JP2003051016A - 接近検出装置、接近検出方法、及び接近検出プログラム - Google Patents
接近検出装置、接近検出方法、及び接近検出プログラムInfo
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Abstract
とができる接近検出装置を提供する。 【解決手段】 周囲の環境を時系列で撮像した画像に基
づいて物体への接近を検出する接近検出装置であって、
時間的に連続する少なくとも2枚の画像からオプティカ
ルフローを算出するオプティカルフロー算出手段と、画
像上の第1の選択領域において所定のフィルター関数を
用い、オプティカルフローの大きさに応じた値を加算し
て接近検出用加算値を算出する第1の加算手段と、画像
上の第2の選択領域においてフィルター関数を用い、オ
プティカルフローの大きさに応じた値を加算して振動検
出用加算値を算出する第2の加算手段と、接近検出用加
算値と振動検出用加算値との差が所定のしきい値を超え
た場合に、物体への接近を検出する状況判断手段とを備
える。
Description
得られるオプティカルフローの情報に基づいて物体の接
近を検出することができる接近検出装置、接近検出方
法、及び接近検出プログラムに関する。
において、画像処理によって得られたオプティカルフロ
ーの情報に基づいて、衝突を回避する方法として、Le
eが定式化した到達時間検出のアルゴリズムを用いたも
のが知られている(David N Lee(1976):A theory of vi
sual control of braking based on information about
time-to-collision. Perception,5,437-459)。これ
は、オプティカルフローの情報に基づいて現時点から物
体との衝突までの時間を求めるアルゴリズムである。移
動体にカメラを備え、得られた画像に基づきこのアルゴ
リズムを用いて画像処理を行えば、移動中の移動体にお
ける物体までの到達時間を求めることが可能となるた
め、移動体に対する物体の接近検出等に応用可能であ
る。
近していく過程における移動体自身の移動に伴う揺れが
考慮されていないため正確な接近度合いを求めることが
困難な場合がある。移動体には自己の移動に伴う揺れや
振動がともなうため移動体に備えられたカメラにより得
られた実環境の画像から算出したオプティカルフローに
は、接近方向の成分にヨー方向(水平方向)の振動成分
やピッチ方向(垂直方向)の振動成分等が含まれてい
る。オプティカルフローの情報に基づいて障害物との接
近を検出する際においては、これらの成分はノイズ成分
となり誤検出の原因になるという問題がある。本願出願
人は、先に特開平11−134504号公報にて障害物
との接近を検出する方法を提案しているが、より精度の
高い衝突の検出、認識手法が要求されている。
たもので、垂直または水平の振動成分を含む画像におい
ても簡単な処理によって物体の接近を高精度に検出する
ことができる接近検出装置、接近検出方法、及び接近検
出プログラムを提供することを目的とする。
は、周囲の環境を時系列で撮像した画像に基づいて物体
への接近を検出する接近検出装置であって、時間的に連
続する少なくとも2枚の画像からオプティカルフローを
算出するオプティカルフロー算出手段と、前記画像上の
第1の選択領域において所定のフィルター関数を用い、
前記オプティカルフローの大きさに応じた値を加算して
接近検出用加算値を算出する第1の加算手段と、前記画
像上の第2の選択領域において前記フィルター関数を用
い、前記オプティカルフローの大きさに応じた値を加算
して振動検出用加算値を算出する第2の加算手段と、前
記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が所
定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出する
状況判断手段とを備えたことを特徴とする。この発明に
よれば、時間的に連続する少なくとも2枚の画像からオ
プティカルフローを算出するオプティカルフロー算出手
段と、前記画像上の第1の選択領域において所定のフィ
ルター関数を用い、前記オプティカルフローの大きさに
応じた値を加算して接近検出用加算値を算出する第1の
加算手段と、前記画像上の第2の選択領域において前記
フィルター関数を用い、前記オプティカルフローの大き
さに応じた値を加算して振動検出用加算値を算出する第
2の加算手段と、前記接近検出用加算値と前記振動検出
用加算値との差が所定のしきい値を超えた場合に、物体
への接近を検出する状況判断手段とを備えたため、所定
の選択領域におけるオプティカルフローの接近検出用加
算値と振動検出用加算値との差を求めるだけで、垂直ま
たは水平の振動成分を含む画像においても簡単な処理に
よって物体の接近を精度良く検出することができる。
領域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出し
点が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域
は、前記第2の選択領域よりも外側に設けられているこ
とを特徴とする。この発明によれば、前記第2の選択領
域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出し点
が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域は、
前記第2の選択領域よりも外側に設けるようにしたた
め、物体に接近した場合の接近検出用成分とノイズ成分
であるヨー方向またはピッチ方向成分の加算値の差を大
きくすることができ、結果的に検出精度の向上を図るこ
とができるとともに接近、衝突の判断及び認識を容易に
行うことができる。
2の選択領域は、それぞれ前記オプティカルフローのヨ
ー方向成分とピッチ方向成分の少なくとも一方の方向成
分から前記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算値
を算出するように設けられていることを特徴とする。こ
の発明によれば、前記第1及び第2の選択領域は、それ
ぞれ前記オプティカルフローのヨー方向成分とピッチ方
向成分の少なくとも一方の方向成分から前記接近検出用
加算値及び前記振動検出用加算値を算出するように設け
たため、画像に含まれる振動成分の大部分を占めるヨー
方向成分とピッチ方向成分のノイズを効率良く除去する
ことができる。
段は、所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより前
記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高周
波成分のノイズを除去するノイズ除去手段と、前記高周
波成分のノイズが除去された前記接近検出用加算値及び
前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決められた
重み付け係数を乗算する重み付け手段と、前記重み付け
手段によって重み付けされた前記接近検出用加算値と前
記振動検出用加算値との差を求める減算手段と前記接近
検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が所定のし
きい値を超えたか否かを判定する判定手段とからなるこ
とを特徴とする。この発明によれば、2つの加算値から
高周波成分のノイズ除去を行う手段と、2つの加算値に
対して重み付けを行う手段を備えたため、移動体の移動
速度、画像の画角・解像度、サンプリング周波数に応じ
た補正を加算値に対して施すことが可能となり、結果的
に検出精度の向上を図ることが可能となる。
系列で撮像した画像に基づいて物体への接近を検出する
接近検出方法であって、時間的に連続する少なくとも2
枚の画像からオプティカルフローを算出するオプティカ
ルフロー算出過程と、前記画像上の第1の選択領域にお
いて所定のフィルター関数を用い、前記オプティカルフ
ローの大きさに応じた値を加算して接近検出用加算値を
算出する第1の加算過程と、前記画像上の第2の選択領
域において前記フィルター関数を用い、前記オプティカ
ルフローの大きさに応じた値を加算して振動検出用加算
値を算出する第2の加算過程と、前記接近検出用加算値
と前記振動検出用加算値との差が所定のしきい値を超え
た場合に、物体への接近を検出する状況判断過程とを有
することを特徴とする。この発明によれば、時間的に連
続する少なくとも2枚の画像からオプティカルフローを
算出するオプティカルフロー算出過程と、前記画像上の
第1の選択領域において所定のフィルター関数を用い、
前記オプティカルフローの大きさに応じた値を加算して
接近検出用加算値を算出する第1の加算過程と、前記画
像上の第2の選択領域において前記フィルター関数を用
い、前記オプティカルフローの大きさに応じた値を加算
して振動検出用加算値を算出する第2の加算過程と、前
記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が所
定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出する
状況判断過程とを有したため、所定の選択領域における
オプティカルフローの接近検出用加算値と振動検出用加
算値との差を求めるだけで、垂直または水平の振動成分
を含む画像においても簡単な処理によって物体の接近を
精度良く検出することができる。
領域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出し
点が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域
は、前記第2の選択領域よりも外側に設けられているこ
とを特徴とする。この発明によれば、前記第2の選択領
域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出し点
が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域は、
前記第2の選択領域よりも外側に設けるようにしたた
め、物体に接近した場合の接近検出用成分とノイズ成分
であるヨー方向またはピッチ方向成分の加算値の差を大
きくすることができ、結果的に検出精度の向上を図るこ
とができるとともに接近、衝突の判断及び認識を容易に
行うことができる。
2の選択領域は、それぞれ前記オプティカルフローのヨ
ー方向成分とピッチ方向成分の少なくとも一方の方向成
分から前記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算値
を算出するように設けられていることを特徴とする。こ
の発明によれば、前記第1及び第2の選択領域は、それ
ぞれ前記オプティカルフローのヨー方向成分とピッチ方
向成分の少なくとも一方の方向成分から前記接近検出用
加算値及び前記振動検出用加算値を算出するように設け
たため、画像に含まれる振動成分の大部分を占めるヨー
方向成分とピッチ方向成分のノイズを効率良く除去する
ことができる。
程は、所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより前
記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高周
波成分のノイズを除去するノイズ除去過程と、前記高周
波成分のノイズが除去された前記接近検出用加算値及び
前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決められた
重み付け係数を乗算する重み付け過程と、前記重み付け
過程において重み付けされた前記接近検出用加算値と前
記振動検出用加算値との差を求める減算過程と、前記接
近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が所定の
しきい値を超えたか否かを判定する判定過程とからなる
ことを特徴とする。この発明によれば、2つの加算値か
ら高周波成分のノイズ除去を行う過程と、2つの加算値
に対して重み付けを行う過程を備えたため、移動体の移
動速度、画像の画角・解像度、サンプリング周波数に応
じた補正を加算値に対して施すことが可能となり、結果
的に検出精度の向上を図ることが可能となる。
系列で撮像した画像に基づいて物体への接近を検出する
接近検出プログラムであって、時間的に連続する少なく
とも2枚の画像からオプティカルフローを算出するオプ
ティカルフロー算出処理と、前記画像上の第1の選択領
域において所定のフィルター関数を用い、前記オプティ
カルフローの大きさに応じた値を加算して接近検出用加
算値を算出する第1の加算処理と、前記画像上の第2の
選択領域において前記フィルター関数を用い、前記オプ
ティカルフローの大きさに応じた値を加算して振動検出
用加算値を算出する第2の加算処理と、前記接近検出用
加算値と前記振動検出用加算値との差が所定のしきい値
を超えた場合に、物体への接近を検出する状況判断処理
とをコンピュータに行わせることを特徴とする。この発
明によれば、時間的に連続する少なくとも2枚の画像か
らオプティカルフローを算出するオプティカルフロー算
出処理と、前記画像上の第1の選択領域において所定の
フィルター関数を用い、前記オプティカルフローの大き
さに応じた値を加算して接近検出用加算値を算出する第
1の加算処理と、前記画像上の第2の選択領域において
前記フィルター関数を用い、前記オプティカルフローの
大きさに応じた値を加算して振動検出用加算値を算出す
る第2の加算処理と、前記接近検出用加算値と前記振動
検出用加算値との差が所定のしきい値を超えた場合に、
物体への接近を検出する状況判断処理とをコンピュータ
に行わせるようにしたため、所定の選択領域におけるオ
プティカルフローの接近検出用加算値と振動検出用加算
値との差を求めるだけで、垂直または水平の振動成分を
含む画像においても簡単な処理によって物体の接近を精
度良く検出することができる。
択領域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出
し点が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域
は、前記第2の選択領域よりも外側に設けられているこ
とを特徴とする。この発明によれば、前記第2の選択領
域は、該領域内に前記オプティカルフローの湧き出し点
が含まれない位置に設けられ、前記第1の選択領域は、
前記第2の選択領域よりも外側に設けるようにしたた
め、物体に接近した場合の接近検出用成分とノイズ成分
であるヨー方向またはピッチ方向成分の加算値の差を大
きくすることができ、結果的に検出精度の向上を図るこ
とができるとともに接近、衝突の判断及び認識を容易に
行うことができる。
第2の選択領域は、それぞれ前記オプティカルフローの
ヨー方向成分とピッチ方向成分の少なくとも一方の方向
成分から前記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算
値を算出するように設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、前記第1及び第2の選択領域は、そ
れぞれ前記オプティカルフローのヨー方向成分とピッチ
方向成分の少なくとも一方の方向成分から前記接近検出
用加算値及び前記振動検出用加算値を算出するように設
けたため、画像に含まれる振動成分の大部分を占めるヨ
ー方向成分とピッチ方向成分のノイズを効率良く除去す
ることができる。
処理は、所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより
前記接近検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高
周波成分のノイズを除去するノイズ除去処理と、前記高
周波成分のノイズが除去された前記接近検出用加算値及
び前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決められ
た重み付け係数を乗算する重み付け処理と、前記重み付
け処理において重み付けされた前記接近検出用加算値と
前記振動検出用加算値との差を求める減算処理と、前記
接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が所定
のしきい値を超えたか否かを判定する判定処理とからな
ることを特徴とする。この発明によれば、2つの加算値
から高周波成分のノイズ除去を行う処理と、2つの加算
値に対して重み付けを行う処理をコンピュータに行わせ
るようにしたため、移動体の移動速度、画像の画角・解
像度、サンプリング周波数に応じた補正を加算値に対し
て施すことが可能となり、結果的に検出精度の向上を図
ることが可能となる。
接近検出装置を図面を参照して説明する。図1は同実施
形態の構成を示すブロック図である。この図において、
符号1は、接近検出装置である。符号11は、得られた
画像を記憶する画像メモリであり、少なくとも2枚の画
像を記憶可能である。符号12は、画像メモリ11に記
憶された2枚の画像からオプティカルフローを算出する
オプティカルフロー算出部である。符号13は、オプテ
ィカルフロー算出部12において算出されたオプティカ
ルフローに基づいて、自己と物体との接近状況を判定す
る状況判断部である。符号31は、無線通信によって情
報通信を行う通信部である。符号Vは、移動体であり、
ここでは自動車を例にして説明することとして、以下の
説明では自動車Vと称する。符号Wは、接近検出対象の
壁であり、以下の説明では物体Wと称する。符号10
は、周囲の環境を撮像して時系列の画像を得るビデオカ
メラ(以下、単にカメラと称する)である。このカメラ
10は、自動車Vの前方を見渡せる位置に備えられ、水
平な地面に自動車Vを置いたときにカメラ10の光軸が
水平になるように配置される。符号2は、状況判断部1
3の出力に基づいて自動車Vの移動制御を行う移動体制
御部である。符号32は、通信部31との間で情報通信
を行う通信部である。なお、接近検出装置1は、通信部
31、32が通信可能な位置に配置される必要があるの
で、原則的に通信可能距離と移動体の行動範囲内に基づ
いて、接近検出装置1の配置位置を決定すればよい。ま
た、通信部31、32の間を携帯電話網等の公衆回線を
介して、移動体の行動範囲を拡張するようにしてもよ
い。また、接近検出装置1は、自動車V(移動体)内に
備えられていてもよい。
近検出装置の動作を説明する。図2は、図1に示す接近
検出装置の動作を示すフローチャートである。まず、接
近検出装置1を起動すると、通信部31は情報通信を行
うことが可能になるとともに、画像メモリ11、オプテ
ィカルフロー算出部12、状況判断部13が起動する。
一方、自動車VのイグニッションスイッチをONにする
と、通信部32は情報通信を行うことが可能となるとも
に、カメラ10は撮像を開始し、移動体制御部2も起動
する。そして、カメラ10によって得られた画像信号
は、通信部32及び通信部31を介して、画像メモリ1
1に格納される。このとき、カメラ10によって得られ
た画像に対して、標本化と量子化の処理が施され、m×
n(m、nは自然数)画素のディジタル画像となり画像
メモリ11に格納される(ステップS1)。
少なくとも2枚の画像が必要であるため、起動時におい
てのみ続けて得られた画像を、画像メモリ11へ格納す
る(ステップS2)。この時点で、画像メモリ11に
は、時間的に連続する画像が2枚分格納されたこととな
る。以下の説明において、最新の画像を時刻tにおいて
撮像された画像(または、時刻tの画像)と称し、時刻
tの画像の直前の画像を時刻t−1において撮像された
画像(または、時刻t−1の画像)と称する。
モリ11へ格納が終了する毎に、通信部32,31を介
して、オプティカルフロー算出部12に対して、画像の
格納が終了したことを通知する。この通知を受けて、オ
プティカルフロー算出部12は、画像メモリ11に格納
されている最新の2枚の画像からオプティカルフローV
x,yを算出する(ステップS3)。ここでいうオプティ
カルフローとは、画素毎に定義される速度場のことであ
り、画像上のある位置にあったパターンが時間的に連続
する次の画面でどこに移動したかを画素毎に表現したも
のである。すなわち、時系列の画像間で、画像中の各点
が、時間と共にどのように変化したかを、ベクトルで表
したものであり、このオプティカルフローから、画像中
の対象がどのような動きをしていたかを推定することが
できるものである。ここでオプティカルフローを算出す
る方法として、2枚の画像間で対応点を探索する方法や
画像中の各点の明度勾配と明度の時間勾配により推定す
る方法などの周知の方法を用いることができる。この処
理によって、少なくとも2枚の画像間の画素のうち対応
が取れた対応点についてオプティカルフローが求められ
たことになる。続いて、オプティカルフロー算出部12
は、算出したオプティカルフローVx,yを状況判断部1
3へ渡す。
フローVx,yのうち予め決められた画像上の領域(以
下、選択領域と称する)内のオプティカルフローを空間
的に加算した値εn tを、(1)式によって求める(ステ
ップS4)。 εn t=ΣΣhnx,yVx,y・・・・・・・(1) ここで、hnx,yはオプティカルフローを空間的に加算す
る際の選択領域特性(例えば、選択領域の広さ及び選択
領域の中心位置)を示す関数であり、例えば、ガウス関
数やガボール関数等のように空間的に局在したフィルタ
ー関数を用いることが可能である。(1)式によって、
関数hnx,yで定義される画像上の選択領域内のオプティ
カルフロー(ベクトル)が加算されることとなる。この
選択領域特性hnx,yは、図1に示すカメラ10が搭載さ
れる自動車Vの速度や、カメラ10の視野角・解像度、
サンプリング周波数等によって決定されるものである。
また、物体Wに衝突する何秒前にトリガを出力する必要
があるかによって選択領域特性hnx,yを決定するように
してもよい。ただし、以下に述べる条件は必ず満たす必
要がある。この条件とは、接近成分を検出する1対の選
択領域が、自動車Vの前方移動時における画像のフロー
湧き出しの中心点を境に左右対称になるように配置する
ことである。本実施例では、自動車Vが直進する場合で
あって、一対の対応する選択領域が、それぞれ画像フレ
ームに対して、左右上下対称に設定された例を説明す
る。ヨー方向の成分を検出する選択領域は画像上の水平
線上に左右1対配置する。また、ピッチ方向の成分を検
出するための選択領域は、画像上の鉛直線上に上下1対
になるように配置する。また、添え字nは、各選択領域
に順に付与された順番号である。図3及び図4に示すよ
うに本実施例では「n」=8の例を示した。「n」の数
は自動車Vのゆれの状況や要求する接近検出精度等に応
じて適宜決定される。
配置関係について説明する。図3は、オプティカルフロ
ーVx,yのヨー方向成分を用いて、ヨー方向のノイズ成
分を除去することにより、接近を検出する場合の選択領
域の配置例を示す説明図である。図3において、符号h
1、h2は、オプティカルフローVx,yの接近成分を検出
する1対の選択領域である。符号h3、h4は、オプティ
カルフローVx,yのヨー方向成分を検出する1対の選択
領域であり、選択領域h1,h2の内側に配置される。こ
のように、本実施例では、左右を2分する中心線を境に
1対の選択領域が、接近成分検出用とヨー方向成分検出
用に分けてそれぞれ配置される。なお、選択領域h1〜
h4は、選択領域h1〜h4のそれぞれをピッチ方向(画
像における垂直方向)のみ拡大した選択領域h1’〜
h4’としてもよい。
のピッチ方向成分を用いて、ピッチ方向のノイズ成分を
除去することにより、接近を検出する場合の選択領域の
配置例を示す説明図である。図4において、符号h5、
h6は、オプティカルフローVx,yの接近成分を検出する
1対の選択領域である。符号h7、h8は、オプティカル
フローVx,yのピッチ方向の成分を検出する1対の選択
領域であり、選択領域h5,h6の内側に配置される。こ
のように、本実施例では、上下を2分する中心線を境に
1対の選択領域が、接近成分検出用とピッチ方向成分検
出用に分けてそれぞれ配置される。なお、選択領域h5
〜h8は、選択領域h5〜h8のそれぞれをヨー方向(画
像における水平方向)のみ拡大した選択領域h5’〜
h8’としてもよい。
自動車Vが前進して物体Wへ接近したとき、得られた画
像からオプティカルフローを算出すると、無限遠の点M
(フローの湧き出し点)から放射状のベクトルが得られ
る。このとき、図3に示す各選択領域におけるフローベ
クトルの大きさは、h1>h3,h2>h4の関係となるの
が一般的である。一方、自動車Vの移動に伴うヨー方向
の振動がカメラ10に対して加えられた場合、この振動
によるヨー成分のベクトルの大きさは、各選択領域にお
いて差はあまり無い。したがって、接近をした場合に振
動に伴って生じるベクトルに比して、相対的に接近ベク
トルが大きいベクトルを得ることができる選択領域
h1、h2によって接近成分検出を行い、接近の影響が相
対的に小さくなる選択領域h3、h4によって振動による
ヨー成分検出を行うようにすれば、ノイズ成分の除去を
効率良く行うことが可能となる。これは、図4に示すピ
ッチ方向を検出する選択領域h5〜h8についても同様で
ある。
おいて求めたオプティカルフローの空間的加算値εn tに
対して、時間的なフィルタを用いて高周波成分のノイズ
を除去した値ρn tを、(2)式よって求める(ステップ
S5)。 ρn t=ρn tー1−τ(ρn tー1−εn t)・・・・・・・(2) ここで、τはτ<1を満たす時定数である。この時定数
τは自動車Vの速度等によって決定されるものである。
ルタの出力であるρn tに対して重み付け係数wnを乗算
して加算した値θtを、接近成分検出用及びヨー成分検
出用のそれぞれについて(3)、(4)式によって求め
る(ステップS6)。すなわち、接近成分検出用θtは θt=w1ρ1 t+(−1・w2)ρ2 t・・・・・・(3) によって求め、ヨー成分検出用θtは θt=w3ρ3 t+(−1・w4)ρ4 t・・・・・・(4) によって求める。
て極性を逆にしている理由は、画像上の無限遠の点Mを
中心として対称の位置に配置される選択領域h1、h
2(またはh3、h4)内において得られるρn tの極性が
原則的に逆になるため、加算するときに一方のρn tの極
性を逆にする必要があるからである。
θtとヨー方向成分検出用θtとの差Stを求め(ステッ
プS7)、この値Stと予め決められたしきい値とを比
較する(ステップS8)。この結果、値Stがしきい値
より大きい場合、状況判断部13は、物体Wに接近した
と判断し(ステップS9)、しきい値より小さい場合
は、接近はなしと判断する(ステップS10)。この判
定結果は、移動体制御部2へ通知され、自動車Vの減速
や停止の制御を行う場合のトリガに用いられる。このし
きい値は、自動車Vの速度や、カメラ10の視野角・解
像度等、さらには各選択領域特性hnx,yに基づいて最適
値を選択して設定する。また、自動車Vが物体Wに衝突
する何秒前にトリガを出力する必要があるかによってし
きい値の大小を決定するようにしてもよい。なお、上記
のWnも、しきい値を設定した後、自動車Vに最適なタ
イミングでトリガがかかるように自動車Vの速度、カメ
ラ10の視野角等を考慮して設定される。
た時点で、再びステップS2に戻り前述した動作を繰り
返す。このとき、取得する画像は、1枚のみ(ステップ
S1は2回目以降の処理においては実行されない)であ
り、前回の実行時にステップS2で得られた画像が、時
刻t−1の画像となり、今回新たに得られた画像が時刻
tの画像として処理を繰り返す。
ピッチ方向成分検出用の画像領域を、左右または上下を
2分する中心線を境に1対の選択領域として配置し、こ
の選択領域におけるオプティカルフローの情報に基づい
て、簡単な演算処理を施し、これによって得られた値が
しきい値より大きいか否かで、物体の接近を検出するよ
うにしたため、振動成分が混在する画像においても精度
良くかつ高速に接近検出が可能となる。すなわち、接近
をした場合にオプティカルフローVx,yの総和が増大す
る選択領域h1、h2によって接近成分検出を行い、接近
の影響が比較的小さい選択領域h3、h4によって振動に
よるヨー成分検出を行うようにしたため、ノイズ成分の
除去を効率良く行うことが可能となる。これはピッチ方
向についても同様である。なお、状況判断部13は、図
3及び図4に示す選択領域h1〜h4、h5〜h8について
同時に処理を行い、どちらか一方の値Stがしきい値を
超えた場合に停止トリガを出力するようにしてもよい
し、2つの値Stがそれぞれしきい値を超えた場合に停
止トリガを出力するようにしてもよい。
例を説明する。図5は、自動車Vにカメラ10を搭載
し、ある障害物に接近するまでの動画像をビデオレート
でサンプリングして前述した動作の処理を施した結果を
示すグラフである。図5において、X軸は、自動車Vが
発進してからの経過時間を示し、Y軸は、前述した
(3)、(4)式で求めた2つの値θt(左軸)と、こ
の2つの値θtの差に基づいて算出される値であるトリ
ガ出力(右軸)を示している。なお、(3)、(4)式
で求めた2つの値θtの差は非常に小さい値であるた
め、関数tanh(θ)によって非線形に増幅して明示
している。ここでは増幅する関数としてtanh()を
用いたが、2つの値の差がある程度大きくなったことを
検出できるものであれば何でもよい。この実施例では、
自動車Vが発進してから約6.2秒後に物体Wに接触し
た。図5から分かるように、接近成分の値θt及びヨー
成分の値θtは、接触前においてはほぼ同じ変動を示す
が、物体へ接近するにつれて差Stが大きくなり、5.8
秒後に差が非常に大きくなって、トリガが出力されるこ
ととなる。前述した接近検出装置においては、この差S
tが所定のしきい値より大きくなったときにトリガを出
力するようにして、移動体と物体の接近を検出する。こ
れに応じて、自動車Vの減速、停止を行うことで物体W
への衝突を防止できる。
左右または上下に2つずつ設定するようにしたが、高精
度な検出精度を必要としない接近検出は、片側の2つの
みでも可能である。すなわち、図3の例では、選択領域
h1、h3(またはh2、h4)のみで処理しても検出可能
である。このとき、(3)、(4)式は、以下のように
なる。 θt=w1ρ1 t・・・・・・(3)’ θt=w3ρ3 t・・・・・・(4)’ また、図4の例では、選択h5、h7(または、h6、
h8)のみで検出処理を行っても可能である。また、逆
に選択領域は、左右または上下に、接近成分検出用とヨ
ーまたはピッチ成分検出用をそれぞれ3つ以上設定して
もよい。
て接近する動作を説明したが、ピッチ線分を用いた場合
であっても同様の処理で接近を検出することが可能であ
る。また、移動体は、自動車のみならず、二足歩行の人
間型ロボットを含む自律移動ロボットや無人搬送車であ
ってもよい。また、カメラ10の光軸に直交する光軸を
有するカメラを新たに備えるようにして、このカメラか
ら得られた画像のオプティカルフローに基づいて、自動
車Vのロール成分を求め、この求めたロール成分を状況
判断部13へ通知するようにして、ロール成分の影響を
除去するようにしてもよい。また、ロール成分検出にジ
ャイロを用い、ジャイロの出力を状況判断部13へ通知
するようにして、ロール成分の影響を除去するようにし
てもよい。
めのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体
に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコ
ンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより
接近検出を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュ
ータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェア
を含むものとする。また、「コンピュータシステム」
は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホー
ムページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとす
る。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」と
は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、
CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内
蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さ
らに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、イ
ンターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線
を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライ
アントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ
(RAM)のように、一定時間プログラムを保持してい
るものも含むものとする。
を記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝
送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により
他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここ
で、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネ
ット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回
線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体
のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能
の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、
前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録され
ているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、い
わゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良
い。
に記載の発明によれば、時間的に連続する少なくとも2
枚の画像からオプティカルフローを算出し、画像上の第
1の選択領域において所定のフィルター関数を用い、オ
プティカルフローの大きさに応じた値を加算して接近検
出用加算値を算出するとともに、画像上の第2の選択領
域においてフィルター関数を用い、オプティカルフロー
の大きさに応じた値を加算して振動検出用加算値を算出
し、この接近検出用加算値と振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出す
る状況判断を行うようにしたため、所定の選択領域にお
けるオプティカルフローの接近検出用加算値と振動検出
用加算値との差を求めるだけで、垂直または水平の振動
成分を含む画像においても簡単な処理によって物体の接
近を精度良く検出することができるという効果が得られ
る。また、請求項2、6、10に記載の発明によれば、
第2の選択領域は、該領域内にオプティカルフローの湧
き出し点が含まれない位置に設けられ、第1の選択領域
は、第2の選択領域よりも外側に設けるようにしたた
め、物体に接近した場合の接近検出用成分とノイズ成分
であるヨー方向またはピッチ方向成分の加算値の差を大
きくすることができ、結果的に検出精度の向上を図るこ
とができるとともに接近、衝突の判断及び認識を容易に
行うことができるという効果が得られる。また、請求項
3、7、11に記載の発明によれば、第1及び第2の選
択領域は、それぞれオプティカルフローのヨー方向成分
とピッチ方向成分の少なくとも一方の方向成分から接近
検出用加算値及び振動検出用加算値を算出するように設
けたため、画像に含まれる振動成分の大部分を占めるヨ
ー方向成分とピッチ方向成分のノイズを効率良く除去す
ることができるという効果が得られる。また、請求項
4、8、12に記載の発明によれば、2つの加算値から
高周波成分のノイズ除去を行い、2つの加算値に対して
重み付けを行うようにしたため、移動体の移動速度、画
像の画角・解像度、サンプリング周波数に応じた補正を
加算値に対して施すことが可能となり、結果的に検出精
度の向上を図ることが可能になるという効果が得られ
る。
である。
ーチャートである。
選択領域の配置例を示す説明図である。
の選択領域の配置例を示す説明図である。
ラフである。
Claims (12)
- 【請求項1】 周囲の環境を時系列で撮像した画像に基
づいて物体への接近を検出する接近検出装置であって、 時間的に連続する少なくとも2枚の画像からオプティカ
ルフローを算出するオプティカルフロー算出手段と、 前記画像上の第1の選択領域において所定のフィルター
関数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた
値を加算して接近検出用加算値を算出する第1の加算手
段と、 前記画像上の第2の選択領域において前記フィルター関
数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた値
を加算して振動検出用加算値を算出する第2の加算手段
と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出す
る状況判断手段とを備えたことを特徴とする接近検出装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の接近検出装置であって、 前記第2の選択領域は、該領域内に前記オプティカルフ
ローの湧き出し点が含まれない位置に設けられ、前記第
1の選択領域は、前記第2の選択領域よりも外側に設け
られていることを特徴とする接近検出装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の接近検出
装置であって、 前記第1及び第2の選択領域は、それぞれ前記オプティ
カルフローのヨー方向成分とピッチ方向成分の少なくと
も一方の方向成分から前記接近検出用加算値及び前記振
動検出用加算値を算出するように設けられていることを
特徴とする接近検出装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
載の接近検出装置であって、 前記状況判断手段は、 所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより前記接近
検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高周波成分
のノイズを除去するノイズ除去手段と、 前記高周波成分のノイズが除去された前記接近検出用加
算値及び前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決
められた重み付け係数を乗算する重み付け手段と、 前記重み付け手段によって重み付けされた前記接近検出
用加算値と前記振動検出用加算値との差を求める減算手
段と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えたか否かを判定する判定手段とか
らなることを特徴とする接近検出装置。 - 【請求項5】 周囲の環境を時系列で撮像した画像に基
づいて物体への接近を検出する接近検出方法であって、 時間的に連続する少なくとも2枚の画像からオプティカ
ルフローを算出するオプティカルフロー算出過程と、 前記画像上の第1の選択領域において所定のフィルター
関数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた
値を加算して接近検出用加算値を算出する第1の加算過
程と、 前記画像上の第2の選択領域において前記フィルター関
数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた値
を加算して振動検出用加算値を算出する第2の加算過程
と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出す
る状況判断過程とを有することを特徴とする接近検出方
法。 - 【請求項6】 請求項5記載の接近検出方法であって、 前記第2の選択領域は、該領域内に前記オプティカルフ
ローの湧き出し点が含まれない位置に設けられ、前記第
1の選択領域は、前記第2の選択領域よりも外側に設け
られていることを特徴とする接近検出方法。 - 【請求項7】 請求項5または請求項6記載の接近検出
方法であって、 前記第1及び第2の選択領域は、それぞれ前記オプティ
カルフローのヨー方向成分とピッチ方向成分の少なくと
も一方の方向成分から前記接近検出用加算値及び前記振
動検出用加算値を算出するように設けられていることを
特徴とする接近検出方法。 - 【請求項8】 請求項5ないし請求項7のいずれかに記
載の接近検出方法であって、 前記状況判断過程は、 所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより前記接近
検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高周波成分
のノイズを除去するノイズ除去過程と、 前記高周波成分のノイズが除去された前記接近検出用加
算値及び前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決
められた重み付け係数を乗算する重み付け過程と、 前記重み付け過程において重み付けされた前記接近検出
用加算値と前記振動検出用加算値との差を求める減算過
程と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えたか否かを判定する判定過程とか
らなることを特徴とする接近検出方法。 - 【請求項9】 周囲の環境を時系列で撮像した画像に基
づいて物体への接近を検出する接近検出プログラムであ
って、 時間的に連続する少なくとも2枚の画像からオプティカ
ルフローを算出するオプティカルフロー算出処理と、 前記画像上の第1の選択領域において所定のフィルター
関数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた
値を加算して接近検出用加算値を算出する第1の加算処
理と、 前記画像上の第2の選択領域において前記フィルター関
数を用い、前記オプティカルフローの大きさに応じた値
を加算して振動検出用加算値を算出する第2の加算処理
と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えた場合に、物体への接近を検出す
る状況判断処理とをコンピュータに行わせることを特徴
とする接近検出プログラム。 - 【請求項10】 請求項9記載の接近検出プログラムで
あって、 前記第2の選択領域は、該領域内に前記オプティカルフ
ローの湧き出し点が含まれない位置に設けられ、前記第
1の選択領域は、前記第2の選択領域よりも外側に設け
られていることを特徴とする接近検出プログラム。 - 【請求項11】 請求項9または請求項10記載の接近
検出プログラムであって、 前記第1及び第2の選択領域は、それぞれ前記オプティ
カルフローのヨー方向成分とピッチ方向成分の少なくと
も一方の方向成分から前記接近検出用加算値及び前記振
動検出用加算値を算出するように設けられていることを
特徴とする接近検出プログラム。 - 【請求項12】 請求項9ないし請求項11のいずれか
に記載の接近検出プログラムであって、 前記状況判断処理は、 所定の時定数に基づく時間的なフィルタにより前記接近
検出用加算値及び前記振動検出用加算値から高周波成分
のノイズを除去するノイズ除去処理と、 前記高周波成分のノイズが除去された前記接近検出用加
算値及び前記振動検出用加算値に対してそれぞれ予め決
められた重み付け係数を乗算する重み付け処理と、 前記重み付け処理において重み付けされた前記接近検出
用加算値と前記振動検出用加算値との差を求める減算処
理と、 前記接近検出用加算値と前記振動検出用加算値との差が
所定のしきい値を超えたか否かを判定する判定処理とか
らなることを特徴とする接近検出プログラム。
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