JP2003052227A - コンバインの穀稈搬送装置 - Google Patents

コンバインの穀稈搬送装置

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JP2003052227A
JP2003052227A JP2001249655A JP2001249655A JP2003052227A JP 2003052227 A JP2003052227 A JP 2003052227A JP 2001249655 A JP2001249655 A JP 2001249655A JP 2001249655 A JP2001249655 A JP 2001249655A JP 2003052227 A JP2003052227 A JP 2003052227A
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pretreatment
grain
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JP2001249655A
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Hiroaki Yamazaki
弘章 山崎
Hideya Eda
秀弥 江田
Tatsuya Yamazaki
達也 山崎
Masahiro Nishigori
将浩 錦織
Toshiyuki Ishibashi
俊之 石橋
Takashi Kadowaki
隆志 門脇
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Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コローラ走行装置が沈み込むような湿田であ
っても、刈取り作業の継続が可能なコンバインの穀稈搬
送装置を提供する。 【解決手段】 コンバインの前処理部の上昇を開始させ
るリフト上昇スイッチ91と、前記前処理部の位置を検
出するポテンショメータ21とを備え、前処理部が、上
昇開始位置から所定の高さ連続して上昇したとき、前記
前処理部の穀稈の搬送を停止させるようにした。圃場の
状況に影響されず、前処理部における穀稈の搬送を的確
に制御することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前処理部で刈取っ
た穀稈を脱穀部に向けて搬送するコンバインの穀稈搬送
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンバインでは、穀稈の刈取と脱穀を同
時に行うため、前処理部に穀稈の刈取部と搬送部を設
け、刈取部で刈取った穀稈を搬送部(こぎ深さ搬送装
置)により順次脱穀部のフィードチェーンに送り込むよ
うになっている。前記搬送部には、刈取られた穀稈を検
出するこぎ深さメインセンサと、刈取られた穀稈の穂先
を検出する株元センサ及び穂先センサとを設け、こぎ深
さメインセンサの検出出力に基づいて、株元センサ及び
穂先センサが作動し、刈取られた穀稈の穂先を検出し
て、こぎ胴に対する穀稈の穂先の通過位置を制御するこ
ぎ深さ制御が行われている。
【0003】コンバインでは、前処理部が機体の基準位
置に対して予め設定された位置まで上昇すると、前処理
部のこぎ深さ搬送装置と脱穀部のフィードチェーンを停
止させるリフトシャット機能が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圃場が湿田などの場
合、クローラ走行装置が圃場に沈み込むため、穀稈の刈
取り位置を高めに設定している。そして、前記リフトシ
ャット機能を使用していると、前処理部を少し上昇させ
ただけで、リフトシャット機能が働き、前処理部のこぎ
深さ搬送装置や脱穀部のフィードチェーンが停止して、
刈取り作業が継続できなくなることがある。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑み、クローラ走
行装置が沈み込むような湿田であっても、刈取り作業の
継続が可能なコンバインの穀稈搬送装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、刈取った穀稈を、前処理部
(16)から脱穀部(45)へ搬送するようにしたコン
バイン(10)の穀稈搬送装置において、前記前処理部
(16)の上昇を開始させる操作手段(91)と、前記
前処理部の位置を検出する検出手段(21)とを備え、
前記前処理部(16)を、上昇開始位置から所定の高さ
連続して上昇させたとき、前記前処理部(16)の穀稈
の搬送を停止させるようにした制御装置(85)を設け
た、ことを特徴とする、コンバインの穀稈搬送装置にあ
る。
【0007】また、本発明の請求項2は、前記制御装置
(85)は、前記前処理部(16)を上昇させるための
リフト上昇スイッチ(91)と、前記前処理部の位置を
検出するポテンショメータ(21)とを備え、前記リフ
ト上昇スイッチ(91)がONしている間の前記ポテン
ショメータ(21)の変化量を検出し、ポテンショメー
タ(21)の変化量が所定の値に達したとき、前記前処
理部(16)の穀稈の搬送を停止させるようにした、こ
とを特徴とする、請求項1記載のコンバインの穀稈搬送
装置にある。
【0008】また、本発明の請求項3は、前記制御装置
(85)は、前記前処理部(16)が上昇して穀稈の搬
送を停止した位置を記録する記憶部を備え、前記前処理
部(16)を下降させるとき、前記穀稈の搬送を停止し
た位置、もしくはそれより低い位置から、前記前処理部
(16)の穀稈の搬送を開始させるようにした、ことを
特徴とする、請求項1記載のコンバインの穀稈搬送装置
にある。
【0009】また、本発明の請求項4は、前記制御装置
(85)は、前記前処理部(16)の上昇により穀稈の
搬送を停止させる搬送停止値を設定し、前記前処理部
(16)が前記搬送停止値まで上昇したとき、前記前処
理部(16)の穀稈の搬送を停止させ、前記搬送停止値
より下降したとき、前記前処理部(16)の穀稈の搬送
を開始させるようにした、ことを特徴とする、請求項1
又は2記載のコンバインの穀稈搬送装置にある。
【0010】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明を実施するコンバイ
ンの断側面図、図2は、図1に示すコンバインの駆動系
統図、図3は、図1におけるコンバインの制御系統図、
図4は、制御の過程を示すフローチャート、図5は、前
処理部の移動範囲を示す説明図である。
【0012】図1において、コンバイン10は、左右一
対のクローラ走行装置11、11により支持された機体
12を有している。この機体12の前部(図1の左側)
の左右いずれか一側には、エンジン13が搭載されてい
る。このエンジン13の上方には、運転席15が配置さ
れている。
【0013】また、前記機体12の前方(図1の左側)
には、穀稈を刈取る前処理部16が昇降自在に支持され
ている。さらに、前記機体12の前部の左右いずれか他
側には、刈取られた穀稈を脱穀し、かつ脱穀した穀粒を
選別する脱穀部45が配置されている。
【0014】そして、前記クローラ走行装置11、1
1、前処理部16及び脱穀部45は、前記エンジン13
により駆動され、コンバイン10の走行と、穀稈の刈取
り、脱穀作業が行なわれる。
【0015】前記前処理部16は、倒伏した穀稈を引起
す引起し装置26と、切断された穀稈を掻き込む掻き込
み装置31と、刈り取られた穀稈を前記脱穀部45へ向
けて搬送すると共に、穀稈の位置を調整するこぎ深さ搬
送装置36を備え、その作動基端側を機体12の前方に
配置された伝動軸ケース17に回転可能に支持されてい
る。
【0016】この伝動軸ケース17から機体12に対
し、機体12の前方斜め下方に向けて延出された伝動ケ
ース19は、その長手方向の中間位置に配置された油圧
シリンダ20の伸縮により、伝動軸ケース17を中心と
して揺動する。前記伝動軸ケース17には、伝動ケース
19の回動量を検出するリフトポテンショメータ21が
設けられている。
【0017】また、前記伝動ケース19の下方には、機
体12の左右方向(図1の紙面前後方向)に亘って延設
され、かつ該伝動ケース19と略T字状に直交する伝動
軸筒22が一体的に連結されている。この伝動軸筒22
には、機体12の前方に向かって延びる前処理フレーム
23を介して、未刈り穀稈を分草して引起し通路に導く
複数個のデバイダ25が一体的に連結されている。
【0018】また、左右両端のデバイダ25の下方に
は、コンバイン10の自動走行を可能とする方向センサ
(図示せず)を有している。前記デバイダ25の後方に
は、分草された穀稈を引起こす前記引起し装置26が、
前処理部16の前方から後方に向けて上昇する傾斜状に
設けられている。
【0019】この引起し装置26は、爪付チェーン27
と引起しケース29を有し、爪付チェーン27には所定
の間隔で複数本の爪が取付けられ、これらの爪が引起し
ケース29内を上方に回動して穀稈をすき上げる。この
爪付チェーン27は、後述する駆動系により駆動され
る。
【0020】前記引起し装置26の後方で、かつ伝動軸
筒22の前方下部には、地面に近接して穀稈の株元を切
断する刈刃30が設けられている。この刈刃30により
切断された穀稈は、掻き込み装置31によって掻き込ま
れて後方に移送される。
【0021】前記掻き込み装置31は、搬送ベルト32
と株元搬送スターホイル33、株元搬送チェーン35等
を有し、前記刈刃30によって刈取られた穀稈は、搬送
ベルト32と株元搬送スターホイル33によって掻き込
まれて各々の通路に寄せられ、株元搬送チェーン35に
よって挟持され、掻き込み装置31の後方に配置された
前記こぎ深さ搬送装置36に引き継がれる。
【0022】前記こぎ深さ搬送装置36は、こぎ深さ調
整が可能なように、その後部が前記伝動軸ケース17を
中心として回動可能に支持されていて、穀稈の穂先側を
搬送する穂先搬送チェーン37と株元側を搬送する株元
搬送チェーン39を備えている。これら穂先搬送チェー
ン37と株元搬送チェーン39は、前述した後部を支点
に一体となって上下動自在とされていて(図の矢印方
向)、その始端側は、前記掻き込み装置31の株元搬送
チェーン35の搬送方向終端側の上方に延設されてい
る。
【0023】前記こぎ深さ搬送装置36に付設されたU
パイプ部40には、搬送途中の穀稈の有無を検出する第
1の検出手段としてのこぎ深さメインセンサ41が配設
されている。このこぎ深さメインセンサ41は、例え
ば、オン、オフスイッチが用いられ、搬送途中の穀稈の
有無を検出する。また、前記Uパイプ部40には、第2
の検出手段としての株元センサ42と、穂先センサ43
からなる株元・穂先センサが取り付けられている。この
株元・穂先センサは、掻き込み装置31からこぎ深さ搬
送装置36に引き継がれた穀稈の穂先の位置を検出す
る。
【0024】前記脱穀部45には、フィードチェーン4
6と、このフィードチェーン46に略平行してこぎ室4
7が設けられていて、該こぎ室47内には機体12の前
後方向に沿う回転軸を中心としてこぎ胴49が回転自在
に配置されている。このこぎ胴49の下方には、脱穀さ
れた穀粒を漏下する受網50が設けられていて、該受網
50の下方には、揺動選別部51が前後揺動可能に配設
されている。
【0025】そして、揺動選別部51の揺動作用と唐箕
52及び吸引ファン53から発生される選別風とにより
稈枝混じりの穀粒物が選別される。揺動選別部51にて
選別された穀粒は、下方に配置された1番樋55又は2
番樋56に落下収容される。なお、こぎ室47内でこぎ
胴49により脱穀された後の穀稈は、フィードチェーン
46から機体12後部に設けられた排稈チェーン57に
引き継がれて処理される。
【0026】前記エンジン13(E/G)を動力源とす
るコンバイン10の駆動系統は、図2に示すように構成
されている。コンバイン10の走行駆動系を構成するト
ランスミッション59(T/M)には、主変速機を構成
するHST60と、副変速機61及び歯車列62が配置
され、クローラ走行装置11を駆動する。エンジン13
からHST60へは、エンジン13の出力軸13aに固
定されたプーリ13bと、HST60の入力軸60aに
固定されたプーリ60bの間に掛け渡されたベルト63
で動力の伝達が行なわれる。
【0027】駆動軸65は、コンバイン10の所定の位
置に回転可能に支持されている。エンジン13から駆動
軸65へは、エンジン13の出力軸13aに固定された
プーリ13cと、駆動軸65に固定されたプーリ65a
の間に掛け渡されたベルト66で動力の伝達が行なわれ
る。なお、ベルト66には、作業機クラッチ67(テン
ションクラッチ)が配置されている。
【0028】中間軸69は、コンバイン10の所定の位
置に回転可能に支持されている。駆動軸65から中間軸
69へは、駆動軸65の一端に固定された傘歯車65b
と、この傘歯車65bと噛み合うように中間軸69に固
定された傘歯車69aで動力の伝達が行なわれる。
【0029】中間軸69からこぎ胴49へは、中間軸6
9の一端に固定されたプーリ69bと、こぎ胴49の入
力軸49aの一端に固定されたプーリ49bの間に掛け
渡されたベルト70で動力の伝達が行なわれる。
【0030】前処理用変速機71は、前処理駆動用無段
変速機を構成するHST72を備えている。駆動軸65
からHST72へは、駆動軸65に固定されたプーリ6
5cと、HST72の入力軸72aに固定されたプーリ
72bの間に掛け渡されたベルト73によって動力の伝
達が行なわれる。なお、HST72は、HST駆動モー
タ75を備えている。
【0031】前処理駆動軸76は、コンバイン10の所
定の位置に回転可能に支持されている。前処理用変速機
71から前処理駆動軸76へは、前処理用変速機71の
出力軸71cに固定されたプーリ71dと、前処理駆動
軸76に固定されたプーリ76aの間に掛け渡されたベ
ルト77によって動力の伝達が行なわれる。なお、ベル
ト77には、刈取りクラッチ79(テンションクラッ
チ)が配置され、脱穀部45の駆動中に前処理部16を
停止させ、手こぎ作業を可能にするよう構成されてい
る。
【0032】前記前処理駆動軸76は、傘歯車76b
と、この傘歯車76bと噛み合う傘歯車37aを介し
て、前記穂先搬送チェーン37及び株元搬送チェーン3
9を駆動する。
【0033】伝動軸80は、コンバイン10の所定の位
置に回転可能に支持されている。前記前処理駆動軸76
から伝動軸80へは、前処理駆動軸76に固定された傘
歯車76cと、この傘歯車76cと噛み合うように伝動
軸80に固定された傘歯車80aにより動力の伝達が行
なわれる。
【0034】この伝動軸80は、前記刈刃30を駆動す
ると共に、伝動軸80に固定された歯車80bと噛み合
う歯車32a、この歯車32aと噛み合う歯車32bを
介して掻き込み装置31の搬送ベルト32を駆動する。
【0035】駆動軸81は、コンバイン10の所定の位
置に回転可能に支持されている。前記前処理用変速機7
1の出力軸71cから駆動軸81へは、出力軸71cに
固定された歯車71eと噛み合う歯車71fに一体に固
着されたスプロケット71gと、駆動軸81に固定され
たスプロケット81aとの間に掛け渡されたチェーン8
2により、動力の伝達が行なわれる。そして、駆動軸8
1に固定されたスプロケット81bにより、フィードチ
ェーン46が駆動される。
【0036】コンバイン10の制御装置85は、図3に
示すように構成されている。即ち、制御装置85は、入
力インターフェース86と、マイコン87及び出力イン
ターフェース89を備え、コンバイン10のメインスイ
ッチ90に接続されている。
【0037】前記マイコン87は、記憶手段(図示せ
ず)を備え、前処理部16の上昇開始位置、及び前処理
部16の穀稈の搬送停止位置等を記憶するように構成さ
れている。
【0038】前記入力インターフェース86には、リフ
トポテンショメータ21、リフト上昇スイッチ91、作
業機クラッチスイッチ92、刈取りクラッチスイッチ9
3、こぎ深さメインセンサ41、リフトシャットスイッ
チ94、手こぎスイッチ95、バックスイッチ96、T
/M回転センサ97、HST回転センサ98、エンジン
回転センサ99等が接続されている。
【0039】リフト上昇スイッチ91は、ONすること
により前処理部16を上昇させる。このリフト上昇スイ
ッチ91を連続してONさせることにより、前処理部1
6が連続して上昇する。
【0040】前記作業機クラッチスイッチ92は、作業
クラッチレバー(図示せず)に設けられ、コンバイン1
0の走行と、前処理部16及び脱穀部45の駆動を、連
動もしくは切離しする作業機クラッチ67の切り替えを
行なう。
【0041】前記刈取りクラッチスイッチ93は、刈取
りクラッチレバー(図示せず)に設けられ、前処理部1
6と脱穀部45の駆動を、連動もしくは切離しする刈取
りクラッチ79の切り替えを行なう。前記リフトシャッ
トスイッチ94は、操作パネル(図示せず)に配置さ
れ、前処理部16が予め設定された高さより上昇したと
き、穀稈の搬送を停止させる。
【0042】手こぎスイッチ95は、操作パネルに配置
され、脱穀部45のみを作動させて、手こぎ作業が行な
えるようにする。手こぎスイッチ95がONのときは、
手こぎランプ102が点灯して、脱穀部45が手こぎ作
業状態(即ち、前処理部16と連動しない状態)になっ
ていることを表示する。
【0043】バックスイッチ96は、主変速機の主変速
操作レバー(図示せず)に配置され、コンバイン10の
走行方向を選択する。T/M回転センサ97は、走行用
のHST60の出力軸に設けられ、その回転を検出す
る。HST回転センサ98は、HST72の出力軸に設
けられ、その回転を検出する。エンジン回転センサ99
は、オルタネータのパルスをカウントし、エンジン13
の回転を検出するようになっている。
【0044】また、出力インターフェース89には、ホ
ーン101、手こぎランプ102、前処理搬送用のHS
T駆動モータ75、E/Gストップソレノイド103が
接続されている。
【0045】このような構成のコンバイン10では、コ
ンバイン10を圃場に入れた後、その方向を穀稈の配列
方向に向け、コンバイン10を前進させる。すると、デ
バイダ25が穀稈の配列内に分け入り、爪付チェーン2
7で穀稈を引起す。刈刃30で穀稈を切断(刈取り)す
る。
【0046】刈取られた穀稈は、搬送ベルト32でこぎ
深さ搬送装置36まで搬送され、こぎ深さ搬送装置36
に渡される。こぎ深さ搬送装置36で、フィードチェー
ン46の向けて搬送される間に、穀稈は、こぎ深さメイ
ンセンサ41で検出されると共に、株元センサ42と穂
先センサ43で穀稈の穂先の位置が検出される。そし
て、その検出結果に基づいて、穀稈の穂先が株元センサ
42と穂先センサ43の間に位置するように、こぎ深さ
搬送装置36により、穀稈の位置が調整される。
【0047】穀稈は、こぎ深さ搬送装置36からフィー
ドチェーン46に受け渡される。そして、穀稈は、フィ
ードチェーン46により、その穂先がこぎ室47内を通
過するように搬送され、こぎ胴49との接触により脱穀
される。フィードチェーン46の終端まで搬送された穀
稈は、排稈チェーン57に受け渡され、排稈チェーン5
7でコンバイン10の外へ廃棄される。
【0048】穀稈から脱穀された穀粒物は、受網50上
に落下し、さらに受網50を通り揺動選別部51上に集
められる。そして、揺動選別部51の揺動作用と、唐箕
52及び吸引ファン53から発生される選別風により、
稈枝と分離される。揺動選別部51にて選別された穀粒
は、下方に配置された1番樋55又は2番樋56に落下
収容される。
【0049】このようなコンバイン10における前処理
部16の上昇位置と、穀稈の搬送制御の関係を、図4に
示すフローチャート及び図5を参照しながら説明する。
【0050】なお、図5において、縦軸は、前処理部の
高さ位置を示し、下から前処理部16の最下降位置A、
前処理部16の現在位置である現在リフト値B、前処理
部16が連続上昇したとき、前処理部の穀稈の搬送を停
止させるリフト基準値C、前処理部16がここまで上昇
したら無条件で前処理部16における穀稈の搬送を停止
させる搬送停止値D、前処理部16の最上昇位置Eとな
っている。なお、搬送停止位置Dは、コンバイン10の
基準位置からの機械的な寸法で設定される。前処理部1
6が連続して上昇したとき、前処理部16における穀稈
の搬送を停止させる移動量α(例えば、200mm)
は、適宜設定する。
【0051】コンバイン10を運転し、穀稈の刈り取り
を行なっている状態で、リフト上昇スイッチ91のO
N、OFFを判定する(図4のステップS1、以下、単
にステップS○という)。リフト上昇スイッチ91がO
Nされているとき、前回の判定時におけるリフト上昇ス
イッチ91のON、OFFを判定する(ステップS
2)。ここで、リフト上昇スイッチ91が前回もONで
あった場合には、前処理部16が連続して上昇している
ものと判定する。
【0052】ステップS2で、前回の判定時にリフト上
昇スイッチ91がOFFであった場合、現時点における
前処理部16の現在リフト値Bに移動量αを加えた値を
リフト基準値Cとして設定する(ステップS3)。
【0053】前記ステップS2で、前回の判定時におけ
るリフト上昇スイッチ91がONであった場合、前処理
部16の現在リフト値Bと、先に設定されたリフト基準
値Cを比較する(ステップS4)。
【0054】ここで、「現在リフト値B>リフト基準値
C」の関係が成立すれば、リフト停止フラグをONとす
る(ステップS5)。さらに、前処理部16(こぎ深さ
搬送装置36)における穀稈の搬送を停止させる(ステ
ップS6)。このとき、フィードチェーン46における
穀稈の搬送を同時に停止させるようにしても良い。
【0055】前記ステップS1で、リフト上昇スイッチ
91がOFFの場合、リフト停止フラグのON、OFF
を判定する(ステップS7)。そして、リフト停止フラ
グがONの場合、前処理部16の現在リフト値Bとリフ
ト基準値Cとを比較する(ステップS8)。ここで、
「現在リフト値B<リフト基準値C」の関係が成立しな
ければ、前記ステップS6に移動して、穀稈の搬送を停
止した状態を維持する。
【0056】前記ステップS7で、リフト停止フラグが
OFFである場合、又は、前記ステップS8で、「現在
リフト値B<リフト基準値C」の関係が成立している場
合、前処理装置16の穀稈の搬送を行なう(ステップS
9)。このとき、フィードチェーン46における穀稈の
搬送を停止していた場合には、同時にフィードチェーン
46の穀稈の搬送を再開させる。
【0057】前記ステップS4において、「現在リフト
値B>リフト基準値C」の関係が成立していなければ、
現在リフト値Bと、予め設定され、前処理部16がそこ
まで上昇したとき、無条件で前処理部16とフィードチ
ェーン46の穀稈の搬送を停止させる搬送停止値Dとを
比較する(ステップS10)。
【0058】ステップS10で、「現在リフト値B>搬
送停止値D」の関係が成立していれば、搬送停止値Dを
リフト基準値Cとして設定する(ステップS11)。そ
して、前記ステップS5に移動する。
【0059】前記ステップS10で、「現在リフト値B
>搬送停止値D」の関係が成立しなければ、前記ステッ
プS9に移動して、前処理部16における穀稈の搬送を
行う。
【0060】なお、前処理部16の上昇により、前処理
部16の穀稈の搬送を停止させた状態から、前処理部1
6を下降させた場合、前処理部16が、穀稈の搬送を停
止させたときのリフト基準値Cより下がった位置から穀
稈の搬送を再開させる。また、この再開位置は、前処理
部16が、穀稈の搬送を停止させたときの上昇開始位
置、即ち、現在リフト値Bとリフト基準値Cの間で、適
宜設定してもよい。
【0061】なお、リフトシャットスイッチ94を設
け、コンバインの沈み込みがない圃場の刈取りを行なう
場合、刈取り作業時にリフトシャット機能を有効とする
ように構成しても良い。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、刈
取った穀稈を、前処理部から脱穀部へ搬送するようにし
たコンバインの穀稈搬送装置において、前記前処理部
が、その上昇開始位置から所定の高さ連続して上昇した
とき、前記前処理部の穀稈搬送を停止させるようにした
ので、湿田など圃場の状況に影響されることなく、穀稈
搬送の停止を的確に制御することができ、コンバインの
適用範囲を広げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するコンバインの断側面図。
【図2】図1に示すコンバインの駆動系統図。
【図3】図1におけるコンバインの制御系統図。
【図4】穀稈搬送の制御過程を示すフローチャート。
【図5】前処理部の移動範囲を示す説明図。
【符号の説明】
10…コンバイン 16…前処理部 21…検出手段(リフトポテンショメータ) 36…搬送手段(こぎ深さ搬送装置) 45…脱穀部 46…フィードチェーン 85…制御装置 91…操作手段(リフト上昇スイッチ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 達也 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 錦織 将浩 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 石橋 俊之 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 門脇 隆志 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 Fターム(参考) 2B074 AA02 AB01 AC02 AD05 AF02 AG03 BA09 CB03 DA02 DB01 DB03 DB04 DE03 EA06 EB03 EC01 EE07 FA01 FB02 2B076 AA03 CA03 DA08 DA15 EC23 ED30 2B084 AA01 BH20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取った穀稈を、前処理部から脱穀部へ
    搬送するようにしたコンバインの穀稈搬送装置におい
    て、 前記前処理部の上昇を開始させる操作手段と、前記前処
    理部の位置を検出する検出手段とを備え、前記前処理部
    を、上昇開始位置から所定の高さ連続して上昇させたと
    き、前記前処理部の穀稈の搬送を停止させるようにした
    制御装置を設けた、 ことを特徴とする、コンバインの穀稈搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、前記前処理部を上昇さ
    せるためのリフト上昇スイッチと、前記前処理部の位置
    を検出するポテンショメータとを備え、 前記リフト上昇スイッチがONしている間の前記ポテン
    ショメータの変化量を検出し、ポテンショメータの変化
    量が所定の値に達したとき、前記前処理部の穀稈の搬送
    を停止させるようにした、 ことを特徴とする、請求項1記載のコンバインの穀稈搬
    送装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記前処理部が上昇し
    て穀稈の搬送を停止した位置を記録する記憶部を備え、 前記前処理部を下降させるとき、前記穀稈の搬送を停止
    した位置、もしくはそれより低い位置から、前記前処理
    部の穀稈の搬送を開始させるようにした、 ことを特徴とする、請求項1記載のコンバインの穀稈搬
    送装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、前記前処理部の上昇に
    より穀稈の搬送を停止させる搬送停止値を設定し、前記
    前処理部が前記搬送停止値まで上昇したとき、前記前処
    理部の穀稈の搬送を停止させ、前記搬送停止値より下降
    したとき、前記前処理部の穀稈の搬送を開始させるよう
    にした、 ことを特徴とする、請求項1又は2記載のコンバインの
    穀稈搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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