JP2003053901A - 基材シートを剥離し得る貼付け用シート - Google Patents

基材シートを剥離し得る貼付け用シート

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JP2003053901A
JP2003053901A JP2001249747A JP2001249747A JP2003053901A JP 2003053901 A JP2003053901 A JP 2003053901A JP 2001249747 A JP2001249747 A JP 2001249747A JP 2001249747 A JP2001249747 A JP 2001249747A JP 2003053901 A JP2003053901 A JP 2003053901A
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light
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JP2001249747A
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Inventor
Shinji Tajima
真治 田島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、貼付け用シートの基材シートと剥離層
と間で剥離しやすかったり、逆に剥離しにくい支障があ
った点、および、転写層が光回折構造を含む場合、形成
時の紫外線照射の影響、もしくは光反射性層の積層の際
の熱で、基材シートと剥離層との接着力が上昇し過ぎる
ことを解消することを課題とする。 【解決手段】 基材シート2の下面に安定剤を含有する
剥離層3、転写層4を順次形成し、転写層4を、剥離層
4側より光回折構造形成層5、光反射性層6、および感
熱接着剤層7等の積層構造として、感熱接着剤層7側を
被着体に貼り付けた後、基材シート2を剥がして、光回
折構造等を転写することが支障無く行なえた。転写層4
中に中間層8または/およびプライマー層9を伴なって
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仮の基材シートを
伴なっており、最終的には転写される転写層を被着体上
に接着した後、改めて、基材シートを剥離するようにし
て使用される、基材シートを剥離し得る貼付け用シート
に関するものである。本発明の貼付け用シートは、特
に、被着体上にホログラムや回折格子等の光回折構造を
適用するためのものである。
【0002】
【従来の技術】金融機関が発行する預貯金用カードや、
カード会社が発行するクレジットカード等のカード類に
は、それらの真正性を確保する意味で、回折格子パター
ンやホログラム等の光回折構造が適用してあることが多
い。また、有名ブランドの腕時計等、模造品が出回りや
すい商品、もしくはケースにも、光回折構造が適用して
あることが多い。
【0003】なお、回折格子パターンおよびホログラム
は、外観が似ているため、いずれもホログラム、あるい
はシール機能を持つものであればホログラムシールと呼
ばれていることが多いので、この明細書においても、
「ホログラムと回折格子」のように併記する場合を除
き、ホログラムとは、回折格子、特に回折格子パターン
を含む意味で用いる。
【0004】ホログラム等の光回折構造が上記の例以外
にも、種々の分野で使用されるのは、光回折構造が製造
の困難性を有しているからとされており、また、外観的
には干渉色を有していて目をひきやすいために、意匠的
にも優れており、また、場合によっては、剥がそうとす
ると破壊するものもある等のメリットを有しているから
でもある。
【0005】光回折構造を種々の被着体に適用するに
は、直接、被着体上で光回折構造を製造することも原理
的には可能だが、適用する対象の被着体が、一個ずつの
個別のものであるため、通常は、被着体とは別のシート
状態で、多くの光回折構造を含む積層シートを製造して
おき、個々の被着体上に、光回折構造を適用する方法が
採られている。
【0006】このような光回折構造を含む積層シートと
しては、基材シート上に剥離層を介して、光回折構造を
含む転写層が積層された貼付け用シートを用い、被着体
の所定の位置に合わせて、転写層を貼付け、貼付けた後
に、基材シートを剥がすことが行なわれている。転写層
は薄い層どうしの積層構造からなるため、一旦貼付けた
後は、剥がして、他の被着体に転用することが難しくな
るため、不正な転用を防止し得る利点がある。
【0007】ここでの基材シートは、剥離可能に積層す
るものであるが、あまり剥がれやすいと、不用意に扱っ
たのみで、剥離層ごと転写層が基材シートから剥離して
しまう恐れがあり、剥がれにくいと剥離時に剥離層の一
部やさらには転写層の一部も含めて基材シートに付着し
たまま剥がれてしまい、転写層の表面が損なわれる恐れ
がある。
【0008】また、転写層として、ホログラムや回折格
子等の光回折構造を含むものは、光回折構造を有する層
の形成の際に、紫外線硬化性樹脂を用いる事が多いが、
硬化の際の紫外線照射により、剥離層が劣化もしくは変
質して、基材シートと剥離層との接着力が意図に反して
上昇してしまうことがある。あるいは、ホログラムや回
折格子等の光回折構造は、通常、その視認性を増すため
に、光反射性層を伴なうが、この光反射性層の積層の際
にもたらされる蒸発金属の熱により、剥離層が劣化もし
くは変質して、基材シートと剥離層との接着力が意図に
反して上昇してしまうことがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の従来技術では、貼付け用シートの基材シートと剥離
層との接着が不十分で不用意に剥離しやすかったり、剥
離しにくいことによる支障があった点、および、転写層
が光回折構造を含む場合、その形成時に、過度な紫外線
照射を受けて、剥離層が劣化もしくは変質し、基材シー
トと剥離層との接着力が上昇し過ぎたり、あるいは、光
回折構造が伴なう光反射性層の積層の際の熱で、基材シ
ートと剥離層との接着力が上昇し過ぎることを解消しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明においては、貼付け用シ
ートの基材シートと転写層との間の剥離層に安定剤を配
合することにより、上記の課題を解決することができ
た。
【0011】第1の発明は、基材シート上に安定剤が配
合された樹脂組成物からなる剥離層、および電離放射線
硬化性樹脂の硬化物からなる層を含む転写層が積層され
ていることを特徴とする基材シートを剥離し得る貼付け
用シートに関するものである。第2の発明は、第1の発
明において、前記転写層の前記電離放射線硬化性樹脂の
硬化物からなる層が光回折構造層であることを特徴とす
る基材シートを剥離し得る貼付け用シートに関するもの
である。第3の発明は、第2の発明において、前記光回
折構造層の前記剥離層側とは反対側に光反射性層が積層
されていることを特徴とする基材シートを剥離し得る貼
付け用シートに関するものである。第4の発明は、第2
または第3の発明において、前記光回折構造層が、紫外
線硬化性樹脂の硬化物からなり、かつ紫外線吸収剤を含
有していることを特徴とする基材シートを剥離し得る貼
付け用シートに関するものである。第5の発明は、第2
〜第4いずれかの発明において、被覆前記転写層がその
前記光反射性層上に、離型剤を含有する感熱接着剤層が
積層されたものであることを特徴とする基材シートを剥
離し得る貼付け用シートに関するものである。第6の発
明は、第5の発明において、前記転写層がその前記光反
射性層と前記離型剤を含有する感熱接着剤層との間にプ
ライマー層が積層されたものであることを特徴とする請
求項5記載の基材シートを剥離し得る貼付け用シートに
関するものである。第7の発明は、第1〜第6いずれか
の発明において、前記転写層が前記剥離層側に中間層が
積層されたものであることを特徴とする請求項1〜請求
項6いずれか記載の基材シートを剥離し得る貼付け用シ
ートに関するものである。第8の発明は、第7の発明に
おいて、前記中間層が紫外線吸収剤を含有していること
を特徴とする基材シートを剥離し得る貼付け用シートに
関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1(a)に示すように、本発明
の貼付け用シート1は、基材シート2の下面に、剥離層
3および転写層4が順に積層されたものであって、転写
層4は、例えば、剥離層3側より、下面側に光回折構造
の微細な凹凸5aを有する光回折構造形成層5、光反射
性層6、および感熱接着剤層7が順に積層された積層構
造を有するものである。
【0013】図1(b)に示すように、本発明の貼付け
用シート1は、基材シート2の下面に、剥離層3および
転写層4が順に積層されたものであって、転写層4が、
剥離層3側より、中間層8、下面側に光回折構造の微細
な凹凸5aを有する光回折構造形成層5、光反射性層
6、プライマー層9、および感熱接着剤層7が順に積層
された積層構造を有するものであってもよい。
【0014】上記の二例は、本発明をホログラム等の光
回折構造を転写し得る貼付け用シート1に適用した例で
あるが、本発明の貼付け用シート1は、転写層4がより
簡素な、例えば、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からな
る層の単独からなるものであってもよい。上記におい
て、転写層4が、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からな
る層である場合には、熱可塑性樹脂からなる層である場
合にくらべて、被着体に適用した後の転写層の耐久性が
優れている。
【0015】転写層4が、電離放射線硬化性樹脂の硬化
物からなり、下面側に光回折構造の微細な凹凸5aを有
する光回折構造形成層5と、薄膜層からなる光反射性層
6との積層構造からなるときは、この積層構造が視認性
の高く、かつ耐久性の高い光回折構造を与えるものであ
る。
【0016】電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる層
は、紫外線硬化性樹脂の硬化物であってよく、従って、
光回折構造形成層5は、紫外線硬化性樹脂の硬化物から
なっていてよく、その場合、紫外線吸収剤を含有してい
てよい。なお、前記した中間層8も紫外線吸収剤を含有
していてよい。
【0017】図1(a)および図1(b)における最下
層の感熱接着剤層7は、感熱接着剤層7以外の転写層4
の最下面、もしくは貼付け用シート1を適用する被着体
の表面が接着性を有している場合や、貼付けの際に、被
着体の表面もしくは貼付け用シート1の下面に接着剤を
適用する場合、省いてよい。
【0018】本発明の貼付け用シートの基材シート2と
しては、例えば、透明なポリエチレンテレフタレート樹
脂フィルム等のポリエステル樹脂フィルム、もしくはポ
リオレフィン樹脂フィルム等の、通常、転写フィルムの
ベースとして使用するものを使用することができる。
【0019】剥離層3は、貼付け用シート1を被着体に
貼付け、基材シート2を剥がすまでの間に、基材シート
2と転写層4とを、容易には剥離しない程度に接着させ
ておき、基材シート2を剥がす際には、円滑な剥離が行
なえるようにするためのものである。なお、ここで言う
剥離層3は、基材シート2を剥離する際には、基材シー
ト2とは離れて、転写層4側に接着したまま残るもので
ある。
【0020】剥離層3は、基材シート2と強固に接着す
る樹脂で構成することは好ましくなく、従って、基材シ
ート2の素材とは材質的に似通ったものを避けて選択し
た樹脂を用いて構成することが好ましい。また、剥離性
を向上させる目的で、基材シート2とは接着性の乏しい
ニトロセルロース樹脂もしくは酢酸セルロース樹脂を添
加することができ、同様の目的で、シリコーン樹脂、シ
リコーンオイル、ワックス等を添加することもできる。
【0021】剥離層3は、通常は1〜5μm程度の厚み
に形成するが、転写層が電離放射線硬化性樹脂組成物の
硬化物からなる場合、もしくは転写層が気相製膜法によ
り形成された薄膜層である場合、1.5μm以上である
ことが好ましく、より好ましくは2.0μm以上であ
る。剥離層3の厚みが1.5μm未満であると、転写層
が電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる場合、
もしくは転写層が気相製膜法により形成された薄膜層で
ある場合には、それらの層の形成時の電離放射線の照
射、もしくは薄膜材料の蒸気が持つの熱の作用で、剥離
層3が劣化しやすいので、好ましくない。剥離層3の厚
みが1.5μm以上であれば、実質的な劣化の影響は少
ないが、劣化の影響をほとんど無い状態にするには、剥
離層の厚みが2.0μm以上であることが好ましい。
【0022】基材シート2と剥離層3との間の接着力の
調整は、剥離層3を構成する樹脂の選択によって行なう
ことができる。基材シート2が、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂フィルム等である場合、線状ポリエステル系
樹脂等のポリエステル樹脂を溶解した樹脂溶液を用い、
基材シート2に塗付し、乾燥させると、強固な接着力を
有するポリエステル樹脂被膜が形成され、剥離層3とし
ては向かない。ポリエチレンテレフタレート樹脂フィル
ムである基材シート2に、使用上、支障のない接着力を
有する被膜を形成し得る樹脂としては、塩化ビニル/酢
酸ビニル共重合体、もしくはポリメタクリル酸メチル樹
脂等のアクリル樹脂を挙げることができ、これらの樹脂
を単独もしくは混合して用いて剥離層3を形成すること
が好ましい。
【0023】剥離層3の厚みは先の述べた通りである
が、転写層の形成の際の電離放射線の照射、もしくは薄
膜材料の蒸気が持つの熱の作用を回避するには、電離放
射線の照射量を減らすか、気相成膜法によって形成する
薄膜の厚みを減らすことが好ましい。例えば、薄膜層の
厚みを、薄膜層を構成する素材の蒸気の温度にもよる
が、80nm以下とすることが好ましい。
【0024】電離放射線の照射線量を減らすのは、電離
放射線硬化性樹脂を硬化させる観点からは難しい面もあ
るが、転写層4が電離放射線硬化性樹脂の硬化物、特に
紫外線硬化性樹脂の硬化物を含む場合、紫外線の照射を
貼付け用シート1の基材シート1とは反対側から行な
い、剥離層3よりも紫外線光源側に位置する層に紫外線
吸収剤を含有させておき、紫外線照射の影響を抑えるこ
とも好ましい。紫外線吸収剤を含有させ得る層は、中間
層8、光回折構造形成層5、もしくはプライマー層9で
ある。
【0025】また、基材シート2と剥離層3の間の剥離
力の変化を防止する意味で、剥離層3を構成する樹脂に
は、安定剤を配合することが望ましい。安定剤は、剥離
層3を構成する樹脂が複数種からなるときは、その各々
の樹脂ごとに適した配合剤を配合することがより好まし
い。剥離層3への安定剤の配合は、転写層が電離放射線
硬化性樹脂組成物の硬化物のみからなる場合にも有効で
あるが、転写層がさらに気相製膜法により形成された薄
膜層からなる光反射性層を伴なう場合にも有効である。
安定剤としては、塩化ビニル系樹脂用の脱塩化水素を防
止するもの、酸化防止剤、もしくは光安定剤がある。
【0026】塩化ビニル系樹脂用の脱塩化水素を防止す
るものとしては、金属石鹸系安定剤、有機錫化合物系安
定剤、鉛化合物系安定剤、アンチモン化合物系安定剤が
あり、安定化助剤であるエポキシ化合物、亜リン酸エス
テル系化合物、β−ジケトン系化合物等と組み合わせて
用いられることがある。酸化防止剤としては、ステアリ
ル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート(旭電化工業(株)製、アデカ
スタブAO−50)等のフェノール系酸化防止剤、ジラ
ウリル−3,3’−チオジプロピオネート等の有機硫黄
化合物系酸化防止剤、もしくはトリスノニルフェニルホ
スファイト等の有機リン化合物系酸化防止剤等がある。
光安定剤は、後記する紫外線吸収剤(ヒンダードアミン
系化合物を含む。)である。これらの安定剤は、安定剤
の種類にもよるが、質量基準で、樹脂に対して1/10
0000〜1/100、好ましくは1/10000〜1
/1000程度の割合で配合するとよい。
【0027】光回折構造形成層5は、透明な合成樹脂、
好ましくは電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる層の
片面に、光回折構造の微細凹凸(以降、単に凹凸と言う
ことがある。)5aが形成されたものである。光回折構
造の代表例であるホログラムとしては、平面ホログラ
ム、体積ホログラムともに使用でき、具体例としては、
レリーフホログラム、リップマンホログラム、フルネル
ホログラム、フラウンホーファーホログラム、レンズレ
スフーリエ変換ホログラム、レーザー再生ホログラム
(イメージホログラムなど)、白色光再生ホログラム
(レインボーホログラムなど)、カラーホログラム、コ
ンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マル
チプレックスホログラム、ホログラフィックステレオグ
ラム、ホログラフィック回折格子などが挙げられる。
【0028】光回折構造形成層5を構成する透明な合成
樹脂としては、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例、P
MMA)、ポリスチレン、もしくはポリカーボネートな
どの熱可塑性樹脂以外に、熱硬化性樹脂、例えば、不飽
和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル
(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メ
タ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、
メラミン(メタ)アクリレート、もしくはトリアジン系
アクリレート等が挙げられる。
【0029】上記の透明な合成樹脂は、それぞれ単独、
或いは上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混合して使
用することができ、更には、ラジカル重合性不飽和基を
有する熱成形性物質、或いは、これらにラジカル重合性
不飽和単量体を加え電離放射線硬化性としたものなどを
使用することができる。このほか、銀塩、重クロム酸ゼ
ラチン、サーモプラスチック、ジアゾ系感光材料、フォ
トレジスト、強誘電体、フォトクロミックス材料、サー
モクロミックス材料、カルコゲンガラスなどの感光材料
なども使用できる。
【0030】上記の樹脂からなる光回折構造形成用の層
への光回折構造の形成は、上記の材料を用いて、従来既
知の方法によって形成することができる。例えば、回折
格子やホログラムの干渉縞を表面凹凸のレリーフとして
記録する場合には、回折格子や干渉縞が凹凸の形で記録
された原版をプレス型として用い、上記の樹脂からなる
層上に前記原版を重ねて加熱ロールなどの適宜手段によ
り、両者を加熱圧着することにより、原版の凹凸模様を
複製することができる。また、フォトポリマーを用いる
場合は、前記積層シートの保護層上に、フォトポリマー
を同様にコーティングした後、前記原版を重ねて紫外線
等の電離放射線を照射することにより複製することがで
きる。
【0031】このように、表面凹凸のレリーフとして回
折格子やホログラムの干渉縞を光回折構造層の表面に記
録する方法は、量産性があり、コストも低くできる点で
特に好ましい。このような光回折構造形成層5の膜厚
は、0.1〜6μmの範囲が好ましく、0.1〜4μm
の範囲が更に好ましい。
【0032】上記の光回折構造形成層5の表面に、凹凸
のレリーフとして回折格子やホログラムの干渉縞を記録
した場合には、その回折効率を高めるために、光反射性
層6をレリーフ面に積層形成することが好ましく、その
ような光反射性層6としては、金属光沢を有する不透明
の金属薄膜層、もしくは光回折構造形成層5とは屈折率
の異なる透明反射層とがある。
【0033】前者の金属光沢を有する不透明の金属薄膜
層を構成する素材としては、Cr、Fe、Co、Ni、
Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、C
d、Bi、Sn、Se、In、Ga、もしくはRb等の
金属、またはそれらの酸化物、もしくはそれらの窒化物
があり、これらは単独で、もしくは組合わせて使用する
ことができる。これらのうちでは、Al、Cr、Ni、
Ag、もしくはAu等が特に好ましい。金属薄膜層の形
成は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法などの薄膜形成法による。これらは気相成膜法
である。金属薄膜層は、厚みが薄いと、透明性を帯びる
ため、金属光沢を要望される場合には、300nm以
上、好ましくは500nm以上の厚みとするとよい。
【0034】後者の、光回折構造形成層5とは屈折率の
異なる透明反射層を構成する素材としては、光回折構造
形成層5より屈折率が大きい、ZnS、TiO2、Al2
3、Sb23 、SiO、TiO、もしくはSiO2
等が挙げられる。また、光回折構造形成層5より屈折率
が小さい、LiF、MgF2 、もしくはAlF3 等が挙
げられる。
【0035】更に、光回折構造形成層5とは屈折率の異
なる透明な合成樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタク
リレートの層を光反射性層6を構成する素材として用い
ることもできる。
【0036】光回折構造形成層5とは屈折率の異なる透
明反射層の膜厚は、薄膜を形成する材料の透明領域であ
ればよいが、通常は100〜1000Åが好ましい。透
明反射層をレリーフ面に積層形成する方法としては、真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法
などの薄膜形成法が挙げられる。透明反射層は、その屈
折率が光回折構造形成層より大きくても小さくてもよい
が、屈折率の差が0.3以上あることが好ましく、差が
0.5以上、更には1.0以上あることがより好まし
い。
【0037】感熱接着剤層7は、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−イソブチルアクリ
レート共重合体樹脂、ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル
及びその共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体樹脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート
樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹
脂、又はフェノール樹脂が使用できる。あるいは、SB
S(スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマ
ー)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
クコポリマー)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロックコポリマー)等の熱可塑性エラ
ストマー、又は反応ホットメルト性樹脂等を用いて構成
する。感熱接着剤層7の厚みとしては、1μm〜10μ
mとするとよい。
【0038】感熱接着剤層7に、昇華転写リボン等の転
写リボンとサーマルヘッド等を用いた転写により、文字
や画像を形成する場合があり、この場合、転写リボンと
感熱接着剤層7とが熱融着しないよう、感熱接着剤層7
にシリコーンオイルやシリコーン樹脂等の離型剤を配合
しておくとよい。なお、このように、感熱接着剤層7に
文字や画像を形成すると、被着体に適用した後は、文字
や画像を有する感熱接着剤層7上を他の層、好ましくは
光回折構造が覆うため、文字や画像の改ざんが困難にな
る利点が生じる。
【0039】中間層8は、剥離層3と転写層4との間に
設ける層であって、剥離層3と転写層4とを強固に接着
させるための層である。剥離層3はその性格上、基材シ
ート2との接着力を抑制したものであるため、剥離層3
と転写層4の間の接着力が低下しがちであるので、中間
層としては、剥離層3を構成する成分の樹脂、および転
写層4を構成する成分の樹脂を混合したものを用いて構
成するか、剥離層3と転写層4の各々を構成する樹脂と
反応し得る官能基を有する樹脂を用いて構成するか、も
しくはウレタン樹脂のような、表面に対する濡れのよい
樹脂を用いて構成するとよく、いわゆるプライマー層形
成用の素材も利用できるので、プライマー層とも言え
る。ウレタン樹脂の他には、エポキシ樹脂も利用でき
る。
【0040】プライマー層9は、反射層の最下層の感熱
接着剤層7と、光回折構造を構成する光反射性層6との
間に設けるもので、光反射性層6が金属や金属の酸化物
である場合、接着力が乏しくなる恐れがあることを補う
ものである。プライマー層9は、感熱接着剤層7、およ
び光反射性層6の材料を考慮して選択された樹脂を用い
て構成することができるが、ウレタン樹脂のような、表
面に対する濡れのよい樹脂を用いて構成するとよい。
【0041】光回折構造形成層5もしくは中間層8に配
合し得る紫外線吸収剤としては、(1)ベンゾフェノン
系、(2)ベンゾトリアゾール系、(3)アクリレート
系、(4)サリシレート系、もしくは(5)オキザニリ
ド系のものに加え、(6)ヒンダードアミン系のものを
使用することができる。
【0042】本発明の貼付け用シート1を使用する際に
は、図2(a)に示すように、貼付け用シート1を、そ
の転写層4側が被着体12側となるようにして、被着体
12上に重ね、平板プレスまたはロールプレスにより、
加熱および加圧して、被着体12上に貼付け用シート1
を接着させる。その後、貼付け用シート1の基材シート
2を剥離することにより、図2(b)に示すように、被
着体2上に転写層4および剥離層3が順に積層された記
録媒体11を得ることができる。
【0043】図3は、上記のようにして得ることができ
る記録媒体11の一例を示すものであって、カードの形
態の被着体12の右側に転写層4が積層されており、上
辺に沿ったやや内側に磁気記録層13を有し、このほ
か、カードの名称、番号、有効期限、保持者の氏名等が
文字14として形成されたものである。
【0044】被着体12を構成する基材としては、剛性
があって折れ曲がりにくく、上記の光回折構造層3に加
え、他の記録手段を備えることがあり得るので、例え
ば、磁気記録層や文字等を設ける際の加工性が優れたも
ので構成されていることが好ましい。
【0045】具体的な被着体12の基材の素材として
は、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、アク
リル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂のほ
か、アルミニウム、銅などの金属、紙、そして、樹脂ま
たはラテックス等の含浸紙等の単独、或いは複合体シー
ト等を用いることができる。耐熱性が要求される場合、
基材の素材として、非晶質ポリエステル樹脂、非晶質ポ
リエステル樹脂とポリカーボネート樹脂のブレンド樹脂
等のシートも用いることができる。
【0046】被着体12の基材の厚さは、材質によって
も異なるが、通常、10μm〜5mm程度の範囲であ
る。被着体12が磁気カードである場合、基材をISO
規格に準拠したものとする場合には、その厚さは0.7
6mmである。そして、基材をポリ塩化ビニル(以下、
PVC)で形成する場合、通常、厚さ280μmの白色
PVCシートをコアシートとして、これを2枚重ね、そ
の両側にそれぞれ厚さ100μmの透明PVCシートを
オーバーシートとして重ねて、熱プレスなどにより積層
する4層構成の基材シート(合計厚さ0.76mm)が
用いられている。
【0047】磁気記録層13は、通常、5〜10mm幅
程度のストライプ状のものであって、基材2の表面に、
(1)磁性剤粉末を含有する物質を添加し混練して調製
した磁気塗料を用いて直接に塗布して設けたもの、
(2)別の薄いプラスチックシート等の基材に塗布し、
ストライプ状にカットして基材上に貼って設けたもの、
もしくは(3)別の仮の基材に剥離可能に積層して準備
された磁気記録層転写シートを用い、転写法により、基
材上に転写して形成されたものである。
【0048】磁気記録層13としては、基材に対して、
磁性物質の蒸着やスパッタリング等により気相状態で磁
性物質の薄膜として形成されたものや、薄膜の形成を、
磁気記録媒体の基材とは別の基材上に行ない、その後、
ストライプ状にカットして貼るか、転写により適用もの
であってもよい。
【0049】カードを含め、一般的な記録媒体において
は、磁気記録層13を備えていることが普通である。磁
気記録層13は、光学記録層やICモジュール等で置き
換えてもよい。ただし、光学記録層やICモジュールが
備わっていても、汎用性のある磁気記録層13を備えて
いることが好ましい。
【0050】文字14は、カード発行会社の名称、カー
ドの名称、カードの発行番号、有効期限、カードを保持
する者の氏名、および注意書等を示すためのものであ
る。これらのうち、カードの発行番号、有効期限、およ
びカードを保持する者の氏名をエンボス加工による凹凸
により形成しておくことが多い。なお、被着体12の基
材2には、文字14以外に、カードを装飾するための着
色や模様の付与が行なわれていてもよく、着色や模様の
付与、およびエンボス加工によらない文字の形成は、通
常、印刷により行なわれる。
【0051】本発明は上記のような、カードに限定され
るものではなく、本発明の記録媒体11は、種々の用途
に合わせて使用するものであり得る。記録媒体11は、
ID(本人確認)用のカードであってよい。ID用のカ
ードは、具体的には、銀行等の預貯金カード、クレジッ
トカード、身分証明書等であり得る。必ずしもカードで
はない受験票、パスポート等でもよい。また、記録媒体
11は、紙幣、商品券、株券、証券、預金通帳、乗車
券、航空券等で有り得る。交通機関や公衆電話用のプリ
ペイドカードでも有り得る。これらの記録媒体には金額
等の情報が記録されている。
【0052】本発明は、高額な物品の真正性の証明用に
用いる場合もある。代表例として、高級腕時計、貴金
属、宝飾品等、いわゆるブランド品といわれる世界的に
著名な高級商品やそれらの収納箱やケースであり、これ
らが被着体12に貼付け用シートを適用して得られたも
のが記録媒体となり得る。音楽ソフト、映像ソフト、コ
ンピュータソフト、もしくはゲームソフト等が記録され
た磁気的記録媒体等の記憶媒体やそれらのケース等に
も、これらを被着体12として、貼付け用シートを適用
することができる。
【0053】
【実施例】(実施例1)貼付け用シートとして、厚みが
25μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを
用いて各層を順次形成した。まず、片面に、厚みが2μ
mの剥離層を後記する剥離層形成用組成物を用いて形成
し、厚みが2μmの紫外線硬化性樹脂の硬化物からなる
ホログラム形成層、厚みが40nmのTiO2薄膜から
なる反射層、厚みが0.5μmのウレタン樹脂系プライ
マー層、および厚みが2μmで、シリコーンオイルを
0.1%含む塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂系の感
熱接着剤層の各層を、順次形成して、貼付け用シートを
得た。
【0054】なお、ホログラム形成層にはホログラムの
凹凸を金属型を押し付けて形成した後、500mJの紫
外線を照射して層を硬化させた後、凹凸が形成された面
に反射層を形成した。各層の形成は、反射層の形成を蒸
着で行なった以外は、いずれもグラビアコーティングに
よって行なった。なお、「部」および「%」は、いずれ
も質量基準である。なお、比較のため、剥離層の形成
を、安定剤をすべて省いた剥離層形成用組成物を用いて
行なったものも作成した。 (剥離層形成用組成物) ・メタクリル酸メチル樹脂 8部 ・フェノール系酸化防止剤 0.0007部 (旭電化工業(株)製、アデカスタブAO−50、メタクリル酸メチル樹 脂用として) ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 5部 ・塩化ビニル樹脂用安定剤 0.005部 (旭電化工業(株)製、アデカスタブAC−212) ・ニトロセルロース樹脂 1部 ・エポキシ系コンポーネント安定剤 0.0003部 (旭電化工業(株)製、アデカサイザーO−130P) ・ポリエステル樹脂 0.5部 ・光安定剤 0.003部 (旭電化工業(株)製、アデカスタブLA−32、剥離層全体の安定剤と して) ・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 50部
【0055】得られた貼付け用シートの感熱接着剤層
に、昇華転写リボンを用い、サーマルプリンタにより、
画像を形成した後、貼付け用シートを塩化ビニル樹脂製
のカード上に、感熱接着剤層側がカード側を向くように
して重ね、熱ラミネーターを用いて、貼付け用シートと
カードを接着し、接着した後に、基材のポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムを剥がした結果、安定剤を含
む剥離層形成用組成物を用いて作成した貼付け用シート
を貼付けた場合には、剥離力が0.005kgfと軽
く、基材シートを剥がすのが容易であったが、安定剤を
すべて省いた剥離層形成用組成物を用いて作成した貼付
け用シートを貼付けた場合には、剥離力が0.02kg
fと重めであり、基材シートの剥離を一定条件で安定的
に行なうことが難しかった。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、貼付け用シー
トを、基材シート上に、安定剤が配合された樹脂組成物
からなる剥離層、および電離放射線硬化性樹脂の硬化物
からなる層を含む転写層が積層された積層構造としたの
で、被着体に適用した後の耐久性が高く、貼付け後の基
材シートの剥離を円滑に行なうことが可能な、基材シー
トを剥離し得る貼付け用シートを提供することができ
る。請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に
加え、電離放射線硬化性樹脂の硬化物からなる層が光回
折構造層であるので、光回折構造が持つ機能を被着体上
に付与することが可能な、基材シートを剥離し得る貼付
け用シートを提供することができる。請求項3の発明に
よれば、請求項2の発明の効果に加え、光回折構造層が
反射性層を伴なっているので、視認性が高い光回折構造
層を被着体に付与することが可能な、基材シートを剥離
し得る貼付け用シートを提供することができる。請求項
4の発明によれば、請求項2または請求項3の発明の効
果に加え、光回折構造層が、紫外線硬化性樹脂の硬化物
からなり、かつ紫外線吸収剤を含有しているので、硬化
物であることによる耐久性を有し、かつ紫外線吸収剤を
含有することにより、紫外線を受けて劣化する恐れを少
なくした光回折構造を、被着体表面に付与することが可
能な、基材シートを剥離し得る貼付け用シートを提供す
ることができる。また、製造時に基材シートとは反対側
から紫外線を照射すれば、剥離層への悪影響を排除する
ことが可能である。請求項5の発明によれば、請求項2
〜請求項4のいずれかの発明の効果に加え、光反射性層
上に、離型剤を含有する感熱接着剤層が積層されたもの
であるために、感熱接着剤層に転写リボンとサーマルヘ
ッド等を用いた転写を可能とした、基材シートを剥離し
得る貼付け用シートを提供することができる。請求項6
の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、転写層
を構成する光反射性層と前記離型剤を含有する感熱接着
剤層との間にプライマー層が積層されたものであるの
で、光反射性層と感熱接着剤層との間の接着力が強化さ
れた、基材シートを剥離し得る貼付け用シートを提供す
ることができる。請求項7の発明によれば、請求項1〜
請求項6いずれかの発明の効果に加え、転写層と剥離層
との間に中間層を有しているので、転写層と剥離層との
接着力が強化された、基材シートを剥離し得る貼付け用
シートを提供することができる。請求項8の発明によれ
ば、請求項7の発明の効果に加え、前記中間層が紫外線
吸収剤を含有しているので、製造時に基材シートとは反
対側から紫外線を照射すれば、剥離層への悪影響を排除
することが可能な、基材シートを剥離し得る貼付け用シ
ートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貼付け用シートの断面図である。
【図2】貼付け用シートを被着体に適用する様子を示す
断面図である。
【図3】貼付け用シートを用いて得られるカード状の記
録媒体を示す図である。
【符号の説明】
1 貼付け用シート 2 基材シート 3 剥離層 4 転写層 5 光回折構造形成層(5a;凹凸) 6 光反射性層 7 感熱接着剤層 8 中間層 9 プライマー層 11 記録媒体 12 被着体 13 磁気記録層 14 文字
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/02 G09F 3/02 T W 19/12 19/12 L Fターム(参考) 2C005 HA02 HA10 HB02 HB04 HB09 HB10 HB13 JA08 JA26 JB08 JB09 JB13 KA15 KA31 KA37 KA48 LA29 LA30 LB08 2H049 AA07 AA25 AA43 AA46 AA50 AA55 AA60 AA68 4F100 AA21 AK01B AK01C AK15 AK15J AK22 AK22J AK25 AK42 AK51 AK52H AL01 AL05B AR00D AT00A BA03 BA04 BA05 BA10A BA10C BA10D BA10E CA05B CA07C CA30E CB03E EJ65E GB71 HB08 JB14C JL00 JL12E JL14B JL14E JL14H JM02 JN06D JN18C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シート上に安定剤が配合された樹脂
    組成物からなる剥離層、および電離放射線硬化性樹脂の
    硬化物からなる層を含む転写層が積層されていることを
    特徴とする基材シートを剥離し得る貼付け用シート。
  2. 【請求項2】 前記転写層の前記電離放射線硬化性樹脂
    の硬化物からなる層が光回折構造層であることを特徴と
    する請求項1記載の基材シートを剥離し得る貼付け用シ
    ート。
  3. 【請求項3】 前記光回折構造層の前記剥離層側とは反
    対側に光反射性層が積層されていることを特徴とする請
    求項2記載の基材シートを剥離し得る貼付け用シート。
  4. 【請求項4】 前記光回折構造層が、紫外線硬化性樹脂
    の硬化物からなり、かつ紫外線吸収剤を含有しているこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3記載の基材シー
    トを剥離し得る貼付け用シート。
  5. 【請求項5】 前記転写層がその前記光反射性層上に、
    離型剤を含有する感熱接着剤層が積層されたものである
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4いずれか記載の基
    材シートを剥離し得る貼付け用シート。
  6. 【請求項6】 前記転写層がその前記光反射性層と前記
    離型剤を含有する感熱接着剤層との間にプライマー層が
    積層されたものであることを特徴とする請求項5記載の
    基材シートを剥離し得る貼付け用シート。
  7. 【請求項7】 前記転写層が前記剥離層側に中間層が積
    層されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項
    6いずれか記載の基材シートを剥離し得る貼付け用シー
    ト。
  8. 【請求項8】 前記中間層が紫外線吸収剤を含有してい
    ることを特徴とする請求項7記載の基材シートを剥離し
    得る貼付け用シート。
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