JP2003042014A - キャニスタパージシステム - Google Patents

キャニスタパージシステム

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JP2003042014A JP2001226436A JP2001226436A JP2003042014A JP 2003042014 A JP2003042014 A JP 2003042014A JP 2001226436 A JP2001226436 A JP 2001226436A JP 2001226436 A JP2001226436 A JP 2001226436A JP 2003042014 A JP2003042014 A JP 2003042014A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関停止後の吸気通路からの燃料ベーパ放出
を防止する。 【解決手段】 内燃機関100の燃料タンク11からの
蒸発燃料をキャニスタ10に吸着させる。パージ配管1
4上にパージポンプ20を設け、機関運転中はパージポ
ンプを正転方向に運転してキャニスタ内の燃料ベーパを
機関の吸気通路1にパージする。機関停止後にはパージ
ポンプ20の逆転方向運転を行い、吸気通路内の残留燃
料の蒸発により発生する燃料ベーパをキャニスタに送り
吸着させる。これにより、機関停止後に吸気通路内に発
生する燃料ベーパが大気に放出されることが確実に防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャニスタパージ
システムに関し、詳細にはパージポンプを備えたキャニ
スタパージシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料タンク内の蒸発燃料(燃
料ベーパ)の大気放出を防止するために、タンク内の燃
料ベーパを活性炭などの吸着剤を収容したキャニスタに
導いて一旦吸着剤に吸着させるエバポパージシステムが
一般に知られている。このようなエバポパージシステム
では、キャニスタ内の吸着剤が吸着した燃料ベーパで飽
和することを防止するために、キャニスタと機関吸気通
路とをパージ通路で接続し、機関運転中に大気をキャニ
スタを通して吸気通路に吸入するようにしている。これ
により、吸着剤に吸着された燃料ベーパが吸入空気によ
り脱離(パージ)され吸気とともに機関に吸入されて燃
焼する。
【0003】すなわち、キャニスタを大気と機関吸気通
路とに同時に連通させることにより吸気通路の負圧によ
り大気がキャニスタ内の吸着剤を通過してパージ通路か
ら吸気通路に吸引され、空気がキャニスタ内の吸着剤を
通過する際に吸着剤に吸着された燃料ベーパが吸着剤か
ら脱離し、パージ通路からは空気と燃料ベーパとの混合
気(パージガス)が吸気通路内に流入する。吸気通路に
流入した燃料ベーパは機関吸気とともに機関の燃焼室に
吸入されるため、キャニスタからの燃料ベーパは大気に
放出されることなく機関燃焼室で燃焼する。
【0004】ところが、通常のパージシステムでは機関
吸気通路の負圧によりキャニスタからパージガスを吸入
しているため、吸気通路に発生する負圧が小さい機関で
はキャニスタのパージを行うことができない問題があ
る。例えば、気筒内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射
弁を備え、気筒圧縮行程に気筒内に燃料噴射を行い、点
火プラグ近傍のみに可燃範囲の空燃比の混合気を成層さ
せ、全体としては理論空燃比より極めて高い空燃比での
希薄燃焼運転を行う機関などでは、希薄燃焼運転時には
原則としてスロットル弁による吸入空気量調節は行わな
い。
【0005】このため、希薄燃焼運転時にはスロットル
弁はほぼ全開とされており、吸気通路には負圧はほとん
ど発生しない。このような機関では希薄燃焼運転時には
吸気負圧を利用したキャニスタパージを行うことができ
ないため、例えば強制的にキャニスタ内の燃料ベーパを
吸気通路にパージするパージポンプが用いられる。パー
ジポンプを用いたキャニスタパージシステムの例として
は、例えば特許第2900704号公報に記載されたも
のがある。同公報のパージシステムは、吸気通路とキャ
ニスタとを接続するパージ通路上に、キャニスタ内の燃
料ベーパを強制的に吸入して吸気通路に送るパージポン
プを設けた構成とされている。同公報のパージシステム
は、パージポンプから吐出されたパージガスの一部をパ
ージポンプの吸入側に環流させるようにしたことによ
り、吸気通路に供給されるパージガス中の燃料ベーパ濃
度の変動を抑制するようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特許第29007
04号の装置は、機関運転中にキャニスタのパージを行
うことにより、燃料ベーパがキャニスタに吸着されずに
大気に放出されることを有効に防止している。しかし、
上記特許第2900704号の装置は機関運転中のキャ
ニスタのパージは有効に行えるものの、機関停止後の吸
気通路からの燃料ベーパの放散は防止することができな
い問題がある。
【0007】内燃機関の機関停止後には、種々の原因に
より機関吸気通路に燃料ペーパが発生する。例えば、機
関運転中に気筒燃焼室に供給された燃料が機関停止とと
もに燃焼しないまま気筒内に滞留したような場合には、
機関停止後に気筒内で燃料が蒸発し、燃料ペーパが発生
する。従って、停止時に吸気弁が開弁している気筒があ
ると、気筒から燃料ベーパが流出して吸気通路内に燃料
ベーパが充満するようになる。また、機関運転中に吸気
ポート壁面に液状のまま付着した燃料が機関停止時に残
留していると、機関停止後に壁面付着燃料が蒸発し吸気
通路内に燃料ベーパが形成される。更に、燃料噴射弁を
有する機関では機関停止後に燃料噴射弁内に滞留した燃
料が吸気通路内にわずかに漏出し、吸気通路内で燃料ベ
ーパを形成する場合がある。
【0008】このように機関停止後に吸気通路内に燃料
ベーパが発生すると、生成した燃料ベーパは吸気通路内
に充満し、更には吸気通路の開口(吸気口)から大気に
漏出するようになり、燃料ベーパ(炭化水素)による大
気汚染が生じる原因となる場合がある。上記問題に鑑
み、本発明は機関運転中のみならず機関停止後の吸気通
路からの燃料ベーパの大気放散を防止可能なキャニスタ
のパージシステムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関の燃料タンク内の蒸発燃料を吸着する
キャニスタと、前記燃料タンク内の燃料液面上部空間を
前記キャニスタに接続するベーパ通路と、前記キャニス
タと機関吸気通路とを接続するパージ通路と、前記キャ
ニスタと大気とを連通する大気ポートと、前記吸気通路
内の気体を前記パージ通路を介して前記キャニスタに供
給する、機関の運転とは独立して作動可能なパージポン
プと、前記機関停止後に、前記パージポンプを作動させ
て機関吸気通路内に滞留する燃料ベーパをキャニスタ内
に供給するパージポンプ制御手段と、を備えたキャニス
タパージシステムが提供される。
【0010】すなわち、請求項1の発明では機関吸気通
路内に滞留した燃料ベーパをキャニスタに供給するパー
ジポンプが設けられている。パージポンプは、電動機な
どの機関運転とは独立して作動可能な駆動源に駆動さ
れ、機関停止後も作動可能である。このため、機関停止
後に吸気通路内に発生した燃料ベーパはパージポンプを
作動させることによりキャニスタに送られ、キャニスタ
内の吸着剤に吸着される。これにより、機関停止後の吸
気通路からの燃料ベーパの放散が防止される。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプは逆転運転可能なポンプであり、前記パージポ
ンプ制御手段は、前記機関運転時には前記パージポンプ
を正転方向に運転することにより前記キャニスタ内の燃
料ベーパをパージ通路を介して機関吸気通路に供給し、
機関停止後に機関吸気通路に滞留する燃料ベーパをキャ
ニスタ内に供給する場合には、前記パージポンプを逆転
方向に運転する、請求項1に記載のキャニスタパージシ
ステムが提供される。
【0012】すなわち、請求項2の発明では請求項1の
パージポンプは、正転運転と逆転運転との両方が可能な
ポンプとされる。機関運転中にパージポンプを正転運転
すると、ポンプを通る気体の流れ方向はキャニスタ内の
燃料ベーパを吸気通路に流す方向となり、キャニスタの
パージが行われる。また、機関停止後にパージポンプを
逆転運転すると、ポンプを通る気体の流れは吸気通路か
らキャニスタに向う方向となり、吸気通路内に滞留した
燃料ベーパがキャニスタに吸着される。これにより、単
一のパージポンプで機関運転中のみならず機関停止後の
燃料ベーパの大気放出を防止することが可能となる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプは、前記パージ通路上に配置されている、請求
項1または2に記載のキャニスタパージシステムが提供
される。
【0014】すなわち、請求項3の発明ではパージポン
プは吸気通路とキャニスタとを接続するパージ通路上に
配置されている。この場合は、ポンプの正転運転中はキ
ャニスタ内の燃料ベーパはパージ通路上のポンプ内を通
って吸気通路に送られ、ポンプの逆転運転中は吸気通路
内の燃料ベーパはポンプ内を逆方向に流れてキャニスタ
に送られる。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプは、前記キャニスタの大気ポートに接続されて
いる、請求項1または2に記載のキャニスタパージシス
テムが提供される。
【0016】すなわち、請求項4の発明ではパージポン
プはキャニスタの大気ポートに接続されている。この場
合にはポンプの正転運転中は大気がパージポンプにより
キャニスタ内に圧送され、キャニスタに吸着された燃料
ベーパを脱離させてパージ通路から吸気通路内に流入す
る。また、ポンプの逆転運転が行われると、キャニスタ
により燃料ベーパを除去された後の空気がキャニスタか
ら吸引されキャニスタ内が負圧になる。これにより、吸
気通路内に滞留した燃料ベーパがパージ通路からキャニ
スタに流入するようになる。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプ制御手段は、機関停止後の機関温度が予め定め
た所定温度以下の場合には前記パージポンプの作動を中
止する、請求項1から4のいずれか1項に記載のキャニ
スタパージシステムが提供される。
【0018】すなわち、請求項5の発明では機関停止後
の機関温度が所定温度以下の場合にはパージポンプの作
動を停止する。機関温度が低い場合には吸気通路壁面温
度もそれに応じて低くなっている。このため、機関温度
が低い場合には吸気通路内の燃料の蒸気圧も低くなり吸
気通路内に残留した燃料の蒸発が生じにくくなる。この
状態では吸気通路から外部にはほとんど燃料ベーパが放
出されなくなるため、パージポンプを停止しても燃料ベ
ーパの大気放散は生じない。従って、本発明では機関温
度が燃料ベーパの大気放出を生じない程度まで低下して
いる場合にはパージポンプを停止することによりポンプ
駆動エネルギーを低減することが可能となっている。な
お、機関温度は、例えば吸気通路壁面温度を直接計測す
ることにより検出することも可能であるが、冷却水温
度、吸気温度、或は吸気通路内の吸気温度等を機関温度
などのいずれか1つまたはそれ以上を検出し機関温度を
表すパラメータとして用いるようにしても良い。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプ制御手段は、機関停止後のパージポンプの作動
を所定時間継続した後パージポンプを停止するととも
に、前記所定運転時間を機関停止後の機関温度が高いほ
ど短く設定する、請求項1から4のいずれか1項に記載
のキャニスタパージシステムが提供される。
【0020】すなわち、請求項6の発明では実際に吸気
通路に燃料ベーパが発生している間だけパージポンプを
運転する。吸気通路内の燃料ベーパの発生は機関停止後
の機関温度が高いほど発生量が多くなる。このため、停
止後の機関温度が高い場合には比較的短時間で吸気通路
内に残留した燃料が蒸発して燃料ベーパとなる。このた
め、機関停止後パージポンプを作動させた場合には機関
温度が高いほど短時間で吸気通路内に残留した燃料の全
量が燃料ベーパの形でキャニスタに吸着され、その後は
吸気通路内に燃料ベーパが発生しなくなる。本発明で
は、吸気通路内に燃料ベーパが発生している間だけパー
ジポンプを運転することにより、ポンプ駆動エネルギー
を低減することが可能となっている。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプ制御手段は、機関停止後所定の遅れ時間経過後
に前記パージポンプの作動を開始するとともに、前記所
定遅れ時間を機関停止時の機関温度に基づいて設定す
る、請求項1から4のいずれか1項に記載のキャニスタ
パージシステムが提供される。
【0022】すなわち、請求項7の発明ではパージポン
プは吸気通路に発生した燃料ベーパが実際にパージ通路
と吸気通路との接続部に到達するタイミングで運転が開
始される。パージポンプはパージ通路を介して吸気通路
内から燃料ベーパを吸入する。しかし、燃料ベーパは主
に吸気通路の吸気ポート近傍で発生するのに対して、吸
気通路とパージ通路との接続部(パージ口)は吸気ポー
トから離れた位置にあるため、吸気ポート近傍で発生し
た燃料ベーパがパージ口まで到達するまでに遅れ時間が
生じる。この遅れ時間は、例えば機関温度が高く機関停
止後に燃料ベーパが急激かつ多量に発生する場合には短
く、機関温度が低く燃料ベーパの発生量が少ない場合に
は長くなる。本実施形態では、機関停止時の機関温度に
基づいてパージポンプ作動の遅れ時間を設定することに
より、実際に燃料ベーパがパージ口に到達したタイミン
グでパージポンプの作動を開始することができる。これ
により、パージポンプを真に必要なタイミングで作動さ
せることが可能となり、ポンプの駆動エネルギーを低減
することが可能となる。
【0023】請求項8に記載の発明によれば、前記パー
ジポンプ制御手段は更に、機関停止後に機関停止時より
機関温度が上昇した場合には、機関温度の上昇に応じて
前記パージポンプを作動させる請求項1から7のいずれ
か1項に記載のキャニスタパージシステムが提供され
る。
【0024】すなわち、請求項8の発明では、機関停止
後に機関温度が上昇した場合にパージポンプの逆転方向
運転を行う。例えば、機関停止時の機関温度が低かった
場合には、吸気ポートに滞留した燃料のうち多くの部分
は蒸発しないで吸気ポートに残留する。このため、仮に
機関停止時にパージポンプを作動させても吸気ポートに
残留する燃料をなくすことはできない。しかし、低温時
に吸気ポートに残留した燃料も、例えば気温の上昇や直
射日光の輻射熱などにより機関温度(吸気ポートの温
度)が機関停止時より高くなると、蒸発して燃料ベーパ
になり吸気通路から大気に漏出する場合がある。本発明
は、この機関温度上昇による燃料ベーパの放出を防止す
るために、機関温度が機関停止時より上昇した場合に
は、温度上昇に応じてパージポンプを作動させる。ここ
で、「温度上昇に応じてパージポンプを作動させる」と
は、温度がある上昇幅だけ上昇した場合にパージポンプ
の作動を開始することのみならず、例えば温度の上昇幅
に応じてポンプの作動継続時間を変えること、或は、機
関停止後所定の上昇幅だけ機関温度が上昇する毎にパー
ジポンプを作動させることをも含んでいる。本発明で
は、上記のように機関停止時からの機関温度上昇に応じ
てパージポンプを作動させることにより、機関停止時に
機関温度が低く比較的多量の燃料が液体のまま吸気ポー
トに残留した場合にも、燃料ベーパの大気放出を確実に
防止することが可能となる。
【0025】請求項9に記載の発明によれば、更に、機
関停止後に前記パージポンプ制御手段によりパージポン
プの前記逆転方向運転を行い、前記パージ通路とキャニ
スタと燃料タンクとを含むパージ系の内圧を大気と所定
の圧力差が生じる値に調整し、その後パージ系を密閉す
るとともに、密閉後のパージ系内圧の変化に基づいてパ
ージ系の洩れの有無を判定する異常診断装置を備えた、
請求項2に記載のキャニスタパージシステムが提供され
る。
【0026】すなわち、請求項9の発明では機関停止後
にパージ系の洩れの有無を判定する際に、パージポンプ
を逆転方向運転することにより大気とパージ系との圧力
差を生じさせる。例えば、パージ系の洩れの有無を検出
する場合にはパージ系内圧を大気圧との差圧が生じる負
圧または正圧に調整してから密閉し、洩れを通じてのパ
ージ系内部への空気の侵入または内部から大気への気体
の流出によるパージ系内圧変化を計測する異常診断操作
が行われる。この場合、パージポンプを逆転方向運転し
てパージ系と大気とに差圧を生じさせることにより、異
常診断により吸気系にパージ系内の燃料ベーパが侵入す
ることが防止される。例えば、パージ通路にパージポン
プを配置した構成では、パージポンプの逆転方向運転を
行うことにより吸気通路から空気を吸入しキャニスタに
圧送することになりパージ系内が正圧になる。また、大
気ポートに接続したパージポンプを有する構成では、キ
ャニスタ内の空気を大気に放出することによりキャニス
タ内を負圧にする。このため、どちらの場合もパージポ
ンプの逆転運転時に吸気通路からキャニスタに向う流れ
が生じるようになり、異常診断実施時にキャニスタ、或
はパージ系内の燃料ベーパが吸気通路に侵入することが
ない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は本発明を自動車用内
燃機関のパージシステムに適用した実施例の概略構成を
示す図である。図1において、100は内燃機関本体、
1は内燃機関100の吸気通路、3は吸気通路1に配置
されたエアクリーナを示す。吸気通路1には運転者のア
クセルペダル(図示せず)の操作に応じた開度をとるス
ロットル弁6が設けられている。本実施形態では、機関
100は希薄空燃比運転可能な機関とされ、特定の運転
領域ではリーン空燃比の燃焼を行う。
【0028】リーン空燃比の運転時には、燃料噴射弁1
01から気筒内に圧縮行程時に燃料を噴射し、気筒内の
点火プラグ(図示せず)近傍のみに可燃空燃比の混合気
を成層させ、この成層混合気に点火する。これにより、
気筒内に供給される空気と燃料との比(空燃比)が理論
空燃比より極めて高い(リーンな)燃焼が可能となる。
機関100の希薄空燃比運転時には、スロットル弁6は
ほぼ全開に近い開度とされ、吸気絞り損失が低減され
る。このため、希薄空燃比運転時には吸気通路1のスロ
ットル弁6下流側にはほとんど負圧が発生しない。
【0029】図1に11で示すのは機関の燃料タンクで
ある。タンク11内の燃料油はフュエルポンプ70によ
り昇圧され、フィード配管71を介して機関100の各
気筒の燃料噴射弁101に圧送される。燃料タンク11
には、タンク内への給油のための給油管111が設けら
れている。また、タンク11の上部には、後述するキャ
ニスタ10にタンク11内の燃料油液面上部空間を接続
するベーパ通路としてのブリーザ配管13が接続されて
いる。
【0030】ブリーザ配管13とタンク11との接続部
にはベントバルブ131とそれぞれフロート弁からなる
COV(CUT OFF VALVE)132とROV
(ROLL OVER VALVE)133とが設けら
れている。ベントバルブ131は、燃料タンク11内圧
がブリーザ配管13内圧よりわずかに高くなると開弁
し、ブリーザ配管13を通してタンク11内の燃料ベー
パを含む空気をキャニスタに流すようにされている。
【0031】また、ROV133は、給油時の液面上昇
により閉弁し、ベントバルブ131と燃料タンク11と
の接続を遮断する。また、ROV133は、車両転倒時
等にベントバルブ131とタンク11との接続部を閉鎖
し、ブリーザ配管13を介して大量の燃料油が外部に洩
れることを防止する機能を有している。COV132は
ROV133と並列に配置されており、ROV133よ
り更に液面が上昇したときにベントバルブ131とタン
ク11との連通を遮断する。COV132は、給油中の
液面上昇時にはROV133閉弁後も開弁してタンク1
1とベントバルブ131とを連通するが、車両旋回によ
る液面の動揺によりCOV132位置まで液面が到達し
たような場合、及び車両転倒時等には閉弁し、ベントバ
ルブ131を通って燃料油がブリーザ配管13に侵入す
ることを防止する機能を有する。
【0032】図1に30で示すのは、機関の電子制御ユ
ニット(ECU)である。ECU30は、ROM(リー
ドオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、CPU(マイクロプロセッサ)及び入出力ポート
を互いに双方向性バスで接続した公知の構成のマイクロ
コンピュータからなり、機関の燃料噴射制御等の基本制
御を行う他、本実施例では後述するパージシステムの故
障診断操作を行う。
【0033】上記制御のため、ECU30の出力ポート
は図示しない駆動回路を介して機関100の燃料噴射弁
101に接続され、燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御
している他、後述するパージ制御弁15のアクチュエー
タ、CCV(CANISTER CLOSURE VA
LVE)17のアクチュエータにそれぞれ接続され、こ
れらの弁の作動を制御している。また、ECU30の入
力ポートには、機関の回転数、吸入空気量、機関冷却水
温度等を表す信号が、それぞれ図示しないセンサから入
力されている他、燃料タンク11に設けられた圧力セン
サ33から燃料タンク11の液面上部空間の圧力に対応
する信号が入力されている。
【0034】図1に10で示すのは燃料タンク内の燃料
ベーパを吸着するキャニスタである。キャニスタ10は
ブリーザ配管13により燃料タンク11の燃料液面上部
空間と、また、パージ通路としてのパージ配管14によ
り吸気通路1と、それぞれ接続されている。図1に15
で示すのは、パージ配管14と吸気通路1との接続部に
配置されたパージ制御弁15である。パージ制御弁15
はソレノイドアクチュエータなどの適宜な形式のアクチ
ュエータを備え、ECU30からの信号により開弁し、
キャニスタ10と吸気通路1とを連通する。
【0035】キャニスタ10は、内部に活性炭などの燃
料ベーパ吸着剤50を収容する容器からなり、キャニス
タ10にはブリーザ配管13、パージ配管14及び大気
連通管18が接続されている。大気連通管18の他端
は、タンク11の給油口近傍に開口しており、大気連通
管18上にはエアフィルター19と前述したCCV17
とが設けられている。エアフィルタ19はパージ実行時
に大気連通管18からキャニスタ10内に流入する空気
中の異物を除去するものである。CCV17は、ソレノ
イドアクチュエータなどの適宜な形式のアクチュエータ
を備え、ECU30からの制御信号に応じて大気連通管
18とキャニスタ11との連通を遮断するものである。
【0036】また、パージ配管14上にはパージポンプ
20が設けられている。パージポンプ20は、例えばタ
ービンポンプ(いわゆるウエスコポンプ)等のように回
転方向により吸入、吐出の方向が逆になる形式のポンプ
とされている。
【0037】本実施形態では、パージポンプ20は電動
機等の、機関の運転とは独立して作動可能な駆動源(図
示せず)を備えており、機関停止後にも運転可能とされ
ている。また、パージポンプ20の駆動源は、逆転可能
な形式とされ、パージポンプ20の回転方向を正転方向
(キャニスタ10側からパージ弁15側に気体を送る方
向)と逆転方向(パージ弁15側からキャニスタ10側
に気体を送る方向)とに切換え可能としている。
【0038】次に、本実施例におけるパージポンプ20
の機能について説明する。機関停止中等のように吸気通
路1にパージガスを供給できない状態では、パージ制御
弁10は閉弁され、キャニスタ10のCCV17は開弁
状態に保持される。この状態で燃料の蒸発により燃料タ
ンク11内圧が上昇してベントバルブ131の開弁圧力
に到達するとベントバルブ131が開弁する。これによ
り、燃料タンク11の液面上部空間からブリーザ配管1
3を介して燃料蒸気と空気との混合気がキャニスタ10
内に流入し、キャニスタ10内の吸着剤50を通過して
CCV17から大気連通管18に流入する。混合気中の
燃料ベーパは吸着剤50を通過時に吸着剤に吸着される
ため、大気連通管18からはキャニスタ10内の吸着剤
50により燃料蒸気を除去された後の空気のみが放出さ
れるようになる。これにより、燃料ベーパの大気放出が
防止される。
【0039】吸着剤50に吸着された燃料ベーパ量が増
大すると吸着剤50が燃料ベーパで飽和してしまい、そ
れ以上蒸発を吸着できなくなるため、本実施形態では機
関運転中にパージを行い吸着剤50から吸着した燃料ベ
ーパを脱離(パージ)させる。通常の機関では、キャニ
スタ10のパージは、機関100の運転中にCCV17
とパージ制御弁15との両方を開弁し、空気をキャニス
タ10内に導入することにより行う。すなわち、通常の
機関では機関運転中、吸気通路1のスロットル弁6下流
側には負圧が発生しているため、機関運転中にパージ制
御弁15を開弁するとキャニスタ10内にはパージ配管
14を介して吸気通路1の負圧が作用し、キャニスタ内
圧は大気圧より低くなる。
【0040】このため、パージ制御弁15が開弁する
と、CCV17を介して、大気連通管18からフィルタ
19により異物を除去された清浄な空気がキャニスタ1
0内に流入する。この空気はキャニスタ10内のの吸着
剤50を通過時に吸着した燃料ベーパを吸着剤から離脱
させ、燃料ベーパと空気との混合ガス(パージガス)と
なってパージ配管14からパージ制御弁15を通って機
関吸気通路1に流入する。これにより、パージガスは吸
着剤50からパージされて機関燃焼室で燃焼し、吸着剤
50が燃料ベーパで飽和することが防止される。
【0041】ところが、本実施形態では希薄空燃比燃焼
を行う機関100が使用されており、機関100の希薄
空燃比燃焼運転中には吸気通路に負圧がほとんど発生し
ない。従って、機関100の希薄空燃比燃焼運転中は吸
気通路の負圧でパージガスを吸気通路内に吸入すること
が困難となる。このため、本実施形態ではキャニスタの
パージを行うためにパージ配管14上にパージポンプ2
0を配置している。機関運転中、パージポンプ20は正
転方向に駆動され、キャニスタ内のパージガスを吸入、
昇圧してパージ配管14から吸気通路1に圧送する。こ
れにより、大気連通管18からCCV17を通ってキャ
ニスタ10内に空気が吸入され、吸着剤50から燃料ベ
ーパをパージする。従って、吸気通路に負圧がほとんど
発生しない希薄燃焼運転時にもキャニスタ10のパージ
が正常に行われ、吸着剤50が燃料ベーパで飽和するこ
とが防止されるようになる。
【0042】なお、後述するように、パージ配管14上
にパージポンプを設ける代りに大気連通管18にエアポ
ンプを設け、空気をキャニスタ内に圧送して吸着剤50
のパージを行い、パージガスを吸気通路1に排出するよ
うにすることも可能である。上記のように、パージシス
テムは燃料タンク11で発生した燃料ベーパの大気への
放出を防止することが可能であるが、吸気通路、特に機
関停止後吸気通路内に発生する燃料ベーパの大気への放
出を防止することはできない。
【0043】例えば、機関運転中、燃料噴射弁5から噴
射された燃料の一部は吸気ポート壁面に液状のまま付着
して、壁面付着燃料を形成している。この壁面付着燃料
は機関停止後徐々に蒸発して燃料ベーパとなる。また、
機関停止中には燃料噴射弁内に保持された燃料がわずか
ながら燃料噴射弁から吸気ポートに漏れだす、いわゆる
燃料噴射弁の油密漏れが生じる場合があり、油密漏れに
より吸気ポートに流出した燃料は、壁面付着燃料と同様
に機関停止中に蒸発して燃料ベーパとなる。このため、
機関停止後には、吸気ポートで発生する燃料ベーパが吸
気通路1に充満するようになる。機関停止中に吸気通路
1に燃料ベーパが充満すると、燃料ペーパは吸気通路1
から、エアクリーナ3のフィルタエレメントを通過して
大気に流出するようになり、大気汚染の原因となる場合
がある。
【0044】以下に説明する各実施形態では、上述した
パージポンプ20を用いて機関停止後の吸気通路1から
の大気への燃料ベーパ放出を防止している。以下、図1
のキャニスタパージシステムにおける、パージポンプ2
0を用いた機関停止後のベーパ放出防止操作(以下、単
に「ベーパ放出防止操作」という)の実施形態について
説明する。
【0045】(1)第1の実施形態 まず、本発明のベーパ放出防止操作の最も基本的な実施
形態について説明する。本実施形態では、機関停止後予
め定めた一定時間パージポンプ20を逆転方向に運転す
る。また、パージポンプ20を逆転運転させている間は
パージ制御弁15を全開状態に維持し、一定時間経過後
パージポンプ20を停止するとともに、パージ制御弁1
5を全閉にする。また、CCV17は機関停止後全開に
維持される。これにより、パージポンプ20は吸気通路
1内の気体(燃料ベーパと空気との混合気)をパージ配
管14を介して吸入し、パージ配管14を介してキャニ
スタ10に圧送する。
【0046】キャニスタ10に送られた気体中の燃料ベ
ーパは吸着剤50により吸着され、燃料ベーパを含まな
い空気のみがCCV17と大気連通管18とを通って大
気に放出される。すなわち、吸気通路1内に発生した燃
料ベーパがパージポンプ20によりキャニスタ10に送
られ、吸着剤50に吸着されるようになり、機関100
停止後に吸気通路1から大気に燃料ベーパが放出される
ことが防止される。なお、機関停止後のパージポンプ2
0逆転運転の時間は吸気通路1内に発生する燃料ベーパ
の全量を吸入するのに充分な一定時間に予め設定されて
いる。
【0047】図2は、本実施形態の上記ベーパ放出防止
操作を具体的に説明するフローチャートである。本操作
は、ECU30により一定時間毎に実行されるルーチン
として行われる。図2の操作では、まずステップ201
で現在機関が停止しているか否かが判定される。現在機
関が停止していない場合、すなわち現在機関が運転中で
ある場合には、ステップ203に進みパージポンプの通
常の制御(正転方向運転)が行われ、キャニスタの通常
のパージが行われるとともに、ステップ205では計時
カウンタCTの値がゼロにリセットされる。
【0048】ステップ201で現在機関が停止していた
場合には、次にステップ207に進み、上記カウンタC
Tの値が1増大される。カウンタCTは機関の運転中は
ステップ205で常にゼロにリセットされているため、
ステップ207で増大後のCTの値は機関停止時からの
経過時間に対応するようになる。そして、ステップ20
9では増大後のカウンタCTの値が予め定めた一定値A
に到達したか否か、すなわち機関停止時からカウンタ値
Aに相当する所定の時間が経過したか否かが判断され
る。また、ステップ211では、機関停止後上記所定時
間が経過するまでパージポンプ211は逆転方向に運転
されるとともに、パージ制御弁15は全開に維持され
る。
【0049】これにより、機関停止後吸気通路1内に発
生した燃料ベーパはパージポンプ20によりキャニスタ
10に送られ吸着剤50に吸着される。一方、ステップ
209で機関停止からの経過時間が上記所定時間に到達
した場合には次にステップ213が実行され、パージポ
ンプ20の運転が停止されるとともにパージ制御弁15
が閉弁される。ステップ209におけるカウンタ値A
は、機関停止後吸気通路1内の燃料が全てベーパになり
パージポンプ20により吸気通路内からキャニスタ10
に送られるのに必要な時間に対応する値に設定されてい
る。この値は、吸気通路1や機関の形式により異なるた
め、詳細には実際の機関と吸気通路とを用いた実験によ
り設定することが好ましい。
【0050】(2)第2の実施形態 次に、本発明のベーパ放出防止操作の第2の実施形態に
ついて説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同
様機関停止後一定時間パージポンプを逆転方向に運転し
て吸気通路の燃料ベーパをキャニスタに吸着させる。し
かし、本実施形態では機関冷却水温度が所定値T以下
である場合にはパージポンプの運転を開始せず、また、
パージポンプ運転中に冷却水温度が上記所定値T以下
になった場合にはパージポンプの運転を停止する点が第
1の実施形態と相違している。
【0051】機関温度が低下すると、吸気通路内に残留
した燃料は蒸発しにくくなり吸気通路内の燃料ベーパ濃
度は低くなる。この状態ではパージポンプを運転しても
吸気通路内の燃料ベーパを効率的に吸入することができ
ず、パージポンプの駆動エネルギーが無駄に消費される
のみならず、キャニスタ10に吸着された燃料ベーパが
パージポンプ20から送られる吸気通路内の空気により
パージされてしまい、大気連通管18から放出される可
能性がある。また、この状態では仮に放置したところで
吸気通路内の燃料ベーパ濃度は低く、吸気通路から大気
に燃料ベーパが放出されることはない。
【0052】そこで、本実施形態では機関温度を代表す
るパラメータとして冷却水温度THWを検出し、THW
が所定温度T以下である場合にはパージポンプを停止
することにより無駄な動力の消費を防止している。
【0053】図3は、本実施形態のベーパ放出操作を具
体的に示すフローチャートである。本操作はECU30
により一定時間毎に実行されるルーチンとして行われ
る。図3の操作は、ステップ307と309が付加され
ている点のみが図2の操作と相違している。すなわち、
本実施形態ではステップ307で機関冷却水温度THW
を読込み、ステップ309でTHWが所定値T(T
は、燃料蒸気圧が低下して吸気通路内の燃料からのベー
パが外部に洩れなくなる程度の低い温度であり、例えば
冷却水温度で10℃程度に設定される)以下である場合
には、直ちにステップ317に進みパージポンプ20の
運転を停止するとともにパージ制御弁15を全閉にす
る。そして、冷却水温度THWがTより高い場合のみ
ステップ311以下の操作を行い、一定時間が経過する
までパージポンプ20を運転する。図3のステップ30
1から305、及びステップ311から317の操作
は、図2ステップ201から205、及びステップ20
7から213と同一の操作であるので、ここでは説明を
省略する。本実施形態では、上記操作により吸気通路か
らの燃料ベーパ放出を生じることなく、パージポンプの
駆動エネルギーの消費を低減することが可能となる。
【0054】(3)第3の実施形態 次に、本発明のベーパ放出防止操作の第3の実施形態に
ついて説明する。前述の第1の実施形態では、機関停止
と同時にパージポンプの運転を開始し、常に一定の時間
だけパージポンプを運転していた。しかし、実際には吸
気通路での燃料ベーパの発生量は機関温度、特に機関停
止時の機関温度に影響される。
【0055】例えば、機関停止時の機関温度が高い場合
には機関停止後急激に吸気ポートに残留した燃料が気化
するため短時間で多量の燃料ベーパが発生する。また、
パージ配管14は吸気通路1に吸気ポートから比較的離
れた位置で接続されているため、吸気ポートで発生した
燃料ベーパがパージ配管14接続部まで到達するのは機
関停止からある時間が経過してからになるが、この燃料
ベーパ到達までの時間は、燃料ベーパの発生量が多いほ
ど短くなる。また、機関が高温であるほど燃料ベーパの
発生量(発生速度)が大きいため、吸気ポートに残留し
た燃料は短時間で完全に気化する。
【0056】これに対して、機関停止時の機関温度が低
い場合には停止前に燃料噴射量の暖機増量が行われてお
り吸気ポート壁面に付着した燃料量が高温時より多くな
っている。更に、機関が低温であるためこの燃料の気化
速度は高温時より遅く全量が気化するのには長い時間を
要する。また、パージ配管14の吸気通路接続部に吸気
ポートで発生した燃料ベーパが到達するのも高温時に較
べて遅くなる。
【0057】そこで、本実施形態では、機関停止後直ち
にパージポンプの運転を開始せず、機関停止からある遅
れ時間Bが経過してからパージポンプの運転を開始する
ようにしている。この遅れ時間は、吸気ポートで発生し
た燃料ベーパがパージ配管14の接続部に到達し、パー
ジポンプ20に実際に燃料ベーパが吸入されるようにな
るまでの時間に対応しており、上述の理由から機関停止
時の機関温度(冷却水温度)が高いほど短く設定され
る。また、機関停止時の機関温度が高いほど燃料の全量
が気化する時間が短くなるため、パージポンプ20の運
転継続時間も機関停止時の機関温度(冷却水温度)が高
いほど短く設定される。
【0058】これにより、本実施形態ではパージポンプ
20を真に必要とされるタイミングと時間とで運転する
ことが可能となり、パージポンプの駆動エネルギーが無
駄に消費されることを防止することが可能となってい
る。
【0059】図4は、本実施形態のベーパ放出防止操作
を具体的に説明するフローチャートである。本操作は、
ECUにより一定時間毎に実行されるルーチンとして行
われる。図4の操作では、まずステップ401で機関の
冷却水温度THWが読込まれる。そして、ステップ40
3では、現在機関が停止しているか否かが判定され、機
関が運転中であった場合にはステップ405に進み、ス
テップ401で読込んだ冷却水温度THWをTHW
して記憶する。そして、その後ステップ407では通常
のパージポンプ制御を行うとともに、ステップ407で
計時カウンタCTをリセットするのは図2、図3の操作
と同様である。ステップ405では機関が運転中である
場合のみ、常に最新の冷却水温度がTHWとして記憶
されることになるため、機関停止後のTHWの値は機
関停止時の冷却水温度を表すことになる。
【0060】ステップ403で機関が停止していた場合
には、次にステップ411でステップ401で読込んだ
現在の冷却水温度(機関停止時の冷却水温度ではない)
が所定値T(T≒10℃)より高いか否かを判定
し、T以下であった場合にはステップ421に進み、
パージポンプ20の運転を停止するとともにパージ制御
弁15を全閉にする。すなわち、本実施形態においても
上記第2の実施形態と同様、機関停止後の機関温度が低
い場合にはパージポンプ20の運転を行わない。
【0061】ステップ413でTHW>Tであった場
合には、次にステップ413でポンプ20の運転開始タ
イミングと停止タイミングとが、ステップ405で記憶
した機関停止時の冷却水温度THWに基づいて決定さ
れる。パージポンプ20の運転開始と停止のタイミング
は、前述の各実施形態と同様にカウンタCTの値として
設定される。図5は、機関停止時の冷却水温度THW
とパージポンプ20運転開始カウンタ値B及び運転停止
カウンタ値Cとの関係を示す図である。
【0062】図5に示すように、カウンタ値BとC(こ
こで、B<C)とはともに機関停止時の冷却水温度TH
が高いほど小さな値に設定されるが、CとBとの差
もTHWが高いほど小さくなるようにされている。す
なわち、これにより、機関停止時の冷却水温度が高いほ
ど、機関停止後パージポンプ20の運転が開始されるま
での時間Bは短くなり、かつ、パージポンプ20の運転
時間(C−B)も短くなるため、真に必要な期間だけパ
ージポンプ20を運転することが可能となる。
【0063】上記によりカウンタ値BとCとを決定後、
ステップ415ではカウンタCTの値を1だけ増大す
る。本実施形態においても、CTの値は機関停止からの
経過時間を表すのは前述の各実施形態と同様である。そ
して、ステップ417から423では、カウンタCTの
値がB<CT≦Cの場合のみ、パージポンプ20を運転
するとともにパージ制御弁15を開弁保持する。また、
CT<B及びCT>Cの場合にはパージポンプ20を停
止しパージ制御弁15を閉弁する。これにより、パージ
ポンプ20は機関停止後カウンタ値Bに相当する時間が
経過したときに運転を開始し、カウンタ値Bに相当する
時間が経過したときに停止するようになり、真に必要な
期間のみパージポンプ20が運転される。
【0064】(4)第4の実施形態 次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前述
の各実施形態では、機関停止時に1度だけパージポンプ
の運転を行って吸気通路から燃料ベーパをキャニスタに
回収している。しかし、機関停止時の機関温度が高く、
吸気ポートに残留した燃料の全量がベーパーとして回収
される場合を除き、吸気ポートにはパージポンプ運転停
止後も蒸発しなかった燃料が残留する。前述したよう
に、この残留燃料は機関温度が高くならない限り燃料ベ
ーパとして大気に放出されることはない。
【0065】しかし、機関停止後の気温変化や直射日光
の影響などにより機関温度が上昇すると、吸気ポートに
残留した燃料が蒸発して燃料ベーパが大気に放出される
場合がある。本実施形態では、機関停止直後にパージポ
ンプの運転を行って燃料ベーパのキャニスタへの回収を
行った場合であっても、機関停止中に機関温度が停止時
の温度より高くなった場合には温度上昇に応じて再度パ
ージポンプを運転して燃料ベーパをキャニスタに回収す
る。これにより、機関停止後に機関温度が上昇した場合
にも燃料ベーパが吸気通路から大気に放出されることが
防止される。
【0066】図6、図7は本実施形態のベーパ放出防止
操作を具体的に説明するフローチャートである。本操作
はECU30により一定時間毎に実行される。図6ステ
ップ601から625は機関停止直後のパージポンプ2
0運転操作を示している。図6の操作は図4の操作と略
同様の操作であるが、ステップ609、613、625
のフラグXSの操作が加わっている点が相違する。
【0067】すなわち、本実施形態においても、機関停
止時の冷却水温度をTHWとして記憶し(ステップ6
05)、このTHWに基づいてパージポンプ20の運
転開始タイミングBと運転停止タイミングCとを図5の
関係に基づいて決定する(ステップ615)。そして、
機関停止後カウンタCTの値がBに到達するとパージポ
ンプ20の運転(及びパージ制御弁15の開弁)を開始
し(ステップ627、629)、Cに到達するとパージ
ポンプ20の運転を停止する(ステップ619、62
1)。また、冷却水温度THWが所定値T以下の場合
にはパージポンプ20の運転を行わない点(ステップ6
11、621)も図4の操作と同様である。
【0068】しかし、図6の操作では、ステップ613
でフラグXSの値を判定してXS=1の場合にはステッ
プ617以下を実行することなく図7ステップ631に
進む点が相違している。フラグXSは機関停止直後の1
回目のパージポンプ20運転が完了したか否かを表すフ
ラグであり、機関運転中は常に、カウンタCTの値とと
もに0にセット(ステップ610、609)され、機関
停止直後のパージポンプ運転が終了したときに、ステッ
プ625で1にセットされる。また、このときカウンタ
CTの値もゼロにリセットされる(ステップ623)。
【0069】すなわち、本実施形態では機関停止直後の
1回目のパージポンプ20の運転が終了している場合に
は、次回からはステップ613から625を実行するこ
となく図7のステップ631に進む。図7ステップ63
1では、ステップ601で読込んだ現在の冷却水温度T
HWが機関停止時の冷却水温度THWより所定値E以
上高くなっているか否かが判定され、E以上高くなって
いない場合には、ステップ643に進みカウンタCTの
値をリセットして今回の操作を終了する。
【0070】一方、ステップ631でTHW≧THW
+Eであった場合には、ステップ633から637でカ
ウンタCTの値を増大(ステップ633)しつつ、CT
の値が所定値Dに到達するまでパージポンプ20の運転
とパージ制御弁15の開弁とを行い(ステップ635、
637)、Dに到達したときにパージポンプの停止とパ
ージ制御弁の閉弁とを行う(ステップ635、63
9)。また、カウンタ値がDに到達してパージポンプの
停止を行う場合には、ステップ641で機関停止時の冷
却水温度として記憶したTHWの値を上記所定値Eだ
け増大させる。すなわち、本実施形態では機関停止直後
にパージポンプの運転を行い、その後は機関温度(冷却
水温度)が所定値まで上昇した場合に再度パージポンプ
の運転を行うようにしているが、その際、パージポンプ
の運転を開始する温度は、前回パージポンプの運転を行
った温度より所定値Eだけ高く設定する。このように、
機関停止中にパージポンプの作動を開始する温度が次第
に高くなるようにしているのは以下の理由による。
【0071】すなわち、機関停止直後にパージポンプの
運転が実施され完了している場合には、機関吸気ポート
に残留した燃料のうち機関停止時の冷却水温度(THW
)で燃料ベーパとなる成分は全て気化しておりベーパ
の形でキャニスタに回収されている。このため、機関停
止後一旦低下した機関温度が再度THWまで上昇して
も、残留した燃料の蒸発は極めて少なくなり、パージポ
ンプを運転しても燃料ベーパをキャニスタに回収するこ
とはできない。しかし、機関温度がTHWより高くな
った場合には、温度THWでは気化しなかった残留燃
料も更に気化するようになるため、吸気通路内には燃料
ベーパが充満するようになる。そこで、本実施形態では
2回目のパージポンプ運転は、冷却水温度THWが機関
停止時の温度THWより所定値Eだけ上昇したときに
行うようにしている。
【0072】また、2回目のパージポンプの運転が完了
した場合には、吸気ポートに残留した燃料のうち冷却水
温度THW+E以下の温度で気化する成分は全て気化
しており前回までのパージポンプ運転により全てキャニ
スタに回収されているため、その後冷却水温度がTHW
+Eになっても燃料の蒸発はほとんど生じない。この
ため、3回目のパージポンプ運転を開始する温度は前回
(2回目)の開始温度より更にEだけ高く設定してい
る。
【0073】このように、機関停止中のパージポンプ運
転を開始する温度をそれぞれ前回の開始温度よりEだけ
高くなるように設定することにより、実際には吸気通路
に燃料ベーパが存在しないのにパージポンプを運転する
ことが防止されるため、パージポンプの駆動エネルギー
を無駄に消費することが防止されるとともに、キャニス
タがパージポンプの運転によりパージされて大気連通管
から燃料ベーパが放出されることが防止される。
【0074】(5)他の実施形態 次に、上記第1から第4の実施形態の変形例について説
明する。上記第3と第4の実施形態(図4から図7)で
は機関停止直後のパージポンプ運転の際に、機関停止時
の冷却水温度に応じてポンプの運転時間(C−Bに相当
する時間)を設定していた、この時間は吸気通路に発生
した燃料ベーパの全量をキャニスタに回収するのに充分
な時間に相当する。しかし、燃料ベーパの全量を回収す
る際に、ポンプの運転時間をベーパ量に応じて変化させ
る代りに、ポンプの流量をベーパ量に応じて変化させる
ようにすることも可能である。
【0075】例えば、図4ステップ413と図6ステッ
プ615ではポンプの回転数は一定にして、ポンプの運
転時間を機関停止時の冷却水温度が高いほど長くしてい
る。しかし、実際には機関停止時の冷却水温度が高いほ
ど機関停止後急激に燃料ベーパが発生し、短時間で吸気
通路からキャニスタへの燃料ベーパ回収が完了する。こ
の場合、燃料ベーパ回収完了後も長時間パージポンプの
運転を継続すると、パージポンプから空気がキャニスタ
に供給されることになり、キャニスタに吸着された燃料
ベーパがパージされ、CCV17から大気連通管18を
通って大気に放出される恐れがある。そこで、例えばパ
ージポンプの容量を燃料ベーパの発生に応じて制御し、
燃料ベーパ発生量が多い場合(すなわち、吸気通路内に
高濃度の燃料ベーパが存在する場合)にはパージポンプ
の容量を増大させるとともに、ポンプの運転時間を図
4、図6の場合より更に短くするようにしても良い。こ
れにより高濃度の燃料ベーパを短時間で回収し、その後
は空気をキャニスタに送らないようにすることができ、
キャニスタから燃料ベーパが大気に放出されることを完
全に防止することができる。
【0076】パージポンプの容量の調節は、例えば駆動
モータに印加する電圧を変えることによって行うことが
できる。この場合には、機関停止時の冷却水温度が高い
ほど電圧を高くしてポンプの回転数を上げることによ
り、ポンプの容量を増大することができる。また、例え
ば図7で機関停止後2回目以降のパージポンプ運転を行
う場合も、運転開始時の機関温度(THW+E)が高
くなるほどポンプの回転数を上昇させ、その代りに運転
時間D(ステップ635)を短く設定するようにしても
良い。更にパージポンプの流量を変化させる際にポンプ
回転数を変化させる代りに、パージ制御弁15の開度を
変化させることによりポンプ流量を変化させることも可
能である。
【0077】なお、上記第2から第4の実施形態は、図
1に示したようにパージ制御弁15とキャニスタ10と
の間にパージポンプ20を配置した場合を例にとって説
明しているが、パージポンプの配置は図1のものに限ら
れるわけではない。
【0078】例えば、図8はキャニスタ10の大気ポー
トにCCV17と並列にパージポンプ20と遮断弁20
aとを配置した構成を示している。図8の配置では機関
運転中吸気通路1に充分な負圧が発生する場合にはパー
ジポンプ20は停止して遮断弁20aは閉弁されるとと
もに、CCV17が開弁される。これにより、CCV1
7から大気がキャニスタ内に導入され、吸着剤50をパ
ージした後吸気通路に流入するようになる。
【0079】一方、機関運転中吸気通路に充分な負圧が
生じていない場合には、CCV17は閉弁され、パージ
制御弁15とともに遮断弁20aが開弁され、パージポ
ンプ20は正転方向に運転される。これにより、パージ
ポンプ20によりキャニスタ10内に空気が圧送され、
吸着剤50のパージが行われる。一方、機関停止時に
は、CCV17を閉弁し、パージ制御弁15と遮断弁2
0aを開弁してパージポンプ20aを逆転方向に運転す
ることにより吸気通路1からパージ配管14を介してキ
ャニスタ10に燃料ベーパを回収することができる。こ
の場合も上記各実施形態のベーパ放出防止操作はそのま
ま実行可能である。
【0080】図9は、ベーパ放出防止操作専用のパージ
ポンプを設けた場合の配置を示す。図9に示すように、
本実施形態ではパージポンプ20はパージ配管14から
分岐してキャニスタ10(または燃料タンク11)に連
通する分岐通路14a上に配置される。また、分岐通路
14aの分岐通路14aの接続部と合流部との間には遮
断弁14bが配置される。本実施形態では、機関運転中
は遮断弁14bは常に開弁されており、パージポンプ2
0の運転は行わない。すなわち、機関運転中のキャニス
タのパージは吸気管の負圧のみによって行う。
【0081】機関停止時にベーパ放出防止操作を行う場
合には、パージ制御弁15を開弁し、遮断弁14bを閉
弁した状態でパージポンプ20を運転する。本実施形態
ではパージポンプ20は1方向、すなわち吸気通路1か
らパージ配管14及び分岐通路14aを介して燃料ベー
パを吸入し、キャニスタ10(または燃料タンク11)
に燃料ベーパを吐出する方向のみに運転され、逆転方向
の運転は行わない。これにより、吸気通路内の燃料ベー
パをキャニスタまたは燃料タンクに回収することが可能
となる。
【0082】(6)パージ系異常検出操作 次に、パージポンプ20を用いたパージ系異常検出操作
について説明する。本実施形態では、機関停止後所定時
間経過後にパージポンプ20を逆転方向に運転すること
により、パージ系内圧と周囲の大気との間に差圧を生じ
させた状態でパージ系を密封し、密封後のパージ系内圧
の変化に基づいて洩れの有無を判定する。
【0083】例えば、図1のようにパージポンプ20を
キャニスタ10と吸気通路1との間のパージ配管14上
に配置した場合の構成を例にとって説明すると、機関停
止後キャニスタ10のCCV17を閉弁、パージ制御弁
15を開弁した状態でパージポンプ20の逆転方向運転
を行うと、パージポンプ20により吸気通路1から燃料
ベーパまたは空気がキャニスタ10に圧送される。とこ
ろが、キャニスタ10のCCV17が閉弁されているた
め、キャニスタ10に流入した空気は外部に放出されな
いため、パージポンプ20の運転を行うとキャニスタ1
0、ベーパ通路13、及びベーパ通路によりキャニスタ
10と接続された燃料タンク11等からなるパージ系が
加圧される。
【0084】パージ系内圧が所定の正圧になった状態で
パージ制御弁15を閉弁し、ポンプ20を停止するとパ
ージ系は加圧状態で密閉される。この状態で、パージ系
に洩れがなければパージ系内圧は変化しないが、パージ
系に洩れがあると洩れを通じてパージ系内の気体が外部
に洩出するためパージ系内の圧力は低下する。また、こ
の圧力の低下速度は洩れの大きさに応じて大きくなる。
【0085】従って、パージ系を加圧密閉した状態での
系内圧力変化(圧力低下速度)を測定することによりパ
ージ系の洩れの有無を判定することができる。ところ
が、実際には、パージ系を密閉した状態では燃料タンク
11内の燃料の温度が高いと燃料の蒸発が生じ、タンク
内圧力が上昇する。このため、燃料の蒸発量が大きい
と、仮に洩れがあった場合でも燃料の蒸発による圧力上
昇と洩れによる圧力低下が互いに打消しあって圧力低下
が小さくなる場合がある。
【0086】そこで、本実施形態では加圧密閉状態でパ
ージ系の圧力低下が小さい場合であっても直ちに正常と
は判定せず、次にタンク内の燃料ベーパ発生量を計測す
る。燃料ベーパ発生量の計測は内圧を大気圧近傍に低下
させた状態でパージ系を密閉し系内圧力の変化(上昇速
度)を計測することにより行う。系内を大気圧に維持し
た場合には、外部とパージ系との圧力差が小さくなるた
めパージ系に穴等の洩れ部があっても外部からの空気の
侵入や内部からの気体の洩出は生じない。このため、パ
ージ系を大気圧で密閉した場合の系内圧力変化は燃料タ
ンクの燃料の蒸発によるもののみになり、燃料ベーパ発
生量が大きいほど圧力変化(上昇)速度も大きくなる。
【0087】本実施形態では、パージ系を加圧密閉して
計測した内圧低下速度が所定値より大きい場合には直ち
にパージ系に洩れ、穴などの以上が発生していると判定
する。しかし、加圧密閉下での内圧低下速度が所定値よ
り小さい場合には、直ちに正常とは判定せず、次にパー
ジ系を大気圧で密閉して圧力変化(上昇)速度を計測す
ることにより燃料ベーパ発生量の大きさを判定する。圧
力上昇速度が大きい(燃料ベーパ発生量が大きい)場合
には、実際には洩れ、穴などの異常があるにもかかわら
ず燃料ベーパの影響で内圧低下速度が小さくなっている
可能性がある。従って、計測した圧力上昇速度が大きい
(燃料ベーパ発生量が大きい)場合には正常判定は行わ
ず、判定を保留する。
【0088】一方、大気圧密閉下でパージ系の内圧上昇
速度が小さい(燃料ベーパ発生量が小さい)場合には、
加圧密閉下で内圧低下速度が小さかったのは実際に洩
れ、穴等の異常がなかったためと判断できる。このた
め、この場合にはパージ系が正常であると判定する。
【0089】図10及び図11は、上記パージ系異常診
断操作の詳細を説明するフローチャートである。本操作
は、ECU30により一定時間毎に実行されるルーチン
として行われる。図10において操作がスタートする
と、ステップ1001では現在異常診断の実行条件が成
立しているか否かが判定される。
【0090】ここで、ステップ1001で判定される異
常診断実行条件は、(a)機関が停止していること、
(b)機関停止後所定の時間が経過していること、
(c)機関冷却水温度が所定値以下であること、(d)
機関停止後異常検出操作が行われていないこと、であ
る。ステップ1001の上記条件(a)は、本異常診断
操作ではパージポンプ20が通常のパージ操作とは逆の
方向に運転され吸気通路内の空気をパージ系に送ること
になるため、機関が運転中で吸気通路内に負圧が発生し
ているとパージ系の加圧が困難になる場合があるためで
ある。
【0091】また、上記条件(b)及び(c)は機関停
止後充分に時間が経過して燃料タンク内の燃料温度が外
気温近くまで低下した状態で異常診断を行うようにする
ためである。前述したように、燃料タンク内の燃料温度
が高い場合には燃料蒸発量が大きくなり、実際にはパー
ジ系に洩れ、穴等の異常がない場合であっても判定が保
留されてしまい正常判定をできなくなる場合がある。一
方、機関運転中は燃料噴射弁からの高温のリターン燃料
が燃料タンクに流入するため機関停止直後は燃料タンク
内温度が比較的高くなっており、燃料ベーパ発生量も大
きい。しかし、機関停止後充分な時間が経過し、かつ冷
却水温度が低い場合には燃料タンク内の燃料温度も充分
に低くなっているため、燃料ベーパ発生量は小さくなっ
ている。このため、条件(b)、(c)が成立した状態
で異常診断操作を行うことにより、正常判定の機会を増
大させることが可能となる。
【0092】更に、条件(d)は、異常診断操作を何度
も実行してパージポンプの駆動エネルギーが無駄に消費
されることを防止するための条件である。上記条件のい
ずれか1つ以上が不成立であった場合には、本操作は直
ちに終了し、異常診断操作は行わない。すなわち、ステ
ップ1001の全ての条件が成立した場合にのみステッ
プ1003以下の異常診断操作が実行される。
【0093】ステップ1003では、まず加圧密閉下で
のパージ系の圧力低下速度(ΔPL)の検出が終了して
いるか否かが判定される。前述したようにΔPLの計測
結果はパージ系に洩れ、穴等の異常があるか否かの判定
に使用される。ステップ1003でΔPLの計測が完了
していない場合には、ステップ1005から1017で
パージ系を加圧密閉した状態でΔPLの計測が実施され
る。
【0094】すなわち、ステップ1005ではキャニス
タ10のCCV17を閉弁し、ステップ1007から1
011では圧力センサ33で検出した燃料タンク11内
の圧力PTが所定の正圧P(例えば、P≒20mm
Hg)に到達するまで(ステップ1007)、パージ制
御弁15を開弁(ステップ1009)した状態でパージ
ポンプ20を逆転方向に運転する(ステップ101
1)。これにより、吸気通路内1内の空気がパージポン
プ20によりキャニスタ10に送られ、キャニスタ1
0、ベーパ通路13、燃料タンク11等のパージ系が加
圧される。
【0095】パージポンプ20の逆転方向運転により燃
料タンク11内圧PTがPに到達した場合には、ステ
ップ1007の次にステップ1013と1015とが実
行されパージ制御弁15が閉弁されるとともに、パージ
ポンプ20の運転が停止される。これにより、パージ系
は加圧状態で密閉される。そして、ステップ1017で
は圧力センサ33で検出した燃料タンク内圧力の変化か
ら、一定時間(例えば5秒程度)内のパージ系内圧低下
幅ΔPL(圧力低下速度)が計測される。
【0096】ステップ1017でΔPLの計測が完了し
た場合、或はステップ1003で既に前回の操作実行ま
でにΔPLの計測が完了していた場合には、次にステッ
プ1019で圧力低下速度ΔPLが所定値ΔPL(例
えば、ΔPLは数mmHg/5秒程度の値)以上であ
るか否かが判定される。ステップ1019で圧力低下速
度ΔPLが、ΔPL≧ΔPLであった場合には、加圧
密閉下でのパージ系の内圧低下が大きく、仮に燃料タン
ク11内の燃料ベーパ発生量が多かったとしても更にそ
れを上回る洩れがあることになる。従って、この場合に
はステップ1021に進み、直ちにパージ系に洩れ、穴
等の異常が発生しているとの判定(異常判定)を行い、
ステップ1023でキャニスタ10のCCV17を開弁
して操作を終了する。これにより、パージ系内圧は大気
圧に復帰する。
【0097】一方、ステップ1019でΔPL<ΔPL
であった場合には、加圧密閉下でのパージ系圧力低下
速度が小さいので一応、洩れ、穴等の異常は生じていな
いように見える。しかし、この場合には、実際には燃料
ベーパ発生量が大きく圧力上昇があるため洩れ、穴等の
異常が生じているにもかかわらず見かけ上ΔPLが小さ
くなっている可能性がある。そこで、本実施形態では、
ステップ1019でΔPL<ΔPLであった場合には
直ちには正常判定は行わず、現在の燃料ベーパ発生量Δ
PVを計測するために図11ステップ1025に進む。
【0098】すなわち、この場合には図11ステップ1
025で前回までに既にベーパ発生量ΔPVの計測が完
了しているか否かを判断し、完了していない場合にはス
テップ1027から1031で、パージ系内圧PTが所
定値PT以下になるまで(ステップ1031)キャニ
スタ10のCCV17を開弁し(ステップ1027)、
PT≦PTになったときにCCV17を閉弁する。P
は大気圧よりわずかに高い程度の圧力である。これ
により、加圧密閉されていたパージ系の内圧が低下し、
パージ系は所定圧力PT以下になった状態で密閉(大
気圧密閉)される。
【0099】ステップ1033は、燃料ベーパ発生量Δ
PVの計測操作である。本実施形態では、パージ系を大
気圧下で密閉した状態での一定時間(例えば15秒程
度)内の系内圧力上昇幅ΔPVを圧力センサ33で検出
し、この値を燃料ベーパ発生量として使用する。上記に
より燃料ベーパ発生量ΔPVの計測が完了した場合、ま
たはステップ1025で既に前回までの操作でΔPVの
計測が完了していた場合には、次にステップ1035が
実行される、燃料ベーパ発生量ΔPVが所定値ΔPV
より大きいか否かが判定される。ΔPVは、例えば数
mmHg/15秒程度の値に設定される。
【0100】ステップ1035でΔPV≦ΔPVであ
った場合、すなわち現在の燃料ベーパ発生量が少ない場
合には、ステップ1017で計測したΔPLの値は、実
際に洩れ、穴等がなかったために小さくなっていたと考
えることができる。そこで、この場合には、ステップ1
037に進み、パージ系に洩れ、穴等の異常が生じてい
ないと判定(正常判定)する。また、ステップ1035
でΔPV>ΔPVであった場合には、ステップ101
7で計測したΔPLの値が小さかったのは燃料ベーパ発
生量が大きいためであり、実際にパージ系に洩れ、穴等
の異常が生じている可能性がある。そこで、この場合に
はステップ1039に進み、正常判定も異常判定も行わ
ず、判定を保留する。
【0101】ステップ1037で正常判定がなされた場
合、及びステップ1039で判定が保留された場合と
も、次に図10ステップ1023が実行され、キャニス
タ10のCCV17が開弁され、異常診断操作が終了す
る。上記のように、本実施形態では機関停止後にパージ
ポンプを通常のパージ時とは逆方向に運転することによ
りパージ系内圧と大気圧との間に差圧を生じさせてい
る。このため、通常のパージ時とは逆に必ず吸気通路か
らキャニスタに向う流れが生じる。パージ系の異常診断
は、図1の構成で言えばパージポンプを正転方向に運転
してパージ系内圧を低下させ、負圧下で密閉することに
よっても行うことができるが、この場合にはキャニスタ
から吸気通路に向う流れが生じるためキャニスタでパー
ジされた燃料ベーパが停止中の機関の吸気通路に流入し
てしまう問題が生じる。
【0102】これに対して、本実施形態のようにパージ
ポンプを逆転方向に運転してパージ系内圧と大気圧との
間に差圧を生じさせる場合にはキャニスタから吸気通路
に燃料ベーパが流入する可能性がない。従って、本実施
形態によれば異常診断時に吸気通路から燃料ベーパが大
気に放出されることが防止される。また、本実施形態で
は機関停止後燃料タンク内の燃料温度が充分に低下して
からパージ系の異常診断を行うようにしているため、異
常診断に対する燃料ベーパ発生量の影響が小さくなり、
正確な異常診断が可能となる。
【0103】なお、本実施形態では図2の構成を例にと
って説明したが、例えば、図8のようにキャニスタ10
の大気ポート側にパージポンプ20を配置したキャニス
タパージシステムにおいても、機関停止後にパージポン
プ20を逆転方向に運転することにより吸気通路内に燃
料ベーパが流入することを防止しつつ正確な異常診断を
行うことが可能となるのは図1の構成の場合と同様であ
る。
【0104】この場合には、パージポンプ20を逆転方
向に運転することによりパージ系内圧は負圧になるた
め、図10ステップ1017の操作ではパージ系を負圧
密閉した状態での圧力上昇速度ΔPLを計測する。ま
た、この場合、図10ステップ1019では、ΔPL≦
ΔPLであるか否かが判定され、ΔPL≦ΔPL
あった場合には、ステップ1021で直ち正常判定がな
される点、及び図11ステップ1037では正常判定の
代りに異常判定がなされる点が図10、図11と相違す
るのみである。
【0105】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、機関運
転中のみならず機関停止後に吸気通路から大気に燃料ベ
ーパが放出されることを確実に防止可能とする共通の効
果を奏する。また、請求項9の発明では上記共通の効果
に加えて更に、機関停止後にパージ系の異常診断を行う
際にも吸気通路から大気に燃料ベーパが放出されること
を確実に防止可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用内燃機関のキャニスタパージ
システムに適用した場合の実施形態の概略構成を説明す
る図である。
【図2】ベーパ放出防止操作の第1の実施形態を説明す
るフローチャートである。
【図3】ベーパ放出防止操作の第2の実施形態を説明す
るフローチャートである。
【図4】ベーパ放出防止操作の第3の実施形態を説明す
るフローチャートである。
【図5】図4の操作のポンプ作動時間の設定を示す図で
ある。
【図6】ベーパ放出防止操作の第4の実施形態を説明す
るフローチャートの一部である。
【図7】ベーパ放出防止操作の第4の実施形態を説明す
るフローチャートの一部である。
【図8】図1とは異なるパージポンプの配置例を示す図
である。
【図9】図1、図8とは異なるパージポンプの配置例を
示す図である。
【図10】パージ系の異常診断操作を説明するフローチ
ャートの一部である。
【図11】パージ系の異常診断操作を説明するフローチ
ャートの一部である。
【符号の説明】
1…吸気通路 10…キャニスタ 11…燃料タンク 12…ベーパー配管 14…パージ配管 15…パージ制御弁 17…CCV 30…電子制御ユニット(ECU) 33…燃料タンク圧力センサー
フロントページの続き Fターム(参考) 3G044 AA05 BA22 BA27 CA02 DA07 EA30 EA32 EA40 EA53 EA55 FA02 FA13 FA30 FA39 GA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料タンク内の蒸発燃料を吸
    着するキャニスタと、前記燃料タンク内の燃料液面上部
    空間を前記キャニスタに接続するベーパ通路と、前記キ
    ャニスタと機関吸気通路とを接続するパージ通路と、前
    記キャニスタと大気とを連通する大気ポートと、 前記吸気通路内の気体を前記パージ通路を介して前記キ
    ャニスタに供給する、機関の運転とは独立して作動可能
    なパージポンプと、 前記機関停止後に、前記パージポンプを作動させて機関
    吸気通路内に滞留する燃料ベーパをキャニスタ内に供給
    するパージポンプ制御手段と、を備えたキャニスタパー
    ジシステム。
  2. 【請求項2】 前記パージポンプは逆転運転可能なポン
    プであり、前記パージポンプ制御手段は、前記機関運転
    時には前記パージポンプを正転方向に運転することによ
    り前記キャニスタ内の燃料ベーパをパージ通路を介して
    機関吸気通路に供給し、機関停止後に機関吸気通路に滞
    留する燃料ベーパをキャニスタ内に供給する場合には、
    前記パージポンプを逆転方向に運転する、請求項1に記
    載のキャニスタパージシステム。
  3. 【請求項3】 前記パージポンプは、前記パージ通路上
    に配置されている、請求項1または2に記載のキャニス
    タパージシステム。
  4. 【請求項4】 前記パージポンプは、前記キャニスタの
    大気ポートに接続されている、請求項1または2に記載
    のキャニスタパージシステム。
  5. 【請求項5】 前記パージポンプ制御手段は、機関停止
    後の機関温度が予め定めた所定温度以下の場合には前記
    パージポンプの作動を中止する、請求項1から4のいず
    れか1項に記載のキャニスタパージシステム。
  6. 【請求項6】 前記パージポンプ制御手段は、機関停止
    後のパージポンプの前記逆転方向運転を所定時間継続し
    た後パージポンプの作動を停止するとともに、前記所定
    運転時間を機関停止後の機関温度が高いほど短く設定す
    る、請求項1から4のいずれか1項に記載のキャニスタ
    パージシステム。
  7. 【請求項7】 前記パージポンプ制御手段は、機関停止
    後所定の遅れ時間経過後に前記パージポンプの作動を開
    始するとともに、前記所定遅れ時間を機関停止時の機関
    温度に基づいて設定する、請求項1から4のいずれか1
    項に記載のキャニスタパージシステム。
  8. 【請求項8】 前記パージポンプ制御手段は更に、機関
    停止後に機関停止時より機関温度が上昇した場合には、
    機関温度の上昇に応じて前記パージポンプを作動させる
    請求項1から7のいずれか1項に記載のキャニスタパー
    ジシステム。
  9. 【請求項9】 更に、機関停止後に前記パージポンプ制
    御手段によりパージポンプの前記逆転方向運転を行い、
    前記パージ通路とキャニスタと燃料タンクとを含むパー
    ジ系の内圧を大気と所定の圧力差が生じる値に調整し、
    その後パージ系を密閉するとともに、密閉後のパージ系
    内圧の変化に基づいてパージ系の洩れの有無を判定する
    異常診断装置を備えた、請求項2に記載のキャニスタパ
    ージシステム。
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