JP2000089290A - オートフォーカスカメラ - Google Patents

オートフォーカスカメラ

Info

Publication number
JP2000089290A
JP2000089290A JP25977298A JP25977298A JP2000089290A JP 2000089290 A JP2000089290 A JP 2000089290A JP 25977298 A JP25977298 A JP 25977298A JP 25977298 A JP25977298 A JP 25977298A JP 2000089290 A JP2000089290 A JP 2000089290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus
light receiving
light
area
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25977298A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyuki Yamaguchi
基志 山口
Ichiro Tsujimura
一郎 辻村
Shigeto Omori
滋人 大森
Tsutomu Ichikawa
勉 市川
Hiroshi Ueda
浩 上田
Tatsuya Suzuki
達弥 鈴木
Akio Nakamaru
晃男 中丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP25977298A priority Critical patent/JP2000089290A/ja
Priority to US09/396,351 priority patent/US6240253B1/en
Publication of JP2000089290A publication Critical patent/JP2000089290A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合焦ロック後に構図の変化があったときに
も、適正な露出で撮影することができるオートフォーカ
スカメラを提供する。 【解決手段】 複数の測距領域を有する多点測距素子
と、複数の測光領域を有する多分割測光素子と、複数の
調光領域を有する多分割調光素子とを、測光領域の一部
と調光領域の一部がそれぞれ測距領域に対応するように
オートフォーカスカメラに備える。多点測距素子の出力
から求めた測距情報のうち、合焦ロック時のものと撮影
直前のものとを比較して合焦ロック後の構図の変化を検
出し、定常光撮影での露出制御とフラッシュ撮影での調
光制御を構図の変化に応じて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズが被写
体に対して合焦になった時に焦点をロックする合焦ロッ
ク機能を有し、撮影レンズの焦点調節に用いる情報を得
るための測距領域を複数備えたオートフォーカスカメラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカスカメラには、撮影レン
ズの焦点を被写体に合わせた後に使用者が構図を自由に
変化させることができるにようにするために、撮影レン
ズが被写体に対して合焦になった時に撮影レンズの焦点
をロックする合焦ロック機能が備えられている。
【0003】近年、撮影レンズの焦点調節に必要な測距
情報を得るための測距領域と、フラッシュ撮影での調光
制御に必要なフラッシュ照射量を検出するための調光領
域をそれぞれ複数備え、測距領域と調光領域とを対応さ
せたオートフォーカスカメラが提案されている。このよ
うなオートフォーカスカメラの調光制御に関する構成を
図28、29に模式的に示す。
【0004】これらのカメラは、複数の測距領域を有す
る多点測距手段および測距領域に対応する領域を含む複
数の調光領域を有する多領域調光制御手段を有してい
る。多点測距手段の各測距領域での測距情報の取得と出
力は常時行われ、被写体に対する撮影レンズの焦点状態
の検出および焦点調節に利用される。いずれかの測距領
域の測距情報から撮影レンズが被写体に対して合焦にな
ったと判断されたときは、撮影レンズの焦点調節は停止
されて合焦ロックがなされる。
【0005】多領域調光制御手段はフラッシュ撮影に際
して、発せられた照射光の反射光を検出し、各調光領域
の受光量の総和が基準値に達した時点で照射光の発光を
停止させる。受光量の総和を求めるときの各調光領域の
寄与率や基準値は、被写体が何処に位置するかに応じて
変えることができるように設定されている。多領域調光
制御手段は多点測距手段が出力する各測距領域の測距情
報から撮影範囲内の被写体の位置を判断して寄与率や基
準値を設定し、これにより、被写体を適正な明るさに照
明することができる。
【0006】図28のカメラは、多点測距手段が合焦ロ
ック時に出力した測距情報を多領域調光制御手段に与え
る合焦時情報出力手段を有しており、図29のカメラ
は、多点測距手段が撮影直前に出力した測距情報を多領
域調光制御手段に与える撮影時情報出力手段を有してい
る。したがって、各調光領域の寄与率や基準値は、図2
8のカメラでは合焦ロック時に、図29のカメラでは撮
影直前に決定されることになる。
【0007】露出制御に必要な明るさの検出のための測
光領域を複数備え、測光領域のいくつかを複数の測距領
域に対応させたオートフォーカスカメラも提案されてい
る。このようなオートフォーカスカメラの露出制御に関
する構成を図30に模式的に示す。このカメラは、複数
の測距領域を有する多点測距手段、測距領域に対応する
領域を含む複数の測光領域を有する多領域測光手段、お
よびシャッタ速度や絞りの開閉を調節して露出の制御を
する露出制御手段を有する。
【0008】露出制御手段は、多領域測光手段の各測光
領域で検出した受光量に重み付けをしてその加重平均を
求め、その値に基づいて露出制御を行う。各測光領域の
重み付けは被写体が撮影範囲内の何処に位置するかに応
じて変えることができるように設定されており、露出制
御手段は多点測距手段が出力する各測距領域の測距情報
から被写体の位置を判断して重みを定める。これによ
り、背景の明るさを考慮しながら被写体が適正な明るさ
になるように露出制御をすることができる。
【0009】このカメラは、多点測距手段が合焦ロック
時に出力した測距情報を露出制御手段に与える合焦時情
報出力手段を有しており、測光領域の重みは合焦ロック
時に決定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】いずれのカメラのカメ
ラにおいても、合焦ロック後に使用者がカメラの向きを
変えると、あるいは合焦ロック後に被写体が移動する
と、構図は変化する。ところが、図28のカメラでは、
合焦ロック時に調光領域の寄与率や基準値を決定するか
ら、合焦ロック後に構図が変化すると、決定した寄与率
や基準値が撮影時の構図に合致しなくなり、適正な調光
制御をすることはできなくなる。
【0011】一方、図29のカメラでは、撮影直前に調
光領域の寄与率や基準値を決定するから、上記の問題は
生じない。しかしながら、撮影直前に被写体がいずれか
の測距領域に確実に位置するとは限らず、また、たとえ
被写体がいずれかの測距領域に位置していても、コント
ラストが低いために被写体を特定するに足る測距情報を
得られないことがある。そのような場合、被写体の位置
に応じて寄与率や基準値を設定することができなくな
り、適正な調光制御は困難になる。
【0012】撮影直前に照射光の予備発光を行って、そ
の反射光から照射光の発光を停止させる基準値を定める
ことも提案されている。しかしながら、そのためには予
備発光を制御するための機構を備える必要が生じて、カ
メラが複雑化し高価になる。
【0013】また、図30のカメラでは、合焦ロック時
に測光領域ごとの重みを決定するから、合焦ロック後に
構図が変化すると、決定した重みが撮影時の構図に合致
しなくなり、必ずしも適正な露出制御をすることができ
なくなる。特に、スポーツ観戦や観劇等のように被写体
の位置が短時間で大きく変化する撮影条件では、光線状
態の変化も大きく、適正な露出制御ができなくなるおそ
れが高い。このような撮影条件では、構図の変化に応じ
て露出も変化させることが好ましい。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、合焦ロック後に構図の変化があったときにも、適
正な明るさで撮影することができるオートフォーカスカ
メラを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、撮影レンズが被写体に対して合焦にな
ったときに撮影レンズの焦点をロックしておき、撮影レ
ンズの焦点をロックした状態に保って撮影を行うオート
フォーカスカメラにおいて、複数の測距領域を有し、複
数の測距領域の各々で測距情報を繰り返し得て、得た測
距情報を撮影レンズの焦点の調節および合焦の判定のた
めに出力する多点測距手段と、複数の測距領域に各々対
応する領域を含む複数の受光領域を有し、受光量を複数
の受光領域の各々で検出する多領域受光手段と、撮影レ
ンズが被写体に対して合焦になった時の複数の測距領域
の測距情報を出力する合焦時情報出力手段と、撮影直前
の複数の測距領域の測距情報を出力する撮影時情報出力
手段と、合焦時情報出力手段が出力する測距情報と撮影
時情報出力手段が出力する測距情報とを比較して構図の
変化を検知する構図変化検知手段と、多領域受光手段に
よって検出された受光量および構図変化検知手段によっ
て検知された構図の変化に基づいて、撮影する像の露出
を制御する露出制御手段とを備える。
【0016】このオートフォーカスカメラは、多点測距
手段の複数の測距領域のうち、被写体が位置する測距領
域の測距情報を用いて撮影レンズの焦点を被写体に合わ
せ、合焦時には合焦ロックを行う。合焦ロック後も多点
測距手段による測距情報の取得と出力は継続される。合
焦ロック後に、使用者がカメラの向きを変えた場合や被
写体が移動した場合、すなわち構図が変化した場合に
は、各測距領域の測距情報に変化が生じる。測距情報の
変化から構図の変化を検知するために、合焦時情報出力
手段、撮影時情報出力手段および構図変化検知手段が備
えられており、撮影直前に構図の変化が検知される。
【0017】このオートフォーカスカメラは、また、複
数の受光領域を有する多領域受光手段と、撮影する像の
露出を多領域受光手段の受光量に基づいて制御する露出
制御手段を備えている。受光領域の一部または全部は測
距領域に対応しているから、どの受光領域が被写体から
の光を受けているかが判り、露出制御手段は被写体が適
正な露出となるように撮影される像の露出を制御するこ
とができる。露出制御手段は、検出された受光量のみな
らず検知された構図の変化にも基づいて露出の制御を行
うから、合焦ロック後に構図の変化があったときでも、
被写体が適正な露出となる制御を確実に行うことが可能
である。
【0018】本発明では、上記構成のオートフォーカス
カメラにおいて、多領域受光手段は被写体を照明するた
めの照射光が発せられたときの受光量を検出する照射光
受光部を含み、照射光受光部は複数の測距領域に各々対
応する領域を含む複数の照射光受光領域を有し、露出制
御手段は照射光受光部で検出された受光量が基準値に達
した時に照射光の発光を停止させる調光制御部を含み、
調光制御部は構図変化検知手段によって検知された構図
の変化に応じて基準値を決定するものとする。
【0019】フラッシュ撮影に際し、照射光受光部は反
射された照射光を受けてその受光量を検出し、調光制御
部は照射光受光部が検出した受光量が基準値に達したと
きに照射光の発光を停止させる。ここで、基準値は可変
であり、調光制御部は構図の変化に応じてこの基準値を
定める。したがって、撮影直前の構図に応じて基準値が
定められることになり、合焦ロック後に構図が変化して
も、被写体を照射光によって適正な露出として撮影する
ことができる。
【0020】本発明では、また、上記構成のオートフォ
ーカスカメラにおいて、多領域受光手段は被写体を照明
するための照射光が発せられたときの受光量を検出する
照射光受光部を含み、照射光受光部は複数の測距領域に
各々対応する領域を含む複数の照射光受光領域を有し、
露出制御手段は照射光受光部で検出された受光量の総和
が基準値に達した時に照射光の発光を停止させる調光制
御部を含み、調光制御部は構図変化検知手段によって検
知された構図の変化に応じて照射光受光部の各照射光受
光領域の受光量の総和への寄与率を決定するものとす
る。
【0021】フラッシュ撮影に際し、照射光受光部は反
射された照射光を受けてその受光量を検出し、調光制御
部は照射光受光部が検出した受光量の総和が基準値に達
したときに照射光の発光を停止させる。受光量の総和へ
の各照射光受光領域の寄与率は可変であり、したがっ
て、背景を考慮しつつ被写体が適度な明るさに照明され
るように照射光の発光量を調節するのは容易である。し
かも、調光制御部は構図の変化に応じて撮影直前に各照
射光受光領域の寄与率を定めるから、合焦ロック後に構
図が変化しても、被写体を照射光によって適正な露出と
して撮影することができる。
【0022】ここで、構図変化検知手段は、合焦時情報
出力手段が出力する測距情報と撮影時情報出力手段が出
力する測距情報のうち、撮影レンズが被写体に対して合
焦になったことの判定に用いられた測距領域の測距情報
を比較して、両者の大小に応じて構図の変化の有無を判
定し、調光制御部は、構図の変化があると判定されたと
きに、照射光受光部の全ての照射光受光領域の寄与率を
略同じに決定するようにする。
【0023】構図が変化したときに全ての照射光受光領
域の寄与率を略同じにすることで、一部の受光領域の受
光量を偏重して照射光を過剰にあるいは過小に被写体に
照射することが避けられる。したがって、被写体を適正
なまたは適正に近い明るさに照明することができ、被写
体の露出が良好な像を撮影することができる。
【0024】また、構図変化検知手段は、合焦時情報出
力手段が出力する測距情報のうちの撮影レンズが被写体
に対して合焦になったことの判定に用いられた測距領域
の測距情報と、撮影時情報出力手段が出力する測距情報
の各々とを比較して、複数の測距領域の各々について差
を求め、調光制御部は、複数の測距領域の各々について
求められた差に応じて、照射光受光部の各照射光受光領
域の寄与率を決定するようにしてもよい。
【0025】合焦ロック時に被写体が位置していた測距
領域の測距情報と、撮影直前の各測距領域の測距データ
を比較して差を求めることで、撮影直前に被写体がどの
測距領域に位置しているかが判る。したがって、被写体
が位置する調光領域の寄与率を背景が位置する調光領域
の寄与率よりも高くする設定が可能になり、これによ
り、被写体に適正量の光を照射して、被写体を適正な露
出で撮影することができる。
【0026】本発明では、また、前記構成のオートフォ
ーカスカメラにおいて、多領域受光手段は定常光の受光
量を検出する定常光受光部を含み、定常光受光部は複数
の測距領域に各々対応する領域を含む複数の定常光受光
領域を有し、露出制御手段は定常光受光部で検出された
受光量に応じて露出を制御する定常光露出制御部を含む
ものとする。
【0027】定常光での撮影に際し、定常光露出制御部
は絞り値、シャッタ速度等の露出の高低に関与する要素
を制御する。この露出制御は、複数の定常光受光領域を
有する定常光受光部の各受光領域での受光量に基づいて
行われ、定常光の状態や構図に応じて変化する。露出制
御手段に含まれる定常光露出制御部は、露出制御を構図
の変化にも基づいて行う。したがって、合焦ロック後に
構図が変化しても、撮影直前の構図に応じて適正な露出
制御をすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
オートフォーカスカメラについて、図面を参照しながら
説明する。本実施形態のオートフォーカスカメラ1(以
下、単にカメラともいう)は、種々の撮影レンズを装着
することが可能なレンズ交換式一眼レフカメラとして構
成されており、位相差検出方式によって撮影レンズのオ
ートフォーカス(AF)を行う。カメラ1の制御に関す
る構成の例を図1〜図4に示す。
【0029】カメラ1はカメラボディ10および撮影レ
ンズ30より成る。図1および図2の構成では、被写体
を照明するための照射光を発するフラッシュ部40をカ
メラボディ10の上部に装着することができるようにな
っており、図3および図4の構成では、フラッシュ部を
カメラボディ10に内蔵している。
【0030】また、図1および図3の構成では、撮影レ
ンズ30の焦点調節用のフォーカスレンズ31を駆動す
るためのAFアクチュエータ32、およびAFアクチュ
エータ32の駆動量を検出するためのAFエンコーダ3
3がカメラボディ10に内蔵されており、図2および図
4の構成では、これらのAFアクチュエータ32および
AFエンコーダ33が撮影レンズ30に内蔵されてい
る。AFアクチュエータ32をカメラボディ10に内蔵
する構成では、相互に係合してカプラ34を形成するカ
プラ片34a、34bが、それぞれカメラボディ10と
撮影レンズ30に備えられており、AFアクチュエータ
32の駆動力はカプラ34を介してフォーカスレンズ3
1に伝達される。
【0031】AFアクチュエータ32を撮影レンズ30
に内蔵する構成では、使用者が手動操作によって撮影レ
ンズ30の焦点調節を行うマニュアルフォーカス(M
F)も可能である。ここでは、マニュアルフォーカスの
方法として、使用者の操作に応じてAFアクチュエータ
32を駆動することによりフォーカスレンズ31の位置
を変えるパワーフォーカス(PF)を採用している。こ
のために、撮影レンズ30には、その外周に操作環(不
図示)が設けられ、操作環の回転を検出するためのPF
エンコーダ35が備えられている。
【0032】カメラボディ10は、はね上げ式のメイン
ミラー11、メインミラー11に取り付けられたサブミ
ラー12、メインミラー11の後方に位置する銀塩フィ
ルムFの直前に配設されたシャッタ13、シャッタ13
の開閉を制御するシャッタ制御ユニット14、メインミ
ラー11によって上方に反射された光を使用者の眼に導
くペンタプリズム15、メインミラー11とペンタプリ
ズム15の間に配置された結像板16、およびカメラ1
の動作全体を制御するCPU18を備えている。メイン
ミラー11の中央部は半透明に形成されており、その透
過光はサブミラー12によって下方に反射される。
【0033】このほか、カメラボディ10は、サブミラ
ー12によって反射された光を受けて被写体までの距離
に関する情報を得る測距モジュール21、メインミラー
11によって反射された光の量を検出する測光モジュー
ル22、フラッシュ撮影時にフィルムFによって反射さ
れた光の量を検出する調光モジュール23、およびAF
補助光を発する補助光モジュール24を備えている。測
距モジュール21、測光モジュール22および調光モジ
ュール23の出力はCPU18に与えられ、それぞれ、
撮影レンズ30の焦点調節、露出制御、およびフラッシ
ュ撮影時の調光制御に利用される。
【0034】撮影レンズ30は、フォーカスレンズ31
のほか、光量を規制するための絞り37、絞りを開閉さ
せる絞り制御ユニット38、およびレンズ全体の制御を
するレンズCPU36を備えている。レンズCPU36
はカメラボディ10のCPU18と交信して、制御に必
要な情報を送受する。フォーカスレンズ31を駆動する
AFアクチュエータ32を撮影レンズ30に備える図2
および図4の構成では、フォーカスレンズ31が近端側
の端点および無限端側の端点に位置することを検出する
ための終端スイッチ39a、39bも備えられている。
【0035】フォーカスレンズ31の絶対的な位置は端
点を基準位置として、そこからの駆動量によって知るこ
とができる。なお、撮影レンズ30に、フォーカスレン
ズ31の絶対位置を直接検出するための機構を備えるよ
うにしてもよい。この機構を備えると、図1および図3
の構成でカプラ34の係合を解除しているときでも、フ
ォーカスレンズ31の絶対位置を知ることができる。
【0036】フラッシュ部40は、キセノンランプ、コ
ンデンサ、反射鏡等の被写体に向けて照射光を発するた
めの装置(不図示)のほか、発光を制御するためのフラ
ッシュ制御モジュール41を備えている。フラッシュ部
40の光照射の向きは可変であり、天井等の周囲の物体
に光を照射してその反射光で被写体を照明するバウンス
照射をすることができる。発光量を段階的に変化させな
がら複数のコマを連続して撮影するフラッシュブラケッ
ト撮影も可能である。また、照射光を拡散させるため
に、フラッシュ部40の前面にデフューザを装着するこ
とができる。光照射の方向やデフューザの装着はフラッ
シュ制御モジュール41によって検出され、CPU18
に伝えられる。また、照射光は、一般的な閃光発光だけ
でなく、フラット発光またはFP(フラットパルス)発
光であってもよい。
【0037】測距モジュール21は複数の測距領域を有
する多点測距素子を備えており、各測距領域には1対の
ラインセンサまたはエリアセンサと、光束の異なる部位
の光を両センサに導く光学系が備えられている。測距モ
ジュール21は、全てのセンサについて、隣合う画素の
受光量の差をとってセンサ上の像のコントラストを表す
データを生成し、CPU18に出力する。測距モジュー
ル21によるデータの出力は、略一定の短い周期で繰り
返し行われる。
【0038】CPU18は、測距モジュール21より与
えられるデータから、撮影レンズ30の焦点調節および
合焦の判定に用いるための測距情報を、各測距領域につ
いて生成する。具体的には、測距領域ごとに、コントラ
ストデータをセンサ間で比較してセンサ上の像の対応関
係を検出し、像の対応する部位間の距離から、その測距
領域に対応する撮影範囲からの光が撮影レンズ30透過
後に結像する位置を算出し、算出した結像位置とフィル
ムFとの距離を求めてその値をデフォーカス量DFとす
る。ただし、センサ上のコントラストが低くセンサ間の
像の対応関係が判らないときには、デフォーカス量を求
めることはできない。
【0039】CPU18は、デフォーカス量を求めるこ
とができた測距領域のうち、コントラストの大小、デフ
ォーカス量の大小、およびデフォーカスの方向すなわち
撮影レンズ30透過光の結像位置がフィルムFの前方で
あるか後方であるかを考慮して、どの測距領域に主たる
撮影対象である被写体の像が含まれるかを判断し、被写
体像が含まれる測距領域のデフォーカス量に基づいて撮
影レンズ30の焦点調節および合焦の判定を行う。デフ
ォーカス量が所定の基準値以下になったときには、撮影
レンズ30の焦点が被写体に合ったと判定して、撮影レ
ンズ30の焦点調節の停止すなわち合焦ロックを行う。
【0040】撮影レンズ30のフォーカスレンズ31の
絶対位置が判っている場合、撮影レンズ30がどれだけ
の距離に焦点を合わせているかも判る。その場合、撮影
レンズ31の焦点が合っている距離と各測距領域のセン
サの像の対応部位間の距離から、各測距領域の撮影範囲
内の物体までの距離DVを求めることができる。この距
離DV(以下、検出距離という)を測距情報として撮影
レンズ30の焦点調節および合焦の判定に用いることも
可能である。
【0041】測光モジュール22は複数の測光領域を有
する多分割測光素子を備えており、定常光を各測光領域
で受けて、各測光領域の受光量をCPU18に出力す
る。CPU18は、各測光領域の受光量に重み付けをし
て総和を求め、その値とフィルムFの感度から適正な露
出値を算出し、シャッタ13の開放時間すなわちシャッ
タ速度と、絞り37の開口径すなわち絞り値とを設定す
る。
【0042】カメラ1では、あらかじめ定められた関係
に従ってシャッタ速度と絞り値を設定するプログラムモ
ード、使用者が指定したシャッタ速度に応じて絞り値を
設定するシャッタ優先モード、使用者が指定した絞り値
に応じてシャッタ速度を設定する絞り優先モード、およ
び使用者が指定したシャッタ速度と絞り値を採用するマ
ニュアルモードの、4通りの露出制御モードを選択する
ことができる。マニュアルモードにおいては、CPU1
8が算出した露出値どおりの設定とはならないが、使用
者が指定したシャッタ速度と絞り値での露出が適正であ
るか否かを、算出した露出値に基づいて判断して、判断
結果を表示する。
【0043】各測光領域に付する重みは可変であり、C
PU18は被写体の位置に応じて各測光領域の重みを設
定する。したがって、背景の明るさを考慮しながら、被
写体が適正な露出となる露出値を設定することができ
る。また、測光領域の重み付け次第で、スポット測光、
中央重点測光、平均測光等の種々の測光方法で露出制御
をすることもできる。
【0044】本実施形態のカメラ1では、多点測距素子
の測距領域の数を3に設定し、多分割測光素子の測光領
域の数を14に設定している。多点測距素子21aと多
分割測光素子22aの関係を図5に示す。多点測距素子
21aの3つの測距領域をそれぞれ領域1〜領域3で表
すと、領域2は、フィルムFのコマの中央に位置し、領
域1および領域3はそれぞれ領域2の左右に位置する。
領域2では対を成すセンサが水平方向に配置され、領域
1および領域3では対を成すセンサが垂直方向に配置さ
れている。
【0045】多分割測光素子22aの14の測光領域を
領域BV0〜BV13で表すと、領域BV1〜領域BV
13は同じ大きさに設定されており、領域BV1〜領域
BV4を下列、領域BV5〜領域BV9を中央列、領域
BV10〜領域BV13を上列とする水平方向の3列に
配置されている。領域BV1〜領域BV13の相互の間
隔は等しく、中央列の3領域BV6〜BV8はそれぞれ
他の6つの領域で囲まれている。領域BV0は、領域B
V1〜領域BV13が位置する部位を除く全体に設定さ
れている。
【0046】領域BV6、領域BV7および領域BV8
はそれぞれ、多点測距素子21aの領域1、領域2およ
び領域3に対応する位置にある。したがって、例えば、
被写体が領域1に位置するときは、領域BV6で被写体
からの光が検出されることになる。
【0047】調光モジュール23は複数の調光領域を有
する多分割調光素子を備えており、フラッシュ撮影に際
して、被写体や背景によって反射された照射光を各調光
領域で受けて、各調光領域の受光量をCPU18に出力
する。CPU18は、各調光領域の受光量の総和が所定
の基準値に達した時に、適度な量の光が被写体に照射さ
れたと判断して、フラッシュ制御モジュール41を介し
て発光を停止させる。
【0048】発光停止の基準値は可変であり、CPU1
8は各調光領域の受光量の分布および被写体の位置に応
じて基準値を設定する。受光量の総和を求めるときの各
調光領域の寄与率も可変であり、CPU18は被写体の
位置に応じて各調光領域の寄与率を設定する。したがっ
て、背景の明るさを考慮しながら、被写体を適度な明る
さに照明することができる。
【0049】本実施形態のカメラ1では、多分割調光素
子の調光領域の数を4に設定している。多点測距素子2
1aと多分割調光素子23aの関係を図6に示す。多分
割調光素子23aの4つの調光領域をそれぞれセル0〜
セル3で表すと、セル1〜セル3は同じ大きさに設定さ
れており、セル2が中央に、セル1およびセル3がセル
2の左右に配置されている。セル0はセル1〜セル3が
位置する部位を除く全体に設定されている。
【0050】セル1、セル2およびセル3はそれぞれ、
多点測距素子21aの領域1、領域2および領域3に対
応する位置にある。したがって、例えば、被写体が領域
1に位置するときは、被写体によって反射された照射光
はセル1で検出されることになる。
【0051】多点測距素子21a、多分割測光素子22
aおよび多分割調光素子23aの位置関係を図7に示
す。3つの測距領域は3つの測光領域に含まれるととも
に3つの調光領域にも含まれ、多点測光素子21aで検
出した被写体の位置を、露出制御および調光制御に直接
利用することが可能になっている。すなわち、CPU1
8は、合焦の判定に用いた測距領域に対応する測光領域
の重みを大きくすることで、被写体の明るさに重点をお
いて露出制御をすることができ、また、合焦の判定に用
いた測距領域に対応する調光領域の寄与率を大きくする
ことで、被写体の照明に重点をおいて調光制御をするこ
とができる。
【0052】なお、ここに示した多点測距素子21aの
測距領域、多分割測光素子22aの測光領域および多分
割調光素子23aの調光領域の数および配置は一例にす
ぎず、他の領域数や配置様式に設定することも可能であ
る。
【0053】カメラ1は、撮影開始の指示があった後、
撮影レンズ30の焦点が被写体に対して合焦になっては
じめて撮影を行うAF優先モードと、撮影レンズ30の
焦点が被写体に対して合焦になっているか否かにかかわ
らず、撮影開始の指示があった時直ちに撮影を行うレリ
ーズ優先モードの、2つの撮影モードを有している。い
ずれの撮影モードにおいても、測距情報は撮影レンズ3
0の焦点調節のほか、露出制御とフラッシュ撮影時の調
光制御に利用される。
【0054】カメラ1の動作制御のための回路構成の概
略を図8に示す。カメラ1は、測距モジュール21、調
光モジュール23等の前述の諸回路のほかに、電力を必
要とする各部に電力を供給する電源部51、使用者によ
って操作される操作部52、カメラ1の設定状況等の諸
情報を表示する表示部53、フィルムFを給送するモー
ター54、およびモーター54を駆動するドライバ55
を備えている。CPU18は電源部51からの電力供給
を制御し、操作部52が所定の時間操作されないときに
は、電力供給を停止させる。
【0055】CPU18は、測距モジュール21に測距
を繰り返し行わせて、その都度全ての測距領域からコン
トラストデータを得て測距情報を求め、測距情報に応じ
て撮影レンズ30の焦点調節を行う。図8は、AFアク
チュエータ32が撮影レンズ30に備えられている図2
および図4の構成を表しており、撮影レンズ30の焦点
調節はレンズCPU36を介して行われる。AFアクチ
ュエータ32がカメラボディ10に備えられている構成
では、CPU18がAFアクチュエータ32を直接制御
することになる。
【0056】レンズCPU36は、撮影レンズ30の焦
点距離、絞り37の開放絞り値等の撮影レンズ30に関
する情報をCPU18に与え、CPU18はそれらの情
報をカメラ1の制御に利用する。レンズCPU36は、
また、CPU18からの指示に応じて、絞り制御ユニッ
ト38を介して絞り37の開閉を制御する。
【0057】CPU18は、フラッシュ制御モジュール
41からバウンス照射のための光照射の方向、デフュー
ザの装着の有無等のフラッシュ部40の設定に関する情
報を受け取り、コンデンサの充電、発光の開始、発光の
停止等、照射光の発光およびその準備の指示をフラッシ
ュ制御モジュール41に与える。
【0058】CPU18は、測光モジュール22に測光
の開始や終了の指示を与え、各測光領域の受光量を表す
情報を測光モジュール22から受け取って露出制御に用
いる。また、CPU18は、フラッシュ撮影に際して、
調光モジュール23に受光の開始の指示を与え、各調光
領域の受光量を表す情報を調光モジュール23から受け
取る。受光開始の指示はフラッシュ制御モジュール41
への発光開始の指示に同期して与えられる。
【0059】CPU18は、測距モジュール21のセン
サ上の像のコントラストが低く適切な測距情報が得られ
ないとき、補助光モジュール24に指示を与えてAF補
助光を発光させる。測距情報を露出制御および調光制御
に利用するために、AF補助光は合焦ロック後にも必要
に応じて発せられる。
【0060】操作部52にはボタン、ダイヤル等の種々
の操作部材が設けられ、各操作部材にはその操作状況を
CPU18に伝達するためのスイッチが備えられてい
る。これらのスイッチには、スイッチS1、スイッチS
2、モードスイッチSMODE、セルフタイマースイッ
チSSELF、プレビュースイッチSPV、ブラケット
スイッチSBR、フィルタスイッチSFILT、および
予備発光スイッチSPREが含まれる。各スイッチの設
定はCPU18に伝えられる。
【0061】スイッチS1はレリーズボタン(不図示)
が半押しされた時に閉じ、スイッチS2はレリーズボタ
ンが全押しされた時に閉じる。スイッチS1およびスイ
ッチS2が閉じることによって発生する信号を、それぞ
れ信号S1および信号S2という。信号S1は制御動作
の開始を指示するものであり、CPU18は信号S1を
受けている間すなわちレリーズボタンが半押し以上され
ている間、測距情報の生成、撮影レンズ30の焦点調
節、露出値の算出等の、撮影に必要な所定の制御動作を
繰り返し行う。
【0062】信号S2は撮影すなわちフィルムFの露光
の開始を指示するものであり、CPU18は信号S2を
与えられると、レリーズ優先モードではシャッタ13を
直ちに開かせ、AF優先モードでは撮影レンズ30が被
写体に対して合焦になった時にシャッタ13を開かせ
る。このとき、設定されている露出制御モードに応じ
て、シャッタ速度や絞り値を測光モジュール22の出力
から算出した値または使用者によって指定された値に設
定する。フラッシュ撮影をする場合には、CPU18は
フラッシュ制御モジュール41に照射光の発光を行わせ
て、反射された照射光を調光モジュール23に受光させ
る。
【0063】モードスイッチSMODEは、AF優先と
レリーズ優先の撮影モードの選択を指示するものであ
り、セルフタイマースイッチSSELFは、操作後所定
時間が経過したときに撮影を開始するセルフタイマー撮
影を指示するものである。プレビュースイッチSPV
は、算出されたまたは指定された絞り値まで絞り37を
絞り込ませることを指示するものであり、ブラケットス
イッチSBRは、算出した最適の露出値を含むように露
出値を変化させながら複数コマの撮影を行うブラケット
撮影を指示するものである。フィルタスイッチSFIL
Tは、撮影レンズ30へのフィルタの装着を検出するも
のであり、予備発光スイッチSPREは、フラッシュ撮
影に際して照射光の予備発光を行うか否かを指示するも
のである。
【0064】図示しないが、操作部51にはこのほかに
も、電力供給の開始を指示する電源スイッチ、露出制御
モードの選択を指示するスイッチ、オートフォーカスと
マニュアルフォーカスの選択を指示するスイッチ等、様
々なスイッチが設けられている。
【0065】表示部53は、液晶表示装置(LCD)や
発光ダイオード(LED)より成り、撮影モード、露出
制御モード、フィルムFの残りのコマ数、電源部51の
残存電力、撮影レンズ30の焦点状態等のカメラ1の状
況に関する様々な情報を表示する。表示部53は、カメ
ラボディ10の上面と、ファインダ内のペンタタプリズ
ム15の周辺に配設されている。
【0066】カメラ1における焦点調節制御、露出制御
および調光制御の処理について、図9〜図24を参照し
ながら説明する。図9はカメラ1のレリーズ優先モード
での制御動作全体の概略の流れを示すフローチャートで
ある。動作開始後CPU18は、全測距領域について測
距情報が得られたか否かを示すためのフラグDVCAL
OK_Fを0にしてクリアし(ステップ#2)、レリー
ズボタンの半押し操作による信号S1の有無を判定する
(#4)。信号S1がないときは#2に戻り、レリーズ
ボタンが操作されるのを待つ。
【0067】信号S1があるときは、測距モジュール2
1に指示を与えてコントラストデータを出力させ(#
6)、測距情報を求める演算を行う(#8)。ここで求
められた測距情報は、焦点調節および合焦の判定に用い
られるほか、撮影直前の被写体位置に基づいて露出制御
や調光制御をするために利用される。次いで、測距情報
に応じて撮影レンズ30のフォーカスレンズ31を駆動
する駆動制御を行う(#10)。この駆動制御では、A
Fアクチュエータ32に所定量の駆動を指示するだけ
で、その駆動が完了するのを待つことはしない。#8で
求めた測距情報から、撮影レンズが被写体に対して合焦
になったと判定したときには、AFアクチュエータに駆
動の指示を与えることを止めて合焦ロックを行う。
【0068】次いで、合焦ロックをした直後であるか否
かを判定する(#12)。後述するように、#4〜#3
0までの処理は信号S2が発せられるまで繰り返される
が、#12ではこのステップに至るのが合焦ロック後初
めてであるか否かにより、合焦ロック直後であるか否か
を判定する。合焦ロック直後でないときには、#24に
進む。
【0069】合焦ロック直後のときには、測距領域の中
に低コントラストのものが1つ以上あったか否かを判定
する(#14)。低コントラストの測距領域の数は、#
8の演算処理において、フラグLOWCON_NOに設
定されており、その値を判定する。低コントラストの測
距領域がなければ#20に進み、低コントラストの測距
領域が1つでもあれば、補助光モジュール24にAF補
助光を発光させて(#16)、AF補助光を用いた状態
でのコントラストデータを測距モジュール21より得る
(#18)。
【0070】次いで、測距情報を求める演算を行う(#
20)。この演算は、露出制御および調光制御に用いる
測距情報を得るためのものであり、#8で行う演算とは
異なる。演算には、低コントラストの測距領域がなかっ
た場合には#6で得たコントラストデータが用いられ、
低コントラストの測距領域があった場合には、#18で
得たコントラストデータが用いられる。低コントラスト
の測距領域があった場合でも、AF補助光を発すること
によりコントラストは高くなって、その測距領域につい
てもほぼ確実に測距情報が得られる。
【0071】測距領域の撮影範囲がAF補助光が届かな
いほど遠距離にある場合には、その測距領域のコントラ
ストは低いままであるが、その場合は遠距離であるとい
う情報が得られる。したがって、全ての測距領域につい
て測距情報が得られることになる。そこで、フラグDV
CALOK_Fを1にセットして、全測距領域について
測距情報が得られたことを示す(#22)。
【0072】次いで、撮影レンズ30の焦点距離、選択
されている露出制御モード、照射光を予備発光させるか
否か、バウンス照射するか否か、デフューザが装着され
ているか否か等の撮影条件に関する情報を取得する(#
24)。そして、測光モジュール22に指示を与えて定
常光の受光量を検出させ(#26)、得られた受光量お
よび#20で求めた測距情報に基づいて露出値を求める
AE演算を行う(#28)。
【0073】以上の処理で撮影開始の準備が整い、指示
があり次第撮影を開始することができる。そこで、レリ
ーズボタンの全押し操作による信号S2の有無を判定す
る(#30)。信号S2がないときには、#4に戻って
上記の処理を繰り返す。使用者がレリーズボタンから指
を離していたときには信号S1もなくなっており、その
ときは再度信号S1が発せられるのを待って、#6以降
の処理を行う。
【0074】信号S2があったときは、レリーズルーチ
ンに進む。まず、メインミラー11のはね上げによる光
路上からの退避、シャッタ13を開くためのシャッタ制
御ユニット14のチャージ等の準備動作を行い(#3
6)、絞り37を#28のAE演算で求めた絞り値まで
絞って(#38)、シャッタを開く(#40)。そし
て、照射光を発光させるか否かを判定して(#42)、
発光させるときにはフラッシュ制御モジュール41に指
示を与えて照射光を発光させる(#44)。発光開始の
指示と同時に調光モジュール23に受光開始の指示を与
えて、その受光量が#28で求めた基準値に達した時点
で、照射光の発光を終了させる。
【0075】また、シャッタを開いたときから経過時間
を計り(#46)、経過時間が#28で求めたシャッタ
速度(SS)の値に達した時点でシャッタを閉じる(#
48)。最後に、メインミラーの復帰、フィルムの給
送、絞りの開放等の次のコマの撮影のための準備を行っ
て(#50)、処理を終了する。
【0076】図10はカメラ1のAF優先モードでの制
御動作全体の概略の流れを示すフローチャートである。
AF優先モードの処理は、ステップ#30と#36の間
にステップ#32と#34が存在する点で、レリーズ優
先モードの処理と異なる。
【0077】AF優先モードでは、信号S2によって撮
影開始が指示されたとき(#30)、マニュアルフォー
カスが選択されているか否かを判定する(#32)。マ
ニュアルフォーカスが選択されているときには、レリー
ズルーチンに進んで#36以降の処理を行う。マニュア
ルフォーカスではなくオートフォーカスが選択されてい
るときには、フラグDVCALOK_Fが1であるか否
かにより、全測距領域について測距情報が得られたか否
か、すなわち合焦ロックがなされたか否かを判定する
(#34)。フラグDVCALOK_Fが1のときには
レリーズルーチンに進み、0のときには#4に戻って、
合焦ロックがされるのを待つ。
【0078】マニュアルフォーカスにおいては、#10
のレンズ駆動制御は使用者の手動操作に応じて行われ
る。他の処理はレリーズ優先モードの処理と同じであ
り、重複する説明は省略する。
【0079】以下、測距モジュール21、測光モジュー
ル22、および調光モジュール23が図7に示したよう
に配設されている場合を例にとって、制御処理について
より詳しく説明する。ここで、各測距領域を番号n(n
=1〜3)で、各測光領域を番号k(k=0〜13)
で、各調光領域を番号m(m=0〜3)でそれぞれ区別
して表し、測距領域n、測光領域k、調光領域mに対応
するパラメータを、それぞれ末尾に番号n、番号k、番
号mを有する符号で表す。また、測光領域をアイランド
と呼び、測光領域kの受光量をその測光領域を表す符号
BVkと同一の符号で表す。
【0080】図9および図10のステップ#8における
測距情報を求める演算処理の流れを、図11に示す。ま
ず、測距モジュール21からのコントラストデータを読
み込み(ステップ#102)、低コントラストの測距領
域の数を示すフラグを0にしてクリアする(#10
4)。そして、前述の検出距離DVを有効に利用し得る
か否かを判定する(#106)。
【0081】フォーカスレンズ31の絶対位置が判って
おり、検出距離DVを有効に利用できるときは、各アイ
ランドnについて検出距離DVrelnを求める(#1
08〜#120)。検出距離DVrelnは、具体的に
は次のように定める。まず、各アイランドnについて、
コントラストの高低にかかわらず、コントラストデータ
とフォーカスレンズの絶対位置から検出距離DVを算出
し、算出した値を各アイランドnの検出距離DVrel
nとする(#110)。検出距離DV、DVreln
は、APEXシステムでの取り扱いを容易にするため
に、m単位で求めた値を2を底とする対数で表す。
【0082】次いで、各アイランドが低コントラストで
あるか否かを判定する(#112)。低コントラストの
ときには、そのアイランドnの検出距離DVrelnを
無限遠に相当するDV値であるDV∞に置き換え(#1
14)、低コントラストの測距領域数を示すフラグLO
WCON_NOに1を加算する(#116)。値DV∞
は表現し得る最大値、例えば1バイトで表現するときは
255とする。
【0083】フォーカスレンズ31の絶対位置が判って
おらず、検出距離DVを有効に利用できないときは、各
アイランドnについて、検出距離DVrelnを大きな
値にするとともに、結像位置とフィルムFとの距離であ
るデフォーカス量DFrelnを求める(#122〜#
130)。すなわち、無限遠相当の値DV∞を各アイラ
ンドnの検出距離DVrelnとし(#124)、各ア
イランドnのデフォーカス量DFを算出してそれぞれの
デフォーカス量DFrelnとする(#126)。デフ
ォーカス量DF、DFrelnはμm単位で表し、その
符号は、結像位置がフィルムFの後方の場合を+
(正)、前方の場合を−(負)とする。
【0084】こうして求めたデフォーカス量DFrel
nのうちから値の小さいものを、コントラストの大小を
も考慮して選択し、焦点調節および合焦判定に用いる。
また、この演算は処理の流れが図9および図10のステ
ップ#8に至るごと行われるから、ここで求める検出距
離DVrelnおよびデフォーカス量DFrelnは、
常に最新の値に更新されることになり、撮影に際しては
撮影直前の測距情報となる。
【0085】図9および図10のステップ#20におけ
る測距情報を求める演算処理の流れを図12に示す。ま
ず、測距モジュール21からのコントラストデータを読
み込み(ステップ#202)、撮影レンズ30が被写体
に対して合焦となったことの判定に用いたアイランド
(合焦アイランドという)の番号をフラグAFLOCK
_NOにセットする(#204)。そして、合焦アイラ
ンドについて検出距離DVおよびデフォーカス量DFを
算出して、合焦アイランドの検出距離DVAFおよびデ
フォーカス量DFAFとする(#206、#208)。
【0086】次いで、各アイランドnについて、検出距
離DVafnおよびデフォーカス量DFafnを求める
(#210〜#228)。まずアイランドの番号nをフ
ラグAFLOCK_NOの値と比較して、そのアイラン
ドが合焦アイランドであるか否かを判定する(#21
2)。アイランドnが合焦アイランドのときは、既に求
めた検出距離DVAFおよびデフォーカス量DFAF
を、そのアイランドの検出距離DVafnおよびデフォ
ーカス量DFafnとする(#222、#224)。
【0087】アイランドnが合焦アイランドでないとき
は、そのアイランドについて、コントラストの高低にか
かわらず、検出距離DVを算出して、これを検出距離D
Vafnとする(#214)。そして、アイランドnが
低コントラストであるか否かを判定し(#216)、低
コントラストであれば、検出距離DVafnの値を無限
遠に相当する値DV∞に置き換える(#218)。次い
で、そのアイランドについてデフォーカス量DFを算出
して、これをデフォーカス量DFafnとする(#22
0)。
【0088】ここで求められる検出距離DVafnおよ
びデフォーカス量DFafnは合焦時の測距情報であ
り、合焦後に、使用者がカメラの向きを変えあるいは被
写体が移動して、構図が変化したときには、撮影時の測
距情報とは一致しなくなる。
【0089】図9および図10のステップ#28におけ
るAE演算の処理の流れを図13に示す。まず、ステッ
プ#8および#20で求めた測距情報、すなわち図11
の検出距離DVreln、デフォーカス量DFreln
および図12の検出距離DVafn、デフォーカス量D
Fafnを読み込み(ステップ#302)、測光モジュ
ール22の出力を読み込む(#304)。また、その時
点での撮影レンズ30の焦点距離flを読み込んで(#
306)、像倍率βを算出する(#308)。
【0090】次いで、測光モジュール22の出力から、
調光モジュール23の各調光領域(セル)mに対応する
部位の輝度BVCmを求める輝度データ算出処理を行い
(#310)、さらに、求めた輝度データを参照して、
合焦時の測距情報と最新の測距情報を修正し、いくつか
の制御パラメータを得る処理を行う(#312)。
【0091】測距情報を修正し、後の制御で用いるパラ
メータを算出した後、撮影シーンの状況を判断するとと
もに、その結果を用いて合焦ロック後に構図の変化があ
ったか否かを検出するシーン状況演算処理を行う(#3
14)。また、露出制御および調光制御に用いるため
に、測光モジュール22の受光量から主たる撮影対象で
ある被写体の輝度BVSと背景の輝度BVAを求める輝
度データ算出処理(#316)を行う。この輝度データ
の算出はシーン状況に応じて行い、構図に変化があった
ときとなかったときとで算出方法を違える。
【0092】輝度データを算出した後、フラッシュ撮影
を行うか否かの判定を行う(ステップ#318)。カメ
ラ1では、定常光のみによって撮影を行う定常光撮影
と、フラッシュ部40より照射光を発するフラッシュ撮
影が可能である。フラッシュ撮影には、被写体が暗く背
景が明るいときの逆光フラッシュ撮影、シャッタ速度を
長くして定常光による比較的暗い被写体を撮影しながら
一時的に被写体を明るくするスローシンクロ撮影、被写
体と背景の双方が暗いときの暗中発光撮影、および使用
者が発光を強制的に指示する強制発光撮影があり、それ
ぞれ異なる露出制御が行われる。スローシンクロ撮影は
使用者によって指示されるが、逆光条件下での撮影にお
いては逆光フラッシュ撮影が優先される。
【0093】#318では、照射光を発光させるか否か
を示すフラッシュ発光要求フラグを設定するとともに、
どの露出制御を選択するかの判定も行う。
【0094】次いで、フラッシュ発光要求フラグの値を
参照して照射光を発光させるか否かを判定し(#32
0)、発光させないときは、定常光撮影で用いる絞り値
AVおよびシャッタ速度TVを算出する(#322)。
発光させるときは、フラッシュ撮影で用いる絞り値AV
およびシャッタ速度TVを選択した制御に応じて算出し
(#324)、さらに、調光制御に用いるために、各調
光領域mの寄与率WTafmを測距情報に基づいて算出
し(#326)、調光補正量ΔEVBを測距情報に基づ
いて算出しておく(#328)。
【0095】図13のステップ#310における調光領
域に対応する輝度BVCmの算出処理を図14に示す。
セル0に対応する部位の輝度BVC0は、中央の3つを
除く10の測光領域BV1〜BV5、BV9〜BV13
の受光量にそれらの平均を求める関数処理を施して得た
値とし、セル1〜セル3に対応する部位の輝度BVC1
〜BVC3は、それぞれ中央の測光領域BV6〜BV8
の受光量とする。輝度BVC1〜BVC3はアイランド
1〜3の輝度でもある。なお、受光量および輝度はAP
EXシステムでの取り扱いを容易にするために2を底と
する対数で表す。
【0096】輝度BVC0は、対数平均、指数平均およ
び逆指数平均のいずれで求めてもよい。平均を求める関
数f(BVk)は、例えば、最も簡単な対数平均ではf
(BVk)=BVkとなる。
【0097】図13のステップ#312における測距情
報の修正と制御パラメータの算出の処理の流れを図15
に示す。まず、各アイランドnの合焦時の検出距離DV
afnを修正する(ステップ#404〜#418)。修
正は合焦時に低コントラストであったアイランドについ
てのみ行う。この修正を、撮影画角が所定値よりも大き
いか否か、および被写体が所定距離よりも近距離に位置
しているか否かに応じて行うために、焦点距離と検出距
離に閾値を設定しておく(ステップ#402)。具体的
には、焦点距離の閾値flthを28mmに、検出距離
の閾値DVthを0.75にする。
【0098】上記設定に続き、検出距離DVafnが値
DV∞であるかを判定する(#406)。判定結果が偽
のときには修正を行わない。判定結果が真のとき、すな
わち合焦時にアイランドnが低コントラストであったと
きには、焦点距離flが閾値flth以上であり、かつ
合焦アイランドの検出距離DVAFが閾値DVth以上
であるかを判定する(#408)。この判定結果が偽の
とき、すなわち、撮影画角が広角側のときまたは被写体
が近距離に位置しているときには、検出距離DVafn
を合焦アイランドの検出距離DVAFで置き換える(#
414)。
【0099】#408の判定結果が真のとき、すなわち
撮影画角が望遠側でしかも被写体が近距離に位置しない
ときときには、2つの定数C1、C2を定め(#41
0)、そのアイランドに対応する測光領域の輝度BVC
nに定数C1を乗じて定数C2を加えた値と合焦アイラ
ンドの検出距離DVAFのうち大きい方を、検出距離D
Vafnとする。具体的には、定数C1およびC2はそ
れぞれ−0.75および0.6とする。
【0100】合焦時の検出距離DVafnの修正後、合
焦時の各アイランドnの検出距離DVafnから合焦ア
イランドの検出距離DVAFを減じて検出距離差ΔDV
afnを求め(#420)、3つの検出距離差ΔDVa
fnの和を、背景が被写体からどの程度離れているかを
示す背景抜け度合DEG_Tとする(#422)。検出
距離差ΔDVafnの和が負のときは背景抜け度合DE
G_Tは0とする。
【0101】また、最新の各アイランドnの検出距離D
Vrelnから合焦時の合焦アイランドの検出距離DV
AFを減じて、検出距離差ΔDVrelnを求める(#
424)。さらに、アイランドごとに最新の検出距離D
Vrelnから合焦時の検出距離DVafnを減じて、
検出距離変化量ΔDVnを求める(#426)。
【0102】次いで、各アイランドnの最新の検出距離
差ΔDVrelnを置き換える(#428〜#43
6)。この置き換えは低コントラストのものについての
み行う。まず、検出距離DVrelnが値DV∞である
かを判定する(#430)。判定結果が偽のときには修
正を行わない。判定結果が真のときは、そのアイランド
に対応する部位の輝度BVCnと他のアイランドに対応
する部位の輝度に関数処理を施した値を、検出距離差Δ
DVrelnとする(#432)。この関数f(BVC
n)は、例えば、f(BVCn)=BVCn−(BVC
0+BVC1+BVC2+BVC3)/4とする。
【0103】最新の検出距離差ΔDVrelnを置き換
えた後、合焦時の各アイランドnのデフォーカス量DF
afnから合焦アイランドのデフォーカス量DFAFを
減じてデフォーカス量差ΔDFafnを求め(#43
8)、また、最新の各アイランドnのデフォーカス量D
Frelnから合焦時の合焦アイランドのデフォーカス
量DFAFを減じてデフォーカス量差ΔDFrelnを
求める(#440)。さらに、アイランドごとに最新の
デフォーカス量DFrelnから合焦時のデフォーカス
量DVafnを減じて、デフォーカス変化量ΔDFnを
求める(#442)。
【0104】図13のステップ#314におけるシーン
状況の演算と構図変化の検出の処理の流れを図16に示
す。この処理では、シーン状況を表すパラメータとし
て、測距モジュール21の各アイランドnに像を形成し
た物体が背景であることの程度を表す背景度合DEG_
Anと、各アイランドnに像を形成した物体までの距離
が撮影レンズ30の合焦距離に近いことの程度を表す合
焦近傍度合DEG_Snとを求める。最初に、検出距離
DVを有効に利用し得るか否かを判定する(ステップ#
502)。
【0105】フォーカスレンズ31の絶対位置が判って
おり、検出距離DVを有効に利用できるときは、検出距
離DVから背景度合DEG_Anと合焦近傍度合DEG
_Snを求める(#504〜#514)。まず、各アイ
ランドnについて背景度合DEG_Anを算出する(#
506)。背景度合DEG_Anは、図15のステップ
#424で求めて一部を#432で置き換えた最新の検
出距離差ΔDVrelnに定数C3を乗じ、これに定数
C4と加えることにより得る。
【0106】ただし、背景度合DEG_Anには上限と
下限を設ける。具体的には、定数C3およびC4をそれ
ぞれ12および−2とし、上限値および下限値をそれぞ
れ16および1とする。このとき、上限値16と下限値
1に対応する検出距離差ΔDVrelnは1.5と0.
25である。
【0107】次いで、検出距離差ΔDVrelnの絶対
値ΔDVabsnを求め(#508)、さらに、合焦近
傍度合DEG_Snを算出する(#510)。合焦近傍
度合DEG_Snは、検出距離差の絶対値ΔDVabs
nに定数C5を乗じ、これに定数C6を加えることによ
って得る。合焦近傍度合DEG_Snにも上限と下限を
設ける。具体的には、定数C5およびC6をそれぞれ−
16および20とし、上限値および下限値をそれぞれ1
6および0とする。上限値16と下限値0に対応する絶
対値ΔDVabsnは0.25と1.25となる。
【0108】そして、合焦後の構図の変化により検出距
離に変化の生じたアイランドの数を求めて、構図変化ア
イランド数NUM_Kとする(#516)。検出距離の
変化の有無は、図15のステップ#426で各アイラン
ドについて算出した検出距離変化量ΔDVnの絶対値
が、所定値、例えば0.75、を超えるか否かに基づい
て判断する。
【0109】フォーカスレンズ31の絶対位置が判って
おらず、検出距離DVを有効に利用できないときは、デ
フォーカス量DFから背景度合DEG_Anと合焦近傍
度合DEG_Snを求める(#518〜#530)。ま
ず、合焦の判定に用いるデフォーカス量DFの範囲幅Δ
dfを、絞り37の開放絞り値に基づいて設定する(#
520)。具体的には、アペックス値で表した開放絞り
値AV0に8を乗じて56を加えた値を合焦判定範囲幅
Δdfとする。この値はμm単位である。
【0110】そして、各アイランドnについて背景度合
DEG_Anを算出する(#522)。背景度合DEG
_Anは、図15のステップ#440で求めた最新のデ
フォーカス量差ΔDFrelnに定数C3を乗じ、これ
に定数C4と加えることにより得る。ただし、背景度合
DEG_Anには上限と下限を設ける。具体的には、定
数C3およびC4をそれぞれ−15/(2・Δdf)お
よび−6.5とし、上限値および下限値をそれぞれ16
および1とする。このとき、上限値16と下限値1に対
応するデフォーカス量差ΔDVrelnは、−3・Δd
fと−Δdfである。
【0111】次いで、デフォーカス量差ΔDFreln
の絶対値ΔDFrelnを求め(#524)、さらに、
合焦近傍度合DEG_Snを算出する(#526)。合
焦近傍度合DEG_Snは、デフォーカス量差の絶対値
ΔDFabsnに定数C5を乗じ、これに定数C6を加
えることによって得る。合焦近傍度合DEG_Snにも
上限と下限を設ける。具体的には、定数C5およびC6
をそれぞれ−10/|Δdf|および26とし、上限値
および下限値をそれぞれ16および0とする。上限値1
6と下限値0に対応する絶対値ΔDFabsnは、|Δ
df|と2.6・|Δdf|となる。
【0112】そして、合焦後の構図の変化によりデフォ
ーカス量に変化の生じたアイランドの数を求めて、構図
変化アイランド数NUM_Kとする(#532)。デフ
ォーカス量の変化の有無は、図15のステップ#442
で各アイランドについて算出したデフォーカス変化量Δ
DFnの絶対値が、所定値、例えば合焦判定範囲幅Δd
fの絶対値の2.2倍、を超えるか否かに基づいて判断
する。
【0113】その後、各測距領域nの合焦近傍度合DE
G_Snの総和SUM_Sを求め(#534)、また、
各測距領域nの背景度合DEG_Anの総和SUM_A
を求める(#536)。そして、構図変化アイランド数
NUM_Kが2以上であるか否かを判定して(#53
8)、全体として構図変化があったか否かを示す構図変
化フラグSCNMV_Fを、構図変化アイランド数NU
M_Kが2以上のときは1に(#540)、2未満のと
きは0に設定する(#542)。
【0114】最後に、調光制御に利用するために、背景
に対応しているアイランドの数を表す背景領域数NUM
_Aを求める(#544)。具体的には、背景度合DE
G_Anが12を超えるアイランドを背景領域とする。
【0115】図13のステップ#316における被写体
の輝度BVSと背景の輝度BVAの算出処理の流れを図
17に示す。輝度BVS、BVAは各測光領域の受光量
BVkに重み付けをした値の総和として求める。重みと
しては、被写体用のものと背景用のものの2種類を用い
る。まず、各測光領域について被写体用の重みGskと
背景用の重みGakを設定する(ステップ#602、#
604)。後述するように、これらの重みGsk、Ga
kは可変である。
【0116】次いで、14の測光領域全てについて受光
量BVkに被写体用の重みGskを乗じてその総和を求
め、求めた総和を重みGskの総和で除して、被写体輝
度BVSとする(#606)。同様に、14の測光領域
全てについて受光量BVkに背景用の重みGakを乗じ
てその総和を求め、求めた総和を重みGakの総和で除
して、背景輝度BVAとする(#608)。
【0117】上記のステップ#602および#604で
の重み設定の具体的な処理の流れを図18に示す。ま
ず、全ての測光領域の被写体用の重みGskと背景用の
重みGakを0とする(ステップ#612)。
【0118】そして、被写体用の重みGskを各測光領
域について個別に設定する(#614〜#618)。こ
のとき、構図変化フラグSCNMV_Fを参照して合焦
後に構図の変化があったか否かを判定し(#614)、
構図変化の有無に応じて設定を違える。
【0119】構図変化がなかったときには、各測光領域
の被写体用の重みGskを、対応するまたは近隣のアイ
ランドの合焦近傍度合DEG_Snに基づいて設定する
(#616)。具体的には、下列、中央列および上列の
左端側の測光領域BV1、BV5、BV10について
は、左のアイランド1の合焦近傍度合DEG_S1を重
みGs1、Gs5、Gs10とし、各列の右端側の測光
領域BV4、BV9、BV13については、右のアイラ
ンド3の合焦近傍度合DEG_S3を重みGs4、Gs
9、Gs13とする。
【0120】各列の中央左寄りの測光領域BV2、BV
6、BV11については、左のアイランド1の合焦近傍
度合DEG_S1と中央のアイランド2の合焦近傍度合
DEG_S2の和を重みGs2、Gs6、Gs11と
し、各列の中央右寄りの測光領域BV3、BV8、BV
12については、中央のアイランド2の合焦近傍度合D
EG_S2と右のアイランド3の合焦近傍度合DEG_
S3の和を重みGs3、Gs8、Gs12とする。中央
の測光領域BV7については、3つのアイランド1〜3
の合焦近傍度合DEG_S1〜DEG_S3の和を重み
Gs7とする。ただし、各重みGskには全て上限を定
め、上記で求めた値が16を超えたときには重みGsk
は16とする。
【0121】構図変化があったときには、各測光領域の
被写体用の重みGskを、あらかじめ定めておいた値に
設定する(#618)。具体的には、中央列の中央の3
つの測光領域BV6〜BV8については、重みGs6〜
Gs8を16とし、他の測光領域BV1〜BV5、BV
9〜BV13については、重みGs1〜Gs5、Gs9
〜Gs13を8とする。この設定により、中央重点平均
測光に基づく露出制御がなされる。
【0122】次いで、背景用の重みGakを各測光領域
について個別に設定する(#620〜#624)。この
とき、構図変化フラグSCNMV_Fを参照して合焦後
に構図の変化があったか否かを判定し(#620)、構
図変化の有無に応じて設定を違える。
【0123】構図変化がなかったときには、各測光領域
の背景用の重みGakを、対応するまたは近隣のアイラ
ンドの背景度合DEG_Anに基づいて設定する(#6
22)。この設定は被写体用の重みGskの設定と全く
同様に行う。
【0124】構図変化があったときには、各測光領域の
背景用の重みGakを、あらかじめ定めておいた値に設
定する(#618)。具体的には、測光領域BV0を除
く全ての測光領域BV1〜BV13の重みGa1〜Ga
13を16とする。この設定により、平均測光に基づく
露出制御がなされる。
【0125】なお、構図に変化がなかったときの重みG
skおよびGakを、それぞれ合焦近傍度合DEG_S
nおよび背景度合DEG_Anに基づきながら他の値に
設定するようにしてもよい。また、構図に変化があった
ときの重みGskおよびGakを、それぞれ合焦近傍度
合DEG_Sおよび背景度合DEG_Anに基づいて設
定することも可能である。
【0126】ただし、構図が変化したときは、被写体が
いずれかのアイランドに対応する保証はなく、また、対
応していてもそのコントラストが高いとは限らないか
ら、必ずしも合焦近傍度合DEG_Snの信頼性が高い
とはいえない。同様に、背景度合DEG_Anも信頼性
が低下する。したがって、構図が変化したときは、重み
GskおよびGakを、合焦近傍度合DEG_Snや背
景度合DEG_Anに基づいて設定するのではなく、上
記のように固定値とする方が、より適正な露出が得られ
る可能性が高く好ましい。
【0127】図13のステップ#318におけるフラッ
シュ撮影を行うか否かの判定と露出制御の選択の処理の
流れを図19に示す。まず、フラッシュ制御モジュール
41が接続されているか否かを判定する(ステップ#7
02)。フラッシュ制御モジュール41が接続されてい
ない場合は、フラッシュ部40の電源が投入されていな
いので、定常光制御を行う。定常光制御においては、図
17のステップ#606で算出した被写体輝度BVSを
制御輝度BVTとし(#714)、フラッシュ発光する
か否かを示すフラッシュ要求フラグに0を設定する(#
724)。
【0128】フラッシュ制御モジュール41が接続され
ている場合、すなわちフラッシュ部40の電源が投入さ
れている場合は、まず手振れ限界の輝度BVHとして所
定の値を設定する(#704)。そして、逆光フラッシ
ュ撮影の条件が成立するか否か(#706)、スローシ
ンクロ撮影の条件が成立するか否か(#708)、被写
体輝度BVSが手振れ限界の輝度BVHより小さいとい
う条件が成立するか否か(#708)を判定する。
【0129】逆光フラッシュ撮影の条件は、背景の輝度
が被写体より極端に高い場合に成立する。この判定は、
各測光領域の受光量のデータを用いて行う。逆光フラッ
シュ撮影の条件が成立する場合は、逆光フラッシュ制御
を行う。逆光フラッシュ制御においては、図17のステ
ップ#608で算出した背景輝度BVAに所定の補正量
αを加算した値を制御輝度BVTとする(#722)。
【0130】使用者によりスローシンクロ撮影を行うこ
とが指定されている場合は、スローシンクロ撮影の条件
が成立すると判定し、スローシンクロ制御を行う。スロ
ーシンクロ制御においては、背景輝度BVAを制御輝度
BVTとする(#720)。
【0131】被写体輝度BVSが手振れ限界輝度BVH
より小さい場合には、暗中発光制御を行う。暗中発光制
御においては、手振れ限界輝度BVHを制御輝度BVT
とする(#718)。
【0132】上記いずれの条件も成立しない場合は、フ
ラッシュ部40の制御モードが自動発光制御モードに設
定されているか否かを判定する(#712)。フラッシ
ュ部40の制御モードは、撮影者により指定されるもの
で、自動発光制御モードと強制発光制御モードのいずれ
かが指定される。自動発光制御モードとは、フラッシュ
発光の有無が撮影状況に応じて自動で選択されるモード
であり、強制発光制御モードとは、撮影状況にかかわら
ずフラッシュ発光がなされるモードである。
【0133】ステップ#712において自動発光制御モ
ードが指定されている場合は、フラッシュ発光を行う必
要がないと判定し、定常光制御を行う。すなわち、被写
体輝度BVSを制御輝度BVTとする(#714)。強
制発光制御モードが指定されている場合は、被写体輝度
BVSに所定の補正量γを加算した値を制御輝度BVS
とする(#716)。以下、強制発光制御、暗中発光制
御、スローシンクロ制御、逆光フラッシュ制御をまとめ
てフラッシュ光制御という。フラッシュ光制御において
は、フラッシュ発光要求フラグに1を設定する(#72
6)。
【0134】上記のようにして求めた制御輝度BVTに
フィルム感度SVを加算した値を制御露出EVTとする
(#728)。なお、フィルム感度SVは、フィルム装
着時に予め読み込まれている値である。
【0135】図13のステップ#322における定常光
撮影の絞り値AVおよびシャッタ速度TVの算出処理の
流れを図20に示す。まず、いずれの露出制御モードが
指定されているかを読み取る(ステップ#802)。シ
ャッタ優先モード、絞り優先モード、マニュアルモード
のいずれかが指定されている場合には、指定値に応じて
絞り値AV、シャッタ速度TVを設定する。
【0136】プログラムモードが指定されている場合
は、図19のステップ#728で算出した制御露出EV
Tが開放絞り値AV0に手振れ限界のシャッタ速度TV
Hを加算した値より大きいか否かを判定する(#80
4)。大きくない場合は、開放絞り値AV0を絞り値A
Vとし(#806)、制御露出EVTから絞り値AVを
減じた値をシャッタ速度TVとする(#808)。算出
したシャッタ速度TVが最低速シャッタ速度TVmin
より小さくなる場合は、最低速シャッタ速度TVmin
をシャッタ速度TVとするリミット処理を行う(#81
0)。
【0137】制御露出EVTが開放絞りAV0に手振れ
限界のシャッタ速度TVHを加算した値より大きい場合
は、絞り値AVを、AV=AV0+(EVT−(AV0
+TVH))/2とする(#812)。次いで、制御露
出EVTから絞り値AVを減じた値をシャッタ速度TV
とする(#814)。絞り値AVが最小絞り値AVma
xより大きくなる場合は、最小絞り値AVmaxを絞り
値AVとし、制御露出EVTから最小絞り値AVmax
を減じた値をシャッタ速度TVとするリミット処理を行
う(#816)。シャッタ速度TVが最高速シャッタ速
度TVmaxより大きい場合は、最高速シャッタ速度T
Vmaxをシャッタ速度TVとするリミット処理を行う
(#816)。
【0138】図13のステップ#324におけるフラッ
シュ撮影の絞り値AVおよびシャッタ速度TVの算出処
理の流れを図21に示す。まず、いずれの露出制御モー
ドが指定されているかを読み取る(ステップ#90
2)。シャッタ優先モード、絞り優先モード、マニュア
ルモードのいずれかが指定されている場合には、指定値
に応じて絞り値AV、シャッタ速度TVを設定する。
【0139】プログラムモードが指定されている場合
は、図19のステップ#728で算出した制御露出EV
Tが開放絞り値AV0にシンクロ同調速度TVHを加算
した値より大きいか否かを判定する(#904)。フラ
ッシュ光制御のプログラムモードにおいては、フラッシ
ュ発光による光の当たり方にむらが生じないように、シ
ャッタ全開時にフラッシュ発光がなされるように制御す
る。フラッシュ発光による光の当たり方にむらが生じな
い限界のシャッタ速度をシンクロ同調速度TVXとす
る。シャッタ速度TVがシンクロ同調速度TVX以下で
あれば、むらが生じない。
【0140】制御露出EVTが開放絞り値AV0にシン
クロ同調速度TVHを加算した値より大きくない場合
は、開放絞り値AV0を絞り値AVとし(#906)、
制御露出EVTから絞り値AVを減じた値をシャッタ速
度TVとする(#908)。シャッタ速度TVが最低速
シャッタ速度TVminより小さい場合は、最低速シャ
ッタ速度TVminをシャッタ速度TVとするリミット
処理を行う(#910)。
【0141】制御露出EVTが開放絞り値AV0にシン
クロ同調速度TVXを加算した値より大きい場合は、シ
ンクロ同調速度TVXをシャッタ速度TVとし(#91
2)、制御露出EVTからシャッタ速度TVを減じた値
を絞り値AVとする(#914)。絞り値AVが最小絞
り値AVmaxより大きい場合は、最小絞り値AVma
xを絞り値AVとするリミット処理を行う(#91
6)。
【0142】図13のステップ#326における各調光
領域(セル)mの寄与率WTafmの算出処理の流れを
図22に示す。なお、測距領域nに対応する調光領域m
(m=n)の寄与率をWTafnで表す。寄与率WTa
fmは、通常の条件での撮影では各測距領域nの合焦近
傍度合DEG_Snに基づいて算出するが、特定の条件
下では一定にする方がよいこともある。そこで、まず、
4つの調光領域0〜3の寄与率WTaf0〜WTaf3
を全て等しく値8に設定する(ステップ#1002)。
【0143】次いで、特定の条件に該当するか否かの判
定を行う(#1004〜#1014)。具体的には、マ
ニュアルフォーカスであるか否かの判定(#100
4)、検出距離DVを有効に利用し得るか否かの判定
(#1006)、背景領域数NUM_Aが3であるか否
か、すなわち全ての測距領域が背景であるか否かの判定
(#1008)の判定、セルフタイマー撮影であるか否
かの判定(#1010)、フラッシュブラケット撮影で
あるか否かの判定(#1012)、およびフラグSCN
MV_Fが1であるか否か、すなわち合焦ロック後に構
図の変化があったか否かの判定(#1014)を行う。
いずれかの判定結果が真であれば、#1002で設定し
た値をそのまま寄与率WTafmとするために、#10
26に進む。
【0144】これは次の理由による。マニュアルフォー
カスでは、被写体に対して撮影レンズが合焦になってい
る保証がなく、合焦近傍度合DEG_Snの信頼性が低
いからである。セルフタイマー撮影は定常光が不足して
いるときに多く行われ、合焦近傍度合DEG_Snの信
頼性が低くなることが多いからである。フラッシュブラ
ケット撮影は、発光量を変えながら複数コマの撮影を行
うものであり、寄与率を変化させない方がその撮影目的
を達成し易いからである。全ての測距領域が背景と判断
されるのは風景の撮影のように主たる撮影対象がない場
合であり、合焦近傍度合DEG_Snにあまり意味がな
いからである。構図に変化があったときは、合焦近傍度
合DEG_Snの信頼性が低下するからである。
【0145】また、検出距離DVを有効に利用し得ない
ときは、合焦近傍度合DEG_Snは検出距離差ΔDV
relnではなくデフォーカス量差ΔDFrelnから
求められ、信頼度が多少低下するからである。ただし、
デフォーカス量差ΔDFrelnから求めた合焦近傍度
合DEG_Snに基づいて寄与率WTafmを求めるこ
とも可能であり、そのようにする場合は、ステップ#1
006は省略する。
【0146】#1004〜#1014の判定結果が全て
偽のときは、測距領域nに対応する調光領域の寄与率W
Tafnを合焦近傍度合DEG_Snに基づいて算出す
る(#1016〜#1022)。すなわち、合焦近傍度
合DEG_Snに定数C7を乗じ、これに定数C8を加
えた値を寄与率WTafnとする(#1018)。ただ
し、寄与率WTafnには上限と下限を設ける。具体的
には、定数C7およびC8をそれぞれ0.5625およ
び−0.4375とし、上限値および下限値をそれぞれ
8および0.125とする。このとき、上限値8と下限
値0.125に対応する合焦近傍度合DEG_Snは、
15と1である。また、調光領域0の寄与率WTaf0
は0とする(#1024)。
【0147】次いで、図14で求めた4つの輝度BVC
0〜BVC3を参照して、定常光の輝度の高い調光領域
について寄与率mを補正する(#1026)。具体的に
は、輝度BVCmが値9.5を超えるときに、#100
2で設定した寄与率WTafmまたは#1018で算出
した寄与率WTafmの1/4の値とする。これによ
り、撮影範囲内の一部に光源等の著しく明るい物体があ
る場合でも、その明るい物体の影響の少ない調光制御を
することができる。
【0148】最後に、各調光領域mの寄与率WTafm
を規格化する(#1028)。規格化は、4つの寄与率
WTafmのうちの最大値で各調光領域mの寄与率WT
afmを除算することによって行う。
【0149】図13のステップ#328における調光補
正量ΔEVBの算出処理の流れを図23に示す。補正量
ΔEVBはAPEX値で表す。まず、調光補正量ΔEV
Bの最大値ΔEVBmaxを求める(ステップ#110
2)。これは、図16のステップ#536で求めた背景
度合の総和SUM_Aに定数C9を乗じ、これに定数C
10を加算することによって行う。ただし、調光補正量
最大値ΔEVBmaxには上限と下限を設ける。具体的
には、定数C9およびC10をそれぞれ−1/16およ
び3/8とし、上限値および下限値をそれぞれ0および
−1.5とする。このとき、上限値0と下限値−1.5
に対応する背景度合の総和SUM_Aは、6と30であ
る。
【0150】次いで、全測距領域について測距情報が得
られたか否かを示すためのフラグDVCALOK_Fが
0であるか否か、すなわち合焦ロックが行われる前であ
るか否かの判定(#1104)、セルフタイマー撮影で
あるか否かの判定(#1106)、フラッシュブラケッ
ト撮影であるか否かの判定(#1108)、プレビュー
の状態すなわち絞り37が絞り込まれているか否かの判
定(#1110)、およびフラグSCNMV_Fが1で
あるか否か、すなわち合焦ロック後に構図の変化があっ
たか否かの判定(#1112)を行う。
【0151】#1104〜#1112の判定結果が全て
偽のときは、、次の#1118で使用する値Δとして調
光補正量最大値ΔEVBmaxを設定する(#111
4)。#1104〜#1112のいずれかの判定結果が
真のときは、値Δとして調光補正量最大値ΔEVBma
xの1/2を設定する(#1116)。これは、構図に
変化があった場合等の上記条件が満たされている場合
に、過剰な補正をするのを避けるためである。
【0152】次いで、像倍率βと背景輝度BVAに基づ
いて補正量ΔEVBを求める(#1118)。ここで
は、像倍率βを1/10以上、1/10〜1/25、1
/25〜1/40、1/40以下の4段階に分類し、背
景輝度BVAをBv値1未満、1〜3、3〜6、6以上
の4段階に分類して、段階ごとに補正量ΔEVBを設定
する。
【0153】具体的には、像倍率βが1/10以上であ
れば背景輝度BVAにかかわらず補正量ΔEVBを0と
し、背景輝度BVAがBv1〜3であれば像倍率βにか
かわらず補正量ΔEVBを0とする。背景輝度BVAが
Bv1未満のときは、像倍率βが小さくなるにつれて、
補正量ΔEVBを0.0から−0.6まで0.2刻みで
変える。背景輝度BVAがBv6以上のときは、像倍率
βの1/10〜1/25、1/25〜1/40、1/4
0以下の段階に応じて、補正量ΔEVBをΔ・2/8、
Δ・6/8、Δとする。また、背景輝度BVAがBv3
〜6のときは、背景輝度BVAがBv6以上のときの補
正量ΔEVBの半分とする。
【0154】次いで、求めた補正量ΔEVBを用いて、
フラッシュ撮影におけるフィルムFの感度の制御値SV
cを定める(#1120)。感度制御値SVcは、フィ
ルムFの真の感度SV、使用者が指定した露出補正量
(+/−)および使用者が指定した調光補正量(+/
−)FLの和から、算出した補正量ΔEVBを減じた値
とする。
【0155】上記処理では調光補正量最大値ΔEVBm
axを背景度合の総和SUM_Aから算出するようにし
たが、調光補正量最大値ΔEVBmaxを背景領域数N
UM_Aに応じて設定するようにしてもよい。この方法
による調光補正量ΔEVBの算出処理の流れを図24に
示す。
【0156】背景領域数NUM_Aの値0、1、2、3
に対応して、調光補正量最大値ΔEVBmaxを0、−
0.5、−1.0、−1.5に定めておく(ステップ#
1103)。この場合、上限値や下限値が自ずと設定さ
れることになる。以下の処理は上述のとおりであるの
で、重複する説明は省略する。
【0157】カメラ1における構図の変化の検出と、構
図の変化に応じた露出制御および調光制御について、具
体例を揚げて説明する。図25に示すように、合焦ロッ
ク時に被写体が測距モジュール21の測距領域2に位置
しており、その後に使用者がカメラ1の向きを変えて、
撮影直前に被写体が測距領域1に位置していたとする。
【0158】このとき、測距領域2の合焦ロック時の検
出距離DVaf2(=DVAF)と、合焦領域2の撮影
直前の検出距離DVrel2とを比較することにより、
構図に変化があったことが検出される。また、測距領域
2の合焦ロック時の検出距離DVaf2と、測距領域1
および測距領域3の撮影直前の検出距離DVrel1お
よびDVrel3とを比較することにより、撮影直前に
は被写体が測距領域1に位置することが判る。検出距離
DVaf2、DVrel〜DVrel3に代えてデフォ
ーカス量DFaf2、DFrel〜DFrel3を用い
ても、構図の変化や構図変化後の被写体位置は判る。
【0159】この場合、露出制御において、測距領域1
に対応する測光モジュール22の測光領域BV6(図7
参照)の重みGs6およびその周辺の測光領域の重みを
大きくする。これにより、測光領域BV6の受光量BV
6およびその周辺の受光量に重点をおいて露出値が設定
され、被写体が適正露出となる定常光撮影を行うことが
できる。
【0160】また、調光制御において、測距領域1に対
応する調光モジュールの23の調光領域1の寄与率WT
af1を高くし、他の調光領域の寄与率を低くする。こ
れにより、調光領域1の受光量に重点をおいて照射光の
照射終了時期すなわち発光量が定められ、フラッシュ撮
影で被写体を適正な露出とすることができる。
【0161】カメラ1における被写体と背景の位置関係
の検出と、その位置関係に応じた調光制御について、同
じく図25の具体例を参照して説明する。測距領域2の
合焦ロック時の検出距離DVaf2(=DVAF)と、
測距領域1〜測距領域3の撮影直前の検出距離DVre
l1〜DVrel3との比較から、測距領域1〜測距領
域3の背景度合DEG_A1〜DEG_A3および合焦
近傍度合DEG_S1〜DEG_S3が求められる。検
出距離DVaf2、DVrel1〜DVrel3に代え
てデフォーカス量DFaf2、DFrel1〜DFre
l3を用いても、同様である。
【0162】求めた背景度合DEG_A1〜DEG_A
3から、被写体による照射光の反射光は調光領域1で検
出されることが判る。また、背景に照射光が到達すると
すれば、背景による反射光を検出する調光領域の数NU
M_Aが2で、それらは調光領域2および調光領域3で
あることが判る。さらに、合焦近傍度合DEG_S2、
DEG_S3から被写体と背景との距離差が知られ、背
景による照射光の反射光をどの程度受光することになる
かが予測される。
【0163】このとき、調光領域1の寄与率WTaf1
を高くし、他の調光領域の寄与率を低くして、調光領域
1の受光量に重点をおいて照射光の発光量を定める。ま
た、背景による反射光量を考慮して、発光量を補正す
る。これにより、背景の影響が軽減されて、フラッシュ
撮影で被写体を適正な露出とすることができる。
【0164】合焦ロック後に構図の変化がなかったとき
も、全く同様にして、フラッシュ撮影に際して適正な発
光量を設定することができる。また、合焦ロックしなく
ても、撮影レンズ30の焦点調節に利用している測距領
域の撮影直前の検出距離またはデフォーカス量を、合焦
ロック時の検出距離DVAFまたはデフォーカス量DF
AFの代わりに使用すれば、背景度合DEG_A1〜D
EG_A3および合焦近傍度合DEG_S1〜DEG_
S3を求めることは可能であり、これらに基づいて調光
制御をするようにしてもよい。
【0165】以上説明したように、本実施形態のオート
フォーカスカメラ1は、複数の測光領域を有し焦点調節
のための測距情報を出力する多点測距手段と、測距領域
に各々対応する領域を含む複数の受光領域を有する多領
域受光手段と、合焦時の測距情報を出力する合焦時情報
出力手段と、撮影直前の測距情報を出力する撮影時情報
出力手段と、両出力手段の測距情報を比較して構図の変
化を検知する構図変化検知手段と、多領域受光手段によ
って検出された受光量と構図変化検知手段によって検知
された構図の変化に基づいて、撮影する像の露出を制御
する露出制御手段とを備えている。
【0166】この観点から見たカメラ1の構成を図26
に示す。この構成により、合焦ロック後に構図が変化し
た場合でも、撮影する像の露出を適正にすることができ
る。
【0167】多領域受光手段は被写体照明用の照射光が
発光せられたときの受光量を検出する照射光受光部を含
み、露出制御手段は照射光受光部で検出された受光量が
基準値に達した時に照射光の発光を停止させる調光制御
部を含んでいる。また、多領域受光手段は定常光の受光
量を検出する定常光受光部を含み、露出制御手段は定常
光受光部で検出された受光量に基づいて露出を制御する
定常光露出制御部を含んでいる。したがって、フラッシ
ュ撮影と定常光撮影のいずれにおいても、撮影する像の
露出を適正にすることができる。
【0168】また、本実施形態のカメラ1は、複数の測
距領域を有し複数の測距領域の各々で撮影対象までの距
離に関する測距情報を得る多点測距手段と、反射された
照射光を受光し受光量を検出する受光手段と、測距情報
から主たる撮影対象である被写体と背景の分布状態を検
出する主背状態検出手段と、被写体と背景の分布状態に
基づいて基準値を定め、受光手段によって検出された受
光量が基準値に達した時に照射光の発光を終了させる調
光手段とを備えている。
【0169】この観点から見たカメラ1の構成を図27
に示す。この構成により、フラッシュ撮影に際して、主
たる撮影対象である被写体と背景の分布状態に基づい
て、適正な調光制御をすることができる。
【0170】受光手段は、複数の測距領域に各々対応す
る領域を含む複数の受光領域で受光量を検出し、調光手
段は、被写体と背景の分布状態に基づいて受光領域の各
々に寄与率を設定して、各受光領域の受光量に寄与率を
乗じた総和が基準値に達した時に照射光の発光を終了さ
せる。したがって、被写体に重点をおいて発光量を定め
ることができ、被写体を適度な明るさに照明して撮影す
ることが可能である。
【0171】なお、上記実施形態で示した各測光領域の
重み、各調光領域の寄与率、調光補正量等の数値は全て
代表的な設定の具体的一例に過ぎず、他の様々な値を用
いることが可能である。撮影する像の明るさに関わる諸
要素は相互に関連しており、それらが整合してはじめて
適正な露出の像を撮影することが可能になるから、他と
の関連を考慮に入れて各数値を設定するのがよい。
【0172】また、銀塩フィルムを露光することにより
撮影を行うカメラの例を示したが、本実施形態の制御
は、電荷結合素子(CCD)によって光を電気信号に変
換することにより撮影を行うデジタルカメラにも適用可
能である。その場合、シャッタ速度にはCCDの光電変
換時間が対応することになり、露出値の設定では絞りと
光電変換時間を制御するとよい。
【0173】
【発明の効果】請求項1のオートフォーカスカメラによ
るときは、合焦ロック後の構図の変化を検出してそれに
応じて撮影する像の露出を制御するから、合焦ロック後
に使用者がカメラの向きを変えたり被写体が移動したり
しても、適正な露出の像を撮影することができる。特
に、像の露出を複数の受光領域の受光量に基づいて制御
することの特長が十分に発揮される。また、構図の変化
を測距情報から検出するようにしているので、構図の変
化を検出するための機構を別途備える必要がなく、カメ
ラの大型化を招くこともない。
【0174】請求項2のオートフォーカスカメラでは、
フラッシュ撮影に際して、照射光の発光量を構図の変化
に応じて調節することができるから、合焦ロック後に構
図の変化があった場合でも、適量の照射光を発すること
ができて適正な露出の像を撮影することができる。
【0175】請求項3のオートフォーカスカメラでは、
フラッシュ撮影に際して、撮影範囲内のどの部位に重点
をおいて照射光の発光量を定めるかを構図の変化に応じ
て変えることができるから、合焦ロック後に構図の変化
があった場合でも、適切な部位に重点をおいて発光量を
定めることができ、主たる撮影対象である被写体が適正
な露出となる像を撮影することができる。
【0176】請求項4のオートフォーカスカメラでは、
合焦ロック後に構図の変化があったときに、略均一な寄
与率に基づいて照射光の発光量を定めるから、合焦ロッ
ク時に定め撮影時には不適切となっている特定の部位に
重点をおいた量の照射光の発光が避けられる。したがっ
て、構図の変化があったときでも、発光量が過大になっ
たり過小になったりすることがなく、良好な露出の像を
撮影することができる。
【0177】請求項5のオートフォーカスカメラでは、
合焦ロック後に構図に変化があったときでも、主たる撮
影対象である被写体が何処に位置しているかおよび背景
が何処に位置しているかが判り、被写体に重点をおいて
発光量を定めることができる。したがって、確実に被写
体が適正な露出となる像を撮影することができる。
【0178】請求項6のオートフォーカスカメラでは、
定常光での撮影に際して、合焦ロック後に構図の変化が
あったときでも、シャッタ速度や絞り値等の露出に関わ
る要素を適切に設定することができて、適正な露出の像
を撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のカメラの制御に関する
構成の例を示す図。
【図2】 制御に関する構成の別の例を示す図。
【図3】 制御に関する構成の別の例を示す図。
【図4】 制御に関する構成の別の例を示す図。
【図5】 多点測距素子と多分割測光素子の関係を示す
図。
【図6】 多点測距素子と多分割調光素子の関係を示す
図。
【図7】 多点測距素子と多分割測光素子と多分割調光
素子の関係を示す図。
【図8】 動作制御のための回路構成の概略を示すブロ
ック図。
【図9】 レリーズ優先モードでの制御動作全体の概略
の流れを示すフローチャート。
【図10】 AF優先モードでの制御動作全体の概略の
流れを示すフローチャート。
【図11】 最新の測距情報を求める演算処理の流れを
示すフローチャート。
【図12】 合焦ロック時の測距情報を求める演算処理
の流れを示すフローチャート。
【図13】 露出制御に関するAE演算の処理の流れを
示すフローチャート。
【図14】 調光領域に対応する部位の輝度算出処理の
流れを示すフローチャート。
【図15】 測距情報の修正と制御パラメータの算出の
処理の流れを示すフローチャート。
【図16】 シーン状況の演算と構図変化の検出の処理
の流れを示すフローチャート。
【図17】 被写体輝度と背景輝度の算出処理の流れを
示すフローチャート。
【図18】 測光領域の重み設定の処理の流れを示すフ
ローチャート。
【図19】 フラッシュ撮影を行うか否かの判定と露出
制御の選択の処理の流れを示すフローチャート。
【図20】 定常光撮影の絞り値およびシャッタ速度の
算出処理の流れを示すフローチャート。
【図21】 フラッシュ撮影の絞り値およびシャッタ速
度の算出処理の流れを示すフローチャート。
【図22】 調光領域の寄与率の算出処理の流れを示す
フローチャート。
【図23】 調光補正量の算出処理の流れを示すフロー
チャート。
【図24】 調光補正量の別の算出処理の流れを示すフ
ローチャート。
【図25】 合焦ロック後に構図が変化したときの被写
体と測距領域の関係の例を示す図。
【図26】 上記カメラの焦点検出、露出制御および調
光制御の機能の一観点から見た構成を示すブロック図。
【図27】 上記カメラの焦点検出および調光制御の機
能の別の観点から見た構成を示すブロック図。
【図28】 従来のオートフォーカスカメラの調光制御
に関する構成を示す図。
【図29】 従来の別のオートフォーカスカメラの調光
制御に関する構成を示す図。
【図30】 従来の別のオートフォーカスカメラの露出
制御に関する構成を示す図。
【符号の説明】
1 オートフォーカスカメラ 10 カメラボディ 11 メインミラー 12 サブミラー 13 シャッタ 14 シャッタ制御ユニット 18 CPU 21 測距モジュール 21a 多点測距素子 22 測光モジュール 22a 多分割測光素子 23 調光モジュール 23a 多分割調光素子 24 補助光モジュール 30 撮影レンズ 31 フォーカスレンズ 32 AFアクチュエータ 33 AFエンコーダ 34 カプラ 36 レンズCPU 37 絞り 38 絞り制御ユニット 40 フラッシュ部 41 フラッシュ制御モジュール 52 操作部 53 表示部 F フィルム DV 検出距離 DVafn 合焦時検出距離 DVreln 最新検出距離 DF デフォーカス量 DFafn 合焦時デフォーカス量 DFreln 最新デフォーカス量 DEG_An 背景度合 DEG_Sn 合焦近傍度合 Gsk 測光領域重み NUM_K 背景領域数 SCNMV_F 構図変化フラグ WTafn 調光領域寄与率 ΔEVB 調光補正量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 滋人 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 市川 勉 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 上田 浩 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 鈴木 達弥 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 中丸 晃男 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H002 AB01 CC00 CD00 CD07 CD11 CD12 DB06 DB14 DB24 DB25 DB28 DB29 DB30 DB31 FB31 FB32 FB33 FB36 FB38 FB84 GA16 GA44 GA54 GA74 GA75 HA11 HA14 JA02 JA07 2H011 AA01 BA21 BB03 DA01 DA07 DA08 2H051 AA01 BA01 BA18 BA20 CA04 CB22 CC02 CC19 CE30 DA07 DA26 DC16 EA11 EA12 EA13 EB02 EB03 EB07 2H053 AA00 AA01 AA05 AD00 AD12 AD21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズが被写体に対して合焦になっ
    たときに撮影レンズの焦点をロックしておき、撮影レン
    ズの焦点をロックした状態に保って撮影を行うオートフ
    ォーカスカメラにおいて、 複数の測距領域を有し、前記複数の測距領域の各々で測
    距情報を繰り返し得て、得た測距情報を撮影レンズの焦
    点の調節および合焦の判定のために出力する多点測距手
    段と、 前記複数の測距領域に各々対応する領域を含む複数の受
    光領域を有し、受光量を前記複数の受光領域の各々で検
    出する多領域受光手段と、 撮影レンズが被写体に対して合焦になった時の前記複数
    の測距領域の測距情報を出力する合焦時情報出力手段
    と、 撮影直前の前記複数の測距領域の測距情報を出力する撮
    影時情報出力手段と、 前記合焦時情報出力手段が出力する測距情報と前記撮影
    時情報出力手段が出力する測距情報とを比較して構図の
    変化を検知する構図変化検知手段と、 前記多領域受光手段によって検出された受光量および前
    記構図変化検知手段によって検知された構図の変化に基
    づいて、撮影する像の露出を制御する露出制御手段とを
    備えることを特徴とするオートフォーカスカメラ。
  2. 【請求項2】 前記多領域受光手段は、被写体を照明す
    るための照射光が発せられたときの受光量を検出する照
    射光受光部を含み、 前記照射光受光部は、前記複数の測距領域に各々対応す
    る領域を含む複数の照射光受光領域を有し、 前記露出制御手段は、前記照射光受光部で検出された受
    光量が基準値に達した時に照射光の発光を停止させる調
    光制御部を含み、 前記調光制御部は、前記構図変化検知手段によって検知
    された構図の変化に応じて前記基準値を決定することを
    特徴とする請求項1に記載のオートフォーカスカメラ。
  3. 【請求項3】 前記多領域受光手段は、被写体を照明す
    るための照射光が発せられたときの受光量を検出する照
    射光受光部を含み、 前記照射光受光部は、前記複数の測距領域に各々対応す
    る領域を含む複数の照射光受光領域を有し、 前記露出制御手段は、前記照射光受光部で検出された受
    光量の総和が基準値に達した時に照射光の発光を停止さ
    せる調光制御部を含み、 前記調光制御部は、前記構図変化検知手段によって検知
    された構図の変化に応じて、前記照射光受光部の各照射
    光受光領域の受光量の総和への寄与率を決定することを
    特徴とする請求項1に記載のオートフォーカスカメラ。
  4. 【請求項4】 前記構図変化検知手段は、前記合焦時情
    報出力手段が出力する測距情報と前記撮影時情報出力手
    段が出力する測距情報のうち、撮影レンズが被写体に対
    して合焦になったことの判定に用いられた測距領域の測
    距情報を比較して、両者の大小に応じて構図の変化の有
    無を判定し、 前記調光制御部は、構図の変化があると判定されたとき
    に、前記照射光受光部の全ての照射光受光領域の寄与率
    を略同じに決定することを特徴とする請求項3に記載の
    オートフォーカスカメラ。
  5. 【請求項5】 前記構図変化検知手段は、前記合焦時情
    報出力手段が出力する測距情報のうちの撮影レンズが被
    写体に対して合焦になったことの判定に用いられた測距
    領域の測距情報と、前記撮影時情報出力手段が出力する
    測距情報の各々とを比較して、前記複数の測距領域の各
    々について差を求め、 前記調光制御部は、前記複数の測距領域の各々について
    求められた差に応じて、前記照射光受光部の各照射光受
    光領域の寄与率を決定することを特徴とする請求項3に
    記載のオートフォーカスカメラ。
  6. 【請求項6】 前記多領域受光手段は、定常光の受光量
    を検出する定常光受光部を含み、 前記定常光受光部は、前記複数の測距領域に各々対応す
    る領域を含む複数の定常光受光領域を有し前記露出制御
    手段は、前記定常光受光部の各定常光受光領域で検出さ
    れた受光量に基づいて露出を制御する定常光露出制御部
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のオートフォー
    カスカメラ。
JP25977298A 1998-09-14 1998-09-14 オートフォーカスカメラ Pending JP2000089290A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25977298A JP2000089290A (ja) 1998-09-14 1998-09-14 オートフォーカスカメラ
US09/396,351 US6240253B1 (en) 1998-09-14 1999-09-14 Automatic focusing camera

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25977298A JP2000089290A (ja) 1998-09-14 1998-09-14 オートフォーカスカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000089290A true JP2000089290A (ja) 2000-03-31

Family

ID=17338763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25977298A Pending JP2000089290A (ja) 1998-09-14 1998-09-14 オートフォーカスカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000089290A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002229093A (ja) * 2001-02-01 2002-08-14 Canon Inc 撮像装置、およびその露出制御方法、およびその動作処理プログラム、およびそのプログラムを記憶した記憶媒体
KR100824392B1 (ko) * 2000-06-28 2008-04-22 소니 가부시끼 가이샤 전자 기기 내장 카메라의 노출 제어 장치
JP2008233491A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Fujitsu Ltd 制御装置、電子機器、制御方法、及び制御プログラム
JP2016071042A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 キヤノン株式会社 発光制御装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100824392B1 (ko) * 2000-06-28 2008-04-22 소니 가부시끼 가이샤 전자 기기 내장 카메라의 노출 제어 장치
JP2002229093A (ja) * 2001-02-01 2002-08-14 Canon Inc 撮像装置、およびその露出制御方法、およびその動作処理プログラム、およびそのプログラムを記憶した記憶媒体
JP2008233491A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Fujitsu Ltd 制御装置、電子機器、制御方法、及び制御プログラム
JP2016071042A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 キヤノン株式会社 発光制御装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6240253B1 (en) Automatic focusing camera
JPH04257830A (ja) カメラの閃光調光制御装置
EP0636923B1 (en) Camera having red-eye reducing function
US6240252B1 (en) Camera
JP3077791B2 (ja) ストロボ内蔵カメラ
JP3927655B2 (ja) カメラ
JP3032829B2 (ja) ズームレンズ付カメラ
JP2000275512A (ja) カメラ
JP2000089290A (ja) オートフォーカスカメラ
JPH04371935A (ja) カメラの自動調光装置
JP2000089316A (ja) カメラ
JP3647085B2 (ja) カメラシステム
JP2000081647A (ja) カメラ
JP2003043549A (ja) カメラの調光制御装置
JPH0534757A (ja) カメラ
JP2000089292A (ja) カメラ
JP2000089291A (ja) 多分割調光装置およびカメラ
JPH0262510A (ja) 電動ズームレンズ付きカメラ
US5150148A (en) Camera with improved ability to photograph moving objects
JP2864551B2 (ja) 自動焦点カメラ
JP4419284B2 (ja) 閃光撮影可能なカメラ
JP2770465B2 (ja) 自動焦点カメラ
JP2982229B2 (ja) 高輝度処理回路
JP2006017854A (ja) 撮像装置及び閃光発光装置
JP2974462B2 (ja) カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040930

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20041112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041124

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20041124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060725