JP2003041159A - Icメディア用エポキシ系絶縁インク - Google Patents

Icメディア用エポキシ系絶縁インク

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JP2003041159A
JP2003041159A JP2001224484A JP2001224484A JP2003041159A JP 2003041159 A JP2003041159 A JP 2003041159A JP 2001224484 A JP2001224484 A JP 2001224484A JP 2001224484 A JP2001224484 A JP 2001224484A JP 2003041159 A JP2003041159 A JP 2003041159A
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media
insulating ink
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photopolymerization initiator
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Shingo Naoi
信吾 直井
Yasuhiro Endo
康博 遠藤
Toru Maruyama
徹 丸山
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素重合禁止作用がなく、基材面への塗工性
に優れるとともに、泡の発生が非常に少ないため、1回
の塗工、塗布によって絶縁層を形成してもピンホールが
発生せずアンテナ短絡の問題がないなどICメディア用
絶縁材料として使用できるICメディア用エポキシ系絶
縁インクの提供。 【解決手段】 下記の(A)〜(D)成分を必須成分と
して含むことを特徴とするICメディア用エポキシ系絶
縁インクを用いることにより課題を解決できる。(A)
カチオン重合性エポキシ樹脂、(B)カチオン系光重合
開始剤、(C)微粒状充填剤、(D)ソルビタンエステ
ル型ノニオン性界面活性剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICメディア用エ
ポキシ系絶縁インクに関し、更に詳しくは、非接触型デ
ータ送受信体(非接触型ICカード、タグ、ラベル、フ
ォーム、葉書、封筒などの形態のもの)などのICメデ
ィアに適用可能なカチオン系光重合型絶縁インクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、非接触型ICタグなどのように非
接触状態でデータの送受信を行ってデータの記録、消去
などが行なえる情報記録メディア(RF−ID(Rad
ioFrequency IDentificatio
n))の用途に用いられる非接触型データ送受信体は、
基材上に導電材よりなるアンテナ部を配置し、そのアン
テナ部にICチップを実装した構成を有している。この
非接触型データ送受信体のアンテナ部にあっては、例え
ば、導電ペーストにより印刷形成し、ICチップにあっ
ては、例えば、基材のチップ実装部位に位置しているア
ンテナ部の端子部に対接させて導通を図る接続端子を備
えたものが採用されている。
【0003】図2を用いて非接触型ICメディアを製造
する工程を説明する。(A)工程で、基材1を用意す
る。(B)工程で、基材1面の所定部に、導電ペースト
を用いてスクリーン印刷して硬化乾燥するなどの方法に
より図に示すパターンを有するアンテナ部2を形成す
る。(C)工程で、アンテナ部2の所定部に絶縁インク
を用いて印刷後、硬化乾燥するなどの方法により図に示
す絶縁部3を形成する。(D)工程で、絶縁部3を形成
後、この絶縁部3の上に導電ペーストを用いてスクリー
ン印刷して硬化乾燥するなどの方法によりジャンパ部4
を形成して、図中の2つのアンテナ部2間を導通して接
続する。(E)工程で、基材1の図に示すチップ実装部
位に位置しているアンテナ部2間にICチップ5の接続
端子7を突き刺さして導通するなどの方法によりICチ
ップ5を実装する。(F)工程で、実装したICチップ
5に絶縁ペーストを封止剤6として用いて塗布して被覆
した後、硬化させてICチップ5を封止して非接触IC
メディアRF−IDを形成する。
【0004】従来の絶縁インクとしては、バインダーと
なる樹脂、微粒状充填剤、希釈剤(溶剤)に添加剤を配
合した溶剤型熱硬化型絶縁インクと無溶剤型紫外線硬化
型絶縁インクなどがある。しかし、溶剤型熱硬化型絶縁
インクは溶剤を熱処理して揮発させて熱硬化させる時、
硬化した絶縁部にピンホールが発生する問題がある。ピ
ンホールは絶縁するアンテナ間の結線後の短絡の原因と
なる。また溶剤の揮発は作業環境の悪化を起こす問題や
熱処理に約10〜20分もの時間を要するので熱効率や
生産性が悪いという問題もある。
【0005】一方、無溶剤型紫外線硬化型絶縁インクは
バインダーとなる光重合性樹脂、微粒状充填剤、光重合
開始剤にその他の添加剤を配合したものであり、溶剤型
熱硬化型絶縁インクの問題を改善するものである。しか
し、従来の無溶剤型紫外線硬化型絶縁インクは光重合性
が不十分で熱を併用する必要があり、硬化に時間を要す
る問題がある上、印刷時に大量の泡が発生し、泡が発生
すると硬化後ピンホールとなって上記のような短絡の問
題の原因となっていた。消泡剤の添加が考えられたが、
適当な消泡剤が見いだされていなかった。また、無溶剤
型紫外線硬化型絶縁インクを重ね塗りすると上記のよう
な短絡の問題を解決できる場合もあるが、作業効率が悪
化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来の問題を解決し、塗工性および塗布性に優れ
るとともに、泡の発生が非常に少ないため、1回の塗
工、塗布によって絶縁層を形成してもピンホールが発生
せずアンテナ短絡の問題がないなどICメディア用絶縁
材料として使用できる安全性の高いICメディア用エポ
キシ系絶縁インクを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)カチオン重合
性エポキシ樹脂、(B)カチオン系光重合開始剤および
(C)微粒状充填剤からなる成分に対して(D)ソルビ
タンエステル型ノニオン性界面活性剤を添加することに
より、その目的を達成し得ることを見い出して本発明を
完成するに至った。
【0008】本発明の請求項1のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、下記の(A)〜(D)成分を必須成
分として含むことを特徴とする。 (A)カチオン重合性エポキシ樹脂 (B)カチオン系光重合開始剤 (C)微粒状充填剤 (D)ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤
【0009】本発明の上記の(A)〜(D)成分を必須
成分として含むICメディア用エポキシ系絶縁インク
は、安全性が高く、塗工性および塗布性に優れるととも
に、低価格化を達成できる上、酸素重合禁止作用がな
く、高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの適当
な紫外線源などにより光を適当な条件下で照射すると、
十分に硬化する。本発明のICメディア用エポキシ系絶
縁インクは、泡が発生せず、したがって1回の塗工、塗
布によって絶縁層を形成してもピンホールが発生せずア
ンテナ短絡の問題がないなどICメディア用絶縁材料と
して使用できる。具体的には、例えば基材の所定部に、
本発明のICメディア用エポキシ系絶縁インクを適用し
て絶縁層を設けたICメディア[一般的なフォーム、ラ
ベル、タグ類や、これらフォーム、ラベル、タグ類の形
態の非接触ICメディア(RF−ID)、葉書、封筒の
形態の非接触ICメディア(RF−ID)など]、その
他導電回路、RF−ID用アンテナなどを提供できる。
【0010】本発明の請求項2のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1記載のICメディア用エポ
キシ系絶縁インクにおいて、(B)カチオン系光重合開
始剤がスルホニウム塩系カチオン系光重合開始剤あるい
はヨードニウム塩系カチオン系光重合開始剤であること
を特徴とする。スルホニウム塩系カチオン系光重合開始
剤あるいはヨードニウム塩系カチオン系光重合開始剤を
用いることにより硬化速度がより早く、紫外線源などに
より光を適当な条件下で照射すると、より十分に硬化す
る。
【0011】本発明の請求項3のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1あるいは請求項2記載のI
Cメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、(A)カ
チオン重合性エポキシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂であ
り、かつ粘度が100〜5000cpsであることを特
徴とする。ICメディア用エポキシ系絶縁インク全体の
粘度を適切な範囲に調製可能となるので、塗工性および
塗布性を一層改善できる。
【0012】本発明の請求項4のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1から請求項3のいずれかに
記載のICメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、
(C)微粒状充填剤が微粒状シリカであることを特徴と
する。微粒状シリカを含むことによりICメディア用エ
ポキシ系絶縁インク全体の粘度の調整、レオロジー特性
の制御などができる。
【0013】本発明の請求項5のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1から請求項4のいずれかに
記載のICメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、
(D)ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤のH
LBが5.0以下であることを特徴とする。(D)ソル
ビタンエステル型ノニオン性界面活性剤のHLBが5.
0以下であると消泡効果がより高い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明で用いる(A)カチオン重合性エポキシ樹脂はカチ
オン系光重合開始剤の存在下で光照射することにより重
合反応や架橋反応を起こすエポキシ樹脂であり、具体的
には、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF
型、ビスフェノールS型、テトラブロモビスフェノール
A型、水添ビスフェノールA型などのビスフェノール系
エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型、クレゾール
・ノボラック型などのノボラック型エポキシ樹脂、3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ
シクロヘキシルカルボキシレート、ビス(3,4−エポ
キシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、
ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジ
シクロペンタジエンジオキサイド、ビニルシクロヘキセ
ンジオキサイドなどの脂環式エポキシ樹脂、ポリグリシ
ジルエーテルなどの脂肪族エポキシ樹脂などを挙げるこ
とができる。これらのカチオン重合性エポキシ樹脂は単
独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用い
てもよい。これらの中でも本発明においては脂環式エポ
キシ樹脂を好ましく使用できる。
【0015】本発明で用いる(A)カチオン重合性エポ
キシ樹脂は適当なものを選択することにより硬化速度を
早めたり、本発明のICメディア用エポキシ系絶縁イン
ク全体の粘度を調整したり、低ガラス転移温度を有する
ものを選択して可撓性や接着性や密着性を最適化するこ
とができる。
【0016】本発明で用いる(A)カチオン重合性エポ
キシ樹脂の粘度は、特に限定されないが、本発明のIC
メディア用エポキシ系絶縁インク全体の粘度を適切な範
囲に調製して、塗工性および塗布性を改善するために、
100〜5000cpsが好ましく、300〜1000
cpsであることが更に好ましい。
【0017】本発明において使用する(B)カチオン系
光重合開始剤は、具体的には、例えばジアゾニウム塩、
芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、スルホ
ン酸エステル、鉄アレーン錯体、シラノール/アルミニ
ウム錯体などを挙げることができる。これらの(B)カ
チオン系光重合開始剤は単独で用いてもよいし、また2
種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも本
発明においては芳香族ヨードニウム塩あるいは芳香族ス
ルホニウム塩を好ましく使用できる。
【0018】本発明において(B)カチオン系光重合開
始剤の量は特に限定されないが、(A)カチオン重合性
エポキシ樹脂:(B)カチオン系光重合開始剤(質量
比)99:1〜90:10の範囲が好ましく使用でき
る。(B)カチオン系光重合開始剤の量が下限値未満で
は硬化速度が遅く、紫外線源などにより光を適当な条件
下で照射しても十分に硬化しない恐れがあり、上限値を
超えてもそれ以上の改善が見られず不経済となる恐れが
ある。
【0019】本発明で用いる(C)微粒状充填剤として
は具体的には例えば、微粒状アクリル樹脂、微粒状メタ
クリル樹脂、微粒状ポリエチレン、微粒状アルミナ、微
粒状ガラス粉末、微粒状シラスバルーン、微粒状シリカ
ゲル、微粒状天然ゼオライト、微粒状合成ゼオライト、
微粒状炭酸カルシウム、微粒状活性白土などが挙げられ
る。これらの微粒状充填剤は、単独で用いてもよいし、
2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0020】本発明で用いる(C)微粒状充填剤の平均
粒径は0.01〜5μm程度が好ましく、0.01〜1
μm程度がさらに好ましい。(C)微粒状充填剤の量は
特に限定されないが、[(A)カチオン重合性エポキシ
樹脂+(B)カチオン系光重合開始剤]:(C)微粒状
充填剤(質量比)95:5〜90:10の範囲が好まし
く使用できる。(C)微粒状充填剤の量が下限値未満で
はICメディア用エポキシ系絶縁インク全体の粘度の調
整、レオロジー特性の制御などができない恐れがあり、
逆に上限値を超えるとインクの塗工、塗布適性が劣る恐
れがある。
【0021】本発明で用いる(D)ソルビタンエステル
型ノニオン性界面活性剤は消泡剤として作用するもので
あり、分子内にアミドなどの塩基を持たないものである
ことが肝要である。分子内にアミドなどの塩基を持つと
(A)カチオン重合性エポキシ樹脂の重合反応を阻害す
るためである。分子内にアミドなどの塩基を持たないソ
ルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤であれば、単
独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよ
い。そのHLBは特に限定されるものではないが、5.
0以下であると消泡効果高いので好ましく、2.0以下
がさらに消泡効果高いので好ましい。
【0022】本発明で用いる(D)ソルビタンエステル
型ノニオン性界面活性剤の量は特に限定されないが、
[(A)カチオン重合性エポキシ樹脂+(B)カチオン
系光重合開始剤+(C)微粒状充填剤]:(D)シリコ
ーンオイル消泡剤(質量比)100質量部に対して0.
1〜10質量部が好ましく、1〜5.0質量部がより好
ましく使用できる。(D)ソルビタンエステル型ノニオ
ン性界面活性剤の量が下限値未満では消泡効果が発現し
ない恐れがあり、逆に上限値を超えてもそれ以上の改善
が見られず不経済となる恐れがある。
【0023】光硬化性を損なわない範囲において、さら
に硬化性を向上させるために光増感剤(重合促進剤)、
反応性希釈剤などを含有させることもできる。
【0024】光増感剤としては、チオキサントン、チオ
キサントンの誘導体、アントラキノン、アントラキノン
の誘導体、アントラセン、アントラセンの誘導体、ペリ
レン、ペリレンの誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾイン
イソプロピルエーテルなどが、また反応性希釈剤として
は、ビニルエーテル類、ビニルスルフィド類、ビニルウ
レタン類、ウレタンアクリレート類、ビニルウレア類な
どが挙げられる。
【0025】本発明のICメディア用エポキシ系絶縁イ
ンクには、所望に応じて一般の感光性樹脂組成物におい
て慣用されている添加成分、例えば、熱重合禁止剤、粘
着付与剤、粘度調整剤、可塑剤、顔料、老化防止剤、安
定剤、着色剤などを含有させることができる。
【0026】基材面の所定部にICメディア用エポキシ
系絶縁インクを塗布するには、例えば、所定の基材面の
所定部に、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコ
ーター、バーコーターなどの塗布手段により、塗布し、
次いで乾燥することにより塗布層を形成させる。この際
の塗布は、基材表面の全面にわたって行ってもよいし、
一部分の表面のみに行ってもよい。
【0027】本発明で用いる基材としては、例えば、非
塗被紙である上質紙、中質紙、ザラ紙、コットン紙;塗
被紙であるアート紙、コート紙、軽量コート紙など、そ
の他公知の紙基材、プラスチックラミネート紙、布、プ
ラスチックラミネート布、プラスチックフィルム、金属
箔などを挙げることができる。基材の坪量は通常50〜
160g/m2 程度である。本発明において、基材とし
て、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタジ
エンスチレン共重合体、ポリフェニレンスルフィド樹
脂、ポリイミド樹脂、その他公知の熱可塑性樹脂や熱硬
化性樹脂フィルムなどの合成プラスチックフィルムを用
いることができるが、この場合には、これらの基材の表
面をマット処理、コロナ処理などの物理的、化学的表面
処理を施すのが好ましい。
【0028】また、基材の表面へのICメディア用エポ
キシ系絶縁インクの塗布量は、特に限定されないが、1
0〜120g/m2 、好ましくは30〜80g/m2
さらに好ましくは50〜60g/m2 の範囲内になるよ
うに選ばれる。
【0029】このようにして製造された基材の所定部
に、ICメディア用エポキシ系絶縁インクの塗布層を設
けてなる基材は、基材が透明な場合は例えば他の基材を
重ね合わせた状態で例えば高圧水銀ランプやメタルハラ
イドランプなどの適当な紫外線源などにより光を適当な
条件下で透明な基材を通して塗布層へ照射することによ
り、塗布層全体の適当な硬化を行うことができる。ま
た、基材が不透明な場合は塗布層へ直接高圧水銀ランプ
やメタルハライドランプなどの適当な紫外線源などによ
り光を適当な条件下で照射することにより、塗布層全体
の適当な硬化を行う。
【0030】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 (実施例1)[(A)カチオン重合性エポキシ樹脂+
(B)カチオン系光重合開始剤](商品名;アデカオプ
トマーKS871、粘度450〜550cps、旭電化
工業社製)100質量部に対して、微粒状シリカ(商品
名;アエロジル200、平均粒径0.015μm、日本
アエロジル(株)製)9質量部、ソルビタンエステル型
ノニオン性界面活性剤(商品名;ノニオンOP−85
R、ソルビタントリオレエート、HLB=1.8、日本
油脂社製)3質量部を混合配合して本発明のICメディ
ア用エポキシ系絶縁インクを調製した。
【0031】このようにして調製した本発明のICメデ
ィア用エポキシ系絶縁インクを用いて図1に示す工程に
より非接触ICメディアeを形成した。 (1)工程で、先ず透明な基材フィルム1面の所定部
に、導電ペースト(導電インク(LS−411AW、
(株)アサヒ化学研究所製)を用いてスクリーン印刷し
て乾燥固化してアンテナ部2およびジャンパ部4を形成
した。そしてアンテナ部2などの電気抵抗値を測定し
た。ジャンパ部4は、後の工程でジャンパ部4のA、B
をアンテナ部2と絶縁した状態でA’とB’と接続させ
るためのものである。 (2)工程で、ジャンパ部4の所定部に本発明のICメ
ディア用エポキシ系絶縁インクを40〜50μm塗工厚
で塗工した後、紫外線を照射して(出力4〜16kw、
照射時間1秒程度)硬化させ絶縁層3を形成した。 (3)工程で、絶縁層3を形成後、ワイヤーボンデイン
グなどの方法によりICチップ5を実装した。 (4)工程で、基材フィルム1面の所定部に、コーテイ
ング法などにより接着剤を塗布して接着層9を形成し
た。 (5)工程で、ジャンパ部4を形成した方の基材フィル
ム部分を折り目線8で折り曲げて重ね合わせ、適当に加
圧することにより、上下の基材フィルム1を接着して、
非接触ICメディアeを形成した。 このようにして形成した非接触ICメディアeのアンテ
ナ部2などの電気抵抗を測定し、(1)工程で測定した
アンテナ部2などの電気抵抗値と比較した。その結果重
ね合わせたアンテナ間で短絡が起こっておらず、絶縁部
3に泡の発生が防止され、絶縁部3に泡に起因するピン
ホールが生じていないことが確認された。
【0032】(比較例1)ソルビタンエステル型ノニオ
ン性界面活性剤を配合しなかった以外は実施例1と同様
にして比較のためのICメディア用エポキシ系絶縁イン
クを調製し、実施例1と同様にして非接触ICメディア
eを形成して電気抵抗値を比較した結果、重ね合わせた
アンテナ間で短絡が起こっていた。絶縁部3に泡の発生
があり、絶縁部3に泡に起因するピンホールが生じたこ
とが確認された。
【0033】
【発明の効果】本発明の請求項1のICメディア用エポ
キシ系絶縁インクは、(A)カチオン重合性エポキシ樹
脂、(B)カチオン系光重合開始剤、(C)微粒状充填
剤、(D)ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤
を必須成分として含むので、安全性が高く、塗工性およ
び塗布性に優れ、低価格化を達成できる上、酸素重合禁
止作用がなく、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ
などの適当な紫外線源などにより光を適当な条件下で照
射すると、十分に硬化するという顕著な効果を奏する。
本発明のICメディア用エポキシ系絶縁インクは、泡が
発生せず、したがって1回の塗工、塗布によって絶縁層
を形成してもピンホールが発生せずアンテナ短絡の問題
がないなどICメディア用絶縁材料として使用できると
いう顕著な効果を奏する。例えば基材の所定部に、本発
明のICメディア用エポキシ系絶縁インクを適用して絶
縁層を設けたICメディア[一般的なフォーム、ラベ
ル、タグ類や、これらフォーム、ラベル、タグ類の形態
の非接触ICメディア(RF−ID)、葉書、封筒の形
態の非接触ICメディア(RF−ID)など]、その他
導電回路、RF−ID用アンテナなどを提供できる。
【0034】本発明の請求項2のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1記載のICメディア用エポ
キシ系絶縁インクにおいて、(B)カチオン系光重合開
始剤がスルホニウム塩系カチオン系光重合開始剤あるい
はヨードニウム塩系カチオン系光重合開始剤であるの
で、本発明の請求項1のICメディア用エポキシ系絶縁
インクと同じ効果を奏する上、紫外線源などにより光を
適当な条件下で照射すると、より十分に硬化する、とい
うさらなる顕著な効果を奏する。
【0035】本発明の請求項3のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1あるいは請求項2記載のI
Cメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、(A)カ
チオン重合性エポキシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂であ
り、かつ粘度が100〜5000cpsであるので、本
発明の請求項1のICメディア用エポキシ系絶縁インク
と同じ効果を奏する上、ICメディア用エポキシ系絶縁
インク全体の粘度を適切な範囲に調製可能となるので、
塗工性および塗布性を一層改善できる、というさらなる
顕著な効果を奏する。
【0036】本発明の請求項4のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1から請求項3のいずれかに
記載のICメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、
(C)微粒状充填剤が微粒状シリカであるので、本発明
の請求項1のICメディア用エポキシ系絶縁インクと同
じ効果を奏する上、ICメディア用エポキシ系絶縁イン
ク全体の粘度の調整、レオロジー特性の制御などができ
る、というさらなる顕著な効果を奏する。
【0037】本発明の請求項5のICメディア用エポキ
シ系絶縁インクは、請求項1から請求項4のいずれかに
記載のICメディア用エポキシ系絶縁インクにおいて、
(D)ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤のH
LBが5.0以下であるので、本発明の請求項1のIC
メディア用エポキシ系絶縁インクと同じ効果を奏する
上、消泡効果がより高い、というさらなる顕著な効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (1)〜(5)は本発明のICメディア用エ
ポキシ系絶縁インクを用いてICメディアを製造する工
程を説明する説明図である。
【図2】 (A)〜(F)はICメディアを製造する工
程を説明する説明図である。
【符号の説明】
e 非接触ICメディア 1 基材 2 アンテナ部 3 絶縁層 4 ジャンパ部 5 ICチップ 8 折り目線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 徹 東京都千代田区神田駿河台1丁目6番地 トッパン・フォームズ株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA32 MB10 NA06 NA09 4J039 AE05 BA21 BC79 BE22 EA05 GA16 5B035 BA03 BB09 CA01 CA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(D)成分を必須成分と
    して含むことを特徴とするICメディア用エポキシ系絶
    縁インク。 (A)カチオン重合性エポキシ樹脂 (B)カチオン系光重合開始剤 (C)微粒状充填剤 (D)ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤
  2. 【請求項2】 (B)カチオン系光重合開始剤がスルホ
    ニウム塩系カチオン系光重合開始剤あるいはヨードニウ
    ム塩系カチオン系光重合開始剤であることを特徴とする
    請求項1記載のICメディア用エポキシ系絶縁インク。
  3. 【請求項3】 (A)カチオン重合性エポキシ樹脂が脂
    環式エポキシ樹脂であり、かつ粘度が100〜5000
    cpsであることを特徴とする請求項1あるいは請求項
    2記載のICメディア用エポキシ系絶縁インク。
  4. 【請求項4】 (C)微粒状充填剤が微粒状シリカであ
    ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに
    記載のICメディア用エポキシ系絶縁インク。
  5. 【請求項5】 (D)ソルビタンエステル型ノニオン性
    界面活性剤のHLBが5.0以下であることを特徴とす
    る請求項1から請求項4のいずれかに記載のICメディ
    ア用エポキシ系絶縁インク。
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