4/600インチの一定送りとし、図
12の(2×2)のマトリックスの左下の(b)と右下
の(d)の位置にあるデータを記録する場合に、左上の
(a)と右上の(c)の位置に重ねて記録を行うように
する。
【0133】つまり、本実施形態では、量子化レベル
「1」に対応する画素パターンとして、図12の(B)
・(C)に示される2種類のパターンを用いるが、上記
記録動作を実行することにより、上記2種類のパターン
のいずれを用いる場合であっても、結果として、マトリ
クス内の同じ位置(図12の(a)の位置)にドットが
記録されるようにしている。また、量子化レベル「2」
に対応する画素パターンとして、図12の(D)のよう
な異なる位置にドットが配置されているパターンを用い
るが、上記記録動作を実行することにより、これら2つ
のドットは、結果として、マトリクス内の同じ位置(図
12の(a)の位置)に記録される。
【0134】このように本実施形態では、量子化レベル
「1」および「2」では、結果的に、ドットの着弾位置
が同じとなるように記録を行っている。そのため、記録
結果としては、上記第5の実施形態で示したドット配置
(粗密が発生しないドット配置)と同じになり、図20
のような粗密によるザラツキ感(ノイズ感)を抑制でき
る。
【0135】以上から明らかなように、図12のような
画素パターンを用いてマルチパス記録を行うにあたり、
階調値の低い方から2つ目までの階調値(量子化レベル
1〜2)を有する画素の記録の際には、当該画素内の同
じ位置にドットを着弾させるようにすることで、記録結
果としては、上記第5の実施形態で示したドット配置と
同じにすることができるため、図20のような粗密によ
るザラツキ感(ノイズ感)を抑制できる。
【0136】なお、ここでは、記録結果として、量子化
レベル1に対応する画素内のドット着弾位置と、量子化
レベル2に対応する画素内のドット着弾位置とが一致す
るようにしているが、ドット着弾位置を一致させなくと
も、上記第6の実施形態で説明したように、ドットの重
心を一致すればよい。すなわち、記録結果として、量子
化レベル1に対応する画素内のドット重心と、量子化レ
ベル2に対応する画素内のドット重心とが一致するよう
にすればよいのである。
【0137】なお、本実施形態では、600×600d
piの画素に対して、0発、1発、2発、4発のドット
を打ち込む画素パターン(図12の画素パターン)を用
いて4階調を表現する場合について説明したが、4階調
を表現する際に用いる画素パターンとしては、これに限
定されるものではない図27に示される量子化レベル
「0」〜「3」までの画素パターンを用いて4階調を表
現してもよい。この場合、最も階調値の高い画素(量子
かレベル「3」に対応する画素)に対しても3発までし
かドットを打ち込まないようにする。ここで、量子化レ
ベル「3」に対応する画素パターンとしては、マトリク
ス内の左側に2ドットを重ねて配置し右側に1ドットを
配置した画素パターン(図27の(E)と(F)の2種
類の画素パターン)を用いてもよいし、左側に1ドット
を配置し右側に2ドットを重ねて配置した画素パターン
(図27の(G)と(H)の2種類の画素パターン)を
用いてよいし、これら4種類の画素パターンの全てをも
用いてもよい。このとき量子化レベル「3」に対応する
(E)、(F)の2種類の画素パターン、又は(G)、
(H)の2種類の画素パターン、又は(E)〜(H)の
4種類の画素パターンは、画像記録位置に応じて規則的
に選択してもよいし、また、量子化レベル「3」のデー
タの発生に応じて規則的に選択しても良いが、着弾精度
を悪化させる要因がある場合にはランダムに選択する方
がより好ましい。
【0138】また、更に別の形態として、図27に示し
た量子化レベル「0」〜「4」までの画素パターン(図
27の(A)〜(I))を使用して5階調を表現する場
合でも、上記した4階調を表現する場合と同様、低階調
部におけるザラツキ感(ノイズ感)を抑制しつつ、高階
調部においてはマトリクス内をドットで埋め尽くして、
十分な画像濃度を確保することができる。
【0139】なお、ここで説明した形態においても、上
記と同様、記録結果として、量子化レベル1と量子化レ
ベル2に対応するそれぞれの画素内のドット着弾位置を
一致させるか、もくしは、ドット重心一致させる。
【0140】以上説明したように本実施形態によれば、
最低レベルの濃度(ドット無し)に対応する階調値(階
調レベル0=量子化レベル0)を除いた複数の階調値の
うち、階調値の低い方から2つ目までの階調値(階調レ
ベル1〜階調レベル2)に対応する画素を記録する際に
は、当該画素内におけるドット着弾位置もしくはドット
重心が同じとなるように階調記録を行い、一方、これよ
り高い階調値を有する画素(量子化レベル3、量子化レ
ベル4)は、異なる2箇所以上の位置にドットが着弾さ
れるように階調記録を行うため、低階調部において粗密
によるザラツキ感(ノイズ感)が抑制できる共に、高階
調部においては十分なエリアファクタが確保され、高濃
度化を図ることができる。
【0141】[第8の実施形態]上記第5、6、7実施
形態では、最低レベルの濃度(ドット無し)に対応する
階調値(階調レベル0=量子化レベル0)を除いた複数
の階調値のうち、階調値の低い方から2つ目までの階調
値(量子化レベル1〜量子化レベル2)に対応する画素
(第1の画素)を記録する際には、当該第1の画素内の
ドット着弾位置もしくはドット重心が同じとなるように
記録を行い、一方、階調値の低い方から3つ目以上の階
調値(量子化レベル3、4)に対応する画素(第2の画
素)を記録する際には、当該第2の画素内のドット着弾
位置が異なる2箇所以上となるように記録を行う場合に
ついて説明した。
【0142】しかしながら、本発明では、画素内のドッ
ト着弾位置もしくはドット重心が同じとなるよう記録を
行う階調値(階調レベル、量子化レベル)としては、階
調レベル1と2に限られるものではない。
【0143】例えば、第1の例として、5階調表現(階
調レベル0〜4)を行う場合、最低レベルの濃度(ドッ
ト無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レベ
ル0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方か
ら3つ目までの階調値(量子化レベル1〜量子化レベル
3)に対応する画素(第1の画素)を記録する際には、
当該第1の画素内のドット着弾位置もしくはドット重心
が同じとなるように記録を行い、一方、階調値の低い方
から4つ目以上の階調値(量子化レベル4)に対応する
画素(第2の画素)を記録する際には、当該第2の画素
内のドット着弾位置が異なるように記録を行うようにし
てもよい。
【0144】また、第2の例として、9階調表現(階調
レベル0〜8)を行う場合、最低レベルの濃度(ドット
無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レベル
0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方から
2つ目までの階調値(量子化レベル1〜量子化レベル
2)に対応する画素(第1の画素)を記録する際には、
当該第1の画素内のドット着弾位置もしくはドット重心
が同じとなるように記録を行い、一方、階調値の低い方
から3つ目以上の階調値(量子化レベル3〜8)に対応
する画素(第2の画素)を記録する際には、当該第2の
画素内のドット着弾位置が異なるように記録を行うよう
にしてもよい。
【0145】また、第3の例として、9階調表現(階調
レベル0〜8)を行う場合、最低レベルの濃度(ドット
無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レベル
0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方から
4つ目までの階調値(量子化レベル1〜量子化レベル
4)に対応する画素(第1斧画素)を記録する際には、
当該第1の画素内のドット着弾位置もしくはドット重心
が同じとなるように記録を行い、一方、階調値の低い方
から5つ目以上の階調値(量子化レベル5〜8)に対応
する画素(第2の画素)を記録する際には、当該第2の
画素内のドット着弾位置が異なるように記録を行うよう
にしてもよい。
【0146】また、第4の例として、16階調表現(階
調レベル0〜15)を行う場合、最低レベルの濃度(ド
ット無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レ
ベル0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方
から2つ目までの階調値(量子化レベル1〜量子化レベ
ル2)に対応する画素(第1の画素)を記録する際に
は、当該第1の画素内のドット着弾位置もしくはドット
重心が同じとなるように記録を行い、一方、階調値の低
い方から3つ目以上の階調値(量子化レベル3〜15)
に対応する画素(第2画素)を記録する際には、当該第
2の画素内のドット着弾位置が異なる2箇所以上となる
ように記録を行うようにしてもよい。
【0147】また、第6の例として、16階調表現(階
調レベル0〜15)を行う場合、最低レベルの濃度(ド
ット無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レ
ベル0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方
から5つ目までの階調値(量子化レベル1〜量子化レベ
ル5)に対応する画素(第1の画素)を記録する際に
は、当該第1の画素内のドット着弾位置もしくはドット
重心が同じとなるように記録を行い、一方、階調値の低
い方から6つ目以上の階調値(量子化レベル6〜15)
に対応する画素(第2の画素)を記録する際には、当該
第2の画素内のドット着弾位置が異なる2箇所以上とな
るように記録を行うようにしてもよい。
【0148】なお、本発明において適用できる階調値と
しては、上述した4値、5値、9値、16値に限定され
るものでないことは、言うまでもない。
【0149】以上のように本発明では、多階調表現(階
調レベル0〜X)を行う場合、最低レベルの濃度(ドッ
ト無し)に対応する階調値(階調レベル0=量子化レベ
ル0)を除いた複数の階調値のうち、階調値の低い方か
ら少なくとも2つ目までの階調値に相当する「第1の階
調値グループ」に対応する画素(第1の画素)を記録す
る際には、当該第1の画素内のドット着弾位置あるいは
ドット重心が同じとなるように記録を行い、一方、上記
第1階調値グループよりも高い階調値に相当する「第2
階調値グループ」に対応する画素(第2の画素)を記録
する際には、当該第2の画素内のドット着弾位置が2箇
所以上存在するように記録を行えばよいのである。
【0150】以上説明したように本実施形態によれば、
階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階調値に相
当する「第1の階調値グル−プ」に対応する画素を記録
する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいはドッ
ト重心が同じとなるように記録を行っているので、ザラ
ツキ感(ノイズ感)を低減した低階調部を形成すること
ができる。また、上記第1階調値グループよりも高い階
調値に相当する「第2階調値グループ」に対応する画素
を記録する際には、当該画素内のドットの着弾位置が異
なる2箇所以上となるように記録を行っているので、十
分なエリアファクターを確保でき、十分な濃度を有する
高階調部を形成することができる。
【0151】[その他の実施形態]上記で説明した実施
形態では、多階調の入力画像データを、解像度が600
×600dpiで、各画素が2ビットの多値で表わさ
れ、画素パターンの構成として(2×2)のドットマト
リクスを使用したが、解像度は600×600dpi以
外であってもよく、各画素が2ビットより多い多値デー
タであってもよく、1画素を構成するマトリクスが(2
×2)以外の(4×2)等のドットマトリクスであって
も上記の実施形態と同様の効果を十分得ることができ
る。
【0152】なお、上記の実施形態では、着弾位置の異
なる複数のドットにより1画素の中間階調を表現した
が、着弾位置が同じ複数のドットを重ねることで1画素
の中間階調を表現しても良い。この場合の記録方法とし
て、図10、図11及び図14に示した記録媒体の搬送
量を全て4/600インチの一定送りにすることで、図
8及び図12の(2×2)のマトリクスの左下の(b)
と右下の(d)の位置にあるデータを、それぞれ左上の
(a)と右上の(c)の位置に重ねることができる。ま
た、右上の(c)と右下の(d)の位置にあるデータを
記録する場合に、左上の(a)と左下の(b)の位置か
ら1200dpiずらさずに走査を開始することで、同
じ位置に重ねることができる。
【0153】この場合、(2×2)のマトリクスの画像
データを(1×1)の様に全て重ねるのではなく、(2
×1)、(1×2)の様に一部だけ重ねて中間階調を表
現しても良く、必ずしも画素パターンと同じ位置に記録
しなくても良い。
【0154】なお、上記の各実施形態ではマスクパター
ンを固定的なパターンとしたが、画像データとの同調に
より発生するテクスチャを防止するために、ランダムな
マスクパターンを用いても良い。
【0155】また、上記実施形態においては、インク滴
の大きさについては特に言及していないが、大きさの異
なるインク滴で多階調を表現する場合においても、高階
調部でのドットの配置個所数を低階調部でのドットの配
置個所数よりも多くすることで同様の効果を得ることが
できる。また、上記実施形態においては、インク種につ
いては特に言及していないが、同じインク色で濃度が異
なるインク滴を複数組み合わせて多階調を表現する場合
においても、同様の効果を得ることができる。
【0156】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0157】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0158】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0159】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0160】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書に記載された構成も本発明に含
まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構
成を開示する特開昭59−138461号公報に基づい
た構成としても良い。
【0161】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0162】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0163】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0164】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0165】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0166】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0167】このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0168】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリ
ンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つ
の機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装
置など)に適用してもよい。
【0169】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0170】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0171】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0172】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0173】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0174】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した(図16から図29に示
す)表に対応するプログラムコードが格納されることに
なる。
【0175】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の態様
によれば、階調値の小さい画素を多く含む低階調部を記
録する際に、隣接する画素を構成するインク滴は異なっ
た吐出特性で記録される。このため特に低階調部におい
て目立ちやすい、濃度ムラやスジの発生を防止できる。
【0176】また、本発明の第2の態様によれば、階調
値の低い方から少なくとも2つ目までの階調値に相当す
る「第1の階調値グル−プ」に対応する画素を記録する
際には、当該画素内のドット着弾位置あるいはドット重
心が同じとなるように記録を行っているので、ザラツキ
感(ノイズ感)を低減した低階調部を形成することがで
きる。また、上記第1階調値グループよりも高い階調値
に相当する「第2階調値グループ」に対応する画素を記
録する際には、当該画素内のドットの着弾位置が異なる
2箇所以上となるように記録を行っているので、十分な
エリアファクターを確保でき、十分な濃度を有する高階
調部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なインクジェット記録装置の概略構成を
示す図である。
【図2】記録ヘッドのノズル配列を模式的に示す図であ
る。
【図3】インクジェット記録装置における理想的な記録
状態を説明する図である。
【図4】インクジェット記録装置における濃度ムラを生
じる記録状態を説明する図である。
【図5】マルチパス記録方法による記録状態を説明する
図である。
【図6】マルチパス記録方法で用いられるマスクパター
ンの例を説明する図である。
【図7】本発明に係るインクジェット記録装置の制御構
成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における4値の量子化
レベルと画素パターンとを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態で用いるマスクパター
ンを模式的に示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態による記録方法を説
明する図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による記録方法を説
明する図である。
【図12】本発明の第3の実施形態における4値の量子
化レベルと画素パターンとを示す図である。
【図13】本発明の第3の実施形態で用いるマスクパタ
ーンを模式的に示す図である。
【図14】本発明の第3の実施形態による記録方法を説
明する図である。
【図15】本発明の第4の実施形態による記録方法を説
明する図である。
【図16】第1の実施形態の各走査での記録パラメータ
の一覧を示す図である。
【図17】第2の実施形態の各走査での記録パラメータ
の一覧を示す図である。
【図18】第3の実施形態の各走査での記録パラメータ
の一覧を示す図である。
【図19】第4の実施形態の各走査での記録パラメータ
の一覧を示す図である。
【図20】従来の4値の量子化レベルと画素パターンと
を示す図である。
【図21】ザラツキ感を生じさせる記録状態について説
明する図である。
【図22】本発明の第5の実施形態における4値の量子
化レベルと画素パターンとを示す図である。
【図23】本発明の第5の実施形態による記録方法を説
明する図である。
【図24】本発明の第5の実施形態におけるザラツキ感
を低減した記録状態を説明する図である。
【図25】本発明の第5の実施形態における他の4値の
量子化レベルと画素パターンとを示す図である。
【図26】本発明の第5の実施形態における5値の量子
化レベルと画素パターンとを示す図である。
【図27】本発明の第6の実施形態における他の量子化
レベルと画素パターンとを示す図である。
【符号の説明】
101 インクカートリッジ 102、31 記録ヘッド 103 搬送ローラ 104 補助ローラ 105 給紙ローラ 106 キャリッジ 201、 32 吐出口 33 インク滴 700 中央制御部(CPU) 701 ROM 702 RAM 703 画像入力部 704 画像信号処理部 705 バスライン 706 操作部 707 回復系制御部 708 回復系モータ 709 ブレード 710 キャップ 711 ポンプ 712 ダイオードセンサ 713 記録ヘッド 714 ヘッド温度制御回路 715 ヘッド駆動制御回路 716 キャリッジ駆動制御回路 717 紙送り制御回路

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのインクジェット
    記録ヘッドを、記録媒体上の同一の記録領域に対して複
    数回主走査させ、当該複数回の主走査により前記同一の
    記録領域に対する記録を完成させるインクジェット記録
    方法であって、 前記複数回の主走査において、各画素に対して吐出され
    るインク滴の数を変化させて多階調記録を行う記録工程
    を有し、 前記記録工程では、階調値が小さい画素の記録に用いら
    れるインク滴を吐出するための走査回数を、階調値が高
    い画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するため
    の走査回数以上として多階調記録を行うことを特徴とす
    るインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記階調値が低い画素の記録に用いられ
    るインク滴を、前記階調値が高い画素の記録にも用いる
    ことを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記
    録方法。
  3. 【請求項3】 前記階調値が低い画素の記録に用いられ
    るインク滴を吐出するための走査回数が、前記階調値が
    高い画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するた
    めの走査回数よりも多いことを特徴とする、請求項1に
    記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記階調値が低い画素の記録に用いられ
    るインク滴を吐出するための各走査において、それぞれ
    異なったマスクパターンを使用することを特徴とする、
    請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 各走査で使用するマスクパターンは互い
    に相補的であり、全マスクパターンで記録される割合の
    合計が100%であることを特徴とする、請求項4に記
    載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記階調値が高い画素の記録にのみ用い
    られるインク滴を吐出するための走査を、全走査回数の
    中でほぼ均等となる間隔で行うことを特徴とする、請求
    項1に記載のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記階調値が低い画素の記録に用いられ
    るインク滴を吐出するための走査と、前記階調値が高い
    画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するための
    走査とを、異なった方向で行うことを特徴とする、請求
    項1に記載のインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 前記階調値が低い画素の記録に用いられ
    るインク滴を吐出するための走査と、前記階調値が高い
    画素の記録にのみ用いられるインク滴を吐出するための
    走査とを、交互に行うことを特徴とする、請求項7項に
    記載のインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】 各画素を所定数の領域に分割し、各階調
    値に対してインク滴を吐出する領域を指定したパターン
    を用いて多階調記録を行うことを特徴とする、請求項1
    に記載のインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】 同じ階調値に対して前記パターンを複
    数用いることを特徴とする、請求項9に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  11. 【請求項11】 記録すべき各画素に対応するデータを
    階調値データに変換する処理が、前記インクジェット記
    録装置と接続可能なコンピュータ機器にインストールさ
    れたプリンタドライバによって実行されることを特徴と
    する、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 インクを吐出するためのインクジェッ
    ト記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複
    数回主走査させ、当該複数回の主走査により前記同一の
    記録領域に対する記録を完成させるインクジェット記録
    方法において行われる前記主走査の回数をコントロール
    する処理を、コンピュータに実行させるプログラムであ
    って、 前記プログラムは、 各画素に対して吐出されるインク滴の数を変化させて多
    階調記録を行う際の前記主走査の回数として、階調値が
    小さい画素の記録に用いられるインク滴を吐出するため
    の走査回数が、階調値が高い画素の記録にのみ用いられ
    るインク滴を吐出するための走査回数以上となるよう
    に、前記主走査の回数をコントロールする処理を行う工
    程のコードを含むことを特徴とするプログラム。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のプログラムを記憶
    したことを特徴とする、コンピュータにより読取可能な
    記憶媒体。
  14. 【請求項14】 インクを吐出するためのインクジェッ
    ト記録ヘッドを記録媒体上の同一の記録領域に対して複
    数回主走査させ、当該複数回の主走査により前記同一の
    記録領域に対する記録を完成させるインクジェット記録
    装置であって、 各画素に対して吐出されるインク滴の数を変化させて多
    階調記録を行う際の前記主走査の回数として、階調値が
    小さい画素の記録に用いられるインク滴を吐出するため
    の走査回数が、階調値が高い画素の記録にのみ用いられ
    るインク滴を吐出するための走査回数以上となるように
    する制御手段を有することを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  15. 【請求項15】 インクを吐出するインクジェット記録
    ヘッドを記録媒体に対して相対的に主走査させながら前
    記記録媒体上の各画素にインクを吐出し、階調値に応じ
    た数のインクドットを各画素に着弾させることで階調記
    録を行うインクジェット記録方法であって、 前記ドットが記録されない階調値を除いた複数の階調値
    のうち、階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階
    調値に相当する第1の階調値グループに対応する画素を
    記録する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいは
    ドット重心が同じとなるように記録を行い、前記第1階
    調値グループよりも高い階調値に相当する第2階調値グ
    ループに対応する画素を記録する際には、当該画素内の
    ドットの着弾位置が異なる2箇所以上となるように記録
    を行う記録工程を有することを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の階調値グループに対応する
    画素内のドット着弾位置のうち、1つのドット着弾位置
    は、前記第1の階調値グループに対応する画素内のドッ
    ト着弾位置と同じであることを特徴とする、請求項15
    に記載のインクジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 インクを吐出するインクジェット記録
    ヘッドを記録媒体に対して相対的に主走査させながら前
    記記録媒体上の各画素にインクを吐出し、階調値に応じ
    た数のインクドットを各画素に着弾させることで階調記
    録を行うインクジェット記録装置であって、 前記ドットが記録されない階調値を除いた複数の階調値
    のうち、階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階
    調値に相当する第1の階調値グループに対応する画素を
    記録する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいは
    ドット重心が同じとなるように記録を行い、前記第1階
    調値グループよりも高い階調値に相当する第2階調値グ
    ループに対応する画素を記録する際には、当該画素内の
    ドットの着弾位置が異なる2箇所以上となるように記録
    を行う記録制御手段を有することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  18. 【請求項18】 インクを吐出するインクジェット記録
    ヘッドを記録媒体に対して相対的に主走査させながら前
    記記録媒体上の各画素にインクを吐出し、階調値に応じ
    た数のインクドットを各画素に着弾させることで階調記
    録を行うインクジェット記録方法を制御する制御処理
    を、コンピュータに実行させるプログラムであって、 前記プログラムは、 前記ドットが記録されない階調値を除いた複数の階調値
    のうち、階調値の低い方から少なくとも2つ目までの階
    調値に相当する第1の階調値グループに対応する画素を
    記録する際には、当該画素内のドット着弾位置あるいは
    ドット重心が同じとなるように記録され、前記第1階調
    値グループよりも高い階調値に相当する第2階調値グル
    ープに対応する画素を記録する際には、当該画素内のド
    ットの着弾位置が異なる2箇所以上となるように記録さ
    れるよう、記録制御を行う工程のコードを有することを
    特徴とするプログラム。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のプログラムを記憶
    したことを特徴とする、コンピュータにより読取可能な
    記憶媒体。
JP2002154462A 2001-06-07 2002-05-28 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP3970096B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002154462A JP3970096B2 (ja) 2001-06-07 2002-05-28 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
US10/161,708 US6702415B2 (en) 2001-06-07 2002-06-05 Ink-jet printing method and apparatus
US10/752,488 US6942310B2 (en) 2001-06-07 2004-01-08 Ink-jet printing method and apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001172740 2001-06-07
JP2001-172740 2001-06-07
JP2002154462A JP3970096B2 (ja) 2001-06-07 2002-05-28 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003053963A true JP2003053963A (ja) 2003-02-26
JP3970096B2 JP3970096B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=26616526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002154462A Expired - Fee Related JP3970096B2 (ja) 2001-06-07 2002-05-28 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6702415B2 (ja)
JP (1) JP3970096B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062332A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Canon Inc インクジェット記録方法およびインクジェット記録システムおよび制御プログラム
US7367156B2 (en) 2003-12-09 2008-05-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Inkjet recording device and inkjet recording method
JP2010234728A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Canon Inc 記録装置及び記録方法
JP2011079276A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
JP2012153118A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
US8936334B2 (en) 2012-07-05 2015-01-20 Seiko Epson Corporation Printing method and printing device

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6921222B2 (en) * 2001-09-07 2005-07-26 Venture Manufacturing (Singapore) Ltd. Overall system design and layout of an on-demand label/tag printer using inkjet technology
JP4235569B2 (ja) * 2003-02-26 2009-03-11 キヤノン株式会社 記録方法及び記録装置
JP4502362B2 (ja) * 2003-10-01 2010-07-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法、インクジェット記録システム、インクジェット記録装置および制御プログラム
JP4115465B2 (ja) * 2004-06-02 2008-07-09 キヤノン株式会社 インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェットカートリッジ、及びインクジェット記録装置
US7252356B2 (en) * 2004-08-30 2007-08-07 Canon Kabushiki Kaisha Recording apparatus and method
KR101119202B1 (ko) * 2005-02-07 2012-03-20 삼성전자주식회사 액적 형성 장치 및 방법, 박막 형성 방법 및 표시기판
US7268796B2 (en) * 2005-03-21 2007-09-11 Dell Products L.P. Process and mechanism to label removable media
US7401883B2 (en) * 2006-01-26 2008-07-22 Seiko Epson Corporation Printing method and printing apparatus
JP4850626B2 (ja) * 2006-08-23 2012-01-11 キヤノン株式会社 画像記録装置および画像記録方法
US8573763B2 (en) 2007-07-30 2013-11-05 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Multi level printing device and method
JP5568958B2 (ja) * 2009-11-02 2014-08-13 株式会社リコー 露光装置及び画像形成装置
DE102010051808B4 (de) 2009-12-11 2023-10-05 Heidelberger Druckmaschinen Ag Multileveldruckverfahren mit Rasterbitmap und Zuordnungsverfahren zu Multilevelrastern
JP2012040781A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Canon Inc 記録装置及びその処理方法
CN104320561B (zh) * 2014-10-31 2017-12-05 上海出版印刷高等专科学校 基于墨量最佳利用多级打印系统控制方法
JP6554889B2 (ja) * 2015-04-15 2019-08-07 ブラザー工業株式会社 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム
CN114559746B (zh) * 2020-11-27 2023-06-09 深圳市汉森软件有限公司 处理液数据打印方法、装置、设备及存储介质

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3977007A (en) * 1975-06-02 1976-08-24 Teletype Corporation Gray tone generation
CA1127227A (en) 1977-10-03 1982-07-06 Ichiro Endo Liquid jet recording process and apparatus therefor
JPS5936879B2 (ja) 1977-10-14 1984-09-06 キヤノン株式会社 熱転写記録用媒体
US4330787A (en) 1978-10-31 1982-05-18 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording device
US4345262A (en) 1979-02-19 1982-08-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method
US4463359A (en) 1979-04-02 1984-07-31 Canon Kabushiki Kaisha Droplet generating method and apparatus thereof
US4313124A (en) 1979-05-18 1982-01-26 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording process and liquid jet recording head
US4558333A (en) 1981-07-09 1985-12-10 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording head
JPS59123670A (ja) 1982-12-28 1984-07-17 Canon Inc インクジエツトヘツド
JPS59138461A (ja) 1983-01-28 1984-08-08 Canon Inc 液体噴射記録装置
JPS6071260A (ja) 1983-09-28 1985-04-23 Erumu:Kk 記録装置
US5430469A (en) * 1991-06-05 1995-07-04 Canon Kabushiki Kaisha Tone recording method using ink recording head
JP3093489B2 (ja) 1992-11-12 2000-10-03 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法
US5844583A (en) * 1994-07-14 1998-12-01 Seiko Epson Corporation Ink jet recording method and apparatus providing a plurality of image resolutions with the same amount of ink per dot
FR2725936B1 (fr) * 1994-09-16 1998-02-13 Seiko Epson Corp Procede d'enregistrement a jet d'encre en couleur
JP3503511B2 (ja) * 1999-02-05 2004-03-08 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、印刷方法およびプリンタ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7367156B2 (en) 2003-12-09 2008-05-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Inkjet recording device and inkjet recording method
JP2006062332A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Canon Inc インクジェット記録方法およびインクジェット記録システムおよび制御プログラム
JP4669249B2 (ja) * 2004-08-30 2011-04-13 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録システムおよびインクジェット記録装置
JP2010234728A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Canon Inc 記録装置及び記録方法
JP2011079276A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
US8619319B2 (en) 2009-10-09 2013-12-31 Canon Kabushiki Kaisha Image processor and image processing method
JP2012153118A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Canon Inc 画像処理装置及び画像処理方法
US8936334B2 (en) 2012-07-05 2015-01-20 Seiko Epson Corporation Printing method and printing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3970096B2 (ja) 2007-09-05
US6942310B2 (en) 2005-09-13
US6702415B2 (en) 2004-03-09
US20020186277A1 (en) 2002-12-12
US20040141020A1 (en) 2004-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3970096B2 (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP4533346B2 (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の記録制御方法、プログラムおよび記憶媒体
US6942313B2 (en) Printing apparatus and test pattern printing method
KR970007630B1 (ko) 잉크제트기록방법 및 장치
JP3571891B2 (ja) 記録装置、記録方法及びデータ供給方法
JPH0946522A (ja) 画像処理方法、プリント装置および表示装置
JP3229454B2 (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP3200143B2 (ja) インクジェット記録方法
US6834926B2 (en) Ink-jet printing apparatus and method, and computer readable memory
JP3408089B2 (ja) インクジェット記録装置および方法ならびにデータ制御装置
JPH07232434A (ja) 記録方法および記録装置
JPH0531922A (ja) インクジエツト記録装置
JP3251530B2 (ja) インクジェット記録方法及び装置
JP5776348B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP4235569B2 (ja) 記録方法及び記録装置
JP3297456B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3176124B2 (ja) インクジェット記録装置および該装置の記録方法
JPH05155036A (ja) 記録装置および該装置の駆動データ形成方法
JPH081962A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2004009534A (ja) インクジェット記録装置および記録方法
US8038247B2 (en) Recording apparatus and recording method
JPH11331585A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2000025211A (ja) 印刷装置および印刷方法
JP3652181B2 (ja) 記録方法および記録装置
JPH0531921A (ja) インクジエツト記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees