JPH0656675A - 家畜の乳房炎予防剤 - Google Patents

家畜の乳房炎予防剤

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JPH0656675A
JPH0656675A JP4233032A JP23303292A JPH0656675A JP H0656675 A JPH0656675 A JP H0656675A JP 4233032 A JP4233032 A JP 4233032A JP 23303292 A JP23303292 A JP 23303292A JP H0656675 A JPH0656675 A JP H0656675A
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JP
Japan
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livestock
chitosan
mamilla
pathogenic bacteria
agent
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JP4233032A
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Shigeru Saito
繁 斎藤
Megumi Tomita
恵 冨田
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
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    • A61K31/722Chitin, chitosan
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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Abstract

(57)【要約】 【目的】乳頭への刺激がなく長時間病原菌の感染を防止
する家畜の乳房炎予防剤を提供する。 【構成】塩化ベンザルコニウム及びキトサン及び/又は
キトサン誘導体を含有することを特徴とする乳房炎予防
剤。 【効果】本発明の薬剤は、乳頭への刺激がなく、家畜の
乳頭に薬剤の安定な被膜を形成せしめ、乳頭の病原菌の
増殖を抑制し、かつ病原菌の乳房への侵入を阻止するこ
とによって効果的な乳房炎の予防剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家畜の乳房炎予防剤に関
する。さらに詳しくは、乳牛などの家畜の乳頭に抗菌
性、殺菌性を有する塩化ベンザルコニウム及びキトサン
及び/又はキトサン誘導体の被膜を形成することによる
乳房炎の予防剤に関する。
【0002】
【従来技術】乳牛などの家畜動物の乳房炎は、Staphylo
coccus aureus, Streptococcus agalactiae, Escherich
ia coli その他の病原菌が乳頭口より乳房内に侵入し、
炎症を起こす疾病である。
【0003】とりわけ酪農経営者にとっては、本疾病は
発生率も高く、乳量の減少、乳質の低下、供用年数の短
縮さらには乳汁の細菌汚染による公衆衛生上の問題や体
細胞の増加による乳製品の加工の際の歩止まりの悪化な
どの大きな損失をもたらす重大な疾病となっている。
【0004】乳房炎はこのように家畜の重大な疾病であ
るが、従来の予防方法としては、家畜の適切な飼育管理
による病原菌に対する抵抗力の増強や搾乳を清潔に行う
などの原始的な手段や、ポビドンヨード(PVPヨー
ド)、グルコン酸クロルヘキシジンなどを含む乳頭浸漬
剤(ディップ)で乳頭を消毒(ディッピング)する方法
などが知られているが、乳房炎の発生率は低下してきた
ものの完全には予防できていない。また、これらの乳頭
浸漬剤は強い殺菌力を有するものの乳頭への刺激が強く
ひび割れができたり、水によって容易に流されるため長
時間にわたって殺菌力が維持されないなどの問題があ
る。その他、乳頭を外部環境の病原菌と遮断する被膜を
形成するタイプの乳頭浸漬剤も使用されているが、それ
自体殺菌力はなく搾乳中の病原菌の感染は防げない。
【0005】従って、適当な殺菌力を有し乳頭への刺激
がなくかつ長時間病原菌の感染を防ぐ安定な被膜を形成
するタイプの乳房炎予防剤の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、乳牛など家
畜動物の乳頭に被膜を形成せしめ、乳頭の病原菌の増殖
を抑制し、かつ病原菌の乳房への侵入を阻止しうる新し
い乳房炎予防剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、キトサン又はキトサン
誘導体と塩化ベンザルコニウムを組合せた剤が強力な抗
菌力を有し乳頭への刺激がなくかつ良好な被膜を形成す
ることを見出し本発明を完成させた。
【0008】本発明の乳房炎予防剤は、塩化ベンザルコ
ニウム及びキトサン及び/又はキトサン誘導体を有効成
分とするものである。
【0009】これまで、キトサン又はキトサン誘導体
は、抗菌性、殺菌性、創傷治癒作用、免疫賦活性化作用
などの種々の機能を有し、又生体適合性の高い被膜を形
成するため、医薬、化粧品、工業、農業、食品の分野で
使用が知られている。
【0010】本発明者らは先に上記のキトサン又はキト
サン誘導体のすぐれた特徴に着目し、乳牛などの家畜の
乳房炎の予防にキトサン又はキトサン誘導体の水溶液も
しくは酸性水溶液をスプレー又は浸漬することがきわめ
て有効であることを見出したが(特願平2−29080
2号報)、さらに、併用可能で相乗効果のある殺菌剤と
して塩化ベンザルコニウムを見出し本発明に到達した。
【0011】本発明に用いられるキトサンは、カニ等の
甲殻類、かぶと虫等の昆虫類の甲殻の形成成分であるキ
チン(N−アセチル−D−グルコサミンの多糖類)が脱
アセチル化されたもので、遊離アミノ基を有する塩基性
多糖類高分子物質であり、分子量に特に限定はない。ま
た、脱アセチル化されていない原料であるキチンや化学
的処理によって生成する軽度分解物などの不純物を若干
量含有するものも含まれる。
【0012】本発明に用いられるキトサン誘導体として
は、キトサンの遊離のアミノ基又は水酸基をすべてある
いは部分的にアルキル基、アルコキシアルキル基、アル
キルチオアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基又はリン
酸残基等により化学修飾されたものを挙げる事ができ
る。
【0013】これらのキトサン誘導体は、例えば以下の
文献記載の手法等の、通常の有幾合成化学的な化学修飾
によって得ることが出来る。 (1)公開特許公報 昭57−180602 (2)公開特許公報 昭59−106409
【0014】本発明の塩化ベンザルコニウムとキトサン
及び/又はキトサン誘導体含有製剤は、キトサン及び/
又はキトサン誘導体100重量部に対し、塩化ベンザル
コニウム0.2〜100重量部、好ましくは、2〜50
重量部の割合で含むものである。
【0015】本発明の予防剤は、通常0.05%〜10
重量%の水溶液あるいは有機酸又は無機酸の希薄水溶液
で使用される。用いられる酸としては、塩酸、硝酸など
の無機酸や酢酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸
等の有機酸を例示することが出来る。なお、予防剤の使
用量は、処理方法や使用濃度により異なるため制限され
ないが、効果の発揮することのできる範囲内で適宜使用
される。
【0016】また、本発明に使用される塩化ベンザルコ
ニウムは、一般式C6 5 CH2 N(CH3 2 R〕+
Cl- (ここで、Rは、炭素数8から18のアルキル基
である。)で示される第4級アンモニウム塩である。例
えば、代表的な化合物として、オクチルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライド、デシルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライド、ヘキサデシルジメチルベンジル
アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルジメチルベン
ジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0017】調整した塩化ベンザルコニウム及びキトサ
ン及び/又はキトサン誘導体含有製剤は、スプレー又は
浸漬などの方法によって乳頭に強力な殺菌力を有する被
膜を形成せしめ、乳頭の病原菌を殺菌し、かつ病原菌の
乳房への侵入を阻止することにより乳房炎を予防するこ
とができる。
【0018】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。但し、本発明の範囲は以下の実施例により何等の制
約を受けるものではない。
【0018】〔試験例1〕下記表1に示す成分を有する
実施例1及び実施例2の予防剤を調製し、以下の試験を
行った。
【0019】
【表1】
【0020】(乳房炎予防試験)実施例1の予防剤を用
いて搾乳後の乳頭スプレーを6ヵ月実施したところ、臨
床型の乳房炎発生頭数が激減した。結果を下記表2に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】〔試験例2〕表3に示す成分を有する実施
例3、比較例2及び比較例3の製剤を調整し、以下の殺
菌性試験を行った。 (殺菌性評価試験)吸光度計を用いて菌液(黄色ブドウ
球菌、無乳性レンサ球菌、大腸菌)を1.0(600n
m)に調整し、マイクロプレート上で各菌液10μlと
各試験製剤250μlを混合した。1分後その10μl
を液体培地(ハートインフュージョン)に接種し、37
℃,24時間培養後液体培地の混濁を確認し、液体培養
地から普通寒天培地に接種し37℃、24時間培養し、
菌の死滅を判定した。結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】この様に本発明を実施することにより臨
床型乳房炎の発生率は大幅に減少していることが明らか
である。これは、キトサン及び/又はキトサン誘導体被
膜の抗菌性と塩化ベンザルコニウムの殺菌性により病原
菌の乳頭への侵入を効果的に防いでいるためと考えられ
る。また、実施例2に示すように塩化ベンザルコニウム
とキトサン及び/又はキトサン誘導体とを併用すること
により被膜の抗菌性と殺菌性の相乗効果が発現できる。
本発明の塩化ベンザルコニウム及びキトサン及び/又は
キトサン誘導体含有薬剤は、乳牛の乳頭に対し刺激が少
ないため、乳頭のひび割れなどの薬品の乳頭への影響は
極めて少ない。以上のように本発明は、農家にとって有
効な家畜の乳房炎の予防手段を提供するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ベンザルコニウム及びキトサン及び/
    又はキトサン誘導体を含有することを特徴とする家畜の
    乳房炎予防剤。
JP4233032A 1992-08-07 1992-08-07 家畜の乳房炎予防剤 Pending JPH0656675A (ja)

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PCT/JP1994/000160 WO1995020968A1 (fr) 1992-08-07 1994-02-03 Agent prophylactique pour la mastite des animaux domestiques
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