JP4694039B2 - 潤滑油用粘度指数向上剤およびこれを含む潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油用粘度指数向上剤およびこれを含む潤滑油組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の潤滑油用粘度指数向上剤および該粘度指数向上剤を含有する潤滑油組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
石油製品は一般に温度が変わると粘度が大きく変化する、いわゆる粘度の温度依存性を有している。たとえば自動車等に用いられる潤滑油等では粘度の温度依存性が小さいことが好ましい。そこで潤滑油には、粘度の温度依存性を小さくする目的で、潤滑油基剤に可溶な、ある種のポリマーが粘度指数向上剤として用いられており、近年では、このような粘度指数向上剤としてエチレン・α-オレフィン系共重合体が広く用いられている。
【0003】
また潤滑油には、低温で固体ワックスが結晶化し3次元ネットワークを形成して流動性を失うことを阻害する目的で流動点降下剤も含まれている。
ところで潤滑油の低温特性の中で、せん断速度が高い所の粘度はベース油(潤滑油用基剤)と粘度指数向上剤の相溶性で決まるが、せん断速度が低い所では、流動点降下剤の影響を強く受ける。また特定の組成のエチレン・α-オレフィン系共重合体は、潤滑油の低温特性を著しく悪化させることが知られている(USP3,697,429、USP3,551,336号明細書参照)。そこで、この流動点降下剤とエチレン・α-オレフィン系共重合体との相互作用を防止する目的で、特定の重合装置と重合条件を用いた、不均一な組成分布を有するエチレン・α-オレフィン共重合体の報告がされている(特開昭60−228600号公報参照)。
【0004】
このような状況のもと本発明者らが検討した結果、α-オレフィンと環状オレフィンとから得られる特定の共重合体は、流動点降下剤との相互作用を防止し、かつ低温時のベース油との相溶性を調整して、あらゆるせん断速度領域で低温特性に優れた潤滑油組成物を与える粘度指数向上剤となることを見出して本発明を関するに至った。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、あらゆるせん断速度領域で低温特性に優れた潤滑油組成物を与えるような特定のα-オレフィン・環状オレフィン共重合体からなる粘度指数向上剤および該粘度指数向上剤を含む潤滑油組成物を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係る粘度指数向上剤は、炭素原子数が2〜20のα-オレフィンを1種以上と、下記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンとの共重合体であって、
(1)上記環状オレフィンから導かれる繰り返し単位を0.1〜60モル%の範囲で含有し、
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が80,000〜400,000の範囲にあり、
(3)Mw/Mnが2.3以下である
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体からなることを特徴としている。
【0007】
【化3】
Figure 0004694039
【0008】
(式中、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、kは0または1であり、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基を示し、R15とR16は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、かつこの単環または多環は二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。ここで、kが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。)
【0009】
【化4】
Figure 0004694039
【0010】
(式中、pおよびqは互いに同一でも異なっていてもよく、0または正の整数であり、rおよびsは互いに同一でも異なっていてもよく、0、1または2であり、R21〜R39は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基を示す。)。
本発明では、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、エチレンと、炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンとの共重合体であり、エチレンから導かれる繰り返し単位と、炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し単位とのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα-オレフィン)が85/15〜35/65の範囲にあることが好ましく、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、エチレンと、炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンとの共重合体であり、13C-NMRにより求められるαα炭素の割合を示すピーク強度(Sαα)に対するαβ炭素の割合を示すピーク強度(Sαβ)との強度比D(Sαβ/Sαα)が0.5以下であることが好ましい。また、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、エチレンとプロピレンと環状オレフィンの共重合体であることが特に好ましい。
【0011】
また上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、メタロセン系触媒で製造されたものであることが好ましい。
本発明に係る潤滑油組成物は、上記粘度指数向上剤と、潤滑用流体と、必要に応じて流動点降下剤とを含むことを特徴としている。
【0012】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る粘度指数向上剤および潤滑油組成物について具体的に説明する。
粘度指数向上剤
本発明に係る粘度指数向上剤は、炭素原子数が2〜20から選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンと、下記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンとの共重合体である。
【0013】
ここで炭素原子数2〜20のα-オレフィンとして具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンなどの直鎖状または分岐状のα-オレフィンが挙げられる。
【0014】
α-オレフィンとしては、炭素原子数2〜10のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンが好ましく、エチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンとの組み合わせがより好ましく、特にエチレンとプロピレンとの組み合わせが好ましい。
環状オレフィンとしては、下記一般式(I)で表される環状オレフィンが挙げられる。
【0015】
【化5】
Figure 0004694039
【0016】
上記一般式(I)において、nは0または1であり、mは0または正の整数であり、kは0または1である。なおkが1の場合には、kを用いて表される環は6員環となり、kが0の場合にはこの環は5員環となる。
1〜R18ならびにRaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基または窒素含有基である。
【0017】
ここで、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
また炭化水素基としては、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。
より具体的には、炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アミル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルおよびオクタデシルなどが挙げられる。これらのアルキル基はハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0018】
シクロアルキル基としては、シクロヘキシルが挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジル、フェニルエチルなどが挙げられる。
酸素含有基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシなどのアルコキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどの炭素原子数1〜20のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。
【0019】
窒素含有基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどの炭素原子数1〜20のアルキルアミノ基、シアノ基などが挙げられる。
さらに上記一般式(I)において、R15とR16とが、R17とR18とが、R15とR17とが、R16とR18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそれぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環の基を形成していてもよく、しかもこのようにして形成された単環または多環が二重結合を有していてもよい。
【0020】
【化6】
Figure 0004694039
【0021】
上記一般式(II)において、pおよびqは互いに同一でも異なっていてもよく、0または正の整数であり、rおよびsは互いに同一でも異なっていてもよく、0、1または2である。また、R21〜R39は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
ここでハロゲン原子、炭化水素基およびアルコキシ基は、上記一般式(I)中のハロゲン原子、炭化水素基およびアルコキシ基と同じである。
【0022】
ここで、R29およびR30が結合している炭素原子と、R33が結合している炭素原子またはR31が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち、上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R29とR33とが、または、R30とR31とが互いに共同して、メチレン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレン基(-CH2CH2CH2-)の内のいずれかのアルキレン基を形成している。
【0023】
さらに、r=s=0のとき、R35とR32またはR35とR39とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。
上記のような一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンとしては、具体的には、ビシクロ-2-ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト-2-エン誘導体)、トリシクロ-3-デセン誘導体、トリシクロ-3-ウンデセン誘導体、テトラシクロ-3-ドデセン誘導体、ペンタシクロ-4-ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ-3-ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ-3-ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ-4-ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ-4-ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ-5-エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-4-エイコセン誘導体、ヘプタシクロ-5-ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ-5-ドコセン誘導体、ノナシクロ-5-ペンタコセン誘導体、ノナシクロ-6-ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-ヘキサヒドロアントラセン誘導体などが挙げられる。
【0024】
環状オレフィンとしてより具体的にては、たとえばノルボルネン、5-メチルノルボルネン、5-エチルノルボルネン、5-プロピルノルボルネン、5,6-ジメチルノルボルネン、1-メチルノルボルネン、7-メチルノルボルネン、5,5,6-トリメチルノルボルネン、5-フェニルノルボルネン、5-ベンジルノルボルネン、5-エチリデンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-エチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2,3-ジメチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-ヘキシル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-エチリデン-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-フルオロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、1,5-ジメチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-シクロヘキシル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2,3-ジクロロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-イソブチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、1,2-ジヒドロジシクロペンタジエン、5-クロロノルボルネン、5,5-ジクロロノルボルネン、5-フルオロノルボルネン、5,5,6-トリフルオロ-6-トリフルオロメチルノルボルネン、5-クロロメチルノルボルネン、5-メトキシノルボルネン、5,6-ジカルボキシルノルボルネンアンハイドレート、5-ジメチルアミノノルボルネン、5-シアノノルボルネンなどが挙げられる。
【0025】
環状オレフィンとしては、上記一般式(I)で表される環状オレフィンが好ましく、特にノルボルネン、テトラシクロドデセンおよびこれらの誘導体が好ましい。
なお、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記α-オレフィン、環状オレフィン以外の他のモノマー、たとえば直鎖状または分岐状のポリエン、芳香族オレフィンなどが、たとえば全繰り返し単位に対し1モル%以下の割合で共重合されていてもよいが、他のモノマーは実質的に含まれないことが好ましい。
【0026】
本発明に係るα-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、環状オレフィンから導かれる繰り返し単位を0.1〜60モル%、好ましくは0.2〜40モル%、より好ましくは0.2〜10モル%の範囲で含有することが望ましい。
環状オレフィンから導かれる繰り返し単位の含有量が上記範囲にあると、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体を粘度指数向上剤として用いたときに、分子鎖の切断が起こりにくくなり、潤滑油の耐熱性が向上し、また充分な低温特性が得られる。
【0027】
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の分子量(Mw)で80,000〜400,000、好ましくは85,000〜320,000、さらに好ましくは85,000〜260,000である。分子量(Mw)が上記範囲内にあると、粘度指数向上性能(増粘性の付与性)に優れており、このため特定の潤滑油粘度を得るためのα-オレフィン・環状オレフィン共重合体の必要量が少なくて済み、低温時にゼリー化が起こりにくく、また、潤滑油粘度のせん断安定性にも優れた潤滑油組成物を得ることができる。
【0028】
なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定は、温度:140℃、溶媒:オルトジクロロベンゼンの条件下で行われる。
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、分子量分布を示す指標であるMw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が、2.3以下、好ましくは2.2以下、より好ましくは2.0以下であることが望ましい。Mw/Mnの値が2.3以下であると、潤滑油粘度のせん断安定性が良好であるので好ましい。
【0029】
本発明では、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体がエチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンと環状オレフィンの共重合体であることが好ましく、中でもエチレンと、プロピレンまたはブテンと、環状オレフィンとの共重合体であることが好ましく、特にエチレンと、プロピレンと、環状オレフィンとの共重合体であることが好ましい。
【0030】
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、エチレンと、炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンとの共重合体である場合には、エチレンから導かれる繰り返し単位と、炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し単位とのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα-オレフィン)が85/15〜35/65、好ましくは85/15〜55/45、より好ましくは85/15〜65/35、特に好ましくは85/15〜70/30の範囲にあることが望ましい。
【0031】
エチレンから導かれる繰り返し単位と、炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し単位とのモル比が上記範囲内にあると、低温低剪断速度下でも粘度特性(たとえば、後述するMR粘度など)が改良され、しかも耐熱老化性が保たれる。
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の組成は、「高分子分析ハンドブック」(日本分析化学会、高分子分析研究懇談会編、紀伊国屋書店発行)に記載の方法に従って13C-NMRで測定することができる。
【0032】
またα-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、エチレンと、炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンとの共重合体である場合には、13C-NMRにより求められるαα炭素の割合を示すピーク強度(Sαα)に対するαβ炭素の割合を示すピーク強度(Sαβ)との強度比D(Sαβ/Sαα)が0.5以下、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.3以下であることが望ましい。
【0033】
この強度比D(Sαβ/Sαα)が0.5以下であるエチレン・α-オレフィン・環状オレフィン共重合体を含んでいると、潤滑油組成物の低温での流動性を向上させることができる上に、高温における潤滑特性を向上させることもでき、さらに潤滑油組成物は両者(低温流動性および高温潤滑特性)のバランスに特に優れる。
【0034】
13C−NMRスペクトルにより求められるSαβおよびSααは、それぞれエチレンまたは炭素原子数3以上のα-オレフィンから導かれる構成単位中のCH2のピーク強度であり、下記に示す位置にある2種のCH2を意味している。
【0035】
【化7】
Figure 0004694039
【0036】
13C-NMRによって測定されたスペクトルは、J.C.Randall(Review Macromolecular Chemistry Physics,C29, 201(1989))に記載された方法に従って、解析され、SαβおよびSααが測定される。
強度比Dは、それぞれのピーク部分の積分値(面積)比で算出される。このようにして求められた強度比Dは、一般にα-オレフィンの1,2付加反応に続いて2,1付加反応が起こる割合、またはα-オレフィンの2,1付加反応に続いて1,2付加反応が起こる割合を示す尺度と考えられている。したがってこの強度比D値が大きいほど、α-オレフィンの結合方向が不規則であること示している。逆にD値が小さいほど、α-オレフィンの結合方向が規則的であることを示している。
【0037】
このようなα-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、潤滑油基剤に配合されたときに粘度指数の向上効果が大きく、また流動点降下剤の効果が阻害されることもない。
またこのα-オレフィン・環状オレフィン共重合体を粘度調整剤として用いると、次世代の北米潤滑油規格であるGF−3規格の低温特性の規格を満たしうるような潤滑油を得ることができる。なお、潤滑油がGF−3規格を満たすかどうかは、後述するCCS、MRVを測定することにより判断することが可能である。
【0038】
(α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の製法)
本発明に係る潤滑油用粘度調整剤として使用されるα-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、炭素原子数2〜20のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンと、上記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーとをオレフィン重合触媒の存在下に共重合させることにより得ることができる。
【0039】
このようなオレフィン重合触媒としては、ジルコニウム、ハフニウム、チタニウムなどの遷移金属の化合物と、有機アルミニウム化合物、有機アルミニウムオキシ化合物などの有機金属化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなる触媒が使用できるが、本発明では、これらのうち周期表第4族などから選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセン系触媒が特に好ましく用いられる。
【0040】
メタロセン系触媒を用いると、特にせん断安定性、低温特性に優れた潤滑油用粘度調整剤となるα-オレフィン・環状オレフィン共重合体が得られる。
次に、上述したようなα-オレフィン・環状オレフィン共重合体を製造する際に好適に用いられるメタロセン系触媒の一例について説明する。
(メタロセン化合物)
メタロセン系触媒を形成する周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物は、具体的には、下記一般式(a)で表される。
【0041】
MLx …(a)
式(a)中、Mは周期表第4族から選ばれる遷移金属であり、具体的にジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、xは遷移金属の原子価を満たす数である。
Lは遷移金属に配位する配位子であり、これらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。
【0042】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては、たとえば、
シクロペンタジエニル基、
メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n-またはi-プロピルシクロペンタジエニル基、n-、i-、sec-またはtert-ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチ ルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基などのアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基、
インデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。
【0043】
これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
これらのうちでは、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
一般式(a)で示される化合物が配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリレン基またはジメチルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルフェニルシリレンなどの置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0044】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLとしては、炭素原子数が1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基(−SO3a)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、Raはアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはアルキル基で置換されたアリール基である。)などが挙げられる。
【0045】
炭素原子数が1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、より具体的には、
メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどのアルキル基、
シクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、
フェニル、トリルなどのアリール基、
ベンジル、ネオフィルなどのアラルキル基が挙げられる。
【0046】
また、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、t-ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、オクトキシなどが挙げられる。
アリーロキシ基としては、フェノキシなどが挙げられ、
スルホン酸含有基(−SO3a)としては、メタンスルホナト、p-トルエンスルホナト、トリフルオロメタンスルホナト、p-クロルベンゼンスルホナトなどが挙げられる。
【0047】
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
以下に、Mがジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2個含むメタロセン化合物を例示する。
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0048】
また上記のような化合物においてジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置き換えた化合物を挙げることもできる。
また本発明ではメタロセン化合物として下記一般式(b)で表される化合物を用いることもできる。
112 …(b)
(式中M1は、周期表第4族またはランタニド系列の金属であり、
1は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属M1活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、
Xは、互いに同一でも異なっていてもよく水素原子もしくはハロゲン原子、または20以下の炭素を含有する炭化水素基、20以下のケイ素を含有するシリル基または20以下ゲルマニウムを含有するゲルミル基である。)
このような一般式(b)で示される化合物のうちでも、下記一般式(c)で示される化合物が好ましい。
【0049】
【化8】
Figure 0004694039
【0050】
式中、M1はチタン、ジルコニウムまたはハフニウムであり、Xは、上記と同様である。
CpはM1にπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタジエニル基である。
Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期表第14族の元素(たとえばケイ素、ゲルマニウムまたは錫)であり、
Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子であり、
ZとYとで縮合環を形成してもよい。
【0051】
このような一般式(c)で示される化合物としては、具体的に、
[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロリド、
[(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル]チタンジクロリド、
[ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロリド、
[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]ジベンジルチタン、
[ジメチル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]ジメチルチタン、
[(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル]ジベンジルチタン、
[(メチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル]ジネオペンチルチタン、
[(フェニルホスフィド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)メチレン]ジフェニルチタン、
[ジベンジル(t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]ジベンジルチタン、
[ジメチル(ベンジルアミド)(η5-シクロペンタジエニル)シラン]ジ(トリメチルシリル)チタン、
[ジメチル(フェニルホスフィド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]ジベンジルチタン、
[(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル]ジベンジルチタン、
[2-η5-(テトラメチル-シクロペンタジエニル)-1-メチル-エタノレート(2-)]ジベンジルチタン、
[2-η5-(テトラメチル-シクロペンタジエニル)-1-メチル-エタノレート(2-)]ジメチルチタン、
[2-((4a,4b,8a,9,9a-η)-9H-フルオレン-9-イル)シクロヘキサノレート(2-)]ジメチルチタン、
[2-((4a,4b,8a,9,9a-η)-9H-フルオレン-9-イル)シクロヘキサノレート(2-)]ジベンジルジルチタンなどが挙げられる。
【0052】
また上記のような化合物においてチタニウム金属を、ジルコニウム金属、ハフニウム金属に置き換えた化合物を挙げることもできる。
これらのメタロセン化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、前記一般式(a)で表されるメタロセン化合物としては、中心の金属原子がジルコニウムであり、少なくとも2個のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子を有するジルコノセン化合物が好ましく用いられる。また前記一般式(b)または(c)で表されるメタロセン化合物としては、中心の金属原子がチタンである化合物が好ましく用いられる。
【0053】
上記メタロセン化合物のなかでは、一般式(c)で表され、中心の金属原子がチタンである化合物が特に好ましく用いられる。
(有機アルミニウムオキシ化合物)
メタロセン系触媒を形成する有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサン(アルモキサンとも言われる)であってもよく、またベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0054】
従来公知のアルミノキサンは、具体的には、下記一般式で表される。
【0055】
【化9】
Figure 0004694039
【0056】
(上記一般式(d)および(e)において、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルなどの炭化水素基であり、好ましくはメチル、エチル、特に好ましくはメチルであり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数である。)
ここで、このアルミノキサンは式(OAl(R1))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位および式(OAl(R2))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位(ここで、R1およびR2はRと同様の炭化水素基を例示することができ、R1およびR2は相異なる基を表す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位から形成されていてもよい。
【0057】
(イオン化イオン性化合物)
メタロセン系触媒を形成するイオン化イオン性化合物は、上記メタロセン化合物と反応してイオン対を形成しうる化合物であり、具体的にはルイス酸、イオン性化合物などを例示することができる。
ルイス酸としては、BR3(Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で示される化合物が挙げられ、たとえば
トリフルオロボロン、
トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0058】
イオン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などを挙げることができる。
具体的に、トリアルキル置換アンモニウム塩としては、たとえば
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素、
トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ素、
トリブチルアンモニウムテトラ(m,m-ジメチルフェニル)ホウ素、
トリブチルアンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、
トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素などが挙げられる。
【0059】
N,N-ジアルキルアニリニウム塩としては、たとえば
N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
N,N-ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、
N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0060】
ジアルキルアンモニウム塩としては、たとえば
ジ(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、
ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
さらにイオン性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることもできる。
【0061】
本発明では、イオン化イオン性化合物がα-オレフィン・環状オレフィン共重合体の組成分布を制御しうる点で好適に用いられる。
α-オレフィン・環状オレフィン共重合体を製造する際に用いられるメタロセン系触媒は、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とともに、有機アルミニウム化合物を含んでいてもよい。
【0062】
(有機アルミニウム化合物)
有機アルミニウム化合物としては、下記一般式(f)で表される化合物が挙げられる。
1 nAlX3-n …(f)
式中、R1は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3である。
【0063】
このような炭素原子数が1〜15の炭化水素基としては、たとえばアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、トリルなどが挙げられる。
このような有機アルミニウム化合物として具体的には、以下のような化合物が挙げられる。
【0064】
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニム;
一般式(i-C49xAly(C510z(式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xである。)で表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;
トリイソプロペニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;
メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなど。
【0065】
(重合法)
本発明で潤滑油用粘度指数向上剤として用いられるα-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、上記のようなメタロセン系触媒の存在下に炭素原子数2〜20のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンと、上記一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーを、通常液相で共重合させる。この際、重合溶媒として一般に炭化水素溶媒が用いられるが、プロピレンなどのα-オレフィンを用いてもよい。
【0066】
重合の際に用いられる炭化水素溶媒としては、たとえばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素およびそのハロゲン誘導体;シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素およびそのハロゲン誘導体;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素およびクロロベンゼンなどのハロゲン誘導体などが用いられる。これら炭化水素溶媒は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0067】
炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーは、バッチ法、連続法のいずれの方法でも共重合することができるが、連続法で共重合することが好ましく、特に攪拌層型反応器を用い連続法で共重合することが好ましい。共重合を連続法で実施するに際して、上記メタロセン系触媒は、たとえば以下のような濃度で用いられる。
【0068】
重合系内のメタロセン化合物の濃度は、通常、0.00005〜0.1ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/リットルである。
有機アルミニウムオキシ化合物は、重合系内のメタロセン化合物中の遷移金属に対するアルミニウム原子のモル比(Al/遷移金属)で、1〜10000、好ましくは10〜5000の量で供給される。
【0069】
イオン化イオン性化合物は、重合系内のメタロセン化合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン化イオン性化合物/メタロセン化合物)で、0.5〜30、好ましくは1〜25の量で供給される。
また有機アルミニウム化合物が用いられる場合には、通常、約0〜5ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/リットルとなるような量で用いられる。
【0070】
上記のようなメタロセン系触媒の存在下に、炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーを共重合させる場合には、共重合反応は、通常、温度が−20℃〜150℃、好ましくは0℃〜120℃、さらに好ましくは0℃〜100℃で、圧力が0を超えて80kg/cm2(7.8MPa)以下、好ましくは0を超えて50kg/cm2(4.9MPa)以下の条件下に行われる。上記重合条件は、連続重合法では一定であることが好ましい。
【0071】
反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常、5分〜5時間、好ましくは10分〜3時間である。
炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーは、上述のような特定の組成のα-オレフィン・環状オレフィン共重合体が得られるような量で重合系に供給される。さらに共重合に際しては、水素などの分子量調節剤を用いることもできる。
【0072】
上記のようにして炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、環状オレフィンと、必要に応じて他のモノマーを共重合させると、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体は、通常これを含む重合液として得られる。この重合液は、常法により処理され、本発明で用いられるα-オレフィン・環状オレフィン共重合体が得られる。
【0073】
潤滑油組成物
本発明に係る潤滑油組成物は、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体からなる粘度指数向上剤と、潤滑油基剤と、必要に応じて流動点降下剤とを含んでいる。
まず本発明に係る潤滑油組成物を形成する各成分について説明する。
【0074】
(潤滑油基剤)
本発明で用いられる潤滑油基剤としては、鉱物油;ポリα−オレフィン、ポリオールエステル、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケート等のジエステル類;ポリアルキレングリコール等の合成油が挙げられ、鉱物油または鉱物油と合成油とのブレンドが好ましく用いられる。
【0075】
鉱物油は一般に脱ワックス等の精製工程を経て用いられ、精製の仕方により幾つかの等級があるが、一般に0.5〜10%のワックス分を含む鉱物油が使用される。たとえば、水素分解精製法で製造された流動点の低い、粘度指数の高い、イソパラフィンを主体とした組成の高度精製油を用いることもできる。また40℃における動粘度が10〜200cStのものが一般的に使用される。
【0076】
(流動点降下剤)
本発明で用いられる流動点降下剤としては、アルキル化ナフタレン、メタクリル酸アルキルの(共)重合体、アクリル酸アルキルの(共)重合体、フマル酸アルキルと酢酸ビニルの共重合体、α-オレフィン重合体、α-オレフィンとスチレンの共重合体等が挙げられるが、中でも、メタクリル酸アルキルの(共)重合体、アクリル酸アルキルの(共)重合体が好適に用いられる。
【0077】
(組成物)
本発明に係る潤滑油組成物は、上記潤滑油基剤と、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体と、必要に応じて流動点降下剤とを含有している。
潤滑油組成物が、潤滑油基剤と、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体とを含む場合は、潤滑油組成物中にα-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、たとえば1〜20重量%、好ましくは5〜10重量%の量で含有されていることが望ましい(残分は潤滑油基剤および後述の配合剤)。
【0078】
このような潤滑油組成物は、温度依存性が小さく低温特性に優れる。この潤滑油組成物は、そのまま潤滑油用途に使用することができ、またこの潤滑油組成物にさらに流動点降下剤などを配合して潤滑油用途に使用することもできる。
潤滑油組成物が、潤滑油基剤と、上記α-オレフィン・環状オレフィン共重合体と、流動点降下剤とを含む場合は、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体が、たとえば0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜1.5重量%、さらに好ましくは0.25〜1.5重量%、特に好ましくは0.30〜1.5重量%の量で含有され、流動点降下剤が、たとえば0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%、最も好ましくは0.2〜1.5重量%の量で含有されていることが望ましい(残分は潤滑油基剤および後述の配合剤)。
【0079】
このような潤滑油組成物において、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の量が0.1重量%以上であると、粘度向上の効果が得られ、また、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体は組成分布を有するため、流動性降下剤の効果を阻害する成分を含むことがあるが、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の配合量が5重量%以下であると、流動点性降下剤の効果を阻害することがないため好ましく、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体の量が上述の範囲にある場合には、粘度向上効果に優れ、かつ低温での流動性が良好な潤滑油組成物を得ることができる。
【0080】
本発明に係る潤滑油組成物は、粘度の温度依存性が小さく、かつα-オレフィン・環状オレフィン共重合体と流動点降下剤との相互作用による流動点の上昇が少なく、あらゆるせん断速度領域で低温特性に優れており、省燃費性にも優れている。またこのような潤滑油組成物は高温特性に優れており、良好な潤滑性能を示す。
【0081】
また本発明に係る潤滑油組成物は、潤滑油基剤、α-オレフィン・環状オレフィン共重合体および流動点降下剤以外に、メタクリル酸アルキルの(共)重合体、水添SBR、SEBSなどの粘度指数向上効果を有する配合剤、清浄剤、錆止め添加剤、分散剤、極圧剤、消泡剤、酸化防止剤、金属不活性化剤などの配合剤を含有していてもよい。
【0082】
極圧剤としては、スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、チオホスフィネート類、チオカーボネート類、油脂、硫化油脂、硫化オレフィン等のイオウ系極圧剤;リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン類等のリン酸類;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物などを例示することができる。
【0083】
耐摩耗剤としては、二硫化モリブデンなどの無機または有機モリブデン化合物、アルキルメルカプチルボレート等の有機ホウ素化合物;グラファイト、硫化アンチモン、ホウ素化合物、ポリテトラフルオロエチレン等を例示することができる。
清浄分散剤としては、カルシウムスルホネート、マグネシウムスルホネート、バリウムスルホネート等の金属スルホネート、チオホスホネート、フェナート、サリチレート、コハク酸イミド、ベンジルアミン、コハク酸エステルなどを例示することができる。
【0084】
酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール等のアミン系化合物、ジチオリン酸亜鉛等のイオウまたはリン系化合物などを例示することができる。
防錆剤としては、シュウ酸などのカルボン酸およびその塩;スルホン酸塩;エステル;アルコール;リン酸およびその塩;ベンゾトリアゾールおよびその誘導体;チアゾール化合物などを例示することができる。
【0085】
抑泡剤としては、ジメチルシロキサン、シリカゲル分散体等のシリコーン系化合物、アルコール系またはエステル系の化合物などを例示することができる。
これらの添加剤の配合量は、要求される潤滑性能によって変化するが、上記潤滑油組成物100重量部中に、通常0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜30重量部含まれていてもよい。
【0086】
本発明に係る潤滑油組成物は、従来公知の方法で、潤滑油基剤にα-オレフィン・環状オレフィン共重合体、必要に応じて流動点降下剤、さらに必要に応じてその他の配合剤を混合または溶解することにより調製することができる。
【0087】
【発明の効果】
本発明に係る潤滑油用粘度指数向上剤は、流動点降下剤の効果が妨げられることなく、良好な低温特性と耐熱性を有する潤滑油組成物が得られる。
本発明に係る潤滑油用組成物は、あらゆるせん断速度領域で低温特性に優れている。
【0088】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
α - オレフィン・環状オレフィン共重合体の組成
日本電子(株)製のLA500型核磁気共鳴装置を用い、オルトジクロルベンゼンとベンゼン−d6との混合溶媒(オルトジクロルベンゼン/ベンゼン−d6=3/1〜4/1(体積比))中、120℃、パルス幅45°パルス、パルス繰返し時間5.5秒で測定した。
【0089】
100℃での粘度(K . .
ASTM D 445に基づいて測定を行った。なお本実施例ではK.V.が10mm2/秒程度となるように調整した。
Cold Cranking Simulator (CCS)
ASTM D 2602に基づいて測定を行った。CCSはクランク軸における低温での摺動性(始動性)の評価に用いられ、値が小さい程、潤滑油の低温特性がよいことを示す。
【0090】
Mini-Rotary Viscometer (MRV)
ASTM D 3829、D4684に基づいて測定を行った。MRVはオイルポンプが低温でポンピングを行うための評価に用いられ、値が小さい程、潤滑油の低温特性がよいことを示す。
Shear Stability Index (SSI)
ASTM D 3945に基づいて測定を行った。SSIは潤滑油中の共重 合体成分が摺動下でせん断力を受け分子鎖が切断することによる動粘度の損失の尺度であり、SSIが大きい値である程、動粘度の損失が大きいことを示す。
【0091】
低温流動性(低温貯蔵安定性)
−18℃で2週間冷却した後の流動性(外観)を観察し、以下のように評価した。
○:流動する
×:ゲル状になる
【0092】
【重合例1】
[共重合体の合成]
充分窒素置換した容量2リットルの攪拌翼付ステンレス製オートクレーブに、23℃でヘプタン900ml、ノルボルネン1.7gを装入した。このオートクレーブに、攪拌翼を回し、かつ氷冷しながらプロピレン5.3N-リットル、水素90mlを挿入した。次にオートクレーブを70℃まで加熱し、さらに全圧が6KGとなるようにエチレンで加圧した。オートクレーブの内圧が6KGになった所で、トリイソブチルアルミニウムの1.0mM/mlヘキサン溶液1.0mlを窒素で圧入した。続いて、予め調製しておいた、トリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートをホウ素原子換算で0.016mM、[ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラン]チタンジクロリドを0.0004mMの量で含むトルエン溶液3mlを、窒素でオートクレーブに圧入し重合を開始した。その後、5分間、オートクレーブを内温70℃になるように温度調製し、かつ圧力が6kgとなるように直接的にエチレンの供給を行った。重合開始5分後、オートクレーブにポンプでメタノール5mlを挿入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液に3リットルのメタノールを攪拌しながら注いだ。得られた溶媒を含む重合体を130℃、13時間、0.08MPaG(600torr)で乾燥して29gのエチレン・プロピレン・ノルボルネン共重合体を得た。得られたポリマーの性状を表1に示す。
【0093】
【重合例2、3】
プロピレン、水素、ノルボルネンの仕込み量を表1に示すように変更したこと以外は重合例1と同様に行った。以上の結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
Figure 0004694039
【0095】
【実施例1】
ベース油として、鉱油150ニュートラル(商品名、ESSO社製)を88.72重量%、粘度指数向上剤として重合例1で得られたポリマーを0.78重量%、流動点降下剤としてアクルーブ133(商品名、三洋化成社製)を0.5重量%、清浄分散剤(品番LZ-9814、ルブリゾール社製)を10重量%用いて、潤滑油の性能評価と低温時の流動性の評価を行った。結果を表2に示す。
【0096】
【比較例1、実施例2】
潤滑油基剤の量、重合ポリマーの種類と量を変えたこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
Figure 0004694039

Claims (8)

  1. エチレンと、炭素原子数〜20のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンと、ノルボルネンとの共重合体であって、
    (1)上記ノルボルネンから導かれる繰り返し単位を0.1〜10モル%の範囲で含有し、
    (2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量が80,000〜400,000の範囲にあり、
    (3)Mw/Mnが2.3以下である
    エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体からなることを特徴とする潤滑油用粘度指数向上剤
  2. 上記エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体が、エチレンから導かれる繰り返し単位と、炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し単位とのモル比(エチレン/炭素原子数3〜20のα-オレフィン)が85/15〜35/65の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油用粘度指数向上剤。
  3. 上記エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体が、13C-NMRにより求められるαα炭素の割合を示すピーク強度(Sαα)に対するαβ炭素の割合を示すピーク強度(Sαβ)との強度比D(Sαβ/Sαα)が0.5以下である(但し、SαβおよびSααは、それぞれ 13 C−NMRスペクトルにより求められるエチレンまたは炭素原子数3以上のα-オレフィンから導かれる構成単位中のCH 2 のピーク強度であり、下記に示す位置にある2種のCH 2 を意味している。
    Figure 0004694039
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の潤滑油用粘度指数向上剤。
  4. 上記エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体が、ノルボルネンから導かれる繰り返し単位を0.9〜2.1モル%の範囲で含有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の潤滑油用粘度指数向上剤。
  5. 上記エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体が、エチレンとプロピレンとノルボルネンとの共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑油用粘度指数向上剤。
  6. 上記エチレン・α-オレフィン・ノルボルネン共重合体が、メタロセン系触媒で製造されたものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の潤滑油用粘度指数向上剤。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤と、潤滑油用基剤とを含有することを特徴とする潤滑油組成物。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤と、潤滑油用基剤と、流動点降下剤とを含有することを特徴とする潤滑油組成物。
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