JP2003043549A - カメラの調光制御装置 - Google Patents

カメラの調光制御装置

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JP2003043549A
JP2003043549A JP2001227533A JP2001227533A JP2003043549A JP 2003043549 A JP2003043549 A JP 2003043549A JP 2001227533 A JP2001227533 A JP 2001227533A JP 2001227533 A JP2001227533 A JP 2001227533A JP 2003043549 A JP2003043549 A JP 2003043549A
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Motoyuki Yamaguchi
基志 山口
Ichiro Tsujimura
一郎 辻村
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備発光による測光結果と撮影距離情報を加
味した露光の精度を高めたカメラの調光制御装置を提供
する。 【解決手段】 撮影露光前に閃光源を予備発光させて被
写体の反射光量との測定結果に基づいて、第1の発光量
情報を算出すると共に、被写体距離情報と撮影時の絞り
値に基づいて、閃光源の発光量の上限である第2の発光
量情報と下限である第3の発光量情報とを算出する。そ
して、本発光量決定手段は、撮影露光前に算出されたこ
れらの3つの発光量情報に基づいて、後工程である撮影
露光時の本発光に必要な本発光量情報を決定し、この情
報に基づいて、閃光源を発光させて撮影露光を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内蔵または外付け
の電子閃光装置を調光制御するカメラの調光制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】カメラのフラッシュの発光制御方式には
上記フラッシュマチック制御とTTL調光制御とが知ら
れている。フラッシュマチック制御(以下、FM制御と
いう。)は、例えば、被写体距離及び設定絞り値の情報
に基づいてフラッシュのガイドナンバーを算出し、この
算出結果に基づき発光時間を制御してフラッシュの発光
量を制御するもので、被写体の反射率や背景の影響を受
けることが少ないが、測距精度や絞り精度の影響を大き
く受け、とりわけ短焦点レンズを用いた場合、レンズ繰
出量の微小誤差で測距結果が大きく変わり、算出される
フラッシュのガイドナンバーの信頼性が低いという特徴
がある。
【0003】一方、TTL調光制御は、上記のようにフ
ラッシュ光の被写体からの反射光に基づき撮影動作中に
反射光を光センサで検出して適性値で発光を停止するこ
とによって発光量を制御するもので、測距精度や絞り精
度の影響を受けることは少ないが、被写体の反射率や背
景の影響が大きいという特徴がある。
【0004】上記のように両発光制御方式にはそれぞれ
一長一短があり、全ての撮影シーン、撮影条件で最適な
フラッシュの発光制御を行うことは困難であるので、か
かる問題を解決するため、従来、FM制御とTTL調光
制御の両発光制御方式を組み合わせたカメラのフラッシ
ュ撮影制御装置が提案されている。
【0005】また、特開平6−250256号公報に開
示されているように、撮影シーンに適した調光レベルを
得るために、合焦後に予備発光し、距離情報に基づく発
光量をもとめ撮影動作中にTTL調光制御を行う、TT
L調光方式と撮影距離情報に基づく予備発光調光制御と
を組み合わせた調光制御方式も従来から提案されてい
る。
【0006】しかし、上記の従来の方式では、予備発光
測光のための測光素子と、TTL調光するための調光素
子と、所定発光量制御のための機構がそれぞれ独立に必
要であったため、制御機構が複雑になり、コストがかか
るという欠点があった。
【0007】また、デジタルカメラのように露光面から
の反射に対し、フィルムのような一様な拡散特性を持た
ない素子が使われている場合には、TTL調光の測光素
子に反射光が一様に反射せず、TTL調光を行うことが
できない。よって、上記の調光制御方式を用いることが
できないという不具合もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする技術的課題は、TTL調光用の調光素
子を持たなくても予備発光による測光結果と撮影距離情
報を加味した最適な調光レベルを達成可能なカメラの調
光制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のカ
メラの調光制御装置を提供する。
【0010】カメラの調光制御装置は、撮影露光前に閃
光源から発光された閃光の被写体からの反射光量を測光
し、この測光結果に基づいて閃光源の第1の発光量情報
を算出する第1の発光量算出手段と、被写体距離と設定
絞り値とに基づいて前記閃光源の発光量の上限である第
2の発光量情報と下限である第3の発光量情報とを算出
する第2の発光量算出手段と、前記第1、第2及び第3
の発光量情報に基づいて撮影露光時の本発光量情報とし
て決定する本発光量決定手段と、撮影露光時に前記閃光
源が前記本発光量情報により特定される発光量の照射を
行うように制御する本発光制御手段とを備える。
【0011】上記構成において、第1の発光量情報は、
閃光源が発光しない定常光時における被写体の反射光量
と閃光源が撮影露光前に発光した予備発光時における被
写体の反射光量との測定結果に基づいて、第1の発光量
情報を算出する。また、第2の発光量情報は、例えばオ
ートフォーカスのための被写体距離情報と撮影時の絞り
値に基づいて、閃光源の発光量の上限である第2の発光
量情報と下限である第3の発光量情報とを算出する。そ
して、本発光量決定手段は、撮影露光前に算出されたこ
れらの3つの発光量情報に基づいて、後工程である撮影
露光時の本発光に必要な本発光量情報を決定し、この情
報に基づいて、閃光源を発光させて撮影露光を行う。
【0012】上記構成によれば、調光制御にTTL調光
用の調光素子を設ける必要がなく、予備発光による測光
結果と、撮影距離情報を加味して調光制御を行うことが
できる。したがって、デジタルカメラのようなTTL調
光ができないようなカメラにおいても最適な達成レベル
を達成することができる。また、TTL調光用の調光素
子を設ける必要がないことから調光制御の構成を簡単に
することができるとともに、コストを抑えることができ
る。
【0013】本発明のカメラの調光制御装置は、具体的
には以下のように種々の態様で構成することができる。
【0014】カメラの調光制御装置は、複数の測光領域
を有し、撮影露光前に閃光源から発光された閃光の被写
体からの反射光量を測光し、前記測光領域ごとに予備発
光測光情報を出力する多分割測光手段と、被写体までの
距離を検出し、被写体距離情報として出力する測距手段
と、前記予備発光測光情報に基づいて閃光源の第1の発
光量情報を算出する第1の発光量算出手段と、被写体距
離情報と設定絞り値とに基づいて前記閃光源の発光量の
上限である第2の発光量情報と下限である第3の発光量
情報とを算出する第2の発光量算出手段と、前記第1、
第2及び第3の発光量情報に基づいて撮影露光時の本発
光量情報として決定する本発光量決定手段と、撮影露光
時に前記閃光源が前記本発光量情報により特定される発
光量の照射を行うように制御する本発光制御手段とを備
える。
【0015】上記構成によれば、撮影露光前に、閃光源
を予備発光させることにより、各測光領域ごとに測光情
報を求めることができ、第1の発光量情報算出において
その精度を向上させることができる。よって、フラッシ
ュ撮影における撮影写真の露出精度を向上させることが
できる。
【0016】好ましくは、撮影露光前に閃光源から発光
される閃光は、一様な発光光度を有し、前記多分割測光
手段は、閃光が照射されない定常時における輝度の測光
を行う。
【0017】上記構成において、予備発光における測光
に基づいて発光量情報を算出するために、定常光時の被
写体の反射光と予備発光時の反射光とを用いることが好
ましい。ここで、予備発光において閃光源から発光され
る閃光は、光度が一様なフラット発光とすることによ
り、定常光時の被写体の反射光との輝度値の比較を行い
やすく、発光量情報の算出において精度を高めることが
できる。また、定常光時と予備発光時の測光は共に輝度
値を求めるのみでよく、測光手段を共通させることがで
きる。
【0018】したがって、上記構成によれば、定常光時
と予備発光時の測光に用いる測光手段を共通にすること
ができるので、測光処理の制御処理を容易にすることが
できると共に、コストを抑えることができる。
【0019】好ましくは、前記本発光量決定手段は、前
記第1、第2及び第3の発光量情報の値を比較し、2番
目に大きい値を有する発光量情報を本発光量情報として
決定する。
【0020】また、好ましくは、前記本発光量決定手段
は、前記第1の発光量情報が前記第3の発光量情報より
も等しいか大きく、かつ、前記第2の発光量情報よりも
等しいか小さい場合は、前記第1の発光量情報を本発光
量情報として決定する。
【0021】上記構成において、第1の発光量情報は、
予備発光により、発光量を算出したものであり、被写体
の反射率などによって、誤差を生じやすい性質を有す
る。一方、第2及び第3の発光量情報は、距離情報と絞
り値に基づいて算出されたものであるため、広角レンズ
を用いた場合など距離情報の精度が低くなる場合もあ
り、露出制御の精度が高く保てない場合がある。よっ
て、それぞれの発光量情報は、撮影状況に応じて、精度
のレベルが異なる場合がある。したがって、上記構成に
よれば、それぞれの発光量情報を比較し、最も信頼性が
高い発光量情報に基づいて撮影露光することができる。
【0022】好ましくは、第1の発光量算出手段は、前
記多分割測光手段から送信された各測光領域ごとの予備
発光測光情報のうち任意の測光領域における予備発光測
光情報のみを選択して第1の発光量情報を算出する。
【0023】上記構成によれば、例えば、オートフォー
カス用の測距手段が撮影視野の複数箇所にセンサを備え
ているような場合、合焦の基準となったセンサに重なっ
て配置されている測光領域からの予備発光測光情報のみ
を用いて発光量情報を算出することができる。また、多
分割測光手段によって求められた距離情報と測距手段に
よって求められた距離情報との差が最も小さいものを選
ぶことによって、測距手段による光学的要因によって生
じる距離の精度誤差と、多分割測光手段による被写体の
反射率によって生じる距離の精度誤差とが双方ともに小
さい測光領域の値に基づいて距離情報を算出することが
できる。この処理によれば、算出される発光量情報の精
度を向上させることもでき、撮影シーンに応じた調光制
御を高精度で行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
調光制御装置を備えたカメラについて、図面を参照しな
がら説明する。
【0025】図1は、本発明の第1実施形態にかかるカ
メラの制御に関する構成を示すブロック図である。本実
施形態のカメラは、種々の撮影レンズを装着することが
可能なレンズ交換式一眼レフカメラとして構成されてお
り、(a)は、外付けフラッシュ装置を取りつけたカメ
ラの構成を示し、(b)は内蔵型のフラッシュ装置を備
えたカメラの構成を示している。
【0026】カメラ1a,1bはカメラボディ2a,2
bおよび撮影レンズ3よりなる。図1(a)構成では、
被写体を照明するための照射光を発するフラッシュ部4
をカメラボディ2a10の上部に装着することができる
ようになっており、図1(b)の構成では、フラッシュ
部をカメラボディ2bに内蔵している。
【0027】カメラボディ2a,2bは、はね上げ式の
クイックリターンミラー16、クイックリターンミラー
16の後方に位置する撮像手段15の直前に配設された
シャッタ14、シャッタ14の開閉を制御するシャッタ
制御ユニット13、クイックリターンミラー16によっ
て上方に反射された光をファインダ24に導くペンタプ
リズム17、およびカメラ1a,1bの動作全体を制御
するCPU10を備えている。なお、撮像手段15はフ
ィルムでもよいしCCD等の撮像素子であってもよい。
【0028】CPU10はマイクロコンピュータからな
り、カメラの撮影動作を集中制御する制御回路である。
カメラはFM制御による発光制御機能と予備発光方式の
発光量決定による発光制御機能とを有し、前記CPU1
0は前記FM制御及び予備発光方式によるフラッシュ回
路22の発光タイミング及び発光量も制御する。
【0029】測距モジュール11は、被写体との距離を
測定するものである。測距モジュール11は、図2
(a)に示すように、視野内に複数設けられた多点測距
素子27と光束の異なる部位の光を素子に導く光学系が
備えられている。測距モジュール11は、全ての素子に
ついて、隣合う画素の受光量の差をとって素子上の像の
コントラストを表すデータを生成し、CPU10に出力
する。測距モジュール11によるデータの出力は、略一
定の短い周期で繰り返し行われる。
【0030】CPU10は、測距モジュール11より与
えられるデータから、撮影レンズ21の焦点調節および
合焦の判定に用いるための測距情報を、各測距領域につ
いて生成する。具体的には、測距領域ごとに、コントラ
ストデータをセンサ間で比較してセンサ上の像の対応関
係を検出し、像の対応する部位間の距離から、その測距
領域に対応する撮影範囲からの光が撮影レンズ21透過
後に結像する位置を算出し、算出した結像位置とフィル
ムFとの距離を求めてその値をデフォーカス量とする。
ただし、センサ上のコントラストが低くセンサ間の像の
対応関係が判らないときには、デフォーカス量を求める
ことはできない。
【0031】CPU10は、デフォーカス量を求めるこ
とができた測距領域のうち、コントラストの大小、デフ
ォーカス量の大小、およびデフォーカスの方向すなわち
撮影レンズ21透過光の結像位置が撮像手段15の前方
であるか後方であるかを考慮して、どの測距領域に主た
る撮影対象である被写体の像が含まれるかを判断し、被
写体像が含まれる測距領域のデフォーカス量に基づいて
撮影レンズ21の焦点調節および合焦の判定を行う。デ
フォーカス量が所定の基準値以下になったときには、撮
影レンズ21の焦点が被写体に合ったと判定して、撮影
レンズ21の焦点調節の停止すなわち合焦ロックを行
う。
【0032】撮影レンズ21のフォーカスレンズの絶対
位置が判っている場合、撮影レンズ21がどれだけの距
離に焦点を合わせているかも判る。その場合、撮影レン
ズの焦点が合っている距離と各測距領域のセンサの像の
対応部位間の距離から、各測距領域の撮影範囲内の物体
までの距離DVを求めることができる。
【0033】測光モジュール12は被写体輝度を測光す
るものである。測光回路12は、図3に示すように、視
野内の被写体を複数の領域に分割して測光する多分割測
光素子26有し、各分割領域261〜2613で得られ
た測光データをCPU10に出力する。測光回路は、図
4に示すように、14個の測光エリアS0〜S13に分
割された測光窓(測光領域)を有するICチップからな
り、カメラ1のファインダ光学系24に設けられてい
る。
【0034】測光モジュールは、図3に示すように、長
方形の測光領域内に多分割測光素子261〜2613の
個々に対応する13個の測光エリアS1〜S13が設け
られ、これら測光エリアS1〜S13を囲むエリアが測
光エリアS0となっている。多分割測光素子26と多分
割測距回路27とは、視野内において図2(c)に示す
ように、重なって配置される。多分割測距素子27およ
び多分割測光素子26の図2(c)における視野の外縁
は、フィルムの1コマの撮影領域の外縁に略対応する。
多分割測距素子27の測距領域の数は7に設定されてお
り、測距領域27a〜27iを有する。
【0035】多分割測光素子26の各測光領域261〜
2613の一部は、多分割測距素子27の測距領域27
a〜27iに対応する位置にあり、例えば、多分割測光
素子26の測光領域267は多分割測距素子27の測距
領域27iに対応する。したがって、例えば、被写体が
測距領域27iに位置するときは、測光領域267で被
写体からの光を検出するように制御することもできる。
【0036】なお、ここに示した多分割測距素子の測距
領域および多分割測光素子の測光領域の数および配置は
一例にすぎず、他の領域数や配置様式に設定することも
可能である。
【0037】撮影レンズ3は、フォーカスレンズを含む
レンズ郡から構成される撮影レンズ21のほか、レンズ
を矢印50の方向に駆動させるレンズ駆動ユニット1
8、レンズ21の位置を検出するための距離エンコーダ
19、およびレンズ全体の制御をするレンズCPU36
を備えている。距離エンコーダ19の出力端子は、撮影
レンズ3内に設けられたレンズCPU20に出力され
る。レンズCPU20はカメラボディ2a,2bのCP
U10と交信して、制御に必要な情報を送受する。
【0038】フラッシュ部4は、キセノンランプ、コン
デンサ、反射鏡等の被写体に向けて閃光を発するための
発光部23のほか、発光を制御するためのフラッシュ制
御モジュール22を備えている。フラッシュ制御モジュ
ール41は、予備発光制御及び本発光制御を行い、これ
らの発光の種類に応じて、一般の閃光発光だけでなく、
フラット発光やFP(フラットパルス)発光制御を行な
うことができる。フラッシュを内蔵した図1(b)のカ
メラにおいては、発光部23及びフラッシュ制御モジュ
ール22はカメラ本体1b内に内蔵される。
【0039】図4にフラッシュの発光形態の例を示す。
本実施形態のカメラにおいては、図4(a)および
(b)に示すような2つの発光を行うことができる。本
発光においては、図4(a)に示すように、大きい光度
が瞬間に発する山形の通常発光を行い、予備発光時は、
光度がほぼ均一なフラット発光を行う。このときのフラ
ットな部分の光度を予備発光輝度LVTESTといい、
後述する予備発光方式の調光制御において用いられる。
なお、本発光において、(a)の斜線で示した部分、す
なわち、光度の時間に対する積分値であるトータルの光
量は、ガイドナンバーに等しく、発光制御において発光
量の基準として用いられる。
【0040】カメラの動作制御のための回路構成の概略
を図5に示す。カメラ1a,1bは、測距モジュール1
2、測光モジュール11等の前述の諸回路のほかに、電
力を必要とする各部に電力を供給する電源部102、使
用者によって操作される操作スイッチ111〜117、
カメラ1の設定状況等の諸情報を表示する表示部25、
フィルムを給送するフィルム給送モーター107、およ
びフィルム給送モーター107を駆動するドライバ10
6を備えている。CPU10は電源部102からの電力
供給を制御し、操作スイッチ111〜117が所定の時
間操作されないときには、電力供給を停止させる。
【0041】CPU10は、多分割測距素子27に測距
を繰り返し行わせて、その都度全ての測距領域からコン
トラストデータを得て測距情報を求め、測距情報に応じ
て光学系211の調節を行う。光学系211のうち撮影
レンズ21の焦点調節はレンズCPU20を介して行わ
れる。レンズ駆動ユニットがカメラボディ10に備えら
れている構成では、CPU10がレンズ駆動ユニットを
直接制御することになる。
【0042】CPU10は、測距モジュール11に測距
を繰り返し行わせて、その都度全ての測距領域からコン
トラストデータを得て測距情報を求め、測距情報に応じ
て撮影レンズ21の焦点調節を行う。撮影レンズ30の
焦点調節はレンズCPU20を介して行われる。
【0043】レンズCPU20は、撮影レンズ3の焦点
距離、絞りの開放絞り値等の撮影レンズ3に関する情報
をカメラ本体のCPU10に与え、CPU10はそれら
の情報をカメラの制御に利用する。レンズCPU20
は、また、CPU10からの指示に応じて、絞り37の
開閉を制御する。
【0044】CPU10は、フラッシュ制御回路221
からバウンス照射のための照射光照射の方向、デフュー
ザの装着の有無等のフラッシュ部4の設定に関する情報
を受け取り、予備発光制御情報及び本発光制御情報やコ
ンデンサの充電、発光の開始、発光の停止等、照射光の
発光およびその準備の指示を与える。
【0045】CPU10は、測光モジュール12に測光
の開始や終了の指示を与え、各測光領域S0〜S13の
受光量を表す情報を測光モジュール12から受け取って
発光量の調節及び露出制御に用いる。
【0046】CPU10は、測距モジュール11のセン
サ上の像のコントラストが低く適切な測距情報が得られ
ないとき、補助光ユニット105に指示を与えて補助光
を発光させる。測距情報を露出制御および調光制御に利
用するために、補助光は合焦ロック後にも必要に応じて
発せられる。
【0047】操作スイッチ111から117は、ボタ
ン、ダイヤル等の種々の操作部材から構成され、各操作
スイッチにはその操作状況をCPU10に伝達する。こ
れらのスイッチには、スイッチS1(111)、スイッ
チS2(112)、モードスイッチSMODE(11
3)、GNo制限多分割調光モードスイッチSGNO
(114)、ワイヤレスモードスイッチSWL(11
5)、調光領域選択スイッチ1SFEC1(116)、
調光領域選択スイッチ2SFEC2(117)が含まれ
る。各スイッチの設定はCPU10に伝えられる。
【0048】スイッチS1はレリーズボタン(図示な
し)が半押しされた時に閉じ、スイッチS2はレリーズ
ボタンが全押しされた時に閉じる。スイッチS1および
スイッチS2が閉じることによって発生する信号を、そ
れぞれ信号S1および信号S2という。信号S1は制御
動作の開始を指示するものであり、CPU10は信号S
1を受けている間すなわちレリーズボタンが半押し以上
されている間、設定されている調光制御モードに応じ
て、測距情報の生成、撮影レンズ21の焦点調節、発光
量の算出等の、撮影に必要な所定の制御動作を繰り返し
行う。
【0049】信号S2は撮影すなわち撮像手段15の露
光の開始を指示するものであり、CPU10は信号S2
を与えられると、シャッタ14を開かせる。フラッシュ
撮影をする場合には、後述するように、CPU10は、
調光モードの設定に応じて、フラッシュ制御モジュール
22に照射光の予備発光を行わせて、反射された照射光
を調光モジュール12に受光させる。
【0050】モードスイッチSMODE113は、例え
ば、AF優先とレリーズ優先等の撮影モードの選択を指
示するものであり、GNo制限多分割調光モードスイッ
チSGNO114は、GNo制限多分割調光モードの設
定をするためのスイッチである。GNo制限多分割調光
モードは後述するように、予備発光によって算出された
発光量とフラッシュマチック方式により算出されるガイ
ドナンバーの上限値と下限値を比較して本発光量を決定
するモードである。ワイヤレスモードスイッチSWL1
15は、フラッシュをカメラ本体から分離し、任意の場
所に設置して被写体を撮影するワイヤレスモードに設定
するためのスイッチである。
【0051】調光領域選択スイッチ1SFEC1(11
6)及び調光領域選択スイッチ2SFEC2(117)
はそのON,OFFの組み合わせによって、GNo制限
多分割調光モードにおける調光領域を選択するためのも
のである。GNo制限多分割調光モードでは、図5に記
載の通り、調光領域の切り換えを調光領域選択スイッチ
1SFEC1(116)と調光領域選択スイッチ2SF
EC2(117)によって行い、調光領域選択スイッチ
1SFEC1(116)と調光領域選択スイッチ2SF
EC2(117)が共にONの場合は、多分割調光モー
ドM1に設定され、調光領域選択スイッチ1SFEC1
(116)がONで調光領域選択スイッチ2SFEC2
(117)がOFFの場合は、中央スポット調光モード
M2に設定され、調光領域選択スイッチ1SFEC1
(116)がOFFで調光領域選択スイッチ2SFEC
2(117)がONの場合は、平均調光モードM3に設
定される。
【0052】カメラ本体にはこのほかにも、電力供給の
開始を指示する電源スイッチ、焦点調節制御モードの選
択を指示するスイッチ、オートフォーカスとマニュアル
フォーカスの選択を指示するスイッチ等、様々なスイッ
チが設けられている。
【0053】表示部25は、カメラ本体の表面と、ファ
インダ内のペンタプリズム15の周辺に配設され、ファ
インダ24の中にインファインダ表示24aとして表示
される。表示部25は、液晶表示装置(LCD)や発光
ダイオード(LED)よりなり、例えば、図6に示すよ
うに、撮影モード、調光モード、フィルムの残りのコマ
数、ワイヤレスモード、残存電力、撮影レンズ21の焦
点状態等のカメラ1a,1bの状況に関する様々な情報
を表示する。
【0054】次にカメラ1a,1bにおける調光制御の
処理について説明する。図7は、本実施形態における調
光制御の構成図であり、図7(a)は、多分割測光を行
わない場合の構成であり、図7(b)は多分割測光を行
う場合の構成である。
【0055】多分割測光を行わない場合の調光制御は、
まず、カメラのレリーズボタンが全押しされるとフラッ
シュ発光部23が予備発光を行い、測光モジュール12
が反射光の輝度を測定する(ステップ10)。そして、
この反射光の輝度に基づいて、ボディCPU10は本発
光量ガイドナンバーを算出する(ステップ11)。この
ときの算出された本発光量は第1の発光量としてボディ
CPU10に記憶される。
【0056】また、ボディCPU10は、測距モジュー
ル11及び撮影レンズからの距離情報及び絞り情報を用
いてガイドナンバーを算出し、その発光量の上限値及び
下限値を算出する。ここで算出された上限値は第2の発
光量とされ(ステップ12)、下限値は第3の発光量と
される(ステップ13)。CPU10内の本発光決定手
段は、このようにして算出された3つの発光量を比較し
て、どの発光量を本発光ガイドナンバーにするかを決定
する(ステップ14)。本発光量が決定すると、CPU
10は、フラッシュ制御モジュールに信号を送信し、決
定した発光量に基づいてフラッシュの発光制御を行う
(ステップ15)。
【0057】多分割調光を行う場合の調光制御は、ま
ず、カメラのレリーズボタンが全押しされるとフラッシ
ュ発光部23が予備発光を行う。(ステップ21)次い
で、測光モジュール12は、予備発光がされる前の定常
時の輝度であるモニタ測光の値を出力すると共に、多分
割測光素子26が各測光領域ごとに反射光の輝度を測定
する(ステップ22)。次いで、この反射光の輝度に基
づいて、ボディCPU10は本発光量ガイドナンバーを
算出する(ステップ11)。このときにどの測光領域の
測定値に基づいて算出されるかは調光モードにより異な
る。詳しくは後述する。算出された本発光量は第1の発
光量としてボディCPU10に記憶される。
【0058】また、ボディCPU10は、測距モジュー
ル11及び撮影レンズからの絞り情報を用いてフラッシ
ュマチック方式によってガイドナンバーを算出し、その
発光量の上限値及び下限値を算出する(ステップ2
4)。ここで算出された上限値は第2の発光量とされ、
下限値は第3の発光量とされる。CPU10内の第3の
発光量算出手段は、このようにして算出された3つの発
光量を比較して、どの発光量を本発光ガイドナンバーに
するかを決定する(ステップ25)。本発光量が決定す
ると、CPU10は、フラッシュ制御モジュールに信号
を送信し、決定した発光量に基づいてフラッシュの発光
制御を行う(ステップ26)。
【0059】図8はカメラの調光制御動作全体の概略の
流れを示すフローチャートである。動作開始後CPU1
0は、レリーズボタンの半押し操作による信号S1の有
無を判定する(ステップ101)。レリーズボタンが操
作されるまで、ほぼ一定時間ごと判定を繰り返す。
【0060】信号S1があるときは、CPU10はレン
ズCPUに対して被写体距離や焦点距離などのレンズ情
報を求め(ステップ102)、次いで、撮影者が設定し
た操作スイッチの情報により、GNo制限多分割調光モ
ードであるかなど調光モードや撮影モード等の入力を求
める(ステップ103)。次いで、CPU10は、測距
モジュール11に指示を与えてコントラストデータを出
力させ(ステップ104)、測距情報を求める演算を行
う(ステップ105)。ここで求められた測距情報は、
調光制御をするために用いられるほか、撮影直前の被写
体位置に基づいて露出制御や焦点調節および合焦の判定
にも利用される。次いで、測距情報に応じて撮影レンズ
21のフォーカスレンズを駆動する駆動制御を行う(ス
テップ106)。この駆動制御では、撮影レンズのレン
ズ駆動ユニット18に所定量の駆動を指示するだけで、
その駆動が完了するのを待つことはしない。先のステッ
プ105で求めた測距情報から、撮影レンズ21が被写
体に対して合焦になったと判定したときには、AFアク
チュエータに駆動停止の指示を与えて合焦ロックを行
う。
【0061】次いで、CPU10は、測光モジュール1
2に指示を与え、測光モジュール12中の多分割測光素
子26から、各測光領域ごとに輝度値データを出力させ
(ステップ107)、多分割測光値を演算する(ステッ
プ108)。ここで求められた測光値は、定常光時の測
光値であり、続くAE演算(ステップ109)において
用いられ、撮影絞り値及びシャッタースピードが決定す
る。
【0062】以上の処理で、撮影における調光の準備が
整い、撮影の指示を受けることで撮影することができ
る。そこで、レリーズボタンの全押し操作による信号S
2の有無を判定する(ステップ110)。信号S2がな
いときには、ステップ101に戻って上記の処理を繰り
返す。使用者がレリーズボタンから指を離していたとき
には信号S1もなくなっており、そのときは再度信号S
1が発せられるのを待って、ステップ102以降の処理
を行う。
【0063】信号S2があったときは、レリーズルーチ
ン(ステップ111)に進む。まず、予備発光が完了し
ていないことを示すフラグPREFIRE_Fを0にセ
ットする(ステップ112)。次いで、調光モードに基
づいて照射光を予備発光させるか否かを判定して(ステ
ップ113)、発光させるときにはフラッシュ制御モジ
ュール22に指示を与えて照射光を予備発光させる(ス
テップ114)。このときの発光は、上述の通り、図4
に示すフラット発光である。フラット発光は、フラッシ
ュ制御モジュール22が発光部のキセノンランプに対し
て、間欠的に高周波電圧をかけることにより、ほぼ一定
光度の発光を行うものである。
【0064】予備発光時には測光モジュール12に指示
を与えて、測光を行わせる(ステップ115)。このと
きの測光は、多分割測光素子26の各測光領域S0から
S13について行われる。そして、予備発光が完了した
ことを示すフラグPREFIRE_Fを1にセットする
(ステップ116)。
【0065】照射光を予備発光させない場合は、フラグ
PREFIRE_Fはステップ112において0になっ
ているため、処理を行うことなく次のステップ117に
移行する。
【0066】次いで、CPU10は、測距モジュール1
1に指示を出して、距離情報の設定を行う(ステップ1
17)。このステップでは、ステップ105で算出した
被写体との距離及び被写体距離とレンズ21の焦点距離
から求められる像倍率が設定される。
【0067】次に、CPU10は、ステップ115で得
られた予備発光時の被写体輝度の情報を基に、調光用パ
ラメータである18%反射率想定の輝度換算DV(DV
pren)を演算する(ステップ118)。このとき、
選択されている調光モード(平均調光モード、中央スポ
ット調光モード、多分割調光モード)によって、演算の
処理が切り換えられ最終輝度換算DV値(DVpre)
が求められる。この最終輝度換算DV値は、予備発光を
モニタ測光したことで演算された輝度換算距離の情報で
ある。
【0068】次に、先のステップ118で演算された輝
度換算DVの情報を基に、本発光量を算出する(ステッ
プ119)。本発光量の演算においては、まず、後述す
るように、輝度換算DVから予備発光から求めら発光量
を演算し、次いでGNo制限多分割モードであるかどう
かについて判別する。GNo制限多分割モードである場
合は、被写体距離と絞り値から発光量を求めるフラッシ
ュマチック方式に近似した処理を行なうことにより、本
発光量の上限及び下限を求める。そして、算出された3
つの発光量を比較し、最適な発光量を所定の処理によっ
て選択することによって決定する。
【0069】次いで、クイックリターンミラー16のは
ね上げによる光路80上からの退避、シャッタ14を開
くためのシャッタ制御ユニット13のチャージ等の準備
動作を行い(ステップ120)、絞りをステップ109
のAE演算で求めた絞り値まで絞って(ステップ12
1)、シャッタを開く(ステップ122)。そして、照
射光を発光させるか否かを判定して(ステップ12
3)、発光させるときにはフラッシュ制御モジュール2
2に指示を与えて照射光を発光させる(ステップ12
4)。発光開始の指示と同時に先のステップ119で算
出した発光量になるようにフラッシュ制御モジュールに
指示を与えて照射光の発光を終了させる。
【0070】また、シャッタ14を開いたときから経過
時間を計り(ステップ125)、経過時間がステップ1
09で求めたシャッタ速度(SS)の値に達した時点で
シャッタを閉じる(ステップ126)。次いで調光が完
了した旨の表示を行い(ステップ127)、最後に、ク
イックリターンミラーの復帰、フィルムの給送、絞りの
開放等の次のコマの撮影のための準備を行って(ステッ
プ128)、処理を終了する。
【0071】以下、図8に示した制御処理についてより
詳しく説明する。以下、多分割測光素子26における1
4の各測光領域をセルといい、測光領域の番号を付して
セル0、セル1・・・セル13とよぶ。
【0072】図8のステップ102で行うレンズ情報入
力の処理の流れを図9に示す。この処理においては、C
PU10はレンズCPU20に対して、レンズ情報の入
力の指示を行う。指示を受けたレンズCPU20は、撮
影レンズの情報をレンズ内の各モジュールに指示を出し
て絞り情報、焦点距離情報等を受け取り、カメラ本体の
CPU10との間で信号の送受信を行う。また、CPU
10は、本体の測距モジュール12に指示を出して、コ
ントラストデータを読み込み、被写体距離情報、距離精
度情報(エンコーダ値)、距離情報有効/無効情報など
を演算する(ステップ1201)。
【0073】図8のステップ103で行うユーザー設定
情報入力の処理の流れを図10に示す。このユーザー設
定情報入力処理においては、CPU10は、GNo制限
多分割調光モードスイッチSWGNO(114)のON
/OFFの判別を行い、撮影者が、GNo制限多分割調
光モードが設定されているかの確認を行う(ステップ1
031)。そして、GNo制限多分割調光モードである
場合は、調光領域選択スイッチ1(116)及び調光領
域選択スイッチ2(117)の設定の組み合わせを判別
し、図5に示したように多分割調光モード(M1)、中
央スポット調光モード(M2)、平均調光モード(M
3)の中から調光領域の選択を行う(ステップ103
2)。
【0074】図8のステップ108で行う多分割測光値
演算及びステップ109で行うAE演算の処理の流れを
図11に示す。まず、CPU10は、先のステップ10
7で測光モジュール12中の多分割測光素子26から、
各測光領域ごとに出力された輝度値データを受信し、こ
れに基づいて定常光時の各セル輝度値BVcelln
(n=0,1,・・・,13)を算出する(ステップ1
081)。ここで求められた定常光時の各セル輝度値B
Vcellnは、後述するフラッシュ本発光における発
光量を求めるために用いられる。
【0075】次にCPU10は、AE演算をおこなう
(ステップ109)。AE演算は、各セル輝度値BVc
elln、先のステップ105で求めた測距情報DV、
撮影レンズの焦点距離fl等をCPU10に入力し、フ
ラッシュ発光/非発光の判定を行う(ステップ109
1)。判定がなされると、フラッシュ発光する場合とし
ない場合とそれぞれ所定の処理に基づいての制御露出を
算出する(ステップ1092)。ついで、撮影で用いる
絞り値AV及びシャッタ速度TVを算出する(ステップ
1093)。なお、絞り値AV及びシャッタ速度TV
は、APEXシステムにおいて取り扱いの便宜を図るた
め、2を底とした対数で表される。
【0076】図8のステップ114及び115で行うフ
ラッシュ予備発光、モニタ測光の処理の流れを図12に
示す。まず、予備発光の光度を設定する(ステップ11
41)。予備発光の光度は、あらかじめフラッシュごと
に決まった所定値である。なお、このステップにおいて
設定される光度は、図4(b)で示されるフラット発光
の光の強さのことであり、発光量が設定されるわけでは
ない。次いで、CPU10はフラッシュ制御モジュール
に指示を出して、先のステップで設定した光度を有する
フラット発光を開始する(ステップ1142)。
【0077】フラッシュが発光している間、CPU10
は、先に定常光時の輝度値を測光した測光モジュールに
指示を出して、各セルごとに輝度値データを出力させ測
光する(ステップ115)。各セルごとの輝度値データ
が取れると、CPU10はフラッシュ制御モジュール2
2にフラット発光停止の処理を行う(ステップ115
1)。
【0078】図8のステップ117で行う距離情報設定
の処理の流れを図13に示す。まず、CPU10は、撮
影レンズ21が合焦状態にあるかどうかについて判定す
る(ステップ1171)。合焦していない場合は、一時
的な距離情報DVtempとしてAF情報から求めたデ
フォーカス量込みの距離情報であるAF被写体距離情報
を用い、現在のレンズ位置に本来合焦までにレンズ動く
であろう分量を距離に換算して用いる(ステップ117
5)。
【0079】合焦状態にある場合は、引き続きレンズ距
離情報が有効か否かについて判別する(ステップ117
2)。この判別は、レンズが有する距離情報の有効・無
効の情報がレンズ−カメラ間の交信によってカメラ本体
に入力され、CPU10がこれを判断することによって
行なう。判別の結果、レンズ距離が有効であると判断さ
れた場合は、一時的な距離情報DVtempは撮影レン
ズ位置から決定した実撮影距離情報を採用する。判別の
結果レンズ距離が有効でないと判断された場合は、レン
ズ位置でのAF被写体距離情報を、一時的な距離情報D
Vtempとして採用する。
【0080】CPU10は、上記のようにして決定され
たDVtempに基づいて、調光用DV(DVfec)
を決定して、記憶する(ステップ1176)。なお、距
離情報DVは、APEXシステムにおいて取り扱いの便
宜を図るため、2を底とした対数で表される。次いで、
CPU10は、先のステップ1176で求まった調光用
DVと先のステップ102入力されたで焦点距離情報の
関数として、像倍率情報βfecを算出する。
【0081】図8のステップ118で行う調光用パラメ
ータ演算の処理の流れを図14に示す。まず、CPU1
0は、先のステップ115において測光した各セルごと
の予備発光時のモニタ測光輝度値BVpren(n=
0、1、・・・、13)をストアする(ステップ118
1)。
【0082】次いで、CPU10は、各セルごとに予備
発光時のモニタ測光輝度と定常光輝度との偏差ΔBVp
ren(n=0、1、・・・、13)を求める(ステッ
プ1182)。この偏差ΔBVprenは、予備発光時
のモニタ測光輝度のほうが定常光輝度よりも大きくなる
ことが通常であるのでほとんどの場合正の値を取るが、
値が負になる場合も想定して、最小値を0.125とな
るようにしている。すなわち、各セルごとに、ステップ
115で測光した予備発光時のモニタ測光輝度値BVp
renからステップ108で求めた定常光時のモニタ測
光輝度値BVcellnを差し引いた値と、想定される
最小値である0.125とのうち大きいほうを偏差ΔB
Vprenとして採用する。
【0083】次いで、CPU10は、先に求めた偏差Δ
BVprenをもちいて予備発光量を距離として換算
し、各セルごとに輝度換算DV値DVpren(n=
0、1、・・・、13)を求める。輝度換算DV値DV
prenは、先のステップ1141で設定した予備発光
光度LVTESTと、ステップ108で求めた定常光時
のモニタ測光輝度値BVcellnとから次の式により
求められる。DVpren=LVTEST−BVcel
ln−log2(2ΔBVpren−1)このようにし
て求められた輝度換算DV値は18%反射率を想定して
導かれたものである。したがって、実際の被写体の反射
率によって、現実の被写体距離と輝度換算DV値の距離
とでは、差が生じる場合がある。
【0084】輝度換算DV値が求まると、CPU10は
調光モードを判別する(ステップ1184)。すなわ
ち、平均調光モードM3、中央スポット調光モードM
2、多分割調光モードM1のいずれかを判別し、各モー
ドにしたがって、先のステップで求めた各セルの輝度換
算DV値(DVpren)から採用すべき最終距離情報
DV値(DVpre)を所定の条件で導く。
【0085】平均調光モードM3の場合は、平均領域の
輝度換算DV値を用い、セル1〜13までの13の各セ
ルの輝度換算DVの平均を求めてその値を最終輝度換算
DV値DVpreとして採用する(ステップ1185)
【0086】中央スポット調光モードM2の場合は、中
央スポット領域の輝度換算DV値を用い、図3で示すよ
うに視野の略中央部に配置されているセル7の輝度換算
DV値(DVpre7)を最終輝度換算DV値として採
用する(ステップ1187)。
【0087】多分割調光モードM1の輝度換算DV値の
選択(ステップ1187)は、以下のようにして行われ
る。
【0088】図15に多分割測光モードにおける輝度換
算DVの算出処理の流れを示す。多分割測光モードにお
ける輝度換算DVの算出は、輝度換算DV値が最も近接
のものを最終輝度換算DV値とする。すなわち、各セル
の輝度換算DV値(DVpren)の中から最小のもの
を最終輝度換算DVとして選択する(ステップ20
1)。
【0089】図16に多分割測光モードにおける輝度換
算DVの算出処理の他の例を示す。この処理において
は、+側DV誤差DVNE及び−側DV誤差DVFEを
それぞれ算出し、距離精度を高めて最終輝度換算距離を
導くものである。一般的には、DV誤差は、符号35,
36のグラフに示すように焦点距離flと像倍率βfe
cの積が大きくなるにつれて小さくなる傾向があり、先
のステップ102及び1177で求めた焦点距離と像倍
率によって、DV誤差を求め、DV誤差範囲内の各セル
の輝度換算DVの3つの平均を最終輝度換算DVとする
ように制御するものである。なお、選択される輝度換算
DVは3つでなくてもよい。
【0090】まず、各セルごとに、+側DV誤差DVN
E及び−側DV誤差DVFEを算出する(ステップ20
2)。具体的には、焦点距離flを100mm以下である
場合と100mmより大きい場合の2段階に分類する。ま
ず、焦点距離flが100mm以下である場合について説
明する。この場合は、符号31及び32の表で示したよ
うに値fl×βfecが0.5、1.0、2.0、6.
0の4つの場合を考え、+側DV誤差DVNEをそれぞ
れ、1.3,0.7,0.3,0.2として設定する。
同様に−側DV誤差DVFEを−2.3,−0.9,−
0.4,−0.2として設定する。そして、値fl×β
fecに応じて直線補間し、+側DV誤差DVNE及び
−側DV誤差DVFEを算出する。例えば、値fl×β
fecが0.75である場合は、0.5での値1.3と
1.0での値0.7を直線補間し、+側DV誤差DVN
Eの値を1.0として算出する。
【0091】焦点距離flが100mmより大きい場合に
ついて説明する。この場合は、符号33及び34の表で
示すように値fl×βfecが0.5、2.4、5.
6、10.5以上の4つの場合を考え、+側DV誤差D
VNEをそれぞれ、1.8,0.8,0.3,0.2と
して設定する。同様に−側DV誤差DVFEを−3.
8,−1.0,−0.4,−0.2として設定する。そ
して、値fl×βfecに応じて直線補間し、+側DV
誤差DVNE及び−側DV誤差DVFEを算出する。
【0092】次いで、選択されるべき3つの輝度換算D
Vをそれぞれ、DVmin3、DVmin2、DVmi
n1とし、便宜的にDVmin3として、各セルの輝度
換算DVのうち最も大きいものを選択する。また、DV
min3として選択されたセルの輝度換算DVを一時的
にDVmin2、DVmin1として設定する(ステッ
プ203。ここで、以下に示すような計算をセルの数に
等しい13回繰り返して行うために、第1回目の計算で
あることを示す、n=1のフラグをたてる(ステップ2
04)。次いで、セル1の輝度換算DV値DVpre1
とステップで算出した調光用DV値DVfecの差を算
出し、セル1についての差分DV値(ΔDVpre1)
を算出する(ステップ205)。すなわち、調光用DV
値(DVfec)はレンズの位置から求められた実距離
についての距離情報であり、これを輝度換算DVと比較
することにより、各セルにおける被写体の反射率を求め
ることができ、差分DV値(ΔDVpren)が小さい
物を選択すれば、各セル上に位置する被写体の反射率が
18%に近いものが選択されることになり、精度を高め
ることができる。
【0093】次に、先のステップ205で算出された差
分DV値(ΔDVpre1)が誤差範囲内に治まってい
るかどうかについて判別する。すなわち、差分DV値
(ΔDVpre1)を先のステップ202で求められた
+側DV誤差DVNE及び−側DV誤差DVFEと比較
し、DVFE≦ΔDVpre1≦DVNEとなっている
かどうかについて判別する(ステップ206)。
【0094】ΔDVpre1が誤差範囲にある場合、す
なわち、DVFE≦ΔDVpre1≦DVNEとなって
いる場合は、差分DV値(ΔDVpre1)とステップ
203で一時的に定められたDVmin3とを比較し、
ΔDVpre1<DVmin3となっているかについて
判別する(ステップ209)。ΔDVpre1<DVm
in3となっているときは、DVmin3を現在演算を
行っているセルの輝度換算DV値DVprenにおきか
える(ステップ210)。
【0095】次いで、DVmin3とDVmin2とを
比較し、DVmin3<DVmin2となっているかに
ついて判別する(ステップ211)。DVmin3<D
Vmin2となっている場合は、一時的DV値DVte
mpとして先のDVmin3を配置し、DVmin3を
先のDVmin2とおきかえると共に、DVmin2を
一時的DV値DVtempにおきかえる(ステップ21
2)。
【0096】次いで、DVmin2とDVmin1とを
比較し、DVmin2<DVmin1となっているかに
ついて判別する(ステップ213)。DVmin2<D
Vmin1となっている場合は、一時的DV値DVte
mpとして先のDVmin2を配置し、DVmin2を
先のDVmin1とおきかえると共に、DVmin1を
一時的DV値DVtempにおきかえる(ステップ21
4)。
【0097】これらの処理が終わると1回目の演算が終
了したとしてフラグに1を加え(ステップ207)、フ
ラグが13になるまでこれらの処理を繰り返し行う(ス
テップ208)。
【0098】ステップ206においてDVFE≦ΔDV
pre1≦DVNEとなっていないと判別された場合
は、1回目の演算を終了し、フラグに1を加えて(ステ
ップ207)、フラグが13になるまでこれらの処理を
繰り返し行う(ステップ208)。
【0099】このようにして、13回の計算を繰り返し
行なうことによって、DVmin3、DVmin2、D
Vmin1には輝度換算DV値(DVpren)のう
ち、実距離DVfecとの差が最も小さい3つが選択さ
れることになる。このようにして求められたDVmin
3、DVmin2、DVmin1について、それぞれの
値の平均値を演算し(ステップ215)、最終輝度換算
DVとして採用することができる。
【0100】図8のステップ119で行う本発光量算出
の処理の流れを図17に示す。まず、CPU10は、予
備発光がなされたかについて判別する。予備発光がされ
ている場合は、先のステップ116において、PREF
IRE_F=1となっているため、フラグPREFIR
E_F=0となっているかどうかについて判別する(ス
テップ1191)。フラグPREFIRE_F=0であ
った場合は、フラッシュ発光を禁止するように設定し、
次のレリーズ準備動作(ステップ120)に移行する。
【0101】フラグPREFIRE_F=0でない場合
は、予備発光から求めたTTLレベルの発光量IVCp
reを演算する(ステップ1192)。IVCpreは
先のステップで求めた最終輝度換算DV値(DVpr
e)とステップ109で求めた設定絞り値AVCと、設
定フィルム感光度値SVによって以下の式にしたがって
求められる。設定フィルム感光度値SVはデジタルカメ
ラの場合は、用いられているCCDの性能によってあら
かじめ定められた値であり、銀塩カメラの場合は、用い
られるフィルムによって決定する。このステップ119
2にて求められた発光量IVCpreが請求項の第1の
発光量に相当する。IVCpre=DVpre+AVC
−SV
【0102】次にCPU10は設定がGNo制限多分割
調光モードとなっているかどうかについて判別する(ス
テップ1193)。GNo制限多分割調光モードでない
場合は、TTLレベル調光モード処理(ステップ119
4)を行い、ステップ1192で求められたIVCpr
eをフラッシュの本発光時の発光量である本発光制御用
GNoデータ(IVCrel)とし(ステップ119
5)、次のレリーズ準備動作(ステップ120)に移行
する。
【0103】ステップ1193でGNo制限多分割調光
モードである場合は、GNo制限多分割調光モード処理
(ステップ1196)に移行し、上限光量と下限光量と
を算出する(ステップ1197)。ここで求められた上
限光量が、請求の範囲の第2の発光量に相当し、下限光
量が請求の範囲の第3の発光量に相当する。上限光量I
Vmaxと下限光量IVminとを算出処理のシーケン
スについては、詳細は後述する。
【0104】次いで、CPU10は、先のステップ11
97で求められた上限光量IVmax及び下限光量IV
minと、ステップ1192で求められた予備発光から
求められたIV値(IVCpre)とを比較し、その大
小関係について、フラッシュの本発光の発光量である本
発光制御用GNoデータ(IVCrel)を決定する。
【0105】すなわち、(1)予備発光から求められた
IV(IVCpre)値が下限光量IVminよりも小
さいときは、本発光制御用GNoデータ(IVCre
l)として、下限光量IVminを選択する。(2)予
備発光から求められたIV値が上限光量IVmaxと下
限光量IVminとの間にあるときは、本発光制御用G
Noデータ(IVCrel)として、予備発光から求め
られたIV値(IVCpre)を選択する。(3)予備
発光から求められたIV(IVCpre)値が上限光量
IVmaxよりも大きいときは、本発光制御用GNoデ
ータ(IVCrel)として、上限光量IVmaxを選
択する(ステップ1198)。
【0106】図18に図17のステップ1197で行う
上限光量、下限光量算出処理の流れを示す。上限光量、
下限光量算出においては、算出の基礎となる輝度換算D
V(DVpre)の上限と下限を求め、これを元にし
て、上限光量IVmaxと下限光量IVminとを算出
する。そして、輝度換算DV(DVpre)の上限と下
限を求めるには、+側DV誤差DVMAXと−側DV誤
差を求めることによって、これを行う。具体的には、符
号37〜40の表に示すように、+側DV誤差DVMA
Xと−側DV誤差を焦点距離flと像倍率βfecの関
数として算出する。ここでは、焦点距離flを100mm
以下である場合と100mmより大きい場合の2段階に分
類する。まず、焦点距離flが100mm以下である場合
について説明する。この場合は、符号37、38の表に
示すように、値fl×βfecを0.5未満、0.5〜
0.7、0.7〜1.0、1.0〜1.5、1.5〜
2.5、2.5以上の6段階に分類して、+側DV誤差
DVMAXと−側DV誤差DVMINをそれぞれ、設定
する。
【0107】具体的には、fl×βfecの値が0.5
未満のときは、一律に+側DV誤差DVMAXを1.3
とし、−側DV誤差DVMINを−2.2とする。同様
にfl×βfecの値が0.5〜0.7のときは、一律
に+側DV誤差DVMAXを0.8とし、−側DV誤差
DVMINを−1.5とする。このように、fl×βf
ecの値に応じて+側DV誤差DVMAXと−側DV誤
差DVMINを決定する。
【0108】焦点距離flが100mmより大きい場合に
ついて説明する。この場合は、符号39、40の表に示
すように、値fl×βfecを0.5未満、0.5〜
1.3、1.3〜2.5、2.5〜4.0、4.0〜
6.0、6.0以上の6段階に分類して、+側DV誤差
DVMAXと−側DV誤差DVMINをそれぞれ、設定
する。
【0109】具体的には、fl×βfecの値が0.5
未満のときは、一律に+側DV誤差DVMAXを1.8
とし、−側DV誤差DVMINを−3.8とする。同様
にfl×βfecの値が0.5〜1.3のときは、一律
に+側DV誤差DVMAXを1.2とし、−側DV誤差
DVMINを−2.0とする。このように、fl×βf
ecの値に応じて+側DV誤差DVMAXと−側DV誤
差DVMINを決定する。
【0110】このようにして求めた+側DV誤差DVM
AXと−側DV誤差DVMINを用いて上限光量と下限
光量を算出する。上限光量IVmaxと下限光量IVm
inは先のステップで求めた最終輝度換算DV値(DV
pre)とステップ109で求められた設定絞り値AV
Cと、設定フィルム感光度値SVによって以下の式にし
たがって求められる(ステップ302)IVmax=
(DVpre+DVMAX)+AVC−SV+ΔIVI
Vmin=(DVpre+DVMIN)+AVC−SV
+ΔIVここで、ΔIVは各種調光補正量の総和であ
り、自然光補正、β抜け補正、反射率補正等の撮影シー
ンに応じて決定する各種の調整量である。
【0111】図19に図17のステップ1197で行う
上限光量、下限光量算出処理の他例の流れを示す。この
例では、いくつかの代表的なfl×βfecの値につい
て+側DV誤差DVMAXと−側DV誤差DVMINを
それぞれ決定し、符号45,46のグラフに示すよう
に、与えられた+側DV誤差DVMAXと−側DV誤差
DVMINからfl×βfecの値に応じて、求める+
側DV誤差DVMAXと−側DV誤差DVMINとを直
線補間して算出する(ステップ303)。
【0112】具体的には、焦点距離flを100mm以下
である場合と100mmより大きい場合の2段階に分類す
る。まず、焦点距離flが100mm以下である場合につ
いて説明する。この場合は、符号41及び42の表で示
したように値fl×βfecが0.5、1.0、2.
0、6.0の4つの場合を考え、+側DV誤差DVMA
Xをそれぞれ、1.3,0.7,0.3,0.2として
設定する。同様に−側DV誤差DVMINを−2.3,
−0.9,−0.4,−0.2として設定する。そし
て、値fl×βfecに応じて直線補間し、+側DV誤
差DVMAX及び−側DV誤差DVMINを算出する。
例えば、値fl×βfecが0.75である場合は、
0.5での値1.3と1.0での値0.7を直線補間
し、+側DV誤差DVMAXの値を1.0として算出す
る。
【0113】焦点距離flが100mmより大きい場合に
ついて説明する。この場合は、符号43及び44の表で
示すように値fl×βfecが0.5、2.4、5.
6、10.5以上の4つの場合を考え、+側DV誤差D
VMAXをそれぞれ、1.8,0.8,0.3,0.2
として設定する。同様に−側DV誤差DVMINを−
3.8,−1.0,−0.4,−0.2として設定す
る。そして、値fl×βfecに応じて直線補間し、+
側DV誤差DVMAX及び−側DV誤差DVMINを算
出する。
【0114】このようにして求めた+側DV誤差DVM
AXと−側DV誤差DVMINを用いて、図18のステ
ップ302と同様の処理を行って、上限光量IVmax
と下限光量IVminを算出する(ステップ304)。
【0115】図8のステップ124で行うフラッシュ本
発光の処理の流れを図20に示す。まず、CPU10
は、先のステップ1195、又はステップ1198で決
定した本発光制御用GNoデータ(IVCrel)をフ
ラッシュ制御モジュール22に送信し、本発光制御用G
Noデータ(IVCrel)の設定を行う(ステップ1
241)。そして、CPU10は、フラッシュ制御モジ
ュール22に指示を出し、通常発光開始処理を行う(ス
テップ1242)。本発光は、図4(a)で示したよう
に、高い光度の光を短時間にわたって照射する通常発光
を行う。通常発光が開始すると、フラッシュ制御モジュ
ール22は光量をモニタする(ステップ1243)。光
量のモニタは、例えば、経過時間と光量の制御式をあら
かじめ備えており、本発光制御用GNoデータ(IVC
rel)で特定される光量が照射されるまでの所定の時
間をカウントしたり、SPC(Silicon Photo Cell)か
らなる受光素子を備えて光量を直接モニタするようにし
てもよい。本発光制御用GNoデータ(IVCrel)
で特定される光量が照射されると、フラッシュ制御モジ
ュール22は通常発光を停止する。
【0116】以上説明したように、本実施形態のカメラ
は、撮影露光前の予備発光に基づいて発光量を算出する
とともに、フラッシュマチック方式によって発光量の上
限及び下限を算出することができる。また、距離測距モ
ジュール及び測光モジュールによりそれぞれ求められた
距離情報を補正することによって、より精度の高い距離
情報を導くことができ、この距離情報を用いて発光量の
上限及び下限をを算出することができる。そして、撮影
露光時は、上記の2つの方式によって算出された発光量
情報を比較して、最適なものを用いて本発光の発光量と
することができる。
【0117】したがって、撮影露光開始前に精度の高い
発光量情報を得ることができると共に、撮影露光途中に
被写体の反射光に基づいて発光量を制御する必要がな
い。また、予備発光時の測光は、定常光時の測光モジュ
ールを用いることができる。したがって、測光手段とし
ては、定常光時の測光モジュールのみを有していればよ
く、TTL用の調光回路を必要とすることがない。した
がって、調光制御を容易にすることができるとともに、
デジタルカメラに用いられるCCDなどの露光面が一様
な反射拡散特性を有しない撮像素子を用いた場合であっ
ても、調光制御が可能で露光の精度を高めることができ
る。
【0118】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかるカメラの制御
に関する構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のカメラの多分割測距素子と多分割測光
素子との配置構成を示す図である。
【図3】 図1のカメラの測光モジュールの撮影領域の
説明図である。
【図4】 図1のカメラの発光部の照射の光度と時間の
関係を説明する図である。
【図5】 図1のカメラの動作制御のための回路構成の
概略図である。
【図6】 図1のカメラのインファインダ表示の例であ
る。
【図7】 図1のカメラの調光制御の構成図である。
【図8】 図1のカメラの調光制御動作全体の概略の流
れを示すフローチャートである。
【図9】 図8のステップ102で行うレンズ情報入力
の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 図8のステップ103で行うユーザー設定
情報入力の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 図8のステップ108で行う多分割測光値
演算及びステップ109で行うAE演算の処理の流れを
示すフローチャートである。
【図12】 図8のステップ114及び115で行うフ
ラッシュ予備発光、モニタ測光の処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図13】 図8のステップ117で行う距離情報設定
の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】 図8のステップ118で行う調光用パラメ
ータ演算の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】 多分割測光モードにおける輝度換算DVの
算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】 多分割測光モードにおける輝度換算DVの
算出処理の他例の流れを示すフローチャートである。
【図17】 図8のステップ119で行う本発光量算出
の処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】 図17のステップ1197で行う上限光
量、下限光量算出処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図19】 図17のステップ1197で行う上限光
量、下限光量算出処理の他例の流れを示すフローチャー
トである。
【図20】 図8のステップ124で行うフラッシュ本
発光の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a,1b カメラ 2a,2b カメラボディ 3 撮影レンズ 4 外付けフラッシュ本体 10 ボディCPU 11 測距モジュール 12 測光モジュール 13 シャッタ制御ユニット 14 シャッタ 15 フィルム 16 クイックリターンミラー 17 ペンタプリズム 18 レンズ駆動ユニット 19 距離エンコーダ 20 レンズCPU 21 撮影レンズ 22 フラッシュ制御モジュール 23 発光部 24 ファインダ 24a インファインダ表示 25 表示部 26 多分割測光素子 27 多分割測距素子
フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 CD01 CD05 CD13 DB14 DB27 DB32 2H053 AD01 AD08 AD23 5C022 AB12 AB15 AB21 AC41 AC56 AC69

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影露光前に閃光源から発光された閃光
    の被写体からの反射光量を測光し、この測光結果に基づ
    いて閃光源の第1の発光量情報を算出する第1の発光量
    算出手段と、 被写体距離と設定絞り値とに基づいて前記閃光源の発光
    量の上限である第2の発光量情報と下限である第3の発
    光量情報とを算出する第2の発光量算出手段と、 前記第1、第2及び第3の発光量情報に基づいて撮影露
    光時の本発光量情報として決定する本発光量決定手段
    と、 撮影露光時に前記閃光源が前記本発光量情報により特定
    される発光量の照射を行うように制御する本発光制御手
    段とを備えたカメラの調光制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の測光領域を有し、撮影露光前に閃
    光源から発光された閃光の被写体からの反射光量を測光
    し、前記測光領域ごとに予備発光測光情報を出力する多
    分割測光手段と、 被写体までの距離を検出し、被写体距離情報として出力
    する測距手段と、 前記予備発光測光情報に基づいて閃光源の第1の発光量
    情報を算出する第1の発光量算出手段と、 被写体距離情報と設定絞り値とに基づいて前記閃光源の
    発光量の上限である第2の発光量情報と下限である第3
    の発光量情報とを算出する第2の発光量算出手段と、 前記第1、第2及び第3の発光量情報に基づいて撮影露
    光時の本発光量情報として決定する本発光量決定手段
    と、 撮影露光時に前記閃光源が前記本発光量情報により特定
    される発光量の照射を行うように制御する本発光制御手
    段とを備えたカメラの調光制御装置。
  3. 【請求項3】 撮影露光前に閃光源から発光される閃光
    は、一様な発光光度を有し、前記多分割測光手段は、閃
    光が照射されない定常時における輝度の測光を行うこと
    を特徴とする、請求項2記載のカメラの調光制御装置。
  4. 【請求項4】 前記本発光量決定手段は、前記第1、第
    2及び第3の発光量情報の値を比較し、2番目に大きい
    値を有する発光量情報を本発光量情報として決定するこ
    とを特徴とする請求項2または3記載のカメラの調光制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記本発光量決定手段は、前記第1の発
    光量情報が前記第3の発光量情報よりも等しいか大き
    く、かつ、前記第2の発光量情報よりも等しいか小さい
    場合は、前記第1の発光量情報を本発光量情報として決
    定することを特徴とする請求項2から4いずれか1つに
    記載のカメラの調光制御装置。
  6. 【請求項6】 第1の発光量算出手段は、前記多分割測
    光手段から送信された各測光領域ごとの予備発光測光情
    報のうち任意の測光領域における予備発光測光情報のみ
    を選択して第1の発光量情報を算出することを特徴とす
    る請求項2記載のカメラの調光制御装置。
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