JP2003048931A - オレフィンブロック共重合体、潤滑油用粘度指数向上剤および潤滑油組成物 - Google Patents

オレフィンブロック共重合体、潤滑油用粘度指数向上剤および潤滑油組成物

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木 智 昭 松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温特性に優れ、かつ粘度とせん断安定性のバ
ランスに優れた潤滑油組成物を与えるような粘度指数向
上剤となるオレフィンブロック共重合体、粘度指数向上
剤および該粘度指数向上剤を含む潤滑油組成物を提供す
ること。 【解決手段】オレフィンブロック共重合体は、エチレン
と炭素原子数3〜20のα−オレフィンとから得られ、
エチレン単位とα−オレフィン単位とのモル比(エチレ
ン/α−オレフィン)が20/80〜65/35の範囲
にあり、Mwが5万〜200万の範囲にある重合体ブロ
ック(i)と、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オ
レフィンとから得られ、エチレン単位とα−オレフィン
単位とのモル比(エチレン/α−オレフィン)が70/
30〜85/15の範囲にあり、Mwが1万〜40万の
範囲にある重合体ブロック(ii)とを有し、Mw/Mn
が1.5以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なオレフィン
ブロック共重合体およびその用途に関する。さらに詳し
くはエチレンとα−オレフィンとから得られる特定の重
合体ブロックを有するオレフィンブロック共重体、該オ
レフィンブロック共重体である潤滑油用粘度指数向上剤
および該潤滑油用粘度指数向上剤を含有する潤滑油組成
物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】石油製品は一般に温度が変わると
粘度が大きく変化する、いわゆる粘度の温度依存性を有
している。例えば、自動車等に用いられる潤滑油等では
粘度の温度依存性が小さいことが好ましい。そこで潤滑
油には、粘度の温度依存性を小さくする目的で、潤滑油
基剤に可溶な、ある種のポリマーが粘度指数向上剤とし
て用いられている。近年では、このような粘度指数向上
剤としてエチレン・α−オレフィン共重合体が広く用い
られているが、潤滑油の性能バランスをさらに改善する
ため種々の改良がなされている。
【0003】上記のような粘度指数向上剤は一般に高温
での潤滑油粘度低下を改良するために用いられるが、最
近では低温時の潤滑油の粘度上昇も低く抑えるような
(低温特性に優れる)粘度指数向上剤が求められてい
る。また、潤滑油組成物は、せん断力がかかる用途に用
いられるため、せん断安定性に優れた品質が要求され
る。一般にせん断安定性を良くするためには、分子量の
低いポリマーが用いられるが、分子量が低くなると潤滑
油として必要な粘度を得るために粘度指数向上剤の添加
量を多くする必要が生じ、経済性が悪化する。また、潤
滑油の経済性を良くするために粘度指数向上剤の分子量
を高くして添加量を減らすと、せん断安定性が悪化する
という問題がある。
【0004】潤滑油用に用いられるポリマーは、分子量
分布が狭いほど良好であることが知られており、その典
型的な利点は、分子量分布の広いものに比べてせん断安
定性が良好なことである。このためポリマーの分子量分
布を狭くするために種々の触媒が検討されており、高活
性の塩化マグネシウムに担持した触媒、メタロセン触
媒、バナジウム触媒などが提案されており、それらを用
いて製造されたMw/Mnが1.2のポリマーが開示さ
れている(特開昭60−35009号公報)。
【0005】また、米国特許第3,697,429号に
は、異なるエチレン含量のエチレン・α−オレフィンコ
ポリマーのブレンドが開示されており、これを潤滑油の
粘度指数向上剤として使用すると、適する低温特性が得
られることが開示されているが、潤滑油の性能バランス
は不充分である。一方、リビング重合の特性を活かした
別の工夫もされており、例えば、特開昭60−3500
9号公報では、分子量分布が狭く、組成分布が狭く、分
子内で組成が変化したエチレンとα−オレフィンのラン
ダム共重合体、ブロック共重合体が開示されており、こ
れらの共重合体は、特に潤滑油の用途に適する良好なせ
ん断安定性と増粘性、および優れた低温特性を有し、潤
滑油粘度指数改良剤として好適であることが開示されて
いる。特に、組成の異なるセグメントを同じ分子内に有
するブロック共重合体がより好ましいことも開示されて
いる。また、リビング重合する触媒を用いて連続的に、
分子量分布が狭いポリマーを得る方法としてチューブラ
ーリアクターを使用することが開示されている。チュー
ブラーリアクターで共重合ポリマーを製造する場合、モ
ノマーの反応性が異なるため反応器中でモノマー組成が
変化し、組成がポリマー鎖のなかで段階的に変化した分
子内組成の広いテーパード共重合体が得られる。上記文
献で開示されたポリマーは潤滑油の粘度指数改良剤とし
て好適であるが、この文献に具体的に記載されたポリマ
ーで分子量分布の狭いMw/Mnが1.2程度のものを
用いても、低温特性改良の性能が十分でなく、さらに改
良が望まれる。低温特性改良の方法として、低温特性を
極度に悪化させるような領域を避けて高エチレン含量化
することが知られているが、テーパード共重合体の場
合、分子内組成分布が広がりこの領域を避けることが困
難であった。
【0006】また、WO98/58978号公報(特表
2002−507225号公報)では、オレフィンブロ
ック共重合体の潤滑油粘度指数改良剤が開示されてい
る。ここで開示されているオレフィンブロック共重合体
の一方のブロックは約93重量%のエチレン単位を含有
し、低温特性改良の性能がまだ十分ではない。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術におけ
る問題点を解決するためになされたものであって、特定
の重合体ブロックを有するオレフィンブロック共重合
体、低温特性に優れ、かつ粘度とせん断安定性のバラン
スに優れた潤滑油組成物を与えるような潤滑油用粘度指
数向上剤、該潤滑油用粘度指数向上剤を含む潤滑油組成
物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るオレフィンブロック共重合
体は、(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレ
フィンとから得られ、エチレン単位とα−オレフィン単
位とのモル比(エチレン/α-オレフィン)が20/8
0〜65/35の範囲にあり、重量平均分子量が50,
000〜2,000,000の範囲にある重合体ブロック
と、(ii)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフ
ィンとから得られ、エチレン単位とα-オレフィン単位
とのモル比(エチレン/α-オレフィン)が70/30
〜85/15の範囲にあり、重量平均分子量が10,0
00〜400,000の範囲にある重合体ブロックとを
有し、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平
均分子量)が1.5以下であることを特徴としている。
【0009】本発明に係る潤滑油用粘度指数向上剤は、
上記オレフィンブロック共重合体であることを特徴とし
ている。本発明に係る潤滑油組成物は、上記潤滑油用粘
度指数向上剤を含有することを特徴としている。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るオレフィンブ
ロック共重合体、潤滑油用粘度指数向上剤および潤滑油
組成物について具体的に説明する。なお、本明細書にお
いて「重合」という語は、単独重合だけでなく、共重合
をも包含した意味で用いられることがあり、「重合体」
という語は、単独重合体だけでなく、共重合体をも包含
した意味で用いられることがある。
【0011】本発明に係るオレフィンブロック共重合体
は、(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフ
ィンとから得られ、エチレン含量が相対的に少ない重合
体ブロックと、(ii)エチレンと炭素原子数3〜20の
α−オレフィンとから得られ、エチレン含量が相対的に
は多い重合体ブロックとを含むオレフィンブロック共重
合体である。
【0012】ここで炭素原子数3〜20のα−オレフィ
ンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンな
どの炭素原子数3〜20の直鎖状または分岐状のα−オ
レフィン;シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボル
ネン、5−メチル−2−ノルボルネンなどのアルキルノ
ルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−
オクタヒドロナフタレンなどの炭素原子数3〜20の環
状オレフィンなどが挙げられる。
【0013】これらのα−オレフィンは、単独でまたは
2種以上組み合わせて用いることができる。上記重合体
ブロック(i)および(ii)は、エチレンと炭素原子数
3〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のα
−オレフィンとのランダム共重合体である。
【0014】上記重合体ブロック(i)は、エチレン単
位とα−オレフィン単位とのモル比(エチレン/α-オ
レフィン)が20/80〜65/35、好ましくは40
/60〜64/36の範囲にあり、重量平均分子量は5
0,000〜2,000,000、好ましくは60,000
〜1,000,000、より好ましくは80,000〜5
00,000の範囲にあることが望ましい。
【0015】上記重合体ブロック(ii)は、エチレン単
位とα-オレフィン単位とのモル比(エチレン/α-オレ
フィン)が70/30〜85/15、好ましくは73/
27〜82/18の範囲にあり、重量平均分子量は1
0,000〜400,000、好ましくは20,000〜
200,000、より好ましくは30,000〜150,
000の範囲にあることが望ましい。
【0016】重合体ブロック(i)および重合体ブロッ
ク(ii)のエチレンとα-オレフィンとのモル比、重量
平均分子量が上記範囲内にあると、特に低温特性に優
れ、せん断安定性に優れた潤滑油組成物が得られるよう
な粘度指数向上剤となる。エチレン単位とα−オレフィ
ン単位とのモル比は、モノマー比を調整することにより
上記範囲内とすることができ、重量平均分子量は、重合
時の重合温度、重合時間などを制御することで上記範囲
内とすることができる。
【0017】なお、重合体ブロック(ii)は、重合体ブ
ロック(i)よりも重量平均分子量が小さいことが好ま
しい。本発明に係るオレフィンブロック共重合体は、上
記重合体ブロック(i)および重合体ブロック(ii)に
加えてさらに、重合体ブロック(iii)を単数または複
数有していてもよい。この場合オレフィンブロック共重
合体は、(i)−(ii)−(iii)nまたは(ii)−
(i)−(iii)nの形態をとる。ここで、nは1以上、
好ましくは1〜8、より好ましくは1〜3の整数であ
り、隣り合う重合体ブロック同士は、それぞれ異なる重
合体ブロックである。
【0018】重合体ブロック(iii)は、エチレンおよ
び炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1
種のオレフィンの重合体であってもよく、エチレンおよ
び炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる2
種以上のオレフィンのランダム共重合体であってもよ
い。なお、上述したようなオレフィンブロック共重合体
は、以上のような構造を有していれば、本発明の目的を
損なわない範囲で、さらに以上の構造以外の構造を有す
る部分と結合していてもよい。また本発明の共重合体は
グラフト変性などされていてもよい。
【0019】本発明では、オレフィンブロック共重合体
の重量平均分子量(Mw)は10,000以上、好まし
くは20,000〜2,000,000、より好ましくは
30,000〜1,000,000、さらに好ましくは4
0,000〜500,000の範囲にあることが望まし
く、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均
分子量)が好ましくは1.5以下、より好ましくは1.
35以下である。
【0020】Mw/Mnは、後述するような触媒系を用
いることにより、上記範囲内とすることができ、例えば
使用する遷移金属化合物の種類を選択することにより上
記範囲内でMw/Mnの値を調整することができる。重
量平均分子量が上記範囲内にあると、粘度指数向上性能
(増粘性の付与性)に優れており、このため特定の潤滑
油粘度を得るためのオレフィンブロック共重合体の必要
量が少なくて済み、低温時にゼリー化が起こりにくく、
潤滑油粘度のせん断安定性にも優れた潤滑油組成物が得
られるような潤滑油用粘度指数向上剤となる。
【0021】またMw/Mnが上記範囲内にあると、せ
ん断安定性に優れた潤滑油組成物が得られるような潤滑
油用粘度指数向上剤となる。なお、重量平均分子量(M
w)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算
の値であり、GPCによる測定は、温度:140℃、溶
媒:オルトジクロロベンゼンの条件下で行われる。
【0022】本発明に係るオレフィンブロック共重合体
は、ジブロック共重合体またはトリブロック共重合体で
あることが好ましい。オレフィンブロック共重合体が、
2個の重合体ブロックからなるジブロック共重合体であ
るときは、Mw/Mnが1.35未満、好ましくは1.
3以下、より好ましくは1.25以下であることが望ま
しい。この場合、特にせん断安定性に優れた潤滑油組成
物が得られるような粘度指数向上剤となる。
【0023】オレフィンブロック共重合体が、ジブロッ
ク共重合体である場合には、重合体ブロックは、エチレ
ン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、
エチレン・ヘキセン共重合体、エチレン・オクテン共重
合体から選ばれることが好ましい。この場合、特に低温
特性に優れ、せん断安定性に優れた潤滑油組成物が得ら
れるような粘度指数向上剤となる。
【0024】また本発明に係るオレフィンブロック共重
合体は、熱分解したとき、高エチレン成分(重合体ブロ
ック(ii)に由来する成分)および低エチレン成分(重
合体ブロック(i)に由来する成分)の分子内組成分布
の傾き(CD)の絶対値が、0.1〜0、好ましくは
0.07〜0、より好ましくは0.05〜0の範囲にあ
る。
【0025】この分子内組成分布の傾き(CD)は、値
が大きい程分子内組成分布が広いことを示し、値が小さ
い程分子内組成分布が狭いことを示している。このよう
な分子内組成分布の傾き(CD)を有するオレフィンブ
ロック共重合体は、例えば後述するように、特定の触媒
系を用いて、エチレンとα−オレフィンとを多段で共重
合することにより製造することができ、また使用する遷
移金属化合物を変更することにより傾きを調整すること
ができる。
【0026】(分子内組成分布の測定法)分子内組成分
布は、例えば特公平6−96624号公報に示されてい
るような方法で測定することができる。元のポリマーを
熱分解してフラグメントに切断し、そのフラグメントを
良溶媒/貧溶媒で組成別に溶媒分別して、その分布を統
計解析して得られる。
【0027】熱分解条件としては、例えば窒素雰囲気下
330℃で60分熱処理する条件がある。理想的にはフ
ラグメントの分子量が元のポリマーの5%程度になるま
で低下させる。熱分解の温度、時間はフラグメントの分
子量により変化させることができるが熱分解温度は一般
的には300〜370℃である。非極性ポリマーの組成
分散度を測定する有効な技術として、相分離の熱力学に
基づく良溶媒/貧溶媒による溶媒分別がある。この技術
は、Academic(1967年)の341ページ以降のM.Cantow
編集者によるポリマー分別(Polymer Fractionation)
と題する論文及び、Development in Polymer Character
ization第3巻第1号(1982年)のH.Inagaki等による論
文に記載されている。例えばポリマーを室温でn−ヘキ
サンに溶解させ1gポリマー/100ccヘキサンの溶
液を作る。ポリマーを溶解させる際には湯浴等で加熱し
てもよい。次に白濁して沈殿がでるまでイソプロピルア
ルコールを滴下する。上澄みを除去し、沈殿物を120
℃で8時間減圧乾燥する。乾燥後にNMRで組成を測定
する。滴下を再び続け、ポリマーを100%回収するま
でフラクションを回収し分析する。1回の滴下で回収す
るポリマーの量は5〜10%になるように滴下を制御す
ることが好ましい。
【0028】組成の分布をみるために回収したポリマー
の累積%に対してエチレンの重量%をプロットしポリマ
ーの90%が存在するポリマー累積%の50±45%の
範囲の中にある点から傾き(CD)を求める。本発明に
係るオレフィンブロック共重合体は、相対的にエチレン
含量が少ないエチレン・α−オレフィン共重合体からな
る重合体ブロックと、相対的にエチレン含量が多いエチ
レン・α−オレフィン共重合体からなる重合体ブロック
とからなるブロック共重合体である。
【0029】このようなオレフィンブロック共重合体
は、上述した特開昭60−35009号公報に記載され
たテーパードポリマーとは上記溶媒分別で分子内組成分
布の傾きを測定することにより区別することができる。
また、簡易的にDSCを測定することによっても区別す
ることができ、融点が存在するような組成のポリマーの
場合、テーパードポリマーの融点の半値幅は、同様な融
点をもつ連続式オートクレーブで製造したポリマーより
広くなる傾向にある。
【0030】また本発明に係るオレフィンブロック共重
合体は、後述するように、まずエチレンとα−オレフィ
ンとを共重合して重合体ブロックを製造し、次いで該重
合体ブロックの存在下にエチレンとα−オレフィンとを
共重合して上記重合体ブロックとは異なる重合体ブロッ
クを製造することにより得られる。エチレン含量の多い
エチレン・α−オレフィン共重合体と、エチレン含量が
少ないエチレン・α−オレフィン共重合体を重合器外で
ブレンドしたポリマーは、熱分解を行うことなく上記溶
媒分別で不連続に高エチレン成分と低エチレン成分に分
けることができるが、本発明に係るオレフィンブロック
共重合体は、熱分解を行うことなく前述のような溶媒分
別で不連続に分けることができない。
【0031】(オレフィン重合体の製法)本発明に係る
潤滑油用粘度調整剤として使用されるオレフィンブロッ
ク共重合体は、下記遷移金属化合物(A)からなるオレ
フィン重合触媒、好ましくは、(A)下記遷移金属化合
物と、(B)(B-1)有機金属化合物、(B-2)有機アルミニ
ウムオキシ化合物、および(B-3)遷移金属化合物(A)
と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物とからなるオレフィン重合触媒の存
在下に、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィ
ンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを後述す
るように共重合させることにより得ることができる。
【0032】((A)遷移金属化合物)上記オレフィン
ブロック共重合体の製造に用いられる遷移金属化合物
は、例えば下記一般式(I)で表される遷移金属化合物
である。この遷移金属化合物は、下記一般式(I)中の
Xの一つをn-プロピル基に置換したカチオン錯体につ
いて密度汎関数法によって求めたβ-アゴスティック構
造において、中心金属Mと直接結合を持たない最近接の
ヘテロ原子とβ位の水素との距離が3.0Å以下、かつ
静電エネルギーが−10kJ/mol以下であることが
好ましい。
【0033】ここで、密度汎関数法とは、プログラムAD
F2000.01(開発元:SCM社(オランダ)入手方法:S
CM社とライセンス契約を結んだ後、SCM社ホームペ
ージ(html://www.scm.com)からダウンロード)を使用
しBLYP法を用いた計算を指す。基底関数としてはSlater
型軌道であり、構造を決定する際は、中心金属にはTrip
le zeta型関数、その他の原子にはDouble zeta型関数を
用いる。但し、静電エネルギー評価時には、その他の原
子のDouble zeta型関数に分極関数を加えたものを用い
る。この基底関数は、構造計算で得られた最適構造での
1点計算にも用いる。また、構造計算以外では、パウリ
の相対論的ポテンシャルの補正を行う。静電エネルギー
とは、β位の水素と最近接へテロ原子間の静電エネルギ
ーを指す。より具体的には、これら2原子に対して、錯
体計算で得られた電荷を割り当てて求めた電子状態に基
づく原子間静電相互作用である。ここでの電荷とは、錯
体計算(構造計算後、求まったβ-アゴスティック最適
構造での1点計算)で得られた、これら2原子のs、
p、d軌道の各電子ポピュレーションである。
【0034】LmMXn …(I) 式(I)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移
金属原子を示す。mは1〜5の整数を示す。nはMの価
数を満たす数である。Lは中心金属Mに配位する配位子
であって、中心金属Mに直接結合を持たないヘテロ原子
を有する配位子である。
【0035】Xは酸素原子、水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、
ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロ
ゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲ
ルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上
の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異な
っていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結
合して環を形成してもよい。
【0036】また上記オレフィンブロック共重合体は、
下記一般式(II-a)または(II-b)で表される遷移金属
化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下に製造する
ことができる。
【0037】
【化1】
【0038】式(II-a)中、M1は周期表第3〜11族
から選ばれる遷移金属原子を示す。mは1〜5の整数を
示す。Qは窒素原子または置換基R2を有する炭素原子
を示す。Aは酸素原子、イオウ原子もしくはセレン原
子、または置換基R5を有する窒素原子を示す。
【0039】R1は1個以上のヘテロ原子を有する炭化
水素基またはヘテロ原子含有基を1個以上有する炭化水
素基を示す。R2〜R5は互いに同一でも異なっていても
よく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、炭化水素
置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基、イオウ含有
基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、
ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有
基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これ
らのうち二個以上が互いに連結して環を形成していても
よく、mが2以上のときはR1同士、R2同士、R3
士、R4同士、R5同士は互いに同一でも異なっていても
よく、いずれか1つの配位子に含まれるR2〜R5のうち
1個の基と、他の配位子に含まれるR2〜R5のうち1個
の基とが連結されていてもよい。
【0040】nはMの価数を満たす数である。Xは、式
(I)中のXと同様の原子または基を示し、nが2以上
の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異な
っていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結
合して環を形成してもよい。
【0041】
【化2】
【0042】式(II-b)中、M1は周期表第3〜11族
の遷移金属原子を示す。mは1〜5の整数を示す。Yは
窒素原子またはリン原子を示す。Uは置換基R6を有す
る炭素原子、窒素原子またはリン原子を示す。Qは置換
基R7を有する炭素原子、窒素原子またはリン原子を示
す。
【0043】Sは置換基R8を有する炭素原子、窒素原
子またはリン原子を示す。Tは置換基R9を有する炭素
原子、窒素原子またはリン原子を示す。R1は1個以上
のヘテロ原子を有する炭化水素基またはヘテロ原子含有
基を1個以上有する炭化水素基を示す。R6〜R9は互い
に同一でも異なっていてもよく、(II-a)中のR2〜R5
と同様の原子または基を示し、これらのうち2個以上が
互いに連結して環を形成していてもよく、mが2以上の
ときはR1同士、R6同士、R7同士、R8同士、R9同士
は互いに同一でも異なっていてもよく、いずれか1つの
配位子に含まれるR6〜R9のうち1個の基と、他の配位
子に含まれるR6〜R9のうち1個の基とが連結されてい
てもよい。
【0044】nはM1の価数を満たす数である。Xは、
式(I)中のXと同様の原子または基を示し、nが2以
上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異
なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに
結合して環を形成してもよい。さらに上記オレフィンブ
ロック共重合体は、下記一般式(II-a')または(II-
b')で表される遷移金属化合物からなるオレフィン重合
触媒の存在下に製造することができる。
【0045】
【化3】
【0046】式(II-a')中、M1は周期表第3〜11族
から選ばれる遷移金属原子を示す。mは1〜5の整数を
示す。Qは窒素原子または置換基R2を有する炭素原子
を示す。Aは酸素原子、イオウ原子もしくはセレン原
子、または置換基R5を有する窒素原子を示す。
【0047】R1は、ヘテロ原子およびヘテロ原子含有
基から選ばれる少なくとも1種の原子もしくは置換基を
有するフェニル基、ヘテロ原子およびヘテロ原子含有基
から選ばれる少なくとも1種の原子もしくは置換基を有
するフェニル基以外の芳香族炭化水素基、ヘテロ原子お
よびヘテロ原子含有基から選ばれる少なくとも1種の原
子もしくは置換基を有する脂肪族炭化水素基、またはヘ
テロ原子およびヘテロ原子含有基から選ばれる少なくと
も1種の原子もしくは置換基を有する脂環式炭化水素基
を示す。
【0048】なおR1がヘテロ原子およびヘテロ原子含
有基から選ばれる少なくとも1種の原子もしくは置換基
を有するフェニル基である場合、該フェニル基は窒素原
子に結合した炭素原子の位置を1位としたときに、2位
および6位の少なくとも1箇所に、ヘテロ原子およびヘ
テロ原子含有基から選ばれる少なくとも1種の原子また
は置換基を有しているか、または3位、4位および5位
に、フッ素原子を除くヘテロ原子、炭素原子を1個
およびフッ素原子を2個以内含有するフッ素含有基、
炭素原子を2個以上含有するフッ素含有基、フッ素原
子を除くヘテロ原子を有するヘテロ原子含有基から選ば
れる少なくとも1種の置換基を有している。
【0049】R2〜R5は互いに同一でも異なっていても
よく、(II-a)中のR2〜R5と同様の原子または基を示
し、これらのうち二個以上が互いに連結して環を形成し
ていてもよく、mが2以上のときはR1同士、R2同士、
3同士、R4同士、R5同士は互いに同一でも異なって
いてもよく、いずれか1つの配位子に含まれるR2〜R5
のうち1個の基と、他の配位子に含まれるR2〜R5のう
ち1個の基とが連結されていてもよい。
【0050】nはMの価数を満たす数である。Xは、式
(I)中のXと同様の原子または基を示し、nが2以上
の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異な
っていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結
合して環を形成してもよい。
【0051】
【化4】
【0052】式(II-b')中、M1は周期表第3〜11族
の遷移金属原子を示す。mは1〜5の整数を示す。Yは
窒素原子またはリン原子を示す。Uは置換基R6を有す
る炭素原子、窒素原子またはリン原子を示す。Qは置換
基R7を有する炭素原子、窒素原子またはリン原子を示
す。
【0053】Sは置換基R8を有する炭素原子、窒素原
子またはリン原子を示す。Tは置換基R9を有する炭素
原子、窒素原子またはリン原子を示す。R1は、(II-
a')中のR1と同じである。R6〜R9は互いに同一でも
異なっていてもよく、(II-a)中のR2〜R5と同様の原
子または基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結
して環を形成していてもよく、mが2以上のときはR1
同士、R6同士、R7同士、R8同士、R9同士は互いに同
一でも異なっていてもよく、いずれか1つの配位子に含
まれるR6〜R9のうち1個の基と、他の配位子に含まれ
るR6〜R9のうち1個の基とが連結されていてもよい。
【0054】nはM1の価数を満たす数である。Xは、
式(I)中のXと同様の原子または基を示し、nが2以
上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異
なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに
結合して環を形成してもよい。また上記オレフィンブロ
ック共重合体は、下記一般式(III)で表される遷移金
属化合物からなるオレフィン重合触媒の存在下に製造す
ることができる。
【0055】
【化5】
【0056】式(III)中、M1は、周期表第4〜5族か
ら選ばれる遷移金属原子を示す。R10は、(II-a')中
のR1と同じである。R11〜R14は互いに同一でも異な
っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含
有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有
基、窒素含有基またはイオウ含有基を示す。
【0057】R15はハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭
化水素基または炭化水素置換シリル基を示す。nはM1
の価数を満たす数である。Xは、式(I)中のXと同様
の原子または基を示し、Xで示される複数の基は互いに
結合して環を形成してもよく、またnが2以上の場合
は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なってい
てもよい。
【0058】((B-1)有機金属化合物)上記オレフィン
ブロック共重合体の製造に必要に応じて用いられる(B-
1)有機金属化合物として、具体的には下記のような周期
表第1、2族および第13族の有機金属化合物が用いら
れる。 (B-1a) 一般式 Ra mAl(ORb)npq (式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていて
もよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭
化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m
≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<
3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表
される有機アルミニウム化合物。
【0059】(B-1b) 一般式 M2AlRa 4 (式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原
子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示
す。)で表される周期表第1族金属とアルミニウムとの
錯アルキル化物。 (B-1c) 一般式 Rab3 (式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていて
もよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭
化水素基を示し、M3はMgである。)で表される化合
物。
【0060】また(B-1a)に類似する化合物も使用するこ
とができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウ
ム化合物が結合した有機アルミニウム化合物が挙げられ
る。このような化合物として具体的には、(C25)2
lN(C25)Al(C25)2 などが挙げられる。またそ
の他にも、(B-1)有機金属化合物としては、メチルリチ
ウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチ
ウム、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウ
ムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグ
ネシウムクロリド、プロピルマグネシウムブロミド、プ
ロピルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムブロ
ミド、ブチルマグネシウムクロリド、ジメチルマグネシ
ウム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、
ブチルエチルマグネシウムなどを使用することもでき
る。
【0061】また重合系内で上記有機アルミニウム化合
物が形成されるような化合物、例えばハロゲン化アルミ
ニウムとアルキルリチウムとの組合せ、またはハロゲン
化アルミニウムとアルキルマグネシウムとの組合せなど
を使用することもできる。 (B-1)有機金属化合物のなかでは、有機アルミニウム化
合物が好ましい。上記のような(B-1)有機金属化合物
は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられ
る。
【0062】((B-2)有機アルミニウムオキシ化合物)
上記オレフィンブロック共重合体の製造に必要に応じて
用いられる(B-2)有機アルミニウムオキシ化合物は、従
来公知のアルミノキサン(アルモキサンともいう。)で
あってもよく、また特開平2−78687号公報に例示
されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオ
キシ化合物であってもよい。
【0063】((B-3)遷移金属化合物(A)と反応して
イオン対を形成する化合物)上記オレフィンブロック共
重合体の製造に必要に応じて用いられる遷移金属化合物
(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B-3)とし
ては、特開平1−501950号公報、特開平1−50
2036号公報、特開平3−179005号公報、特開
平3−179006号公報、特開平3−207703号
公報、特開平3−207704号公報、USP−532
1106号明細書などに記載されたルイス酸、イオン性
化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などが挙
げられる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化
合物も挙げることができる。
【0064】本発明で用いられるオレフィン重合触媒
は、上記遷移金属化合物(A)と、有機金属化合物(B-
1)、有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)およびイオン
化イオン性化合物(B-3)から選ばれる少なくとも1種の
化合物(B)(以下「成分(B)」ということがあ
る。)とともに、さらに必要に応じて下記担体(C)お
よび/または後述するような有機化合物(D)を含むこ
とができる。
【0065】((C)担体)本発明で必要に応じて用い
られる(C)担体は、無機または有機の化合物であっ
て、顆粒状ないしは微粒子状の固体である。このうち無
機化合物としては、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、
粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好まし
い。
【0066】((D)有機化合物成分)本発明において
(D)有機化合物成分は、必要に応じて、重合性能およ
び生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。
このような有機化合物としては、例えばアルコール類、
フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物およびス
ルホン酸塩などが挙げられる。
【0067】重合の際には、各成分の使用法、添加順序
は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。 (1)遷移金属化合物(A)を単独で重合器に添加する
方法。 (2)遷移金属化合物(A)および成分(B)を任意の
順序で重合器に添加する方法。 (3)遷移金属化合物(A)を担体(C)に担持した触
媒成分、成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方
法。 (4)成分(B)を担体(C)に担持した触媒成分、遷
移金属化合物(A)を任意の順序で重合器に添加する方
法。 (5)遷移金属化合物(A)と成分(B)とを担体
(C)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
【0068】上記(2)〜(5)の各方法においては、
各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていて
もよい。成分(B)が担持されている上記(4)、
(5)の各方法においては、必要に応じて担持されてい
ない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この
場合成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。
【0069】また、上記の成分(C)に遷移金属化合物
(A)が担持された固体触媒成分、成分(C)に遷移金
属化合物(A)および成分(B)が担持された固体触媒
成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備
重合された固体触媒成分上に、さらに、触媒成分が担持
されていてもよい。オレフィンブロック共重合体は、上
記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に、下記工程
(1)および工程(2)、必要に応じて任意の回数工程
(3)を行い複数の重合体ブロックを合成することによ
り製造することができる。
【0070】工程(1)では、上記オレフィン重合触媒
の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレ
フィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンを重合
させて重合体ブロックを製造する。炭素原子数3〜20
のオレフィンとしては、上記と同様のものが挙げられ、
これらは1種単独または2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0071】工程(1)において、重合温度は通常−4
0〜+200℃、好ましくは0〜+150℃の範囲であ
る。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2(9.
8MPa)、好ましくは常圧〜50kg/cm2(4.
9MPa)の条件下である。工程(2)では、上記工程
(1)で製造された重合体ブロックの存在下に、エチレ
ンと炭素原子数3〜20のオレフィンから選ばれる少な
くとも1種のオレフィンを重合させて、上記重合体ブロ
ックとは異なる重合体ブロックを製造する。
【0072】炭素原子数3〜20のオレフィンとして
は、上記と同様のものが挙げられ、これらは1種単独ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。また、
この工程(2)で得られた重合体ブロックとしては、上
記と同様のものが挙げられる。工程(2)において、重
合温度は通常−40〜+200℃、好ましくは0〜+1
50℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜100k
g/cm2(9.8MPa)、好ましくは常圧〜50k
g/cm2(4.9MPa)の条件下である。
【0073】工程(3)では上記工程(1)で得られた
重合体ブロックと工程(2)で得られた重合体ブロック
とを含むブロック共重合体の存在下に、炭素原子数2〜
20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフ
ィンを重合させて、前段の工程で製造した重合体ブロッ
クとは異なる重合体ブロックを製造する。炭素原子数2
〜20のオレフィンとしては、上記と同様のものが挙げ
られ、これらは1種単独または2種以上組み合わせて用
いることができる。また、工程(3)で得られた重合体
ブロックとしては、上記と同様のものが挙げられる。
【0074】工程(3)において、重合温度は通常−4
0〜+200℃、好ましくは0〜+150℃の範囲であ
る。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2(9.
8MPa)、好ましくは常圧〜50kg/cm2(4.
9MPa)の条件下である。この工程(3)は、オレフ
ィンの種類、組合せまたは重合条件を変更して任意の回
数行うことができる。
【0075】本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合な
どの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実
施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水
素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカ
ン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シク
ロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタ
ンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物など
を挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用い
ることもできる。
【0076】上記のようなオレフィン重合触媒を用い
て、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィン
とを重合するに際して、遷移金属化合物(A)は、反応
容積1リットル当たり、通常10-12〜1モル、好まし
くは10-10〜10-2モルになるような量で用いられ
る。成分(B-1)が用いられる場合は、成分(B-1)と、遷移
金属化合物(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比
〔(B-1)/M〕が、通常0.01〜100,000、好ま
しくは0.05〜50,000となるような量で用いられ
る。成分(B-2)が用いられる場合は、成分(B-2)中のアル
ミニウム原子と、遷移金属化合物(A)中の遷移金属原
子(M)とのモル比〔(B-2)/M〕が、通常10〜50
0,000、好ましくは20〜100,000となるよう
な量で用いられる。成分(B-3)が用いられる場合は、成
分(B-3)と、遷移金属化合物(A)中の遷移金属原子
(M)とのモル比〔(B-3)/M〕が、通常1〜10、好
ましくは1〜5となるような量で用いられる。
【0077】成分(D)が用いられる場合は、成分
(B)が成分(B-1)の場合には、モル比〔(D)/(B-
1)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となる
ような量で、成分(B)が成分(B-2)の場合には、モ
ル比〔(D)/(B-2)〕が通常0.001〜2、好ましく
は0.005〜1となるような量で、成分(B)が成分
(B-3)の場合には、モル比〔(D)/(B-3)〕が通常
0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で
用いられる。
【0078】得られるオレフィンブロック共重合体の分
子量は、モノマー/触媒比や重合時間を制御することに
よって調節することができる。上述したようなオレフィ
ンブロック共重合体は、潤滑油用粘度指数向上剤として
好適に用いられる。 (潤滑油組成物)本発明に係る潤滑油組成物は、上記オ
レフィンブロック共重合体である粘度指数向上剤と、潤
滑油基材と、必要に応じて流動点降下剤とを含んでい
る。
【0079】まず本発明に係る潤滑油組成物を形成する
各成分について説明する。 (潤滑油基材)本発明で用いられる潤滑油基材として
は、鉱物油;ポリα−オレフィン;ポリオールエステ
ル、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケート等の
ジエステル類;ポリアルキレングリコール等の合成油が
挙げられ、鉱物油または鉱物油と合成油とのブレンドが
好ましく用いられる。
【0080】鉱物油は一般に脱ワックス等の精製工程を
経て用いられ、精製の仕方により幾つかの等級がある
が、一般に0.5〜10%のワックス分を含む鉱物油が
使用される。例えば、水素分解精製法で製造された流動
点の低い、粘度指数の高い、イソパラフィンを主体とし
た組成の高度精製油を用いることもできる。また40℃
における動粘度が10〜200cStのものが一般的に
使用される。
【0081】(流動点降下剤)本発明で必要に応じて用
いられる流動点降下剤としては、アルキル化ナフタレ
ン、メタクリル酸アルキルの(共)重合体、アクリル酸
アルキルの(共)重合体、フマル酸アルキルと酢酸ビニ
ルの共重合体、α-オレフィン重合体、α−オレフィン
とスチレンの共重合体等が挙げられるが、中でも、メタ
クリル酸アルキルの(共)重合体、アクリル酸アルキル
の(共)重合体が好適に用いられる。
【0082】(組成物)本発明に係る潤滑油組成物は、
上記潤滑油基材と、上記オレフィンブロック共重合体
と、必要に応じて流動点降下剤とを含有している。潤滑
油組成物が、潤滑油基剤と、上記オレフィンブロック共
重合体とを含む場合は、潤滑油組成物中にオレフィン重
合体が、例えば1〜20重量%、好ましくは5〜10重
量%の量で含有されていることが望ましい(残分は潤滑
油基剤および後述の配合剤)。
【0083】このような潤滑油組成物は、低温特性に優
れるとともに、せん断安定性に優れる。この潤滑油組成
物は、そのまま潤滑油用途に使用することができ、また
この潤滑油組成物にさらに流動点降下剤などを配合して
潤滑油用途に使用することもできる。
【0084】潤滑油組成物が、潤滑油基剤と、上記オレ
フィンブロック共重合体と、流動点降下剤とを含む場合
は、オレフィン重合体が、例えば0.1〜5重量%、好
ましくは0.2〜1.5重量%、さらに好ましくは0.
25〜1.5重量%、特に好ましくは0.30〜1.5
重量%の量で含有され、流動点降下剤が0.05〜3重
量%、好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは
0.1〜2重量%、最も好ましくは0.2〜1.5重量
%の量で必要に応じて含有されていることが望ましい
(残分は潤滑油基材および後述の配合剤)。
【0085】このような潤滑油組成物において、オレフ
ィン重合体の量が上記範囲内にあると、せん断安定性向
上の効果を得ることができる。また本発明に係る潤滑油
組成物は、潤滑油基材、オレフィン重合体および流動点
降下剤以外に、メタクリル酸アルキルの(共)重合体、
水添SBR、SEBSなどの粘度指数向上効果を有する
配合剤、清浄剤、錆止め添加剤、分散剤、極圧剤、消泡
剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、耐摩耗剤などの配合
剤を含有していてもよい。
【0086】極圧剤としては、スルフィド類、スルホキ
シド類、スルホン類、チオホスフィネート類、チオカー
ボネート類、硫化油脂、硫化オレフィン等のイオウ系極
圧剤;リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エス
テルアミン塩、亜リン酸エステルアミン類等のリン酸
類;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物などを例示す
ることができる。
【0087】耐摩耗剤としては、二硫化モリブデンなど
の無機または有機モリブデン化合物、アルキルメルカプ
チルボレート等の有機ホウ素化合物;グラファイト、硫
化アンチモン、ホウ素化合物、ポリテトラフルオロエチ
レン等を例示することができる。清浄分散剤としては、
カルシウムスルホネート、マグネシウムスルホネート、
バリウムスルホネート等の金属スルホネート、チオホス
ホネート、フェナート、サリチレート、コハク酸イミ
ド、ベンジルアミン、コハク酸エステルなどを例示する
ことができる。
【0088】酸化防止剤としては、2,6−ジ-tert-ブ
チル−4−メチルフェノール等のアミン系化合物、ジチ
オリン酸亜鉛等のイオウまたはリン系化合物などを例示
することができる。防錆剤としては、シュウ酸などのカ
ルボン酸およびその塩;スルホン酸塩;エステル;アル
コール;リン酸およびその塩;ベンゾトリアゾールおよ
びその誘導体;チアゾール化合物などを例示することが
できる。
【0089】消泡剤としては、ジメチルシロキサン、シ
リカゲル分散体等のシリコーン系化合物、アルコール系
またはエステル系の化合物などを例示することができ
る。これらの添加剤の配合量は、要求される潤滑性能に
よって変化するが、上記潤滑油組成物100重量部中
に、通常0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜
30重量部含まれていてもよい。
【0090】本発明に係る潤滑油組成物は、従来公知の
方法で、潤滑油基材にオレフィン重合体、必要に応じて
流動点降下剤、さらに必要に応じてその他の配合剤を混
合または溶解することにより調製することができる。
【0091】
【発明の効果】本発明に係るオレフィンブロック共重合
体は、低温特性に優れ、かつ粘度とせん断安定性のバラ
ンスに優れた潤滑油組成物が得られるような潤滑油用粘
度指数向上剤となる。本発明に係る潤滑油用粘度指数向
上剤を用いると、低温特性に優れ、かつ粘度とせん断安
定性のバランスに優れた潤滑油組成物が得られる。
【0092】本発明に係る潤滑油組成物は、低温特性に
優れ、かつ粘度とせん断安定性のバランスに優れてい
る。
【0093】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、本実施例において各種物性の測定
は以下の通りに行った。 (ブロック共重合体の組成)日本電子(株)製のLA5
00型核磁気共鳴装置を用い、オルトジクロルベンゼン
とベンゼン−d6との混合溶媒(オルトジクロルベンゼ
ン/ベンゼン−d6=3/1〜4/1(体積比))中、
120℃、パルス幅45°パルス、パルス繰返し時間
5.5秒で測定した。 (100℃での粘度)ASTM D 445に基づいて
測定を行った。なお、本実施例ではK.V.が10mm
2/秒程度となるように調整した。 (Cold Cranking Simulator(CCS))ASTM D
2602に基づいて測定を行った。CCSはクランク
軸における低温での摺動性(始動性)の評価に用いら
れ、値が小さい程、潤滑油の低温特性が良いことを示
す。 (Mini-Rotary Viscometer(MRV))ASTM D
3829、D4684に基づいて測定を行った。MRV
はオイルポンプが低温でポンピングを行うための評価に
用いられ、値が小さい程、潤滑油の低温特性が良いこと
を示す。 (Shear Stability Index(SSI))ASTM D
3945に基づいて測定を行った。SSIは潤滑油中の
共重合体成分が摺動下でせん断力を受け分子鎖が切断す
ることによる動粘度の損失の尺度であり、SSIが大き
い値である程、動粘度の損失が大きいことを示す。 (低温流動性(低温貯蔵安定性))−18℃×2週間冷
却後の流動性(外観)を観察し、以下の評価を行った。
【0094】 ○:流動する ×:ゲル状になる
【0095】
【重合例1】充分に窒素置換した内容積500mlのガ
ラス製オートクレーブに乾燥トルエン250mlを装入
し、プロピレンを100L/hで40分間流通した後、
系内の温度を25℃に保ち、メチルアルミノキサンをア
ルミニウム換算で5.00mmolを加えた。続いて触
媒bis[N-(3-t-butylsalicylidene)-2,3,4,5,6-pentaflu
oroanilinato]titanium(IV) dichlorideを0.05mm
ol添加すると同時に、エチレン/プロピレン=3/8
0L/hの混合ガスに切り替え、60分間攪拌した後、
イソブチルアルコール20mlを添加し反応を停止させ
た。1N塩酸水10mlを添加し、窒素気流下30分間
攪拌した後、重合溶液をメタノール1.5Lに注ぎ、ポ
リマーを析出させた。一晩マグネチックスターラーで攪
拌した後、ポリマーをグラスフィルターで濾取し、減圧
下、130℃で10時間乾燥し、エチレン・プロピレン
共重合ポリマー2.52gを得た。GPC分析の結果M
w=10.6万、Mw/Mn=1.14(ポリスチレン
換算)であった。また、IR分析より求められたエチレ
ン含量は、49.5mol%であった。
【0096】
【重合例2】充分に窒素置換した内容積500mlのガ
ラス製オートクレーブに乾燥トルエン250mlを装入
し、プロピレンを100L/hで40分間流通した後、
系内の温度を25℃に保ち、メチルアルミノキサンをア
ルミニウム換算で5.00mmolを加えた。続いて触
媒bis[N-(3-t-butylsalicylidene)-2,3,4,5,6-pentaflu
oroanilinato]titanium(IV)dichlorideを0.05mm
ol添加すると同時に、エチレン/プロピレン=3/8
0L/hの混合ガスに切り替え、50分間攪拌した。こ
こまでは重合例1と同様に行い引き続き反応を停止させ
ることなく、混合ガスの組成を70/30L/hに変
え、更に3.5分間攪拌した後、イソブチルアルコール
20mlを添加し反応を停止させた。1N塩酸水10m
lを添加し、窒素気流下30分間攪拌した後、重合溶液
をメタノール1.5Lに注ぎ、ポリマーを析出させた。
一晩マグネチックスターラーで攪拌した後、ポリマーを
グラスフィルターで濾取し、減圧下、130℃で10時
間乾燥し、ブロックポリマー4.33gを得た。GPC
分析の結果Mw=18.2万、Mw/Mn=1.15
(ポリスチレン換算)であった。また、IR分析より求
められたエチレン含量は、63.6モル%であった。結
果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【実施例1】ベース油として、鉱油150ニュートラル
(ESSO社製)を87.62重量%、粘度指数向上剤
として重合例2で得られたポリマーを0.88重量%、
流動点降下剤としてアクルーブ133(三洋化成社製)
を0.5重量%、清浄分散剤(ルブリゾール社製)を1
1.0重量%用いて、潤滑油の性能評価と低温時の流動
性の評価を行った。結果を表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】
【比較例2、3】特公平6−96624の例3B、3A
に従ってポリマーを重合した。ポリマー物性を表3、実
施例1と同様に評価した潤滑油物性を表4に示す。
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【比較例4〜8】重合例1の方法と同様にして、重合時
間とガス組成を調整して重合例5〜9のポリマーを重合
した。ポリマー物性を表5、実施例1と同様に評価した
潤滑油物性を表6に示す。
【0104】
【表5】
【0105】
【表6】
【0106】
【比較例9〜11】重合例5〜8のポリマーをブレンド
して潤滑油評価を行った。結果を表7に示す。
【0107】
【表7】
【0108】
【比較例12、13】特表2002−507225号公
報の実施例4に記載の重合体ID「NDG12」および
「701204095」で示されるポリマーを実施例4
に記載された通り合成した。ポリマー物性を表8、実施
例1と同様に評価し、潤滑油物性を表9に示す。
【0109】
【表8】
【0110】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:02 C10N 30:02 (72)発明者 金 重 良 輔 千葉県市原市千種海岸3 三井化学株式会 社内 (72)発明者 松 木 智 昭 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 古 城 真 一 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 藤 田 照 典 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4H104 CA03C EA03C LA01 4J026 HA02 HA03 HA27 HA39 HB02 HB03 HB27 HB39 HB45 HB48 HE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα
    −オレフィンとから得られ、エチレン単位とα−オレフ
    ィン単位とのモル比(エチレン/α-オレフィン)が2
    0/80〜65/35の範囲にあり、重量平均分子量が
    50,000〜2,000,000の範囲にある重合体ブ
    ロックと、(ii)エチレンと炭素原子数3〜20のα−
    オレフィンとから得られ、エチレン単位とα-オレフィ
    ン単位とのモル比(エチレン/α-オレフィン)が70
    /30〜85/15の範囲にあり、重量平均分子量が1
    0,000〜400,000の範囲にある重合体ブロック
    とを有し、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:
    数平均分子量)が1.5以下であることを特徴とするオ
    レフィンブロック共重合体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のオレフィンブロック共重
    合体であることを特徴とする潤滑油用粘度指数向上剤。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の潤滑油用粘度指数向上剤
    を含有することを特徴とする潤滑油組成物。
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