JP2003040269A - パレット、パレットの桁部 - Google Patents

パレット、パレットの桁部

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JP2003040269A
JP2003040269A JP2001237057A JP2001237057A JP2003040269A JP 2003040269 A JP2003040269 A JP 2003040269A JP 2001237057 A JP2001237057 A JP 2001237057A JP 2001237057 A JP2001237057 A JP 2001237057A JP 2003040269 A JP2003040269 A JP 2003040269A
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corrugated cardboard
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、段ボールを用いたパレットの桁部
の構造において、この桁部への水の浸入を防止すること
を目的とする。 【解決手段】 矩形の段ボール片を重ね合わせて形成さ
れ、デッキボードに固定されるコア部122と、このコ
ア部122の底面122b方向からこのコア部122を
覆う段ボール部材のカバー部123とを備えた桁部を形
成する。このカバー部123は、底部Cと、この底部C
の長手方向の2辺に接する片部Aと、この底部Cの幅方
向の2辺に接する片部Bとを備え、この片部Bはさらに
耳部Mを両端に備える。このカバー部123は、底部C
の四周を折り曲げて立ち上げてコア部122を形成する
段ボール片の切断面やこの段ボール片同士の貼り合わせ
部分を完全に覆い、耳部Mを折り曲げて片部Aに対して
ステッチにより固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボールパレット
の構造に関し、特に吸湿した際に強度が劣化しないよう
な段ボールパレットの桁部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】パレットは、フォークリフトで製品等の
貨物を運搬するための荷台である。図6は、パレットの
構成を示す図である。図6に示すように、パレット50
0は、貨物を載せるためのデッキボード510と、この
デッキボード510の下面側に固定されて、このデッキ
ボード510を支える桁部520とによって構成されて
いる。
【0003】従来、このようなパレット500の各部材
としては、木材が主流であった。しかしながら、パレッ
ト500の部材として木材を用いた場合、このパレット
500に貨物を積載して輸送し、貨物を降ろした後にこ
のパレット500だけを回収することは、コストの増大
を招く。貨物の輸送先が海外である場合にはこのコスト
の問題はさらに深刻である。さらに、パレット500の
部材を木材とすることは、環境保護の観点からみても好
ましいものとは言い難かった。そこで今日、コストの削
減と、環境問題への配慮から、パレット500の部材と
して段ボールを用いることが行われるようになってきて
いる。
【0004】しかしながら、パレット500の部材を段
ボールとした場合、木材と比べて部材自体の強度が劣る
ため、貨物を積載するのに十分な強度を得る工夫が必要
となる。特に、貨物の荷重を支える桁部520には、か
かる工夫が重要である。図7は、段ボールを用いたパレ
ット500における従来の桁部520の構造の例を示す
図である。図7(a)に示す桁部520Aは、数枚の段
ボール片521を重ねて接着することにより構成されて
いる。この段ボール片521を重ねる際、この段ボール
片521の目方向は、デッキボード510に固定する面
から、この段ボール片521が接地する面へ向かう方向
である。すなわち、デッキボード510に貨物を積載し
た際に荷重のかかる方向と目方向とを一致させる。
【0005】図7(b)に示す桁部520Bは、発泡ス
チロール製の棒状ブロックであるコア部522と、この
コア部522の外周に巻かれた段ボールシートである外
周部523とで構成されている。
【0006】図7(c)に示す桁部520Cは、図7
(b)の桁部520Bと同様に棒状のコア部522と、
このコア部522の外周に巻かれた外周部523とで構
成されている。ここで、桁部520Cのコア部522
は、図7(a)に示した桁部520Aと同じ構造になっ
ている。また、外周部523としては、段ボールシート
が用いられている。
【0007】なお、段ボール部材は、木材と異なり吸湿
性が高く、かつ水に濡れることによって柔らかくなるた
め、段ボール部材で形成されたパレット500が水に濡
れた場合、貨物の加重に対する強度が低下することとな
る。これに対応するため、デッキボード510や桁部5
20を形成する段ボール部材に防水加工を施している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いては、桁部520の部材として段ボールを使用した様
々な構造の桁部520を備えたパレット500が使用さ
れていた。しかしながら、上述したように、この段ボー
ルは、吸湿性が高いため、桁部520が水に濡れた場合
には、後述するような問題が生じる。
【0009】図7(a)に示した桁部520Aは、この
桁部520Aを構成する段ボール片521の切断面およ
びその貼り合わせの部分が外部に対して剥き出しになっ
ている。そのため、この桁部520Aが水に濡れた場合
には、例え段ボール自体に防水加工が施してあっても、
この段ボール片521の切断面や貼り合わせ部分から水
が浸入してしまう。そして、この桁部520Aを構成し
ている段ボール片521同士を接着していた接着剤の接
着力が弱くなってしまう。
【0010】図7(d)は、図7(a)にて示した桁部
520Aが水に濡れた状態で、パレット500に荷重を
かけた後の状態を示す図である。図7(a)にて示した
桁部520Aが水に濡れた状態で荷重をかけられると、
段ボール片521同士を接着していた接着剤の接着力が
弱まり、図7(d)に示すように、段ボール片521が
広がってしまう。このように、桁部520Aの形状が崩
れることによって、桁部520Aの上部からの荷重に対
する耐圧強度が大幅に劣化してしまう。
【0011】また、図7(b)に示した桁部520B
は、段ボール製の外周部523に、発泡スチロール製の
コア部522を挿入した構成となっている。コア部52
2の部材として使用されている発泡スチロールは、吸湿
性が無いため、水に濡れたことでこの桁部520Bの耐
圧強度が大幅に劣化することはない。しかしながら、こ
の桁部520Bは、発泡スチロールと段ボールとの複合
材であるため、リサイクルを行う際の対応が困難にな
る。
【0012】さらに、図7(c)に示した桁部520C
は、図7(a)に示した桁部520Aと同じ構成のコア
部522を外周部523にて保護した構成となってい
る。ここで、図7(a)に示した桁部520Aでは、段
ボール片521の切断面が剥き出しとなっている底面が
地面等に直接触れていたが、図7(c)に示した桁部5
20Cでは、コア部522が外周部523によって保護
されているため、段ボール片521の切断面および貼り
合わせ部分が地面等に直接触れることは無い。しかしな
がら、この桁部520Cの端部の面では、段ボール片5
21の切断面および貼り合わせ部分が外部に対して露出
している。また、コア部522と外周部523との間に
は、上部からの荷重によって隙間が生じる可能性もあ
る。
【0013】そのため、この端部の面から水が浸入して
くることが考えられる。そして、桁部520Cが水で濡
れた状態で荷重をかけられると、外周部523にて外周
を保護しているのにもかかわらず、コア部522を構成
する段ボール片521同士を接着していた接着剤の接着
力が弱まり、桁部520Cの形状が崩れてしまう。これ
によって、桁部520Cの上部からの荷重に対する耐圧
強度が劣化してしまう。
【0014】さらに、このようにして濡れて、上部から
の荷重に対する耐圧強度が劣化した桁部520を備えた
パレット500を引きずって移動させようとした場合
や、引きずりながら回転させようとした場合には、桁部
520そのものが破損してしまうおそれがある。
【0015】そこで、本発明は、段ボールを用いたパレ
ットの桁部の構造において、この桁部への水の浸入を防
止することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、デッキボードとこのデッキボードの下面側に固
定されてこのデッキボードを支える桁部とを備えるパレ
ットであって、この桁部は、矩形の段ボール片を複数枚
重ね合わせて形成され、このデッキボードに固定される
コア部と、このコア部の底面方向からこのコア部を覆う
段ボール部材のカバー部とを備えたパレットを提供す
る。ここでこのカバー部は、このコア部の底面に貼り合
わせられる底部と、この底部の2辺に接する、このコア
部を構成するこの段ボール片と略同形状の側面片部と、
この底部の2辺に接する、このコア部の端部の面と略同
形状の端面片部とを備える。このようにすれば、コア部
の底面及び側面全体を隙間なく覆うことができる。また
ここでこのカバー部は、1枚の矩形の段ボールシートの
四周を折り曲げて立ち上げることにより、この底部、こ
の側面片部、及びこの端面片部を形成する。このように
すれば、カバー部、特にその底部と側面片部及び端面片
部とを隙間なく一体に形成することができ、水の浸入の
防止に効果的である。さらにこのカバー部は、この端面
片部から延びる耳部を備え、この耳部を折り曲げてこの
側面片部に固定する。またこの耳部は、この側面片部に
対してステッチにより固定される。このようにすれば、
側面片部と端面片部とが隣接する辺を耳部で覆い、この
部分からの水の浸入を防ぐことができる。また、耳部が
水に濡れてこの耳部の接着力が弱くなったときにも、ス
テッチによって固定されているため、この桁部の形状が
崩れることが無くなる。
【0017】また、上記の目的を達成する本発明は、パ
レットを形成するデッキボードの下面側に固定されてこ
のデッキボードを支えるパレットの桁部であって、複数
枚の段ボール片を重ね合わせて接着することにより形成
されるコア部と、このコア部を覆うカバー部とを備え、
このカバー部は、このコア部の底面と略同形状な底部
と、この底部の四周から立ち上がる片部とを有する。こ
こでこのカバー部は、1枚の段ボールシートを折り曲げ
て形成される。このようにすれば、カバー部自体を隙間
なく形成することができ、効果的に水の浸入を防止する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す本実施の形
態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本実施の
形態におけるパレット100の構成を示す図である。図
1に示すように、本実施の形態におけるパレット100
は、製品を載せるためのデッキボード110と、このデ
ッキボード110の下面側に固定されて、このデッキボ
ード110を支える桁部120とによって構成されてい
る。デッキボード110及び桁部120は、段ボールを
部材としている。また、これらの段ボール部材は防水加
工が施されているものとする。
【0019】図2は、本実施の形態における桁部120
の全体構成を示す図である。図2に示す、本実施の形態
における桁部120は、コア部122とこのコア部12
2を包み込むように形成されたカバー部123とによっ
て構成されている。
【0020】コア部122は、同一形状の数枚の段ボー
ル片121を重ねて接着することによって構成されてい
る。この段ボール片121は、長尺な長方形である。段
ボール片121の四辺はそれぞれ切断面であり、長手方
向に沿った切断面を121aおよび121b、幅方向に
沿った切断面を121cおよび121d、切断面をもた
ない四辺形の段ボールシート面を121eおよび121
fとする。また、この段ボール片121の目方向は、そ
の幅方向に一致する。コア部122は、この段ボール片
121をその幅方向が縦向きとなるようにして複数枚重
ね、段ボールシート面121e,121fを接着して形
成してある。これにより、各段ボール片121の目方向
が、パレット100に貨物を積載した際に荷重のかかる
方向と一致するため、貨物の積載による荷重に対する強
度を増すことができる。このコア部122を形成する段
ボール片121の枚数は、桁部120が必要とする耐圧
強度に応じて任意に変更することが可能である。また、
この段ボール片121の部材としては、十分な強度を得
るために、厚さが約5mm程度のAフルートと呼ばれる
種類の段ボールを用いることが望ましい。
【0021】以上のように構成したことにより、コア部
122の天面122aは、段ボール片121の長手方向
に沿った切断面121aの集合によって形成される。コ
ア部122の底面122bは、段ボール片121の長手
方向に沿った切断面121bの集合によって形成され
る。また、コア部122の端部の面122cおよび12
2dは、段ボール片121の幅方向に沿った切断面12
1cおよび121dの集合によって形成される。さら
に、コア部122の側面である段ボールシート面122
eおよび122fは、このコア部122を形成する段ボ
ール片121の集合のうち、最も外側に位置する2枚の
段ボール片121の段ボールシート面121eおよび段
ボールシート面121fとによって形成される。
【0022】本実施の形態では、このようにして形成さ
れたコア部122を、カバー部123にて包み込んで桁
部120を構成する。このカバー部123は、1枚の段
ボールシートを用い一体に形成されている。このカバー
部123は、折り曲げ等のさまざまな加工が施される。
したがって、コア部122に用いる段ボール片121の
部材としては、強度の高いAフルートと呼ばれる種類の
段ボールを用いたが、このカバー部123の部材として
は、加工性の良い厚さが3mm程度のBフルートと呼ば
れる種類の段ボールを用いることが望ましい。なお、こ
のカバー部123の加工については、後に図3を用いて
詳しく説明する。
【0023】図3は、本実施の形態におけるコア部12
2と、このコア部122を包み込むカバー部123の展
開図とを示す図である。図3においてコア部122は、
長手方向に沿う辺の寸法がL、幅方向に沿う辺の寸法が
W、高さがHであるものとする。
【0024】図3においてカバー部123は、1枚の長
方形の段ボールシートにて形成されている。この段ボー
ルシートの長手方向に沿う辺の寸法は、約L+2Hであ
り、幅方向に沿う辺の寸法は約W+2Hである。これら
両辺にはそれぞれ、折り曲げのための余裕が設けられて
いる。カバー部123を形成する段ボールシートの長手
方向に沿う辺には、その両端からHの位置に、幅方向に
平行な切り込みSが設けられている。この切り込みの長
さの寸法はHである。
【0025】これにより、このカバー部123の段ボー
ルシートには、その中央部にコア部122の底面122
bと同形状の底部Cが形成される。また、この底部Cの
四周には、長手方向の2辺にコア部122の段ボールシ
ート面122e,122fと同形状の片部Aが形成さ
れ、幅方向の2辺にコア部122の端部の面122c,
122dと同形状の片部Bが形成される。そしてこの片
部Bの両側には、縦横方向の寸法が共にHの耳部Mが形
成される。
【0026】このように形成された片部A,Bを後に図
4に示すように折り曲げて立ち上げる。そして、さらに
耳部Mを折り曲げて片部Aに重ねることにより、コア部
122を包む箱型のカバー部123を形成することがで
きる。桁部120は、この箱型のカバー部123の中
に、上述したコア部122を収納して構成される。
【0027】ここで、このカバー部123を形成する各
部の寸法について更に詳細に説明する。このカバー部1
23は、内部にコア部122を包み込むため、このコア
部122の寸法よりも若干の余裕をもって設計する必要
がある。本実施の形態ではこの余裕部分の寸法を4mm
程度とし、この寸法をαとして表す。コア部122の底
面122bは、カバー部123の底部Cと接する。コア
部122の底面122bは、長手方向に沿う辺の寸法が
Lで幅方向に沿う辺の寸法がWである。そこで、カバー
部123の底部Cの長手方向に沿う辺の寸法をL+α、
幅方向の沿う辺の寸法をW+αとする。また、コア部1
22の高さの寸法はHであるので、カバー部123のう
ちで、このコア部122の高さ方向の辺に対応する辺
は、このコア部122の高さ寸法Hよりも高くならない
ようにするためにも、余裕をもたせる必要はない。
【0028】このようなカバー部123は、上述したよ
うな寸法で、抜き型によって作成することができる。そ
して、抜き型によって作成されたカバー部123の、片
部A、片部B、底部C、耳部Mが存在している、コア部
122を包み込む側の面全体には、このカバー部123
とコア部122とを接着するための接着剤が塗布され
る。
【0029】図4は、本実施の形態においてコア部12
2をカバー部123にて包み込む様子を示す図である。
図4において、棒状に形成されたコア部122は、段ボ
ールシートの片面全体に接着剤が塗布されたカバー部1
23に包み込まれるようにして接着される。まず、カバ
ー部123の底部Cにコア部122の底面122bが接
着される。このように、コア部122の底面122bを
カバー部123の底部Cで覆えば、底面122bを形成
する段ボール片121の切断面および貼り合わせ部分を
保護することができる。次に、カバー部123の片部A
が長手方向の辺に沿って折り曲げられ、片部Aがコア部
122の段ボールシート面122e,122fへと接着
される。これにより、このコア部122の段ボールシー
ト面122eおよび122fを保護することができる。
【0030】またその後、カバー部123の片部Bが幅
方向の辺に沿って折り曲げられ、片部Bがコア部122
の端部の面122c,122dへと接着される。これに
より端部の面122c,122dを形成する段ボール片
121の切断面および貼り合わせ部分を保護することが
できる。さらに、片部Bの両端に形成された耳部Mがそ
れぞれ折り曲げられ、耳部Mが片部Aおよび片部Bの裏
側の段ボールシート面に接着される。これによって、カ
バー部123に切り込みSを設けた際にできた切断面を
覆って保護することができる。また、耳部Mを介して片
部Aと片部Bとを接着することによって、コア部122
を包み込むカバー部123の補強を行うことができる。
【0031】このように、デッキボード110に接着す
るコア部122の天面122a以外を全てカバー部12
3で包み込んで保護することによって、パレット100
に水がかかった場合であっても、コア部122が直接水
にさらされることがなくなる。また、コア部122の底
面122bと、このコア部122の側面としての122
c,122d,112eおよび122fとを一枚のカバ
ー部123で包み込んでおり、特に片部Aと片部Bとが
接する辺をも耳部Mが覆っているため、当該コア部12
2を構成する段ボール片121の切断面や貼り合わせ部
分を完全に覆うことができる。したがって、桁部120
が水に濡れても、これら段ボール片121の切断面や貼
り合わせ部分から水が浸入することを回避することがで
きる。すなわち、従来は、パレットを構成する段ボール
部材に防水加工を施してあっても、段ボール部材の切断
面や貼り合わせ部分の隙間から水が浸入し、パレット、
特に桁部の強度を劣化させる原因となっていたが、本実
施の形態のように段ボール部材の切断面や貼り合わせ部
分を完全に覆ってしまうことにより、水の浸入による強
度の劣化を防止できることとなる。本実施の形態におい
ては、天面122a以外の面を全てカバー部123で覆
うように説明したが、カバー部123がこのコア部12
2を十分に保護することができれば、コア部122を覆
う側面の一部に多少の隙間があっても構わない。さら
に、このように互いに直交するカバー部123の面同士
を固定することで、桁部120全体の耐圧強度が増す。
これによって、このカバー部123から水が浸入してコ
ア部122が濡れたとしても、桁部120の形状が崩れ
て桁部120の上部からの荷重に対する耐圧強度が劣化
することを防止することができる。
【0032】さらに、本実施の形態では、片部Aに接着
した耳部Mの外側からステッチ130を打ち込む。図5
は、本実施の形態における桁部120へステッチ130
を打ち込んだ状態を示す図である。図5に示す例では、
各耳部Mに対してそれぞれ2本のステッチを打ち込んで
いる。これによって、それぞれの耳部Mが片部Aに対し
てさらに固定されるようになる。このステッチ130の
針の長さは、耳部Mと片部Aとを固定するだけのもので
あっても良いし、片部Aを貫通してコア部122までを
も固定するものであっても良い。このように、接着され
たそれぞれの耳部Mを、さらにステッチ130にて外部
から固定することによって、カバー部123が水で濡れ
て、耳部Mと片部Aとの接着力が弱くなった場合にも、
この耳部Mと片部Aとをしっかりと固定しておくことが
できるようになるので、接着材にて接着するだけの固定
を行う場合よりもさらにこのカバー部123を強く保つ
ことができ、桁部120の形状が崩れて耐圧強度が劣化
することを防止することができるようになる。
【0033】本実施の形態にて示した桁部120を備え
たパレット100を用いて、この桁部120が水で濡れ
たときにどの程度の強度を保つことができるかについ
て、以下のような実験を行った。このパレット100の
桁部120を水で濡らし、24時間放置した。そして、
このパレット100のデッキボード110の上に200
Kgの荷重をかけた。この状態でまず、フォークリフト
を使って、アスファルトの地面上を5m引きずった。そ
してさらに、フォークリフトを使って、アスファルトの
地面上を引きずりながら90°回転させた。このとき桁
部120は、濡れていたにも関わらず、その形状が崩れ
ることはなかった。この実験結果より、本実施の形態に
よる段ボールを用いたパレット100の桁部120は、
外部からの水の浸入を防止することができるばかりでな
く、水に濡れた場合にも、乾燥しているときと同等の耐
圧強度を保っていることが証明できる。さらにこの桁部
120は、上部からかけられる圧力ばかりでなく、横方
向からかけられる力に対しても強度を保つことができ
る。
【0034】本実施の形態においては、パレット100
の部材として全てに段ボールを用いるものとして説明し
たが、デッキボード110の部材には、木材等の他の部
材を用いても構わない。また、本実施の形態において
は、耳部Mの寸法をH×Hとして説明したが、耳部Mは
この寸法のものに限定されるものではなく、片部Bを片
部Aに固定できる大きさと形状を備えていれば良い。ま
たさらに、本実施の形態においては、コア部122の底
面122bと側面122c,122d,122e,12
2fを覆うものとして説明したが、デッキボード110
に接着する天面122aをも覆うようにしても構わな
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
段ボールをパレットの桁部への水の浸入を防止すること
ができる。
【0036】さらに、桁部に水が浸入した際にも、この
桁部の形状が崩れることを防止することができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるパレット100の構成
を示す図である。
【図2】 本実施の形態における桁部120の全体構成
を示す図である。
【図3】 本実施の形態におけるコア部122と、この
コア部122を包み込むカバー部123の展開図とを示
す図である。
【図4】 本実施の形態においてコア部122をカバー
部123にて包み込む様子を示す図である。
【図5】 本実施の形態における桁部120へステッチ
130を打ち込んだ状態を示す図である。
【図6】 パレットの構成を示す図である。
【図7】 段ボールを用いたパレット500における従
来の桁部520の構造の例を示す図である。
【符号の説明】
100…パレット、110…デッキボード、120…桁
部、121…段ボール片、121a,121b,121
c,121d…切断面、122…コア部、122a…天
面、122b…底面、122c,122d・・・端部の
面、122e,122f…段ボールシート面、123…
カバー部、S…切り込み、C…底部、A…片部、B…片
部、M…耳部、130…ステッチ、500…パレット、
510…デッキボード、520…桁部、520A,52
0B,520C…桁部、521…段ボール片、522…
コア部、523…外周部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デッキボードと前記デッキボードの下面
    側に固定されて当該デッキボードを支える桁部とを備え
    るパレットであって、 前記桁部は、 矩形の段ボール片を複数枚重ね合わせて形成され、前記
    デッキボードに固定されるコア部と、 前記コア部の底面方向から当該コア部を覆う段ボール部
    材のカバー部とを備えたことを特徴とするパレット。
  2. 【請求項2】 前記カバー部は、 前記コア部の底面に貼り合わせられる底部と、 前記底部の2辺に接する、前記コア部を構成する前記段
    ボール片と略同形状の側面片部と、 前記底部の2辺に接する、前記コア部の端部の面と略同
    形状の端面片部と、を備えたことを特徴とする請求項1
    に記載のパレット。
  3. 【請求項3】 前記カバー部は、 1枚の矩形の段ボールシートの四周を折り曲げて立ち上
    げることにより、前記底部、前記側面片部、及び前記端
    面片部を形成することを特徴とする請求項1に記載のパ
    レット。
  4. 【請求項4】 前記カバー部は、 前記端面片部から延びる耳部を備え、 前記耳部を折り曲げて前記側面片部に固定することを特
    徴とする請求項1に記載のパレット。
  5. 【請求項5】 前記耳部は、 前記側面片部に対してステッチにより固定されることを
    特徴とする請求項4に記載のパレット。
  6. 【請求項6】 パレットを形成するデッキボードの下面
    側に固定されて当該デッキボードを支えるパレットの桁
    部であって、 複数枚の段ボール片を重ね合わせて接着することにより
    形成されるコア部と、 前記コア部を覆うカバー部とを備え、 前記カバー部は、 前記コア部の底面と略同形状な底部と、当該底部の四周
    から立ち上がる片部とを有することを特徴とするパレッ
    トの桁部。
  7. 【請求項7】 前記カバー部は、 1枚の段ボールシートを折り曲げて形成されることを特
    徴とする請求項6に記載のパレットの桁部。
JP2001237057A 2001-08-03 2001-08-03 パレット、パレットの桁部 Pending JP2003040269A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100447055C (zh) * 2006-05-12 2008-12-31 青岛德音包装有限公司 组装式纸托盘
CN104495014A (zh) * 2014-12-19 2015-04-08 东莞市汇林包装有限公司 一种具有复合结构的纸浆模塑托盘及制造方法
JP2018521910A (ja) * 2015-06-19 2018-08-09 エスセーアー・フォレスト・プロダクツ・アーベー 包装箱、包装箱を形成するためのブランク材、方法、及び機械装置

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