JP2003040680A - 球状酸化物粉末の製造方法および球状粉末製造装置 - Google Patents

球状酸化物粉末の製造方法および球状粉末製造装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂に対する分散性、充填性に優れた酸化物
粉末を、コスト高を招くことなく製造することのできる
球状酸化物粉末の製造方法を提供する。 【解決手段】 酸化物組成物からなる顆粒粉末を燃焼炎
フレーム内にキャリア・ガスとともに供給する。顆粒粉
末は、粒径を制御することができるとともに、粒度分布
の幅を狭く制御することができる。この顆粒粉末を燃焼
炎フレーム中に所定時間滞留させることにより、溶融さ
せ球状化する。また、燃焼炎フレームは、プラズマ・フ
レームに比べて低コストである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状酸化物粉末を
製造する方法および装置に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】微細な酸化物粉末は、原料を混合し、乾
燥後仮焼きした後ボール・ミル等の粉砕装置によって粉
砕し、さらにスプレー・ドライヤ等の乾燥装置によって
乾燥後、気流粉砕装置等の粉砕機によって微粉砕して得
ることができる。これら酸化物粉末は、誘電体材料、磁
性材料の場合、粉末単体として利用に供される場合もあ
るが、有機ビヒクルと混合したペースト、樹脂材料と複
合化した複合材料として利用されることもある。ペース
ト、複合材料として用いられる酸化物粉末には、有機ビ
ヒクル、樹脂材料(以下、樹脂材料と総称する)に対す
る分散性、充填性が要求される。樹脂材料に対する分散
性、充填性を確保するための一つの要素として、粉末の
粒径がある。例えば、酸化物粉末は上記方法のほかに例
えば沈殿法のように液相から製造することもできるが、
この粉末は粒径が微細すぎて樹脂材料に対する分散性、
充填性を確保することができない。また、前述した方法
により得られた酸化物粉末は、粉砕により得られるもの
であるため粒子の形態が不定形となり、樹脂材料に対す
る分散性、充填性を確保することができない。つまり、
樹脂材料に対する分散性、充填性を確保するための他の
要素として、粒子の形態がある。なお、本願明細書中に
おいて、粉末とは粒子の集合を意味しており、粒子の集
合体として粉末と呼ぶのが適当と判断される場合には
「粉末」といい、粉末を構成する単位としての「粒子」
と呼ぶのが適当と判断される場合には粒子ということに
する。しかし、その基本単位が共通であるから、その実
態に差異がない場合があることは言うまでもない。した
がって、「粉末」および「粒子」のいずれの表現を用い
ることができる場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】樹脂材料に対する分散
性、充填性を確保するためには、粉末を構成する粒子
が、球状、より望ましくは真球に近いことが望まれる。
加えて、粒径が揃っている、つまり粒度分布の幅が小さ
いことが望ましい。これまで球状の酸化物粉末を製造す
る技術が種々提案されている。例えば、特開2000−
107585号公報、特開平8−48560号公報、特
開平5−105502号公報である。また、特開200
0−107585号公報は、酸化物粉末に適当なバイン
ダを混練してスラリ状にし、これを高温加熱体に滴下す
る球状酸化物粉末の製造方法を開示している。また、特
開平8−48560号公報は、攪拌造粒法によって得ら
れた酸化物粉末を成形して酸化物微小成形球体を製造す
るにあたり、噴霧造粒法によって得られた酸化物粉末の
顆粒を核として用いる酸化物微小成形球体の製造方法を
開示している。さらに、特開平5−105502号公報
は、平均粒径7μm以下の酸化物球状粉末とバインダ樹
脂とを含有する射出成形材料を開示している。
【0004】ところが、前述した特開2000−107
585号公報の製造方法は、得られた粉末は球状である
ものの直径が0.3〜1.2mm(300〜1200μ
m)と大きく、樹脂材料との複合化には適さない。特開
平8−48560号公報に開示された方法も、0.02
〜0.4mm(20〜400μm)と樹脂材料との複合
化には適さないサイズの粉末を得ることを目的としてい
る。特開平5−105502号公報は、平均粒径7μm
以下の酸化物球状粉末とバインダ樹脂とを含有する射出
成形材料を開示しているが、酸化物球状粉末を得るため
の具体的な手法は開示していない。
【0005】以上の通りであり、従来は樹脂材料との複
合化に適切な粒径および粒度分布をもつ球状酸化物粉末
を得ることが困難であった。特に、複合酸化物のような
多成分系の酸化物を得るための手法は見出されていな
い。球状酸化物粉末を得る他の手法して、プラズマ・フ
レームを用いることが考えられる。しかし、プラズマ・
フレームを用いる方法は、キャリア・ガスとして高価な
アルゴン・ガスを大量に使用するのに加えて、数百kW
の電力を消費するので、コストが高いという問題があ
る。そのため、量産プロセスへの応用まではまだ距離が
ある。そこで本発明は、樹脂材料との複合化に適する粒
径を有し、しかも樹脂に対する分散性、充填性に優れた
酸化物粉末を、コスト高を招くことなく製造することの
できる方法を提供する。また本発明は、そのような球状
酸化物粉末の製造方法に用いて好適な装置の提供を課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、燃焼炎を用
いて原材料を溶融することにより球状の酸化物粉末を得
ることを検討した。燃焼炎を用いた球状粉末の製造方法
は、例えば、特表平11−514963号公報、特開2
001−97712号公報、同2001−19425号
公報に開示されている。そして、これらの先行技術は、
不規則形状の粉末、典型的には粉砕により得られた粉末
を原料としている。
【0007】しかし、粉砕による不規則形状の粉末は、
粒度分布の幅が広い。このように粒度分布の幅の広い粉
末、つまり粒径の大きい粒子および小さい粒子が混在し
た粉末を燃焼炎中に供給する場合には、以下のような問
題が生ずる。つまり、粒径の大きい粒子は、燃焼炎中に
供給しても十分に溶融しきれないことに起因して、球状
化されないことがある。粒径の大きな粒子を溶融するた
めには、燃焼炎の温度を高くする、あるいは燃焼炎中に
おける滞留時間を長くすればよいことは容易に予測され
る。しかしこの場合、粒径の小さな粒子が蒸発してしま
うという不都合が生ずる。
【0008】本発明では、燃焼炎フレームに供給する粉
末の形態として顆粒粉末を推奨する。つまり、沈殿法等
の液相法で得られた微細な粉末をスプレー・ドライヤに
代表される噴霧造粒法に供して得られる粉末は顆粒状を
なし、この顆粒粉末は、粒度分布幅を狭く制御すること
ができる。しかも、噴霧造粒法の条件を適宜設定するこ
とにより、顆粒粉末の粒径をほぼ任意に制御することが
できる。したがって、こうして得られた顆粒粉末を燃焼
炎フレームに供給すれば、最終的に得られる粉末の粒度
分布をより小さくすることができるのである。
【0009】本発明は以上の知見に基づくものであり、
酸化物組成物からなる顆粒粉末を燃焼炎フレーム内にキ
ャリア・ガスとともに供給する供給工程と、供給された
顆粒粉末を前記燃焼炎フレーム内で溶融することにより
溶融処理物を得る溶融工程と、溶融処理物が燃焼炎フレ
ーム外へ漏洩することによって凝固させる凝固工程と、
を備えることを特徴とする球状酸化物粉末の製造方法で
ある。
【0010】本発明において、例えば、チタン酸バリウ
ム(BaTiO3)粉末を最終的に得ようとする場合、
顆粒粉末は、BaTiO3粒子のみから構成される場合
の他、TiO2粒子およびBaCO3粒子の混合物から構
成することができる。つまり、本発明における顆粒粉末
は、凝固工程を経た後の球状酸化物粉末と一致する化合
物から構成される場合と、複数種類の粒子から構成され
る場合がある。複数種類の粒子から構成される場合、複
数種類の化合物粒子からなる場合のほかに、化合物粒子
と元素単体の粒子からなる場合もある。顆粒粉末は、乾
燥された状態およびスラリとの混合物としての状態の2
つの形態を包含する。本発明の具体的な対象として、複
合酸化物からなる誘電体材料がある。また、本発明にお
いて得られる球状酸化物粉末は、平均粒径が1〜10μ
m、球状度が0.9以上であることが望ましい。
【0011】本発明において、前述のように、複数の異
なる粒子からなる顆粒粉末を燃焼炎フレーム中に供給す
ることができる。このとき、顆粒粉末は燃焼炎フレーム
内で溶融するとともに、異なる粒子、典型的には化合物
粒子同士が反応して、最終的に得たい酸化物粉末を形成
することができる。このプロセスは、球状化を同時に達
成することのできる効率的なプロセスである。したがっ
て本発明は、加熱反応によって最終的に得たい酸化物粉
末を構成することのできる2種類以上の粒子が接触状態
で集合した粉体を作成し、作成した前記粉体を燃焼炎フ
レーム中に所定時間だけ滞留させることを特徴とする球
状酸化物粉末の製造方法を提供する。
【0012】本発明は以上の球状酸化物粉末の製造方法
に好適な以下の製造装置を提供する。すなわち本発明に
よる球状物粉末の製造装置は、燃焼炎フレームを発生さ
せるバーナと、燃焼炎フレームに対して被処理物を供給
するための被処理物供給手段と、燃焼炎フレームによっ
て加熱処理された被処理物が浮遊状態で通過する被処理
物通過領域を備えたチャンバと、被処理物通過領域を加
熱する加熱手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】本発明の製造装置は、燃焼炎フレーム中に
所定時間滞留した被処理物の急激な温度の低下を阻止す
るための加熱手段を設けた点に特徴がある。急激な温度
の低下は、以下の問題点を惹起する。本発明の加熱手段
は、この問題点を解消するために設ける。 (1)結晶が大きく成長できないため、単結晶粒子が形
成するのが難しい。 (2)形成された粒子の一部に高温相が残る。 (3)急冷により凝固時のテクスチャが粒子の構造に残
る。 (4)コアシェル構造等の複合構造を有するコンポジッ
ト粒子の製造では、急冷によって粒子内の相の分離や組
成偏析の解消が十分に進行できず、目的とする構造を得
ることが難しい。
【0014】本発明による製造装置の加熱手段は複数の
加熱部を備えることができる。この場合、複数の加熱部
は、被処理物の通過方向へ向かうにしたがって、低い温
度となるように互いに異なる温度に設定されると、被処
理物通過領域において被処理物を徐々に冷却することが
可能となる。また、この加熱手段は、被処理物通過領域
における気体の流れを制御する気流制御手段を有するこ
とが望ましい。さらに、加熱手段は、被処理物通過領域
における気体の流れを制御する気流制御手段を有する
と、被処理物の被処理物通過領域における動きを制御す
ることができる。気流制御手段としては、例えば任意の
方向へガスを供給することができるガス供給口を備える
ものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施の形態に基づい
て説明する。本発明は酸化物を対象とする。本発明にお
いて酸化物は、複合酸化物を含む概念である。本発明は
適用される酸化物を限定するものではなく、公知の誘電
体材料、磁性材料その他の材料に広く適用することがで
きる。誘電体材料としては、例えば、チタン酸バリウム
系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム系、二酸化
チタン系の酸化物を挙げることができる。磁性材料とし
ては、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系
フェライト、Mn−Mg−Zn系フェライト、Ni−C
u−Zn系フェライト等を挙げることができる。また、
Fe23やFe34等の酸化鉄についても適用可能であ
る。
【0016】本発明は、原料粉末として顆粒粉末を用い
る点に特徴がある。これは、先にも説明したように、顆
粒粉末を得る段階で粒度分布の幅を狭く制御できるから
である。しかも、その粒径をも制御することができる。
顆粒粉末を得る典型的な手法として、スプレー・ノズル
を用いた噴霧造粒法がある。噴霧造粒法においては、出
発原料粉末をスプレー・ノズルから噴霧するためのスラ
リを作成する。スラリは、出発原料粉末を溶媒に適量添
加した後に、ボール・ミルまたはアトイタ等の混合機を
用いて混合することにより得ることができる。溶媒とし
て水を用いることができるが、出発原料粉末の分散性を
向上するために分散剤を添加することが推奨される。出
発原料粉末同士を機械的に結合するための結合剤、例え
ばPVA(ポリビニルアルコール)を添加することもで
きる。
【0017】原料粉体を含むスラリをスプレー・ノズル
または回転ディスク等により噴霧して液滴を形成する。
ここで、スプレー・ノズルは、上記のスラリと圧縮気体
とを噴霧するためのものであり、2流体ノズル、あるい
は4流体ノズルを用いることができる。圧縮気体ととも
にスプレー・ノズルから吐出されたスラリは微粒化され
て噴霧を形成する。噴霧中の液滴の粒径は、スラリと圧
縮気体との比率により制御することができる。液滴の粒
径を制御することにより、最終的に得られる顆粒粉末の
粒径を制御することができる。噴霧状態のスラリが自由
落下する過程で水分を乾燥するための熱を与えることに
より、液体成分を乾燥、除去した粉末を得ることができ
る。この熱は、スプレー・ノズルから吐出する気体を加
熱気体とする、あるいは噴霧雰囲気に加熱気体を供給す
ることにより与えることができる。乾燥のためには、1
00℃以上の加熱気体を用いればよい。スプレー・ノズ
ルによる噴霧および乾燥の工程は、所定のチャンバ内で
行われる。スプレー・ノズルを用いた噴霧造粒法により
得られる粉体は、通常、顆粒粉末である。この顆粒粉末
の粒径は、前述のように、スラリと圧縮気体との比率に
よって制御することができる。スラリ同士を衝突させる
ことにより小さな液滴を作成することもできる。
【0018】以上のようにして得られた顆粒粉末を燃焼
炎フレーム中に供給する。供給された顆粒粉末は、燃焼
炎フレーム中に所定時間だけ滞留する。滞留中に顆粒粉
末は、熱処理される。具体的には、顆粒粉末が溶融し、
球状粒子を構成する。顆粒粉末が2種類以上の粒子から
構成される場合には、溶融時に反応することにより最終
的に得たい酸化物を構成する。燃焼炎フレーム中に供給
される顆粒粉末は、乾式状態で供給することもできる
が、当該顆粒粉末を含むスラリとして湿式状態で供給す
ることもできる。燃焼炎フレームを得るための燃焼ガス
は、特に制限されない。LPG、水素、アセチレン等公
知の燃焼ガスを用いることができる。本発明では、酸化
物を処理するため、燃焼炎酸化度を制御する必要があ
り、燃焼ガスに対して適当な量の酸素を供給することが
望まれる。LPGを燃焼ガスとして用いる場合にはLP
G供給量の5倍の酸素を、アセチレンを燃焼ガスとして
用いる場合にはアセチレン供給量の2.5倍の酸素を、
また水素を燃焼ガスとして用いる場合には水素供給量の
0.5倍の酸素を供給すると等量となる。この値を基準
として酸素供給量を適宜設定することにより、燃焼炎の
酸化度を制御することができる。これら燃焼ガスの流量
は、バーナのサイズに応じて適宜定めればよい。
【0019】燃焼炎フレームの温度は、燃焼ガスの種
類、量、酸素との比率、顆粒粉末の供給量などによって
変動する。LPGを用いる場合には約2100℃まで、
アセチレンを用いる場合には約2600℃までの温度を
得ることができる。燃焼炎フレームに対する顆粒粉末の
供給の手法は、顆粒粉末がフレーム内に入る限り制限は
ない。しかし、バーナから炎の軸に沿って供給すること
が望ましい。フレーム内を顆粒粉末が通過する時間をよ
り長くするためである。したがって、フレーム下部に達
する前に顆粒粉末がフレームの外に漏洩しないように制
御することが望ましい。顆粒粉末の供給は、酸素等のキ
ャリア・ガスを用いて行われる。本発明は、流動性の良
好な顆粒粉末を用いているので、キャリア・ガスによる
搬送性が優れる。ちなみに、粉砕粉をキャリア・ガスに
て搬送しようとすると、粉砕粉が不規則形状をなし、か
つ粒度分布も大きいので、流動性が劣り、搬送性が悪
い。また、当然のことではあるが、供給する顆粒粉を増
加するためには、キャリア・ガス量を増加する必要があ
り、キャリア・ガスに酸素を用いる場合は、支燃ガスで
ある酸素の量を減少させ、キャリア・ガスと支燃ガスと
の混合比率を調整する必要がある。
【0020】図1は、本発明の球状酸化物粉末の製造方
法に好適な製造装置の一例を示す断面図である。製造装
置10は、バーナ11、チャンバ25、処理粉末回収手
段40、ガス排出手段50とを有する。バーナ11は、
水冷される三重管構造をなし、各々の領域に、顆粒粉末
供給管12、燃焼ガス供給管13および酸素供給管14
が接続されている。
【0021】チャンバ25は、例えば耐熱性の高いアル
ミナ等で形成され、円筒部26の上部にバーナ11を保
持する水冷ジャケット21が配置されている。この水冷
ジャケット21は、発生する燃焼炎フレーム15の調節
と燃焼炎フレーム15の熱により製造装置10が損傷す
ることを防ぐものである。円筒部26の外周には、円筒
部26内に加熱領域を形成するため、上から順に第1の
加熱部27a、第2の加熱部27b、第3の加熱部27
cが設けられている。なお、加熱部27a、27b、2
7cにおける加熱としては、電気による加熱、ガスの燃
焼熱による加熱および高周波加熱等の公知の手段が採用
され、この中でも炉内の雰囲気の制御が容易であるため
電気による加熱が好ましい。
【0022】さらに、円筒部26の内壁には、ガス供給
管28に接続されたガス供給路29が設けられている。
ガス供給路29は、円筒部26の内部に向かってガスを
供給するガス供給口30a、30b、30cを備えてい
る。円筒部26の下部は開口しており、処理粉末を回収
する処理粉末回収手段40としての回収容器41が接続
されている。ガス排出手段50として、回収容器41の
側面には、円筒部26から流れてくるガスを安全なもの
として排出するため、サイクロン51、フィルタ器5
2、エアポンプ53、浄化槽54、排出管55が接続さ
れている。
【0023】製造装置10を用いた球状粉末の具体的な
製造方法としては、まずバーナ11の燃焼ガス供給管1
3からLPG等の燃焼ガスおよび酸素供給管14から酸
素をバーナ11に供給しながら、着火する。すると、燃
焼炎フレーム15が下方に向けて発生する。次に、顆粒
粉末供給管12からキャリア・ガスとともに顆粒粉末2
0a(図示せず)を供給する。顆粒粉末20aは、バー
ナ11にて形成された燃焼炎フレーム15に向かって供
給される。
【0024】燃焼炎フレーム15はその炎の場所、例え
ば中心部と外周部において温度が異なる。したがって、
顆粒粉末20aの種類と処理の種類によって、燃焼炎フ
レーム15の大きさ等の調節が行われると共に、顆粒粉
末20aの供給先の位置も適宜調節される。なお、顆粒
粉末20aを燃焼炎フレーム15の熱により溶融させて
球状の処理粉末を得る場合には、燃焼炎フレーム15の
温度を、顆粒粉末20aの融点以上の温度となるように
設定する。このようにして燃焼炎フレーム15に所定時
間滞留した顆粒粉末20aは、燃焼炎フレーム15の熱
によって溶融され、または化学的・物理的修飾を受け、
チャンバ25内に落下する。燃焼炎フレーム15を通過
した顆粒粉末20aは、処理粉末20bとなる。
【0025】チャンバ25の外周には、バーナ11から
回収容器41へ向かって、すなわち処理される粉末の進
行方向へ向かって、上から順に第1の加熱部27a、第
2の加熱部27b、第3の加熱部27cが設けられ、チ
ャンバ25内に加熱領域が形成されている。加熱領域で
は、第1の加熱部27aは、燃焼炎フレーム15におい
て顆粒粉末20aが接触する箇所の温度より低い温度に
設定されている。さらに、第2の加熱部27bは第1の
加熱部27aより低い温度に、第3の加熱部27cは第
2の加熱部27bより低い温度にそれぞれ設定されてい
る。したがって、円筒部26内の温度は、第1の加熱部
27aから第3の加熱部27cまで徐々に低下するよう
になっている。
【0026】燃焼炎フレーム15を通過した処理粉末2
0bがチャンバ25の円筒部26内へ浮遊した状態で落
下すると、処理粉末20bが第1〜第3の加熱部27
a、27b、27cを通過するにしたがって、それぞれ
の加熱部27a、27b、27cに応じた温度に順次さ
らされる。したがって、燃焼炎フレーム15に所定時間
滞留して高温・溶融状態となった顆粒粉末20aは、そ
の温度が急激に下がることなく、徐々に冷却される。
【0027】図2は本実施の形態の製造装置10を用い
た場合における粉末の温度変化の一例を示すグラフであ
り、図3は製造装置10のような加熱領域を設けない製
造装置を用いた場合における粉末の温度変化の一例を示
すグラフである。図2では、燃焼炎フレーム15により
高温に加熱された処理粉末20bは、第1の加熱部27
aにおいて温度T1、第2の加熱部27bにおいて温度
T2、第3の加熱部27cにおいて温度T3と徐々にそ
の温度が低下している。例えば、チタン酸バリウム粉末
を処理する場合には、このような第1の加熱部27a、
第2の加熱部27bおよび第3の加熱部27cを設ける
ことにより、加熱領域の温度を1200℃以上1800
℃以下、好ましくは1300℃以上1600℃以下に保
つことができ、燃焼炎フレーム15の温度との急激な温
度低下を避けることができる。それに対して、加熱領域
を設けないで処理を行うと、図3に示すように粉末が燃
焼炎フレーム15から漏洩した瞬間に1000℃以上の
急激な温度の低下(温度差T0)を生じている。このよ
うに、バーナ11に連続するようにして、処理粉末20
bの進行方向に向かって徐々に温度が低下するような通
過領域を設けることにより、処理粉末20bを加熱しな
いでそのまま冷却させる場合に生じる、処理粉末20b
の急激な温度変化を防止できる。
【0028】なお、それぞれの加熱部27a、27b、
27cにおける加熱温度の設定は、粉末の種類や、処理
の目的によっても異なるが、第1の加熱部27aの設定
温度は、顆粒粉末20aの融点近傍であることが好まし
い。また、第1の加熱部27aと第2の加熱部27bと
の設定温度差、並びに第2の加熱部27bと第3の加熱
部27cとの設定温度差は、それぞれ100〜300℃
程度であることが好ましい。なお、加熱領域における最
後の加熱部である第3の加熱部27cにおいては、処理
粉末20bが変質しない温度に設定することが好まし
い。また、顆粒粉末20aを燃焼炎フレーム15により
溶融することを目的とする場合、第1の加熱部27aで
は、顆粒粉末20aの融点付近の温度に設定することが
好ましい。
【0029】また、本実施の形態では、粉末の急激な温
度低下を防止するために、粉末を加熱領域に長く滞留さ
せる手段を有することが好ましい。具体的手段として、
製造装置10には加熱領域にガスを供給する手段が設け
られている。ガス供給管28から供給されるガスが、ガ
ス供給路29を通り、それぞれのガス供給口30a、3
0b、30cから円筒部26内に噴出している。このよ
うに、ガスを噴出することにより、処理粉末20bが直
線的に回収容器41へと落下することを防止でき、処理
粉末20bが急速に冷却されることを防止できる。ここ
で、例えば図1に示すようにガスの噴出方向をややバー
ナ11側に向かって行うことにより、燃焼炎フレーム1
5により生じた気流の流れと、ガス供給口30a、30
b、30cからのガスの流れとから、処理粉末20bの
落下方向と交差する方向に円筒部26内を旋回する旋回
気流wを形成することができる。処理粉末20bは、旋
回気流wにのって円筒部26内を旋回しながら回収容器
41側へと落下するので、落下するまでに時間がかか
り、すなわち、処理粉末20bが加熱領域に滞留する時
間が増える。その結果、処理粉末20bが加熱領域にお
いてそれぞれの加熱部27a、27b、27cの温度に
まで確実に冷却されながら落下し、急冷されることをよ
り確実に防止できる。このように円筒部26内にガスを
供給することにより加熱領域に処理粉末20bを滞留さ
せる時間は、その温度や粉末の種類によっても異なる
が、好ましくは3〜20sec、さらに好ましくは5〜
15sec程度である。なお、ここで使用されるガスは
被処理物との反応の有無等を考慮して適宜選択すること
ができるが、例えばN2、O2、Arおよび空気等であ
る。
【0030】以上のようにして、燃焼炎フレーム15に
所定時間滞留することにより高温に加熱された処理粉末
20bは、燃焼炎フレーム15を通過した瞬間に急速に
冷却されることなく、加熱領域を通過することで徐々に
冷却される。このようにして円筒部26内を落下して冷
却された処理粉末20bは、回収容器41内に収容され
る。回収容器41で回収された処理粉末20cは、処理
粉末20cとして結晶性の良い緻密な粒子や、単結晶粒
子や、球形の粒子(球状度の高い粒子)からなる粉末
等、処理する目的に応じた、優れた特性を有する粉末を
得ることができる。具体的には、本実施の形態では、燃
焼炎フレーム15を通過した粉末を、加熱領域を通過さ
せることにより徐々に冷却し、急冷することを防止でき
るので、後処理(アニ−リング処理等)をしなくても、
容易に単結晶構造の粒子を得ることができる。また本実
施の形態で得られる粉末の平均粒径は、0.1〜50μ
m程度であり、特に1〜10μm程度の粒子を得ること
が可能である。
【0031】さらに本実施の形態では、粒子の球状度が
0.9〜1である粉末を得ることができ、さらに球状度
が0.95〜1である粉末を得ることができる。球状度
が0.9以上であると、処理粉末20cが他の材料に対
して均一に分散しやすくなる。ここで「球状」とは、表
面が平滑な完全な球状のほか、極めて真球に近い多面体
を含む。具体的には、Wulffモデルで表されるような安
定な結晶面で囲まれた等方的な対称性を有し、かつ球状
度が1に近い多面体粒子も含まれる。また、微小な凹凸
が表面に形成されている粒子、あるいは楕円状の断面を
有する粒子であっても、球状度が0.9〜1の範囲にあ
れば、本発明で言う球状に該当する。ここで「球状度」
とは、Wadellの実用球状度、すなわち粒子の投射面積に
等しい円の直径と粒子の投射像に外接する最小円の直径
の比である。
【0032】その他、本実施の形態においては、原料粉
末を適宜選択することで、コアシェル構造等の複合粒子
構造を有する粒子等の処理粉末を簡単に得ることができ
る。本実施の形態では、処理粉末は徐冷されるので粒子
内の相の分離が可能である。複合粒子構造を有する粒子
としては、例えば、シリカ粒子を分散させた硝酸銀縣濁
液を処理することにより作成した、コアシェル構造の粒
子を挙げることができる。また、処理粉末20cを他の
材料と組合せたり、混合する等して用いることにより、
優れた特性を有する製品や特殊な構造や機能を有する材
料や部品を得ることができる。具体的には、高周波用フ
ィルタ等を得ることができる。
【0033】なお、以上述べた図1に示す製造装置10
では、加熱領域が第1〜第3の加熱部27a、27b、
27cによって構成されているが、加熱領域は第1の加
熱部27aのみで構成してもよく、その他、さらに多い
加熱部によって構成されるものであってもよい。設ける
加熱部の数は、処理する粉末の種類と、目的とする処理
の種類によって適宜調節される。また加熱領域として、
処理粉末20bの落下方向、すなわちバーナ11側から
処理粉末回収手段40に向かって温度が下がる温度勾配
を付与できる手段であれば、図1に示すような加熱部2
7a、27b、27cに限定されず、例えば加熱ガスを
円筒部26内に吹き込む手段等、他の手段を用いること
ができる。
【0034】
【実施例】以下本発明を具体的な実施例に基づいて説明
する。 (実施例1)沈殿法により得た平均粒径0.8μmのチ
タン酸バリウム(BaTiO3)粒子に噴霧造粒法を適
用して平均粒径が6.9μmの顆粒粉末を得た。この顆
粒粉末の球状度は0.93、タップ密度は2.3g/cm
3であった。また、顆粒粉末の粒度分布を測定したとこ
ろ、10%径が1.48μm、90%径が12.3μmで
あった。なお、10%径とは、測定された粉末の全体積
を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カ
ーブが10%となる点の粒径をいう。同様に90%径と
は、前記累積カーブが90%となる点の粒径をいう。し
たがって、10%径と90%径の差が小さいほど粒度分
布幅が狭く、前記差が大きいほど粒度分布幅が広いこと
を意味する。
【0035】図1の装置を用いて燃焼ガス供給管13か
らLPGを、酸素供給管14から酸素を供給しつつ燃焼
炎フレーム15を発生させ、この燃焼炎フレーム15内
に、酸素をキャリア・ガスとして前述の顆粒粉末を供給
した。なお、燃焼炎フレーム15発生のための酸素流量
は10.0l/min、LPG流量は2.0l/minで
ある。また、キャリア・ガスとしての酸素流量は1.0
l/minである。得られた粉末の平均粒径は6.6μ
m、10%径が1.36μm、90%径が10.2μmで
あり、タップ密度は2.9g/cm3であった。また、粉
末を構成する粒子の球状度は0.98に達していた。
【0036】(実施例2)ともに沈殿法により得た平均
粒径0.1μmの酸化チタン(TiO2)粉末と平均粒径
0.15μmの炭酸バリウム(BaCO3)粉末をモル比
1.0:1.0で混合し、固形分50wt%のスラリを作
成した。このスラリを噴霧造粒し、平均粒径11.5μ
mの顆粒粉末を作成した。この顆粒粉末は、2種類の化
合物粒子が接触状態で集合した粉体である。またこの顆
粒粉末の球状度は0.92、タップ密度は2.0g/cm
3であった。また、その粒度分布を測定したところ、1
0%径が1.3μm、90%径が19.6μmであった。
【0037】実施例1と同様に、図1の装置にて燃焼炎
フレーム15を発生させ、この燃焼炎フレーム15内
に、酸素をキャリア・ガスとして前述の顆粒粉末を供給
した。なお、燃焼炎フレーム15発生のための酸素流量
は12.0l/min、LPG流量は2.3l/minで
ある。また、キャリア・ガスとしての酸素流量は1.0
l/minである。得られた粉末の平均粒径は8.6μ
mであり、SEM(走査型電子顕微鏡)観察により、大
半の粒子が平滑な表面を持ち、全体的な球状度は0.9
5に達した。また、粒度分布を測定したところ、10%
径が1.1μm、90%径が11.3μmであり、タップ
密度は2.8g/cm3であった。また、X線回折により
得られた球状粉末の構成相を観察したところ、チタン酸
バリウム(BaTiO3)が主相をなしていることが確
認された。
【0038】(比較例1)ともに沈殿法により得た平均
粒径0.1μmの酸化チタン(TiO2)粉末と平均粒径
0.15μmの炭酸バリウム(BaCO3)粉末をモル比
1.0:1.0で混合した後、1250℃で4時間仮焼し
た。得られた仮焼粉体を粉砕することにより、平均粒径
7.2μmのチタン酸バリウム(BaTiO3)粉末を得
た。この粉末をSEM観察したところ、不規則形状の粒
子から構成されていることが確認された。また、この粉
砕粉末の粒度分布を測定したところ、10%径が0.8
8μm、90%径が22.4μmであった。
【0039】実施例1と同様に、図1の装置にて燃焼炎
フレーム15を発生させ、この燃焼炎フレーム15内
に、酸素をキャリア・ガスとして前述の顆粒粉末を供給
した。なお、燃焼炎フレーム15発生のための酸素流量
は10.0l/min、LPG流量は2.0l/minで
ある。また、キャリア・ガスとしての酸素流量は 1.0
l/minである。得られた粉末の平均粒径は6.9μ
mであり、粒度分布を測定したところ、10%径が0.
81μm、90%径が18.4μmであった。SEM観
察により、多くの粒子が平滑な表面を持っていることが
確認された。しかし、全体の約30%を占める粒径が1
0μm以上の粒子では、角張った部分が残存している
等、球状になりきれていないことも確認された。得られ
た粉末の球状度は0.87、タップ密度は2.3g/cm
3であった。
【0040】(比較例2)平均粒径0.1μmの酸化チ
タン(TiO2)粉末と平均粒径0.15μmの炭酸バリ
ウム(BaCO3)粉末をモル比1.0:1.0で混合し
た。この混合粉末を、実施例1と同様に、図1の装置に
て燃焼炎フレーム15を発生させ、この燃焼炎フレーム
15内に、酸素をキャリア・ガスとして前述の顆粒粉末
を供給した。なお、燃焼炎フレーム15発生のための酸
素流量は12.0l/min、LPG流量は2.3l/m
inである。また、キャリア・ガスとしての酸素流量は
1.0l/minである。
【0041】得られた粉末の平均粒径は0.9μmであ
った。SEM観察の結果、平滑な表面を持ち、球状度は
0.91に達していた。しかし、得られた球状粉末の構
成相をX線回折によって観察したところ、TiO2、B
aO、BaTiO3、Ba2TiO4、BaCO3等、多数
の物質の混合物からなることが確認された。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
顆粒粉末を原料としているので、粒度分布幅の狭い球状
酸化物粉末を得ることができる。しかも本発明によれ
ば、燃焼炎フレームを用いて球状酸化物粉末を得るの
で、プラズマ・フレームを用いて球状酸化物粉末を得る
場合に比べてコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態による球状粉末の製造装置の一
例を示す断面図。
【図2】 本実施の形態による製造装置を用いて粉末を
処理した場合における粉末の温度変化の一例を示すグラ
フ。
【図3】 本実施の形態による製造装置のような加熱領
域を設けない製造装置を用いて粉末を処理した場合にお
ける粉末の温度変化の一例を示すグラフ。
【符号の説明】
10…製造装置、11…バーナ、12…顆粒粉末供給
管、13…燃焼ガス供給管、14…酸素供給管、15…
燃焼炎フレーム、21…水冷ジャケット、25…チャン
バ、26…円筒部、27a、27b、27c…加熱部、
28…ガス供給管、29…ガス供給路、30a、30
b、30c…ガス供給口、40…処理粉末回収手段、4
1…回収容器、51…サイクロン、52…フィルタ器、
53…エアポンプ、54…浄化槽、55…排出管

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物組成物からなる顆粒粉末を燃焼炎
    フレーム内にキャリア・ガスとともに供給する供給工程
    と、 供給された前記顆粒粉末を前記燃焼炎フレーム内で溶融
    することにより溶融処理物を得る溶融工程と、 前記溶融処理物が前記燃焼炎フレーム外へ漏洩すること
    によって凝固させる凝固工程と、を備えることを特徴と
    する球状酸化物粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記顆粒粉末は、前記凝固工程を経た後
    の前記球状酸化物粉末と一致する酸化物からなることを
    特徴とする請求項1に記載の球状酸化物粉末の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記顆粒粉末は、複数種類の化合物粒子
    から構成されることを特徴とする請求項1に記載の球状
    酸化物粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記凝固工程を経て得られる前記球状酸
    化物粉末は、複合酸化物からなる誘電体材料から構成さ
    れることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    球状酸化物粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記凝固工程を経て得られる前記球状酸
    化物粉末は、平均粒径が1〜10μm、球状度が0.9
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の球状酸化物粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 加熱反応によって最終的に得たい酸化物
    粉末を構成することのできる2種類以上の粒子が接触状
    態で集合した粉体を作成し、 作成した前記粉体を燃焼炎フレーム中に所定時間だけ滞
    留させることを特徴とする球状酸化物粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記粉体を構成する粒子同士が、前記燃
    焼炎フレーム内において反応することにより前記酸化物
    粉末を構成することを特徴とする請求項6に記載の球状
    酸化物粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 燃焼炎フレームを発生させるバーナと、 前記燃焼炎フレームに対して被処理物を供給するための
    被処理物供給手段と、 前記燃焼炎フレームによって加熱処理された前記被処理
    物が浮遊状態で通過する被処理物通過領域を備えたチャ
    ンバと、 前記被処理物通過領域を加熱する加熱手段とを備えたこ
    とを特徴とする球状粉末製造装置。
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