JP2003040717A - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JP2003040717A
JP2003040717A JP2001186466A JP2001186466A JP2003040717A JP 2003040717 A JP2003040717 A JP 2003040717A JP 2001186466 A JP2001186466 A JP 2001186466A JP 2001186466 A JP2001186466 A JP 2001186466A JP 2003040717 A JP2003040717 A JP 2003040717A
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cyclodextrin
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antibacterial
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JP2001186466A
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Hisashi Suzuki
久之 鈴木
Iwao Tate
巌 舘
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Nippoh Chemicals Co Ltd
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Nippoh Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細菌等に対して強い殺菌・抗菌作用を有しか
つ高い安全性ならびに徐効性及び持続性を有する抗菌剤
を提供する。 【解決手段】 ヨウ素−シクロデキストリン包接化物全
質量に対して、5〜35質量%のヨウ素を含有するヨウ
素−シクロデキストリン包接化物を含む抗菌剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌剤および消臭
・抗菌剤に関するものである。詳しくは、本発明は、細
菌等に対して強い殺菌・抗菌作用を有しかつ高い安全性
ならびに徐効性及び持続性を有する抗菌剤および消臭・
抗菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ヨウ素は殺菌・防カビ・消毒
・防腐剤としての効用は公知である。しかしながら、ヨ
ウ素自身は水に難溶性のためヨードチンキのようにヨウ
化カリウムを加えて水溶化したり、グリセリン、ポリビ
ニルピロリドン等とコンプレックスを形成させ製剤化す
ることが多かった。このため、従来のヨウ素製剤はいず
れも液状であり、用途によっては扱い難く、更にヨウ素
自身は常温においても揮発しやすく保存には注意を要す
る等の欠点があった。
【0003】上記問題に加えて、ヨウ素は、不安定な物
質であり、常温で揮発しやすく、長期保存安定性に劣る
上、特異の臭気、苦味及び刺激性を有するため、その殺
菌・防カビ・消毒・防腐作用を目的として、例えば、家
畜用飼料に配合することや植物の鮮度保持用に花瓶の水
に添加することはおおいに有用であると考えられるもの
の、実際には異臭や刺激性のため無理があり、その用途
は非常に制限されていた。
【0004】このような観点から、ヨウ素をβ−シクロ
デキストリンで包接したヨウ素−シクロデキストリン包
接化物を用いた消臭、殺菌剤が、例えば、特開昭51−
88625号公報で報告された。この公報には、β−シ
クロデキストリンと水溶化したヨウ素とを混合して、β
−シクロデキストリンがヨウ素と最高で約等モル比で形
成された包接体を消臭、抗菌剤に使用することが記載さ
れている。この際、包接方法としては、理論当量より過
剰のヨウ素を水に加えてこれにヨウ素を水に溶かす目的
で少量のヨウ化カリウムを加えてヨウ素を溶解し、次い
で理論当量のβ−シクロデキストリンを加えて撹拌し、
加温後放置する方法が開示されており、このような工程
によってヨウ素を包接したβ−シクロデキストリンが沈
殿するため、ロ過後洗浄して付着するヨウ素を除去し、
通気乾燥または減圧乾燥して目的物たるヨウ素−シクロ
デキストリン包接化物が得られる。より具体的には、実
施例では、ヨウ素とヨウ化カリウムとを約等モル溶解し
た水溶液に、β−シクロデキストリンをヨウ素と等モル
加えて撹拌し、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物を
合成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の方法で製造されるヨウ素−シクロデキストリン
包接化物は、β−シクロデキストリンに対して最高で等
モルのヨウ素しか含有できず、実施例でも等モルのβ−
シクロデキストリン及びヨウ素からなるヨウ素−シクロ
デキストリン包接化物が開示されているのみであり、ヨ
ウ素−シクロデキストリン包接化物に含まれるヨウ素の
包接量を調整すること、換言するとヨウ素−シクロデキ
ストリン包接化物からのヨウ素の放出量を制御すること
は困難である。
【0006】また、上記公報記載の方法では、沈殿した
ヨウ素−シクロデキストリン包接化物をスラリーから分
離することが困難であり、目的とするヨウ素−シクロデ
キストリン包接化物の回収率が低下する場合がある;な
らびにヨウ素は水への溶解が困難であるためヨウ素溶解
助剤としてヨウ化カリウムを使用しているが、このヨウ
化カリウムは、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物を
分取後、廃棄されているが、ヨウ素は天然資源であり、
存在量が極めて制限された元素である点を考慮すると、
使用済みのヨウ化カリウム溶液をそのまま廃棄すること
は経済上及び環境上不利であるなどの問題がある。
【0007】したがって、本発明の目的は、細菌等に対
して強い殺菌・抗菌作用を有しかつ高い安全性ならびに
徐効性及び持続性を有する抗菌剤および消臭・抗菌剤を
提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、ヨウ素−シクロデキ
ストリン包接化物に含まれるヨウ素の包接量が適宜調整
された抗菌剤および消臭・抗菌剤を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヨウ素−
シクロデキストリン包接化物について詳細に検討した結
果、ヨウ素に対するシクロデキストリン量を適宜調整し
てシクロデキストリン中にヨウ素を包接したヨウ素−シ
クロデキストリン包接化物は、特異の臭気や刺激性を持
たず、また水などに溶解されるとヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物中に包接されたヨウ素と水分子とが置換
して、ヨウ素が水中に遊離し、これにより細菌等に対し
て強い殺菌・抗菌特性を発揮できることを知得した。
【0010】また、本発明者らは、このようなヨウ素−
シクロデキストリン包接化物は、不安定で長期保存に適
さないヨウ素が長期間安定した形態で包接している上、
極めて広範囲に異なるヨウ素量を含有しているため、ヨ
ウ素の本来の機能である抗菌・防黴効果に加えてシクロ
デキストリンの本来の機能である消臭効果をヨウ素とシ
クロデキストリンの混合比率によって適宜調節できるこ
とをも見出した。
【0011】上記知見に加えて、本発明者らは、ヨウ素
−シクロデキストリン包接化物の製造工程中、シクロデ
キストリンを添加した後に得られたスラリーを一時的に
加熱すると、析出したヨウ素−シクロデキストリン包接
化物のスラリーからの分離が極めて容易に行なわれる
上、目的物の定量分析の結果、得られたヨウ素−シクロ
デキストリン包接化物中にはほとんどヨウ素溶解助剤が
含まれていないため、このようなヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物が配合された抗菌剤はヨウ素溶解助剤等
の他の成分を含まないことをも見出した。
【0012】上記知見に基づいて、本発明は完成される
に至った。
【0013】すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜
(12)によって達成される。
【0014】(1) ヨウ素−シクロデキストリン包接
化物全質量に対して、5〜35質量%のヨウ素を含有す
るヨウ素−シクロデキストリン包接化物を含む抗菌剤。
【0015】(2) ヨウ素−シクロデキストリン包接
化物におけるヨウ素の含有量が、ヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物全質量に対して、19〜25質量%であ
る、前記(1)記載の抗菌剤。
【0016】(3) 前記シクロデキストリンは、α−
シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シ
クロデキストリンおよびこれらの化学修飾体からなる群
から選ばれる1種以上である、前記(1)または(2)
記載の抗菌剤。
【0017】(4) 前記シクロデキストリンはβ−シ
クロデキストリンである、前記(3)記載の抗菌剤。
【0018】(5) 前記ヨウ素−シクロデキストリン
包接化物は、ヨウ素をヨウ素溶解助剤含有溶液中に、ヨ
ウ素1モル:ヨウ素溶解助剤1.5〜5モルの割合で溶
解した後、これにヨウ素1モルに対して0.42〜4.
2モルのシクロデキストリンを添加してヨウ素−デキス
トリン包接化合物を析出させることによって製造され
る、前記(1)〜(4)のいずれか一に記載の抗菌剤。
【0019】(6) 前記ヨウ素−シクロデキストリン
包接化物は、シクロデキストリンを添加して得たスラリ
ーを温度80〜100℃に加熱した後に冷却して前記ヨ
ウ素−デキストリン包接化合物を析出させることによっ
て製造される、前記(1)〜(5)のいずれか一に記載
の抗菌剤。
【0020】(7) 前記ヨウ素溶解助剤は、水素原子
またはアルカリ金属またはアルカリ土類金属とハロゲン
原子とのハロゲン化物である、前記(5)または(6)
に記載の抗菌剤。
【0021】(8) 前記ハロゲン原子は、塩素、臭素
またはヨウ素である、前記(7)に記載のヨウ素補給
剤。
【0022】(9) 前記ハロゲン化物は、ヨウ化ナト
リウムまたはヨウ化カリウムである、前記(7)に記載
のヨウ素補給剤。
【0023】(10) 動物飼料への添加を目的とする
前記(1)〜(9)のいずれか一に記載の抗菌剤。
【0024】(11) 植物の鮮度保持を目的として添
加される前記(1)〜(9)のいずれか一に記載の抗菌
剤。
【0025】(12) さらに消臭効果を有する、前記
(1)〜(11)のいずれか一に記載の抗菌剤。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、ヨウ素−シクロ
デキストリン包接化物全質量に対して、5〜35質量
%、特に好ましくは19〜25質量%のヨウ素を含有す
るヨウ素−シクロデキストリン包接化物を含む抗菌剤で
ある。
【0027】本発明の第一の抗菌剤は、ヨウ素の包接量
の保持および放出の制御が容易であり、ヨウ素及びシク
ロデキストリンの存在比を適宜調節することによって、
ヨウ素による抗菌・防黴作用およびシクロデキストリン
による消臭作用を必要に応じて調整することができる。
なお、該ヨウ素−シクロデキストリン包接化物は、シク
ロデキストリンの添加量を調整することで所望の包接量
のヨウ素−シクロデキストリン包接化物が得られ、ヨウ
素の包接量によって着色の程度に相違があるが、いずれ
もヨウ素特有の臭気はほとんど持たないものである。
【0028】また、本発明の第一の抗菌剤は、哺乳動物
においては必須栄養素の一つであるヨウ素及び食品添加
物として認可されているシクロデキストリンからなるヨ
ウ素−シクロデキストリン包接化物を含むため、高い安
全性を有するものである。
【0029】なお、本明細書において、「抗菌剤」と
は、細菌のみならず、酵母やかび等の微生物の成育を抑
制あるいは防止できるものをいう。
【0030】本発明において、ヨウ素は、特に制限され
るものではなく、市販品をそのまま使用しても;ヨウ化
カリウムと重クロム酸カリウムとを加熱蒸留する若しく
はヨウ化カリウム溶液を硫酸銅溶液で酸化することによ
る等の合成によって得ても;海藻を焼いた灰の中に存在
するヨウ化物を電解する、酸化マンガン(IV)と硫酸
とを加えて酸化する若しくは塩素を通じて酸化すること
によって得ても;またはチリ硝石若しくは鉱泉中に含ま
れるヨウ素酸塩を亜硫酸水素ナトリウムで還元する、若
しくは亜硫酸水素ナトリウム及び硫酸銅を用いてヨウ化
銅(I)の形態として沈殿させ、これを酸化マンガン
(IV)及び硫酸、若しくは酸化鉄(III)及び硫酸
を用いて酸化するなどの公知の方法によって製造しても
よい。
【0031】また、本発明において、シクロデキストリ
ンもまた、特に制限されるものではなく、市販品をその
まま使用しても、またはデンプンにBacillus macerans
由来のアミラーゼを作用させることなどの公知の方法に
よって製造してもよい。なお、本明細書において、「シ
クロデキストリン」は、それぞれ6、7及び8個の環状
α−(1→4)結合したD−グルコピラノース単位から
構成されるα−、β−及びγ−シクロデキストリンを包
含するのみならず、例えば、メチル体、プロピル体、モ
ノアセチル体、トリアセチル体及びモノクロロトリアジ
ニル体等の、これらの化学修飾体をも包含するものであ
る。本発明において使用されるシクロデキストリンの市
販品の具体例としては、CAVAMAX W6及びCAVAMAX W6 Pha
rma(いずれも、ワッカーケミカルズ イーストアジア
株式会社製)として市販されるα−シクロデキストリ
ン;CAVAMAX W7及びCAVAMAX W7 PHARMA(いずれも、ワ
ッカーケミカルズ イーストアジア株式会社製)として
市販されるβ−シクロデキストリン;CAVAMAX W8、CAVA
MAX W8 Food及びCAVAMAX W8 Pharma(いずれも、ワッカ
ーケミカルズ イーストアジア株式会社製)として市販
されるγ−シクロデキストリン;CAVASOL W7 M、CAVASO
L W7 M Pharma及びCAVASOL W7 M TL(いずれも、ワッカ
ーケミカルズ イーストアジア株式会社製)として市販
されるメチル−β−シクロデキストリン;CAVASOL W7 H
P及びCAVASOL W7 HP Pharma(いずれも、ワッカーケミ
カルズ イーストアジア株式会社製)として市販される
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン;CAVASO
L W7 A(いずれも、ワッカーケミカルズ イーストアジ
ア株式会社製)として市販されるモノアセチル−β−シ
クロデキストリン;CAVASOL W7 TA(いずれも、ワッカ
ーケミカルズ イーストアジア株式会社製)として市販
されるトリアセチル−β−シクロデキストリン;ならび
にCAVASOL W7 MCT(いずれも、ワッカーケミカルズ イ
ーストアジア株式会社製)として市販されるモノクロロ
トリアジニル−β−シクロデキストリンなどが挙げられ
る。これらのうち、安全性などを考慮すると、食品添加
物として認可されるβ−シクロデキストリン及びγ−シ
クロデキストリンならびにこれらの化学修飾体が好まし
く使用され、特にヨウ素−シクロデキストリン包接化物
内へのヨウ素の包接量の調整が容易である点を考慮する
と、β−シクロデキストリン及びこの化学修飾体がシク
ロデキストリンとして最も好ましく使用される。
【0032】また、本発明の第一において、ヨウ素−シ
クロデキストリン包接化物は、ヨウ素−シクロデキスト
リン包接化物全質量に対して、5〜35質量%のヨウ素
を含有するものであるが、好ましくはヨウ素の含有量
は、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物全質量に対し
て、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは19
〜25質量%である。なお、「ヨウ素−シクロデキスト
リン包接化物全質量に対して、19〜25質量%のヨウ
素を含有するヨウ素−シクロデキストリン包接化物」と
は、ヨウ素をシクロデキストリン中に、ヨウ素1モル:
シクロデキストリン0.67〜1モルの割合で包接され
るヨウ素−シクロデキストリン包接化物に相当する。
【0033】本発明において、ヨウ素−シクロデキスト
リン包接化物の製造方法は、本発明の第一の抗菌剤で好
適に使用されるヨウ素−シクロデキストリン包接化物が
製造できる方法であれば特に制限されるものではなく、
公知の方法またはこれらの組合わせが同様にして使用で
きる。例えば、特開昭51−88625号公報、特開昭
51−100892号公報、特開昭51−101123
号公報、特開昭51−101124号公報、特開昭51
−112538号公報、特開昭51−118643号公
報、特開昭51−118859号公報、特開昭52−1
5809号公報等に記載の方法;下記実施態様に記載の
方法;これらの方法において、シクロデキストリンの添
加量を調節することにより本発明によるヨウ素の含有量
を上記範囲になるように調節する方法;またはこれらの
方法で製造されたヨウ素−シクロデキストリン包接化物
に、本発明によるヨウ素の含有量を上記範囲になるよう
に、シクロデキストリンを添加する方法などが挙げられ
る。
【0034】すなわち、本発明の好ましい一実施態様に
よると、ヨウ素をヨウ素溶解助剤含有溶液中に、ヨウ素
1モル:ヨウ素溶解助剤1.5〜5モルの割合で溶解し
た後、これにヨウ素1モルに対して0.42〜4.2モ
ルのシクロデキストリンを添加してヨウ素−デキストリ
ン包接化合物を析出させることによって、ヨウ素−シク
ロデキストリン包接化物を製造する。
【0035】上記実施態様では、ヨウ素(I2)1モル
に対してヨウ素溶解助剤を1.5〜5モル使用してヨウ
素を溶解させる。このように、ヨウ素溶解助剤の使用量
をヨウ素の1.5モル比以上5モル比以下という一定範
囲内に調節することによって、従来(例えば、ヨウ素溶
解助剤1モルに対して1モルのヨウ素を溶解した場合、
常温で2日以上)に比して、短時間で(例えば、常温で
30〜60分)ヨウ素を全て溶解することができる。
【0036】また、従来では、例えば、ヨウ素溶解助剤
1モルに対して1モルのヨウ素を溶解した溶液にシクロ
デキストリンを添加した場合のヨウ素の包接量も不明で
あったため、例えば、ヨウ素溶解助剤としてヨウ化カリ
ウムを使用した場合には、KIとI2によってKI3が形
成され、これがそのままシクロデキストリン内に包接さ
れると考えることもできた。これに対して、ヨウ素とヨ
ウ素溶解助剤量を上記範囲に調整して溶解し、これにシ
クロデキストリンを添加すると、結果的にI2がシクロ
デキストリンに包接されることが判明した。しかも、ヨ
ウ素とシクロデキストリンの包接量は等モルに限られ
ず、シクロデキストリン量を調整することによって、ヨ
ウ素をシクロデキストリン内に包接される量を制御でき
ることが判明したのである。すなわち、ヨウ素とβ−シ
クロデキストリンとが等モル比である場合には、ヨウ素
の最高濃度が、約18.3質量%[I2/(シクロデキ
ストリン+I2)]となるはずであるが、上記実施態様
によれば、19質量%を越えるヨウ素含量のヨウ素−シ
クロデキストリン包接化物が得られるのである。しかも
該ヨウ素−シクロデキストリン包接化物は、ヨウ素特有
の臭気を持たないものである。このようなことは従来全
く知られていなかったことである。この理由については
明確でないが、従来と異なり、シクロデキストリン1モ
ルに対して1モルのヨウ素がそのまま包接される場合に
限られず、例えば2モルのシクロデキストリンが互いに
向き合ってより大きな籠状体を形成し、この中にヨウ素
が3モル包接される場合が考えられる。
【0037】このようなヨウ素溶解助剤としては、水素
原子、またはリチウム、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属、またはマグネシウム、カルシウム、バリウム
などのアルカリ土類金属と、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素などのハロゲン原子とのハロゲン化物が好ましく、該
ハロゲン原子が塩素、臭素またはヨウ素であることがよ
り好ましい。このようなヨウ素溶解助剤としては、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、ヨウ化ナトリウム、ヨ
ウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウ
ム、ヨウ化バリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、臭
化ナトリウム、臭化カリウム、臭化マグネシウム、臭化
カルシウム、臭化バリウム等が挙げられる。これらのう
ち、ヨウ素の溶解性に優れる点で、ヨウ化ナトリウムま
たはヨウ化カリウムを使用することが好ましい。上記ヨ
ウ素溶解助剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上
の混合物の形態で使用されてもよいが、好ましくは単独
で使用される。
【0038】上記実施態様では、ヨウ素溶解助剤をヨウ
素の1.5〜5モル倍、より好ましくは1.5〜3.0
モル倍、特に好ましくは1.8〜2.2モル倍の量で使
用される。この際、ヨウ素溶解助剤の使用量がヨウ素の
1.5モル倍を下回ると、ヨウ素の溶解性に劣り、その
一方、ヨウ素の5モル倍を越えてもヨウ素の溶解性に変
化が少なく経済的に好ましくない。
【0039】上記実施態様では、上記範囲でヨウ素を溶
解したヨウ素溶解助剤含有溶液に、ヨウ素1モルに対し
て0.42〜4.2モルのシクロデキストリンを添加す
る。従来ではシクロデキストリンに対するヨウ素の包接
量は等モルと考えられていたが、上記実施態様によるよ
うにシクロデキストリンの添加量を調整することによっ
て、ヨウ素の包接量を広範囲に制御できることが判明し
た。シクロデキストリンの添加量は、ヨウ素1モルに対
して、より好ましくは0.5〜2モル、特に好ましくは
0.67〜1モルである。この際、シクロデキストリン
の添加量が4.2モルを越えても、得られたヨウ素−シ
クロデキストリン包接化物内のヨウ素の包接量が少なく
なり、その一方、0.42モルを下回っても包接量を更
に増加させることが困難だからである。なお、シクロデ
キストリンを添加すると目的物たるヨウ素−シクロデキ
ストリン包接化物がスラリー中に析出するが、溶解を促
進するために撹拌することが好ましい。なお、溶液中に
析出したヨウ素−シクロデキストリン包接化物は沈殿す
るため、これを瀘別し、または遠心分離などによって分
取し、乾燥するとヨウ素−シクロデキストリン包接化物
を結晶又は粉末状で得ることができる。
【0040】この遠心分離は、目的物を分離できればよ
く、一般には400〜900Gで、10〜40分、より
好ましくは500〜800Gで、20〜50分、特に好
ましくは600〜700Gで、30〜60分である。
【0041】一方、上記実施態様では、シクロデキスト
リンを添加した溶液を80〜100℃の温度に加温する
と、その後の沈殿物のダイラタンシーを極めて効果的に
抑制できることが判明した。シクロデキストリンを添加
した溶液を、より好ましくは85〜95℃、特に好まし
くは88〜92℃の温度に加温する。該温度が80℃未
満の場合には、加熱による効果が十分でなく、ダイラタ
ンシーの抑制が不十分である。その一方、該温度が10
0℃より高い場合には、蒸発したヨウ素蒸気が器壁にふ
れて冷却されヨウ素が析出固着し操作に支障をきたす。
ダイラタンシーは、比較的大きい粒子のペーストが、急
激な強い外力の作用で液体を内部に吸い込んで膨脹し固
化する現象であり、外力を除けば再び流動性を回復す
る。すなわち、粒子のパッキング状態が急激な外力によ
って一時的に変わることから起こる現象である。上記加
温処理を怠ると、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物
を分離する際にヨウ素−シクロデキストリン包接化物の
湿ケーキのダイラタンシーを起こし容易にサラサラの湿
結晶を得ることができないばかりか、このまま乾燥機で
乾燥すると大きなインゴットとなり多大な手間が必要と
なる。このため、単に加熱処理を行うだけで次工程の操
作が簡便になることは、生産効率の向上に対する貢献度
が高い処理といえる。
【0042】このような加熱は、反応器外周を加熱ジャ
ケットで被覆し、これに上記液温となるように熱媒を循
環させるなどの方法で容易に行うことができる。この加
熱時間は、該高温になってから0〜3時間、より好まし
くは0〜2時間、特には、0〜1時間である。3時間を
超えてもダイラタンシー抑制効果に変化が少なく、生産
効率をおとす。
【0043】また、加熱後の析出物を含むスラリーは、
沈殿物を析出させるために、0〜40℃、より好ましく
は5〜30℃、特に好ましくは10〜20℃の温度にま
で冷却する。冷却後に得た析出物は、上記と同様に遠心
分離によって分取することができる。また、分取後の析
出物を水洗してもよく、付着するヨウ素やヨウ素溶解助
剤を除去することができる。
【0044】上記実施態様では、更に、該ヨウ素−デキ
ストリン包接化合物を析出させて得た分離液を、ヨウ素
溶解助剤含有溶液として再使用することができ、これは
環境上及び経済上の観点から好ましいことである。上記
のように、上記実施態様ではヨウ素とヨウ素溶解助剤と
を特定範囲で溶解し、これにシクロデキストリンを所望
量添加することによって、所望の包接量のヨウ素を包接
するヨウ素−シクロデキストリン包接化物を得ることが
できる。この際重要なことは、該ヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物は、シクロデキストリン内にヨウ素のみ
を包接するものであることが明確となり、これはヨウ素
の包接量やヨウ素溶解助剤の使用量によっても変化しな
いのである。このことによって、上記析出物を分取した
後の分離液には、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物
の製造工程の当初に添加したのと同量のヨウ素溶解助剤
が含まれることが判明し、よってこれを連続的な製造工
程で再利用すると、新たにヨウ素とシクロデキストリン
とを供給するだけで、極めて生産性の高いヨウ素−シク
ロデキストリン包接化物を製造できるのである。しか
も、上記のように、シクロデキストリンに対するヨウ素
の包接量は、ヨウ素溶解助剤の使用量には何ら影響を生
じないため、同一ラインで、添加するシクロデキストリ
ン量を変化させるだけで、異なる包接量のヨウ素−シク
ロデキストリン包接化物を製造することができるのであ
る。
【0045】本発明によるヨウ素−シクロデキストリン
包接化物は、ヨウ素による抗菌・殺菌・防黴効果のみな
らず、シクロデキストリンの存在量によってはシクロデ
キストリンによる消臭効果をも有するものである。この
ため、本発明によるヨウ素−シクロデキストリン包接化
物は、即効性及び又は除効性を有するヨウ素含有消臭・
殺菌剤や無臭・低刺激性のヨウ素製剤など、様々な広範
な用途に適用できる。より具体的には、本発明によるヨ
ウ素−シクロデキストリン包接化物は、動物飼料への添
加を目的とする抗菌剤または消臭・抗菌剤;植物の鮮度
保持を目的として添加される抗菌剤または消臭・抗菌
剤;台所や洗面所のタンクのぬめり防止を目的とする抗
菌剤または消臭・抗菌剤;公園の砂場や猫砂等の抗菌剤
または消臭・抗菌剤などが挙げられる。
【0046】本発明において、抗菌剤は、上記したヨウ
素−シクロデキストリン包接化物単独からなるものであ
っても、またはヨウ素−シクロデキストリン包接化物に
加えて他の成分を含むものであってもよい。後者の場
合、ヨウ素−シクロデキストリン包接化物の含量は、抗
菌剤全質量に対して、5000〜50質量ppm、好ま
しくは1000〜125質量ppmである。この際、本
発明の抗菌剤中に含まれる他の成分としては、公知の成
分を同様にして使用でき、例えば、ラクトース、デキス
トロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、
デンプン、アカシアゴム、ケイ酸カルシウム、微結晶性
セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、
シロップ、及びメチルセルロースなどの賦形剤、希釈
剤、充填剤、担体、タルク、ステアリン酸マグネシウム
及び鉱油等の潤滑剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、ヒドロ
キシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピル等
の防腐剤、甘味剤または着香料が挙げられる。また、本
発明の抗菌剤は、必要であれば、ペニシリン系、セフェ
ム系、カルバペネム系及びモノバクタム系抗生物質等の
β−ラクタム系抗生物質、アミノグリコシド系抗生物
質、マクロライド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生
物質、クロラムフェニコール、リンコマイシン、ホスホ
マイシンならびにペプチド系抗生物質などの、他の公知
の抗生物質を含んでいてもよい。
【0047】本発明の抗菌剤が水などの水性媒体中に導
入されると、抗菌剤中に含まれるヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物に包接されたヨウ素と水分子とが置換
し、その結果、飼料の臭いや味へは影響を与えない程度
の微量のヨウ素が飼料中に遊離し、これにより抗菌特性
を発揮する。また、本発明の抗菌剤が乾燥状態で使用さ
れる場合であっても、加温等により、ヨウ素が望ましく
ない細菌や黴などの有機生物体の混入を防ぐ程度であっ
て飼料の臭いや味へは影響を与えない程度の量のヨウ素
が当該包接物から放出され、これによりやはり抗菌特性
が発揮される。または、必要に応じて、本発明の抗菌剤
を例えば発酵熱等によってヨウ素を放出させて、抗菌・
防黴特性を得てもよい。
【0048】また、上記した用途のうち、本発明の抗菌
剤を動物飼料への添加を目的として使用される場合の、
本発明の抗菌剤の飼料への配合量は、所望とするヨウ素
補給量、抗菌・防黴特性及び異臭防止能などを考慮して
ヨウ素やシクロデキストリンの一日の摂取許容量の範囲
内で適宜設定されればよく、特に制限されるものではな
いが、通常、ヨウ素の飼料中への配合量換算で、0.1
〜0.35mg/kg飼料となるような量である。また
は、本発明の抗菌剤の飼料への配合量は、対象となる細
菌、酵母やかび等の微生物などの種類によって適宜設定
されるが、下記実施例で示されるように、例えば、ヨウ
素−シクロデキストリン包接化物の濃度が飼料中で4〜
2500ppmとなるような量であることが好ましい。
なお、ヨウ素は加熱によりヨウ素の蒸気圧の上昇に伴っ
て当該包接化物から放出されるため、ヨウ素−シクロデ
キストリン包接化物の家畜用飼料への配合量は、必ずし
も上記した範囲とはならず、当該ヨウ素の放出量などを
考慮して決定される必要がある。
【0049】この際、動物飼料は、与えようとする家畜
に応じて適宜市販の飼料をそのまま使用すればよいが、
必要に応じて、市販の飼料に、本発明のよるヨウ素−シ
クロデキストリン包接化物に加えて、ビタミンA1
2、B1、B2、B6、B12、B1 3、C、D2、D3、E、
K、コリン、ニコチン酸アミド、葉酸、パントテン酸、
ビオチン、アントラニル酸、及びイノシトール等のビタ
ミン類;K、Na、Ca、P、Mg、Fe、Zn、M
n、Co及びSe等のミネラル類またはそれを含有する
有効成分;メチオニン、リジン、トリプトファン、グル
タミン酸、グリシン及びアラニン等のアミノ酸;ペニシ
リン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム
系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ポリサッカ
ライド系、ポリエーテル系、(ポリ)ペプチド系、クロ
ラムフェニコール系、ホスホマイシン及びリンコシンな
どの抗生物質;ならびに合成抗菌剤、合成抗コクシジウ
ム剤、駆虫剤、酵素剤、粘結剤、乳化剤、防黴剤、呈味
剤、着色料及び香料などを適宜組み合わせて配合しても
よい。
【0050】また、適用される動物の種類は、特に制限
されない。具体的には、ニワトリ、アヒル、チャボ、シ
チメンチョウ、ハト及びガチョウ等の家禽;ウシ、ブ
タ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラマ、アルパカ、トナカイ、
スイギュウ及びウサギなどの家畜;イヌ、ネコ、モルモ
ット及びサル等のペット;金魚、熱帯魚、養殖魚、えび
及びかに等の水・海中生物などを包含する。
【0051】動物用飼料用途において、飼料中に本発明
の抗菌剤を配合し、得られた混合物を加熱してヨウ素の
残存量を制御することができる。これは、飼料中に本発
明の抗菌剤を予め配合した後加熱処理する際に、飼料に
おけるヨウ素−シクロデキストリン包接化物からのヨウ
素の放出量を適宜制御することによって、ヨウ素による
優れた殺菌・防黴効果を発揮し、飼料への望ましくない
細菌や黴などの有機生物体の混入及び飼料の腐敗が有効
に防止できることに加えて、ヨウ素−シクロデキストリ
ン包接化物の他方の成分であるシクロデキストリンによ
る消臭効果により、長期間貯蔵された後であっても異臭
が少ないまたは全くしないことが判明した。
【0052】飼料への本発明の抗菌剤の配合量は、次工
程の加熱温度、ならびに所望とするヨウ素による抗菌・
防黴特性及び異臭防止能などを考慮して適宜設定されれ
ばよく、特に制限されるものではないが、通常、ヨウ素
の配合量換算で、0.05〜5mg/kg飼料、好まし
くは0.1〜0.35mg/kg飼料である。
【0053】本発明の抗菌剤が配合された飼料は、次に
加熱処理されてヨウ素の残存量を制御する工程に付され
るが、この工程における加熱処理条件は、ヨウ素が飼料
に殺菌・防黴腐特性を付与できる程度には放出されるが
飼料の臭いや味へは影響を与えない程度であるような条
件であれば、特に制限されるものではない。具体的に
は、加熱温度は、40〜90℃、好ましくは50〜75
℃程度であり、加熱時間は、20分〜5時間、好ましく
は1〜2時間程度である。
【0054】本発明において、加熱処理工程中に、水が
存在することが好ましい。これは、水が存在すると、ヨ
ウ素−シクロデキストリン包接化物から一部のヨウ素が
放出して飼料中に遊離し、その結果、飼料の臭いや味へ
は影響を与えない程度の微量のヨウ素が水分子と置換さ
れて放出され、これにより抗菌・防黴特性が発揮される
からである。この際、水分は、飼料中に本来含まれるも
ので十分であり、特に外部より添加する必要はないが、
飼料がほとんど水分を含まない状態にまで乾燥される場
合には、適宜水を加えてもよい。なお、加熱処理中に水
が存在しない場合であっても、微量ではあるが、加熱処
理などにより、ヨウ素が望ましくない細菌や黴などの有
機生物体の混入を防ぐ程度であって飼料の臭いや味へは
影響を与えない程度の量のヨウ素が当該包接物から蒸発
し、これによりやはり抗菌・防黴特性が発揮される。
【0055】本発明において、ヨウ素−シクロデキスト
リン包接化物が配合された飼料は、加熱処理されてヨウ
素の残存量が制御されるが、この際の加熱処理後のヨウ
素の残存量は、上記した加熱温度及び時間、ならびにシ
クロデキストリンの量などによって制御される。好まし
くは、加熱処理後のヨウ素の残存量は、0.1〜0.5
mg/kg飼料、好ましくは0.1〜0.35mg/k
g飼料のヨウ素が家畜に供給できるような量である。
【0056】また、上記用途のうち、例えば、本発明の
抗菌剤を植物の鮮度保持を目的として使用する場合に
は、花瓶などの水の水分子が当該ヨウ素−シクロデキス
トリン包接化物に包接されたヨウ素と置換されて、微量
のヨウ素が水中に遊離し、これにより水中にいる細菌や
黴の成長を抑制し、いわゆる水が腐ることが防止され、
この結果、花瓶にいけてある草木の鮮度が保持されて、
今まで以上に長期間花や草木の鮮度を維持することがで
きる。
【0057】この用途における本発明の抗菌剤の配合量
は、所望とするヨウ素による抗菌・防黴特性及び異臭防
止能などを考慮して適宜設定されればよく、特に制限さ
れるものではないが、通常、ヨウ素の配合量換算で、
0.05〜1mg/リットル水、好ましくは0.1〜
0.5mg/リットル水である。または、本発明の抗菌
剤の上記用途での配合量は、対象となる細菌、酵母やか
び等の微生物などの種類によって適宜設定されるが、下
記実施例で示されるように、例えば、ヨウ素−シクロデ
キストリン包接化物の濃度が飼料中で4〜2500pp
mとなるような量であることが好ましい。
【0058】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0059】実施例1 200lGL反応機に水100リットル及びヨウ化カリ
ウム9.88kg(59.5モル)を仕込み常温で溶解
した。次いで粉末ヨウ素7.56kg(29.8モル)
を仕込み60分間撹拌して溶解した。
【0060】これにβ−シクロデキストリン22.68
kg(20モル)を仕込み、常温で30分間撹拌した後
90℃まで加温し直ちに冷却して20℃とした。
【0061】析出したヨウ素−β−シクロデキストリン
包接化物を遠心分離し付着している分離液を水洗し得ら
れた湿結晶ヨウ素−β−シクロデキストリン包接化物を
200lGLコニカルドライヤー中、4.7kPa、7
5℃、2時間乾燥した。これによって乾品ヨウ素−β−
シクロデキストリン包接化物(CD−I(1)と略記)
28.92kg(収率95.6質量%)を得た。このも
ののヨウ素量は、22.4質量%であり、ヨウ素特有の
臭気は感じられなかった。
【0062】実施例2:抗菌性テスト 使用菌株:Escherichia coli HB1
01株 被検薬剤:実施例1で製造されたヨウ素−β−シクロデ
キストリン包接化物(ヨウ素量22.4質量%:CD−
I(1))、ポピドンヨード(PVPI)、トロイケミ
カル社製ヨウ素製剤、商品名「TROYSAN」の3種
を使用して、抗菌性を試験した。
【0063】生理的食塩水混分−平板法:滅菌した生理
的食塩水に所定の濃度に被検薬剤を溶解し1000pp
mより2倍希釈系列をつくり、TROYSANは初期液
として飽和液(<156ppm、20℃)を使用した。
これらに大腸菌希釈液を混合(1×107個/ml)
し、室温下(25℃)、10分間放置した後、この混合
液を普通カンテン培地に接種し(1×106個/pla
te)し、37℃、18時間培養後、平板上のコロニー
数を測定した。結果を表1に示す。
【0064】ヨウ素系殺菌剤の抗菌力評価は、混合系か
表面系かでその結果は大きく異なる場合があるが、本実
験では10分間の接触において99.9%の菌を死滅さ
せる濃度を基準とした場合CD−I(1)、PVPIの
有効な発育阻止濃度はいずれも125ppmであった。
又、TROYSANは抗菌性を示さなかった。
【0065】
【表1】
【0066】実施例3 1リットル容のテドラーバッグに空気を入れ、30%ア
ンモニア水の200倍希釈液36μlをさらに添加した
後、ドライヤーでテドラーバッグ内のアンモニアを十分
気化させた。このときのアンモニア濃度をガス検知管に
て測定し、その濃度を試料添加前の初期濃度とした。
【0067】次に、同様にしてアンモニアが添加された
テドラーバッグ中に、実施例1に記載の方法と同様にし
て製造されたCD−I(1)を水に溶解した水溶液0.
6μlを添加した。比較対照として、CD−I(1)水
溶液0.6μlに代えて、メチル−β−シクロデキスト
リン(ワッカーケミカルズ イーストアジア株式会社
製、CAVASOL W7M)を水に溶解した水溶液
0.6μl(比較対照1)、及びボルネオール0.6μ
l(比較対照2)を添加した。
【0068】CD−I(1)水溶液、メチル−β−シク
ロデキストリン水溶液及びボルネオールを含むテドラー
バッグについて、所定時間(0、5、10、20及び6
0分)経過後、各テドラーバッグから空気を100ml
ずつ抜き取り、上記と同様にしてガス検知管にてアンモ
ニア濃度を測定した。この際、[(試料添加前の初期ア
ンモニア濃度)−(所定時間経過後のアンモニア濃
度)]×100/(試料添加前の初期アンモニア濃度)
をアンモニア除去率(%)とした。結果を図1に示す。
【0069】これから、本発明によるヨウ素−シクロデ
キストリン包接化物は、ヨウ素を包接していないメチル
−β−シクロデキストリンに比して、優れた消臭効果を
有することが示される。
【0070】実施例4 200lGL反応機に水100リットル及びヨウ化カリ
ウム4.94kg(29.8モル)を仕込み常温で溶解
した。次いで粉末ヨウ素3.75kg(14.7モル)
を仕込み60分間撹拌して溶解した。
【0071】これにβ−シクロデキストリン22.68
kg(20モル)を仕込み、常温で30分間撹拌した後
90℃まで加温し直ちに冷却して20℃とした。
【0072】析出したヨウ素−β−シクロデキストリン
包接化物を遠心分離し付着している分離液を水洗し得ら
れた湿結晶ヨウ素−β−シクロデキストリン包接化物を
200lGLコニカルドライヤー中、4.7kPa、7
5℃、2時間乾燥した。これによって乾品ヨウ素−β−
シクロデキストリン包接化物(CD−I(2)と略記)
25.32kgを得た。このもののヨウ素量は、10.
1質量%であった。
【0073】実施例5 実施例1及び4で得られたCD−I(1)及び(2)各
5gを、それぞれ、におい袋(ポリフッ化ビニル製;2
5cm×40cm)に入れ、ヒートシールを施した後、
3リットルの空気を封入した後、アンモニアガスを、ガ
ス濃度が約500ppmとなるように、添加した。この
袋を室温下で放置し、10及び30分並びに1、3及び
6時間後にガス検知管により袋内のガス濃度を測定し
た。なお、比較対照として、上記操作において、CD−
I(1)の代わりに、粉末活性炭及びβ−シクロデキス
トリン(下記、表では、β−CD)を各5g使用する以
外は、上記と同様の操作を行なった。また、上記操作に
おいて、CD−I(1)を入れない以外は、上記と同様
の操作を行ない、これを空試験と称した。これらの結果
を下記表2に示す。
【0074】また、トリメチルアミン(初期ガス濃度:
約50ppm)、メチルメルカプタン(初期ガス濃度:
約50ppm)、硫化水素(初期ガス濃度:約100p
pm)、及びホルムアルデヒド(初期ガス濃度:約20
ppm)についても、測定時間を0.5、1、3、6及
び24時間後として、上記操作と同様に、各ガス濃度の
経時変化を試験した。トリメチルアミン、メチルメルカ
プタン、硫化水素、及びホルムアルデヒドに関する結果
を、それぞれ、表3〜6に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】上記表2〜6に示される結果から、本発明
のCD−I(1)及び(2)は、アンモニア、トリメチ
ルアミン、メチルメルカプタン、硫化水素及びホルムア
ルデヒドすべての臭気について、β−シクロデキストリ
ン単体(β−CD)に比して、有意な消臭効果の改善が
認められる。
【0081】実施例6:抗菌性テスト(MIC) 以下の実験を行なうことにより、実施例1で製造された
CD−I(1)の抗菌性試験を行なった。簡潔にいう
と、抗菌剤[CD−I(1)]をある一定の濃度まで段
階希釈し、一定量の試験菌を接種し、一定温度で一定時
間、抗菌剤を作用させた後培養して、試験菌の発育を阻
止する抗菌剤の最小濃度(最小発育阻止濃度=MIC)
を算出した。
【0082】本実施例において、被検菌として下記の計
12株を使用した:グラム陰性桿菌として、Escherichi
a coli F1(大腸菌)、Escherichia coli IFM3039(大
腸菌)、Pseudomonas aeruginosa IFM3011(緑膿菌)、
Salmonella enteritidis IFM3029(サルモネラ菌)、Sa
lmonella marcescens IFM3027(サルモネラ菌)、Klebs
iella oxytoka IFM3046(クレブシエラ菌);グラム陽
性球菌として、Staphylococcus aureus IFM2014(黄色ブ
ドウ球菌)、Methicillin-resistant Staphylococcus a
ureus(慶応大学臨床分離株)(MRSA、メチシリン耐
性黄色ブドウ球菌)、Enterococcus faecalis IFM2001
(腸球菌);グラム陽性桿菌として、Bacillus subtilis
IAM12118(枯草菌)、Lactobacillus casei IFM2065(乳
酸菌);ならびに酵母としてCandida albicans IFM4008
8(カンジダ菌)。
【0083】また、菌液は、ブレインハートインフュー
ジョン培地(brain-heart-infusionmedium)(BHI,D
ifco製)5ml中で、1日、37℃で静置培養した
菌体前培養液を、3000rpm、5〜10分間遠心分
離して生じた上澄みを捨て、菌体ペレットにPBS(p
H 6.0、Na2HPO4 0.4g、KH2PO43.
26g、Nacl 5.1g/L、精製水使用)5ml
を加えて懸濁し、この液より生菌数が106〜107個/
mlになるようにPBSを加えることによって、調製し
た。なお、カンジダ菌については、ポテトデキストロー
ス寒天培地(PDA、寒天1.5%)上で、2日間、2
5℃で好気培養した後、生じたコロニーをPBSに懸濁
し、この液より生菌数が106〜107個になるようにP
BSを加えることによって、菌液を調製した。
【0084】別途、抗菌剤液は、CD−I(1)0.5
gに、PBSを加えて50mlにし(即ち、この液中の
抗菌剤濃度を10,000ppmとする)、この液を2
倍段階希釈し(抗菌剤液2.5ml+PBS2.5m
l)、最終的に抗菌剤濃度が5ppmになるまで希釈す
ることによって、調製した。
【0085】上記のように調製したCD−I(1)の希
釈液(10000〜5ppm)2.5mlに、上記のよ
うに調製した各菌液2.5mlを加えて撹拌後、室温
(25℃)で20分間、緩やかに振とうした。振とう後
すぐに、1%チオ硫酸ナトリウム水溶液(精製水使用)
5mlを加えて、存在するヨウ素を不活性化した。この
液を10倍段階希釈し(試験液0.5ml+PBS4.
5ml)、この希釈操作を3回繰り返した(この時点で
抗菌剤液、及び菌液は元の40〜4000倍希釈されて
いる)。この希釈液(濃度3種類)0.1mlをBHI
寒天培地(寒天2.0%)(カンジダ菌はPDA(寒天
1.5%))にコンラージ棒を用いて培地全体に塗り広
げ、37℃(カンジダ菌は27℃)にて、1〜3日間、
培養し、生じたコロニー数より生菌数を算出した。本実
施例では、抗菌剤の希釈液と菌液を混ぜた時点の液を生
菌数算出の基準とした(個/ml)。また、比較対照
(下記表7中では、cont)として、抗菌剤を添加しない
PBSのみのものも同様に処理をして比較をした。
【0086】結果を表7及び8に示す。
【0087】
【表7】
【0088】
【表8】
【0089】表7及び8に示されるように、本発明によ
るCD−I(1)は、カンジダ菌を除く全ての菌に対し
て抗菌剤濃度が20ppm以下において抗菌作用があ
り、また、菌がグラム陽性、陰性に関係なく広範にかつ
非特異的に抗菌作用を示すことが確認され、これから、
広範な細菌に対して高い抗菌作用があると考察される。
これらの結果は、他のヨウ素系抗菌剤の実績(約5〜2
0ppm)と比べて遜色は無いと思われる。また、カン
ジダ菌に対しては、CD−I(1)では39ppmでは
じめて抗菌作用があり、他の菌と比べて高い抗菌剤濃度
を必要とし、高いとはいえないものの、それなりの抗菌
作用があるといえる。この際、カンジダ菌に対して抗菌
作用が現れにくかった原因は、カンジダ菌は真核生物で
あるのに対して、他の菌は原核生物であり、核を保護す
る膜の差により抗菌剤の効果が現れにくかったため、上
記のような結果になったのではないかと推察される。
【0090】実施例7:抗菌性テスト(MBC) 以下の実験を行なうことにより、実施例1で製造された
CD−I(1)の抗菌性試験を行なった。簡潔にいう
と、上記実施例6で得られたMIC値を基準に抗菌剤の
系統的な濃度系列を作成し、一定濃度の試験菌の菌液を
接種、一定温度で作用させながら、経時ごとに液体培地
へ分取し、培養して生菌状態を目視によって確認し、あ
る時間において試験菌の発育を阻止する抗菌剤の最小濃
度(その時間における最小殺菌濃度=MBC)を求め
た。
【0091】本実施例において、被検菌として下記の計
2株を使用した:グラム陰性桿菌として、Escherichia
coli F1(大腸菌);およびグラム陽性球菌として、Met
hicillin-resistant Staphylococcus aureus(慶応大学
臨床分離株)(MRSA、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌)。
【0092】菌液は、ブレインハートインフュージョン
培地(brain-heart-infusion medium)(BHI,Dif
co製)5ml中で、1日、37℃で静置培養した菌体
前培養液を、3000rpm、5〜10分間遠心分離し
て得られた上澄みを捨て、菌体ペレットにPBS(pH
6.0、Na2HPO4 0.4g、KH2PO4 3.
26g、Nacl 5.1g/L、精製水使用)5ml
を加えて懸濁し、この液より生菌数が106〜107個/
mlになるようにPBSを加えることによって、調製し
た。
【0093】別途、抗菌剤液は、CD−I(1)0.5
gに、PBSを加えて50mlにし(即ち、この液中の
抗菌剤濃度を10,000ppmとする)、この液を2
倍段階希釈し(抗菌剤液2.5ml+PBS2.5m
l)、最終的に抗菌剤濃度が5ppmになるまで希釈す
ることによって、調製した。試験に使用する抗菌剤濃度
については、実施例6におけるMIC測定結果をふまえ
て、大腸菌に関しては、CD−I(1)は10ppm、
20ppmの2種類の濃度を、およびMRSAに関して
は、CD−I(1)は5ppm、10ppmの2種類の
濃度を使用した。
【0094】上記のように調製したCD−I(1)の希
釈液2.5mlに、上記のように調製した各菌液2.5
mlを加えて撹拌後、室温(25℃)で、緩やかに振と
うした。菌液に対して抗菌剤希釈液の作用(添加)を開
始してから1分後、3分後、5分後、10分後、30分
後に、混合液を速やかに0.5ml分取し、BHI培地
4.5ml中に加えた。この液を37℃にて1日間培養
し、目視にて生菌状態を確認した。
【0095】結果を表9及び10に示す。
【0096】
【表9】
【0097】
【表10】
【0098】表9及び10に示される結果から、本発明
によるCD−I(1)は、大腸菌、MRSA双方に対し
て、抗菌効果が低濃度、短時間で有効であることが判っ
た。これらの結果は、上記表7及び8に示されるMIC
測定の結果と必ずしも一致しないが、この原因として
は、抗菌剤作用後の培養方法の違い(液体培地と個体培
地の差)、抗菌剤作用後の培養に使用する試験液の濃
度、及び量の違い(MBC測定では培養に使用した菌数
はMIC測定に対して計算値で20倍以上)、菌に対し
て殺菌作用はあるが感受性が低い等が考えられる。
【0099】
【発明の効果】本発明は、ヨウ素−シクロデキストリン
包接化物全質量に対して、5〜35質量%、特に19〜
25質量%のヨウ素を含有するヨウ素−シクロデキスト
リン包接化物を含む抗菌剤に関するものである。本発明
の抗菌剤は、ヨウ素に対するシクロデキストリン量が適
宜調整されてシクロデキストリン中にヨウ素が包接され
たヨウ素−シクロデキストリン包接化物を含むので、不
安定で長期保存に適さないヨウ素が長期間安定した形態
で存在できる上、ヨウ素とシクロデキストリンの混合比
率によって、ヨウ素の本来の機能である抗菌・防黴効果
とシクロデキストリンの本来の機能である消臭効果とを
同時に発揮できる。
【0100】また、本発明の抗菌剤は、特異の臭気や刺
激性を発生させず、また水などに溶解されるとヨウ素−
シクロデキストリン包接化物中に包接されたヨウ素と水
分子とが置換して、ヨウ素が水中に遊離し、これにより
細菌等に対して強い殺菌・抗菌特性を発揮でき、このよ
うな特性もヨウ素に対するシクロデキストリン量によっ
て調節できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例3において、本発明によるヨウ素−
シクロデキストリン包接化物の消臭効果を示す図であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23K 1/175 A23K 1/175 Fターム(参考) 2B022 BA01 BA21 BB10 2B150 AA01 AA05 AA06 AA07 AB03 AB10 BA02 BC01 BC02 DC16 DH17 DJ13 DJ27 4H011 AA02 AA03 BB18 BC19 CA03 CB11 CD03 DA11 DF02 DF03 DG03 DH10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨウ素−シクロデキストリン包接化物全
    質量に対して、5〜35質量%のヨウ素を含有するヨウ
    素−シクロデキストリン包接化物を含む抗菌剤。
  2. 【請求項2】 ヨウ素−シクロデキストリン包接化物に
    おけるヨウ素の含有量が、ヨウ素−シクロデキストリン
    包接化物全質量に対して、19〜25質量%である、請
    求項1記載の抗菌剤。
  3. 【請求項3】 該シクロデキストリンはβ−シクロデキ
    ストリンである、請求項1または2記載の抗菌剤。
  4. 【請求項4】 動物飼料への添加を目的とする請求項1
    〜3記載の抗菌剤。
  5. 【請求項5】 植物の鮮度保持を目的として添加される
    請求項1〜3記載の抗菌剤。
  6. 【請求項6】 さらに消臭効果を有する、請求項1〜5
    記載の抗菌剤。
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