JP2003050385A - 液晶表示セルおよび該液晶表示セル用塗布液 - Google Patents

液晶表示セルおよび該液晶表示セル用塗布液

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JP2003050385A JP2001239369A JP2001239369A JP2003050385A JP 2003050385 A JP2003050385 A JP 2003050385A JP 2001239369 A JP2001239369 A JP 2001239369A JP 2001239369 A JP2001239369 A JP 2001239369A JP 2003050385 A JP2003050385 A JP 2003050385A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐擦傷性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、
絶縁性に優れ、電極膜あるいはポリイミド樹脂などの疎
水性の強い樹脂からなる膜などとの密着性にも優れ、特
に下層の配線見えを抑制することができる透明絶縁膜が
形成された液晶表示セルを提供する。 【解決手段】 少なくとも一方の基板の表面にカラーフ
ィルター、透明絶縁膜、透明電極膜および配向膜が順次
積層されてなる一対の透明電極付基板が、それぞれの透
明電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置さ
れ、この一対の透明電極付基板間の間隙に液晶が封入さ
れている液晶表示セルにおいて、透明絶縁膜を、マトリ
ックス(A)および強誘電性微粒子(B)からなる構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐擦傷性、耐酸性、耐ア
ルカリ性、耐水性、配向膜との密着性などに優れ、数μ
m程度の微細な凹凸を有する基板を平坦化することがで
き、透明性を有するとともに所望の屈折率を有する絶縁
膜を、低温の加熱処理で形成することのできる透明絶縁
膜形成用塗布液、およびこのような透明絶縁膜形成用塗
布液から形成された透明絶縁膜付基材ならびにこのよう
な透明絶縁膜付基材を有する液晶表示セルに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来より、ガラス基板の表面にI
TOなどの透明電極膜、ポリイミドなどの高分子からな
る配向膜が順次積層されている一対の透明電極付基板
を、それぞれの透明電極膜同士が対向するようにスペー
サを介して対向させ、このスペーサによって所定の間隔
に開けられた隙間に液晶を封入した液晶表示セルが知ら
れている。
【0003】このタイプの液晶表示セルは、製造工程で
液晶セル内部に混入した異物やスペーサによって配向膜
が傷つけられ、その結果、上下の電極間に導通が生じ、
この導通に起因する表示不良が発生することがあった。
このため、上記のような液晶表示セルでは、透明電極付
基板の透明電極膜と配向膜との間に絶縁膜が形成されて
いる(特開昭60−260021号公報、特開平1−1
50116号公報、特開平2−221923号公報など
参照)。
【0004】ところで、上記配向膜としてはポリイミド
樹脂などの疎水性の強い樹脂が多く用いられている。こ
のような疎水性の強い樹脂からなる配向膜を絶縁膜上に
形成すると、絶縁膜と配向膜との密着性が不充分とな
り、液晶表示セルにラビング傷などによる表示むらが生
じることがあった。このため、本願出願人は特開平4−
247427号公報において、配向膜との密着性に優れ
た絶縁膜を形成可能な塗布液として特定の粒子径を有す
る無機化合物を含むものを提案している。
【0005】また、透明電極と配向膜との間にこのよう
な絶縁膜を形成すると、配向膜のラビング時に発生する
静電気などによって配向膜に傷や配向不良などが生じる
こともあった。このため本願出願人は、特開平5−23
2459号公報において、導電性微粒子とマトリックス
からなり、かつ表面抵抗が109〜1013Ω/□である
保護膜を透明電極表面に形成することを提案している。
【0006】このような液晶表示セルを用いた液晶表示
装置として、TFT型液晶表示装置およびSTN型液晶
表示装置が知られている。TFT型液晶表示装置は、透
明基板上にTFT(薄膜トランジスタ)素子、データ電
極などのTFTアレイが設けられている。このTFTア
レイによる凹凸を平坦化膜により平坦化した後、その上
にITOなどの表示電極を取り付ける構成にすることに
より、開口率の向上とTFTアレイの凹凸による液晶の
配向乱れをなくすようにしている。さらにカラーフィル
ターを有する液晶表示装置においても、カラーフィルタ
ー画素の平坦化あるいは信頼性の向上のために絶縁性保
護被膜が設けられている。
【0007】このような電子材料分野における平坦化被
膜、絶縁性保護被膜の形成材料として、アクリル系樹
脂、ポリエステル樹脂などの有機樹脂、SiO2、Si3
4などの無機系被膜、有機・無機複合系のアルキルトリ
ヒドロキシシランの重合物などが用いられている。しか
しながらこれらの被膜形成材では、耐熱性、クラックの
発生、被膜の強度、該被膜上へのレジスト膜の形成性な
どに問題があった。このため、本願出願人はWO97/
49775号において、無機化合物粒子と特定の有機ケ
イ素化合物の加水分解物を含む透明被膜形成用塗布液を
提案している。
【0008】また、上記した絶縁膜を形成した液晶パネ
ルにおいて、電圧駆動時以外にも下層基板上の透明電極
の配線形状が見える問題(以下、配線見えということが
ある。)があった。このため、マトリックス形成成分に
高屈折率のTiO2成分を配合することによって絶縁膜の
屈折率を調節し、配線見えを抑制することが行われてき
た。しかしながら、TiO2成分の配合量が多いと、日光
や蛍光灯の光に長時間暴露された部位と未暴露部位とで
は液晶分子の挙動が異なり、光が暴露された部位の形状
が長時間ムラとして表示される(以下、光焼き付き現象
ということがある。)問題があった。
【0009】このため、前記被膜形成材として強誘電性
化合物を形成しうるたとえばアルカリ金属とチタン酸を
単独で、あるいは前記材料に混入して用いることが検討
されてきた。しかしながら、これらが強誘電性の効果を
発揮するためには結晶性が高いBaTiO3等に変換する
必要があり、このためにはたとえば500℃以上の高温
で加熱処理する必要があった。特にマトリックス形成成
分としてシリカ系成分を用いた場合は、さらに高温の加
熱処理を必要とし、耐熱性の低い基材には用いることが
できず、低温で処理した場合は得られる絶縁膜の絶縁
性、光安定性には優れているものの、基材との密着性や
耐薬品性、配線見え等に劣る欠点があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、前記のような従来技術におけ
る問題点を解決すべくなされたものであり、すなわち耐
擦傷性、耐酸性、耐アルカリ性、耐水性、絶縁性に優
れ、電極膜あるいはポリイミド樹脂などの疎水性の強い
樹脂からなる膜などとの密着性にも優れ、特に下層の配
線見えを抑制することができる透明絶縁膜が形成された
液晶表示セルを提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る第1の液晶表示セルは、少
なくとも一方の基板の表面に透明電極膜、透明絶縁膜お
よび配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基板
が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間
隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基板の間に
あけられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルに
おいて、透明絶縁膜が、マトリックス(A)および強誘
電性微粒子(B)からなることを特徴としている。
【0012】本発明に係る第2の液晶表示セルは、少な
くとも一方の基板の表面にカラーフィルター、透明絶縁
膜、透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対
の透明電極付基板が、それぞれの透明電極同士が対向す
るように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明
電極付基板の間にあけられた間隙に液晶が封入されてい
る液晶表示セルにおいて、透明絶縁膜が、マトリックス
(A)および強誘電性微粒子(B)からなることを特徴
としている。
【0013】本発明に係る第3の液晶表示セルは、少な
くとも一方の基板の表面にTFTアレイ、透明絶縁膜、
透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対の透
明電極付基板が、それぞれの透明電極同士が対向するよ
うに所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極
付基板の間にあけられた間隙に液晶が封入されている液
晶表示セルにおいて、透明絶縁膜が、マトリックス
(A)および強誘電性微粒子(B)からなることを特徴
としている。
【0014】前記強誘電性微粒子(B)が、Ba、C
a、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、Sb、Nb、S
n、TaおよびLaから選ばれる2種以上の元素および
酸素から構成される化合物からなる微粒子が好ましく、
特にBaTiO3、SrTiO3、Ba( 1-X)SrXTiO3(Xは
1未満)、PbTiO3、CdTiO3、CaTiO3から選ば
れる1種または2種以上からなる結晶性酸化物微粒子で
あることが好ましい。
【0015】前記強誘電性微粒子(B)の平均粒子径
は、1〜100nmの範囲にあり、屈折率が1.7〜3
の範囲にあることが好ましい。マトリックスは、アセチ
ルアセトナトキレート化合物、有機ケイ素化合物、金属
アルコキシドおよびポリシラザンから選ばれる1種また
は2種以上の混合物から選ばれるマトリックス形成成分
から形成されたものであることが好ましい。
【0016】
【発明の具体的説明】以下本発明に係る液晶表示セルに
ついて具体的に説明する。 [液晶表示セル]次に、本発明に係る液晶表示セルについ
て具体的に説明する。本発明に係る液晶表示セルは、い
ずれもマトリックス(A)および強誘電性微粒子(B)
からなる透明絶縁膜を有する透明電極付基板を用いたも
のである。
【0017】本発明に係る第1の液晶表示セルは、少な
くとも一方の基板の表面に透明電極膜、透明絶縁膜およ
び配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基板
が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間
隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基板の間に
設けられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルで
ある。
【0018】図1は、本発明に係る第1の液晶表示セル
の1態様例を模式的に表す断面図である。この液晶表示
セル1は、ガラス基板11の表面に透明電極膜12、透
明絶縁膜13および配向膜14が順次積層されてなる一
対の透明電極付基板2が、それぞれの透明電極膜12、
12同士が対向するように複数のスペーサ粒子5により
所定の間隔dを開けて配置され、この所定間隔dに開け
られた透明電極膜12、12間の隙間に液晶4が封入さ
れて形成されている。
【0019】透明絶縁膜13は、上記透明絶縁膜形成用
塗布液を透明電極膜12上に塗布することにより形成し
た膜であり、この膜は、表面硬度が高く、透明性および
耐擦傷性に優れ、絶縁抵抗が高く、透明絶縁膜13と配
向膜14との密着性が良好である上に、配線見えするこ
とがなく、イオン吸着性微粒子を含む場合は液晶パネル
中の可動イオンを効果的に低減することができる。
【0020】なお、本発明に係る第1の液晶表示セルで
は、ガラス基板11と透明電極膜12との間にさらにS
iO2膜などのアルカリパッシベーション膜を形成した
透明電極付基板を用いてもよいなど、様々な変形が可能
である。本発明に係る第2の液晶表示セルは、少なくと
も一方の基板の表面にカラーフィルター、透明絶縁膜、
透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対の透
明電極付基板が、それぞれの透明電極同士が対向するよ
うに所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極
付基板の間に設けられた間隙に液晶が封入されている液
晶表示セルである。
【0021】図2は、本発明に係る第2の液晶表示セル
の1態様例を模式的に表す断面図である。この図2にそ
の特徴的部分が示されているカラー液晶表示装置1’
は、ガラス基板21a上にアルカリパッシベーション膜
21b、複数の画素電極21c、透明イオンゲッター膜
21dおよび配向膜21eが順次積層された電極板21
と、ガラス基板22a上にアルカリパッシベーション膜
22b、カラーフィルター22c、透明絶縁膜22d、
透明電極22eおよび配向膜22fが順次積層された対
向電極板22を有する液晶表示セル2’と、この液晶表
示セルの両側に一対の偏光板3、4とを備えている。こ
のうち、透明絶縁膜21dおよび22dは、前記透明絶
縁膜形成用塗布液を塗布して形成された膜である。
【0022】前記液晶表示セル2の電極板21と対向電
極板22とは、それぞれのガラス基板21aおよび22
aを外側にして、複数の画素電極21cのそれぞれと複
数のカラーフィルターR、G、Bのそれぞれとが対向す
るように配置されている。また、この電極21と対向電
極板22との間の間隙には液晶23が封入されている。
【0023】さらに複数の画素電極21cのそれぞれと
透明電極22eとの間には不図示の回路が形成され、こ
の回路はカラー液晶表示装置1’本体に接続されてい
る。また、対向電極板22のアルカリパッシベーション
膜22b上に形成されたカラーフィルター22cは、R
(レッドフィルター)、G(グリーンフィルター)、B
(ブルーフィルター)の複数のカラー要素からなり、各
カラー要素が互いに隣接するように規則正しく配列さ
れ、これにより液晶表示装置1’本体から送られてくる
表示信号により特定の画素電極21cと透明電極22e
との間に形成された回路が作動し、表示信号に対応した
カラー画像が対向電極板22の外側に配置された偏光板
4を通して観察できるようになっている。
【0024】本発明に係る第3の液晶表示セルは、少な
くとも一方の基板の表面にTFTアレイ、透明絶縁膜、
透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対の透
明電極付基板が、それぞれの透明電極同士が対向するよ
うに所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極
付基板の間に設けられた間隙に液晶が封入されている液
晶表示セルである図3は、本発明に係る第3の液晶表示
セルの1態様例を模式的に表す断面図である。
【0025】この液晶表示セル1”は、表面にTFTア
レイ32が形成され、このTFTアレイ32表面に、透
明絶縁膜33、画素電極34および配向膜35が順次積
層された透明絶縁性基板31と、表面にブラックマトリ
クス(遮蔽膜)42、カラーフィルター43、透明絶縁
膜44、対向電極45および配向膜46が順次積層され
た対向基板41とが、液晶層51とを挟んで配向膜35
および46が対峙するように構成されている。
【0026】なお、図1のように配向膜35および46
の間にはスペーサ粒子が介在していてもよい。TFTア
レイ32は、TFT(薄膜トランジスタ)素子、データ
電極、補助容量などとからなるものである。上記第1〜
第3の液晶表示セルでは、透明絶縁膜の細孔容積が0.
01〜0.3ml/gの範囲にあり、平均細孔径が1〜2
0nmの範囲にあることが好ましい。
【0027】透明絶縁膜 透明絶縁膜は、マトリックス(A)および強誘電性微粒
子(B)からなる。マトリックス(A) マトリックス(A)は、以下に示すマトリックス形成成
分から誘導される金属酸化物または水酸化物から構成さ
れる。
【0028】マトリックス形成成分(A)は、 (a)アセ
チルアセトナトキレート化合物、(b)有機ケイ素化合
物、(c)金属アルコキシドおよび(d)ポリシラザンから選
ばれる1種または2種以上の混合物から選択される。(a)アセチルアセトナトキレート化合物 アセチルアセトナトキレート化合物はアセチルアセトン
を配位子とするキレート化合物で、下記化学式(1)で
表される化合物またはその縮合体である。
【0029】
【化1】
【0030】〔ただし、式中、a+bは2〜4であり、
aは0〜3であり、bは1〜4であり、Rは−Cn
2n+1(n=3または4)であり、Xは−CH3、−OC
3、−C25または−OC25である。M1は周期率表
第IB族、第IIA、B族、第III A、B族、第IVA、B
族、第VA、B族、第VIA族、第VII A族、第VIII族か
ら選ばれる元素またはバナジル(VO)である。この
内、これらの元素などとa、bの好ましい組み合わせ
は、次表の通りである。〕
【0031】
【表1】
【0032】このような化合物の具体例としては、たと
えばジブトキシ−ビスアセチルアセトナトジルコニウ
ム、トリブトキシ−モノアセチルアセトナトジルコニウ
ム、ビスアセチルアセトナト鉛、トリスアセチルアセト
ナト鉄、ジブトキシ−ビスアセチルアセトナトハフニウ
ム、モノアセチルアセトナト−トリブトキシハフニウム
などが挙げられる。
【0033】(b)有機ケイ素化合物 有機ケイ素化合物としては、 一般式 Ra−Si(OR')4-a (2) (ただし、式中、Rは−Cn2n+1であり、R’は−Cn
2n+1または−C24 n2n+1であり、aは0ないし
3の整数であり、nは1ないし4の整数である。)で示
される有機ケイ素化合物が用いられる。
【0034】このような有機ケイ素化合物としては、具
体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、モノメチルトリメトキシシラン、モノエチルトリエ
トキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノメ
チルトリエトキシシラン、ビニルシラン、エポキシシラ
ンなどが好ましく用いられる。上記有機ケイ素化合物か
らマトリックスが構成されていると、耐擦傷性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐水性および絶縁性に優れた被膜が
形成される。
【0035】特に、後述する(結晶性で高屈折率の)強
誘電性微粒子(B)が配合されているので低温で加熱処
理することができ光学特性に優れた被膜が形成される。(c)金属アルコキシド マトリックス形成成分として使用される金属アルコキシ
ドとしては、M2(OR)n(式中、M2は金属原子であ
り、Rはアルキル基または−Cm2m2(m=3〜1
0)であり、nはM2の原子価と同じ整数である。)で
表される化合物またはそれらの縮合体が好ましく、これ
らの化合物またはその縮合体から選ばれる1種または2
種以上を組み合わせて用いることができる。上記式中の
2は、金属であれば特に限定されることはないが、好
ましいM2は、Be、Al、Sc、Ti、V、Cr、F
e、Ni,Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、
Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、P
b、Bi、CeまたはCuである。
【0036】このような金属アルコキシドとしては、具
体的には、テトラブトキシジルコニウム、ジイソプロポ
キシ−ジオクチルオキシチタニウム、ジエトキシ鉛など
が好ましく用いられる。上記金属アルコキシドからマト
リックスが形成されていると、この金属アルコキシドの
重合硬化により、耐擦傷性、耐酸性、耐アルカリ性、耐
水性および絶縁性に優れた被膜が形成される。
【0037】(d)ポリシラザン また、マトリックス形成成分として使用されるポリシラ
ザンとしては下記式(3)で表される繰り返し単位を有
するポリシラザンが用いられる。
【0038】
【化2】
【0039】〔ただし、式中、R1、R2およびR3は、
それぞれ水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基
である。〕 マトリックス形成成分として、前記式(3)で表される
ポリシラザンを用いる場合、アルキル基がメチル基、エ
チル基、またはプロピル基であるポリシラザンが好まし
く、このようなポリシラザンを使用すると、加熱時に分
解するアルキル基がなく、加熱時に膜の収縮が少なく、
このため収縮ストレス時にクラックが生じることが少な
くなり、クラックのほとんどない透明絶縁膜が得られ
る。
【0040】また、上記式(3)で表わされる繰り返し
単位を有するポリシラザンは、直鎖状であっても、環状
であってもよく、直鎖状のポリシラザンと環状のポリシ
ラザンとが混合して含まれていてもよい。強誘電性微粒子(B) 本発明でいう強誘電体とは、自発分極を持つ結晶に外部
から電界を加えると自発分極の方向が反転する性質をも
つ強誘電性を示す結晶を指す。これらの強誘電体として
は、Ba、Ca、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、S
b、Nb、Sn、TaおよびLaから選ばれる2種以上
の元素および酸素から構成される化合物であり、代表的
な化合物としては、ペロブスカイト型の結晶構造をもつ
化合物、イルメナイト型の結晶構造をもつ化合物および
パイロクロア型の結晶構造をもつ化合物が挙げられる。
本発明では、このような化合物の具体例としては、Ba
TiO3、SrTiO3およびPbTiO3などのペロブ
スカイト化合物、FeTiO3などのイルメナイト化合
物、Pb2Ti26などのパイロクロア型化合物が挙げ
られる。特にBaTiO3、SrTiO3、Ba(1-X)SrXTi
3(Xは1未満)、PbTiO3、CdTiO3、CaTi
3、BaTiO3から選ばれる1種または2種以上からな
る微粒子であることが好ましい。
【0041】本発明においては加熱等の処理により上記
結晶構造をとり得る化合物(水和物等)も本発明にいう
強誘電体に含まれる。上記のような強誘電体微粒子の調
製方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法で調
製されたものが使用し得る。たとえば、ペロブスカイト
型化合物であるチタン酸バリウムの調製法として、酸化
チタン粉末と炭酸バリウムに粉末を混合し、1,000
℃以上の高温で焼成したのち微粉砕する固相法、バリウ
ム塩とチタン塩の混合水溶液をシュウ酸水溶液中で沈澱
させ、濾別、加熱処理して微粉末を得る方法、チタンア
ルコキシドとバリウムアルコキシドとを有機溶媒中で加
水分解することにより、チタン酸バリウムゾルを得る方
法等があげられる。
【0042】このような強誘電体微粒子は、表面がシリ
カで被覆されていることが好ましい。被覆用のシリカ原
料としては、ケイ酸液(水ガラス水溶液を陽イオン交換
樹脂等で脱アルカリして得られる)またはテトラアルコ
キシシランなどの加水分解性有機ケイ素化合物の加水分
解物が挙げられる。また、その被覆法としては特に制限
はなく、たとえばゾル中にこれらのシリカ原料を添加
し、所定時間反応させることによって、表面がシリカで
被覆された強誘電体微粒子が得られる。シリカの被覆量
は、被覆後の微粒子に対し、SiO2として1〜80重
量%、好ましくは5〜50重量%の範囲であることが好
ましい。1重量%未満では、被覆効果が不十分である。
また、80重量%を越すと微粒子の屈折率の低下が著し
くなり、このような微粒子からは高屈折率の透明被膜が
得られない。
【0043】さらに、強誘電体微粒子は、その表面を有
機シラン化合物で改質すると、有機溶媒中での長期分散
安定性が増し、かつ強誘電体等とマトリックスとの反応
性および親和性が向上する。このように強誘電体微粒子
またはシリカ被覆強誘電体微粒子を有機シラン化合物と
接触させて表面改質する際には、シランカップリング剤
として通常用いられている有機シラン化合物が用いら
れ、その種類は、マトリックスの種類などに応じて適宜
選定される。このような表面改質用有機シラン化合物と
しては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシランなどのテトラアルコキシシラン類、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチ
ルトリアセトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリアセトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ-クロロプロピルトリエトキシシラン、γ-
クロロプロピルトリプロポキシシラン、γ-グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロ
ピルトリエトキシシラン、γ-(β-グリシドキシエトキ
シ)プロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキ
シシランなどのトリアルコキシまたはトリアシルオキシ
シラン類、およびジメチルジメトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、
γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-
グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ-
クロロプロピルメチルジメトキシシラン、ジメチルジア
セトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシ
ランなどのジアルコキシシランまたはジアシルオキシシ
ラン類またはトリメチルクロロシランなどが挙げられ、
単独または2種以上組合せることも可能である。
【0044】強誘電体微粒子等の表面改質は、例えば上
記有機シラン化合物のアルコール溶液中に強誘電体微粒
子等を分散し、一定時間、一定温度で反応させ後、溶媒
を除去することにより行われる。または有機シラン化合
物分解触媒を添加し、一定時間、一定温度反応させた
後、溶媒を除去することにより行われる。あるいは上記
有機シラン化合物のアルコール溶液と強誘電体微粒子等
の水分散を混合し、一定温度、一定時間反応後、混合液
中の水を分離し、濃縮することにて行われる。
【0045】強誘電性微粒子(B)の平均粒子径が1〜
100nm、さらには1〜50nmの範囲にあることが
望ましい。強誘電性微粒子(B)の平均粒子径が1nm
未満の場合は結晶性が不充分となり、強誘電体としての
特性を充分発現できないことがある。強誘電性微粒子
(B)の平均粒子径が100nmを越えると絶縁膜の透
明性が不充分となることがある。また、得られる絶縁膜
表面の凹凸が大きくなり、液晶分子の配向乱れによる表
示不良を起こすことがある。
【0046】強誘電性微粒子(B)の屈折率は1.7〜
3、さらには2〜3の範囲にあることが望ましい。強誘
電性微粒子(B)の屈折率が1.7未満の場合は、強誘
電性微粒子(B)の配合量や絶縁膜の膜厚等によっても
異なるが、絶縁膜の屈折率が1.6未満となることがあ
り、下層の配線見えを抑制できないことがある。
【0047】透明絶縁膜中にはイオン吸着性微粒子が含
まれていても良い。イオン吸着性微粒子が含まれている
と液晶中に存在する不純物の無機、有機の可動イオンを
吸着することができるので表示不良を起こすことがな
く、また消費電力が少なく、長期信頼性に優れた透明絶
縁膜を形成することができる。イオン吸着性微粒子とし
ては、具体的にはSiO2、Al23、ZrO2、SnO2
In23、Sb25等の金属酸化物およびこれらの複合金
属酸化物等の他イオン交換樹脂などが挙げられる。
【0048】さらに、必要に応じて前記強誘電性微粒子
およびイオン吸着性微粒子以外に、絶縁性または導電性
の無機化合物微粒子あるいは樹脂微粒子が含まれていて
もよい。このようにして透明電極上に屈折率がコントロ
ールされた透明絶縁膜を形成することにより、たとえば
この上に形成される配向膜の屈折率より高くして電極な
どが透けて見えるのを防止することができる。特に前記
強誘電性微粒子(B)が配合されているので焼き付きが
起きることがなく、得られる表示装置は表示ムラが無
い。
【0049】このような透明絶縁膜は、前記したマトリ
ックス形成成分と強誘電性微粒子とが、水と有機溶媒と
からなる混合溶媒に分散されてなる透明絶縁膜形成用塗
布液を公知の方法で塗布し、乾燥、焼成して硬化するこ
とで形成される。マトリックス形成成分(A)として
は、(a)アセチルアセトナトキレート化合物、(b)
有機ケイ素化合物、(c)金属アルコキシド、(d)ポ
リシラザンが使用され、これらを2種以上併用する場
合、(a)アセチルアセトナトキレート化合物、(b)
有機ケイ素化合物、(c)金属アルコキシド、(d)ポ
リシラザンをそれぞれ、酸化物、窒化物に換算したと
き、すなわち(a)アセチルアセトナトキレート化合物
を(M1x)で表し、(b)有機ケイ素化合物を(Si
2)であらわし、(c)金属アルコキシド(M2x
で表し、(d)ポリシラザンを(SiN)であらわした
とき、各成分の重量比が、以下のような関係を満たして
いることが好ましい。
【0050】0.001≦M1x/(SiO2+SiN+
2x)≦10 アセチルアセトナトキレート化合物を使用する場合、こ
の値が0.001以上であると、耐アルカリ性、耐酸
性、耐塩水性、耐水性、耐溶剤性に優れた被膜を得るこ
とができる。また、有機ケイ素化合物およびポリシラザ
ンと金属アルコキシドとの配合割合は、0.001≦M
2x/(SiO2+SiN+M2x)≦1.0であること
が好ましい。
【0051】塗布液に使用される有機溶媒としては、有
機溶媒を用いる場合、具体的には、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノールなどのアルコール類、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなど
のグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステ
ル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエ
ーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、ジクロールエタンなどのハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素およびN,N-ジメチ
ルホルムアミドなどが挙げられる。これらの溶媒は、単
独でまたは2種以上混合して用いられる。
【0052】混合溶媒中の水濃度は、0.1〜50重量
%の範囲であることが好ましい。この値が0.1重量%
未満であると、アセチルアセトナトキレート化合物、有
機ケイ素化合物、ポリシラザンおよび金属アルコキシド
の加水分解、縮重合、複合化などが充分になされず、得
られる絶縁膜の耐擦傷性、耐久性が低下する傾向にあ
り、また、この値が50重量%を越えると、塗布の際、
塗布液が基材からはじかれやすくなり、絶縁膜を形成し
にくくなることがある。
【0053】塗布液中に含まれるマトリックス形成成分
(A)と強誘電性微粒子(B)の混合割合、マトリック
ス形成成分(A)に含まれる金属種などによって、得ら
れる絶縁膜の屈折率および誘電率を自由にコントロール
することができる。塗布液中の強誘電微粒子の濃度は
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%の範
囲にあることが望ましい。
【0054】また塗布液中のマトリックス形成成分の濃
度は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量
%の範囲にあることが望ましい。透明絶縁膜形成用塗布
液には、前記したようにイオン吸着性微粒子が含まれて
いてもよく、さらに、必要に応じて前記強誘電性微粒子
以外に、絶縁性または導電性の無機化合物微粒子あるい
は樹脂微粒子が含まれていてもよい。この場合、塗布液
中には、絶縁性または導電性の無機化合物微粒子あるい
は樹脂微粒子が形成した透明絶縁膜中に、酸化物、窒化
物、樹脂を含む固形分として65重量%以下の量で存在
していることが好ましい。
【0055】透明絶縁膜は、まず、前記のような透明絶
縁膜形成用塗布液を、ディッピング法、スピナー法、ス
プレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷などの方法
で塗布し、ついでこのようにして基材表面に形成された
絶縁膜を常温〜80℃で乾燥し、必要に応じてさらに1
20℃以上、必要に応じて、300℃以上に加熱して硬
化するなどの方法により形成される。
【0056】なお、本発明の透明絶縁膜には前記強誘電
性微粒子(B)が含まれているので、透明性、絶縁性、
光安定性、基材との密着性、耐薬品性、配線見え等に優
れた透明絶縁膜を得ることができる。さらにこの基材に
形成されている透明絶縁膜は、次のような方法で硬化促
進処理が施されていてもよい。
【0057】硬化促進処理として具体的には、上記塗布
工程または乾燥工程の後に、あるいは乾燥工程中に、未
硬化段階の被膜に可視光線よりも波長の短い電磁波を照
射したり、未硬化段階の被膜の硬化反応を促進するガス
雰囲気中に晒したりする処理が挙げられる。上記で透明
絶縁膜の厚さは、前記第1の液晶表示セル、第2の液晶
表示セル、第3の液晶表示セルいずれの場合も30〜1
50nm、好ましくは40〜100nmの範囲にあるこ
とが望ましい。
【0058】透明絶縁膜の厚さが30nm未満の場合は
充分な絶縁性が得られないことがあり、150nmを越
えるとクラックが発生することがあり、このため膜の強
度が不充分となることがある。こうして形成された膜
は、表面硬度が高く、密着性、透明性に優れるととも
に、耐擦傷性、耐水性、耐アルカリ性などの耐久性にも
優れている上、液晶パネル中の可動イオンを効果的に低
減でき、絶縁抵抗が高く、絶縁性の膜として好適であ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明では、凹凸を有する基板、例えば
TFTアレイ付基板あるいはカラーフィルター付基板上
に形成された透明絶縁膜の表面は平坦化されており、こ
のため液晶層と接触する配向膜表面も平坦化されている
ので、表面形状に起因する液晶の表示乱れの抑制、表示
ドメインの発生防止、パネル表示時の光抜けの低減およ
びコントラストの向上などに有効である。また特定の絶
縁膜が形成されているので、配線見えや焼き付き現象も
なく、得られる液晶表示装置は表示品位、長期信頼性に
優れる。
【0060】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0061】
【実施例1】塗布液(A)の調製 マトリックス形成成分としてγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-403,Si
2濃度25.4重量%)19.7gとエチルシリケート
28(多摩化学工業社製:SiO2濃度28.8重量%)
17.4gを、ヘキシレングリコール52.4gに添加
し、5分間撹拌した後、これに純水10.5gと濃度6
1%の硝酸0.1gを加えて、室温で24時間撹拌を行
いγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとエチ
ルシリケートの共部分加水分解物分散液(A)100g
を調製した。
【0062】強誘電性微粒子として、濃度1.0モル/
リットルとなるように秤量したジエトキシバリウムとテ
トライソプロポキシドチタンをメタノールとジメトキシ
メタノールとの混合溶媒(体積比3:2)に溶解し、こ
の溶液を5℃に維持しながら水を徐々に添加してジエト
キシバリウムとテトライソプロポキシドチタンの共加水
分解を行い、ついで8時間熟成して結晶性チタン酸バリ
ウムゾル(A)(濃度0.5重量%、平均粒子径20n
m)1000gを得た。これにへキシレングリコール7
8gを添加し、40℃で12時間攪拌を行った後、減圧
蒸留にて濃縮し、酸化物として濃度6.0重量%のチタ
ン酸バリウムのヘキシレングリコール分散ゾル(A)8
3gを得た。
【0063】ついで、前記γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシランとエチルシリケートの共部分加水分解
物分散液(A)2.5gにヘキシレングリコール1.7g
を添加して5分間撹拌した後、前記チタン酸バリウムの
ヘキシレングリコール分散ゾル(A)80gを添加し
た。これを、40℃で12時間撹拌して固形分濃度6.
0重量%の塗布液(A)を調製した。塗布液の組成は表
に示した。
【0064】透明絶縁膜(A)の形成 パターニングされたITO表示電極つきガラス基板(旭
硝子(株)製:30Ω/□以下品)上にフレキソ印刷に
て塗布液(A)を塗布し、得られた塗膜を90℃で5分
間乾燥させた後、140℃で15分間加熱処理して透明
絶縁膜(A)を形成した。得られた透明絶縁膜(A)の
膜厚を触針式表面粗さ計(東京精密(株)製:サーフコ
ム)で測定したところ65nmであった。また別途同様
にしてシリコンウェハー上に形成した透明絶縁膜の屈折
率をエリプソメータ(ULVAC社製、測定波長:63
1nm)により測定したところ1.90であった。
【0065】液晶表示セル(A)の作成 次に、透明絶縁膜(A)上にポリイミド膜形成用塗料
(日産化学(株)製:サンエバー)をフレキソ印刷で塗
布し、100℃で5分間乾燥した後、200℃で20分
間加熱処理してポリイミド膜を形成し、ついでラビング
処理を行なった。このようにして、硝子基板上に透明電
極、透明絶縁膜(A)およびラビング処理した配向膜が
順次積層した一対の透明電極付き基板を得た。得られた
一対の透明電極付き基板のうち一方の基板には(2枚の
基板間距離に相当する粒子径)のスペーサを散布し、も
う一方の基板にはシーリング用のシール材を印刷し、こ
れらの基板を透明電極同士が互いに対向するように貼り
合わせ、STN液晶を封入し、ついで封入口を封止材で
封止して液晶表示セル(A)を作成した。
【0066】配線見えの観察 液晶表示セル(A)の両面に偏光方向が所定の方向にな
るように偏光板を貼り合わせ、パネルに電圧をかけるこ
となく自然光の下で、パネル内にあって透明絶縁膜
(A)の下層のITO表示電極部を目視観察し、以下の
基準で評価した。結果を表2に示した。
【0067】 電極の存在、形状が全く視認できない :◎ 電極の存在が僅かに視認できる :○ 電極の形状が僅かに視認できる :△ 電極の存在、形状が明らかに視認できる:×液晶パネルの表示ムラ(光焼き付き)の観察 上記パネルの表示エリアの半分が隠れるようにセルをア
ルミ箔で完全に覆い、115Wの白色蛍光灯下30cm
の位置で12時間蛍光灯に曝した。ついで、アルミ箔を
取り除き、所定の駆動波形を用いて液晶表示セル(A)
を全面表示させ、遮光部と暴露部との表示色の違いを観
察し、以下の基準で評価した。
【0068】結果を表2にあわせて示す。 表示色の違いが認められない :○ 表示色の違いが僅かに認められる :△ 表示色の違いが明らかに認められる:×
【0069】
【実施例2】塗布液(B)の調製 強誘電性微粒子として、濃度1.5モル/リットルとな
るように秤量したジエトキシバリウムとテトライソプロ
ポキシドチタンをメタノールとジメトキシメタノールと
の混合溶媒(体積比3:2)に溶解し、この溶液を5℃
に維持しながら水を徐々に添加してジエトキシバリウム
とテトライソプロポキシドチタンの共加水分解を行い、
ついで6時間熟成して結晶性チタン酸バリウムゾル
(B)(濃度0.5重量%、平均粒子径10nm)10
00gを得た。
【0070】この結晶性チタン酸バリウムゾル用い、実
施例1と同様にして、酸化物として濃度6.0重量%の
チタン酸バリウムのヘキシレングリコール分散ゾル
(B)83gを得た。ついで、実施例1で得たγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランとエチルシリケー
トの共部分加水分解物分散液(A)12gにヘキシレン
グリコール8gを添加して5分間撹拌した後、チタン酸
バリウムのヘキシレングリコール分散ゾル(B)80g
を添加した。これを、40℃で12時間撹拌して固形分
濃度6.0重量%の塗布液(B)を調製した。塗布液の
組成は表2にあわせて示した。
【0071】透明絶縁膜(B)の形成 実施例1と同様に、塗布液(B)を用いて透明絶縁膜
(B)を形成した。得られた透明絶縁膜(B)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(B)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(B)を用いて液晶表示
セル(B)を作成した。
【0072】得られた液晶表示セル(B)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0073】
【実施例3】塗布液(C)の調製 実施例1で得たγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランとエチルシリケートの共部分加水分解物分散液
(A)24gにヘキシレングリコール16gを添加して
5分間撹拌した後、チタン酸バリウムのヘキシレングリ
コール分散ゾル(A)80gを添加した。これを、40
℃で12時間撹拌して固形分濃度6.0重量%の塗布液
(C)を調製した。塗布液の組成は表2に示す。
【0074】透明絶縁膜(C)の形成 実施例1と同様に、塗布液(C)を用いて透明絶縁膜
(C)を形成した。得られた透明絶縁膜(C)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(C)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(C)を用いて液晶表示
セル(C)を作成した。
【0075】得られた液晶表示セル(C)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0076】
【実施例4】塗布液(D)の調製 実施例1で得たγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランとエチルシリケートの共部分加水分解物分散液
(A)3gにヘキシレングリコール8gを添加して5分
間撹拌した後、チタン酸バリウムのヘキシレングリコー
ル分散ゾル(A)80g、平均粒子径20nmのSb2
5微粒子のヘキシレングリコール分散液(Sb25 濃度
10重量%)6g、平均粒子径35nmのSiO2微粒子
のヘキシレングリコール分散液(SiO2濃度10重量
%)3gを順次添加した。これを、40℃で12時間撹
拌して固形分濃度6.0重量%の塗布液(D)を調製し
た。塗布液の組成は表2にあわせて示した。
【0077】透明絶縁膜(D)の形成 実施例1と同様に、塗布液(D)を用いて透明絶縁膜
(D)を形成した。得られた透明絶縁膜(D)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(D)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(D)を用いて液晶表示
セル(D)を作成した。
【0078】得られた液晶表示セル(D)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0079】
【実施例5】塗布液(E)の調製 強誘電性微粒子として、濃度1.0モル/リットルとな
るように秤量したジエトキシストロンチウムとテトライ
ソプロポキシドチタンをメタノールとジメトキシメタノ
ールとの混合溶媒(体積比3:2)に溶解し、この溶液
を5℃に維持しながら水を徐々に添加してジエトキシバ
リウムとテトライソプロポキシドチタンの共加水分解を
行い、ついで8時間熟成して結晶性チタン酸ストロンチ
ウム(E)(濃度0.5重量%、平均粒子径15nm)
1000gを得た。これにへキシレングリコール78g
を添加し、40℃で12時間攪拌を行った後、減圧蒸留
にて濃縮し、酸化物として濃度6.0重量%のチタン酸
ストロンチウムのヘキシレングリコール分散ゾル(E)
83gを得た。
【0080】ついで、実施例1で得たγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランとエチルシリケートの共部
分加水分解物分散液(A)12gにヘキシレングリコー
ル8gを添加して5分間撹拌した後、チタン酸ストロン
チウムのヘキシレングリコール分散ゾル(E)80gを
添加した。これを、40℃で12時間撹拌して固形分濃
度6.0重量%の塗布液(E)を調製した。塗布液の組
成は表2に示した。
【0081】透明絶縁膜(E)の形成 実施例1と同様に、塗布液(E)を用いて透明絶縁膜
(E)を形成した。得られた透明絶縁膜(E)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(E)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(E)を用いて液晶表示
セル(E)を作成した。
【0082】得られた液晶表示セル(E)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0083】
【比較例1】塗布液(F)の調製 実施例1で得たγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランとエチルシリケートの共部分加水分解物分散液
(A)60gにヘキシレングリコール40gを添加し、
3時間撹拌して固形分濃度6.0重量%の塗布液(F)
を調製した。塗布液の組成は表2にあわせて示した。
【0084】透明絶縁膜(F)の形成 実施例1と同様に、塗布液(F)を用いて透明絶縁膜
(F)を形成した。得られた透明絶縁膜(F)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(F)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(F)を用いて液晶表示
セル(F)を作成した。
【0085】得られた液晶表示セル(F)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0086】
【比較例2】塗布液(G)の調製 まず、以下のようにして光屈折率微粒子として酸化チタ
ンゾルを調製した。濃度3重量%に希釈したメタチタン
酸にアンモニア水を加えてpH8に調製し、得られた沈
殿を洗浄した。この沈殿に4級アミン480gを添加
し、95℃で1時間加温してTiO2としての濃度が20
重量%、平均粒子径が25nmの酸化チタンゾルを調製
した。
【0087】ついで、実施例1で得たγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランとエチルシリケートの共部
分加水分解物分散液(A)15gにヘキシレングリコー
ルを50g加えた後、前記酸化チタンゾルをヘキシレン
グリコールに分散させたTiO2としての濃度が10重量
%の酸化チタンのヘキシレングリコール分散ゾル60g
を加えて24時間撹拌し、ついで40℃で12時間撹拌
して固形分濃度6.0重量%の塗布液(G)を調製し
た。塗布液の組成は表2に示した。
【0088】透明絶縁膜(G)の形成 実施例1と同様に、塗布液(G)を用いて透明絶縁膜
(G)を形成した。得られた透明絶縁膜(G)の膜厚お
よび別途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁
膜の屈折率を測定した。液晶表示セル(G)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(G)を用いて液晶表示
セル(G)を作成した。
【0089】得られた液晶表示セル(G)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0090】
【比較例3】塗布液(H)の調製 マトリックス形成成分としてエチルシリケート28(多
摩化学工業(株)製:SiO2濃度28.8重量%)9
g、ジイソプロポキシ-ジオクチルオキシチタニウムの
イソプロピルアルコール溶液(TiO2濃度10重量%)
104gをチッソガス雰囲気下で混合し、さらに濃度6
1重量%の硝酸0.2g、純水2gおよびヘキシレング
リコール101gとの混合物を添加し、40℃で24時
間撹拌し、エチルシリケートとジイソプロポキシ-ジオ
クチルオキシチタニウムの共部分加水分解物分散液(固
形分濃度6.0重量%)を調製し、これを塗布液(H)
とした。なお、塗布液(H)には粒子状成分は含まれて
いない。
【0091】透明絶縁膜(H)の形成 パターニングされたITO表示電極つきガラス基板(旭
硝子(株)製:30Ω/□以下品)上にフレキソ印刷に
て塗布液(H)を塗布し、得られた塗膜を90℃で5分
間乾燥させた後、高圧水銀ランプで積算光量6,000
mJ/cm2(365nm用センサにて測定)の条件で紫外線
を照射し、ついで250℃で15分間加熱処理を行ない
透明絶縁膜(H)を形成した。
【0092】得られた透明絶縁膜(H)の膜厚および別
途同様にシリコンウェハー上に形成した透明絶縁膜の屈
折率を測定した。液晶表示セル(H)の作成 実施例1と同様に、透明絶縁膜(H)を用いて液晶表示
セル(H)を作成した。
【0093】得られた液晶表示セル(H)について、配
線見えの観察および液晶パネルの表示ムラ(光焼き付
き)の観察を行った。結果を表2にあわせて示す。
【0094】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の液晶表示セルの一態様例の
概略断面図を示す。
【図2】本発明に係る第2の液晶表示セルの一態様例の
概略断面図を示す。
【図3】本発明に係る第3の液晶表示セルの一態様例の
概略断面図を示す。
【符号の説明】
1、1'、1"・・・液晶表示セル 2、2’・・・・・液晶表示セル 3、4・・・・・・偏光板 5・・・・・・・・スペーサ粒子 6・・・・・・・・液晶 11・・・・・・・ガラス基板 12・・・・・・・透明電極膜 13・・・・・・・透明イオンゲッター膜 14・・・・・・・配向膜 21・・・・・・・電極板 21a・・・・・・ガラス基板 21b・・・・・・アルカリパッシベーション膜 21c・・・・・・複数の画素電極 21d・・・・・・透明イオンゲッター膜 21e・・・・・・配向膜 22・・・・・・・対向電極板 22a・・・・・・ガラス基板 22b・・・・・・アルカリパッシベーション膜 22c・・・・・・カラーフィルター 22d・・・・・・透明イオンゲッター膜 22e・・・・・・透明電極 22f・・・・・・配向膜 23・・・・・・・液晶 31・・・・・・・透明絶縁性基板 32・・・・・・・TFTアレイ 33・・・・・・・透明イオンゲッター膜 34・・・・・・・画素電極 35・・・・・・・配向膜 36・・・・・・・絶縁膜 41・・・・・・・対向基板 42・・・・・・・ブラックマトリクス(遮蔽膜) 43・・・・・・・カラーフィルター 44・・・・・・・透明イオンゲッター膜 45・・・・・・・対向電極 46・・・・・・・配向膜 51・・・・・・・液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 348 G09F 9/30 348A 9/35 9/35 (72)発明者 小 松 通 郎 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 Fターム(参考) 2H090 HA03 HA04 HB07X HB12X HB14X HB19X HD03 HD04 HD08 LA01 LA04 LA15 2H091 FA02Y GA03 GA06 GA07 GA13 LA15 LA30 2H092 GA17 GA18 JA24 JB58 NA02 NA18 NA19 PA02 PA08 5C094 AA31 AA37 BA03 BA43 CA19 CA24 DA14 DA15 EA04 EA05 EA07 EB02 EC03 ED03 ED14 ED15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の基板の表面に透明電極
    膜、透明絶縁膜および配向膜が順次積層されてなる一対
    の透明電極付基板が、それぞれの透明電極同士が対向す
    るように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明
    電極付基板の間にあけられた間隙に液晶が封入されてい
    る液晶表示セルにおいて、 透明絶縁膜が、マトリックス(A)および強誘電性微粒
    子(B)からなることを特徴とする液晶表示セル。
  2. 【請求項2】少なくとも一方の基板の表面にカラーフィ
    ルター、透明絶縁膜、透明電極膜および配向膜が順次積
    層されてなる一対の透明電極付基板が、それぞれの透明
    電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置さ
    れ、この一対の透明電極付基板の間にあけられた間隙に
    液晶が封入されている液晶表示セルにおいて、 透明絶縁膜が、マトリックス(A)および強誘電性微粒
    子(B)からなることを特徴とする液晶表示セル。
  3. 【請求項3】少なくとも一方の基板の表面にTFTアレ
    イ、透明絶縁膜、透明電極膜および配向膜が順次積層さ
    れてなる一対の透明電極付基板が、それぞれの透明電極
    同士が対向するように所定の間隔をあけて配置され、こ
    の一対の透明電極付基板の間にあけられた間隙に液晶が
    封入されている液晶表示セルにおいて、 透明絶縁膜が、マトリックス(A)および強誘電性微粒
    子(B)からなることを特徴とする液晶表示セル。
  4. 【請求項4】前記強誘電性微粒子(B)が、Ba、C
    a、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、Sb、Nb、S
    n、TaおよびLaから選ばれる2種以上の元素および
    酸素から構成される化合物からなる微粒子であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示セ
    ル。
  5. 【請求項5】前記強誘電性微粒子がBaTiO3、SrTi
    3、Ba(1-X)SrXTiO3(Xは1未満)、PbTiO3
    CdTiO3、CaTiO3から選ばれる1種または2種以上
    からなる結晶性酸化物微粒子であることを特徴とする請
    求項4に記載の液晶表示セル。
  6. 【請求項6】前記強誘電性微粒子(B)の平均粒子径が
    1〜100nmの範囲にあり、屈折率が1.7〜3の範
    囲にあることを特徴とする請求項4または5に記載の液
    晶表示セル。
  7. 【請求項7】マトリックスが、アセチルアセトナトキレ
    ート化合物、有機ケイ素化合物、金属アルコキシドおよ
    びポリシラザンから選ばれる1種、または2種以上の混
    合物から選ばれるマトリックス形成成分から形成された
    ものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の液晶表示セル。
  8. 【請求項8】マトリックス形成成分(A)および強誘電
    性微粒子(B)が、水と有機溶媒とからなる混合溶媒中
    に分散されてなることを特徴とする液晶表示セル用透明
    絶縁膜形成用塗布液。
  9. 【請求項9】前記強誘電性微粒子(B)が、Ba、C
    a、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、Sb、Nb、S
    n、TaおよびLaから選ばれる2種以上の元素および
    酸素から構成される化合物からなる微粒子であることを
    特徴とする請求項8に記載の液晶表示セル用透明絶縁膜
    形成用塗布液。
  10. 【請求項10】前記強誘電性微粒子(B)の平均粒子径
    が1〜100nmの範囲にあり、屈折率が1.7〜3の
    範囲にあることを特徴とする請求項8または9に記載の
    液晶表示セル用透明絶縁膜形成用塗布液。
  11. 【請求項11】マトリックス形成成分が、アセチルアセ
    トナトキレート化合物、有機ケイ素化合物、金属アルコ
    キシドおよびポリシラザンから選ばれる1種または2種
    以上の混合物からなることを特徴とする請求項8〜10
    のいずれかに記載の液晶表示セル用透明絶縁膜形成用塗
    布液。
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