JP2003046248A - 積層配線板およびその製造方法 - Google Patents
積層配線板およびその製造方法Info
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Abstract
形成する際のビアホールの充填を容易にし,高密度なパ
ターン形成ができる積層配線板およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 銅箔11,12と樹脂層10とからなる
両面銅付き樹脂板の両面をエッチングして穴を開ける。
それぞれの穴からレーザ加工を施し,テーパー形状の頂
部同士を付き合わせた形状の穴13を形成する。次に,
穴13をフィルドめっきにより充填する。この状態での
積層配線板の銅めっき層41および銅箔11,21に,
回路パターンを形成する。これにより,導体層100と
導体層200とが,ビアホール13により層間接続され
ている積層配線板1000が製造できる。
Description
層とを積層してなる積層配線板およびその製造方法に関
する。さらに詳細には,実質的に貫通孔と同等の機能を
持つ重ねビアを有する配線板,およびその重ねビア構造
を容易に実現できる積層配線板の製造方法に関するもの
である。
に積層する積層配線板においては,多様な回路の実現の
ため,2層間の層間導通構造を随所に配置している。こ
の層間導通構造は,ドリル等による穴開け,めっき充
填,そして,ふためっきにより形成されるのが一般的で
ある。
積層配線板には,次のような問題点があった。すなわ
ち,この層間導通構造の実現にあたっては,ドリルによ
って穴開けが行われている。このドリルの径は,寿命や
加工精度を考慮すると,0.15〜0.20mm程度が
下限である。このため,ランド径が大きくなり,高密度
なパターン形成が出来ない。
っきによってビアホールを充填することも考えられる。
この場合のフィルドめっきでは,確実にビアホールを充
填するためには穴が有底である必要がある。しかし,有
底にして実施した場合でも,例えば,図7に示すような
板厚の大きい絶縁板にビアホール(板厚0.15mm,
穴径100μm)を形成する場合,レーザ加工が困難で
ある。さらに,ビアホールをめっきで十分に充填する
と,めっきが表層にも70μm程度析出してしまう。す
なわち,ビアホールが深いほど,多くのめっきが表層に
析出してしまう。このため,ビアホールが深い場合に,
めっき後のパターン形成において,加工精度が低下する
問題がある。
ける層間接続構造が有する問題点を解決するためになさ
れたものである。すなわちその課題とするところは,絶
縁層の厚さが比較的大きい層間接続構造を形成する際の
ビアホールの充填を容易にし,高密度なパターン形成が
できる積層配線板およびその製造方法を提供することに
ある。
してなされた本発明の積層配線板は,導体層と層間絶縁
層とを交互に積層してなる積層配線板であって,ある導
体層と他のある導体層とを導通する層間接続箇所を有
し,層間接続箇所は,テーパー形状の頂部同士を付き合
わせた形状であるとともに,導体で充填されているもの
である。
間接続ビア構造は,「ある導体層」と,「他の導体層」
との導体層の導通をとる層間接続構造である。この層間
接続構造は,テーパー形状の頂部同士を付き合わせた形
状の貫通孔を充填したものである。さらには,当該貫通
孔は,めっきで充填されたものであることが望ましい。
この場合,めっきの初期時に貫通孔の最小径部分が導体
で塞がり有底のテーパー形状の穴ができる。このため,
充填するときの穴の実質的な深さは,テーパー形状の有
底穴の高さとなる。すなわち,導体量も少なくてすみ,
表層へ析出する導体も少ない。これにより,ビアホール
の充填が容易になり,穴に導体を施す場合のつきまわり
性の問題を生じない。
所の最小径が,10〜30μmの範囲内にあることとす
るとよい。なぜなら,最小径を30μmより大きくした
場合には,めっき等による充填時に穴が塞がらず有底と
ならない可能性があるからである。また,最小径を10
μmより小さくした場合には,レーザ加工による穴形成
の精度が低いと,導通がとれていないものができる可能
性があるからである。よって,この範囲により確実に最
小部がめっきで塞がり導通がとれる。
絶縁層を両面から加工して,テーパー形状の頂部同士を
付き合わせた形状の貫通穴を形成する工程と,貫通穴を
導体で充填する工程とを含んでおり,これらの工程を経
て導体層と層間絶縁層とを交互に積層してなる積層配線
板が製造される。
を出発材とする。この出発材に対して,まず,絶縁層を
両面から加工して,テーパー形状の頂部同士を付き合わ
せた形状の貫通穴が形成される。これが工程1である。
次に,当該貫通穴を導体により充填する。これが工程2
である。これにより,絶縁層の両面が貫通穴を通じて導
通する状態が得られる。
より行うことが望ましい。その場合,めっきの初期時に
貫通孔の最小径部分が導体で塞がる。よって,テーパー
形状の有底穴ができる。このため,充填する穴の深さ
は,各テーパー形状の穴の高さである。これは,絶縁層
のほぼ半分の厚さであり,さして深いものにはなってい
ない。よって,貫通穴を充填するための導体の量が少な
くてすみ,表層に析出する導体はそれほど厚いものでな
い。このため,パターン形成時の精度が良い。
形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
は,図1に示す断面構造を有している。図1の積層配線
板1000は,導体層100,200と,層間絶縁層1
0とを有する2層配線板である。導体層100は,銅箔
11と銅めっき層41とにより構成されている。導体層
200は,銅箔21と銅めっき層41とにより構成され
ている。勿論,各導体層には,適宜パターニングが施さ
れている。層間絶縁層10は板厚0.15mm程度であ
り,銅箔11,21の厚さは12μm〜18μmの範囲
内である。
導体層200との導通をとるためのビアホール13が設
けられている。ビアホール13は,銅めっき層41によ
り充填されている。このため,導体層100と導体層2
00とは,銅めっき41により導通がとられている。
士を付き合わせた形状であり,開口部の径が100μ
m,最小径部12の径が20μm程度である。このテー
パー形状の頂部同士を付き合わせた形状は,一般的な円
筒状の貫通孔を充填したものとほぼ同様の機能を有し,
最小径部12を経由して導体層100と導体層200と
を確実に導通する構造である。
を説明する。積層配線板1000は,図2に示すような
両面銅付き樹脂板1を出発材料として製造される。両面
銅付き樹脂板1は,両面に銅箔11,21を有してい
る。両面銅付き樹脂板1の樹脂部10は,厚さ0.15
mm程度であり,銅箔11,21の厚さは12μm〜1
8μmの範囲内である。次に,図3に示すように,両面
銅付き樹脂板1の両面にある銅箔11,21をエッチン
グして穴14,24を開ける。穴14,24は,レーザ
加工でビアホール13を形成するためのものである。レ
ーザ加工は,テーパー状の穴にする必要があるため,ラ
ージウィンドウ法が適切である。なお,銅ダイレクトレ
ーザ法でビアホール13を形成する場合には,エッチン
グによる穴あけは必要ない。
からレーザ加工により,テーパー形状の頂部同士を付き
合わせた形状の穴13を形成する。図4は,レーザ加工
後の樹脂板1を示す図である。穴13は,最小径部12
を経由して貫通した状態となっている。このとき,穴1
3の開口穴径は100μm程度である。一方,穴13の
最小径部12の径は20μm程度である。また,2つの
テーパー形状の穴は,ほぼ同じ大きさであり,最小径部
12は樹脂板1の厚さ方向のほぼ中央にある。
する。このとき,めっきの初期に,まず,穴13の最小
径部12が塞がれる。これにより,有底のビアホールが
2つできる。図5は,めっき初期の積層配線板1を示す
図である。その後は,実質的に有底穴の充填といえる。
図6は,充填後の積層配線板1を示す図である。穴(ビ
アホール)13は,銅めっき層41によって充填されて
いる。このとき,ビアホール13を充填するために必要
な深さは,導体層100もしくは導体層200から最小
径部12までの深さでよい。よって,積層配線板100
0の厚さのほぼ半分にすぎないため,表層に析出する銅
めっき層41の厚さは僅かなものでしかない。また,つ
きまわり性の問題もほとんどない。その後,この状態の
樹脂板1の銅めっき層41および銅箔11,21をパタ
ーニングすることにより,積層配線板1000(図1)
が製造される。
は,まず,樹脂層10の両面に銅箔11,12を有する
両面銅付き樹脂板1に,テーパー形状の頂部同士を付き
合わせた形状となる穴13を形成することとしている。
この穴13は,最小径部12で貫通している。そして,
フィルドめっきにより穴13を充填することとしてい
る。その後で,樹脂板1の表裏層である銅めっき層41
および銅箔11,21に対して,回路パターンを形成す
ることとしている。これにより,導体層100と導体層
200とがビアホール13により層間接続されている積
層配線板1000およびその製造方法が実現されてい
る。
な深さは,積層配線板1000の厚さのおよそ半分にな
っている。このため,めっき量は少なくてすみ,表層に
析出する銅めっき層41もあまり厚くならない。さら
に,銅めっき層41形成時のつきまわり性の問題もな
い。これにより,パターン形成時の精度が良い。
ーザ加工によりビアホール13を形成している。このた
め,ビアホール13の開口穴径は,100μm程度とす
ることができる。これにより,高密度なパターン形成が
できる積層配線板およびその製造方法を実現している。
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。例えば,銅箔11,21のない
樹脂板を使用し,フィルドめっきによる銅めっき層41
のみにパターン形成をしてもよい。
の樹脂板もしくは片面銅箔付き樹脂板でもよい。この場
合,銅箔に穴を開ける工程を行わなくてよい。
よれば,絶縁層の厚さが比較的大きい層間接続構造を形
成する際のビアホールの充填を容易にし,高密度なパタ
ーン形成ができる積層配線板およびその製造方法が提供
される。
(工程1)である。
(工程2)である。
(工程3)である。
(工程4)である。
(工程5)である。
Claims (3)
- 【請求項1】 導体層と層間絶縁層とを交互に積層して
なる積層配線板において,ある導体層と他のある導体層
とを導通する層間接続箇所を有し,前記層間接続箇所
は,テーパー形状の頂部同士を付き合わせた形状である
とともに,導体で充填されていることを特徴とする積層
配線板。 - 【請求項2】 請求項1に記載する積層配線板におい
て,前記層間接続箇所の最小径が,10〜30μmの範
囲内にあることを特徴とする積層配線板。 - 【請求項3】 導体層と層間絶縁層とを交互に積層して
なる積層配線板の製造方法において,絶縁層を両面から
加工して,テーパー形状の頂部同士を付き合わせた形状
の貫通穴を形成する工程と,前記貫通穴を導体で充填す
る工程とを含むことを特徴とする積層配線板の製造方
法。
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