JP2008529430A - Ledフラッシュ制御 - Google Patents

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Abstract

固体発光素子(43)を用いて照明されたシーンから反射された光のレベルに応じて、低輝度条件における画像記録に対する1つ以上の露光設定を制御する固体発光素子(43)を有する画像記録装置(40)が提供される。

Description

本発明は、画像記録装置に関し、特に、無線通信用電子機器と共に又は無線通信用電子機器内部で使用するデジタル画像記録装置に関する。
現在使用可能な無線通信用電子機器、例えば、移動電話、ポケベル又は例えば電子オーガナイザ、スマートフォン、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)等の通信機等であるポータブル無線通信機器又は他の無線通信機器等においては、写真を撮影するためのデジタルカメラモジュールを備えるものが増加している。これらのカメラは、低輝度状態で使用されることも多いが、そのような状態において相応の写真を生成できるほどの十分な感度を持ち合わせてはいない。
無線通信用電子機器は小型化が求められるため、独立型カメラのように、機器を内蔵するための広い空間を確保することができない。代わりに、高レベル光出力を提供する超小型光源が必要とされる。現在、例えばLED(発光ダイオード)フラッシュ等、小型要素であり且つルーメン出力が高い固体光源が好んで選択されている。
しかしながら、電力エネルギーから光エネルギーへの変換に関するこれらの固体発光素子の効率は、フラッシュモードで使用される場合、現在約20%と非常に悪い。入力エネルギーの約4/5が損失される。
一般的なカメラモジュールは、最終写真に対する露光レベルを調整するために、シーン(scene)から複数の画像サンプルを取得する必要がある。図1は、低輝度状況において写真を撮影する際の従来の露光設定判定による各画像サンプリングを示す図である。固体発光素子が撮影用に選択したシーンを照明する間に、全てのフレーム、すなわち個々の写真又は画像はそれぞれサンプリングされる。シーンは、全てのフレームに対して同一の光束で照明されるため、判定される露光設定は、画像センサにおける画像変換に影響を与えるもの、すなわち画像センサのサンプリングパラメータである。デジタルカメラにおいて露光を変更する設定は、積分時間(すなわち露光時間であり、カメラシャッタに相当する)、利得(すなわち信号の増幅であり、フィルム速度に相当する)及び/又は絞り(すなわちレンズ口径であり、絞り又はf値に相当する)である。尚、移動電話カメラの殆どは固定絞りを有するが、調整可能な絞りを有するカメラもある。従って、適正な露光の設定は、上記のパラメータのうちの1つ、2つ又は3つを任意の組み合わせで含むことができる。「センサ利得」という用語は、本明細書において、画像センサの画素において光電効果により生じる蓄積電荷から変換される電圧の電気的増幅の利得を示す。
図1の例において、適正な露光設定は第4のフレームに対して達成される。第1の画像、すなわちフレーム1をサンプリング後、取得された写真は、その個別の画素値の分布累積率を求めるために分析される。この分析の結果は、新しい露光設定を算出するのに使用される。第2のフレームをサンプリングして、新しい露光設定を取得するために分析する。新しい露光設定が先の露光設定と異なる場合、処理が続行される。新しい露光設定が先の露光設定と同一である場合、写真が記録される。
広い照明範囲を実現するために、固体発光素子の照明は、全てのフレームに対して高レベルに維持される必要がある。フラッシュを点灯する必要がある期間が多くのフレームにわたるため、フラッシュを構成する固体発光素子は、通常、最終写真を記録するのに必要なシーンを照明するための時間よりも、3〜8倍長い時間動作している必要がある。従って、固体発光素子において既に高いエネルギー損失は、無線通信用電子デバイス上で使用可能な限られた電力リソースを過剰に使用する従来の露光設定判定によって更に大きくなる。
電力消費の増加に関連する高い熱損失は、全体の寸法が小さい発光量の大きな固体カメラフラッシュの設計に対して大きな問題となり、更にその結果として、固体発光体を使用して達成可能な最大照度も制限される。
従って、本発明の目的は、エネルギー消費を低減したフラッシュモードで固体発光素子を動作できる固体フラッシュ制御を用いて、無線通信用電子機器において使用する画像記録装置を提供することである。
この目的は、独立請求項において定義される発明によって達成される。発明の更なる発展は、従属請求項において説明される。
本発明は、画像センササンプリングパラメータに応じて光学像を画像データに変換する画像センサと、光学像の被写体であるシーンを照明する固体発光素子と、シーンから反射した光を反射光強度を示す反射光レベル信号に変換する光電変換器とを有する画像記録装置を含む。画像記録装置は、画像センサを用いて画像を記録するのに必要であり且つ少なくとも固体発光素子により放出される光束を規定する照明設定を含む1つ以上の露光設定を制御する露光制御回路と、露光制御回路により提供される照明設定に従って固体発光素子を駆動する駆動回路とを更に具備する。露光制御回路は、画像センサ(46)を用いて反射光レベル信号に基づいて画像を記録するのに必要な1つ以上の露光設定を制御するように構成される。
本発明は、各独立請求項又は各従属請求項に記載の画像記録装置との無線通信用電子機器を更に含む。
本発明は、画像センササンプリングパラメータに応じて光学像を画像データに変換する画像センサと光学像の被写体であるシーンを照明する固体発光素子とを有する画像記録装置に対する1つ以上の露光設定を調整する方法を更に含む。1つ以上の露光設定は、少なくとも固体発光素子により放出される光束を規定する照明設定を含む。この方法によると、シーンは、固体発光素子からの光を用いて照明され、シーンから反射された光の強度を示す値が判定される。画像センサを用いて画像を記録するのに必要な1つ以上の露光設定は、シーンから反射された光の強度を示す判定値に基づいて調整される。
本発明は、各独立請求項及び各従属請求項において請求されるような画像記録装置用のコンピュータプログラム製品を更に含み、コンピュータプログラム製品は、メモリにロードされて画像記録装置(40)のデータ処理手段により処理される場合に、方法請求項のうちの1つに記載の方法を画像記録装置において実行するように構成される。
尚、用語「具備する」は、本明細書において使用される場合、記載される特徴、数字、ステップ又は構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、構成要素又はそれらの集合の存在又は追加を除外するものではない。更に、用語「画像記録」又は「画像を記録する」は、フレーム単位の写真(個別の写真)を記録することを意味する。これは、画像センサの個別の感光素子(画素)において、各局所入射光強度に従って電荷蓄積を発生する光電効果に基づいて、画像センサを使用して単一の画像を取り込み、その後、各画素の電荷をデジタル値に変換し、取得した値を画像ファイルに記録することに特徴づけられる。画像ファイルが強制的に作成されない場合、用語「画像サンプリング」又は「画像をサンプリングする」が代わりに使用される。写真用語における「露光」は、光の強度及び光が画像記録装置の画像センサに作用することができる時間のことである。しかしながら、本明細書において、用語「露光」は、画像撮影と同義としても使用される。露光は、例えば画像センサ利得、露光時間及び周辺光等の「露光設定」により制御される。低輝度状況における露光設定は、固体発光素子を用いるシーン照明を制御する照明設定に置き換えられる。低輝度状況において、画像記録を制御する露光設定は画像センササンプリングパラメータにより与えられる。画像センササンプリングパラメータは、画像センサの個別の画素において光電効果により誘起される電荷を蓄積し、電荷を電圧に変換して電圧の増幅の利得を設定し、撮影に選択されたシーンを照らすのに使用される固体発光素子の照度を照明設定によって制御する処理を制御する。
本発明は、例えば利得及び露光時間等の画像センササンプリングパラメータの調整に必要な画像のサンプリングを減少するために、シーンから反射される光の強度を一定に維持するように、固体発光素子から出力されるルーメンの制御を可能にする。あるいは、本発明は、最適な効率で生成される規定の光放出で固体発光素子を動作させることを可能にする。
照明設定が、反射光レベル信号と事前に設定された画像センササンプリングパラメータに依存する基準信号との比較に基づいて調整されるように且つ/又は画像センササンプリングパラメータが、事前に設定された照明設定に対応して固体発光素子を駆動するために取得された反射光レベル信号の値に基づいて調整されるように、1つ以上の露光設定の調整は露光制御回路により制御されるのが好ましい。
有用な実施形態によると、画像センサの1つ以上のサンプリング状態に同期して、固体発光素子からの光の放出の制御を可能にする同期回路が提供される。本実施形態において、サンプリング状態は、画像サンプリングの進行において識別可能な状態を意味する。それぞれの同期により、固体発光素子からの光の放出を1つの画像又は写真をそれぞれ記録するのに必要な時間間隔のみに制限できる。
本実施形態において、同期回路の利点は、固体発光素子からの光の放出を、記録される1つの画像フレームのサンプリングに必要な期間に制限することである。別の実施形態として、画像記録中は、サンプリングモードにある画像センサの全ての撮像素子によって特徴づけられる時間範囲内でのみ、固体発光素子から光が放出されるのが好ましい。これによって、照明時間を画像サンプリング時間より少なくすることができる。この期間は非常に短いため、画像サンプリングに必要なトータルの時間で可能な注入電流よりも高い注入電流で固体発光素子を動作させることができる。これによって、より高い発光効率が得られ、その結果、放熱を減少して光の出力を更に増加できる。
本発明の更に有用な実施形態において、露光制御は、画像記録の前に固体発光素子が発光駆動される時間間隔において露光設定を判定するように構成される。従って、撮影の前にシーン照明条件をテストすることができることとなり、赤目現象の低減と組み合わされる画像サンプリング処理の開始直後から、撮影における適正な露光設定を保証する。
光電変換器の利点は、フォトダイオード及び/又はフォトトランジスタ及び/又はフォトレジスタを具備することである。なぜなら、これらの半導体デバイスは、応答時間が短い小型要素であるからである。固体発光素子は、小型要素であり且つ照度が高い発光ダイオード(LED)により構成されるのが好ましい。
反射光レベルを基準値に単純に調整できるようにするために、露光制御回路に、信号を生成するための比較回路を配するのが効果的である。当該信号は照明設定の基礎となる信号であり、反射光レベル信号と基準信号との間の差に基づいて生成される。
論理回路の形式で露光制御回路を実現することで、画像記録装置を無線通信用電子機器に一体化することが容易になる。光電変換器は、デジタル反射光レベル信号を提供するアナログデジタル変換器を具備するのが好ましい。
本発明による画像記録装置を具備する無線通信用電子機器は、移動無線端末により構成されるのが好ましく、これによって、機器により撮影された写真を既存のメッセージ通信機を使用して容易に送信できる。本実施形態における画像記録装置は、電子機器の本体に対する着脱可能な付属装置として構成されてもよい。
本発明は、露光設定の任意のセットに対して、画質は記録されたシーンから反射された光の合計の関数であるという点を利用する。露光設定は、シーン照明から出力される光束を制御する照明設定と画像センサのサンプリングパラメータとを含み、画像センサ上に投影される光学像から画像データへの変換を制御する。画像センサのサンプリングパラメータは、シーンの異なる部分から反射した光強度の平均に対応する反射光の積分強度レベルと直接相関する。現在、画像センサの最も一般的なサンプリングパラメータは、センサ利得及び露光時間である。画像センササンプリングパラメータが既に特定されている場合、反射光の積分強度は基準光強度に対応させる必要がある。反対に、反射光の積分強度が周知である場合、適切なサンプリングパラメータが対応して選択される必要がある。
選択されたシーンから反射した光の積分値が基準値に対応するように、フラッシュとして使用される固体発光素子の照明強度を調整することにより、上述した従来の自動露光機構を省略できる。従って、固体フラッシュの電源投入は、画像が実際に記録されるフレームに必要な時間間隔に制限され、相当量のエネルギーが節約される。
同様に効果的な固体フラッシュの電源投入時間の削減は、選択されたシーンから反射した光の積分レベルを測定し、測定された光レベルに対して必要な画質を与えるための画像センササンプリングパラメータを使用することにより達成される。記録された画像におけるアーティファクト(artefact)、例えば最初に露光された画像領域の露光不足又は露光過多を回避するために、反射光レベルは、実際の画像記録の前に固体発光素子から放出される短いプレ発光の間に測定されるのが好ましい。
現在のデジタルカメラモジュールにおいて使用される固体画像センサは、通常、CCD(電荷結合デバイス)又はCMOS(相補型金属酸化膜半導体)技術において実現される。インターラインCCDは、順次走査モード又はインターレース走査モードのいずれかで動作する。露光中、順次走査モードで動作する場合、全てのCCDセンサ素子は同時に電荷を蓄積する。インターレース走査モードでは、センサ素子の偶数行及び奇数行が光電的に生成された電荷を逐次蓄積する。CMOS画像センサは、巻き上げシャッタモード又は「フレーム間延長露光」モードで動作できる。第1のモードにおいて、センサ素子の行は、選択されたシーンの画像によって画像センサに誘起された電荷を順次蓄積(積分)する。これによって、多くの行がプールされてもよい。また、第2のモードにおいて、行は光誘起された電荷を順次積分するが、全ての画像センサ素子が光誘起された電荷をある特定の時間範囲において同時に蓄積するように、個別の行の積分間隔は重複して構成されている。
図2のグラフ1に示される単純化された例は、例えば巻き上げシャッタモードで動作するCMOS画像センサを用いて画像を記録するのに必要なフラッシュ照明期間2を、積分間隔の制限によって規定される画像センサのサンプリング状態に関連付けて示したものである。照明期間2は、第1の行の積分間隔3の開始時点である時間tにおいて開始し、最終行の積分間隔4の終了時点である時間tにおいて終了する。明確にするために、中間の画素行の積分間隔はグラフに示されない。しかしながら、露光の任意の時点において少なくとも1つの画素行が電荷を蓄積していることを示すために、第2の積分間隔が、第1の積分間隔の終わりである時間tにおいて開始するように図示している。尚、図2に示す図は、インターレース走査モードで動作するCCD画像センサにも適用され、この場合、偶数画素行の積分間隔4が奇数画素行の積分間隔3に直接接続する。
図3のブロック図は、シーンからカメラモジュールのレンズに近接した領域へ反射した光の積分強度が、現在使用されている画像センササンプリングパラメータに必要な基準光強度に対応するように、シーンのフラッシュ照明の制御を可能にする画像記録装置の固体フラッシュ用制御回路20を示す。制御回路20は、3つの主要な構成要素である光電変換器21、露出制御回路22及びフラッシュ23を具備する。フラッシュ23は、例えば高い光束出力を提供するLED等の固体発光素子を有する。光電変換器は、光検出器上に入射した光を受信光レベルを示す電気信号に変換できる任意の種類の光検出器、例えばフォトダイオード、フォトトランジスタ又はフォトレジスタ等によって構成されてもよい。光電変換器21の視野は、積分法で撮像されるシーンの少なくとも主要部分から反射した光を光電変換器21が受光できるように、カメラモジュールのレンズの有効範囲と整合されることが好ましい。
同期回路(不図示)は、フラッシュ23の固体発光素子からの光の放出を画像記録の処理におけるサンプリング状態と同期させるための同期信号Ssyncを提供する。光の放出は、画像サンプリングの開始時点において、規定された初期光束出力で開始する。シーンから反射した光の一部は光検出器21に受光され、反射光レベル電気信号に変換され、その後、露光制御回路22に供給される。露光制御回路において、反射光レベル信号は基準信号Srefに対して検査され、2つの信号の比較に基づく照明制御信号が提供される。照明制御信号は、フラッシュ23から出力される補正光束を規定する照明設定を示し、この目的のために、固体発光素子用駆動回路に供給される。露光制御回路22により提供される照明設定に従って固定発光素子を駆動する駆動回路は、フラッシュ23の一部として構成されてもよいが、露光制御回路22の一部を構成してもよい。
補正された光束出力は、光検出器21によって受光される反射光の強度に影響を及ぼすシーン照明を修正し、フィードバックループが形成される。これによって、光検出器21により受信される反射光強度が事前に設定された画像センササンプリングパラメータに必要な光レベルと一致するように、フラッシュ23から出力される光束を制御させる。その結果、図1を参照して上述されたような複数回の画像サンプリングを行うことで従来の自動露光機構の場合に発生する遅延が発生せずに記録された適正露光のデジタル画像が得られる。フラッシュ23は、画像サンプリングの始めに電源が投入され、サンプリングの終了後、同期回路によって即座に電源が切られる。これによって、従来の露光調整に比べて多量の電力が節約される。更に、各画像記録装置のカメラモジュールは、事前に定義されたサンプリングパラメータ又はデフォルトのサンプリングパラメータを用いて動作することができる。これにより、第1のケースでは、高速で移動する対象を撮影するために短縮された露光時間等の主な特性に画像サンプリングパラメータを適合させることができる。一方、第2のケースでは、ユーザが露光設定を行う必要がなくなる。
制御回路20は、デジタル技術と同様に、アナログ技術においても実現可能であるが、アナログ技術とデジタル技術とが混在したバージョンも可能である。
より新しい設計のCMOS画像センサを有する画像記録装置を使用する場合、記録されるシーンを照明するのに必要な時間間隔を更に短縮するために、「フレーム間延長露光」設計の利点が利用される。CMOS画像センサが「フレーム間延長露光」モードで動作される場合、全ての画素行の積分時間間隔は、ある特定の期間31の間重複する。これは、図4のグラフ30に示される。第1の画素行の積分間隔32は、時間t’において開始して時間t’において終了する。最後の画素行の積分間隔33は、t’より短い時間t’において開始してt’において終了する。t’とt’との間の時間範囲31においては、画像センサの全撮像素子がサンプリングモードである。本発明の好適な実施形態によると、この期間31内においてのみフラッシュから光が放出される。この場合、照明期間は期間31よりも短くてもよく、期間31と等しくてもよい。この期間は非常に短いため、固体発光素子を高い注入電流で駆動することができる。その結果、より長期間の場合に得られるような高い照度が得られる。これによって、固体フラッシュの効率が更に向上する。
図5に示される本発明による画像記録装置40の更に好適な実施形態において、画像センササンプリングパラメータは、光電変換器又は光検出器41によって受信される反射光レベルに応じてそれぞれ調整される。固体発光装置43は駆動されて、規定の光束を有する閃光を放出する。固体発光素子用駆動回路及び露光設定を制御する制御回路の双方は、図5に示されるように、1つの機能ブロック44に組み合わされる。カメラ制御部45は、閃光放出をカメラモジュール46内で使用される画像センサの種々のサンプリング状態と同期させる。
機能ブロック44の露光制御は、論理回路として実現されるのが好ましい。この場合、光検出器41からの反射光レベル電気信号はデジタル形式で提供される必要があり、これはアナログデジタル変換器、すなわちAD変換器42により処理されるタスクである。画像記録の開始に応じた閃光放出の間、露光制御は、光検出器41からAD変換器42を介して受信された光レベルのデジタル値から画像センサ用のサンプリングパラメータを算出し、それらの値をカメラ制御部45に提供する。カメラ制御部45は、算出されたパラメータに従って画像サンプリングを制御する。
パラメータは、実際の画像記録処理の前に、撮像されるシーンのプレ発光による照明において算出されるのが好ましい。プレ発光に必要な時間間隔は、画像サンプリングに必要な照明期間に比べて非常に短いため、総電力消費量は実際には増加しない。また、この目的を実現するにあたっては、赤目現象を減少するために使用されるプレ発光を利用できる。
反射光レベルから画像センササンプリングパラメータを算出することに加えて、露光設定の算出は新しい照明設定の算出を更に含んでもよく、このことにより、更に多様な露光制御が可能になる。
上述の画像記録装置は、無線通信用電子機器の一部として使用されるのが好ましく、特に、移動無線端末の一部として使用されるのが好ましい。本実施形態において、画像記録装置は、機器の一部を構成してもよく、機器の本体に対する着脱可能な付属装置として構成されてもよい。
本発明による露光制御の基本的な方法ステップを図6に示す。ステップS0において、ユーザが写真を記録するための露光を開始すると、ステップS1において、固体発光素子の電源が投入され、規定の光束の光を放出する。放出された光の一部は、撮影されたシーンから光検出部上に反射され、ステップS2における反射光レベルの判定を可能にする。ステップS3において、写真記録に対する露光設定は、判定された反射光レベルに基づいて調整される。この場合、画像センササンプリングパラメータが固定されたままの場合は、サブステップS3aにおいて、固体発光素子から出力される光束が適切な値に設定される。固体発光素子からの照明レベルがある特定のレベルに固定される場合は、サブステップS3bにおいて、画像センササンプリングパラメータが調整される。尚、サブステップS3bにおいて使用される照明レベルは、ステップS2において反射光レベルを判定するのに使用されるステップS1の照明レベルと等しいレベルである必要はない。写真記録は続行し、ステップS4において画像のサンプリングを行う。
ステップS4は、上記露光調整の後に実行される必要はなく、上記露光調整と同時に実行されてもよい。固体発光素子からの光の放出は、画像センサの1つ以上のサンプリング状態に同期して制御されるのが好ましい。一実施形態において、記録される画像をサンプリングするのに必要な時間間隔全体にわたって、フラッシュを用いて照明が行われる。すなわち、フラッシュは、画像サンプリングの始めにおいて点灯され、画像サンプリングの終わりにおいて消灯される。露光設定を判定するためにプレ発光が使用される場合、それに伴うフラッシュからの光束出力は写真記録の開始をトリガとする。
この方法の別の実施形態では、フラッシュは時間間隔内においてのみ点灯され、この時間間隔においては、全ての画像センサ素子が同時にサンプリングモードにある。
尚、画像記録装置の固体フラッシュ用制御回路は、デジタル技術と同様に、アナログ技術において完全に又は部分的に実現可能である。制御回路のデジタル構成要素は、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成される処理手段を更に具備してもよく、この場合、上述の制御回路の機能は、コンピュータプログラムの命令を実行する処理手段によって実現される。機能は、本発明の方法に対応する順番で実行される。
コンピュータプログラムは、画像記録装置又はそれを収容する機器、例えば無線通信用電子機器の格納手段に格納されるのが好ましい。データキャリア等のコンピュータ可読媒体、あるいはネットワーク又は無線データ送信の下り回線と、プログラム命令の素子に対応する一連の状態素子の形式でエンボスされたコンピュータプログラムとを含む画像記録装置用コンピュータプログラム製品の形式で個別に利用されてもよい。
図1は、シーンを照明するために固体発光素子を使用する一般的な自動露光機構により連続してサンプリングされる複数の画像を示す図である。 図2は、巻き上げシャッタモードで動作する画像センサに対する行積分時間を基準として固体発光素子のタイミングを示す図である。 図3は、本発明の第1の実施形態による固体フラッシュ制御用の制御回路を示すブロック図である。 図4は、「フレーム間延長露光」モードで動作する画像センサに対する行積分時間を基準として固体発光素子のタイミングを示す図である。 図5は、本発明の更なる実施形態による固体フラッシュ制御用の制御回路を示すブロック図である。 図6は、本発明による方法の基本ステップを示すフローチャートである。

Claims (25)

  1. 画像センササンプリングパラメータに応じて、光学像を画像データに変換する画像センサ(46)と、
    前記光学像の被写体であるシーンを照明する固体発光素子(43)と、
    前記固体発光素子(43)を用いて照明された前記シーンから反射した光を反射光強度を示す反射光レベル信号に変換する光電変換器(21、41)と、
    前記画像センサ(46)を用いて画像を記録するのに必要であり且つ少なくとも前記固体発光素子により放出される光束を規定する照明設定を含む1つ以上の露光設定を制御する露光制御回路(22、44)と、
    前記露光制御回路により提供される前記照明設定に従って、前記固体発光素子(43)を駆動する駆動回路(23、44)とを具備する画像記録装置であって、
    前記露光制御回路(22、44)は、前記画像センサ(46)を用いて前記反射光レベル信号に基づいて画像を記録するのに必要な1つ以上の露光設定を制御するように構成されることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記露光制御回路(22、44)は、前記反射光レベル信号と予め設定された画像センササンプリングパラメータに依存する基準信号(Sref)との比較に基づいて、前記照明設定を制御するように構成されることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記露光制御回路(22、44)は、予め設定された照明設定に対応して前記固体発光素子(43)を駆動するために取得された前記反射光レベル信号の値に基づいて、前記画像センササンプリングパラメータを制御するように構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
  4. 前記駆動回路(23、44)が、前記画像センサの1つ以上のサンプリング状態と同期して前記固体発光素子(43)から光を放出できるようにする同期回路(45)を具備することを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像記録装置。
  5. 前記同期回路(45)は、記録される1つの画像フレームのサンプリングに必要な期間(2)に制限して、前記駆動回路(23、44)に前記固体発光素子(43)から光を放出させるように構成されることを特徴とする請求項4記載の画像記録装置。
  6. 前記同期回路(45)は、サンプリングモードにある前記画像センサ(46)の全ての撮像素子によって特徴づけられる時間範囲(31)以内に制限して、前記駆動回路(23、44)に前記固体発光素子(43)から光を放出させるように構成されることを特徴とする請求項4又は5記載の画像記録装置。
  7. 前記露光制御回路(22、44)は、画像記録の前に発光するように駆動される固体発光素子(43)によって特徴づけられる時間間隔において露光設定を判定するように構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  8. 前記光電変換器(21、41)はフォトダイオードを具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  9. 前記光電変換器(21、41)はフォトトランジスタを具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  10. 前記光電変換器(21、41)はフォトレジスタを具備することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  11. 前記固体発光素子(43)は発光ダイオードにより構成されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記露光制御回路(22、44)は、照明設定の基礎となり且つ前記反射光レベル信号と基準信号(Sref)との間の差に基づく信号を生成する比較回路を具備することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  13. 前記露光制御回路(22、44)は論理回路により構成されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  14. 前記光電変換器(21、41)は、デジタル反射光レベル信号を提供するアナログデジタル変換器(42)を具備することを特徴とする請求項13記載の画像記録装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像記録装置(40)を具備する無線通信用電子機器。
  16. 前記無線通信用電子機器は移動無線端末により構成されることを特徴とする請求項15記載の無線通信用電子機器。
  17. 前記画像記録装置は、前記電子機器の本体に対する着脱可能な付属装置を構成することを特徴とする請求項15又は16記載の無線通信用電子機器。
  18. 画像センササンプリングパラメータに応じて光学像を画像データに変換する画像センサ(46)と、前記光学像の被写体であるシーンを照明する固体発光素子(43)とを有する画像記録装置(40)に対して、少なくとも前記固体発光素子(43)により放出される光束を規定する照明設定を含む1つ以上の露光設定を調整し:
    前記固体発光素子(43)から放出される光を用いて前記シーンを照明するステップ(S1)と、
    前記シーンから反射された光の強度を示す値を判定するステップ(S2)と、
    前記画像センサ(46)を用いて画像を記録するのに必要な1つ以上の露光設定を調整するステップ(S3)とを備える方法であって、
    1つ以上の露光設定は、前記シーンから反射された光の前記強度を示す前記判定値に基づいて調整されることを特徴とする方法。
  19. 前記照明設定は、前記シーンから反射された光の前記強度を示す前記判定値と、予め設定された画像センササンプリングパラメータに依存する基準信号(Sref)とを比較することにより調整されることを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記画像センササンプリングパラメータは、予め設定された照明設定に従って動作される前記固体発光素子(43)によって照明された前記シーンから反射された光の前記強度を示す前記判定値に基づいて調整されることを特徴とする請求項18又は19記載の方法。
  21. 前記固体発光素子(43)からの光の放出は、前記画像センサの1つ以上のサンプリング状態と同期して制御されることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 画像記録する間の前記固体発光素子(43)からの光の放出は、記録される1つの画像フレームのサンプリングに必要な期間(2)に制限されることを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 画像記録する間の前記固体発光素子(43)からの光の放出は、サンプリングモードにある前記画像センサ(46)の全ての撮像素子によって特徴づけられる時間範囲(31)内に制限されることを特徴とする請求項21又は22記載の方法。
  24. 前記固体発光素子(43)から放出される光の前記強度及び/又は前記画像センササンプリングパラメータは画像記録の前に調整される一方、前記固体発光素子は規定の時間間隔に対して規定の強度の光を放出することを特徴とする請求項18乃至23のいずれか1項に記載の方法。
  25. メモリにロードされ且つ請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像記録装置(40)のデータ処理手段により処理される場合に、請求項18乃至24のいずれか1項に記載の方法を前記画像記録装置(40)において実行するように構成され、前記画像記録装置(40)に対する前記露光設定を調整することを特徴とするコンピュータプログラム製品。
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