JP2003051601A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
て、オーミック接合部に対するショットキー接合部の比
率が十分に高く、かつ安価に製造可能な構成とするこ
と。 【解決手段】 n型の半導体基板10の主面側に複数の
p半導体領域13を離してまたは一部が重なるように形
成し、隣り合うp半導体領域13にまたがってn半導体
領域17を浅く形成することによって、隣り合うp半導
体領域13の相対峙する浅い領域をn半導体領域17と
の重なりによって補償する。それによって、実質的なp
半導体領域13の隣り合う間隔が、主面において広くな
り、かつある深さにおいて狭くなるようにし、ショット
キー接合部を広くするとともに、逆バイアス時にショッ
トキー接合部が容易にピンチオフされるようにする。
Description
や無停電電源などに使用される高速ダイオードを構成す
る半導体装置に関し、特にショットキー接合ダイオード
のうちのJBS(Junction Barrier
Controlled Shottky)ダイオードや
MPS(Merged PIN Shottky)ダイ
オードを構成する半導体装置に関する。
を示す縦断面図である。図4に示すように、従来、JB
Sダイオードは、カソード領域となるn+半導体層1上
にn-半導体層2が設けられ、このn-半導体層2の表面
にアノード領域となる複数のp半導体領域3が所定の間
隔おきに形成された構成となっている。アノード電極4
は、n-半導体層2の表面およびp半導体領域3の表面
にわたって形成されている。アノード電極4はn-半導
体層2にショットキー接合し、一方、p半導体領域3に
オーミック接合する。カソード電極5はn+半導体層1
の表面に形成されている。
ス時にはショットキー接合部を介してアノード電極4か
らカソード電極5へ電流が流れる。一方、逆方向バイア
ス時にはp半導体領域3から伸びる空乏層6(点線で示
す)がショットキー接合部をピンチオフする。これによ
って、ショットキー接合部の電界が緩和され、漏れ電流
が低減する。図4に示すJBSダイオードと同様の構成
の半導体装置はたとえば特開平2−151067号公開
公報に開示されている。
順方向オン電圧が高いという欠点を改善したものであ
り、その構造は基本的にJBSダイオードと同じであ
る。MPSダイオードでは、順方向バイアス時に少数キ
ャリア(正孔)の注入が起こり、これによって伝導度変
調が発生してオン電圧が低下する。逆方向バイアス時に
は、JBSダイオードと同様にショットキー接合部のピ
ンチオフにより、漏れ電流が低減する。MPSダイオー
ドでは、一般的なPINダイオードよりも小数キャリア
の注入を下げることができるため、逆回復時の逆回復電
流が低減し、ソフトリカバリー特性が得られる。
なるn+半導体層1上のn-半導体層2にトレンチを形成
し、このトレンチの底にアノード領域となる複数のp半
導体領域7を所定間隔おきに形成し、トレンチ側壁酸化
膜8の内側をp型のポリシリコン9で埋め戻した構成の
ショットキー接合ダイオードが知られている。
示すJBSダイオード、特開平2−151067号公開
公報に開示された半導体装置およびMPSダイオードで
は、ショットキー接合部をピンチオフさせるために隣り
合うp型のアノード領域の間隔を十分に狭くする必要が
あり、オーミック接合部に対するショットキー接合部の
比率を十分に高めることができないという問題点があ
る。換言すれば、ショットキー接合部の比率を高くする
と、隣り合うp型のアノード領域の間隔が広くなり、シ
ョットキー接合部をピンチオフさせることが困難とな
る。図5に示すようにトレンチを形成する構成によれ
ば、表面よりも深い部分から空乏層が伸びるため、この
問題点を改善することができるが、工程が複雑になり、
製造コストの増大を招くという欠点がある。
のであって、オーミック接合部に対するショットキー接
合部の比率が十分に高く、かつ安価に製造可能な構成の
JBSダイオードやMPSダイオードを構成する半導体
装置を提供することを目的とする。
め、本発明にかかる半導体装置は、第1導電型(n型)
の半導体基板の主面側に複数の第2導電型(p型)の半
導体領域を離してまたは一部が重なるように形成し、隣
り合う第2導電型の半導体領域にまたがって第1導電型
の半導体領域を浅く形成することによって、隣り合う第
2導電型の半導体領域の相対峙する浅い領域を第1導電
型の半導体領域との重なりによって補償し、それによっ
て形成される実質的な第2導電型の半導体領域の隣り合
う間隔が、主面において広くなり、かつある深さにおい
て狭くなるようにしたものである。
半導体領域の隣り合う間隔が主面において広いため、隣
り合う第2導電型の半導体領域の間にある第1導電型の
半導体領域と、それに接触する電極とにより形成される
ショットキー接合部が広くなる。また、実質的な第2導
電型の半導体領域の隣り合う間隔がある深さにおいて狭
いため、ショットキー接合部が容易にピンチオフされ
る。
施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
態1にかかる半導体装置の構造を示す縦断面図である。
この半導体装置は、図1に示すように、カソード領域と
なるn+半導体層11上にn-半導体層12が設けられて
なる半導体基板10を用いて作製されている。この半導
体基板10の一方の主面側には、その主面より、複数
(特に限定しないが、図示例では4個)のアノード領域
となるp半導体領域13が所定の間隔おきに形成されて
いる。そして、隣り合うp半導体領域13の間には、n
半導体領域17がp半導体領域13に一部重なるように
形成されている。これらp半導体領域13およびn半導
体領域17はたとえばイオン注入法により形成される。
の表面にわたって形成されたアノード電極14は、n半
導体領域17にショットキー接合するとともに、p半導
体領域13にオーミック接合する。カソード電極15は
n+半導体層11の表面、すなわち半導体基板10の他
方の主面に形成されている。
重なる部分はn半導体領域17により補償されてn領域
となる。そのため、p半導体領域13の実質的な部分1
31は、図2に示すように、半導体基板10の主面より
も深い部分で幅が広い、すなわち幅が極大となる構造と
なる。つまり、p半導体領域13の実質的な部分131
は、これと隣り合うp半導体領域13の実質的な部分1
31と、半導体基板10の主面において離れ、かつある
深さにおいて主面における間隔よりも近づく。ここで、
ある深さとは、p半導体領域13の実質的な部分131
の幅が極大となる深さである。このため、図2に点線で
示すように、空乏層16は、p半導体領域13の実質的
な部分131の幅が極大となる付近でつながり易くな
る。
体層12との接触部、すなわちショットキー接合部の幅
を従来よりも大きくしても、低い逆バイアスでショット
キー接合部をピンチオフさせることが可能となる。換言
すれば、ショットキー接合部をピンチオフさせることが
可能な範囲で、ショットキー接合部の幅を従来よりも大
きくすることができる。順方向バイアス時にはショット
キー接合部を介してアノード電極14からカソード電極
15へ電流が流れる。
幅が極大となる点での、隣り合うp半導体領域13の実
質的な部分131との距離は、たとえば無バイアス時に
空乏層16が丁度つながる程度であるのが好ましい。こ
のように設計すれば、ショットキー接合部の電界を十分
緩和することができ、非常に有効である。ただし、これ
よりも広くてもよく、その場合には漏れ電流は若干増加
するが、電子電流の通路を十分確保することができるた
め、特にJBSダイオードの場合に有効である。
状がストライプ状、メッシュ状または多角形状となるよ
うに形成される。半導体基板10の主面におけるp半導
体領域13の実質的な部分131の幅(すなわちオーミ
ック接合部の幅)、およびショットキー接合部の幅は、
素子の耐圧や、この半導体装置がJBSダイオードであ
るかMPSダイオードであるかによっても異なるが、た
とえばそれぞれ1〜20μm程度である。
領域13の実質的な部分131の隣り合う間隔が半導体
基板10の主面において広く、かつある深さにおいて狭
いため、ショットキー接合部が従来よりも広くなっても
ショットキー接合部を容易にピンチオフさせることがで
きる。つまり、ショットキー接合部をピンチオフさせる
ことが可能な範囲で、オーミック接合部に対するショッ
トキー接合部の比率を十分に高くすることができる。ま
た、トレンチ・エッチングやトレンチの埋め戻しおよび
平坦化処理などが不要であるため、トレンチを形成する
場合に比べて安価に製造することができる。したがっ
て、低漏れ電流のダイオードを低コストで得ることがで
きる。
態2にかかる半導体装置の構造を示す縦断面図である。
この半導体装置が、図1に示す実施の形態1と異なるの
は、アノード領域となるp半導体領域がつながっている
ことである。すなわち、図3に示すように、カソード領
域となるn+半導体層21およびn-半導体層22からな
る半導体基板20の一方の主面側に、その主面より、複
数(特に限定しないが、図示例では4個)のアノード領
域となるp半導体領域23a,23b,23c,23d
が、隣り合うものどうしが一部重なり合うように熱拡散
されて形成されている。
半導体領域23bとの重なり部分を含んで、両p半導体
領域23a,23bにまたがってn半導体領域27が形
成されている。隣り合うp半導体領域23bとp半導体
領域23c、および隣り合うp半導体領域23cとp半
導体領域23dについても同様に、それぞれn半導体領
域27が形成されている。n半導体領域27はたとえば
イオン注入法により形成される。
3dおよびn半導体領域27の表面にわたって形成され
たアノード電極24は、n半導体領域27にショットキ
ー接合するとともに、p半導体領域23a,23b,2
3c,23dにオーミック接合する。カソード電極25
は半導体基板20の他方の主面に形成されている。
3a,23b,23c,23dの、n半導体領域27と
重なる部分はn半導体領域27により補償されてn領域
となる。そのため、p半導体領域23a,23b,23
c,23dの実質的な部分は、半導体基板20の主面よ
りも深い位置で幅が極大となる構造となる。このため、
p半導体領域23a,23b,23c,23dから伸び
る空乏層は、p半導体領域23a,23b,23c,2
3dの実質的な部分の幅が極大となる付近でつながり易
くなる。
半導体領域23a,23b,23c,23dが互いに重
なるまで横方向に伸びているため、各n半導体領域27
の中央部の表面部分がp半導体領域23a,23b,2
3c,23dにより補償される。そのため、図1に示す
実施の形態1と比較して、各n半導体領域27の中央部
分が比較的低濃度となるので、ショットキー接合を安定
的に形成し易いという利点がある。
に、p半導体領域23a,23b,23c,23dのう
ち周辺領域に位置するp半導体領域23a,23dの幅
は、基板中央寄りに位置するp半導体領域23b,23
cの幅よりも小さくなっている。これは、周辺領域に位
置するp半導体領域23a,23dの抵抗(2点鎖線で
仮想的に示すR1,R4)を基板中央寄りに位置するp
半導体領域23b,23cの抵抗(2点鎖線で仮想的に
示すR2,R3)よりも大きくする(R1,R4>R
2,R3)ためである。このような構成とすることによ
って、周辺領域での少数キャリアの注入を基板中央寄り
の領域よりも少なくしており、逆回復時に、図示しない
周辺耐圧構造部の少数キャリアが周辺領域のp半導体領
域23a,23dに集中して破壊に至るのを防いでい
る。
3a,23dの幅を小さくする代わりに、周辺領域に位
置するp半導体領域23a,23dとこれに重なるn半
導体領域27との重なり部分を、基板中央寄りに位置す
るp半導体領域23b,23cに対するよりも大きくし
ても、同様に逆回復時の破壊を防ぐことができる。ま
た、最外周に位置するp半導体領域に限らず、周辺領域
に位置する複数のp半導体領域について抵抗を大きくし
てもよいし、基板中央から周辺領域に近づくにつれて徐
々にまたは段階的にp半導体領域の抵抗が大きくなるよ
うにp半導体領域およびn半導体領域を形成してもよ
い。
キー接合部をピンチオフさせることが可能な範囲で、オ
ーミック接合部に対するショットキー接合部の比率を十
分に高くすることができる。また、トレンチを形成する
場合に比べて安価に製造することができる。さらには、
MPSダイオードとして使用する場合には、p半導体領
域23a,23b,23c,23dおよびn半導体領域
27の形成位置や幅などを変えるだけでp半導体領域2
3a,23b,23c,23dの実質的な部分(少数キ
ャリア注入領域)の抵抗を制御することができるので、
少数キャリアの注入量を場所により変えることが容易と
なる。したがって、逆回復電流を小さくし、ソフトリカ
バリー特性を維持したままで、低漏れ電流のダイオード
を低コストで得ることができる。
半導体領域の隣り合う間隔が主面において広く、かつあ
る深さにおいて狭いため、ショットキー接合部をピンチ
オフさせることが可能な範囲で、オーミック接合部に対
するショットキー接合部の比率を十分に高くすることが
できる。また、トレンチを形成する場合に比べて安価に
製造することができる。したがって、低漏れ電流のダイ
オードを低コストで得ることができる。
造を示す縦断面図である。
りを説明するための図である。
造を示す縦断面図である。
である。
面図である。
半導体領域) 14,24 アノード電極(第1の電極) 15,25 カソード電極(第2の電極) 17,27 n半導体領域(第1導電型の半導体領
域)
Claims (6)
- 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の一方の主面より互いに離間して形成さ
れた複数の第2導電型の半導体領域と、 隣り合う前記第2導電型の半導体領域の間に形成され、
隣り合う前記第2導電型の半導体領域のそれぞれに一部
が重なる第1導電型の半導体領域と、 前記主面に接して形成され、前記第2導電型の半導体領
域にオーミック接合し、かつ前記第1導電型の半導体領
域にショットキー接合する第1の電極と、 前記半導体基板とオーミック接合する第2の電極と、 を具備し、 前記第1導電型の半導体領域との重なりによる補償によ
って形成される実質的な前記第2導電型の半導体領域の
隣り合う間隔は、前記主面における間隔よりもある深さ
において狭くなっていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 第1導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の一方の主面より互いに一部が重なり合
うように熱拡散されて形成された複数の第2導電型の半
導体領域と、 隣り合う前記第2導電型の半導体領域の重なり合う部分
に形成された第1導電型の半導体領域と、 前記主面に接して形成され、前記第2導電型の半導体領
域にオーミック接合し、かつ前記第1導電型の半導体領
域にショットキー接合する第1の電極と、 前記半導体基板とオーミック接合する第2の電極と、 を具備し、 前記第1導電型の半導体領域との重なりによる補償によ
って形成される実質的な前記第2導電型の半導体領域の
隣り合う間隔は、前記主面における間隔よりもある深さ
において狭くなっていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】 前記第1導電型の半導体領域は前記第2
導電型の半導体領域よりも浅く形成されていることを特
徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。 - 【請求項4】 隣り合う前記第2導電型の半導体領域の
最も狭い間隔は、無バイアス時に前記第2導電型の半導
体領域から伸びる空乏層が互いにつながる程度であるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半
導体装置。 - 【請求項5】 前記第1導電型の半導体領域との重なり
による補償によって形成される複数の実質的な前記第2
導電型の半導体領域の抵抗に関し、基板中央寄りに配置
された前記第2導電型の半導体領域の抵抗よりも周辺領
域に配置された前記第2導電型の半導体領域の抵抗の方
が高いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに
記載の半導体装置。 - 【請求項6】 前記第2の電極は前記半導体基板の他方
の主面に接して形成されていることを特徴とする請求項
1〜5のいずれか一つに記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001236905A JP4810776B2 (ja) | 2001-08-03 | 2001-08-03 | 半導体装置 |
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JP4810776B2 JP4810776B2 (ja) | 2011-11-09 |
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