JP4580517B2 - 光回折構造を有する情報記録体、光回折構造貼付用シート、光回折構造転写シート、および情報記録体の製造方法。 - Google Patents
光回折構造を有する情報記録体、光回折構造貼付用シート、光回折構造転写シート、および情報記録体の製造方法。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明タイプの光回折構造(代表的にはホログラム)を基材内もしくは基材上に有すると共に、その光回折構造とは別の透明層に、視認可能な情報を有した情報記録体に関するものである。
また、本発明は、情報記録体がカードであるもの、また、そのような情報記録体やカードを製造するのに用いる光回折構造貼付用シートおよび光回折構造転写シート、さらには、それら貼付用シートもしくは転写シートを使用して情報記録体を得る製造方法にも関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々の情報を記録させた情報記録体の中には、証券や金券等のように、それらの情報記録体自身が金銭や商品との交換が可能なものや、それら自身は金銭や商品との交換は出来ないが、不正に使用されると経済的、その他の損失の大きい銀行カードやクレジットカード、あるいはパスポートのようなものがある。
いずれにおいても、偽物を本物と偽って造る「偽造」や、本物を入手し、表示内容等を不正に変更する等の「変造」により、不正な経済的利益が期待されるので、この種の不正は後を絶たない。
【0003】
偽造や変造に対抗する措置の一つとして、シール状のホログラムを上記の情報記録体に貼付することが行なわれている。この理由は、ホログラムの模様が精緻であり、製造に高度な技術を要する事からである。通常、ホログラムは、切手サイズ程度の小型のホログラムシールとして使用されている。
【0004】
例えば、剥離性基材シート上に、紫外線硬化性樹脂で形成された保護層、必要に応じプライマー層、光回折構造層(=ホログラム層もしくは回折格子層)、反射層、および接着剤層等を順に積層した転写シートを用い、転写によりカード等の基材上に、上から下に向かって順に、保護層、必要に応じプライマー層、光回折構造層、光反射性層、および接着剤層とが積層した積層構造からなるホログラムシールが、適宜な基材上に適用される(特開平10−187046号)。
【0005】
このようなホログラムシールには、絵柄が回折格子により記録されていて、それ自身、非常に精緻であり、装置や製造条件に詳しくないと偽造が困難であるとの判断から広く利用されており、クレジットカードによく使用されている。
【0006】
しかし、ホログラムシールの製造方法自体は知られているので、偽造の困難性はあるものの、偽造されることはあり得る。
また、ホログラムシールは、同じ会社の同じグレードのクレジットカードには共通に使用されていて、多数出回っている。従って、ホログラムシールが貼ってあることが真正品であることの証明になるのであれば、クレジットカードを入手して、貼ってあるホログラムシールを剥がし、不正に作成した、もしくは不正に入手した未使用のカード基材に貼ろうという考えが生じる。
【0007】
そこで、一方では、ホログラムシールを剥がすと破壊されるような工夫もなされているが、他方、ホログラムシールの模様自体の複雑さを増す試みも行なわれており、特公平6−85102号公報、および特公平6−90590号公報には、ホログラムが持つ第1情報に加えて、別の第2情報を反射層への加工により持たせることが提案されている。同様な意図で、特開2000−47555号公報、および特開2000−47556号公報には、ホログラムの絵柄以外の絵柄、模様、文字、画像(例えば顔写真)、さらには機械読取り可能なバーコード、OCR文字、OMR等を、好ましくはパルスレーザーを用いて形成することが記載されている。
【0008】
しかし、上記のいずれの技術においても、レーザー光を吸収しやすい金属薄膜への記録は可能であるものの、透明型のホログラムシールにおける、透明な反射層(ホログラム層とは光の屈折率の異なる層)には、レーザー光の吸収性がなく、記録ができないため、適用ができなかった。
また、金属薄膜を反射層とするホログラムシールは、必然的に下層を隠蔽するので、使える大きさや貼る位置が限られ、重要性の高い情報が記録された上に貼ると、大事な情報が見えなくなってしまい、下層の情報の真正性を保証する役割が果たせない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、レーザー光の照射による記録が可能で、その記録の結果、より複雑性が付与され、しかも透明型であるので、下層の透視性が確保されたホログラムシールのような光回折構造を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決する手段】
我々の検討によれば、ホログラム等の光回折構造における光反射性層を透明型のものとし、この層の近くに、透明な赤外線吸収性層を積層して用いることにより、赤外線吸収性層が変色して可視情報が記録されることが判明し、本発明に到った。
【0011】
第1の発明は、少なくとも透明光反射性層および光回折構造層とからなる光回折構造が、基材内に前記基材上から観察可能に埋め込まれて積層されているか、もしくは前記基材上に積層されており、前記基材と前記光回折構造の間、もしくは前記光回折構造上に、透明な赤外線吸収性層が積層してあり、かつ前記赤外線吸収性層には、変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録が形成され得ることを特徴とする情報記録体に関するものである。
第2の発明は、第1の発明において、前記基材と前記光回折構造との間には、さらに別の情報が記録されていることを特徴とする情報記録体に関するものである。第3の発明は、第1または第2の発明において、前記基材が携帯可能なカードサイズであることを特徴とする情報記録体に関するものである。第4の発明は、透明基材シート上に、請求項1記載の透明光反射性層および請求項1記載の光回折構造層とからなる請求項1記載の光回折構造が積層されており、前記透明基材シートと前記光回折構造の間、もしくは前記光回折構造上に、請求項1記載の赤外線吸収性層が積層されており、前記透明基材シートの前記光回折構造を有する側とは反対側か、もしくは前記光回折構造の前記透明基材シートとは反対側に、接着剤層が積層されていることを特徴とする光回折構造貼付用シートに関するものである。第5の発明は、剥離性基材シートの剥離性面上に、少なくとも請求項1記載の透明光反射性層および請求項1記載の光回折構造層とからなる請求項1記載の光回折構造が積層されており、前記光回折構造の前記剥離性基材シート側、もしくは前記光回折構造上に、請求項1記載の赤外線吸収性層が積層されて、さらに最上層に接着剤層が積層されていることを特徴とする光回折構造転写シートに関するものである。第6の発明は、請求項1記載の基材上に、請求項4記載の光回折構造貼付用シートを、請求項4記載の接着剤層側を前記基材に向けて積層し、その後、請求項4記載の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成することを特徴とする情報記録体の製造方法に関するものである。第7の発明は、請求項4記載の光回折構造貼付用シートの赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成し、その後、前記記録形成済みの前記光回折構造貼付用シートを、請求項4記載の接着剤層側を請求項1記載の基材に向けて積層することを特徴とする情報記録体の製造方法に関するものである。第8の発明は、請求項1記載の基材上に、請求項5記載の光回折構造転写シートを用いて、前記光回折構造転写シートから請求項5記載の剥離性基材シートを除いた積層部分(以後、転写層と称す。)を、請求項5記載の接着剤層側を基材に向けて転写し、その後、前記転写された前記転写層中の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成することを特徴とする情報記録体の製造方法に関するものである。第9の発明は、請求項5記載の光回折構造転写シートのから請求項5記載の剥離性基材シートを除いた積層部分(転写層。)の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成し、その後、前記記録形成済みの前記光回折構造転写シートを用いて、請求項5記載の接着剤層側を請求項1記載の基材に向けて、前記記録形成済みの前記積層部分を前記基材に転写することを特徴とする情報記録体の製造方法に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の情報記録体を、銀行カードやクレジットカードのようなカードに適用した情報記録カードを例に説明する。なお、本発明は、銀行カードやクレジットカードに限定されるものではなく、また、光回折構造は、その代表であるホログラムを使った例で説明するが、ホログラムに限定されるものではない。
この明細書中でカードとは、工業的ならびに商業的に取り決められた、54mm×86mm程度の携帯可能なサイズを有し、身分証明(=ID)等、何らかの証明機能を果たすための情報を有するものを指す。
【0013】
図1において、情報記録カード1は、クレジットカードの例であり、基材2上に、カードの名称、有効期限の項目等の文字のほか、カードの種類ごとに決められた図案等の適宜な印刷3、カード一枚毎に固有な情報、即ち、一の基材毎に固有な情報であるカード番号、およびカード保持者の氏名等を示し、エンボス加工により浮き出して形成されたエンボス文字4(有効期限自体もエンボス文字4で形成される。)、および磁気記録層5(見えないよう隠蔽層で隠蔽してあることも多い。)が形成されたもので、かつ、この情報記録カード1が真正品であることを保証し、偽造防止のために貼付されたホログラムシール6を有するものである。
【0014】
印刷3、エンボス文字4、および磁気記録層5は、クレジットカードの場合、備わっているのが普通である。これらすべてを揃える必要はないが、現在のカードの機能を考えたとき、最小限として磁気記録層5を備えているべきである。勿論、磁気記録層5に替えてICモジュール、または/および光記録層を備えていてもよく、磁気記録層、ICモジュール、光記録層のうちの二者、もしくは三者を有していてもよい。
【0015】
同じクレジット会社から、多種類発行されているカードどうしの区別のためのカードの名称等のロゴや絵柄も、磁気記録層やICモジュールにくらべれば優先度は低いが、実用上は備えているべきであり、さらにクレジットカード用途であれば、実際に使用されることのあるエンボス文字を備えているべきである。
【0016】
図1に示す情報記録カード1のホログラムシールの積層状態を示すため、左右方向の線A−Aで切断した断面を図2に示す。
図2(a)における情報記録カード1には、そのカード基材2上にホログラムシール6が積層されており、半ば出来上がったカードの表面に、転写によりホログラムシール6を適用して製造した場合の形態である。
他方、図2(b)における情報記録カード1には、カード基材2の最上層としてオーバーシートと呼ばれる透明シート2aを有しており、その下に、コアシート2bが積層されており、ホログラムシール6は、コアシート2bとオーバーシート2aとの間に挟まれて積層されている。この形態のものは、カード基材が出来上がる過程で、ホログラムシール6を、コアシート2bかオーバーシート2aのいずれかに予め貼っておくか、あるいは、コアシート2bとオーバーシート2aを貼る際に、ホログラムシール6を介在させるかによって、ホログラムシールを適用する。
【0017】
なお、実際には、図2(a)に示すような場合でも、カード基材2は、上から順に、オーバーシート、二枚のコアシート、およびオーバーシートの合計4枚のシートの積層体とすることが多く、図2(b)に示すような場合でも、コアシート2bの下に、もう一枚のコアシート、および、さらにその下にもう一枚のオーバーシートを積層して、合計4枚のシートの積層体とすることが普通である。
【0018】
なお、ホログラムシール6は、情報記録カードに使用することを考えると、全体としての厚さが8μm以下に形成されることが好ましく、6μm以下が更に好ましい。
【0019】
ところで、本発明におけるホログラムシール6は、言わば、透明型のホログラムに赤外線吸収性層が積層されたものである。図3(a)〜(d)は、いずれもホログラムシール6の主要部分を示す図で、例えば、図3(a)に示すものは、上から、ホログラムの凹凸が下面に形成されたホログラム層65、ホログラム層65のホログラムの凹凸に沿って形成された透明光反射性層66、透明な赤外線吸収性層67、および接着剤層68の各層が順に積層されたものであり、透明な赤外線吸収性層67には変色等の変化により、可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録67aが形成されたものである。
【0020】
ホログラムシール6においては、ホログラム層65の凹凸のある面に、透明光反射性層66が積層されている必要があるが、いずれの層が観察側でも奥側でもよく、また、透明な赤外線吸収層67は、ホログラム層65と透明光反射性層66との積層体よりも観察側にあっても奥側にあってもよいので、図3(b)〜(d)に示すようなバリエーションが可能である。なお、接着剤層68は、被着体との接着の必要上、最も下層に積層してある。
【0021】
図3(b)に示すものにおいては、図3(a)のものの透明な赤外線吸収性層67を、ホログラム層65の上側に移動したものに相当する。図3(c)および(d)に示すものにおいては、ホログラム層65と透明光反射性層66とが、図3(a)および(b)に示すものとは逆順で、上から透明反射性層67とホログラム層66とが順に積層された積層体に対し、図3(c)に示すように、これらの積層体の観察側に透明な赤外線吸収性層67が積層されたもの、および、これらの積層体の奥側に透明な赤外線吸収性層67が積層されたものとがある。図3(b)〜(d)に示すいずれにおいても、透明な赤外線吸収性層(以後、単に、「赤外線吸収性層」と称す。)67には変色等の変化により、可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録(以後、赤外線吸収性層を対象とする同様の記録を、単に、「記録」と略す。)67aが形成されている。
【0022】
なお、赤外線吸収性層67は、図3(a)〜(d)に示した例では、ホログラム層65か、もしくは透明光反射性層66に直接、積層されているように説明したが、観察側から順にホログラム層65と透明光反射性層66が積層された積層体A、もしくは観察側から順に透明反射性層67とホログラム層66とが積層された積層体Bと直接重なっていなくてもよく、接着性の改善等の目的で、これら積層体AもしくはBとの間に他の層が介在していてもよい。
【0023】
また、赤外線吸収性層67は、別の層として形成しなくても、接着剤層68を赤外線吸収性とすることにより、接着剤層68を赤外線吸収性層と兼ねることもできる。以下において、赤外線吸収性層の利用による記録に関する説明は、赤外線吸収性層と兼ねた接着剤層にも適用される。
【0024】
図4(a)は、本発明を特にホログラムシール6に適用した例を示すものである。図4(a)において、縦長の長方形のホログラムシール6は、周囲の枠線で囲まれた領域全体にホログラム画像7(ホログラム画像そのものは図示せず。)が形成されており、中央やや上寄りの部分は、赤外線吸収性層の上または下に別の記録が形成された領域8となっている。
【0025】
また、図4(a)のホログラムシール6の下部には、情報記録カード1の一つの基材2毎に固有な情報と関連付けられた情報9が、ホログラムシール6の赤外線吸収性層の利用により記録形成されている。情報9は、図示の例では、基材2にエンボス文字4で表現されているクレジットカードの番号、およびカード保持者の氏名と同じである。
さらにホログラムシール6の右辺上方には、ホログラムシール6を製造する際の一連番号、即ち、一つのホログラムシールに固有な情報10が、ホログラムシール6の赤外線吸収性層の利用により記録形成されている。
【0026】
図4(b)は、本発明を、ホログラムシール6にではなく、クレジットカードの裏面や銀行カードの裏面等に設けられることの多いサインパネルに適用したホログラムサインパネルの例を示すものである。従って、一つの情報記録カード1において、図4(a)のものと、図4(b)のものとを、情報記録カード1の表裏のそれぞれに積層してもよい。
図4(b)において、横長のホログラムサインパネル11は、基本的な構造は、図4(a)に示すホログラムシールと同様で、その周囲の枠線で囲まれた領域全体には、やはりホログラム画像12(ホログラム画像そのものは図示せず。)が形成されているが、枠内に、カード保持者自身の署名13が、ホログラムシール6の赤外線吸収性層の利用により記録形成されている点が相違している。
【0027】
銀行カードやクレジットカード等において、上記の署名13が、このサインパネル11にのみ形成されていれば、署名13の性格は、一つのホログラムシールに固有な情報であるが、カード上に、手書きの署名がなされた、さらに別のサインパネルがあれば、ホログラムシール6の赤外線吸収性層の利用により記録形成された上記の署名13は、情報記録カード1の一つの基材2毎に固有な情報と関連付けられた情報であると言える。
【0028】
上記において、赤外線吸収性層への情報の記録の形成は、1)赤外線吸収性層を部分的に熱的、化学的、機械的な方法で除去する、2)赤外線吸収性層を部分的に変形させる、4)赤外線吸収性層を部分的に色変化させる、3)赤外線吸収性層の構造を部分的に、熱的に相変化させる、5)赤外線吸収性層の偏光特性を部分的に変える(光磁気的方法)、6)部分的なマスクを介して金属蒸着等を行なって赤外線吸収性層を部分的に形成する、もしくは7)赤外線吸収性層の材質を部分的に置換させる方法によって行なうことができる。赤外線吸収性層の変化により情報を記録するには、上記1)〜7)のいずれによってもよいが、少ない工程数で記録が行なえ、視覚的な変化を生じさせる熱的な方法を採ることが好ましい。
【0029】
熱的な記録方法としては、サーマルヘッドを用いる方法、赤外線フラッシュ露光、レーザー光を用いる方法があり得る。中でもレーザー光は、エネルギー効率もよく、走査も可能なために優れており、中でも、レーザー光として、パルスレーザー光を用いると、ごく僅かな時間にのみ高出力が得られるため、基材や他の層への悪影響がなく、好ましい。特にレーザー光を使う記録方式においては、一例として10μmピッチの網点や万線の形成が可能であり、非常に精緻な画像を形成することができ、線画のみならず、網点による濃淡画像(=階調画像)も形成できるので、顔写真も精度良く作成できる利点がある。また、レーザー光を使う記録方式においては、レーザー光照射部分は、比較的淡い着色状態(例えば、黄色)になるので、照射により変色した部分も、下層の視認性を妨げない利点がある。
【0030】
上記においてパルスレーザー光としては、CWのレーザー光(連続光)を外部変調器でその出力を制御する方法、もしくはQスイッチをレーザー共振器内に挿入し、Qスイッチのスイッチングにより、レーザー媒質に蓄積されたエネルギーを瞬時に出力させる方法とがある。
連続光のレーザー光としては、アルゴンレーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー等があり、外部変調器としては、メカニカルシャッター、A/O変調素子もしくはE/O変調素子等をQスイッチとじて挿入し、共振器のQ値をコントロールすることにより、数十ナノ秒〜数百ナノ秒の時間幅のパルス光を発生させることができる。
【0031】
上記1)〜7)に示したような、赤外線吸収性層の変化により記録する情報は、ホログラムのように光波の振幅および位相に関して記録/再生されるものではなく、光波の振幅および/または波長のみに関して記録/再生されるものである。
【0032】
この、赤外線吸収性層の変化により記録する情報としては、例えば、前記したクレジットカードのカード番号、もしくは氏名等の属性番号、商品券、もしくはギフト券における券の番号等がある。これらの番号の情報は、通常、カード基材にも記録されていて、一つのカード基材毎に固有な情報であるので、その限りにおいて、カード基材毎に固有な情報と関連付けられた情報であることが好ましい。
なお、「関連付けられた」とは、必ずしも、同じ番号である事を指すものではなく、適宜な変換、暗号化等により、見た目には異なる数字や文字で表現することをも含み、要は、1:1に対応していればよい。
【0033】
赤外線吸収性層の変化により記録する情報としては、上記した以外に、顔写真、指紋、もしくは署名等の属性データ、あるいは、製造日、製造場所、製造ロット番号等の製造データがあり、これらのデータは、カード基材とホログラムシールの両方に記録されれば、一つのカード基材毎に固有な情報と関連付けられた情報となるが、ホログラムシールにのみ記録されるときは、一つの光回折構造(この場合はホログラム)毎に固有な情報となる。なお、当然ながら、赤外線吸収性層の変化により記録する情報としては、必ずしもセキュリティを要しない会社名やカード名、あるいはその他の情報であってもよい。
【0034】
いずれの種類の情報であっても、数字や文字の情報は、通常の形態であって、視認可能なものとして記録するほか、バーコードのような機械読み取り用の形態、OCR文字、もしくはOMR文字等の人間も機械も読取り可能な形態のものとして記録してもよい。また、記録はON−OFF的に記録された情報のみならず、濃淡の階調で記録された情報であってもよい。
【0035】
図4において例示したように、二種類の情報、即ち、一つのカード基材毎に固有な情報と関連付けられた情報、および一つの光回折構造毎に固有な情報とは、本発明においては、いずれか一方の種類の情報のみを記録しても、あるいは、両方を記録してもよいが、いずれか一方の種類の情報のみを記録する場合には、前者の、一つのカード基材毎に固有な情報と関連付けられた情報を記録する方が、より高いセキュリティを与える。
【0036】
次に、図5(a)および(b)を引用して、実際に実施される形に近い情報記録カードを説明する。
図5(a)に示す情報記録カード1は、図2(a)に示した情報記録カード1に対応しており、カード基材2上に、ホログラムシール6が積層されており、ホログラムシール6は、上側から剥離層62、下面にホログラムの凹凸を有するホログラム層(光回折構造層)65、透明光反射性層66、赤外線吸収性層67、および接着剤層68とが順次積層した構造を有し、赤外線吸収性層67に変色等の変化による記録67aを有している。
【0037】
図5(b)に示す情報記録カード1は、図2(b)に示した情報記録カード1に対応しており、カード基材がコアシート2bとオーバーシート2aとからなっており、図5(a)におけるのと同様、上側から剥離層62、下面にホログラムの凹凸を有するホログラム層(光回折構造層の一つ)65、透明光反射性層66、赤外線吸収性層67、および接着剤層68とが順次積層した構造を有し、赤外線吸収性層67に変色等の変化による記録67aを有するホログラムシール6が、コアシート2bとオーバーシート2aとの間に積層されているものである。
【0038】
なお、実際には、前に述べたように、カード基材は、上から順に、オーバーシート、二枚のコアシート、およびオーバーシートの合計4枚のシートの積層体となっていることが多い。
また、図5(a)および図5(b)において示すホログラムシール6は、代表例であり、図3(a)〜図3(d)を引用して説明したような他の構造のものと置き換えることができる。
【0039】
なお、ホログラムシール6内には、さらに別の層を形成して、別の情報を記録して、さらに偽造・変造の困難性を増すことができる。例えば、染料受容性の層を形成しておき、昇華性染料が移行してできた染料画像、もしくは顔料およびバインダ樹脂が付着してできた顔料画像が形成され得る。
【0040】
上記した各々の層について、内容を説明する。
剥離層62は、ホログラムシール6を転写で積層形成するときに、転写後の最上層に積層されているものであって、もともとは、転写に使用する転写シートの基材シートとホログラムシール6とを必要な接着力で接着させ、かつ、転写時には、基材シートとホログラムシール6とを安定的に剥離させるためのものである。(図6(a)参照。)ただし、剥離層62は、転写の際に、転写シートの基材シートに付着したままの場合もある。
【0041】
剥離層62を構成する素材としては、アクリル骨格樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、もしくは酢酸ビニル樹脂と、熱硬化型アクリル樹脂、メラミン樹脂、ニトロセルロース樹脂もしくはポリエチレンワックス等の混合物が好ましく、特に、アクリル骨格樹脂を主成分とすることがより好ましい。
また、剥離層62と基材シートとの密着力をあげる等の調整を行なう意味で、ポリエステル樹脂をさらに配合してもよく、剥離性の向上の意味では、ワックスもしくはシリコーン樹脂を添加してもよい。
剥離層62の形成は、上記の樹脂を適当な溶剤に溶解または分散させて、剥離層形成用塗料組成物もしくはインキ組成物とし、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、もしくはロールコーティング、例えば、グラビアロールを用いたリバースコーティング等の印刷手段もしくは塗付手段により基材シートを構成するプラスチックフィルム上に印刷もしくは塗布して乾燥させることにより行なう事ができる。剥離層62は、乾燥後の厚みで0.1〜10μm程度である。
【0042】
剥離層62と、ホログラム層65および透明光反射性層66との間には、剥離プライマー層63、および保護層64が介在していてもよい。これらの剥離層62、剥離プライマー層63、および保護層64は、各々の名目上の機能を果たすのに加え、赤外線吸収性であってもよく、その場合、下層に赤外線吸収性層を別途に形成する必要はない。
【0043】
剥離プライマー層63は、剥離層と下層との接着力を確保するためのもので、補助的なものであり、省くこともある。
保護層64は、ホログラムの耐久性、例えば、耐摩耗性、耐溶剤性、もしくは耐汚染性等を向上させるためのもので、耐久性の要求度が高いときには、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂を用いて塗付等により設け、加熱もしくは電離放射線の照射により硬化させて形成する。
【0044】
ホログラム層65は、合成樹脂の層にホログラムの凹凸が形成されたものである。光回折構造の代表例であるホログラムとしては、平面ホログラム、体積ホログラムともに使用でき、具体例としては、レリーフホログラム、リップマンホログラム、フルネルホログラム、フラウンホーファホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、レーザー再生ホログラム(イメージホログラムなど)、白色光再生ホログラム(レインボーホログラムなど)、カラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホログラム、ホログラフィックステレオグラム、ホログラフィック回折格子などが挙げられる。
【0045】
ホログラム層65を構成する合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例、PMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン系アクリレートなどの熱硬化性樹脂をそれぞれ単独、或いは上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混合して使用することができ、更には、ラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性物質、或いは、これらにラジカル重合性不飽和単量体を加え電離放射線硬化性としたものなどを使用することができる。このほか、銀塩、重クロム酸ゼラチン、サーモプラスチック、ジアゾ系感光材料、フォトレジスト、強誘電体、フォトクロミックス材料、サーモクロミックス材料、カルコゲンガラスなどの感光材料なども使用できる。
【0046】
上記の樹脂の層へのホログラムの形成は、上記の材料を用いて、従来既知の方法によって形成することができる。例えば、回折格子やホログラムの干渉縞を表面凹凸のレリーフとして記録する場合には、回折格子や干渉縞が凹凸の形で記録された原版をプレス型として用い、上記樹脂層上に前記原版を重ねて加熱ロールなどの適宜手段により、両者を加熱圧着することにより、原版の凹凸模様を複製することができる。また、フォトポリマーを用いる場合は、前記積層シートの保護層上に、フォトポリマーを同様にコーティングした後、前記原版を重ねてレーザー光を照射することにより複製することができる。
【0047】
このように、表面凹凸のレリーフとして回折格子やホログラムの干渉縞を光回折構造層の表面に記録すると、得られた光回折構造の凹凸を用いての複製が可能で、しかも、そのような複製は量産性があり、コストを低くできる点で特に好ましい。
なお、ホログラム層の膜厚は0.1〜6μmの範囲が好ましく、1〜4μmの範囲が更に好ましい。
【0048】
上記のようにホログラム層65の表面に凹凸のレリーフとして回折格子やホログラムの干渉縞を記録した場合には、その回折効率を高めるために、光反射性層66をレリーフ面に形成することが好ましい。
【0049】
透明光反射性層66としては、アルミニウム等の金属薄膜からなる不透明なもの、または、透明なものとがあるが、本発明においては、下層の視認性を確保する意味で、透過性を有することが必要であり、透明薄膜を用いることが望ましい。
【0050】
具体的な透明光反射性層66としては、ホログラム層65とは光の屈折率の異なる物質からなる連続薄膜を使用する。連続薄膜の膜厚は、薄膜を形成する材料の透明領域であればよいが、通常は100〜1000Åが好ましい。連続薄膜をレリーフ面に形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成法が挙げられる。連続薄膜は、その屈折率が光回折構造層64より大きくても小さくてもよいが、屈折率の差が0.3以上あることが好ましく、差が0.5以上、更には1.0以上あることがより好ましい。
【0051】
ホログラム層65より光の屈折率が大きい連続薄膜としては、ZnS、TiO2、Al2 O3 、Sb2 S3 、SiO、TiO、SiO2、Cr2 O3などの金属酸化物もしく金属硫化物が挙げられる。
また、ホログラム層65より光の屈折率が小さい連続薄膜としては、LiF、MgF2 、AlF3 などが挙げられる。
これらの薄膜の厚みは、5〜50nmが好ましく、より好ましくは10〜40nmである。
【0052】
なお、金属薄膜でも、厚さが200Å以下の場合には、光の透過率が比較的小さいため、透明でありながら光反射性層として使用することができる。
Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、もしくはRb等の金属、またはそれらの酸化物、もしくはそれらの窒化物を単独、もしくは組合わせて、形成するが、中でも、Al、Cr、Ni、Ag、もしくはAu等からなる薄膜が特に好ましい。
【0053】
更に、ホログラム層65とは光の屈折率の異なる透明な合成樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレートの層を透明光反射性層66として用いることもできる。
【0054】
赤外線吸収性層67は、染料もしくは顔料で赤外線吸収性のもの、または遷移金属化合物もしくは遷移金属錯体で赤外線吸収性のもの等の赤外線吸収性物質が、適宜な合成樹脂バインダ中に溶解もしくは分散したもので構成される。
【0055】
例えば、ポリメチン系(例;シアニン色素)、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ナフトキノン系、アントラキノン系、ジチオール系、もしくはトリフェニルメタン系、アミニウム系、ジインモニウム系等の染料のうち赤外線吸収性のものを使用することができる。
【0056】
具体的には、フタロシアニン系、もしくはナフタロシアニン系のものとして、(株)日本触媒製のTX−304A、TX−305A等がある。また、特開平8−60008号に開示された、1,4−ジ−イソペントキシ−2,3−ジシアノフェノチアジン、または1,4−ジ−イソペントキシ−2,3−ジシアノ−10−エチルフェノチアジンと金属誘導体との反応生成物として得られるフタロシアニン化合物、特開平9−176501号に開示された、C.I.ピグメントグリーン(フタロシアニングリーン)等と、2−(n−オクチルアミノ)エタンチオール、もしくは2アミノエタンチオール等のエタンチオール誘導体との反応生成物として得られるもの、もしくは特開平9−263717号に開示されたナフタロシアニン化合物等がある。
【0057】
スクアリリウム系のものとして、(株)日本感光色素研究所製のNK−2772がある。
【0058】
アミニウム系のものとして、特開平7−70496号に開示されたN,N,N’,N’−テトラキス(p−ジアルキルアミノフェニル)−p−フェニレンジアミニウム塩類がある。
【0059】
染料として入手できるものでは、日本化薬製のカヤソープCY−9、IR−820、バイエル社製のF2GS、ヘキスト社製のBraun GGL Stab、Braun RG Stab、ROT GGF Stab、Blau FG Stab、Blau R Stab、Blau 3R Stab、Grun BStab、Oliv HG Stab、Grau BS Stab、もしくはSchwarz CL Stab、 住友化学製のGreen G、OPTOGEN NIR−760S、OPTOGEN NIR−810、OPTOGEN NIR−830、OPTOGEN NIR−840S、OPTOGEN NIR−980、OPTOGEN DIR−100等が挙げられる。
【0060】
チオウレア構造(−NH−(C=S)−NH−)を分子中に2つ有する次のようなビスチオウレア化合物がある。
特開平8−109365号に記載された、R−NH−(C=S)−NH−Ph(Xn)−NH−(C=S)−NH−Rの構造のもの。ただし、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、アリル基、置換もしくは未置換の炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは未置換の炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜20の1置換アミノ基、または置換もしくは未置換の炭素数5〜20のピリジル基であり、Xは炭素数1〜4個の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、もしくは水素原子である。
【0061】
特開平8−127763号に開示された、R−NH−(C=S)−NH−A−NH−(C=S)−NH−Rの構造のもので、Aは置換もしくは未置換のベンゼン環を3個有する2価の基であるもの。ただし、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、アリル基、置換もしくは未置換の炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは未置換の炭素数6〜30のアラルキル基、炭素数1〜15のアシル基、置換もしくは未置換の炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜20の1置換アミノ基である。
【0062】
特開平8−127764号に開示された、Ra−NH−(C=S)−NH−A−NH−(C=S)−NH−Raの構造のもの。ただし、Raは、炭素数1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、アリル基、置換もしくは未置換の炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは未置換の炭素数6〜30のアラルキル基、置換もしくは未置換の炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜20の1置換アミノ基であり、また、Aは、ビフェニルであって、各々のベンゼン環は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、ハロゲン原子、スルホン酸基、もしくは水酸基で置換されていてもよい。
【0063】
あるいは、鉄、銅、クロム、コバルト、もしくはニッケル等の遷移金属の化合物、もしくはそれら遷移金属の錯体を使用することができる。
【0064】
遷移金属の化合物としては、特開2000−1059号に記載された金属酸化物、具体的には、チタンブラック、黒色酸化鉄(Fe3O4)、複合酸化物(CuO−Cr2O3、CuO−Fe2O3−Mn2O3、CuO−Fe2O3−Cr2O3)等が挙げられる。これらの金属酸化物顔料は2種以上を混合して使用してもよい。
また、近赤外線吸収材料の金属酸化物顔料として、鉄とチタンの複合酸化物であるイルメナイトや、鉄と銅の複合酸化物等の金属複合酸化物を使用することができる。
【0065】
また、遷移金属の化合物としては、特開平9−208918号に開示された、リン酸エステルもしくはホスホン酸エステルと、2価の銅イオン、または、酸化スズおよび/もしくは酸化インジウムとの組合わせからなるものがある。
リン酸エステルは、PO(OH)n(OR1)3-nで表されるもので、ただし、R1は、炭素数が1〜20のアルキル基、またはCH2=CXCOO(C2H4O)m−、ただし、Xは、水素原子もしくはメチル基であり、添え字mは0〜5の整数であり、nは1もしくは2である。
また、ホスホン酸エステルは、POR2(OH)(OR3)で表されるもので、R2およびR3は、それぞれ炭素数が1〜20のアルキル基であり、互いに、同じでも違っていてもよい。
【0066】
遷移金属の化合物としては、特開平8−73653号に開示された、硫化第2銅とチオウレア誘導体との組合わせもある。
【0067】
金属錯体系のものとしては、三井東圧染料社製のSIR−159、特公昭60−21294号記載のチオールNi錯体、もしくはミロリーブルー(鉄フェリシアン化錯体)がある。
【0068】
特開平7−70363号、特開平7−70445号、特開平7−70481号、特開平7−70482号、もしくは特開平9−324144号に開示された、錫ドープ酸化インジウム粉末も使用できる。特に、カットオフ波長が1000nm以下になるよう、不活性ガス中、400℃〜800℃程度の温度で、加熱処理したものが好ましい。
この他、カーボンブラックも使用できる。
【0069】
これらの他、アズレニウム系、トリフェニルアミン系、トリスアゾ系、ジフェニルメタン系、キノン系、アゾ系、インモニウム系、もしくはジインモニウム系等が挙げられ、以上に例示した光吸収剤は、これらのうちから一種または二種以上を、赤外線吸収性層中に配合して使用することができる。
【0070】
上記の赤外線吸収性物質を溶解、分散させる合成樹脂バインダとしては、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリアミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、もしくはスチレン/マレイン樹脂等が例示できる。
【0071】
上記した赤外線吸収剤の1種もしくは2種以上を用い、上記の合成樹脂バインダ、および溶剤等を用いて、溶解もしくは分散して赤外線吸収性層形成用組成物とし、得られた組成物を、グラビア印刷法、もしくはロールコーティング等の印刷手段もしくは塗付手段により印刷もしくは塗布して乾燥させることにより、赤外線吸収性層を形成する事ができる。
赤外線吸収性層67中の赤外線吸収剤は、赤外線吸収性層の固形分中、0.1〜5質量%とすることが好ましく、下限未満では赤外線吸収が十分でなく、レーザー光の照射により記録の形成が行なえず、また上限を超えると、赤外線吸収性層は着色してしまい、赤外線吸収性層67の下層の視認性を損なう上、塗料の粘度が上昇し、コーティング適性が悪くなる。
赤外線吸収性層67は、乾燥後の厚みで0.1〜3μm程度が好ましい。
【0072】
接着剤層68は、具体的には、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ゴム変性物等のうちから適宜選択した素材から構成される。これらは単体、もしくは2種以上の混合系として用いることが出来、更に必要に応じてハードレジンや可塑剤、その他の添加剤を加えて使用することができ、透明性の高いものを選択することが好ましい。
接着剤層68は転写シート上に設けておいた方が便利だが、転写の際に被着体または/および転写シートに塗って使用するのであれば、転写シートの構成から省くこともできる。
【0073】
接着剤層68の形成は、上記の樹脂を溶解もしくは分散した塗料組成物とし、ロールコーティング等の塗付手段により、塗付し、乾燥することにより行ない、必要な厚みとしては0.5〜6μmが好ましく、より好ましくは1.5〜3μmである。
なお、接着剤層68と、各図で示した接着剤層68の上層との接着力を向上させる目的で、公知の素材を用い、公知の塗付手法等により、アンカー層を形成してもよい。
【0074】
以上のホログラムシール6の各層は、例えば2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムのような機械的強度のあるプラスチックフィルムからなる基材シート上に、公知の塗付方法等の積層方法によって順次形成して行く。プラスチックフィルムの厚みとしては、5〜250μm程度が好ましいが、転写や貼付を機械を用いて行ない、また、貼付や転写の際に加熱を伴なうこともあり得る上、過度な厚みを有すると、加熱の効率を低下させることがあるので、10〜50μm程度の厚みとすることがより好ましい。
図6(a)は、ホログラムシール6を転写シート型に形成したもので、基材シート61の下面に剥離性層62、必要に応じて設ける剥離プライマー層63および保護層64、ホログラム層65、透明光反射性層66、赤外線吸収性層67、および接着剤層68を順次積層して得たものである。
【0075】
図6(b)は、ホログラムシール6をラベル型としてもので、剥離層62等を形成せずに、基材シート61に、必要に応じてプライマー層69を介し、ホログラム層65、透明光反射性層66、および赤外線吸収性層66を強固に接着させ、さらに下層に接着剤層68を積層して得たものである。
図6(a)および図6(b)では、いずれにおいても、観察側から順にホログラム層65と透明光反射性層66が積層された積層体Aで光回折構造を示したが、観察側から順に透明反射性層67とホログラム層66とが積層された積層体Bを用いることもでき、また、各々において、赤外線吸収性層66を積層する位置は、図3(a)〜図3(d)を引用して説明したのと同様、適宜、変更し得る。
【0076】
なお、被着体に貼った後、もしくは転写後の表面の耐久性が要求される場合には、ホログラムシール6として、保護層64を伴なったものを用いてもよい。
また、図6(b)に示すようなラベル型のホログラムシール6においては、被、基材シート61を光回折構造層よりも下側に積層してあってもよい。
【0077】
ところで、図5(a)および(b)に例示したような情報記録カードを得る際には、赤外線吸収性層への記録の形成は、赤外線吸収性層が形成された時点以降で、被着体への適用前に行なうことができるが、代表的には、ホログラムシールが完成した状態で行ない、その後、被着体に転写もしくは貼付により適用するとよい。
あるいは、先に、被着体上にホログラムシールを転写もしくは貼付により適用した後、被着体上に積層されたホログラムシール内の赤外線吸収性層に記録の形成を行なってもよい。
【0078】
以上、および説明から明らかであるが、本発明において使用するホログラムシールは、赤外線吸収性層へも記録の形成後であっても、透明性が維持されるため、
被着体に貼っても、貼った位置におけるホログラムシールの下層の視認性を妨げないので、ホログラムシールを適用する位置上の制約が解消する上、下層に別の視覚情報を形成しておき、下層の視覚情報とマッチングした記録の形成をホログラムシールに行なうこともできるので、意匠面での制約の解消もできる利点がある。
【0079】
以上の説明においては、カード、特にクレジットカードを念頭に説明してきたが、銀行カードや身分証明証、運転免許証、パスポート、もしくは会員証等の各種IDカード、商品券、ギフト券、もしくは証券等、受験票、パスポート、公的機関が発行する各種資格の証明書等にも適用することができる。
また、情報記録体以外であっても貴金属、宝石等の宝飾品、時計(特に腕時計)、化粧品、家庭電気製品、衣料、皮革製や布製のバッグ等の袋物等、特に、偽号の対象となりやすい、著名ブランド製品等に、その商品が真正な物であることを証明する目的で、直接、その商品、もしくはその商品を収納した箱、包装袋等に貼付、もしくは転写して使用することができる。
【0080】
【実施例】
(実施例)
ホログラム転写シートをまず準備した。
基材シートとして、厚み25μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを準備し、下記の剥離性層形成用塗料組成物をグラビアロールコーティング法により塗布し、乾燥させて、厚み1.5μmの剥離性層とした。
(剥離性層形成用塗料組成物)
・アクリル樹脂 40質量部
・ポリエステル樹脂 2質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
・トルエン 50質量部
【0081】
次に、剥離性層上に、下記のホログラム形成用層形成用塗料組成物を塗布し、乾燥させて、厚みが2μmのホログラム形成用樹脂層とした後、ホログラムの干渉縞を凹凸として形成した原版を用い、ホログラム形成用樹脂層に対し、エンボス加工を行なって、ホログラムの凹凸を転移させた。
(ホログラム層形成用塗料組成物)
・アクリル樹脂 40質量部
・メラミン樹脂 10質量部
・シクロヘキサノン 50質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
【0082】
凹凸付与後、凹凸を有する側に、透明蒸着層として、厚み30nmのTiO2膜を真空蒸着法により形成した。
下記の赤外線吸収性アンカー層形成用塗料組成物、および接着剤層形成用塗料組成物を用い、厚み0.5μmの赤外線吸収性アンカー層、および厚み2μmの接着剤層を順次積層した。
(赤外線吸収性アンカー層形成用塗料組成物)
・アクリル樹脂 100質量部
・赤外線吸収剤 0.5質量部
(山本化成(株)製、フタロシアニン系化合物、YKR−3080)
・メチルエチルケトン 50質量部
・トルエン 50質量部
(接着剤層形成用塗料組成物)
・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 40質量部
・メチルエチルケトン 50質量部
・トルエン 50質量部
【0083】
上記で得られた基材シート/剥離性層/ホログラム層/透明反射層/赤外線吸収性アンカー層/接着剤層の各層からなる転写シートに対し、YAGレーザー光を用い、波長;1064nm、出力;5W、ビームスポットサイズ;50μmのレーザー光を対物レンズの位置を調整することにより、上記の赤外線吸収性アンカー層に集光させ、集光部において、赤外線吸収性層を変色させることにより、文字および画像の記録の形成を行なった。
【0084】
別に、いずれもポリ塩化ビニル樹脂製で、2枚の白色のコアシート、およびその表裏に配置された各々1枚ずつの透明オーバーシートからなる4層の積層体からなるカード用基材の表面に、昇華転写プリンタを用い、文字、およびカード所有者の顔写真を出力した後、上記の転写シートの接着剤層側がカード基材を向くようにして重ね合せ、転写シート上の,剥離性層/ホログラム層/透明反射層/赤外線吸収性アンカー層/接着剤層の各層からなり、赤外線吸収性アンカー層に文字、画像の記録がなされたホログラムシールをカード基材上の顔写真の上に転写したところ、顔写真の視認性を妨げることなく、ホログラムシール上にも、文字、画像の記録がなされ、下層と重畳した意匠感と、製造の困難性を備えたカードを得た。
【0085】
なお、上記において、レーザー光として、ピーク出力10KW、時間幅0.2μ秒、ビーム径100μmに絞りこんだパルスレーザー光を使用しても、同様な結果を得た。
【0086】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、視認可能な記録が形成されていながら、下層が透視可能な光回折構造を備えた情報記録体を提供できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、基材と光回折構造との間に記録された別の記録が透視できるので、その別の記録の位置による制約なしに適用された光回折構造を有するか、もしくは、その別の記録とのマッチングを図った光回折構造を有する情報記録体を提供できる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2記載の発明の効果に加え、基材がカードサイズとされているので、カードの利便性をも有する情報記録体を提供できる。
請求項4の発明によれば、請求項1に記載されたような情報記録体を得るのに適した光回折構造貼付用シートを提供することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1に記載されたような情報記録体を得るのに適した光回折構造転写シートを提供することができる。
請求項6の発明によれば、請求項4に記載された光回折構造貼付用シートを、予め情報記録体の基材に積層して準備しておき、請求項1に記載されたような情報記録体を、レーザー光の照射で完成させることができ、その都度、情報記録体を発行するのに適した製造方法を提供できる。
請求項7の発明によれば、請求項4記載の光回折構造貼付用シートの赤外線吸収性層に変色の程度の異なる区域からなる記録を予め形成しておくので、完成品の情報記録体に比べれば、厚みの薄い光回折構造貼付用シートに一括して記録の形成を行なった後に積層するので、光回折構造への記録の形成を大量に行なう際に効率のよい製造方法を提供できる。
請求項8の発明によれば、予め情報記録体の基材に転写する点を除くと、請求項6の発明と同様な効果の得られる、情報記録体の製造方法を提供できる。
請求項9の発明によれば、情報記録体への適用を転写で行なう点を除くと、請求項7の発明と同様な効果の得られる、情報記録体の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードに適用した場合の平面図である。
【図2】カードの長さ方向の断面図である。
【図3】ホログラムシールの断面図である。
【図4】ホログラムシールの応用例の平面図である。
【図5】カードに適用した具体的な状態を示す断面図である。
【図6】ホログラムシールの具体例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カード
2 基材
4 エンボス文字
6 ホログラムシール
7 ホログラム
8 画像
9 基材毎の固有な情報
10 光回折構造毎の固有な情報
61 基材シート
62 剥離性層
63 剥離プライマー層
64 保護層
65 ホログラム層
66 透明光反射性層
67 赤外線吸収性層(67a;記録)
68 接着剤層
Claims (9)
- 少なくとも透明光反射性層および光回折構造層とからなる光回折構造が、基材内に前記基材上から観察可能に埋め込まれて積層されているか、もしくは前記基材上に積層されており、前記基材と前記光回折構造の間、もしくは前記光回折構造上に、透明な赤外線吸収性層が積層してあり、かつ前記赤外線吸収性層には、変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録が形成され得ることを特徴とする情報記録体。
- 前記基材と前記光回折構造との間には、さらに別の情報が記録されていることを特徴とする請求項1記載の情報記録体。
- 前記基材が携帯可能なカードサイズであることを特徴とする請求項1または2記載の情報記録体。
- 透明基材シート上に、請求項1記載の透明光反射性層および請求項1記載の光回折構造層とからなる請求項1記載の光回折構造が積層されており、前記透明基材シートと前記光回折構造の間、もしくは前記光回折構造上に、請求項1記載の赤外線吸収性層が積層されており、前記透明基材シートの前記光回折構造を有する側とは反対側か、もしくは前記光回折構造の前記透明基材シートとは反対側に、接着剤層が積層されていることを特徴とする光回折構造貼付用シート。
- 剥離性基材シートの剥離性面上に、請求項1記載の透明光反射性層および請求項1記載の光回折構造層とからなる請求項1記載の光回折構造が積層されており、
前記光回折構造の前記剥離性基材シート側、もしくは前記光回折構造上に、請求項1記載の赤外線吸収性層が積層されて、さらに最上層に接着剤層が積層されていることを特徴とする光回折構造転写シート。 - 請求項1記載の基材上に、請求項4記載の光回折構造貼付用シートを、請求項4記載の接着剤層側を前記基材に向けて積層し、その後、請求項4記載の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成することを特徴とする情報記録体の製造方法。
- 請求項4記載の光回折構造貼付用シートの赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成し、その後、前記記録形成済みの前記光回折構造貼付用シートを、請求項4記載の接着剤層側を請求項1記載の基材に向けて積層することを特徴とする情報記録体の製造方法。
- 請求項1記載の基材上に、請求項5記載の光回折構造転写シートを用いて、前記光回折構造転写シートから請求項5記載の剥離性基材シートを除いた積層部分(以後、転写層と称す。)を、請求項5記載の接着剤層側を前記基材に向けて転写し、その後、前記転写された前記転写層中の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成することを特徴とする情報記録体の製造方法。
- 請求項5記載の光回折構造転写シートから請求項5記載の剥離性基材シートを除いた積層部分(転写層。)の赤外線吸収性層にレーザー光を照射することにより、前記赤外線吸収性層に変色して可視可能となるとともに透明性を維持している区域からなる記録を形成し、その後、前記記録形成済みの前記光回折構造転写シートを用いて、請求項5記載の接着剤層側を請求項1記載の基材に向けて、前記記録形成済みの前記積層部分を前記基材に転写することを特徴とする情報記録体の製造方法。
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