JP2003041092A - フェノール樹脂成形材料及びプーリー - Google Patents

フェノール樹脂成形材料及びプーリー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温環境下での静的強度に優れていると共に
成形収縮率の小さいフェノール樹脂成形材料を提供す
る。 【解決手段】 フェノキシ変性ノボラック型フェノール
樹脂と充填材を含有するフェノール樹脂成形材料に関す
る。フェノキシ変性ノボラック型フェノール樹脂をフェ
ノール樹脂成形材料全量に対して20〜40質量%含有
する。フェノキシ樹脂による変性によって、フェノキシ
樹脂の特性である耐熱性や熱安定性がフェノール樹脂成
形材料に付加され、高温環境下での静的強度及び寸法安
定性等の特性を同時に高く得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノキシ樹脂で
変性されたフェノール樹脂を主成分とするフェノール樹
脂成形材料と、このフェノール樹脂成形材料を用いて加
工したプーリーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フェノール樹脂を主成分とする成
形材料は、耐熱性、寸法安定性、成形性に優れているた
め、自動車分野等において長期の使用実績がある。そし
て最近では、自動車部品における鉄製やアルミニウム製
などの金属部品は、ガラス繊維で強化した高強度のフェ
ノール樹脂成形品に置換されている。これは、金属部品
の代替品として、比較的安価で軽量のフェノール樹脂成
形品を使用することで、コストダウンや自動車の軽量化
を図ることが可能となるからである。従って、上記のよ
うな代替に関する検討は、現在活発に行われている。
【0003】例えば、自動車のエンジン部周辺に使用さ
れるプーリーは、現在、金属製のボスの外周に樹脂製の
プーリー本体を嵌め込んで形成されている。そしてこの
プーリー本体としては、フェノール樹脂に充填材を配合
したフェノール樹脂成形材料を用いて形成されるものが
多く検討されており、これらのうち一部のものについて
は実際に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、金属部品
の代替品として樹脂製部品を使用する場合は、樹脂製部
品には高温環境下での強度や寸法安定性が求められるも
のである。また、金属部品の代替品としては、上述した
プーリー等のようにインサートを有する部品が多数あ
り、このような部品については特に、温度環境の変化
(熱衝撃)に対する耐クラック性が求められるものであ
る。さらに部品によっては、摺動特性など個々の部品に
応じた特性が求められるものである。
【0005】しかしながら、今のところ、必要とされる
上記のような特性の全てを同時に満足するような成形材
料は少なく、金属部品から樹脂製部品への代替があまり
進んでいない状況にある。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、高温環境下での静的強度に優れていると共に成形
収縮率の小さいフェノール樹脂成形材料と、このフェノ
ール樹脂成形材料を用いて加工したプーリーを提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
フェノール樹脂成形材料は、フェノキシ変性ノボラック
型フェノール樹脂と充填材を含有するフェノール樹脂成
形材料において、フェノキシ変性ノボラック型フェノー
ル樹脂をフェノール樹脂成形材料全量に対して20〜4
0質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0008】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、フェノキシ変性ノボラック型フェノール樹脂とし
て、全フェノール樹脂の5〜20質量%がフェノキシ樹
脂で変性されたものを用いて成ることを特徴とするもの
である。
【0009】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、充填材として、ガラス繊維、及び炭素繊維とグ
ラファイト粉末とから選ばれるものを用いると共に、フ
ェノール樹脂成形材料全量に対して、ガラス繊維を30
〜60質量%、炭素繊維とグラファイト粉末とから選ば
れるものを5〜20質量%含有して成ることを特徴とす
るものである。
【0010】また請求項4に係るプーリーは、請求項1
乃至3のいずれかに記載のフェノール樹脂成形材料を用
いて加熱プレスにより成形加工して成ることを特徴とす
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0012】本発明に係るフェノール樹脂成形材料は、
主成分として以下のようなフェノキシ変性ノボラック型
フェノール樹脂と充填材を用いて調製されるものであ
る。
【0013】すなわち、フェノキシ変性ノボラック型フ
ェノール樹脂としては、ノボラック型のフェノール樹脂
をフェノキシ樹脂で変性したものであれば、特に限定さ
れるものではないが、本発明においては、かかるフェノ
キシ変性ノボラック型フェノール樹脂をフェノール樹脂
成形材料全量に対して20〜40質量%含有させるもの
である。フェノキシ樹脂は耐熱性に優れているので、こ
のフェノキシ樹脂で変性されたノボラック型のフェノー
ル樹脂、すなわちフェノキシ変性ノボラック型フェノー
ル樹脂を、フェノール樹脂成形材料のベースとなる樹脂
として使用すると、耐熱性を向上させることができ、従
来のフェノール樹脂成形材料に比べ、高温度の雰囲気下
において、引張強度、圧縮強度、曲げ強度、硬さなどの
静的強度に優れたフェノール樹脂成形材料を得ることが
できるものである。また、フェノキシ樹脂は、収縮した
りストレスを生じたりすることがないので、フェノキシ
変性ノボラック型フェノール樹脂をベース樹脂として使
用すると、従来のフェノール樹脂成形材料に比べ、成形
収縮率を低減させることができ、寸法安定性を高く得る
こともできる。しかも、フェノキシ樹脂を用いて変性す
る場合は、副生物を発生させるような化学反応が起こら
ないという利点があり、成形収縮への影響が少なくなる
ものである。なお、フェノキシ変性ノボラック型フェノ
ール樹脂の配合量が20質量%未満であると、上述した
ような効果を得るのが不可能となるばかりか、材料化も
困難となり、逆に40質量%を超えても、混練が不可能
となるなど、材料化が困難となるものである。
【0014】上述したように、フェノキシ変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂としては、特に限定されるものでは
ないが、好ましくは、全フェノール樹脂の5〜20質量
%がフェノキシ樹脂で変性されたものを用いるのがよ
く、これによって高温環境下における静的強度を向上さ
せる効果と成形収縮率を低減し寸法安定性を向上させる
効果とを一層高く得ることができるものである。しか
し、ノボラック型フェノール樹脂のフェノキシ樹脂によ
る変性率が5質量%未満であると、高温環境下での静的
強度や寸法安定性を十分高く得ることができないおそれ
があり、逆に20質量%を超えると、フェノキシ変性ノ
ボラック型フェノール樹脂の硬化特性がフェノール樹脂
成形材料に適さなくなり、硬化速度が遅くなりすぎるお
それがある。
【0015】また充填剤としては、特に限定されるもの
ではなく、例えば、無機充填材として、ガラス繊維、各
種無機鉱物フィラー等、また有機充填材として、炭素繊
維、グラファイト粉末、特願平11−331273号に
記載されたメラミン樹脂の硬化物からなる有機フィラ
ー、有機繊維等の各種有機フィラー等を挙げることがで
きる。このような充填材の好ましい配合量は、フェノー
ル樹脂全量に対して55〜75質量%であるが、より好
ましくは、フェノール樹脂成形材料全量に対して、ガラ
ス繊維を30〜60質量%、炭素繊維とグラファイト粉
末とから選ばれるもの、すなわち炭素繊維単体もしくは
グラファイト粉末単体又はこれらの混合物を5〜20質
量%含有させるのがよい。このようにすると、ガラス繊
維によって、フェノール樹脂成形材料の耐熱強度を向上
させることができると共に、寸法安定性が高まることに
より、熱衝撃に対する耐クラック性をも向上させること
ができ、また、炭素繊維とグラファイト粉末とから選ば
れるものによって、フェノール樹脂成形材料の耐摩耗性
などの摺動特性を向上させることができるものである。
ここで、充填材として、上述したメラミン樹脂の硬化物
を粉砕して得られる有機フィラーを用いても、耐摩耗性
を向上させることができる。そして、上記のように、耐
熱強度、熱衝撃に対する耐クラック性、耐摩耗性という
特性の全てを同時に満足するフェノール樹脂成形材料
は、特に車載用プーリーの材料として好適に用いること
ができるものである。なお、ガラス繊維が30質量%未
満であると、自動車の構造部品の用途では耐熱強度が不
足となるおそれがあり、逆に60質量%を超えると、混
練などの材料化が困難となるおそれがある。また、炭素
繊維とグラファイト粉末とから選ばれるものが5質量%
未満であると、摺動特性を十分高く得ることができない
おそれがあり、逆に20質量%を超えると、摺動特性を
向上させる効果が飽和して、それ以上の効果を得ること
ができないおそれがある。
【0016】そして、上述したフェノキシ変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂をベース樹脂として使用すると共に
各種充填材を混合し、また必要に応じて公知の硬化剤、
ワックス、顔料等を添加し、これらのものを2軸のロー
ルにて混練し粉砕することによって、フェノール樹脂成
形材料を調製することができる。
【0017】ここで、一般に金属部品を樹脂化する際に
特に懸念される項目として、機械的強度の温度依存性が
ある。例えば、自動車部品の場合は使用温度の範囲が広
く、中でもエンジン部周辺の構造部品等は、様々な温度
環境下において高い静的強度が必要とされるものであ
る。しかし、上記のようにして調製したフェノール樹脂
成形材料は、特に高温環境下での静的強度に優れたもの
であるため、自動車分野における金属部品の代替品とし
て好適に用いることができるものである。例えば、イン
サートとして金属製のボスを用いると共に、上記のフェ
ノール樹脂成形材料を用いて加熱プレスにより成形加工
することによって、樹脂製のプーリーを作製することが
できる。
【0018】また、樹脂化が検討されている金属部品の
中には、上記のプーリーのように大きなインサートを有
する部品が多数存在するが、このような部品の場合は、
上述した静的強度と同時に熱衝撃による耐クラック性が
必要とされる場合がある。この熱衝撃によってクラック
が発生する要因の一つとしては、成形加工時において成
形収縮により発生する成形品内部の残留応力がある。し
かし、上記のようにして調製したフェノール樹脂成形材
料は、成形収縮率が小さいものであるため、このフェノ
ール樹脂成形材料を用いて成形すると、残留応力を低減
することができて熱衝撃に対する耐クラック性を高く得
ることができるものである。
【0019】なお、熱衝撃によってクラックが発生する
要因としては、押出成形や射出成形するとき、樹脂の2
つ以上の流れが完全に融合しないときに生じる樹脂接合
部にできる線状のむら、すなわちウェルド部(ウェルド
ライン、ウェルドマーク)への応力集中も考えられる。
しかし、この点についても上記のようにして調製したフ
ェノール樹脂成形材料を用いて成形すると、ウェルド部
への応力集中を緩和し強度低下を防止することが可能と
なるため、熱衝撃に対する耐クラック性を向上させるこ
とができるものである。すなわち、従来のフェノール樹
脂成形材料を金型内に注入すると、徐々に冷却されなが
ら分流し再び融合するが、それまでの間に樹脂の温度低
下や、それに伴い圧力の低下が有り、ウェルドラインが
目立ったり、強度低下が著しくなるものである。これに
対し、本発明においては、フェノキシ変性ノボラック型
フェノール樹脂に、フェノキシ樹脂の特性である熱安定
性が付加されているため、このフェノキシ変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂をベース樹脂として使用するフェノ
ール樹脂成形材料は、非常に溶融安定性に優れたものと
なり、従って、射出成形等においてこのフェノール樹脂
成形材料を溶融させると共に金型内へ注入した際に、成
形品にウェルド部等が発生した場合であっても、このウ
ェルド部における強度低下を防止することができるもの
である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0021】(実施例1〜3並びに比較例1及び2)フ
ェノール樹脂として、ノボラック型フェノール樹脂であ
る松下電工(株)製「フェノールノボラック樹脂」(分
子量:2000〜4000)を用いた。
【0022】またフェノキシ変性ノボラック型フェノー
ル樹脂として、昭和高分子(株)製「BRP8152」
(フェノキシ樹脂による変性率:10質量%)を用い
た。
【0023】またガラス繊維として、日本板硝子(株)
製「RES03BM9」(繊維径:平均φ13μm、繊
維長:3mm)を用いた。
【0024】また充填材として、有機充填材であるメラ
ミン樹脂成形材料のリサイクル品(カル・ランナー)の
粉砕品(120メッシュ以下)を用いた。
【0025】またグラファイト粉末として、オリエント
工業製「AT−180」を用いた。
【0026】またその他の成分としては、次のものを用
いた。すなわち、硬化剤としてヘキサミン(7質量
%)、離型剤としてステアリン酸である堺化学工業
(株)製「SZ−P」(1質量%)、顔料としてカーボ
ンブラックである三菱化成工業(株)製「#45」(2
質量%)を用いた。
【0027】1.フェノール樹脂成形材料の調製及び試
験片の成形加工 (1)フェノール樹脂成形材料の調製 表1に示す配合量で上述した各成分を1分間混合し
た。
【0028】上記混合物を温度:90〜100℃、混
練時間:3分間として2軸混練機により混練した。
【0029】上記混練物を粉砕すると共に造粒しフェ
ノール樹脂成形材料を調製した。
【0030】(2)試験片の成形加工 テーバー摩耗試験用テストピース 上記のフェノール樹脂成形材料を用い、金型温度:17
0〜180℃、硬化時間:3分間として直圧成形法によ
り、直径φ100mm×厚さ3mmの円盤状の試験片を
成形した。
【0031】JIS試験用テストピース 上記のフェノール樹脂成形材料を用い、金型温度:17
0〜180℃として射出成形法により、JISによる成
形収縮率試験用及び曲げ強度試験用の試験片をそれぞれ
成形した。
【0032】ウェルド強度保持率測定用テストピース 上記のフェノール樹脂成形材料を用い、金型温度:17
0〜180℃として射出成形法により、試験片としてA
STMによる引張試験用の(i)片ゲート品及び(ii)
両ゲート品を成形した。
【0033】2.フェノール樹脂成形材料の試験片によ
る評価 (1)熱時強度保持率 JIS K 6911に基づいて曲げ強度試験を行い、
熱時強度保持率を測定し、静的強度の温度依存性を評価
した。なお、測定時の雰囲気温度は、常温、200
℃とし、各雰囲気温度中における試験片の保持時間は2
0分間とした。
【0034】(2)成形収縮率 JIS K 6911に基づいて成形収縮率試験を行
い、成形収縮率を測定し、寸法安定性を評価した。
【0035】(3)ウェルド強度保持率 ASTM規格に基づいて、静的引張試験を行い、(i)
片ゲート品及び(ii)両ゲート品についてウェルド強度
保持率を測定し、ウェルド部の強度を評価した。
【0036】(4)耐摩耗性 JIS K 6735に基づいてテーバー摩耗試験を行
い、1000回転後の試験片の摩耗量を測定し、耐摩耗
性を評価した。なお、摩耗輪の種類はCS17とし、回
転数は60rpmとした。
【0037】表1に、実施例1〜3並びに比較例1及び
2のフェノール樹脂成形材料にて成形加工した試験片の
評価結果を示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1にみられるように、実施例1〜3と比
較例1及び2とを比べると、実施例1〜3はいずれも、
フェノキシ変性ノボラック型フェノール樹脂が含有され
ていない比較例1及び2よりも、熱時強度保持率が高く
高温下において静的強度に優れていると共に、成形収縮
率が低く寸法安定性にも優れていることが確認される。
【0040】しかも、充填材としてグラファイト粉末を
配合した実施例2及び3のものは、耐摩耗性が著しく上
昇し、摺動特性に優れていることが確認される。
【0041】さらに、充填材としてメラミン樹脂の硬化
物の粉砕品を配合した実施例2のものは、ウェルド強度
保持率が高くなり、熱衝撃によるクラック発生の防止に
有効であると考えられる。
【0042】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るフ
ェノール樹脂成形材料は、フェノキシ変性ノボラック型
フェノール樹脂と充填材を含有するフェノール樹脂成形
材料において、フェノキシ変性ノボラック型フェノール
樹脂をフェノール樹脂成形材料全量に対して20〜40
質量%含有しているので、フェノキシ樹脂による変性に
よって、フェノキシ樹脂の特性である耐熱性や熱安定性
がフェノール樹脂成形材料に付加され、自動車分野等に
おける金属製の構造部品や機構部品を樹脂化する際に必
要とされる、高温環境下での静的強度、寸法安定性、ウ
ェルド部強度等の特性を同時に高く得ることができるも
のである。
【0043】また請求項2の発明は、フェノキシ変性ノ
ボラック型フェノール樹脂として、全フェノール樹脂の
5〜20質量%がフェノキシ樹脂で変性されたものを用
いているので、高温環境下における静的強度を向上させ
る効果と成形収縮率を低減し寸法安定性を向上させる効
果とを一層高く得ることができるものである。
【0044】また請求項3の発明は、充填材として、ガ
ラス繊維、及び炭素繊維とグラファイト粉末とから選ば
れるものを用いると共に、フェノール樹脂成形材料全量
に対して、ガラス繊維を30〜60質量%、炭素繊維と
グラファイト粉末とから選ばれるものを5〜20質量%
含有しているので、ガラス繊維によって、耐熱性及び熱
衝撃に対する耐クラック性を向上させることができると
共に、炭素繊維とグラファイト粉末とから選ばれるもの
によって、耐摩耗性などの摺動特性を向上させることが
でき、特に車載用のプーリーの材料として好適に用いる
ことができるものである。
【0045】また請求項4に係るプーリーは、請求項1
乃至3のいずれかに記載のフェノール樹脂成形材料を用
いて加熱プレスにより成形加工しているので、高温環境
下での静的強度、寸法安定性、ウェルド部強度等の特性
に優れているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/14 C08K 7/14 F16H 55/36 F16H 55/36 Z // B29K 61:04 B29K 61:04 B29L 31:32 B29L 31:32 Fターム(参考) 3J031 BC05 BC10 4F072 AA02 AA07 AB09 AB10 AD13 AD15 AD18 AF01 AG04 AH05 AK14 AL16 4F204 AA37 AB11 AB25 AH12 FA01 FB01 FN15 4J002 CC041 CC072 DA016 DA026 DL006 FA046 FD016 FD090 FD140 GM00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノキシ変性ノボラック型フェノール
    樹脂と充填材を含有するフェノール樹脂成形材料におい
    て、フェノキシ変性ノボラック型フェノール樹脂をフェ
    ノール樹脂成形材料全量に対して20〜40質量%含有
    して成ることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 フェノキシ変性ノボラック型フェノール
    樹脂として、全フェノール樹脂の5〜20質量%がフェ
    ノキシ樹脂で変性されたものを用いて成ることを特徴と
    する請求項1に記載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 充填材として、ガラス繊維、及び炭素繊
    維とグラファイト粉末とから選ばれるものを用いると共
    に、フェノール樹脂成形材料全量に対して、ガラス繊維
    を30〜60質量%、炭素繊維とグラファイト粉末とか
    ら選ばれるものを5〜20質量%含有して成ることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のフェノール樹脂成形材
    料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のフェ
    ノール樹脂成形材料を用いて加熱プレスにより成形加工
    して成ることを特徴とするプーリー。
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