JP2003050271A - プローブカード特性測定装置、プローブ装置及びプローブ方法 - Google Patents

プローブカード特性測定装置、プローブ装置及びプローブ方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は測定装置のプレートをプレートに付設
されたシリンダでメインチャックを押圧し、この時のプ
レートとメインチャック間の変位量をプレートに直付け
されたレーザー変位計を用いて測定しているため、シリ
ンダによる押圧時の荷重によってプレート自体が撓んで
もレーザー変位計ではプローブカードの撓み量を含んだ
メインチャックとプローブカード間の相対的な変位量
(相対変位量)を測定するだけで、プレートの撓みによ
るZ方向の変位量(絶対変位量)を測定することができ
ない。 【解決手段】 本発明のプローブカード特性測定装置1
0は、メインチャック21上に載置され且つプローブカ
ード26からの荷重を検出するロードセル11と、メイ
ンチャック21の上昇に伴うプローブカード26の絶対
変位量をメインチャック21の上昇量を介して検出する
変位センサ13とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プローブカードの
特性、例えば検査時のプローブカードの撓みよる変位量
を測定することができるプローブカード特性測定装置及
びこのプローブカード特性測定装置を有するプローブ装
置並びにプローブ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体装置の検査工程では半導体
ウエハ(以下、単に「ウエハ」と称す。)の検査装置と
してプローブ装置が広く用いられている。プローブ装置
は、通常、ローダ室及びプローバ室を備え、ウエハ状態
で半導体素子(以下、「デバイス」と称す。)の電気的
特性検査を行う。ローダ室は、複数(例えば、25枚)
のウエハが収納されたキャリアを載置するキャリア載置
部と、キャリア載置部からウエハを一枚ずつ搬送するウ
エハ搬送機構と、ウエハ搬送機構を介して搬送されるウ
エハのプリアライメントを行うプリアライメント機構
(以下、「サブチャック」と称す。)とを備えている。
また、プローバ室は、ウエハを載置してX、Y、Z及び
θ方向に移動する載置台(以下、「メインチャック」と
称す。)と、メインチャックと協働してウエハのアライ
メントを行うアライメント機構と、メインチャックの上
方に配置されたプローブカードと、プローブカードとテ
スタ間に介在するテストヘッドとを備えている。
【0003】プローバ室内では、ウエハとプローブカー
ドのプローブのアライメントを行った後、ウエハをメイ
ンチャックを介してインデックス送りし、メインチャッ
クを上昇させてウエハとプローブとを所定の針圧で接触
させて所定の電気的特性検査を行う。この際、メインチ
ャックを所定量だけオーバードライブさせてウエハとプ
ローブの電気的接触を図っている。
【0004】ところが、メインチャックをオーバードラ
イブさせてウエハの検査を行う際に、プローブカードと
メインチャック間の針圧(荷重)によって上下方向(Z
方向)の変位がある。この変位量はプローブカード及び
メインチャックの静剛性特性によって異なる。そこで、
従来はレーザー変位計を備えた測定装置を用いて静剛性
特性を測定している。この測定装置は、プローブカード
と同一径でプローブカードに近似した機械的特性を有す
るプレートと、このプレートに取り付けられたシリンダ
及びレーザー変位計とを備えて構成されている。そし
て、静剛性を測定する時には、測定装置のプレートをプ
ローブカードの装着部位に装着する。そして、この状態
でオーバードライブ時と同一の荷重をプレートに取り付
けられたシリンダからメインチャックに付与し、この時
のメインチャックのZ方向の変位量をレーザー変位計で
測定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
測定装置による測定の場合には、プローブカード部分に
測定装置を取り付け、プローブカードのZ方向の変位量
を無視せざるを得なかった。即ち、測定装置のプレート
をプレートに付設されたシリンダでメインチャックを押
圧し、この時のプレートとメインチャック間のZ方向の
変位量をプレートに直付けされたレーザー変位計を用い
て測定しているため、シリンダによる押圧時の荷重によ
ってプレート自体が撓んでもレーザー変位計ではプロー
ブカードの撓み量を含んだメインチャックとプローブカ
ード間の相対的な変位量(相対変位量)を測定するだけ
で、プレートの撓みによるZ方向の変位量(絶対変位
量)を測定することができないという課題があった。し
かも、プローブカードの代替品であるプレートを用いて
変位量を測定するため、測定装置のプレートとプローブ
カードとでは撓み量が異なり、実際に検査を行う時のプ
ローブカードの撓み量を正確には測定することができな
いという課題もあった。従って、プローブカードの絶対
変位量が判らないために、メインチャックのオーバード
ライブ量と荷重の関係も正確に把握することができず、
メインチャックのオーバードライブ量を適正に設定する
ことができないという課題があった。特に、最近のよう
にウエハの大口径化及びデバイスの超高集積化によりプ
ローブカードの大型化及び多ピン化が進み、検査時の高
荷重によりプローブカードの撓みが大きくなり、プロー
ブカードの変位量が検査の信頼性に影響することにな
る。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、検査時のプローブカードの絶対変位量を測
定することができ、ひいては載置台のオーバドライブ量
と荷重との関係を正確に把握して適正なオーバードライ
ブ量を設定することができるプローブカード特性測定装
置及びプローブ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のプローブカード特性測定装置は、昇降可能な載置台を
上昇させてその上の被検査体にプローブカードを接触さ
せて上記被検査体の電気的特性を検査する際のプローブ
カードの特性を測定する装置であって、上記載置台上で
上記プローブカードからの荷重を検出する荷重センサ
と、上記載置台の上昇に伴う上記プローブカードの絶対
変位量を検出する変位センサとを備えたことを特徴とす
るものである。
【0008】また、本発明の請求項2に記載のプローブ
カード特性測定装置は、昇降可能な載置台を上昇させて
その上の被検査体にプローブカードを接触させて上記被
検査体の電気的特性を検査する際のプローブカードの特
性を測定する装置であって、上記載置台上で上記プロー
ブカードからの荷重を検出する荷重センサと、上記載置
台の上昇に伴う上記プローブカードを含むその取付面全
体の絶対変位量を検出する変位センサとを備えたことを
特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項3に記載のプローブ
カード特性測定装置は、請求項1または請求項2に記載
の発明において、上記荷重センサ及び変位センサを着脱
自在に構成したことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4に記載のプローブ
カード特性測定装置は、請求項1〜請求項3のいずれか
1項に記載の発明において、上記変位センサのターゲッ
トを上記荷重センサ、上記プローブカード及び上記載置
台のいずれかの場所の少なくとも一箇所に付設したこと
を特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項5に記載のプローブ
カード特性測定装置は、請求項1〜請求項4のいずれか
1項に記載の発明において、上記変位センサとして渦電
流式変位センサを設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項6に記載のプローブ
カード特性測定装置は、請求項1〜請求項5のいずれか
1項に記載の発明において、上記荷重センサを上記載置
台の中央に位置決めする位置決め部材を設けたことを特
徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項7に記載のプローブ
装置は、被検査体を載置するX、Y、Z及びθ方向へ移
動可能な載置台と、この載置台の上方に配置されたプロ
ーブカードとを備え、制御装置の制御下で上記載置台を
移動させて上記被検査体と上記プローブとを接触させて
上記被検査体の電気的特性検査を行うプローブ装置にお
いて、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のプロ
ーブカード特性測定装置を着脱可能に設けることを特徴
とするものである。
【0014】また、本発明の請求項8に記載のプローブ
装置は、請求項7に記載の発明において、上記制御装置
は、上記プローブカード特性測定装置を介して複数の温
度下で測定した結果を記憶する記憶手段を有することを
特徴とするものである。
【0015】また、本発明の請求項9に記載のプローブ
方法は、X、Y、Z及びθ方向へ移動可能な載置台上に
被検査体を載置する工程と、上記載置台を制御装置の制
御下で移動させて上記被検査体をプローブカードに接触
させる工程と、上記載置台を上記制御装置の制御下でオ
ーバドライブさせる工程とを備えたプローブ方法におい
て、検査に先立つ工程として、請求項1〜請求項6のい
ずれか1項に記載のプローブカード特性測定装置を用い
て上記プローブカードを含むその取付面全体の絶対変位
量を検出する工程と、上記絶対変位量を上記制御装置に
記憶させる工程とを有し、上記オーバードライブの工程
では上記制御装置に記憶された絶対変位量に基づいて上
記載置台をオーバドライブさせることを特徴とするもの
である。
【0016】また、本発明の請求項10に記載のプロー
ブ方法は、請求項9に記載の発明において、上記検査に
先立つ工程を複数の温度について繰り返し行うことを特
徴とするものである。 [発明の詳細な説明]
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2の(a)、
(b)に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。本
実施形態のプローブカード特性測定装置10は図1に示
すように本実施形態のプローブ装置20のプローバ室内
に配置して用いられる。そこでまず、本実施形態のプロ
ーブ装置20について説明する。本実施形態のプローブ
装置20は、図1に示すように、ウエハ(図示せず)を
載置する載置台(メインチャック)21と、このメイン
チャック21をX方向に移動させるXステージ22と、
このXステージ22をY方向に移動させるYステージ2
3とを備えている。X、Yステージ22、23はそれぞ
れの駆動機構(図示せず)を介してX、Y方向に移動す
る。また、メインチャック21はZ、θ方向駆動機構を
備え、これらの駆動機構を介してZ方向及びθ方向に移
動する。また、プローバ室の上面にはヘッドプレート2
4が配置され、プローバ室の上面を被っている。このヘ
ッドプレート24には円形状の孔24Aが形成され、こ
の孔24Aにはカードクランプ機構25が取り付けられ
ている。そして、このカードクランプ機構25に対して
プローブカード26がカードホルダー26Aを介して着
脱可能に取り付けられている。更に、プローブカード2
6には接続リング27を介してテストヘッド28が接続
され、これらの接続リング27及びテストヘッド28を
介してテスタ(図示せず)とプローブカード26の間で
検査時の電気的信号を送受信してウエハの電気的特性検
査を行う。また、図1において、27Aはポゴピン等の
接触端子である。また、プローバ室内にはアライメント
機構を構成するアライメントブリッジ(図示せず)をプ
ローバ室正面と背面間で移動案内する左右一対のガイド
レール29、29が配設されている。そして、プローブ
装置20は制御装置30の制御下で駆動する。この制御
装置30には本実施形態のプローブカード特性測定装置
10を介して求められたプローブカード26の特性を記
憶する記憶部30Aを有している。
【0018】而して、本実施形態のプローブカード特性
測定装置10は、図1に示すように、メインチャック2
1上に載置され且つプローブカード26からの荷重を検
出する荷重センサ(ロードセル)11と、このロードセ
ル上に配置されてプローブカード26と接触するコンタ
クトブロック12と、メインチャック21の上昇に伴う
プローブカード26の撓みによる変位量(絶対変位量)
をメインチャック21の上昇量を介して検出する変位セ
ンサ13とを備えている。即ち、変位センサ13は、メ
インチャック21の上昇に伴ってコンタクトブロック1
2がプローブカード26と接触した時点からロードセル
11が所定の荷重(ウエハ検査時の荷重と等しい荷重)
を検出するまでのコンタクトブロック12の上昇量を検
出することができる。この時のコンタクトブロック12
の上昇量は、プローブカード26がコンタクトブロック
12を介して押し上げられた時の撓みによる変位量、即
ち絶対変位量に相当することになる。
【0019】上記ロードセル11としては従来公知のも
のを使用することができる。本実施形態のロードセル1
1及びコンタクトブロック12は、例えば円柱状に形成
され、コンタクトブロック12の下部にはフランジ12
Aが形成されている。このロードセル11はメインチャ
ック21の中央に載置して使用される。ロードセル11
をメインチャック21の中央に配置するために、位置決
めプレート(図示せず)が用いられる。この位置決めプ
レートは例えばプラスチック等によってリング状の薄い
プレートとして形成され、外径がメインチャック21の
上面の外径と一致し、内径がロードセル11下端の外径
に一致するように形成されている。従って、位置決めプ
レートをメインチャック21上面に敷き、その中央孔に
ロードセル11を合わせてメインチャック21上に載置
することで、ロードセル11をメインチャック21の中
央に正確に配置することができる。また、ロードセル1
1には表示器11Aが配線11Bを介して接続され、ロ
ードセル11によって検出されたプローブからの荷重を
キログラム単位で表示器11Aにデジタル表示する。
【0020】上記変位センサ13としては従来公知のも
のを使用することができる。本実施形態の変位センサ1
3は、例えば渦電流式変位センサを使用している。変位
センサ13には表示器13Aが配線13Bを介して接続
され、変位センサ13によって検出されたターゲットま
での距離をミクロン単位で表示器13Aにデジタル表示
する。この変位センサ13は、例えば金属等のリング状
のプレート基材に周方向等間隔を空けた複数箇所(例え
ば3箇所)に配設されている。そこで、以下では便宜
上、変位センサ13を有するリング状のプレート基材を
変位センサ13として説明する。変位センサ13は図1
に示すようにプレート状の支持体14の中央に取り付け
られている。変位センサ13を有する支持体14は、同
図に示すように、アライメント機構を構成する左右一対
のガイドレール29、29間に着脱自在に架設され、プ
ローブカード26のやや下方でメインチャック21の上
方に位置している。この支持体14は、中央の水平部
と、この水平部から左右両端に向けて下降傾斜する傾斜
部とから形成されている。水平部には変位センサ13を
装着するための円形状の孔が形成され、傾斜部の下降端
には左右のガイドレール29、29と係合する係合溝が
形成されている。
【0021】図1に示すように上記変位センサ13の内
径はコンタクトブロック12の外径より大きく形成さ
れ、メインチャック21の上昇によってコンタクトブロ
ック12の上部が変位センサ13を突き抜けるようにな
っている。このロードセル11の高さ方向の途中にはフ
ランジ12Aが金属によって形成され、このフランジ1
2Aの外径は変位センサ13の内径より大きく、その外
径より小さく形成されている。従って、フランジ12A
は変位センサ13の真下に位置し、変位センサ13のタ
ーゲットとして機能するようにしてある。
【0022】次に、図2の(a)、(b)を参照しなが
ら上記プローブカード特性測定装置10の動作について
説明する。本実施形態のプローブカード特性測定装置1
0はウエハの検査を行う前にプローブカード26の特性
を測定するために使用される。プローブカード特性測定
装置10をプローブ装置20に装着するためには、メイ
ンチャック26を例えばプローブセンタ(プローバ室の
略中央)に配置した後、メインチャック21の上面に位
置決めプレートを配置してメインチャック21上面の中
央位置を決める。次いで、メインチャック21の中央に
ロードセル11を配置した後、支持体14を左右のガイ
ドレール29、29間に架設する。これによってプロー
ブカード特性測定装置10の設置を終了する。
【0023】次いで、プローブカード特性測定装置10
を用いてプローブカード26の撓みによる絶対変位量を
検出する。それにはまず、図2の(a)に示すようにメ
インチャック21を上昇させてコンタクトブロック12
とプローブカード26を接触させる。コンタクトブロッ
ク12とプローブカード26が接触したか否かはロード
セル11の表示器11Aの表示内容から判断することが
できる。コンタクトブロック12がプローブカード26
と接触した時に、変位センサ13の表示器13Aの表示
量をゼロに設定する。
【0024】その後、図2の(b)に示すようにメイン
チャック21を上昇させてコンタクトブロック12とプ
ローブカード26間に荷重Fを掛ける。ロードセル11
の表示器11Aが所定の荷重を検出するまでメインチャ
ック21を上昇させる。この間にプローブカード26の
みならずカードクランプ機構25及びヘッドプレート2
4を含めたプローブカード26の取付面全体が一体とな
って図2の(b)に示すように破線位置から徐々に撓
み、変位センサ13の表示器13Aにコンタクトブロッ
ク12の上昇距離がプローブカード26の取付面全体の
絶対変位量としてミクロン単位で表示される。ロードセ
ル11の表示器11Aが所定の荷重(ウエハの検査時に
必要な荷重)を表示した時点でメインチャック21を止
め、この時の変位センサ13の表示器13Aの表示量を
ウエハを検査する時のプローブカード26の絶対変位量
として読み取る。この一連の操作によって、プローブカ
ード26に対する荷重とプローブカード26の取付面全
体の絶対変位量との関係を把握することができる。
【0025】また、図2ではプローブを有しないプロー
ブカード26を用いてその絶対変位量と荷重の関係を求
めたが、プローブを有するプローブカードについて同様
の測定を行い、この測定結果とプローブのない上述の測
定結果とを比較し、これら両者の差がメインチャック2
1のオーバードライブ量として求められる。この結果か
らオーバードライブ量とプローブの針圧の関係を知るこ
とができる。このオーバードライブ量とプローブの針圧
の関係をプローブ装置20に設定することにより適正な
針圧でウエハの検査を行うことができる。
【0026】而して、ウエハは種類によって低温検査か
ら高温検査まで様々な温度下で検査を行う。そこで、本
実施形態では上記プローブカード特性測定装置10を用
いて種々のウエハ検査に対応させるために、複数の温度
下でそれぞれの温度における絶対変位量を個別に求め、
これらの測定結果に基づいたオーバードライブ量とプロ
ーブの針圧の関係を例えばプローブ装置20の制御装置
30の記憶部30Aに格納して記憶させておく。そし
て、ウエハの検査を行い場合には、ウエハの検査温度に
即したオーバードライブ量とプローブの針圧の関係を記
憶部30Aから読み出し、この関係に基づいてメインチ
ャック21をオーバードライブ量を制御することによ
り、その検査温度におけるメインチャック21のオーバ
ードライブ量を正確に管理して常に適正な針圧でウエハ
の検査を行うことができ、検査の信頼性を高めることが
できる。
【0027】従って、本実施形態のプローブ装置を用い
て本発明のプローブ方法を実施する場合には以下のよう
にして行う。即ち、ウエハの検査を行う前にこのウエハ
に使用されるプローブカード26の絶対変位量を上述の
ようにして求め、この絶対変位量に基づいたオーバード
ライブ量とプローブの針圧の関係をプローブ装置20の
制御装置30(記憶部30A)に記憶させておく。この
プローブカード26を異なる温度下で使用する場合に
は、それぞれの温度における絶対変位量を求めておき、
これらの絶対変位量に基づいたオーバードライブ量とプ
ローブの針圧の関係を記憶部30Aに記憶させておく。
然る後、ウエハを検査する場合にはこのウエハの検査温
度に即したオーバードライブ量とプローブの針圧の関係
を記憶部30Aから読み出し、このオーバードライブ量
とプローブの針圧の関係に基づいてメインチャック26
のオーバードライブ量を制御する。つまり、プローブ装
置20のメインチャック21上に載置し、制御装置30
の制御下でメインチャック21をX、Y及びZ方向に移
動させてウエハとプローブカードとを接触させると、メ
インチャック21は制御装置30の制御下で最適なオー
バードライブ量でオーバドライブし、プローブカード2
6からウエハに最適な針圧を付与してウエハの電気的特
性検査を行う。
【0028】以上説明したように本実施形態によれば、
プローブカード特性測定装置10は、メインチャック2
1上に載置され且つプローブカード26からの荷重を検
出する荷重センサ(ロードセル)11と、メインチャッ
ク21の上昇に伴うプローブカード26の撓みによる変
位量(絶対変位量)をメインチャック21の上昇量を介
して検出する変位センサ13とを備えているため、プロ
ーブカード特性測定装置10をプローブ装置20に装着
することにより、従来のようにプローブカードの代替品
ではなく実際に使用するプローブカード26を装着した
状態で測定を行うため、実際に使用するプローブカード
26の検査時の絶対変位量を測定することができる。ま
た、プローブを有するプローブカードに対して同様の測
定を行うことによってメインチャック21のオーバード
ライブ量とプローブの針圧の関係を知ることができる。
【0029】また、本実施形態によれば、プローブカー
ド特性測定装置10を用いて得られたプローブカード2
6(プローブカード26を含むその取付面全体)の絶対
変位量を求め、この絶対変位量に基づいたオーバードラ
イブ量とプローブの針圧の関係をプローブ装置20の記
憶部30Aに格納しておくことにより、ウエハの検査、
を行う時には、このウエハの検査に即したオーバードラ
イブ量とプローブの針圧の関係を記憶部30Aから読み
出し、制御装置30の制御下でメインチャック21のオ
ーバードライブ量を最適制御するようにしたため、ウエ
ハの検査時にメインチャック21のオーバードライブ量
を正確に管理して常に適正な針圧でウエハの検査を行う
ことができ、検査の信頼性を高めることができる。
【0030】図2の(a)、(b)ではテストヘッド2
8がない状態でプローブカード26の絶対変位量と荷重
を測定したが、図1に示すようにテストヘッド28をプ
ローブカード26に接触させた実際の使用状態の場合で
も図2の(a)、(b)に示した場合と同様にプローブ
カード26の絶対変位量と荷重を測定することができ、
ひいては検査時のメインチャック21の適正なオーバー
ドライブ量を設定し、ウエハに適正な針圧を付与して信
頼性の高いウエハ検査を行うことができる。
【0031】尚、上記実施形態では変位センサ13でコ
ンタクトブロック12のフランジ12Aまでの距離を測
定する場合について説明したが、変位センサでプローブ
カードまでの距離を測定するようにし、プローブカード
の変位を直接測定するようにしても良い。また、変位セ
ンサ13でメインチャック21表面までの距離を測定す
るようにしても良い。これらいずれの場合でも上記実施
形態と同様の作用効果を期することができる。また、バ
ンプタイプのプローブを有するプローブカードについて
も同様にプローブカード特性を測定することができる。
また、ウエハ以外のLCD基板等の被検査体の検査にも
適用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項6に記載の発
明によれば、検査時のプローブカードまたはプローブカ
ードを含むその取付面全体の絶対変位量を測定すること
ができ、ひいては載置台のオーバドライブ量と荷重との
関係を把握して適正なオーバードライブ量を設定するこ
とができるプローブカード特性測定装置を提供すること
ができる。
【0033】また、本発明の請求項7〜請求項10に記
載の発明によれば、検査時のプローブカードまたはプロ
ーブカードを含むその取付面全体の絶対変位量を測定す
ることができ、ひいては載置台のオーバドライブ量と荷
重との関係を把握して適正なオーバードライブ量を設定
することができるプローブ装置及びプローブ方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブカード特性測定装置の一実施
形態を適用したプローブ装置を示す構成図である。
【図2】図1に示すプローブカード特性測定装置の動作
説明図で、(a)はプローブカードとロードセルが接触
した状態を示す図、(b)はメインチャックをオーバー
ドライブさせた状態を示す図である。
【符号の説明】
10 プローブカード特性測定装置 11 ロードセル(荷重センサ) 12A フランジ(ターゲット) 13 変位センサ 20 プローブ装置 21 メインチャック(載置台) 26 プローブカード 30 制御装置 30A 記憶部(記憶手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降可能な載置台を上昇させてその上の
    被検査体にプローブカードを接触させて上記被検査体の
    電気的特性を検査する際のプローブカードの特性を測定
    する装置であって、上記載置台上で上記プローブカード
    からの荷重を検出する荷重センサと、上記載置台の上昇
    に伴う上記プローブカードの絶対変位量を検出する変位
    センサとを備えたことを特徴とするプローブカード特性
    測定装置。
  2. 【請求項2】 昇降可能な載置台を上昇させてその上の
    被検査体にプローブカードを接触させて上記被検査体の
    電気的特性を検査する際のプローブカードの特性を測定
    する装置であって、上記載置台上で上記プローブカード
    からの荷重を検出する荷重センサと、上記載置台の上昇
    に伴う上記プローブカードを含むその取付面全体の絶対
    変位量を検出する変位センサとを備えたことを特徴とす
    るプローブカード特性測定装置。
  3. 【請求項3】 上記荷重センサ及び変位センサを着脱自
    在に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載のプローブカード特性測定装置。
  4. 【請求項4】 上記変位センサのターゲットを上記荷重
    センサ、上記プローブカード及び上記載置台のいずれか
    の場所の少なくとも一箇所に付設したことを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のプローブカ
    ード特性測定装置。
  5. 【請求項5】 上記変位センサとして渦電流式変位セン
    サを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいず
    れか1項に記載のプローブカード特性測定装置。
  6. 【請求項6】 上記荷重センサを上記載置台の中央に位
    置決めする位置決め部材を設けたことを特徴とする請求
    項1〜請求項5のいずれか1項に記載のプローブカード
    特性測定装置。
  7. 【請求項7】 被検査体を載置するX、Y、Z及びθ方
    向へ移動可能な載置台と、この載置台の上方に配置され
    たプローブカードとを備え、制御装置の制御下で上記載
    置台を移動させて上記被検査体と上記プローブとを接触
    させて上記被検査体の電気的特性検査を行うプローブ装
    置において、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載
    のプローブカード特性測定装置を着脱可能に設けること
    を特徴とするプローブ装置。
  8. 【請求項8】 上記制御装置は、上記プローブカード特
    性測定装置を介して複数の温度下で測定した結果を記憶
    する記憶手段を有することを特徴とする請求項7に記載
    のプローブ装置。
  9. 【請求項9】 X、Y、Z及びθ方向へ移動可能な載置
    台上に被検査体を載置する工程と、上記載置台を制御装
    置の制御下で移動させて上記被検査体をプローブカード
    に接触させる工程と、上記載置台を上記制御装置の制御
    下でオーバドライブさせる工程とを備えたプローブ方法
    において、検査に先立つ工程として、請求項1〜請求項
    6のいずれか1項に記載のプローブカード特性測定装置
    を用いて上記プローブカードを含むその取付面全体の絶
    対変位量を検出する工程と、上記絶対変位量を上記制御
    装置に記憶させる工程とを有し、上記オーバードライブ
    の工程では上記制御装置に記憶された絶対変位量に基づ
    いて上記載置台をオーバドライブさせることを特徴とす
    るプローブ方法。
  10. 【請求項10】 上記検査に先立つ工程を複数の温度に
    ついて繰り返し行うことを特徴とする請求項9に記載の
    プローブ方法。
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